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2009年05月 アーカイブ

2009年05月30日 15:17

テノール西岡慎介が、奏楽堂日本歌曲コンクール・奨励賞受賞!

去る5月24日に本選が行われた奏楽堂日本歌曲コンクールで、テノール・西岡慎介が奨励賞を受賞しました。
近年ではバリトン・与那城敬(第18回・第1位)やメゾソプラノ・金子美香(第18回・第3位)が入賞しています。
西岡は、6月6日(土)初日を迎える「ウリッセの帰還」で、エウリマコ役に出演予定。
旬の若手テノールに注目です!

▼奏楽堂日本歌曲コンクール本選結果はこちらをご覧ください
http://www.taitocity.net/taito/sougakudou/conkours1.htm


▼『ウリッセの帰還』公演詳細・チケットのお求め方法などはこちらをご覧ください。
二期会ニューウェーブオペラ劇場『ウリッセの帰還』- 公演詳細|東京二期会
特集『ウリッセの帰還』を楽しむ - オペラを楽しむ|東京二期会

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2009年05月29日 19:26

『ウリッセの帰還』ヘンツェ版の日本初演まで、カウントダウン!

指揮・高関健、演出・高岸未朝、ウリッセ・大沼徹のコメントがClassic news に掲載されました。
以下のリンク先より動画でご覧になれます。


▼こちらをクリック
「インタビュー@クラシック」 - classic news

ヘンツェ版・日本初演にかける熱意が伝わってきます!
ここでしか見られないマエストロが使用する貴重なスコアもちらりとお見せします。


▼『ウリッセの帰還』公演詳細・チケットのお求め方法などはこちらをご覧ください。
二期会ニューウェーブオペラ劇場『ウリッセの帰還』- 公演詳細|東京二期会
特集『ウリッセの帰還』を楽しむ - オペラを楽しむ|東京二期会

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2009年05月29日 12:51

福島明也、紀尾井ホールでリサイタル〜山田耕筰を歌う!

日本を代表するバリトンとして、オペラのみならずコンサート、リサイタルと常に第一線で活躍を続ける福島明也。
その彼が満を持して、「山田耕筰」のみのプログラムでリサイタルを開きます。
早くから日本語による演奏については、誰もが認める“第一人者”であった福島。
團伊久磨氏が生前、彼を自作品の主役に指名したのも、その演奏への揺ぎ無い信頼からであったことでしょう。
日本の≪古典≫である山田耕筰は、福島が最も愛してやまない作曲家です。
数々の耳馴染みある名曲を、是非極上の演奏でご堪能ください。

◆公演名 『福島明也 山田耕筰名歌曲集』
◆日程 2009年6月3日(水) 19時開演
◆会場 紀尾井ホール
◆共演 金井信(Pf)
◆曲目(予定) からたちの花、この道、ペチカ、赤とんぼ、鐘が鳴ります 他
◆チケット販売・予約 紀尾井ホールチケットセンター
           03-3237-0061(受付時間 午前10時〜午後6時/日祝日休み)

▼公演情報
紀尾井ホール//公演カレンダー・クラシック - 紀尾井ホール

また、その直後の6月10日(水)≪時の記念日≫に薬師寺玄奘三蔵院特設ステージで上演される、ロレックス主催の「オペラ『遣唐使』〜阿倍仲麻呂」(第1幕・第2幕)に、福島は主役阿倍仲麻呂役で出演致します。唐の高僧役としてバスの黒木純が共演。
こちらの方は既に完売でしておりますが、後半は来年の平城遷都1300年祭で披露される予定とのこと。
是非お楽しみに!

