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東京二期会オペラ劇場2024年2,3月公演 ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー [7]ヴェーヌス役:ソプラノ土屋優子

『タンホイザー』二期会キャストのリレー・インタビュー第7弾は、ヴェーヌス役のソプラノ土屋優子です。
イタリア在住の土屋。伝統あるトッレ・デル・ラーゴでのプッチーニ・フェスティバルのアカデミーに参加していたとき、急遽『トゥーランドット』本公演のタイトルロールに異例の代役に抜擢され大絶賛を受けました。東京二期会でも同役を歌いきるほか、『フィデリオ』レオノーレでも真価を発揮しており、イタリア、ドイツ両オペラで活躍。ワーグナー作品としては、『ローエングリン』エルザのカヴァーを経て、これが東京二期会のデビューとなります。公演に向けて話を聞きました。

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ヴェーヌス役:土屋優子(ソプラノ)


――ヴェーヌスは今回初役かと思います。どんな役でしょうか。どんな人物と思われますか?

土屋: ヴェーヌスは自分の気持ちにとても素直な人だと思います。その点はとてもタンホイザーと共通しており、タンホイザーもヴェーヌスもそれぞれ男女の理性を取っ払って本能だけにしたような性格というか…(笑)。
とても愛情深いけれど、その分束縛も強く、情熱的で激しい、人間よりも人間らしい女神様に感じます。

――ヴェーヌス(ヴィーナス)だけでなく、ギリシア神話の神様たちは人間よりも人間らしいですね。もしかしたら、ほんとうは逆で、人間が、神様たちのまねごとをしているだけなのかもしれません……。ワーグナーが描いた女神ヴェーヌス様の聴きどころを教えてください。

土屋: 1幕での壮大な痴話喧嘩では、あの手この手でタンホイザーを引き留めようとします。優しく愛を語りかけたり、悲しんで気を引こうとしたり、妖しく誘惑したり、声を荒げて罵ったり…感情豊かな彼女の歌を楽しんでいただけると思います。
また、今回は〈パリ版〉ということで、3幕で再登場!タンホイザーがローマで許されなかった話をする“ローマ語り”の後から、ヴェーヌスの元に帰りたがるタンホイザー、正気に戻そうとするヴォルフラム、そこに再び現れるヴェーヌス3人それぞれの感情と声が絡み合いクライマックスの合唱へ…たまりません!

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2023年2月 東京二期会オペラ劇場『トゥーランドット』より トゥーランドット役


――たしかに、「壮大な痴話喧嘩」!そして、第3幕は怒涛の展開。まさにワーグナーの音楽のなせる業でしょうか。実際にワーグナー作品を体現されていて、「ワーグナーって、意外に……」と思われたところはありますか。

土屋: 『タンホイザー』って、人間界だけではなく、女神のいる世界も出てきて、キリスト教も出てきて、内容も音楽も壮大(!)ですが、意外と、どの登場人物も皆さんの身近にいるように思いませんか?本能的で破滅的な男、享楽的で感情的な女、友情と恋愛の狭間で悩む真面目男、ひたすら信じて待つ自己犠牲的な女…。なんだか◯◯君みたいだな、とか、自分のこんな性格と似てるな…なんて感情移入しやすいなぁと思います。

――とくに『タンホイザー』の主要な登場人物は若々しい気質にあふれていて、共感しやすいですよね。今回の演出で土屋さん自身が魅力に感じている場面はどこですか。

土屋: 今回、ヴェーヌスがタンホイザーを誘惑する時に、ダンサーや助演の皆様がヴェーヌスと一緒に魅了します。彼に美しい夢を見せて引き止めたり、彼女の分身のようにまとわりついたり……まるで魔法のように動く美しい皆様のおかげで、より一層妖艶なヴェーヌスとなっています。

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2020年9月 東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』より レオノーレ役


――一気呵成に誘惑するヴェーヌスのシーン、ぜひご期待ください。同役の林正子さんとのダブルも初めてですね。林さんの印象をお聞かせください。

土屋: 私が本公演で初めて現場に入ったのが、2018年『ローエングリン』エルザのカヴァーキャストとしてでした。その時に本役だった方の1人が林正子さんで、終演後に「次はあなただよ」と言ってくださったのを励みに頑張ってきました。あの頃から、私も正子さんのように知的で気品があり、誰に対しても分け隔てなく優しいプリマドンナになりたい!とずっと憧れの存在だったので、こうしてダブルキャストとして同じ役で舞台に立てるのは本当に夢のようです。

――ダブルキャストというのは、本番でお互いがいざというときのためにカバーしあえるシステムではありますが、実際は、稽古場で一緒になることでお互いが刺激しあえるというところに大きな意味がありますね。最後に、お客様に意気込みをお願いいたします。

土屋: 普段はイタリアを拠点として活動していますが、ヴェーヌス役にむけては短期で渡独し、大都市ベルリンにて、数ヶ月間という限られた時間の中、ドイツ語とワーグナーの音楽を本気で勉強させていただきました。私にとっての記念すべきワーグナー・デビューをぜひ皆様にも楽しんでいただきたいと思っております。イタリアオペラとはまた違うドイツオペラの魅力をたっぷりお伝えできますよう、優子ヴェーヌス、全身全霊で歌い演じます。Viel Vergnügen!

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▼『タンホイザー』公演情報ページはこちら
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2024年2,3月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』
- 東京二期会オペラ劇場
2024年2月28日(水)17:00、29日(木)14:00*、3月2日(土)14:00、3日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
指揮:アクセル・コーバー/演出:キース・ウォーナー/管弦楽:読売日本交響楽団
*…ヴェーヌス役 土屋優子 出演日

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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東京二期会オペラ劇場2024年2,3月公演 ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー [6]ヴォルフラム役:バリトン友清 崇

『タンホイザー』二期会キャストのリレー・インタビュー第6弾は、ヴォルフラム役バリトン友清 崇です。
東京二期会ではR.シュトラウス『カプリッチョ』でデビュー以降、『魔笛』パパゲーノ、『サロメ』ヨカナーン、『パルジファル』クリングゾル、『トリスタンとイゾルデ』クルヴェナールほか、ドイツオペラの上演には欠かせません。コミカルな役もすれば悪役でもハマる、メインを張れば歌にも絵にもなり、脇にいても舞台が締まる…どのような役においても、必ず舞台をドラマティックに、かつ奥行きを与えている存在です。
この度のヴォルフラムと向き合う日々について、話を聞きました。

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ヴォルフラム役:友清 崇(バリトン)


――ヴォルフラムはどんな役でしょうか。どんな人物と思われますか?

友清: 騎士団の中では身分が高く、歌手の名手、リーダー的存在。昨年11月公演『午後の曳航』の少年団の1号役に続いてのリーダー格の役ですね、でも、今度はとても良い人です(笑)。
タンホイザーとは親友、そしてエリーザベトに想いを寄せているが、彼女の心はタンホイザーに向いているという、とても切ない思いを持った男です。
中世のドイツでの実在の人物で、「ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ」と検索すれば詳しく知る事ができます。彼の書いた「パルチヴァール」はオペラ『パルジファル』の題材になっています。

――たしかに、首領1号は不良中学生の役でした(笑)。そして、タンホイザーも、ヴォルフラムも実在の人物から来ていますが、親友タンホイザーと想いを寄せていたエリーザベトを若くしてうしなったヴォルフラムが、後年『パルジファル』の物語を紡ぐと勝手に想像すると、ちょっとおもしろいですね。では、ヴォルフラム青年の聴きどころを教えてください。

友清: 叙情感の溢れるメロディー中心ですので歌の名手ヴォルフラムの優雅で上品な歌をお楽しみ下さい。
しかし、タンホイザーが巡礼から戻ってきた後のシーンからヴォルフラムの音楽がガラッと変わります。激しい調子になるのですが、ここからの私の声の使い方に注目して欲しいですね。クリングゾル、ドン・ピッツァロ、そして1号を歌ってきた役の真骨頂、ドスの効いた歌をお楽しみ下さい。

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2012年9月 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』より クリングゾル役 (撮影:三枝近志)


――お客様には、友清さんの抒情的な歌と後半のヴィラン・ヴォイス、その両方をご堪能いただきたいと思います!
さて、ワーグナーのオペラというと、長大で哲学的で難解…というイメージがどうしてもあって、苦手な方も多いと聞くのですが、友清さんが考えるワーグナー・オペラを好きになるコツを教えてください。


友清: 分かりやすくいえば、ワーグナー作品の魅力の大半は序曲、間奏曲、そして合唱曲になると思います。先ずそこを楽しみにされて、さらにお目当ての歌手の歌唱に興味を持たれていれば、時間が長く感じることはありません!

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2016年9月 東京二期会オペラ劇場『トリスタンとイゾルデ』より クルヴェナール役 (撮影:三枝近志)


――2021年公演もビーテロルフ役で出演していました。キース・ウォーナー演出の『タンホイザー』の特徴を教えてください。

友清: 今回の演出で特徴的なのは、良く動くということです。
我々騎士達の登場シーンは先ず1m50cmくらいの所から飛び降ります。内心はメチャクチャ怖いです。落ちる音がドス、ドスと聞こえます。出番直後、歌う前に捻挫なんてことにならないようにしなければなりませんね。落下後も、舞台を右に左に後ろに前に動きまくります。 運動不足気味の歌手は息が荒くなっているのをおさえている様子です。
2幕の歌合戦の前も合唱団は椅子を頭の上に持ち上げ、動き回ります。ソリストも前に行ったり後ろに行ったりと、特にヴァルターとビーテロルフのソロは直前で走っているので、大変そうですね。

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2022年7月 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』より クリングゾル役 (撮影:西村廣起)


――体力のある友清さんなら大丈夫かと思いますが、どうかお気をつけて! 同じヴォルフラム役の大沼徹さんの印象はいかがでしょうか。

友清: これまでにも多くのドイツオペラで共演させてもらっています。その中で特に印象的なのはクラウス・グート演出の『パルジファル』(2012)で大沼さんが演じたアムフォルタスですね。私はクリングゾルとは兄弟関係の設定の演出になっており、最後2人が並んで座り互いに無言の中、私が彼の膝に軽く手をあて終幕になるシーンは忘れられません。

――なんとも痛切というか、やるせないというか、言葉に表すのが難しい名シーンでしたね(写真2枚目参照)。

友清: 大沼さんも私も、初めてのワーグナーのオペラ出演だったかと思いますが、指揮者の飯守泰次郎先生の幾度にわたるマンツーマンの指導を受けた経験はヴォルフラム役に多いに生かせていける事と思います。

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2023年11月 東京二期会オペラ劇場『午後の曳航』より 1号役 (撮影:寺司正彦)


――最後に、お客様に意気込みをお願いいたします。

友清: 1988年2月東京文化会館で二期会が『タンホイザー』を公演いたしました。
参考「公演情報 - 二期会オペラ公演《タンホイザー》 | 昭和音楽大学オペラ研究所 オペラ情報センター」
この公演はテレビ放送されており、そのビデオ映像を今回のタンホイザー役の片寄さんから15年くらい前にお借りした事があります。あまりにハイクオリティーな公演です。我々出演者たちから見ると師匠にあたる世代の公演になりますが、私にとっては特にヴォルフラム役の木村俊光先生の歌唱は度肝を抜かれました。四半世紀前の学生の時、「夕星の歌」をはじめヴォルフラムのソロにあたる曲をレッスンしていただきましたが、その楽譜を先日発見しました。よく見ると先生の書き込みらしき文字もありました。こと細かな指導についていけず、落ちこぼれな自分が、まさかこの役を私が二期会公演で歌うなんて正直思ってなかったでしょう。試験前の門下の歌い合いでも先生を不機嫌にする始末。後でソプラノの先輩に、「夕星の歌」はとても好きだから上手に歌ってね、と温かい励ましを受けた事を思い出します。なので頑張りたいと思います!(笑)

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2024年2,3月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』
- 東京二期会オペラ劇場
2024年2月28日(水)17:00、29日(木)14:00*、3月2日(土)14:00、3日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
指揮:アクセル・コーバー/演出:キース・ウォーナー/管弦楽:読売日本交響楽団
*…ヴォルフラム役 友清 崇 出演日

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東京二期会オペラ劇場2024年2,3月公演 ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー [5]エリーザベト役:ソプラノ渡邊仁美

『タンホイザー』二期会キャストのリレー・インタビュー第5弾は、エリーザベト役ソプラノ渡邊仁美です。
今回同役の梶田真未とともに二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』題名役で二期会デビュー。
『サロメ』、『ルル』の題名役のカヴァーを務めた後、東京二期会コンチェルタンテ・シリーズR.シュトラウス『平和の日』に主役のひとりマリアに抜擢され高く評価されました。
そして、今回初のワーグナー作品でのヒロイン・デビュー。公演を前に話を聞きました。

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エリーザベト役:渡邊仁美(ソプラノ)


――エリーザベトは今回初役かと思います。どんな役でしょうか。どんな人物と思われますか?

渡邊: 素直で、純粋で、とても強い人です。溢れる喜びを表現したり、無邪気な反応を見せたりもしますが、愛する人のために戦い、祈り… 理由はどうあれ、その行動力は、現代の女性にも共感できる部分が多いのではないかと思います。ただ綺麗なだけではない、魅力的な女性です。

――純粋で強い人という人物像は、今回ダブルキャストで同役の梶田さんからも聞きました。二人は学生時代からの友人であるそうですが、梶田さんの印象もお聞かせください。

渡邊: 梶田さんは実は大学の同級生なんです!
たくさんの思い出があって、とても語り尽くせないのですが…梶田さんは努力家で、ちょっと天然で、面白い人です。
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』でもダブルキャストで出演させていただきました。アルチーナ役のときもそうでしたが、今回も本当に楽しく一緒に稽古を重ねています。
幸せです。

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2018年5月 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』より アルチーナ役 (撮影:三枝近志)


――一緒に学んできた二人で、舞台のキャリアも一緒に重ねていけるというのは、実は貴重なことではないかと思います。「幸せです」という言葉に、実感がこもっているように感じました。さて、エリーザベト役に取り組んでみて、ワーグナーのオペラの特徴といいますか、意外にも思われたことなどはありますか?

渡邊: タンホイザーの登場人物はとても人間的で、しかも現代でも共感できる性質を持っていると感じます。また、多くのオペラはいつも急な展開を見せますが、ワーグナーはそれがもっと現実的な時間軸に近いというか…リアルなタイミングで感情が動く、そんな感覚があります。

――確かに、友情と片想いに悩むヴォルフラムもリアルな感情ですし、、第2幕で「綺麗ごと並べてんじゃねえ」と爆発するようなタンホイザーの感情もロックで現代的ですね(ダメですけど)。また、稽古を重ねてきて、この演出の魅力を教えてください。

渡邊: ワーグナーが書いたエリーザベトの台詞は、感情や目的、信念がはっきりしています。もちろん音楽によってそれが最大限に表現されているのですが、それをまた更に深めてくれる演出です。余計な情報は無く、エリーザベトという人を全力で生きることができる、それが私にとって最大の魅力です。

――最後に、お客様に意気込みをお願いいたします。

渡邊: 私にとって大きな挑戦となる初役ですが、素晴らしい環境に恵まれ、感謝の気持ちでいっぱいです。ワーグナーの総合芸術を存分にお楽しみいただける舞台になることと思います。是非多くの方にご覧いただきたいです。劇場でお待ちしております!

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2023年4月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『平和の日』より マリア役 (撮影:堀 衛)


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2024年2,3月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』
- 東京二期会オペラ劇場
2024年2月28日(水)17:00*、29日(木)14:00、3月2日(土)14:00*、3日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:アクセル・コーバー/演出:キース・ウォーナー/管弦楽:読売日本交響楽団
*…エリーザベト 渡邊仁美 出演日

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東京二期会オペラ劇場2024年2,3月公演 ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー [4]エリーザベト役:ソプラノ梶田真未

『タンホイザー』二期会キャストのリレー・インタビュー第4弾は、エリーザベト役ソプラノ梶田真未です。
東京二期会では、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』の題名役でデビュー。その後、第19回東京音楽コンクール声楽部門第1位を受賞、オペラでも『魔弾の射手』アガーテ、『蝶々夫人』題名役のカヴァーを経て、この度ワーグナー・オペラのヒロインに!本公演に向けて、話を聞きました。

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エリーザベト役:梶田真未(ソプラノ)


――エリーザベトは今回初役ですね。どんな人物像を描いていますか?

