7月公演 ヴェルディ『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー
[10]アリーチェ髙橋絵理「今、この時に『ファルスタッフ』に出演する意味を感じて」

東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー最終回は、アリーチェ役のソプラノ髙橋絵理(7/16,18出演)です!
『道化師』のネッダが二期会公演のデビュー・ロール。その後、『ホフマン物語』のアントニア、『エロディアード』のサロメで主演。他にも『ラ・ボエーム』ムゼッタとミミ、『メリー・ウィドー』ハンナなど主演を続けてきました。オーケストラとの共演も多く、昨年はついにNHK交響楽団の第九演奏会でソプラノ・ソロを務めあげました!
10年ぶりに演じるというアリーチェには、「女性としての誇りを表現したい!」と語っています。


東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』アリーチェ役の髙橋絵理です。 アリーチェは、10年くらい前だったと思うんですけど、一度歌わせていただいていて、それからずっと思っているのは、とてもパワフルで、豪快で、何かトラブルが起こったとしても、自分の力で道を切り開く、とても力強い女性だということです。
ファルスタッフからラブレターを貰って、それがご近所の友達のメグに来たものとまったく同じものが来たところで、「懲らしめてやりましょ!」ってなるんですけど、ただいじめるのではなくて、フォードの嫉妬とも絡めながら、面白おかしく、女性の誇りを守っていくんです。

『ファルスタッフ』には、個人的に大好きな音楽があって。フォードは、娘ナンネッタの結婚相手に齢の離れたカイウスというお医者さんをと企てるんですが、最後にフェントンとナンネッタが二人で登場すると、アリーチェは、「ごらんなさい、このふたり、お似合いでしょう?」と言うのですが、そこのところの音楽がとってもきれいで!
崇高で、これまでのいたずらとかお笑いが一掃されるような、そういうとても心が洗われる音楽となっているので、そこをどうか聴いていただけたらな、と思います。

ヴェルディといえば、悲劇や愛国心の強い作品が多かった、というか、そういう作品に定評があった作曲家ですけども、だからこそヴェルディが最後に言う「この世のすべては笑い」「笑いが大事」というメッセージは、すごく深いと思っています。だから、今のような難しい時代に、偶然にも歌わせていただくというのも、有意義なことなんじゃないかな、と思っています。
オペラ『ファルスタッフ』は、人間の欲や、弱い部分、貧しさ、ずぶとさ、たくらみ、赦し、全てが笑いになるという作品です。そういう全部ひっくるめて人間とは何なのかを提示している作品だと思います。

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▼『ファルスタッフ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30*、17日(土)14:00、18日(日)14:00*、19日(月)14:00 東京文化会館 大ホール
*…アリーチェ 髙橋絵理 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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