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2009年05月28日 10:23

「国際共同制作(3)」    オペラの制作現場からーその22

 国際共同制作はいいことばかりかというと、必ずしもそうとは言えないことも分かってきました。先方は新演出の初日を出したシーズンには少なくとも5、6回の再演を行うのですが、装置・衣裳を日本と共用しますので、船便で運び通関を通す期間を考えると、同一シーズンに両国で公演することは困難さが伴います。

 また舞台装置の工業規格が異なるので、公演回数の多い欧州の劇場内工房で製作するのが最も問題が少ないのです。 しかし、そうすると常に欧州側が初演をして、オフシーズンに日本に輸送して次のシーズンに日本公演という順番になります。向こうで出来上がったものを借りて来たと誤解を受けないためには、計画段階から準備に至るまでの双方の会議内容など議事録をとっておくとか、先方のプレミエのプログラムに「東京二期会との共同制作」と記載して貰う必要もあります。

 ハノーファー州立歌劇場との共同制作『さまよえるオランダ人』では、ベルリン在住の日本人演出家(渡辺和子氏)を起用し、日本でプレミエを出すことにしたり、二期会の出演者が先方の公演に出演したり、新たな試みも行いました。日本公演のために来日した先方の歌劇場総裁から「合唱のドイツ語がはっきり聞き取れるのには驚いた」などと高い評価を受けたことも記憶に残る思い出です。(下の写真は稽古場に組まれた舞台と演出家渡辺和子氏、下段に渡辺氏筆によるゼンタ、オランダ人の衣裳イメージ)

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 ただ、制作が実際に行われる年と、日本公演のシーズンが異なってしまうために起きる問題があります。日本公演の前年度に先方側の公演が行われるとき、まだ日本での文化庁助成認可が下りているわけではなく、リスクを全部我々が負った形で分担金を払い込む必要があります。その工面が大変なのです。それを無事クリアできたとして、実際の予算が認可されたときの為替レベルに差ができると、当然差損が発生するリスクが発生します。100%実現するか分からない状態では為替リスクのヘッジも難しく、不安の塊となっていきます。
 
 先に出ていったお金を支払えるだけの助成が出るかどうかは、上演シーズンの認可事項で決まります。年度のまたがるプロジェクトを認可する仕組みがないために起こる問題なのですが、十分な資金を持たない我々のような芸術団体にとって厳しい現実でした。このところしばらく中断しているのは、資金事情という背に腹替えられない問題があることも事実です。しかし、パートナーによっては、単独では制作できなかったものが実現するというプラス面に着目し、二期会側のリスクを配慮して、分担金の大部分を日本での公演年度に払い込むことを了承するケースも出てきました。これは確かな前進で、再び新たな共同制作を実現することも視野に入ってきました。

 今では、ドイツだけではなく欧州の他の国からも、複数の劇場から共同制作のオファーがあります。リスクを慎重に計りながら、再開できるよう検討を続けているところです。(常務理事 中山欽吾)


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2009年05月26日 19:19

甲斐栄次郎、ウィーン国立歌劇場『蝶々夫人』シャープレスに出演

バリトンの甲斐栄次郎が、ウィーン国立歌劇場『蝶々夫人』シャープレスに出演し、大好評を博しました。

同劇場の専属歌手として内外で活躍する甲斐は、ウィーン国立歌劇場ですでに34役、250回の演奏に出演、国際的な実力派として活躍を続けています。

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写真は5月15日の本番後、左より指揮:ジュリアーノ・カレッラ、蝶々さん:フイ・ヘ、ピンカートン:マリアン・タラバ、スズキ:アウラ・トヴァロフスカ、シャープレス:甲斐栄次郎

甲斐は、今年も年末には国内「第九」演奏などで帰国予定です。

▼ウィーン国立歌劇場ウェブサイト
Wiener Staatsoper(日本語版トップページ)

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2009年05月25日 13:15

宮本益光 ヨーロッパ留遊からまもなく帰国

去る4月24日(金)に津田ホールでのリサイタル「日本語訳詞で聴くオペラ名場面集」を盛況のうちに終えた宮本益光。5月よりヨーロッパに留遊し、パワーアップして5月26日に帰国予定です。