梶田: エリーザベトは、真面目で清純ですが、愛については誰よりも強く深い想いを持ち、それを守るためなら屈強な男たちにも屈さず、誰よりも強くなれる人物です。
愛する人のためには、自分を犠牲にする事だって厭いません。
愛する人がどんなに悪いことをしたとしても、その人のことを愛しきるというところに、彼女の他にはない魅力を感じます。

――本当に強い意志を持った人ですね。そんな梶田エリーザベトの聴きどころを教えてください。

梶田: 彼女の愛は、短い物語の中で様々に変化します。それをヴァーグナーは、分厚い巨大な音楽の波を用いたり、一本の細い筆を用いたり、あらゆる方法で繊細に表現しているのです。
劇中には彼女が思いの丈を綴る箇所が4箇所ありますが、そのどれもが違う描かれ方をしています。嵐のように変化していく彼女の愛の形と音楽は、このオペラの大きな魅力の一つだと思います。

――タンホイザーに対して一途ではあるけれども、その中で様々な想いが喚起され表現されているというのは驚きです。ワーグナーのオペラというと哲学的で観念的なイメージもありますが、今のお話を聞くと、やはり人間らしさを描いていると思えますね。実際にワーグナーの音楽に取り組んでみていかがでしょうか。

梶田: ヴァーグナーの音楽と言葉には、非常に密接な結びつきがあります。言葉の抑揚がメロディに細かに反映されており、言葉を正確に扱えないと音楽を捉え、表現することが非常に難しいのです。そういった点では、ヴァーグナーはごく自然に、感情のままに書いていたのではないか、と感じる時があります。だからこそ、私が苦戦しているのはこういった部分で、言葉と結びつける事の難しさを日々感じています。

――ワーグナーの大きな旋律も、ドイツ語の響きから自然に生まれいるのですね。私たちはそれに身を委ねて聴きたいと思います。さて、稽古を重ねてきて、今回の演出の魅力をどのように感じているでしょうか。

梶田: 登場人物たちの抱える感情は、この物語のタンホイザーだから、とかエリーザベトだから、とかではなく、多くの人が抱えたことのある悩みではないのかなと思っています。ヴァーグナーにも同じような悩みがあり、それを作品に込めていたと思います。
今回の演出は、こういった迷いや葛藤といった心の動きをいかに表現するか、というところに重点を置いています。それらを観ていただく皆様にも共感して頂けるように、精一杯演じたいと思います。

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2018年5月 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』より アルチーナ役 (撮影:三枝近志)


――今回のダブルキャストの同役は渡邊仁美さんです。渡邊さんの印象をお聞かせください。

梶田: 仁美ちゃんは大学時代の同級生でした。こうして同じ役を演じることが出来て、とても嬉しく思っています。さらに『アルチーナ』で、共にアルチーナ役をダブルキャストで演じた仲間でもありますので、勝手にすごく縁を感じています(笑)
昔から仁美ちゃんの歌を知る者として、豊かな声と美しい歌唱が、清純で芯の通ったエリーザベトというキャラクターにぴったりだと思っています。

――二人の競演を多くの方に観て聴いていただきたいと思います!ぜひダブルキャスト両日とも! 最後に、お客様に意気込みをお願いいたします。

梶田: エリーザベトに少しでも近づけるよう真摯に向き合いたいと思います。そして皆様にお楽しみいただけるように精一杯努めます!

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2024年2,3月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』
- 東京二期会オペラ劇場
2024年2月28日(水)17:00、29日(木)14:00*、3月2日(土)14:00、3日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
指揮:アクセル・コーバー/演出:キース・ウォーナー/管弦楽:読売日本交響楽団
*…エリーザベト 梶田真未 出演日

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東京二期会オペラ劇場2024年2,3月公演 ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー [3]タンホイザー役:片寄純也

『タンホイザー』二期会キャストのリレー・インタビュー3人目は、タンホイザー役のテノール片寄純也です。
「日本人では貴重なヘルデンテノール」と言われ、早くから『パルジファル』タイトルロール、『サロメ』ヘロデ王など大役を歌いきってきた片寄純也ですが、もちろんその実際は努力の人物。身体を鍛え上げ、体重も増やし、ビルドアップして「獲得」した唯一無二の「楽器」をもって、2021年に続いての『タンホイザー』のタイトルロール。今回はサイモン・オニールとのダブル主演となり、その心境含めて、話を聞きました。

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タンホイザー役:片寄純也(テノール)


――タンホイザーはどんな役でしょうか?

片寄: タンホイザーは、良く言えばアグレッシブ、悪く言えば自分勝手な人ですね(笑)
現状に満足することをせず常に新しい刺激を求め行動を起こす猪突猛進型のタイプですが、反面、素直な所も持ち合わせていると思います。

――血気盛んな青年。ワーグナーのオペラはあまり登場人物の年齢を気にかけることが比較的少ないように思われますが、『タンホイザー』は他の作品と比べて青春群像っぽいところはありますね。そんな猪突猛進なタンホイザーの聴きどころを教えてください。

片寄: 序曲から最後まで全部です!
個人的に好きなのは3幕1場のエリーザベト、ヴォルフラム、巡礼のコーラスのシーンです。
タンホイザー役の聴きどころとしてはやはり3幕の長大なローマ物語ですね。ヴォルフラムにこんなにたくさん聞いて欲しいことがあったの?って歌っていて思います(笑)

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2021年2月 東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』より タンホイザー役(左) ((C)Lasp Inc.)


――ふたりの友情と、ヴォルフラムを本当に信頼しているのだな、というシーンですね。ここまで話を伺っていると、長大で難解イメージがついてまわるワーグナーですが、そうでもないと。

片寄: 確かにワーグナー作品は長大で難解ですよね。
私も実際に歌ってみて「リング」や『パルジファル』は特に難解だと感じましたが、『タンホイザー』に関しては〈愛〉〈死〉〈救済〉がわかりやすく、初めてワーグナーを鑑賞される方には理解しやすい作品ではないかと思います。

――今回2回目となるキース・ウォーナー演出についてはいかがでしょう。

片寄: 2021年にも歌わせていただきましたが、その時はコロナ禍で密になることを制限され、稽古場でも常にマスクをつけての歌唱だったのでとにかく不自由でした。今回は制限もなく細やかな演出になり、より密に絡めるようになったので視覚的にもお客様に楽しんでいただけるのではないかと思っております。

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2016年11月 東京二期会オペラ劇場『ナクソス島のアリアドネ』より テノール歌手/バッカス役 (撮影:三枝近志)


――そして、今回ダブル競演はサイモン・オニールさんですが、印象を聞かせてください。

片寄: デカっと思いました(笑) やはりヘルデンテノールは皆さん大きいですね。
そういうお前もだろ?って現場で突っ込まれてますが(笑)

――お客様にはぜひ両組でヘルデンテノールの競演を楽しみにしていただきたいと思います。最後に、お客様に向けて、本番への意気込みをお願いいたします。

片寄: タンホイザーはワーグナーの中ではわかりやすい作品ですが、長大であることには変わりません。タンホイザー役はとにかく膨大な歌唱量でエキスパンダーを延々と続けるような忍耐力と強靭なスタミナを求められる難役ですが、最後まで歌いきれるよう「闘魂込めて」頑張ります。ちなみに巨人のファンではありません(笑)

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2012年9月 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』より パルジファル役 (撮影:三枝近志)



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2024年2,3月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』
- 東京二期会オペラ劇場
2024年2月28日(水)17:00、29日(木)14:00*、3月2日(土)14:00、3日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
指揮:アクセル・コーバー/演出:キース・ウォーナー/管弦楽:読売日本交響楽団
*…タンホイザー 片寄純也 出演日

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東京二期会オペラ劇場2024年2,3月公演 ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー [2]ヴェーヌス役:林 正子

2月28日、東京文化会館大ホールで初日を迎える、ワーグナー『タンホイザー』。
二期会キャストのリレー・インタビュー2人目は、ヴェーヌス役のソプラノ林 正子。
東京二期会では、昨年秋ヘンツェ『午後の曳航』房子役に続いての出演となりました。東京二期会では、ワーグナー、R. シュトウス作品で欠かせない存在となっています。どの役を担うときでも、深い洞察と心情に裏付けされた表現で、決してステレオタイプな人物にならず、物語に奥行きを与えています。今回もエリーザベトの聖なる愛に対立する欲望の愛を司るヴェーヌス役ですが、林が演じる「愛の神」とは?公演に向けて話を聞きました。

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ヴェーヌス役:林 正子(ソプラノ)


――ヴェーヌスとは、どのような役、どのような人物でしょうか。

林: 『タンホイザー』の出演者で、唯一の神様枠であるヴェーヌスですが、意外と人間感覚の持ち主です。
ハインリッヒと自分が構築した関係性に自信を持っていて、恐らく、自分の王国から彼が出て行きたいと思う日が来るとは想像もしたことがないのではないでしょうか。最初は自信たっぷりのヴェーヌスが、その心情をどのように変化させていくのかが、今回の聴きどころだと思います。個人的には、非常に人情(?!)に篤いこの女神さまのファンです、はい。

――『タンホイザー』って、神様側が「欲望」担当で、エリーザベトという人間側が「聖」担当という時点で、「この話、一筋縄ではいかないよ」宣言をされている感じがしますね。ワーグナーの作品は難しいと思われがちですが、林さんはどのように感じていますか?

林: 確かに、イタリアオペラのお話と比べると、ワーグナーのオペラは神々が登場する機会が多いため、親近感を持つのは難しいですよね(そもそも、神々の日常生活やルーティーンって何だろうか?)。
ところが、彼らが話している内容を聞いてみると、結局人間と同じことを言っています。あ、決して、ワーグナーの想像力欠如を指摘しているわけではありません。この『タンホイザー』の冒頭のハインリッヒとヴェーヌスの会話も、結局は「婦系図」ばりの痴話シーンであったりして、すんなり理解できる内容となっております。ワーグナーのオペラのお話は意外に難しいものではありません。

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2023年11月 東京二期会オペラ劇場『午後の曳航』より 黒田房子役 (撮影:寺司正彦)


――まずは、神々を畏れすぎずに観ることが、コツのひとつ、といえるでしょうか? さて、すでに何度か稽古を重ねてきて、今回のキース・ウォーナー演出の魅力を教えてください。

林: 何よりも先ず、舞台が美しいです。
ヴェーヌスの館は、19世紀末のメゾンクローズ(*高級娼館)を想定しているとの説明を受けました。
この設定ですと、感情の想像がしやすく、この演出家の特徴である「感情の掘り下げ」が容易にできるのではないかと。
ダンサーさんたちの使い方が、とても効果的で贅沢です。実は、ダンサーさんたちに担いでもらっての登場で、長いこと歌っていますが、登場も退場も自分の足を使わないことは初めての経験です。彼らの腰を守るため痩せよう、と決意。

――そうなると、ヴェーヌスは19世紀パリの高級娼婦にも重なる存在になりますね。『椿姫』ではないですが、ヴェーヌスがヒロインとなる物語だって、タンホイザーの物語とともに展開しているはず。やはり一筋縄ではいかなそうですね。
林さんとともに、空飛ぶヴェーヌスのダブルキャストは土屋優子さんですが、オペラで一緒になるの初でしたでしょうか。土屋さんの印象をお聞かせください。


林: 素晴らしい声の持ち主です。彼女の声なら、劇場の隅々まで声が届くことは間違い無いです。
お名前の通り、とても優しい方で、お稽古場ではいつも和ませて頂いております。
Merci,優子さん!!!

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2018年2月 東京二期会オペラ劇場『ローエングリン』より エルザ役 (撮影:三枝近志)


――最後に、お客様に、本番への意気込みをお願いします。

林: 今回のこの『タンホイザー』は、まさにThe Operaだと思います。
つまり、美しい非日常への誘いです。
寒さ厳しい折ではございますが、身も心もホットになるプロダクションです。
アーティスト一同、劇場にてお越しをお待ちしております!

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2016年11月 東京二期会オペラ劇場『ナクソス島のアリアドネ』より プリマ・ドンナ/アリアドネ役 (撮影:三枝近志)



*      *      *


▼『タンホイザー』公演情報ページはこちら
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2024年2,3月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』
- 東京二期会オペラ劇場
2024年2月28日(水)17:00*、29日(木)14:00、3月2日(土)14:00*、3日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:アクセル・コーバー/演出:キース・ウォーナー/管弦楽:読売日本交響楽団
*…ヴェーヌス 林 正子 出演日

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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東京二期会オペラ劇場2024年2,3月公演 ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー [1]ヴォルフラム役:大沼 徹

2013年フランス国立ラン歌劇場にてワールドプレミエを迎えた、キース・ウォーナー演出によるワーグナー『タンホイザー』を、東京二期会は2021年に続いて上演!豪華な「パリ版」に準拠してお披露目いたします。
ニュージーランドの英雄テノール、サイモン・オニールも仲間入りして、連日の稽古が続いています。

二期会キャストのリレー・インタビューもスタートしましょう!
最初は、ヴォルフラム役のバリトン大沼 徹(先頭打者からホームラン王の風格!)。
思えば2010年『オテロ』イアーゴが激賞されてから第一線の活躍が続き、今や日本を代表するバリトンの一人。特に東京二期会では『パルジファル』『トリスタンとイゾルデ』『ローエングリン』『サロメ』とドイツオペラの大役が続き、ヴォルフラムは、2021年公演に続いての出演となりました。
飄々としながら(自然体?)、ここぞというときに的確に核心を突くスタイルは、その豊かな歌唱にも普段のまなざしにも表れるようです。公演に向けて話を聞きました。

*      *      *


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ヴォルフラム役 大沼 徹(バリトン)


――2021年に続いての出演となりました。 ヴォルフラムはどんな役でしょうか。どんな人物と思われますか?

大沼: タンホイザーへの友情と、エリーザベトへの恋愛感情に板挟みにされて、にっちもさっちも行かない人ですよね。絶対胃薬が手放せない奴だと思います。

――友情と恋愛感情の板挟み…ヴォルフラムに共感してくれる男子は多いのではないでしょうか。タンホイザーもエリーザベトも、ヴェーヌスも、ある意味常人離れしているところがありますものね。それでは、大沼ヴォルフラムの聴かせどころを教えてください。

大沼: そりゃあやっぱり「夕星の歌」だと思います。ちなみに、「夕星」って「ゆうづつ(*)」って読むらしいんですよね。40過ぎるまで「ゆうぼし」だと思ってました。まあ、どうでもいいんですけどね。

――われわれ業界内では、なぜか「ゆうぼしのうた」で定着してしまっていますね……。さて、大沼さんはこれまで数々のワーグナー作品に出演してきましたが、携わってきた中で、発見された「ワーグナーあるある」があれば教えてください。

大沼: ワーグナーの稽古をしている期間って、何故か性的な夢を見ることが多いんですね。
ワーグナーの甘美な、そして官能的な音楽がそうさせるのでしょうか。もしくは単に僕がおかしいのでしょうか。

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2021年2月 東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』より ヴォルフラム役 (©Lasp Inc.)


――ヴォルフラムのところにもヴェーヌスの誘惑が、毎晩スピンオフでおこなわれていると。それだけ、ワーグナーの感情を揺さぶる音楽に浸っているということでしょうか。前回も舞台に立たれたキース・ウォーナー演出ですが、今回の舞台の魅力について、教えてください。

大沼: ワーグナーにおいてとても重要なテーマ「救済」の形が、様々な解釈を許容する形で提示されるところでしょうか。演ずる上では切なかったり,やるせなかったりするんですけど、だけど、とっても美しい舞台だと思います。

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2021年2月 東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』より ヴォルフラム役 (©Lasp Inc.)


