ブログで繋ぐ!「第11回 二期会研究会駅伝コンサート」7/31(日)~出演研究会紹介
(8)フランス歌曲研究会

二期会にはそれぞれの研究テーマをもって個々に研鑽を積み、活動している12の「研究会」があります。毎年夏にその中から多くの研究会が一堂に会する「駅伝コンサート」を開催しています。
11回目となる今年のコンサートは8つの研究会が出演。およそ5時間弱をかけ、駅伝のように歌の“たすき”を繋げていきます。
今年も出演する研究会ごとにスポットを当て、順にご紹介してまいりました。
今回はその最終回、「フランス歌曲研究会」から届きましたメッセージをご紹介します。
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【フランス歌曲研究会】 ~ヴェルレーヌの詩による歌曲~
ポール・ヴェルレーヌ(1844~1896)は19世紀の世紀末を生きた詩人です。高踏派と呼ばれる、形式的で絵画的な技巧を重んじる傾向から出発して、写実的な描写より、内面の世界を象徴的に表現する象徴派の詩人として名を馳せました。『詩法』の冒頭で”何よりも先ず音楽を”と書き、詩における音調の重要性を主張しました。今日取り上げる作曲家は、フランスの近代音楽で大きな足跡を残したガブリエル・フォーレ(1845~1924)とクロード・ドビュッシー(1862~1918)です。フォーレは「レクイエム」が特に有名ですが、声楽作品、ピアノ作品、室内楽作品にも多くの傑作を残しました。
プログラムの全9曲は真ん中にフォーレの「ひそやかに」を挟んで、フォーレとドビュッシーの作品が同じ4つの詩でシンメトリックに鏡のように並べました。すなわち、フォーレの「マンドリン」、「やるせない恍惚」、「月の光」、「都に雨が降るように(憂鬱)」と歌われ、女声三重唱の「ひそやかに」を挟んで、ドビュッシーの「都に雨が降るように」、「月の光」、「やるせない恍惚」と逆に続き最後に「マンドリン」の詩に戻って行きます。同じ詩であっても、作曲家の個性と感性によって描き出される全く違った美しいヴェルレーヌの詩と音楽の世界をお楽しみ下さい。
<予定プログラム・出演者>
ヴェルレーヌの詩に応える歌声とピアノの響き~ヴェルレーヌ没後120年記念~
◆フォーレ
 1. マンドリン
 2. やるせない恍惚   …栗林朋子(メゾソプラノ)
 3. 月の光
 4. 憂鬱(都に雨が降るように)   …武田正雄(テノール)
 5. ひそやかに(女声三重唱・編曲:市川景之)
               …石井恵子、駒井ゆり子、栗林朋子
◆ドビュッシー
 6. 都に雨が降るように
 7. 月の光        …石井恵子(ソプラノ)
 8. やるせない恍惚
 9. マンドリン      …駒井ゆり子(ソプラノ)
ピアノ:須江太郎 
構成・お話:鎌田直純

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公演チラシ(PDF)
■■■ 公演情報 ■■■
第11回 二期会研究会駅伝コンサート
日時:2016年7月31日(日) 15:30開演(15:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
   (JR上野駅・公園口前)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
   (学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
出演研究会・予定時刻:
 15:30~ オペレッタ研究会
 15:55~ ロシア東欧オペラ研究会
 16:25~ オペラワークショップ研究会
  <休憩15分>
 17:10~ フランス歌曲研究会
 17:40~ ドイツ歌曲研究会
 18:10~ ロシア歌曲研究会
  <休憩15分>
 18:55~ 日本歌曲研究会
 19:35~ イタリア歌曲研究会
  <終演予定 20:15>

▼公演ページはこちらから
第11回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

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