宮本は5月13日にウィーン国立歌劇場で『蝶々夫人』に出演する同門の先輩、甲斐栄次郎に再会したことや、22日には、ミラノにてフルート、ピアノ、ギター、マンドリン、クラリネットとのアンサンブルでコンサートに出演したことなど、ヨーロッパ留遊中の様子を日々、ブログに綴っておりますのでご覧ください。
▼宮本益光ブログ
極楽 音楽日記

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また帰国後には、エフエム多摩「多摩ふれあい交差点」に出演予定。各界のアーティストの方々のテレフォンインタビューを中心に、話題アラカルトやギャラリー・ガイドなどで構成している番組です。是非お聴きください!
エフエム多摩放送 77.6MHz
『多摩ふれあい交差点 DJコンノ弘詩』
放送日=6月6日(土)11:00〜11:30
(再放送=月曜 10:30〜11:00)   
▼放送局WEBサイト
エフエム多摩「G-WIND」 77.6MHz

▼宮本益光 関連WEB
宮本益光オフィシャルサイト mas-mits.com
トゥルフィット&ヒル モニターレポート - オウプナーズ

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2009年05月21日 17:06

『ウリッセの帰還』稽古場フォト

二期会ニューウエーブオペラ劇場『ウリッセの帰還』は、6月6日(土)、7日(日)の本番に向けて、連日熱の入った稽古を行っています!

以下は稽古場のフォトショットです。(撮影:広瀬克昭)

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指揮:高関 健
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演出:高岸未朝
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ウリッセ役の大沼 徹
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ウリッセ役の大沼 徹(中央)と同 小林昭裕(左手前、後姿ですが…)
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ウリッセの妻ペネロペ役の杣友恵子
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同ペネロペ役の金子美香
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小道具の刀剣類
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おいしそうに見えますが、食べられません…


さて、この『ウリッセの帰還』では当日会場販売の公演プログラムに、春の叙勲で旭日中綬章を受勲された阿刀田 高(あとうだ たかし)さんにオペラファンのために書き下ろして頂いた記事〈背後に流れる雄大なストーリー〉を掲載いたします。そのほかにも指揮者の高関健氏、バロック音楽の権威である金澤正剛氏、日欧の文化変遷に精通しているミヒャエル・シュタイン博士という豪華な陣容に執筆いただきました。是非公演会場にてお買い求めください!(予価1部 1,000円)

▼公演詳細・チケットのお求め方法などはこちらをご覧ください。
二期会ニューウェーブオペラ劇場『ウリッセの帰還』- 公演詳細|東京二期会
特集『ウリッセの帰還』を楽しむ - オペラを楽しむ|東京二期会

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2009年05月15日 20:53

「国際共同制作(2)」    オペラの制作現場からーその21

 前回に引き続いて、東京二期会が進めてきた国際共同制作の軌跡をたどります。『ニュルンベルクのマイスタージンガー』公演の成功をスタートに、翌2003年、ドイツのケルン市立歌劇場と共同で白紙から作り上げた『ばらの騎士』は、来日した現地スタッフによって、ケルン以上の出来と激賞されました。当時同劇場総裁だったギュンター・クレーマーの演出には賛否が分かれましたが、5年以上たった今でも色あせない、映像が心に刻み込まれて残っています。(下の写真は二期会公演からフィナーレのテルツェット:右より佐々木典子、林美智子、幸田浩子)

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 このケースでは、当方からR.シュトラウスの名曲『ばらの騎士』の共同制作を打診するところから始まりました。二期会オペラの観客から頂いたアンケートで常にリクエストの大きな演目であること、また東京二期会の先輩方がワーグナーの紹介を果たしてきた最初の50年の総括は『マイスタージンガー』としても、次の世代ではR.シュトラウスに取り組むという方針がありましたので、50周年記念公演の目玉の1つにしたいと、思いを伝えました。クレーマー氏は、最初「なんでそんな博物館にはいるような演目をするのか?」と冗談を言っていたのですが、「待てよ、ハプスブルグ当時の上流階級の最高の趣味はジャポニスムだったなあ」とつぶやき、来日して桂離宮を見学するに及んで、この共同制作の方向は定まりました。