――欲望と救済という二項対立では語りつくせないところまでテーマを掘り下げている、とも言えるでしょうか。各シーンの色彩の変化も美しいですよね。本番に向けた意気込みをお願いいたします。

大沼: 混迷の時代にあって、我々歌うたい達は、生の歌を劇場に取り戻す事に全力を掛けてきました。奇しくも2幕には劇中劇として歌合戦が繰り広げられますが、そこには歌合戦以上のものが投影される筈だと確信して、目下稽古に励んでいます。劇場でお待ちしております!

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2016年9月 東京二期会オペラ劇場『トリスタンとイゾルデ』より クルヴェナール役 (撮影:三枝近志)


――前回公演がコロナ禍の真っただ中でした。今回の公演で、復活の想いをお客様にお伝えで来たらと思います。ありがとうございました。
稽古場では、ダブルキャストの友清 崇さんと一緒に稽古中と思いますが、最後に、友清さんの印象もお聞かせください。


大沼: もう、あれですね、ジャッキー・チェンにしか見えないんですよね。


(*)…「夕星」ゆうづつ:夕方、西の空に見える金星、宵の明星(みょうじょう)のこと。「ゆうつづ」とも読みます。

*      *      *


▼『タンホイザー』公演情報ページはこちら
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2024年2,3月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』
- 東京二期会オペラ劇場
2024年2月28日(水)17:00*、29日(木)14:00、3月2日(土)14:00*、3日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:アクセル・コーバー/演出:キース・ウォーナー/管弦楽:読売日本交響楽団
*…ヴォルフラム 大沼 徹 出演日

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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1/29(月)「明日を担う音楽家による特別演奏会」~出演者リレー・インタビュー [6]

1月29日(月)19時より東京オペラシティ コンサートホールで開催される「明日を担う音楽家による特別演奏会」。
世代のトップレベルの実力をもった才能が、文化庁の新進芸術家会芸研修制度により1年以上の海外研修を経て、東京に集結!その成果を一同に発表する、一夜限りのスペシャルなオペラ・ガラ。

出演者リレー・インタビュー最後を飾るのは、ソプラノ保科瑠衣。
サントリーホール オペラ・アカデミー第1期生。イタリア国立パルマ音楽院声楽科を首席修了して、現在も同古楽科に在籍中。フィレンツェ歌劇場管弦楽団、フィラルモニカ・トスカニーニ、イ・ソリスティ・ヴェネティ等多くの楽団と共演を重ねています。
古楽のエキスパートとしてキャリアを重ねつつある保科が今回選んだのは、モーツァルト『ポントの王ミトリダーテ』より「脅かす運命に」。煌びやかなコロラトゥーラの1曲を前に、話を聞きました。

*      *      *


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ソプラノ保科瑠衣(ほしな るい)


――オペラ歌手になろうと決意したのはいつでしたか?

保科: 小学四年生のときです。

――それは早いですね!それはどんなきっかけ、出会いがあったのでしょうか?

保科: 当時所属していた児童合唱団のメンバーとして新国立劇場で公演された『ヘンゼルとグレーテル』に出演したことがきっかけで、総合芸術であるオペラの素晴らしさに魅了されたからです。

――オペラ・デビューでオペラの道を決めたのですね!小学校4年生で新国のステージに立ったこともすごいですが、その後、イタリア・パルマに拠点を置かれました。文化庁の新進芸術家海外研修制度を利用しようとしたきっかけは何でしたか?

保科: 大学の尊敬する先輩方がこの制度を利用し海外へと飛び立ち、その後素晴らしいキャリアを築き上げてらっしゃったことに憧れたことがきっかけです。

――先輩と同じように、大切にキャリアを重ねられることを願っています! 今回モーツァルト『ポントの王ミトリダーテ』からアリアを選ばれた理由を教えてください。

保科: 私のイタリアでのキャリアを始めるきっかけとなったオペラの作曲家がモーツァルトだったのですが、それ以来いつも大事なコンサートやオーディションでモーツアルトの作品を歌ってきました。
今回この素晴らしい舞台でも私にとって大切な作曲家であるモーツアルトの楽曲を歌いたいと思っていたところにこの華やかなアリアを知り、今回のコンサートにピッタリだと思い選びました。

――実は保科さんが今回の演奏会の先頭打者になります! このアリアの聴きどころ、保科さんにとっては歌いどころを、ひとつあげるとしたら?

保科: たくさんのアジリタ(細かく速い音符の連なり)と、幅広い音域です。あっ!ひとつじゃなくなってしまった!

――きっともっとあるんだと思います! 保科さんにとっての、歌の道歩んでいくための座右の銘とは?

保科: 人事を尽くして天命を待つ。

――イタリアで活動される保科さんだからこそ、重みのある言葉だと思います。歌手を目指す後輩の人たちに向けてメッセージをお願いします。

保科: 若いうちになんでも挑戦しやってみることが大切だなと年を重ねた今痛感しています。
恐れずにどんどん挑戦していってください!
そして、若いうちにどんどん海外に挑戦してください!

――今後もグローバルに活躍されることを願っています! 最後に、演奏会に向けての意気込みをお願いします。

保科: イタリアで学んだことを100%発揮できるよう、マエストロ角田と東京フィルハーモニー交響楽団のみなさまのお力を借りて精一杯演奏いたします!

*      *      *


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先日行われた東京フィルハーモニー交響楽団との歌合せにて
(左から)井上大聞、上島 緑、野町知弘、平野柚香、保科瑠衣、内山建人、指揮・角田鋼亮


240129asunina.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
新進芸術家海外研修制度の成果
明日を担う音楽家による特別演奏会
日時:2024年1月29日(月) 19:00開演(18:30開場)
会場:東京オペラシティ コンサートホール 【アクセス
(都営新宿線直通・京王新線「初台駅」東口より徒歩5分)
料金:(全席指定・税込)
S席¥4,000、A席¥3,000、B席¥2,000、学生席¥1,500
《チケット発売中》

出演:
(ソプラノ)平野柚香、保科瑠衣
(メゾソプラノ)上島 緑
(バリトン)井上大聞、内山建人、野町知弘
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
明日を担う音楽家による特別演奏会 - 東京二期会
(主催:公益財団法人東京二期会)

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
*未就学児のご入場はお断り申し上げます
*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい


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1/29(月)「明日を担う音楽家による特別演奏会」~出演者リレー・インタビュー [5]

1月29日(月)19時より東京オペラシティ コンサートホールで開催される「明日を担う音楽家による特別演奏会」。
世代のトップレベルの実力をもった才能が、文化庁の新進芸術家会芸研修制度により1年以上の海外研修を経て、東京に集結!その成果を一同に発表する、一夜限りのスペシャルなオペラ・ガラ。

出演者リレー・インタビュー5番目は、バリトン内山建人。
大阪府出身で、学生時代から関西歌劇団、関西二期会の公演に出演。びわ湖ホール声楽アンサンブルのメンバーとして活躍した後、ベルリンへ。ベルリン・コンツェルトハウスやベルリン・ドイツ・オペラの舞台を経験。彼の地でベートーヴェン「第九」、シューベルト「美しい水車小屋の娘」を披露し認められた逸材は、この度ワーグナー『ニュルンベルクのマイスタージンガー』よりハンス・ザックスの「ニワトコのモノローグ」を持って東京に。本番前の意気込みを聞きました。

*      *      *


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バリトン内山建人(うちやま けんと)


――オペラ歌手、声楽家になろうと決意したのはいつでしたか?

内山: 歌の道で生きていこうと決めたのはおそらく22歳の時です。

――22歳というと、多くの大学生がちょうど就職先を決める時期ですよね。内山さんにはどのようなきっかけがあったのでしょうか?

内山: 大学院入試に臨む過程で決意が固まりました。院試の後に、自分はこの道で生きていくんだという思いを、初めて肩肘張らずに自然に受け入れられた気がしました。その時にできる自分の歌を歌えた実感があり、それが素直に嬉しかったんだと思います。

――自分の歌を歌えた実感とはなんとも得難い体験ですね。その道を邁進するように、ドイツ・ベルリンに向かうことになるのですが、新進芸術家海外研修制度を利用しようとしたきっかけは何でしたか?

内山: 自分のすべきことに、真正面から向き合える期間を作るためでした。おかげさまでベルリンを拠点に様々なことに思い切って挑戦できました。

――海外では、自分の道に余計な情報を入れなくて済む、というメリットもありますね。今回の演奏会では、ハンス・ザックスの歌を選ばれました。選曲理由を教えてください。

内山: 師匠がワーグナー歌手だったこともあって、研修中によくレッスンで歌った曲です。ハンス・ザックスはバス・バリトンなら誰もが夢見る大役ですが、若手にはまず回ってきませんし、100%まだ早いと言われる役です。しかし、この「ニワトコのモノローグ」に限って言えば、シューベルトのようなドイツ歌曲に源流を持つ繊細な曲想で、今の自分の声でも音楽的にアプローチできます。何よりオーケストラと歌えるならこれほど豊かで美しい曲はないと思い選曲しました。

――この曲の聴きどころを教えてください。

内山: 例えば“Wie Vogelsang im süßen Mai!(まるで優しい5月の小鳥のさえずりのようだった!)”という歌詞とそれに伴う音楽に、ザックスが感じた、若く才能溢れるヴァルターの奔放で荒削りな歌を聞いた時の新鮮な感動、若さへの憧れ、そしてかつての自分への郷愁など色んな想いが同時に重なって表現されているように、どの瞬間も常にいくつかの文脈で読み解けるつくりになっているところが好きです。そこも歌曲的だなと思います。

――ドイツの芸術歌曲の要素が詰まった一曲なのですね。さて、内山さんが歌の道を歩んでいくにあたって、座右の銘があれば、教えてください。

内山: ありきたりですが「一期一会」です。どんなことを成し得ても、結局のところは今日これから歌う音楽が全てだと思いますし、音楽でも人でも、日々の新たな出会いが自分を成長させてくれます。

――内山さんのこの度のステージ、その一期一会を多くの方にお聴きいただきたいと思います。歌手を目指して、これから海外へ飛びたとうとする後輩の人たちに向けてメッセージをお願いします。

内山: 僕もまだまだひよっこなので何も言えませんが、同僚になる皆さんと一緒に歌えるときを楽しみにしています!

――後輩の皆さんとも一期一会重ねていきたいですね。そそれでは、最後に、演奏会に向けての意気込みをお願いします。

内山: 東京で、オーケストラで歌わせていただけるという貴重な機会を、精一杯楽しめるよう準備して参ります。素敵な音楽を共有できることが今から楽しみです。

*      *      *


240129asunina.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
新進芸術家海外研修制度の成果
明日を担う音楽家による特別演奏会
日時:2024年1月29日(月) 19:00開演(18:30開場)
会場:東京オペラシティ コンサートホール 【アクセス
(都営新宿線直通・京王新線「初台駅」東口より徒歩5分)
料金:(全席指定・税込)
S席¥4,000、A席¥3,000、B席¥2,000、学生席¥1,500
《チケット発売中》

出演:
(ソプラノ)平野柚香、保科瑠衣
(メゾソプラノ)上島 緑
(バリトン)井上大聞、内山建人、野町知弘
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
明日を担う音楽家による特別演奏会 - 東京二期会
(主催:公益財団法人東京二期会)

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
*未就学児のご入場はお断り申し上げます
*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい


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1/29(月)「明日を担う音楽家による特別演奏会」~出演者リレー・インタビュー [4]

1月29日(月)19時より東京オペラシティ コンサートホールで開催される「明日を担う音楽家による特別演奏会」。
世代のトップレベルの実力をもった才能が、文化庁の新進芸術家会芸研修制度により1年以上の海外研修を経て、東京に集結!その成果を一同に発表する、一夜限りのスペシャルなオペラ・ガラ。

出演者リレー・インタビュー4番目は、ソプラノ平野柚香。
栃木県那須塩原の出身。ミラノ・スカラ座、バイエルン州立歌劇場の両研修所でも研鑽を積み、文化庁新進芸術家海外研修制度では、イタリア・ミラノ、スイス・ルガーノで本場の空気を吸い込んできました。現在は二期会会員として、すでに国内で活躍の場を広げています。ヴェルディ『椿姫』ヴィオレッタのアリアを用意して、本番前の意気込みを聞きました。

*      *      *


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ソプラノ平野柚香(ひらの ゆずか)


――オペラ歌手になろうと決意したのはいつでしたか?

平野: 実は少し遅いのですが、はっきり「目指したい」と感じたのは大学2年生の時です。

――オペラ歌手の道が強い決意に変わった瞬間ですね。それはどんな体験だったのでしょう?

平野: 新国立劇場で上演されていた『夕鶴』を観に行ったことがきっかけです。日本の歌手たちの力強い歌唱と美しい所作、神秘的な雪景色に感動したことを今でも思い出します。

――深い感動が原動力になったのですね。そして、文化庁の新進芸術家海外研修制度でミラノ、ルガーノに渡ることになります。そのきっかけは何でしたか?

平野: 新国立劇場オペラ研修所の2年目にイタリア・ミラノで研修させていただいたのですが、それが私にとって初めての「海外」でした。世界の素晴らしい歌手たちや文化、日本では経験できない学びが多くあることを痛感する3週間となり、「いつか必ず戻ってくる」と決心し日本へ帰国しました。

――貴重で大切な一年間の研修だったと思います。その成果が詰まった曲として挙げられたのが、オペラ・ファンなら知らない人はいない、名アリア中の1曲でした。この曲を選ばれた理由を教えてください。

平野: 研修中イタリア・ミラノに滞在していたのですが、ヴェルディという作曲家はイタリア人にとって象徴とも言える作曲家です。1年間の研修の成果をお見せするにあたり、これほどふさわしい曲はないと感じております。

――これぞイタリアという空気、血気、芸術を聴かせていただきましょう!さて多くの人が知っているこのアリアですが、平野さんにとって「ここを聴かせたい!」というところを教えてください。

平野: 前半の美しいメロディ、後半の華やかなアジリタなど聴きどころ満載の名曲です!その中でも私は中間部、《哀れな女!独りで見捨てられるのよ》と自分の運命に抗うシーンに魅力を感じています。その後に続く「花から花へ」の中にもこの悲しみや絶望の見え隠れを感じていただけるよう歌いたいです。

――歌の道を歩んでいくにあたって、もし座右の銘があれば、教えてください。

平野: かっこいい言葉を考えたのですが思い浮かびませんでした(笑)。 常に意識しているのは「一期一会」でしょうか。音楽は言葉の違う人々をも繋ぐことのできる唯一の言語です。出会った人々との縁を忘れず、大切な人たちに音楽を届けられる人間でありたいと思っています。

――演奏上でも器楽や他の声種とのアンサンブルがありますし、舞台にたどり着くまでの多くの人々との関わり合いがありますよね。どのような言語でも、人間の感情や想いが伝わるのが、オペラのすごさのひとつと言ってもよいかもしれません。同じく、これから海外研修を目指す後輩の人たちに向けても、メッセージをお願いします。

平野: といっても私もまだ夢の途中なのですが……(笑)。音楽は一人では成り立たないものだと思っていますが、練習は常に孤独なものです。どうかその苦しみに負けず、自分と向き合う時間を大切にしてください。悩んだ分だけ答えてくれるのも、また音楽の素晴らしさだと私は思います。

――「一期一会」と「孤独との向き合い」…深い言葉ですね。 最後に、演奏会に向けての意気込みをお願いします。

平野: 素晴らしい共演者の皆様とオペラシティコンサートホール、楽しんで歌います!どうぞ暖かい格好でお越しください。会場でお待ちしております!

*      *      *


240129asunina.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
新進芸術家海外研修制度の成果
明日を担う音楽家による特別演奏会
日時:2024年1月29日(月) 19:00開演(18:30開場)
会場:東京オペラシティ コンサートホール 【アクセス
(都営新宿線直通・京王新線「初台駅」東口より徒歩5分)
料金:(全席指定・税込)
S席¥4,000、A席¥3,000、B席¥2,000、学生席¥1,500
《チケット発売中》

出演:
(ソプラノ)平野柚香、保科瑠衣
(メゾソプラノ)上島 緑
(バリトン)井上大聞、内山建人、野町知弘
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
明日を担う音楽家による特別演奏会 - 東京二期会
(主催:公益財団法人東京二期会)

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
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*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい


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1/29(月)「明日を担う音楽家による特別演奏会」~出演者リレー・インタビュー [3]

1月29日(月)19時より東京オペラシティ コンサートホールで開催される「明日を担う音楽家による特別演奏会」。
世代のトップレベルの実力をもった才能が、文化庁の新進芸術家会芸研修制度により1年以上の海外研修を経て、東京に集結!その成果を一同に発表する、一夜限りのスペシャルなオペラ・ガラ。
その出演者をリレー・インタビューでご紹介してまいります!

