小山 由美(こやま ゆみ) バイロイト音楽祭でも活躍、 |
![]() 写真:武藤 章 |
神奈川県出身。東京芸術大学声楽科卒業、及び同大学院修了。在学中よりオペラ、オラトリオ及びリートのコンサート等で活動を始め、修了後渡独。ワイマールでの「マタイ受難曲」をはじめ、ケルンにて「クリスマス・オラトリオ」、ミュンヘンにて「エリア」ライプツィヒにて「レクイエム」等の宗教曲を、シュレスヴィッヒ=ホルスタイン音楽祭では『ドン・カルロ』のエボリ公女に出演、ザルツブルグではチャイコフスキー『イオランタ』のラウラに抜擢される。 |
近年では、ワーグナーやリヒャルト・シュトラウスのオペラ、ヤナーチェク『イェヌーファ』コステルニチカをはじめ、わが国を代表するメゾ・ソプラノとして第一線で活躍を続けている。 新国立劇場『ローエングリン』(開場記念公演)オルトルート、『タンホイザー』ヴェーヌス、『サロメ』ヘロディアス、『ラインの黄金』『ワルキューレ』『神々の黄昏』、『フィガロの結婚』マルチェリーナ、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』マグダレーネ等に出演し好評を博した。 また、2003年、二期会創立50年記念『カルメン』タイトルロールを務め好評を得、二期会・日生劇場共催『ルル』(全3幕ツェルハ補筆完成版=日本初演)にゲシュビッツ伯爵令嬢役で出演、他を圧倒する存在感を示して絶賛され、2005年新国立劇場『ルル』(2幕版)に於いても傑出した演唱を聴かせた。 また、東京シティ・フィル特別公演飯守泰次郎指揮『ラインの黄金』『ワルキューレ』『ローエングリン』にも出演、公演の成功に多大なる貢献を果たしたことも特筆に価する。さらに名フィル『蝶々夫人』〈演奏会形式〉でスズキに挑み新境地を拓き佐渡裕指揮『蝶々夫人』(兵庫県立芸術文化センター)のスズキで新たな魅力を披露した。 海外では、シノーポリ指揮『ワルキューレ』ロスヴァイセでローマ歌劇場、そしてバイロイト音楽祭にデビュー。バイロイトへは2004年のシーズンで5年連続出演、金字塔を打ち立て国際的評価を得た。 2006年6月にはケムニッツ歌劇場(ドイツ)公演『ローエングリン』(プレミエ)のオルトルートで出演、好評を博した。 2008年2月、新国立劇場『サロメ』ヘロディアス、東京二期会『ワルキューレ』フリッカ、西宮『蝶々夫人』スズキ、日生劇場『マクロプロス家の事(こと)』など注目の公演への出演が続く。 歌曲の分野では、ベルリンをはじめ、ドイツ主要都市等の他、サンクト・ペテルブルクにてチャイコフスキー、ムソルグスキー等の歌曲によるリサイタルで好評を博す。現代音楽においてはアメリカ・ニューハンプシャー音楽祭、パリ・フランス放送局プレゾンス祭、ドイツ・ダルムシュタット音楽祭、その他多数のラジオ、テレビ録音を手がけ、幅広い演奏活動を行っている。特にNHK交響楽団では、シャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団定期演奏会ロッシーニ「スターバト・マーテル」での表情豊かな歌唱や準・メルクル指揮「第九」、東京フィルハーモニー交響楽団チョン・ミュンフン指揮マーラー「交響曲第2番」"復活"などでも非常に高い評価を得、コンサートの分野でも第一人者としての評価を確立した。「NHKニューイヤーオペラ・コンサート2006」での『カルメン』のタイトルロールなどでも鮮烈な印象を残している。ドイツ・シュトゥットガルト在住。 2007年10月、フォンテックより3人の歌手によるイタリア歌曲集をリリース。二期会会員 |