 この公演の成功は、ドイツの他の歌劇場にもニュースとして流れ、2004年のコーミシェ・オーパ・ベルリンとの『イェヌーファ』、2005年のハノーファー州立歌劇場との『さまよえるオランダ人』、翌2006年のハンブルク州立歌劇場との『皇帝ティトの慈悲』と続く国際共同制作の嚆矢となりました。そのいずれもが二期会オペラにとっての記念碑的上演となり、公演の質的レベルを更に押し上げる起爆剤となったのです。

 しかし、一方で問題も浮き彫りになりました。先方とペースを合わせるためには、少なくとも3年前から準備を重ねる必要があります。作られたものを借りてくる公演と、共同制作が違う一番のポイントは、当方の計画が交渉先の新制作プランに合致していないとまとまらないことです。従って、先方のペースに合わせて枠組みがスタートするため、財政基盤の劣る我々のような団体には文化庁の助成が決まる前の先行投資という厳しい資金リスクに直面することになるからです。

 今までの交渉経験では、なかなか話しが合わずに試行錯誤することもありましたし、まとまりそうにない場合は、諦めて他の劇場を当たることもありました。しかし、二期会の日本での上演レベルが、来日スタッフから伝えられるようになって、最近ではむしろ先方からも誘いが来るようになってきました。これは、欧州のオペラ劇場が財政難となっていて、頻繁に共同制作が行われている現状と、二期会の実力が共同制作のパートナーとして認められたという両面の理由からでしょう。今では複数の劇場と接触を保ちながら双方の希望をマッチングさせるという、新たな段階に移行しています。

 このように、国際共同制作で成果を挙げることができたのも、それ以前のオペラ制作のやり方から思い切って海外との協業へと歩を進めたことが成功の鍵でした。この文化庁の目指したプログラムは、うまく活用すれば極めて大きな成果を挙げ得る画期的なものだったことが証明されたわけです。(常務理事 中山欽吾)

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2009年05月11日 18:38

新垣有希子『ドン・ジョヴァンニ』ツェルリーナ役で
ブードリオ市立歌劇場デビュー!!

去る2009年4月25日ボローニャのブードリオ市立歌劇場でソプラノ新垣有希子が『ドン・ジョヴァンニ』ツェルリーナ役でデビューいたしました!

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写真右が新垣

また9月にはトリノ近郊のサビリアーノの劇場で再演も決定。イタリアでの彼女のこれからの活躍に注目です。

新垣は今後5月26日に帰国し、28日にイタリアでの話などを交えたディナーショーを開催予定です。

◆ディナーショー情報◆
『新垣有希子 ベルカントの夕べ』
日時:5月28日(木)19時開演
会場:アバコ ヴィラ・フェリーチェ
   〒169-0051新宿区西新宿早稲田2-3-18
   TEL 03-3203-4122 FAX 03-3207-3176
   E-mail eigyo@avacobridal.co.jp
会費:お一人様10,000円(コース料理、フリードリンク)

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2009年05月08日 18:25

“WEBぶらあぼ”サイトから「彌勒忠史×アントネッロ」が聴ける!
ゴールデンコンサート直前情報!

pic_1012_02.jpg 5月10日(日)は、いよいよ
 二期会ゴールデンコンサートin津田ホールvol.25
 「彌勒忠史×アントネッロ」
が開催されます!

コンサートを目前に控え、“WEBぶらあぼ”の音楽配信コーナー“bravissimo!”から、昨年9月に名古屋の宗次ホールで行われた「アントネッロ×弥勒忠史/宗次ホールライヴ2008 "ビバ・チャコーナ!"」のiTunes配信が始まりました!
「彌勒忠史&アントネッロ」のライヴの雰囲気を事前にお知りいただけます。もちろんiTunesですので各曲30秒の試聴もできます。

津田ホールの硬質でストレートな音響は、彼らのパフォーマンスにぴったり。今回のライヴも絶対に聴き逃せません!是非ご来場ください!