3番目は、バリトン井上大聞。
京都府出身。イタリアのボローニャに飛び、かの「キング・オブ・ハイF」と称されるウィリアム・マッテウッツィの薫陶を受け、ロッシーニ、ドニゼッティなどイタリアのベルカントを磨き続けてきました。今回演奏するアリアも、ロッシーニ『絹のはしご』よりジェルマーノのアリア「愛を穏やかに」。
本番を前に、話を聞きました。

*      *      *


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バリトン井上大聞(いのうえ たもん)


――オペラ歌手になろうと決意したのはいつでしたか?

井上: オペラ歌手を目指すきっかけとは少し違うかもしれませんが、音楽の道に興味を持ったのは小学校の頃でした。

――小さい頃の「出会い」って大切なんですね。井上さんの「出会い」は何だったのでしょうか。

井上: 小学生のころ、音楽の授業の試験で一人ずつ前に出て歌うというものがありました。他の子たちが恥ずかしがって小さな声で歌うのを見て、子どもながらにそれを「ダサいな」と感じたのを覚えています(笑)。
そこで、下手だろうがなんだろうが、大きな声で歌ったほうが絶対いい!と思い歌ってみたところ、とても評判がよく、「もしかして自分は歌が得意なのかな…?」と思い込み始めたのが全てのきっかけだったように思います。

――私たちって小さいころから「うまくできないこと」への恥ずかしさを持ってしまいがちですけど、そこを軽々飛び越えていった井上さんだからこそ、道が開けたのですね!
そして、文化庁の新進芸術家海外研修制度を利用しようとしたきっかけは何でしたか?


井上: ずっと海外で勉強してみたいという憧れがあって、新国立劇場オペラ研修所を修了する際に、自身の年齢的にも技術的にも海外研修するのに適しているなと思い、また、2年間自分の習いたい師匠の元で集中して勉強できる制度はこれしかないと思い、申請しました。

――そして今回歌われるのが、ロッシーニの『絹のはしご』。この曲を選ばれた理由はなんでしたか?

井上: 研修2年目に参加したボローニャ歌劇場アカデミーのロッシーニ歌手専門のコースにて、『絹のはしご』のジェルマーノを演じさせていただきました。なかなか演奏されることのない曲ではありますが、今回の研修で学んだ事や得た経験が存分に発揮できる曲目だと思い選曲させていただきました。

――研修の成果を感じながらも、楽しい時間になりそうです。このアリアの歌いどころを教えてください。

井上: ジェルマーノのまぬけながらも愛らしい魅力が存分に詰まっている一曲です。特に後半のロッシーニらしい早口のフレーズは歌っていて楽しくなります!間に登場するブランサック役には、研修制度の先輩である野町知弘さんにお願いいたしました。今からご一緒できるのが楽しみでなりません!

――共演もこれまた楽しみです!今までのお話から、明るく、積極的に、歌の道を歩まれてきた印象がありますが、大切にしている、座右の銘があれば教えてください。

井上: 本当に、ほんとうに、歌い手にとって、体調管理は非常に大切ですので、 “よく食べてよく寝る” でしょうか(笑)

――よく歌える!その楽器をこれからも大切にしてください。それでは、これから海外研修を目指し、歌手を志す後輩の人たちに向けて、メッセージをお願いします。

井上: 自分にとって2年間の海外研修は、歌のことだけでなく全てにおいて大きな転換期となりました。少しでも興味がある人は、ぜひ一歩踏みだしてほしい。自分の世界が大きく広がるはずです!

――小学生の最初の一声から決まったような井上さんの歌の道。これからも期待していきます。最後に、演奏会に向けての意気込みをお願いします。

井上: 本当に素晴らしい体験させて頂けた新進芸術家海外研修制度の成果を発表するためにまたとない機会をいただくことができました。ご一緒させていただく角田マエストロ、東京フィルハーモニー交響楽団の皆様と共に、お楽しみ頂けるよう全力で臨んで参ります!

*      *      *


240129asunina.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
新進芸術家海外研修制度の成果
明日を担う音楽家による特別演奏会
日時:2024年1月29日(月) 19:00開演(18:30開場)
会場:東京オペラシティ コンサートホール 【アクセス
(都営新宿線直通・京王新線「初台駅」東口より徒歩5分)
料金:(全席指定・税込)
S席¥4,000、A席¥3,000、B席¥2,000、学生席¥1,500
《チケット発売中》

出演:
(ソプラノ)平野柚香、保科瑠衣
(メゾソプラノ)上島 緑
(バリトン)井上大聞、内山建人、野町知弘
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
明日を担う音楽家による特別演奏会 - 東京二期会
(主催:公益財団法人東京二期会)

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
*未就学児のご入場はお断り申し上げます
*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい


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1/27(土)開催「二期会ニューイヤーコンサート2024」出演者からのメッセージ #3

1月27日(土)開催!二期会の精鋭による「二期会ニューイヤーコンサート2024~オペラに酔いしれて」。開催がまもなくに迫っております!
総勢37名の二期会アーティストが渋谷区文化総合センター大和田さくらホールに集い、ニューイヤーコンサートに相応しい華やかなステージを繰り広げます。

先週に続き公演に向けて出演者からメッセージが続々届いておりますのでご紹介してまいります。

      *      *      *


【Part1出演】
■國光ともこ(ソプラノ)
<マスネ『エロディアード』より “美しく優しいきみ”>
kunimitsu_tomoko_n.jpg *出演メッセージ
このたび二期会ニューイヤーコンサート2004への出演が叶い、大変嬉しく心躍る思いです。
今回歌わせていただく曲は、デビュー公演のマスネ「エロディアード」からサロメのアリア、私にとって大変印象深く大切な作品です。再びステージで皆さまに聴いていただける日を今から楽しみにしております。
ご来場を心よりお待ち申し上げます。
【Part1出演】
■髙品綾野(ソプラノ)
<ビゼー『真珠採り』より レイラとズルガの二重唱>
1_takashina_ayano.jpg *出演メッセージ
セイロン島(現在のスリランカ)の海辺の村が舞台なのですが、偶然にも昨年スリランカへ訪れる機会がありました。スリランカ南端のゴールは、漁業が盛んな海辺の街で、まさに真珠採りの舞台を感じさせるような場所でした。
この二重唱では、レイラが恋心を寄せるナディールが囚われの身となっているのを、彼だけは助けて欲しい!とズルガに嘆願します。しかし、嫉妬に狂ったズルガは二人の処刑を決意するのです。
バリトン佐野正一さんと共に、美しくも力強いビゼーの音楽をお届けしたいと思います。
【Part2出演】
■持齋寛匡(テノール)
<ドニゼッティ『アルバ公爵』より “清く美しき天使”>
2_jisai_hiromasa.jpg *出演メッセージ
あけましておめでとうございます。テノールの持齋寛匡です。
この度はニューイヤーコンサートに出演させて頂き、皆様の前で歌わせて頂ける事この上なく嬉しく思います。
私の歌うアリア《清く美しい天使》は、離ればなれになってしまった恋人の心の平穏と幸せを願い歌う曲です。
真摯な祈りを歌声に乗せ皆様まで精一杯お届けしたいと思います。

      *      *      *


良席が少なくなってまいりました。どうぞお早目にご予約ください。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

240127new_year_thumb_n.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
二期会ニューイヤーコンサート2024 ~オペラに酔いしれて~
日時:2024年1月27日(土)
   Part 1=13:00開演(12:30開場)
   Part 2=18:30開演(18:00開場)
会場:渋谷区文化総合センター4F さくらホール
(JR「渋谷駅」南改札西口より徒歩5分)
料金:(全席指定・税込) 各回¥4,500
   《チケット発売中》
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
二期会ニューイヤーコンサート2024 ~オペラに酔いしれて~ - 東京二期会
  主催:公益財団法人東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

*未就学児のご入場はお断り申し上げます
*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい


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1/29(月)「明日を担う音楽家による特別演奏会」~出演者リレー・インタビュー [2]

1月29日(月)19時より東京オペラシティ コンサートホールで開催される「明日を担う音楽家による特別演奏会」。
世代のトップレベルの実力をもった才能が、文化庁の新進芸術家会芸研修制度により1年以上の海外研修を経て、東京に集結!その成果を一同に発表する、一夜限りのスペシャルなオペラ・ガラ。
その出演者をリレー・インタビューでご紹介してまいります!

2番目は、メゾソプラノ上島 緑。
長野県出身の上島は、イタリアのクレモナを研修の地に選び、現在もクレモナのモンテヴェルディ音楽院に在籍中。イタリアでは、バロック音楽に魅了され、ヨーロッパ・デビューもグアルディアグレーレ音楽祭でのパーセル『ディドとエネアス』ディドでした。
そんな上島が今回の演奏会で選んだのは、なんとチャイコフスキー『オルレアンの少女』よりジャンヌ・ダルクのアリア。本番を前に話を聞きました。

*      *      *


kamishima_midori_n.jpg
メゾソプラノ上島 緑(かみしま みどり)


――オペラ歌手(声楽家)になろうと決意したのはいつでしたか?

上島: 小学6年生のときです。

――子どものころにオペラとの出会いがあったのですね!どんなきっかけだったのでしょうか?

上島: 私の故郷は北アルプスの麓、信州は松本です。毎夏松本で行われるサイトウ・キネンフェスティバル(現:セイジ・オザワ松本フェスティバル)に於いて、小学6年生の時、小澤征爾指揮『ファウストの劫罰』に児童合唱として参加しました。
それまでは男の子に混じってマウンテンバイク、ミニ四駆に熱中していた子供でしたが、オーディションを機に初めて「オペラ」というものを体験しました。外国人の歌い手やスタッフ、ダンサー、見た事のない装置や斬新な演出に衝撃と興奮を覚えた事は、今も忘れられない思い出です。
現在はイタリアに住み、本場のオペラを観る機会がありますが、なかなかあの経験を超えるオペラに出会う事はできません。

――生まれ故郷で受けた体験がすべてのスタートになっているのですね。その後、文化庁の新進芸術家海外研修制度を利用しようとしたきっかけは何でしたか?

上島: 私の家庭は母が音楽、父が医療関係の仕事をしており、音楽に理解のある比較的裕福な家庭で過ごしました。イタリアへ留学する際も当たり前のように私費留学をさせてくれ、ちょうど留学して5年が経とうかという時、今まで何一つ私の音楽家としての素質に否定も肯定もせず静かに応援してくれていた家族の為にも文化庁の海外研修制度に挑戦しようと思いました。結果は有難い事に一発で合格し、私の音楽家としての大きな自信になりました。

――文化庁の海外研修制度への挑戦が、独立への大きな一歩となったのですね。さて、「明日を担う音楽家による特別演奏会」ではチャイコフスキー『オルレアンの少女』を選びました。この選曲理由を教えてください。

上島: 今回はソロ曲にジャンヌ・ダルクを選びました。フランスのヒロイン的存在、救世主として有名なジャンヌ・ダルクは、百年戦争に於いてオルレアンの解放に貢献、シャルル7世の戴冠を実現させますが、コンピエーニュの戦いで捕虜となり、魔女裁判の結果1431年19歳という若さで火刑台に処されました。
今は研修を終え、イタリアとフランスの国境に位置するヨーロッパアルプス「モンブラン」の麓で生活しています。アルプスの少女ハイジの世界を少しモダンにした感じとでも言いましょうか。今回歌うアリアに出てくる、ジャンヌが故郷ドンレミ村を去る場面で歌われる情景そのものを映し出したような町です。「居心地が良く、平和で明るい谷。ごめんなさい」とジャンヌが故郷に別れを告げる全ての歌詞には、強く心揺さぶられるものがあります。それは今生活する環境そのものが訴えかけるメッセージ、そして私の故郷信州の景色とが重なった特別なインスピレーションだと理解しました。オペラを演じる上で、役の心情が自然に解る事、それは私にそれを歌うべきだと言われているような感覚になります。

――研修の成果だけでなく、上島さんのこれまで歩んでこられた風景がすべて重なる1曲ということですね。演奏会に向けての意気込みをお願いします。

上島: 今回は憧れの東京オペラシティにて、角田マエストロと東京フィルハーモニーの皆さんとの共演に胸が高鳴っています。この演奏会の為に選んだ曲目を、精一杯歌わせていただきます。

――皆様、ぜひご期待ください! では、これから海外研修を目指す、未来の歌手の人たちに向けてもメッセージをお願いします。

上島: 私何ぞが言うのも僭越ですが、「苦労は買ってでもしろ」でしょうか。
人生で大きな壁にぶつかり、生きている事さえも嫌になったそんな時、あまりに辛くて師匠に弱音を吐いてしまった事があります。その時師匠から「若いうちはたくさん苦労をしなさい」それでいいんだというような晴れやかな顔で答えてもらった事を思い出します。若いうちに苦労はして良いんだ。大事なのは、それを乗り越えてどう自分が変わったかが大切なのだと思いました。私ももう若いとは言っていられない歳になりました。今までのたくさんの苦労は大きな財産となって人生に、歌に生かされていきます。自分にしか歌えない歌を歌ってください。

――最後に、歌の道、芸術の道を歩んでいくにあたって、上島さんご自身に向けて、座右の銘があれば、教えてください。

上島: 「死ぬまで磨き続けられる楽器でいたい」です。
研修中は、ヴァイオリンの町として有名なクレモナで勉強をしました。ストラディヴァリウスを身近に接する事のできる環境は、300年かけて名器となっていったように、歌い手も限りある人生の中で常に進化し磨かれる楽器でありたいと思わせてくれました。

――ありがとうございました。

*      *      *


上島 緑は、『音楽の友』1月号(2023年12月発売)の「フレッシュ・アーティスト・ファイル」でもインタビューを受けていますので、ぜひそちらもご覧ください!
▼『音楽の友』本誌の情報とご購読はこちらから
音楽の友 2024年1月号 - 音楽之友社

240129asunina.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
新進芸術家海外研修制度の成果
明日を担う音楽家による特別演奏会
日時:2024年1月29日(月) 19:00開演(18:30開場)
会場:東京オペラシティ コンサートホール 【アクセス
(都営新宿線直通・京王新線「初台駅」東口より徒歩5分)
料金:(全席指定・税込)
S席¥4,000、A席¥3,000、B席¥2,000、学生席¥1,500
《チケット発売中》

出演:
(ソプラノ)平野柚香、保科瑠衣
(メゾソプラノ)上島 緑
(バリトン)井上大聞、内山建人、野町知弘
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
明日を担う音楽家による特別演奏会 - 東京二期会
(主催:公益財団法人東京二期会)

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
*未就学児のご入場はお断り申し上げます
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1/27(土)開催「二期会ニューイヤーコンサート2024」出演者からのメッセージ #2

1月27日(土)開催!昼夜総勢37名の二期会アーティストが一堂に会し、名曲オペラのアリアや重唱をお贈りする「二期会ニューイヤーコンサート2024~オペラに酔いしれて」。

昨日より紹介しております、公演に向けての出演者メッセージのご紹介、第2回目です。

      *      *      *


【Part2出演】
2_oshimi_tomoko.jpg
■押見朋子(メゾソプラノ)
<チレア『アルルの女』より “苦しいのは母”>
カステレートにある大農場ママイ家女農場主のローザは、長男フェデリーコがアルルの町の女に一目ぼれをしたので心配になって町に住む弟マルコに調べてもらおうと頼む。そこへフェデリーコに秘かに思いを寄せている村娘ヴィヴィエッタがやってきて、彼が素性の知れぬアルルの女と結婚しようとしていることに驚く。その時フェデリーコが機嫌よく帰ってきてアルルの女の素晴らしさをたたえ、一足遅れでマルコもやってきて”アルルの女の両親へ結婚の申し入れをしに行くといい!”と勧める。がそこへ馬方のメティーフィオがローザのところにやってきてアルルの女は自分の女だ。とその証拠に恋文を置いて行かれ、驚いたローザは村人たちと陽気に騒ぐフェデリーコに手紙を見せると愕然とし泣き崩れる。そのあと羊小屋で消沈していた彼は弟のように心安く眠れたらいいのにと「フェデリーコの嘆き」がうたわれる。そこへそっとヴィヴィエッタが近寄り、子供のころからずっとあなたに恋をしていた。と打ち明け少しずつ心がほぐれ2人は結婚をすることになる。みなは2人を祝福し結婚式の準備をしているとメティーフィオがやってきて恋文を返せとフェデリーコに迫りそこで初めて恋文の相手が彼だと知り逆上して木槌を振り上げて彼に襲い掛かる。ローザはそれに気づき止めに入るが、本当の心に気づきやはり諦めきれず生きる力を失った息子を見て「私は彼を正直で強い男にするため休むことなく愛と誇りと魂を注いで来ました。それなのにこんなことになっています。彼がいなくなったら1秒たりとも生きていけません。。」と激しく懺悔して神に祈り「母親であること、それは地獄」と歌う。

*演奏に向けて
コロナ禍で延期になり、2年越しで皆さんにお目にかかれることを楽しみにしていました。 今回歌うチレアの「アルルの女」は“フェデリーコの嘆き”で有名ですが、チレアが音楽家になるきっかけとなった少年のころ聞いて衝撃を受けたベッリーニの「ノルマ」を彷彿とするような耽美なメロディーがたくさん並びます。是非その中の一片をお聞きいただきたく息子を思う母ローザのアリアを選びました。リリコソプラノがあえて歌う場合もあり、力強くというより切なさを感じます。

      *      *      *


国内外で活躍中の二期会アーティスト総勢37名が一堂に会するコンサート。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

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二期会ニューイヤーコンサート2024 ~オペラに酔いしれて~
日時:2024年1月27日(土)
   Part 1=13:00開演(12:30開場)
   Part 2=18:30開演(18:00開場)
会場:渋谷区文化総合センター4F さくらホール
(JR「渋谷駅」南改札西口より徒歩5分)
料金:(全席指定・税込) 各回¥4,500
   《チケット発売中》
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
二期会ニューイヤーコンサート2024 ~オペラに酔いしれて~ - 東京二期会
  主催:公益財団法人東京二期会

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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1/29(月)「明日を担う音楽家による特別演奏会」~出演者リレー・インタビュー [1]

1月29日(月)19時より東京オペラシティ コンサートホールで開催される「明日を担う音楽家による特別演奏会」。
世代のトップレベルの実力をもった才能が、文化庁の新進芸術家会芸研修制度により1年以上の海外研修を経て、東京に集結!その成果を一同に発表する、一夜限りのスペシャルなオペラ・ガラ。
その出演者をリレー・インタビューでご紹介してまいります!

先頭バッターは、バリトン野町知弘。
土佐生まれの長州人。東京芸術大学、同大学院、新国立劇場オペラ研修所を経て、イタリア・ミラノで研鑽を積み、イタリア・リヴォルノでのマスカーニフェスティバルにて、『シルヴァーノ』レンツォ役でデビュー後、現在もミラノで活動中です。

*      *      *


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バリトン野町知弘(のまち ともひろ)


――オペラ歌手(声楽家)になろうと決意したのはいつでしたか?

野町: 小学2年生の時です。

――そんな早い時期に、すごいですね!なにかきっかけがあったのでしょうか?

野町: 小学生で受けられるコンクールがあり、そのときにこれなら評価されると気がついて声楽家になろうと思いました。

――文化庁の新進芸術家海外研修制度を利用しようとしたきっかけは何でしたか?

野町: 小学6年生の時から声楽家としてイタリアに住むという目標があり、それを達成するため文化庁の研修制度を考えていました。

――幼いころから、声楽家の道を、それもイタリアでの活躍を目指し、今こうして実現しているわけですが、研修中に力を入れて取り組んだことはなんでしたか?

野町: イタリア語の発音です。
日本では学ぶことが難しいことで、イタリア人が日常で喋っている発音はもちろん、イタリア人が学ぶイタリア舞台語発音を日常生活やレッスンで知り、それを発声のテクニックと合わせて行くことを目標に取り組みました。

――今回の特別演奏会で選ばれたアリアは、
ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』より「残酷で不吉な苛立ちが」
Donizetti:Lucia di lammermoor "Cruda funesta smania"
この曲にした理由を教えてください。


野町: この曲は、研修中もずっと練習はしていましたが、自分としては安定しない難しい曲でした。なので、コンクールやコンサートでも歌ったことがありませんでした。 研修を終えて、今回はオーケストラと歌えるということで、ノリで選びました。

――ノリで!ついにその成果を発表するときが来た、ということでしょうか。このアリアの聴きどころをひとつ教えてください。

野町: 聴きどころというか、曲頭にある歌詞 ”Cruda” の U の母音を綺麗にいうのが、目標です。
上手くいかなくても暖かく見守ってください。

――最後に、野町さんにとって、歌の道、芸術の道を歩んでいくにあたって、座右の銘があれば教えてください。

野町: 他人に厳しく自分に厳しく。

――ありがとうございました。

*      *      *


イタリアの言葉と音楽の本質に目標を定める野町さんの歌を、初めて聴かれるお客様も多いと思います。ぜひご期待ください!

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新進芸術家海外研修制度の成果
明日を担う音楽家による特別演奏会
日時:2024年1月29日(月) 19:00開演(18:30開場)
会場:東京オペラシティ コンサートホール 【アクセス
(都営新宿線直通・京王新線「初台駅」東口より徒歩5分)
料金:(全席指定・税込)
S席¥4,000、A席¥3,000、B席¥2,000、学生席¥1,500
《チケット発売中》

出演:
(ソプラノ)平野柚香、保科瑠衣
(メゾソプラノ)上島 緑
(バリトン)井上大聞、内山建人、野町知弘
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
明日を担う音楽家による特別演奏会 - 東京二期会
(主催:公益財団法人東京二期会)

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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1/27(土)開催「二期会ニューイヤーコンサート2024」出演者からのメッセージ #1

2020年の夏に開催予定でした「二期会サマーコンサート2020」、新型コロナウイルス感染症の影響で公演が延期となっていましたが、改めてこの新年に「二期会ニューイヤーコンサート2024」として開催することとなりました。
当時の出演予定者の多くが、この改めてのコンサートに出演いたします。およそ3年半という時間が経ってしまいましたが、出演者たちの熱量はますます上がっております!
今回より公演に向けて出演者から届いておりますメッセージをご紹介してまいります!

      *      *      *


【Part1出演】
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■北原瑠美(ソプラノ)
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■杣友惠子(メゾソプラノ)
<ドニゼッティ『アンナ・ボレーナ』より アンナとジョヴァンナの二重唱>
無実の罪により軟禁された王妃アンナの元に侍女ジョヴァンナがやってきます。王に新しい愛人がいること、そしてそれが自身であることを告げジョヴァンナ。ショックを受けたアンナは怒りをぶつけますが、彼女の苦悩する姿を見て最期は赦しを与え去っていくのでした。

*2人からのメッセージ
2人の女性の間の苦悩、怒り、そして友情が描かれたこの二重唱。
ベルカントオペラの名曲を大学時代からの友人と共にお届けすることに大変な喜びを感じております。

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      *      *      *


国内外で活躍中の二期会アーティスト総勢37名が一堂に会するコンサート。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

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二期会ニューイヤーコンサート2024 ~オペラに酔いしれて~
日時:2024年1月27日(土)
   Part 1=13:00開演(12:30開場)
   Part 2=18:30開演(18:00開場)
会場:渋谷区文化総合センター4F さくらホール
(JR「渋谷駅」南改札西口より徒歩5分)
料金:(全席指定・税込) 各回¥4,500
   《チケット発売中》
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
二期会ニューイヤーコンサート2024 ~オペラに酔いしれて~ - 東京二期会
  主催:公益財団法人東京二期会

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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出演者メッセージ到着!~Hakuju Hall主催「第28回 二期会 ディーヴァ, ディーヴォ」
12/21(木)14時開演!

二期会オペラ研修所マスタークラスをトップで修了した、新星6名の声を聴くシリーズ、Hakuju Hall主催「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」。
今シーズンの第2弾(第28回)の開催が12月21日(木)に迫りました。
出演は、ソプラノ東 幸慧、ソプラノ岩谷香菜子、ソプラノ中江万柚子の3名と、ピアニスト木下志寿子。コンサートを直前に控え、出演者よりメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。

      *     *     *
■東 幸慧 (あずま ゆきえ)ソプラノ
この度、第28回二期会ディーヴァ,ディーヴォに出演致します、ソプラノの東 幸慧です。
沢山の素晴らしい先輩方が出演したこのコンサートに出演させて頂けること、とても光栄に思っております。
研修所での2年間、コロナ禍で様々な対策の中での授業でした。制限があるからこそ、演技により工夫が必要なことがあり、なかなか演奏の機会を持てなかったからこそ、よりお客様に聞いて頂ける事のありがたさを感じました。コロナ禍を経たからこそ感じたことや、努力したことをしっかりとこれからの糧にしていきたいと思っております。
今回は、同期の尊敬するソプラノ2人との共演です。少しずつ声の違う3人でのコンサート。ソプラノ同士ならではの響きを、私自身とても楽しみにしております。沢山のお客様に楽しんでいただけますよう、そして研修所での2年間の成果をしっかりご披露できるよう、3人で励んで参ります。
皆様のご来場お待ちしております!
■岩谷香菜子 (いわや かなこ)ソプラノ
この度は、第28回二期会ディーヴァ、ディーヴォへの出演が叶いましたことを、大変光栄に思っております。
昨年度、通わせて頂いた二期会オペラ研修所マスタークラスでは、先生方全員が、私たちをオペラの道で生きていけるようにと、熱く厳しく指導して下さいました。そんな恵まれた環境で歌手としての道をスタートできたことを大変光栄に思っており、修了後もその気持ちを忘れず、研鑽を積んでおります。
今回は、ソプラノ3人でのコンサートとなります。魅力的で尊敬する2人の仲間と、響きの豊かなHakuju Hallで演奏する機会を頂けたことを、本当に嬉しく思っております。声種は同じですが、キャラクターや声質の違うソプラノ3人が、それぞれ自身の“魅力”が発揮できる曲を選曲いたしました。
ボリューム満点で、お客様にご満足頂けること間違いございません!
いつも応援してくださるお客様、そして歌、音楽を愛しているお客様に、感謝と私自身の歌が大好きだという気持ちが伝わりますよう、心を込めて演奏いたします。
2023年の終わりに、ぜひ音楽を楽しむひとときをご一緒に過ごせたら幸いです。
準備を万全に整え、会場でお待ちしております♪
■中江万柚子 (なかえ まゆこ)ソプラノ
第28回二期会ディーヴァ,ディーヴォに出演いたします中江万柚子と申します。この度は光栄な機会を頂き、大変嬉しく思っております。
私は本科、マスタークラスと2年間二期会オペラ研修所で勉強させて頂きました。様々な制約がある中での授業でしたが、そんな中でもいつも熱心に教えてくださる先生方やかけがえのない同期に出会えたことは、紛れもなく私の中の大きな財産となりました。
今回一緒に歌います東、岩谷とは同じソプラノ同士であり年齢も近いので、このコンサートに向けて楽しく準備を重ねてまいりました。せっかくの機会ですので、それぞれ好きな曲を歌い合おうということで、最初から最後まで珠玉の名曲揃いのプログラムとなっております。プロとして走り始めたばかりの私たちのフレッシュな歌声を楽しんで頂ければ嬉しいです♪
劇場にて皆さまにお会いできるのを楽しみにお待ちしております!


3人でのリハーサルより(左から、岩谷、東、中江)

      *     *     *

二期会の新星によるひとときをどうぞご堪能ください!!


ちらし(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会 ディーヴァ, ディーヴォ <第28回>
★二期会新星トップ6名による、ときめきのデビューコンサート!

日時:2023年12月21日(木) 14:00開演(13:30開場)※約90分/途中休憩あり
会場:Hakuju Hall(ハクジュホール)【アクセス
    ・小田急線「代々木八幡駅」南口 もしくは
    ・千代田線「代々木公園駅」1番出口より 徒歩5分
料金:全指定席 1,500円(税込) 《発売中》
出演:東 幸慧(ソプラノ)、岩谷香菜子(ソプラノ)、中江万柚子(ソプラノ)、木下志寿子(ピアノ)
予定プログラム:
<第1部>
・R.シュトラウス:“6つの歌”より 「夜」 〔岩谷〕
・R.シュトラウス:“6つの歌”より 「私は一本の花束を作りたかったの」 〔岩谷〕
・L.ドリーブ:『ラクメ』より “若いインドの娘はどこへ” 〔東〕
・G.ドニゼッティ:『連隊の娘』より “フランスに栄光あれ” 〔中江〕
・R.シュトラウス:『アラベラ』より “もし私にふさわしい人がいるなら” 〔アラベラ:中江、ズデンカ:東〕
<第2部>
・G.フォーレ:“2つのメロディ”より 「この世ではすべての魂が」 〔岩谷、中江〕
・G.ヴェルディ:『椿姫』より “ああ,そはかの人か” 〔東〕
・G.ドニゼッティ:『ランメルモールのルチア』より “あたりは沈黙に閉ざされ” 〔岩谷〕
・G.ヴェルディ:『仮面舞踏会』より “あの草を摘み取って” 〔中江〕
・V.ベッリーニ:『ノルマ』より “ご覧なさい、ノルマ” 〔ノルマ:岩谷 アダルジーザ:東〕
※曲目・曲順等が変更になる場合がございますので、予めご了承ください。

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第28回 二期会ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
11:00~17:00(火~金/祝日・休館日を除く)

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リハーサル始まる!12/19「二期会サロンコンサートVol.205 ~冬にうたえば~」
出演者からのメッセージ

12月19日、夜19時からカワイ表参道コンサートサロン パウゼで開催する「二期会サロンコンサートvol.205 ~冬にうたえば~」に向けたリハ―サルがスタートしています。
当日は聴きどころ満載、盛りだくさんのプログラムでお届けいたします。
出演するソプラノ阿部祥子とソプラノ内田千陽、それぞれからのメッセージをご紹介します!

      *      *      *


202312_abe_shouko.jpg■阿部祥子
ソプラノの阿部祥子です!今回の公演は、2020年6月に行う予定だった公演の振替公演!3年の月日を経て、ついに開催できることとなりました。この3年の間、3人それぞれで温めていた曲、得意のレパートリーなど、お披露目できればと思っております。私が研究している専門分野は、スペイン音楽ですが、今回は、「ドン・パスクワーレ」からノリーナのアリアや、「ラ・ボエーム」からムゼッタのアリア、「愛の妙薬」からネモリーノとアディーナの二重唱など、今回は、イタリアオペラからたくさんの曲を歌わせていただきます。
また、長く細く?踊り続けているフラメンコの「パリージョ(カスタネット)」を使って、歌い踊る予定です?!もちろんクリスマスソングもあり!
テノールの小貫さんの熱い歌声、内田さんのリリックなソプラノ、阿部のレッジェーロな響き、三者三様な歌声と遊間郁子さんの繊細でダイナミックなピアノの響き!
会場でお楽しみ頂けたら幸いです!!!