▼音楽配信はこちらから(試聴・購入にはiTunesが必要です)
アントネッロ×弥勒忠史/宗次ホールライヴ2008 "ビバ・チャコーナ!" - WEBぶらあぼ|bravissimo!
bravissimo! アントネッロ・フューチャリング・弥勒忠史 宗次ホールライヴ2008 "ビバ・チャコーナ!" - iTunes Store(iTunesアプリケーションが起動します)

▼iTunesのインストールはこちらから
Download iTunes - アップル

▼ゴールデンコンサート公演詳細はこちらから
二期会ゴールデンコンサートin津田ホールVol.25「彌勒忠史×アントネッロ」 - 株式会社二期会21

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2009年05月08日 11:25

「国際共同制作(1)」    オペラの制作現場からーその20

 しばらく〈オペラの制作現場から〉をお休みしていましたが、少し方向を変えたテーマで再開することにしました。よろしくお願いします。
 我が国のオペラは全国で年間千回以上も上演されているにもかかわらず、シーズン制をとって継続的に公演を続けているのは東京の新国立劇場だけという状況です。各都市の中央にオペラ劇場があるオペラ発祥の地欧州のそれとはかなり様相を異にしています。その日本流のやり方を現実としてとらえて、よりよい姿に磨き上げるという発想を持ったのは、オペラとは全く関係のない世界から入ってきて、民間のオペラ制作団体の窮状を実感したからに他なりません。永年の慣習の中で確立していた専門家集団との協業といういわばプロジェクト的な方式は確立していました。しかし財政的なリスクの軽減、オペラの完成度の向上など、団体として目指す方向性ははっきりしているのに、その手段についてはそこ止まりだったのです。これから何度かにわたってお話しするのはそんな状況からのブレークスルーを目指した活動に関する悪戦苦闘の軌跡です。以後何度かにわたって、その軌跡をたどってみましょう。

 二期会では50周年記念公演シリーズを制作した頃から、海外のオペラ劇場と共同制作を進めてきました。その大きな動機は、文化庁が日本のオペラをより大きな視野でレベルアップする方策を模索する中で実現した助成システムがスターとすることが発表されたからでした。2002年の『ニュルンベルクのマイスタージンガー』は二期会50周年の目玉演目でしたが、単独で取り組むには余りにも規模が大きくリスクがありました。そこで、この文化庁の枠組みによる海外との共同制作に着目し、欧州の数劇場と接触を試みました。最終的には、過度にドイツ的ではなく衣裳・装置もユニバーサルな演出のベルギー王立歌劇場(モネ劇場)に決まり、モネ劇場スタッフまで巻き込んだ、同劇場にとっても大規模な再現上演となりました。当時モネ劇場の総裁はオルガニストとしても著名な芸術家であるフォックロール氏で、少し前に文化庁の招聘で来日されたおりに二期会にも来訪されて、お互いに将来の協力について前向きな会話を持っていたことも、この共同制作決定に至る重要なステップとなっており、全面的なモネ劇場の協力を取り付けることができたのです。

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  二期会創立50周年記念公演『ニュルンベルクのマイスタージンガー』フィナーレ(2002年)

 休憩時間を入れて6時間に及ぶ巨大なこのオペラを日本人のみの出演で実現したことによって得られた果実は計り知れないものがあり、共同制作の意義がはっきりと認識できたのです。東京文化会館の本公演の前に、横須賀芸術劇場のご好意で、同劇場の舞台を使って十分の完成度になるまで準備できたこと、特に総勢150名におよぶ出演者達の乱闘騒ぎのシーンでは、モネ劇場の演出部から派遣されたスタッフによる周到な稽古によってダイナミックな動きが実現し、大舞台の成功に結びつけることができたのでした。(常務理事 中山欽吾)


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2009年05月08日 10:02

リチャード・ジョーンズ演出新国立劇場『ムツェンスクのマクベス夫人』に
出来田美智子、高橋淳らが好演!