202312_uchida_chiharu.jpg■内田千陽
ソプラノの内田千陽と申します!この公演は、もともと「雨にうたえば」という副題で公演予定でしたが、コロナ禍の影響により一度中止となってしまいました。しかし…遂に今回!!振替公演をさせて頂くこととなりました!ありがとうございます!! この度は12月の開催ということで、「冬にうたえば」という副題となりました。寒い冬の時期にぴったりのオペラ「ラ・ボエーム」からも数曲お届けいたします。 今年の2月に私の出身地である島根県で、しまね県民オペラ2023「ラ・ボエーム」にミミ役で出演をさせていただき、大変光栄で貴重な経験をさせて頂きました! 今回の公演でも、ミミのアリア、そして小貫さんと第一幕の重唱を歌わせて頂きます。 クリスマスソングや出演者それぞれの個性溢れる選曲、そして美しいハーモニーで歌う重唱なども聴きごたえあること間違いなしです!! 皆様のご来場を心よりお待ちしております♫

      *      *      *


ueta_masaaki.jpg
リハーサルの様子から、左奥より ピアノ遊間郁子、ソプラノ内田千陽、ソプラノ阿部祥子、テノール小貫岩夫

▼3人からのメッセージ動画


salon205t_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
二期会サロンコンサートVol.205 ~冬にうたえば~
日時:2023年12月19日(火) 19:00開演(18:00開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン パウゼ
(東京メトロ「表参道駅」A1出口すぐそば)
料金:(全自由席) ¥3,500 《チケット発売中》

出演:(ソプラノ)阿部祥子、内田千陽、(テノール)小貫岩夫、
    (ピアノ)遊間郁子
《予定プログラム》
【第1部】
チレア作曲『アドリアーナ・ルクブルール』より
     “私は創造主の卑しいしもべ” (内田千陽)
ドニゼッティ作曲『ドン・パスクワーレ』より
     “騎士はあの眼差しを” (阿部祥子)
ヴェルディ作曲『十字軍のロンバルディア人』より
     “なんという奇跡!~あれは夢ではなかった!” (内田千陽)
レハール作曲『ジュディッタ』より
     “友よ、人生は素晴らしい” (小貫岩夫)
     “熱き口づけ” (阿部祥子)
ララ作曲「グラナダ」 (小貫岩夫)
【第2部】
ドニゼッティ作曲『愛の妙薬』より
     “ラララの二重唱” (阿部祥子・小貫岩夫)
     “人知れぬ涙” (小貫岩夫)
プッチーニ作曲『ラ・ボエーム』より
     “私は街を歩くと” (阿部祥子)
     “私の名はミミ” (内田千陽)
     “おぉ、麗しい乙女よ” (内田千陽・小貫岩夫)
J.シュトラウス作曲 『こうもり』より
     「シャンパンの歌」 (内田千陽・阿部祥子・小貫岩夫)

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

*未就学児のご入場はお断り申し上げます
*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい

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出演者メッセージ到着!~Hakuju Hall主催「二期会 ディーヴァ, ディーヴォ」2023年度シーズン第1弾は11/2(木)14時開演!

二期会オペラ研修所マスタークラスをトップで修了した、新星6名の声を聴くシリーズ、Hakuju Hall主催「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」。
今シーズンの第1弾(第27回)の開催が11月2日(木)に迫りました。
出演は、ソプラノ舘野真由花、ソプラノ田中沙友里、バリトン室岡大輝の3名と、ピアニスト荻原萌子。コンサートを直前に控え、出演者よりメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。

      *     *     *
■舘野真由花 (たての まゆか)ソプラノ
第27回二期会ディーヴァ,ディーヴォに出演いたします舘野真由花と申します。この度は光栄な機会をいただき大変嬉しく思います。
何世紀にも渡って世界中で愛され続けているクラシック音楽は、音楽が素晴らしいことは言うまでもありません。そこから更にお客様にこの音楽の素晴らしさを伝えるには演奏者の作品にかける想いが大切で、お越しくださるお客様の心を震わせる演奏につながるのだと考えています。
ご来場の皆さまに楽しんでいただけるように、良い演奏をお届けできるように、日々どのような舞台を作るべきか考えております。
また、コロナ禍でオンライン配信など主流になりましたが、その経験があるからこそ生の音楽に触れるという大切さに私自身あらためて気づかされました。Hakuju Hallという素晴らしい会場でホールの空気を感じ、電子機器を通さない生の歌声、ピアノの音に触れて、空気の振動を身体全体で受け止める、生の音楽を身体で体感して感性に働きかけていただけたら嬉しく思います。
想いの詰まったコンサート、お時間の許される方はぜひご来場いただき、生の歌声を体感していただけると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
■田中沙友里 (たなか さゆり)ソプラノ
この度、第27回二期会 ディーヴァ,ディーヴォに出演させていただくこととなり、大変有り難く思います。
昨年度のマスタークラスでの1年間はコロナ対策を行いながらの授業でした。
制限がある状況でも、先生方から熱いご指導をいただき、また、素晴らしい切磋琢磨できる仲間に出会えました。私にとってなによりも貴重でかけがえのない一年でした。
そして、今回、尊敬する2人の仲間と演奏する機会をいただき、大変嬉しく思っております。
舘野さんとは初めて共演しますが、室岡さんとは去年の修了演奏会で一緒に歌いました。 2人とも努力家で素晴らしいオペラ歌手であり、いい刺激をもらっています。
今回はそれぞれが得意とするオペラアリア、重唱をご用意いたしました。
これまで私を支えて下さった全ての方々に感謝の思いを込めて歌います。
少しでも楽しんでいただけるよう頑張りますので、どうぞその成果を見にきてください! 皆様のご来場お待ちしております。
■室岡大輝 (むろおか たいき)バリトン
この度は第27回二期会ディーヴァ,ディーヴォへの出演が叶い、大変嬉しく思います。
私は研修所の本科とマスタークラスを修了しましたが、今回演奏する曲の中には研修所の試験等で歌った曲も数曲ございます。当時の自分よりさらにレベルアップした演奏をお届け出来ればと思います。
曲選びは様々な意見を出し合い、幅広い年代の作曲家のナンバーをお届けできる、聴きごたえのある演奏会になると思っております!
一緒に演奏いたします、ソプラノのお二人の舘野真由花さんは同門でもあり、共演経験がある為、息のあった(ルチアの重唱では反発する兄弟の仲なので息があってはいけないのですが…)演奏がお届け出来ればと思います。
田中沙友里さんとはマスタークラス時に同じクラスで、修了試験の際にもシモン・ボッカネグラを演奏しました。トロヴァトーレの重唱では激しいお互いの思想がぶつかる重唱をお届け出来ればと思います。
ソプラノ2人とバリトン1人、それぞれの織り成す歌声を堪能して頂ければと思います。
是非、是非当日会場でお待ちしております!
      *     *     *

3人の新星によるひとときをどうぞご堪能ください!!


ちらし(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会 ディーヴァ, ディーヴォ <第27回>
★二期会新星トップ6名による、ときめきのデビューコンサート!

日時:2023年11月2日(木) 14:00開演(13:30開場)※約90分/途中休憩あり
会場:Hakuju Hall(ハクジュホール)【アクセス
    ・小田急線「代々木八幡駅」南口 もしくは
    ・千代田線「代々木公園駅」1番出口より 徒歩5分
料金:全指定席 1,500円(税込) 《発売中》
出演:舘野真由花(ソプラノ)、田中沙友里(ソプラノ)、室岡大輝(バリトン)、荻原萌子(ピアノ)
予定プログラム:
・山田耕筰(詞:北原白秋):この道 〔田中〕
・山田耕筰(詞:北原白秋):からたちの花 〔舘野〕
・滝 廉太郎(詞:土井晩翠):荒城の月 〔室岡〕
・G.ドニゼッティ:『ランメルモールのルチア』より “あたりは沈黙に閉ざされ” 〔舘野〕
・G.ドニゼッティ:『ランメルモールのルチア』より “こちらにおいで、ルチア” 〔舘野・室岡〕
・W.A.モーツァルト:『コジ・ファン・トゥッテ』より “穏やかであれ、風よ” 〔舘野・田中・室岡〕
・W.A.モーツァルト:『フィガロの結婚』より “柔らかなそよ風が” 〔舘野・田中〕
・G.ヴェルディ:『ドン・カルロ』より “終わりの日は来た~私は死にます” 〔室岡〕
・R.レオンカヴァッロ:『道化師』より “鳥の歌” 〔田中〕
・G.ヴェルディ:『イル・トロヴァトーレ』より “聞いておるな?...ご覧ください、この苦い涙が” 〔田中・室岡〕
※曲目・曲順等が変更になる場合がございますので、予めご了承ください。

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第27回 二期会ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
11:00~17:00(火~金/祝日・休館日を除く)

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11月14日「第100回 二期会オペラ研修所コンサート」出演者メッセージ(3)

二期会オペラ研修所の定期試験により選抜された成績優秀者が出演する「二期会オペラ研修所コンサート」は、これまでにその回数を重ね、今回ついに第100回を迎えます!
この記念すべき回の出演者に、予科、本科、マスタークラスからあわせて16名が選抜され、11月14日夜に北とぴあ さくらホールで、その演唱をご披露いたします。
各出演者からのメッセージ第3回目は、マスタークラスの出演者(後半)です。今回演奏するアリアの魅力や、これからのキャリアに向けた目標などが寄せられました。

      *      *      *


chung_mirae.jpg■鄭 美來(ソプラノ/第67期マスタークラス)
ドニゼッティ『連隊の娘』より “フランスに敬礼”

予科生として入所してから「研修所コンサート」の出演をひとつの目標としていたので、この度出演させていただくこととなり、嬉しい気持ちで胸がいっぱいです。
私はオペラ『連隊の娘』より“フランスに敬礼”を歌わせていただきます。マリーの悲しみ、喜び、そして彼女の天真爛漫な明るさを思い切り表現して、楽しんで演奏させていただきます!

ueta_masaaki.jpg■植田 雅朗(バリトン/第67期マスタークラス)
ジョルダーノ『アンドレア・シェニエ』より “祖国の敵”

演奏会に出演させていただけること、大変ありがたく思います。大学や二期会研修所で学んでいることを自分のものにし、次のステージへ結びつけることが今の私の課題です。 一つ一つの機会を大切に、邁進していきます。

enomoto_nana.jpg■榎本 菜々(ソプラノ/第67期マスタークラス)
マスカーニ『イリス』より “私は悲しい夢を見た”

100回目という節目の年に出演させていただけることを大変光栄に思います。 今回歌わせて頂く曲は日本を題材にしており、日本人にとって馴染み深くも、マスカーニらしい幻想的な音楽が沢山敷き詰められている壮大なアリアです。日本の風吹くイタリアの音楽を全身で表現します。皆様のご来場心よりお待ちしております。

kusano_nanami.jpg■草野 七海(ソプラノ/第67期マスタークラス)
トマ『ミニョン』より “私はティターニア”

つやつやまあるい音色を目指して、日々奮闘中です! 今回私が歌うトマ作曲『ミニョン』より“私はティターニア”というアリアは、女優のフィリーヌがティターニアという妖精を演じて歌う、可愛らしく華やかな一曲です。 会場いっぱいにキラキラの魔法をかけるように、精一杯歌います! 沢山の皆様のもとへ届きますように!

yamamoto_mina.jpg■山元 三奈(ソプラノ/第67期マスタークラス)
ベッリーニ『夢遊病の女』より “ああ!信じられないわ”

まずはこうして第100回という歴史ある「二期会オペラ研修所コンサート」に出演させていただけますこと、大変嬉しく思っております。またここまで歌を続けてこられたのはいつも応援してくれた家族・先生・友達のおかげです。私の歌手人生で学んできたことをこの舞台でお届けできるよう精一杯歌わせていただきます。今後は、私も素晴らしい先輩方のようにオペラ歌手として舞台にたてるよう精進して参りたいと思います。

      *      *      *


次代を担う、若きアーティストたちを応援していただけましたら幸いです。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

231114institute_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
《北とぴあ国際音楽祭2023 関連公演》
第100回 二期会オペラ研修所コンサート
日時:2023年11月14日(火) 18:30開演(17:45開場)
会場:北とぴあ さくらホール
(JR京浜東北線王子駅北口徒歩2分・地下鉄南北線王子駅5番出口前)
料金:(全席指定) S席¥4,000、A席¥3,000、B席¥2,000、学生席¥1,000*
*学生席は28歳未満の学生の方を対象といたします。
 ご予約は二期会チケットセンターのみのお取扱いです。
   《チケット発売中》
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
第100回 二期会オペラ研修所コンサート - 東京二期会
  主催:公益財団法人東京二期会/共催:公益財団法人北区文化振興財団・東京都北区

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

▼北とぴあ国際音楽祭(2023年11月11日(土)~12月18日(月))の情報はこちら
北とぴあ国際音楽祭特設ホームページ - 北区文化振興財団

*車椅子席をご希望の方は発売日以降に公益財団法人北区文化振興財団 03-5390-1221へご予約ください
*未就学児のご入場はお断り申し上げます
*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい


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11月14日「第100回二期会オペラ研修所コンサート」出演者メッセージ(2)

二期会オペラ研修所の定期試験により選抜された成績優秀者が出演する「二期会オペラ研修所コンサート」は、これまでにその回数を重ね、今回ついに第100回を迎えます!
この記念すべき回の出演者に、予科、本科、マスタークラスからあわせて16名が選抜され、北とぴあ さくらホールで、その演唱をご披露いたします。
11月14日の公演まで、いよいよあと1か月ほどとなりました。
出演者メッセージ紹介の第2回目は、マスタークラスの出演者(前半)をお届けします。

      *      *      *


okazaki_haruka.jpg■岡﨑 陽香(ソプラノ/第67期マスタークラス)
ビゼー 『真珠とり』より “レイラ!レイラ!” (二重唱)
ロッシーニ『セミラーミデ』より “麗しの光が”

この度は、100回目という記念すべき節目の回に「二期会オペラ研修所コンサート」に出演できますこと、大変嬉しく思います。
重唱では、巫女という立場にいながら恋情を抑えられないレイラを、アリアでは夫を毒殺した女帝のセミラミスを演じるという、ギャップに富んだラインナップとなっております。少々破天荒な挑戦ですが、温かく見守って頂けますと幸いです。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

hara_natsumi.jpg■原 夏海(ソプラノ/第67期マスタークラス)
ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』より “あたりは静けさに包まれ”

記念すべき100回目の「二期会オペラ研修所コンサート」に出演させていただき、大変光栄です。今年の4月からマスタークラスに入所し、早くも半年以上経ちましたが、先生方の熱心なご指導のもと、研修生の皆さんと切磋琢磨しながら過ごす日々をとても幸せに思います。支えてくださる方々への感謝の気持ちを胸に、お客様の心に少しでも響く演奏を目指して精一杯演奏いたします。

kawasaki_sou.jpg■川﨑 想(ソプラノ/第67期マスタークラス)
モーツァルト『コジ・ファン・トゥッテ』より "岩のように動かず"

この度は「第100回研修所コンサート」に出演できること、心から感謝しております。
私は音楽に情熱を傾け、夢を追いかけてきました。オペラを初めて聴いた時から、多くの先生方や友人の支えに恵まれてここまで来ることができました。この舞台で皆様に感動と喜びをお届けできるよう全力を尽くし、心からの歌声をお届けします!

akiyama_hikaru.jpg■秋山 陽香(ソプラノ/第67期マスタークラス)
モーツァルト『後宮からの逃走』より "私は恋をして、幸せでした"

この度は、記念すべき「第100回二期会オペラ研修所コンサート」に出演させて頂けること、大変光栄に思います。研修所でご指導頂いたことの成果が出せるよう、精一杯歌わせて頂きます。皆様のご来場心よりお待ちしております。

nakagawa_ikumi.jpg■中川 郁文(ソプラノ/第67期マスタークラス)
ヴェルディ『シモン・ボッカネグラ』より “話しておくれ、どうしてこんな寂しいところに” (二重唱)
レオンカヴァッロ『道化師』より “大空を晴れやかに(鳥の歌)”

オペラ歌手として世界中の著名なオペラハウスで舞台に立ち、常に歌唱の技術を向上させることを心掛け、オペラの美しさと深さを学び続けたいと思っています。また人の心に音楽を届ける喜びを感じながら成長していきたいと考えています。

moriki_shiori.jpg■守木 詩織(ソプラノ/第67期マスタークラス)
ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』より
  “こちらにおいで、ルチア〜恐ろしく不吉な青白さが" (二重唱)
グノー『ロメオとジュリエット』より “神よ!なんという戦慄が~愛よ、私を勇気づけて”