ドミトリー・ショスタコーヴィチにより1930年代に作曲され、ソビエト時代、共産党政権による制約を受けた作品で、今もなお“衝撃的”。

出来田は、地方の豪商イズマイロフ家の女中アクシーニャを演じています。一幕に集団暴行される過酷なシーンもありますが、2幕以降、コケティッシュな演出もあり、“家政婦”顔負けの演技力を発揮、ロシア人キャストの中にあって、まったく違和感のない堂々とした声も魅力。
高橋は、酔っ払いの役(プログラムではボロ服の男)。酔ってふらつきながら歌う難しいアリアを、面白く聴かせています。アクシーニャ(出来田)と共謀して酒蔵にしのび込み、死体を見つけるシーンから、ドラマが大きく展開します。

警察署長を演じる初鹿野剛も、長台詞をよどみなく歌い、存在感を示しています。署長をぐるりと囲む男声合唱も、組織的な退廃と気だるさを感じさせます。

とっつきやすいとは言えない作品ですが、ジョーンズ演出は、2004年英国ロイヤルオペラで初演され、2007年には大野和士指揮ミラノ・スカラ座デビューとなりました。いずれも話題を呼び、非常にリアリティがあり、また退屈させません。

舞台は、1950年代の共産主義国に設定され、間奏曲も効果的に演出されており、またミハイル・シンケヴィチ率いる東京交響楽団から引き出されるショスタコーヴィチ独特の響きが、背徳的ともいえる美しさです。
透明なアンサンブルを聴かせる合唱団のレベルの高さ、細かい演出に応えた群衆の動きも注目されます。

上演される機会は多くありませんが、深い魅力を秘めた作品です。


▼公演詳細はこちらをご覧ください
ムツェンスク郡のマクベス夫人(舞台写真) - 公演記録|新国立劇場
ムツェンスク郡のマクベス夫人(公演詳細) - オペラ|新国立劇場

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2009年05月07日 16:31

NHKラジオ第1「ラジオ深夜便」にバリトン島村武男が出演します。

shimamura_takeo.jpg 独自のボイス・トレーニング法を研究し、吃音者や発声障害者の指導にも
 当たっている島村武男が「ラジオ深夜便」に出演。
 自らの経験に基くトレーニング法と人生観を語ります。

 ●NHKラジオ第1●『ラジオ深夜便〔人生私流〕』
 「私はこうして声を変え、人生を変えた」
 放送日:2009年5月9日(土)の深夜
 前半=23:10〜、後半=0:10〜1:00
 (途中ニュース・天気予報を挟みます)

島村武男(しまむら たけお・バリトン)
東京芸術大学卒業、同大学院修了。ミュンヘン音楽大学オペラ科及びリート科に学ぶ。在学中から認められ、数々の舞台を踏んだ後渡伊。本場のベルカント唱法とイタリアオペラを学んだ後、ミュンヘン音楽大学に特別推薦で専攻科のオペラ科とリート科にて歌唱法を学ぶ。この間イタリア、ドイツの各都市にてコンサートに出演、各批評等で好評を得た。またハイデルベルグ城サマーオペラフェスティヴァルには毎年招かれた。その後、ドイツ国立ブラウンシュヴァイク歌劇場とドラマティックバリトンとして当時日本人として数少ない専属契約を結び、他の劇場にも客演。年間100回を越える公演をこなし、一方西ドイツ国営放送にも出演し、観客を沸かせた。帰国後は、新国立劇場、二期会をはじめ数々の舞台で重要な役を演じている。著書に「声力トレーニング」 リヨン社 がある。二期会会員

▼番組の詳細はこちらから
ラジオ深夜便番組表 - NHKオンライン

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