昨年度に引き続き、また、第100回という節目の年に出演させていただけますこと、大変嬉しく思います。
今回演奏いたします『ランメルモールのルチア』と『ロメオとジュリエット』はどちらも私が大好きな、憧れのオペラです。感謝の気持ちを忘れずに、心を込めて演奏いたします。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

      *      *      *


次代を担う、若きアーティストたちを応援していただけましたら幸いです。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

231114institute_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
《北とぴあ国際音楽祭2023 関連公演》
第100回 二期会オペラ研修所コンサート
日時:2023年11月14日(火) 18:30開演(17:45開場)
会場:北とぴあ さくらホール
(JR京浜東北線王子駅北口徒歩2分・地下鉄南北線王子駅5番出口前)
料金:(全席指定) S席¥4,000、A席¥3,000、B席¥2,000、学生席¥1,000*
*学生席は28歳未満の学生の方を対象といたします。
 ご予約は二期会チケットセンターのみのお取扱いです。
   《チケット発売中》
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
第100回 二期会オペラ研修所コンサート - 東京二期会
  主催:公益財団法人東京二期会/共催:公益財団法人北区文化振興財団・東京都北区

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

▼北とぴあ国際音楽祭(2023年11月11日(土)~12月18日(月))の情報はこちら
北とぴあ国際音楽祭特設ホームページ - 北区文化振興財団

*車椅子席をご希望の方は発売日以降に公益財団法人北区文化振興財団 03-5390-1221へご予約ください
*未就学児のご入場はお断り申し上げます
*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい


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11月14日「第100回二期会オペラ研修所コンサート」出演者メッセージ(1)

二期会オペラ研修所の定期試験により選抜された成績優秀者が出演する「二期会オペラ研修所コンサート」は、これまでにその回数を重ね、今回ついに第100回を迎えます!
この記念すべき回の出演者に、予科、本科、マスタークラスからあわせて16名が選抜され、北とぴあ さくらホールで、その演唱をご披露いたします。
二期会ブログでは、コンサートに向けての抱負や、今回お届けする曲について等、各出演者からのメッセージをお届けします。
第1回目は、予科・本科の出演者です。

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yanagisawa_tamaki.jpg■栁澤 玖紀(メゾソプラノ/第69期予科)
ドニゼッティ『ラ・ファヴォリータ』より “ああ、私のフェルナンド”

この度は「第100回二期会オペラ研修所コンサート」に出演させていただきますこと、大変光栄に思っております。
研修所では毎回の授業で新たな発見と学びがあり、貴重な勉強の場となっています。日頃の成果をお見せできるよう心を込めて精一杯演奏いたします。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

oikawa_taisei.jpg■及川 泰生(バリトン/第69期予科)
モーツァルト『フィガロの結婚』より "もう訴訟に勝っただと"

今回で第100回と長い歴史を持つ二期会研修所コンサートに出演することができ、大変嬉しく思います。今回私が歌う曲は、モーツァルト作曲『フィガロの結婚』のアルマヴィーヴァ伯爵のアリアで、バリトンなら誰もが一度は歌うであろう有名な曲です。お越し頂いた皆様に、良い音楽を届けられるよう頑張ります。

oosawa_momoka.jpg■大澤 桃佳(ソプラノ/第68期本科)
ニコライ『ウィンザーの陽気な女房たち』より “急いでおいで、愉快な悪戯”

この度は、「第100回二期会オペラ研修所コンサート」に出演させていただけますこと大変光栄に思います。今回演奏させていただく曲は、フルート夫人が傲慢なファルスタッフを懲らしめる計画を陽気に華やかに歌うアリアです。聴いてくださる皆様が笑顔になっていただけるような演奏ができたらと思います。ご来場心よりお待ちしております!!

nagashima_sayaka.jpg■長島 彩(ソプラノ/第68期本科)
ビゼー『カルメン』より “何を恐れることがありましょう”

今年から本科生として研修所に入所し、素敵な仲間と同じ舞台に立てることに感謝致します。今回演奏致しますミカエラは何事にも真っ直ぐで素直、そして芯の強い女性です。私自身もそんな彼女のようにいつでも謙虚な気持ちを忘れず笑顔を絶やさず、音楽を愛する音楽家になれるようこれからも日々精進していきたいです。

suzuki_risako.jpg■鈴木 里沙子(ソプラノ/第68期本科)
ヴェルディ『エルナーニ』より “エルナーニ、一緒に逃げて”

この度は「第100回二期会オペラ研修所コンサート」に出演させていただけますこと、心より感謝申し上げます。尊敬する先輩方が出演されてきた歴史あるこの舞台に立てること、大変嬉しく思っております。
今回演奏をするアリアは私にとって初挑戦のものになります。華麗で耽美な初期のヴェルディ作品を楽しんでいただけるよう、精一杯演奏いたします。

      *      *      *


次代を担う、若きアーティストたちを応援していただけましたら幸いです。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

231114institute_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
《北とぴあ国際音楽祭2023 関連公演》
第100回 二期会オペラ研修所コンサート
日時:2023年11月14日(火) 18:30開演(17:45開場)
会場:北とぴあ さくらホール
(JR京浜東北線王子駅北口徒歩2分・地下鉄南北線王子駅5番出口前)
料金:(全席指定) S席¥4,000、A席¥3,000、B席¥2,000、学生席¥1,000*
*学生席は28歳未満の学生の方を対象といたします。
 ご予約は二期会チケットセンターのみのお取扱いです。
   《チケット発売中》
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
第100回 二期会オペラ研修所コンサート - 東京二期会
  主催:公益財団法人東京二期会/共催:公益財団法人北区文化振興財団・東京都北区

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

▼北とぴあ国際音楽祭(2023年11月11日(土)~12月18日(月))の情報はこちら
北とぴあ国際音楽祭特設ホームページ - 北区文化振興財団

*車椅子席をご希望の方は発売日以降に公益財団法人北区文化振興財団 03-5390-1221へご予約ください
*未就学児のご入場はお断り申し上げます
*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい


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9/30(土)よこすか芸術劇場で開幕!ヴェルディ『ドン・カルロ』~ドン・カルロ役 城 宏憲&エリザベッタ役 木下美穂子インタビュー/横須賀公演当日のごあんない

シュトゥットガルト州立歌劇場との提携公演、〈東京二期会オペラ〉ヴェルディ『ドン・カルロ』。ついに9月30日(土)のよこすか芸術劇場公演から開幕いたします!

本公演の開催を前に、ドン・カルロ役の城 宏憲とエリザベッタ役の木下美穂子にインタビューいたしました。

*     *     *


202309_jou_hironori.jpg <城 宏憲>

Q1.ドン・カルロとはどのような役、どのような人物でしょうか?

城: 自分で言うのも変ですが、悩める王子様役です(笑)。生まれつき体が弱く、婚約者エリザベッタへの恋に破れてからは精神も衰弱の一途。時に周囲が思いもよらぬ行動力を示したかと思えば、やはり決まって挫折してしまう。親友のロドリーゴに励まされ、何度となく泥沼から這いあがろうとするが…結末は必ず悲劇的な人物として描かれます。

Q2.ご自身の役の見どころ(見せどころ)、聴きどころ(聴かせどころ)をひとつ教えてください。

城: 見どころは、次々と彼に襲いかかる人生の試練そのもの。頑張ってそれを乗り越えようとするのに、幕を追ってどんどん苦悩が増してしまう状況、その表現です。
聴きどころは、基本的に傷つきやすく受動的で繊細な王子の、憂いを秘めた響き。そして、そんな彼が劇的に変化して急に「やる気スイッチ」が入る、周囲を置いてけぼりにして空回りする彼の様子を、しっかりとその魂に寄り添って音楽で伝えれたらと思います。

Q3.『ドン・カルロ』のような歴史に題材を求めたオペラはたくさんありますが、一度でも演じてみたい、歴史上の人物はいますか?もしいれば、その理由や、動機もふくめて教えてください。

城: 最近いつの日か、ファウスト博士を演じてみたいと思っているのですが、物理学者のアインシュタインをモデルにしたらどうなるのかなぁ、と時々妄想しています。人類の科学史を動かすほどの知能を持つ人物にとっての、神や悪魔とは何だったのか。思いをめぐらせてしまいますね。
しかし、やはりフィクションの方が演じやすいと思います。原作のあるものなら、歴史上の人物ではありませんが、天才的な舞台役者でありながら、泥棒を生業とする、怪盗「七色いんこ」。手塚治虫ファンとしては、是非演じてみたいですねぇ。

Q4.最後に、本番にむけての意気込み、メッセージをお願いいたします。

城: ドン・カルロは確かに表題役ですが、単純にこの物語の主人公だと言い切ることができません。なぜなら、父王フィリッポの苦悩、親友ロドリーゴの暗躍、公女エボリの美醜、罪のない母エリザベッタの存在無くしては、タイトルロールとして輝かないからです。ですから、出来うる限り素晴らしい仲間と切磋琢磨しながら舞台を作り上げていきたいと思います。

*     *     *


202309_kinoshita_mihoko.jpg <木下美穂子>

Q1.エリザベッタとはどのような役、どのような人物でしょうか?

木下: エリザベッタは、時代背景や地位によって、彼女自身の運命を定められてしまった不幸を背負い、その運命をある意味受け入れる女王としての強さをもっていると思います。でも一方やはりカルロへ愛、冷静にふるまいつつも時々発せられるエリザベッタの本音や情熱がとても生生しくもあり、痛々しくもあり・・・その心情をヴェルディが非常に細かく表現していると思います。

Q2.ご自身の役の見どころ(見せどころ)、聴きどころ(聴かせどころ)をひとつ教えてください。

木下: カルロとの二重唱(2幕そして終幕)もとても好きな場面で、心にぐっとくる音楽ではあるのですが、今回はあえて、3幕の4重唱を上げさせていただきたいと思います。エボリの策略により無実の罪を着せられ夫であるフィリッポにののしられる場面です。この場面はそれぞれの人物の立場ゆえに背負っている苦悩が美しいアンサンブルで描かれています。女王としてのプライドも愛もすべて失ったエリザベッタの深い悲しみが天上の音楽で書かれています。この音楽を、そしてこの心理をどう表現していこうかといつも考えています。これはこれから一か月におよぶリハーサルでの課題です。Io son… straniera(私は…外国人…)この言葉は、長く海外で生きてきた経験からとても重い言葉だと、いつもぐっときてしまいます。

Q3.『ドン・カルロ』のような歴史に題材を求めたオペラはたくさんありますが、一度でも演じてみたい、歴史上の人物はいますか? もしいれば、その理由や、動機もふくめて教えてください。

木下: 改めて考えてみると、これと思い浮かぶのはないのですが、以前ヘレン・ケラーの詩による「アイヴィングリーンからの交響曲」(M・キャンプハウス作曲)というのを歌ったことがあるのですが、その時のヘレンケラーの詩が素晴らしく、こういう美しい言葉を紡ぎながらの彼女の生涯を一つのオペラにできたら素敵だろうなと思ったことがありました。できればイタリア人の作曲家でイタリア語で書かれていたらぜひ歌ってみたいです。

Q4.最後に、本番にむけての意気込み、メッセージをお願いいたします。

木下: ヴェルディの後期の大作『ドン・カルロ』、どの場面をとっても音楽が素晴らしく、またそれぞれの役の心理描写が音楽と相まってより一層の深みをもった作品です。私としては久しぶりの女性演出家とのお仕事です。どのようなアプローチで『ドン・カルロ』の世界を創り上げていくか、楽しみにしております。なかなか上演機会のない作品ですが、ぜひ劇場に足を運んでいただき、この世界を堪能していただければと思っております。

*     *     *


それでは、よこすか芸術劇場公演当日のご案内を致します。 【9/29(金)20:30掲載】
2023グランドオペラフェスティバル in Japan
シュトゥットガルト州立歌劇場、よこすか芸術劇場との提携公演
《東京二期会オペラ》
ジュゼッペ・ヴェルディ作曲 『ドン・カルロ』
オペラ全5幕(イタリア語5幕版) <日本語および英語字幕付き原語(イタリア語)上演>
指揮:レオナルド・シーニ/演出:ロッテ・デ・ベア
合唱:二期会合唱団/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
当日券と公演タイムテーブルのご案内
 
9月30日(土)
当日券
S~D/U24
当日券販売
窓口受付
12:15~
開場
12:15
開演
13:00
第1幕・第2幕
約90分
休憩 20分
14:30~14:50
第3幕
約40分
休憩 20分
15:30~15:50
第4幕・第5幕
約75分
終演予定
17:05
横須賀芸術劇場
=アクセス=
<京浜急行電鉄>
[京急本線]=「汐入駅」から徒歩1分
<JR>
[横須賀線]=「横須賀駅」から徒歩8分

お車でご来場のお客様は横須賀芸術劇場ウェブサイトをご覧ください
>>アクセス - 横須賀芸術劇場
◆上記、当日券は 9/29(金)18:00現在 での発売予定です。以降の販売状況により、完売となる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
◆U24(24歳以下)を開場時刻より発売(各席種半額)致します。ご希望の方はご本人の学生証等年齢のわかるものを必ずお持ちください。
◆公演タイムテーブルは総稽古の実測時間を元にしておりますが、当日の演奏・進行により変わってくる場合もございますので、あらかじめご了承ください。

▼『ドン・カルロ』横須賀・札幌公演情報ページはこちら
2023グランドオペラフェスティバル in Japan G.ヴェルディ『ドン・カルロ』(全国公演) - 東京二期会


●公演に関するお問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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11月17日「第99回 二期会オペラ研修所コンサート」〜出演者メッセージ(3)

研修所の定期試験により選抜された、各期の成績優秀者17名が出演する「第99回二期会オペラ研修所コンサート」(北とぴあ さくらホール)。
11月17日(木)のコンサートまであと1週間となりました!
出演者からのメッセージ第3回目は、マスタークラスからの出演者<後編>をお届けします。

      *      *      *


202211azuma.jpg■東 幸慧(ソプラノ/第66期マスタークラス)
R.シュトラウス『アラベラ』より (二重唱)“もし私にふさわしい人がいるなら”
ドリーブ『ラクメ』より “若いインドの娘はどこへ”

研修所に通い2年目、先生方に温かくご指導を頂き、自分の声と向き合ってきました。今年度コンクールで最優秀賞を頂いたアリアをお送り致します。技巧に富んだとても美しい曲です。またソプラノ2人による重唱もお届けします。同じ声種ならではの響きをお楽しみいただけたらと思います。皆様のご来場をお待ちしております。

202211kurita.jpg■栗田 宰早(テノール/第66期マスタークラス)
ビゼー『カルメン』より "おまえが投げたこの花は(花の歌)"

この度は「第99回二期会オペラ研修所コンサート」に出演させていただくこと、大変嬉しく思います。
私は小学6年生の頃、音楽の授業が大好きだったこともあり、児童合唱団に入団しました。そして初めて観たオペラに感激し、その頃から声楽家となることを夢に見始めました。
今までお世話になったたくさんの方に感謝を、そしてこれからもその気持ちを持ち続けながら歌い続けていきたいです。

202211iwatani.jpg■岩谷 香菜子(ソプラノ/第66期マスタークラス)
ロッシーニ『ブルスキーノ氏』より
 “ああ、あなたは追いやろうとしています ~ ああ、いとしい花婿をお与えください”

この度は、コンサートに出演させて頂けることを大変光栄に思っております。
今回演奏させて頂くロッシーニの『ブルスキーノ氏』は、滅多に上演されない演目であるため、皆様の中にも初めてこの曲に触れる方がおられるかと思います。私自身、最近この曲と出会い心惹かれ、初めて舞台で歌わせて頂きます。皆様に興味を持って頂けるよう、そして楽しん頂けるよう、心を込めて演奏致します。ぜひ会場でお楽しみください!

202211sayuri.jpg■田中 沙友里(ソプラノ/第66期マスタークラス)
ヴェルディ『仮面舞踏会』より “死にましょう でもその前に”

この度は「第99回二期会研修所コンサート」に出演することができ、大変光栄に思います。先生方のご指導のおかげで、毎回の授業で新たな発見と学びを与えていただき、音楽への向き合い方が変わりました。ご来場してくださった全ての皆様に、これまでの成果をお見せし、そして音楽を通じて、少しでも喜びや癒しをお届けできるよう演奏いたします。

202211kotani.jpg■小谷 美佳(ソプラノ/第66期マスタークラス)
ドニゼッティ『シャモニーのリンダ』より “私の心の光”

この度は研修所コンサートに出演させて頂き、誠にありがとうございます。
私は予科から研修所にお世話になっており、今回で2回目の出演となります。本科では、残念ながらあがれなかった舞台に、こうして再び出させて頂ける喜びを噛み締めています。この様な大きな舞台に立たせて頂くことの有り難さを感じ、感謝の気持ちで歌わせて頂きます。

202211kawamukai.jpg■河向 来実(ソプラノ/第66期マスタークラス)
ドニゼッティ『カテリーナ・コルナーロ』より “来ておくれ”

この度は「二期会オペラ研修所コンサート」に出演させていただきますこと、大変光栄に思っております。
4月から入所しすでに半分以上の授業が終わってしまいましたが、最後まで先生方のご指導のもと、沢山の方に聴き入っていただけるような歌手を目指し精進していければと思います。皆様のご来場心よりお待ちしております。

      *      *      *


次代を担う、若きアーティストたちを応援していただけましたら幸いです。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

221117institute_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
《北とぴあ国際音楽祭2022 関連公演》
第99回 二期会オペラ研修所コンサート
日時:2022年11月17日(木) 18:30開演(17:30開場)
会場:北とぴあ さくらホール
(JR京浜東北線王子駅北口徒歩2分・地下鉄南北線王子駅5番出口前)
料金:(全席指定) A席¥3,000、B席¥2,000
   《チケット発売中》
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
第99回 二期会オペラ研修所コンサート - 東京二期会
  主催:公益財団法人東京二期会/共催:公益財団法人北区文化振興財団・東京都北区

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

▼北とぴあ国際音楽祭(2022年11月5日(土)~12月15日(木))の情報はこちら
北とぴあ国際音楽祭特設ホームページ - 北区文化振興財団

*車椅子席をご希望の方は発売日以降に公益財団法人北区文化振興財団 03-5390-1221へご予約ください
*未就学児のご入場はお断り申し上げます
*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい


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11月17日「第99回 二期会オペラ研修所コンサート」〜出演者メッセージ(2)

研修所の定期試験により選抜された、各期の成績優秀者17名が出演する「第99回二期会オペラ研修所コンサート」(北とぴあ さくらホール)。
11月17日(木)の公演に向け、ピアノ合わせも順調に進んでおります!
出演者からのメッセージ第2回目は、マスタークラスからの出演者<前編>です。

      *      *      *


202211ooigawa.jpg■大井川 由実(ソプラノ/第66期マスタークラス)
ヴェルディ『群盗』より “あなたは私のカルロの胸に”

小さな頃から人前で歌うことが何より好きだった自分にとって、今回の「第99回研修所コンサート」に出演させていただけることは、とても喜ばしいことです。ここまで歌い続けていられることは日々応援してくださる、友人家族だけでなく、歌を愛してくれているお客様のおかげだと感じております。これからも常に前へ。歌を愛する人たちへ喜びをもたらせたらと思っています。皆様のご来場をお待ちしております!

202211kameyama.jpg■亀山 泰地(バリトン/第66期マスタークラス)
プッチーニ『エドガール』より “この恋を、俺の恥を”

この度は「二期会オペラ研修所コンサート」に出演させていただけること、大変光栄に思います。今回歌います曲は、プッチーニが残した数少ないバリトンのアリアの1つです。プッチーニらしい本当に美しい旋律で、何度歌っても心が揺さぶられます。皆様の前で歌えますこと本当に嬉しく思います。ご来場お待ちしております。

202211fujita.jpg■藤田 真由(ソプラノ/第66期マスタークラス)
ヴェルディ『リゴレット』より “慕わしい人の名は”

2年前予科に入所した時から一つの目標としていた「二期会研修所コンサート」に出演させていただけますこと、大変嬉しく思っております。
今回歌わせていただくのは『リゴレット』のヒロイン、ジルダが歌う愛らしく初々しい恋の歌です。ジルダの純真さや初めて感じる恋のときめきを感じていただけるよう、精一杯歌わせていただきます。皆様のご来場お待ちしております。

202211nakae.jpg■中江 万柚子(ソプラノ/第66期マスタークラス)
ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』より
 (二重唱)“聞いておるな?...ご覧ください、この苦い涙が”
ヴェルディ『仮面舞踏会』より “あの草を摘み取って”

昨年度に引き続き「二期会オペラ研修所コンサート」に出演させて頂けますこと、大変嬉しく思います。今回のコンサートは、オペラファンの皆様ならご存知の名曲から少し珍しい作品までバラエティに富んだプログラムになっております。様々な作曲家の音楽を楽しんで頂けましたら幸いです。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

202211murooka.jpg■室岡 大輝(バリトン/第66期マスタークラス)
ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』より
 (二重唱)“聞いておるな?...ご覧ください、この苦い涙が”
ヴェルディ『運命の力』より “運命の封書よ”

大学進学から声楽を志し、初心者同然だった私が「二期会研修所コンサート」に出演をさせて頂ける事に驚きを隠せません。音楽を通して、様々な出会いや、経験を作ることが出来ています。お越しいただいた方々にもそんな音楽の魅力が伝わるようなプレイヤーになれればと思います。

202211tateno.jpg■舘野 真由花(ソプラノ/第66期マスタークラス)
R.シュトラウス『アラベラ』より (二重唱)“もし私にふさわしい人がいるなら”
シャルパンティエ『ルイーズ』より “あの日以来” 

第99回目という歴史あるコンサートに出演させていただくこと大変光栄に存じます。音楽の力を信じてこのコロナ禍を乗り越えようと励んでまいりました。この1年、研修所でしっかりとオペラの舞台を学ぶべく覚悟を持って日々研鑽しております。日頃の成果をお見せできるよう精一杯歌わせていただきます。皆様のご来場心よりお待ちしております。

      *      *      *


次代を担う、若きアーティストたちを応援していただけましたら幸いです。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

221117institute_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
《北とぴあ国際音楽祭2022 関連公演》
第99回 二期会オペラ研修所コンサート
日時:2022年11月17日(木) 18:30開演(17:30開場)
会場:北とぴあ さくらホール
(JR京浜東北線王子駅北口徒歩2分・地下鉄南北線王子駅5番出口前)
料金:(全席指定) A席¥3,000、B席¥2,000
   《チケット発売中》
▼予定プログラム全曲、コンサート概要はこちらから
第99回 二期会オペラ研修所コンサート - 東京二期会
  主催:公益財団法人東京二期会/共催:公益財団法人北区文化振興財団・東京都北区

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

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北とぴあ国際音楽祭特設ホームページ - 北区文化振興財団

*車椅子席をご希望の方は発売日以降に公益財団法人北区文化振興財団 03-5390-1221へご予約ください
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11月17日「第99回 二期会オペラ研修所コンサート」〜出演者メッセージ(1)

研修所の定期試験により選抜された、各期の成績優秀者17名が出演する「第99回二期会オペラ研修所コンサート」(北とぴあ さくらホール)。
11月17日(木)の公演をまもなくにして、いよいよピアノ合わせが始まりました!
今年は全出演者からのフレッシュなメッセージを3回に分けてお届けします。
第1回目は、予科・本科からの出演者です。

      *      *      *


202211tanaka.jpg■田中 未来(メゾソプラノ/第68期予科)
ロッシーニ『アルジェのイタリア女』より “酷い運命よ!”

「二期会オペラ研修所コンサート」に出演させて頂く事、大変光栄に思います。 コロナ禍という制限はあるものの、毎回の授業は実り多いもので、困難に直面しながら(自分も含め)仲間の成長を感じます。同時に、この恵まれた環境の中で「成長せねば!」と襟を正される思いです。
歌える事に感謝しつつ、当日も演奏致します。皆様のご来場をお待ちしています♪

202211matsubara.jpg■松原 三和(ソプラノ/第68期予科)
ヴェルディ『シチリア島の夕べの祈り』より “アリーゴよ!ああ心に語れ”

「私も二期会オペラ研修所に行きたい!」と憧れたのは、このコンサートを聴きに行ったのがきっかけです。そのコンサートにこの度出演させて頂けて、大変嬉しく思います。
コロナ禍でまだまだ先の見えない状況ではありますが、聴きに来てくださった皆さまが「明るくまた一歩踏み出そう。今日来てよかった」と笑顔になって頂けるよう、祈りを込め演奏させて頂きます。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

202211ichino.jpg■市野 梨沙(ソプラノ/第67期本科)
マスネ『マノン』より “私が女王様のように街を歩くと”

この度は、「二期会オペラ研修所コンサート」に出演させて頂けること、そして音楽という時間と空間を皆さまと共有できることが、本当に心より嬉しく思います。このような機会を頂けたこと、支えてくださる全ての方に感謝申し上げます。少しでも良い時間だったと思える音楽を目指してまいります。

202211miyahara.jpg■宮原 唯奈(ソプラノ/第67期本科)
メノッティ『泥棒とオールドミス』より “私を盗んで”

この度は、このような素晴らしい機会をいただき、大変光栄です。今年度、本科からオペラ研修所に入所し、日々とっても楽しく興味深い時間を過ごしております。そして今回、皆さまの前で演奏させていただけて心から感謝しています。ご来場を心よりお待ちしております。

202211moriki.jpg■守木 詩織(ソプラノ/第67期本科)
グノー『ロメオとジュリエット』より “私は夢に生きたい”

華やかで、美しい音楽に溢れたオペラの世界に魅了され、「いつか私もオペラの舞台に立ちたい」という憧れの気持ちとともに、日々精進しております。たくさんの方々に支えていただき、導いていただきながら、日々学ばせていただけることに感謝の気持ちでいっぱいです。まだまだ未熟者ではございますが、これからも精進してまいります。

      *      *      *


次代を担う、若きアーティストたちを応援していただけましたら幸いです。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

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《北とぴあ国際音楽祭2022 関連公演》
第99回 二期会オペラ研修所コンサート
日時:2022年11月17日(木) 18:30開演(17:30開場)
会場:北とぴあ さくらホール
(JR京浜東北線王子駅北口徒歩2分・地下鉄南北線王子駅5番出口前)
料金:(全席指定) A席¥3,000、B席¥2,000
   《チケット発売中》
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第99回 二期会オペラ研修所コンサート - 東京二期会
  主催:公益財団法人東京二期会/共催:公益財団法人北区文化振興財団・東京都北区

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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北とぴあ国際音楽祭特設ホームページ - 北区文化振興財団

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【新シーズン開幕!】2022年9月プッチーニ『蝶々夫人』~ピンカートン役 城 宏憲インタビュー「2幕以降、『愛の二重唱』の旋律が幾度となく繰り返されるんです」

東京二期会2022-2023シーズン開幕公演プッチーニ『蝶々夫人』キャスト・インタビューは第6回を迎えました。今回は、ピンカートン役 城 宏憲の登場です。
2016年『イル・トロヴァトーレ』マンリーコに急遽代役出演したのが二期会デビュー。これが大成功で迎えられ、その後も『トスカ』カヴァラドッシ、『ノルマ』ポリオーネ、『椿姫』アルフレード、『アイーダ』ラダメス、『カルメン』ドン・ホセなど東京二期会ほか主要プロダクションで主役に立ち続けています。
今年に入って新国立劇場『さまよえるオランダ人』エリックに代役出演し、ワーグナー・デビューも果たした城。来年2月には、ついに『トゥーランドット』カラフも控え、今最も波に乗るプリモ・テノールです。真摯な歌い口から切々と訴えてくるような抒情性は、城ならではのもの。『蝶々夫人』を前にして、話を聞きました。

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2016年2月 東京二期会オペラ劇場『イル・トロヴァトーレ』より マンリーコ役(撮影:三枝近志)

――ピンカートンは、どのような役、人物でしょうか。

城: アメリカ海軍の若き士官で、階級は中尉です。祖国には許嫁がいながら、赴任先の長崎で芸者の蝶々さんと仮初(かりそめ)の結婚をしてしまいます。結婚は「999年間」の契約で、家まで借りて「100円」を支払ったのだと、悪びれる様子もなく領事シャープレスに伝えるピンカートン。善良なシャープレスは、彼の軽はずみな行動を注意しますが、ピンカートンは全く聞く耳を持ちません。そこへ、長崎の丘を登って盛大な花嫁行列が...。ここに、後の悲劇を招くピンカートンという人物の欠点が見えます。若さ故なのか、はたまた生粋のヤンキーの性分なのか、彼は目の前の快楽を味わう事以外には考えが及ばないのです。嵐を呼ぶ男と言えば聞こえが良いので、「立つ鳥跡を濁す」これが、都合が悪くなるとお茶を濁す彼にはピッタリ。

――あまり褒められたキャラではないピンカートンを城さんがどう作りあげるか興味あるところですが、この役の見せどころ、聴かせどころを教えてください

城: ピンカートンは決して悪役ではありません。かと言って、単純な二枚目でもないんですね。改訂版ではしっかりと反省して(懺悔のアリアを歌って)、袖に下がります。実は、この役の見せどころは、そんなどっちつかずな優柔不断なキャラクターにあるのかも知れません。金払いのいい豪快な軍人でありながら、異国の女性に惚れ込んでしまった哀れな若者であり、そして、用が済んで熱が冷めればせっせと仕事に戻って、祖国で嫁さんを捕まえて長崎へ舞い戻ってきてしまうという......言うなればまさに女たらし、そして人たらし。堅実な仕事人シャープレスとは反対で、やる事が全て裏目、裏目にでて、最後はまるで自分の靴の紐を踏んで坂を転げていく様なもんです。でもね、他人事に思えないのは何故でしょう。きっとリアル(現実)にこういう人って居るんですよ。Dovunque al mondo,どの世界でもね。

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2017年2月 東京二期会オペラ劇場『トスカ』より カヴァラドッシ役(撮影:三枝近志)

――ピンカートンは、目の前の人や物事に対してよくしようとするあまり、結局辻褄が合わなくなってしまうという。今の城さんの解釈を聞いて、ピンカートンという人物のリアル度が増したように感じました。実は今の「日本の優しい男子」というほうがリアルかも(?)

城: この役の聴かせどころはずばり「愛の二重唱」。これは本当に美しい。ピンカートンの旋律からも本物の愛の香りがします。それが唯一、この人物の「救い」なんですよね。

――おそらく蝶々さんへの想い「だけ」は本当だったのでしょうね。でも、帰国すれば、本当の妻にも本当の愛があって。優しさゆえに行動には責任がないといいますか......。そのほかで、城さんが『蝶々夫人』で好きなところはどこでしょうか。

城: まず、ひとつ(笑)。シャープレスの再婚の勧めに「ああ、彼は私を忘れたのかしら」と嘆いて、一度奥に引っ込む蝶々さん。この後のシーンは、涙なしに観劇したことは一度もありません。好きとか嫌いとか、そういう話ではない。正にカタルシスですね。
ふたつめ!先程、第1幕の「愛の二重唱」の話をしましたけど、第2幕以降、この愛の旋律が幾度となく繰り返されるんです。涙を流した後、まるで音の波で追い打ちをかけるように。
ピンカートンの乗船するアブラハム・リンカーン号が長崎に入港してきた後、蝶々さんは「彼は帰ってくる、そして私を愛してる!」と叫びます。この時に壮大に流れるのは愛のテーマ。出迎えのために婚礼の夜の帯を締める時も、そう。ここは愛の宵のテーマ。ピンカートンを想う度、健気なまでの愛の芳香が、旋律から満ち溢れるんですよね。人を信じるとは、正に陶酔である。それを、プッチーニは「愛」のテーマを流用して観客に伝えています。時にそれは耽美的ですらあります。

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2020年2月 東京二期会オペラ劇場『椿姫』より アルフレード役(撮影:三枝近志)

――第1幕のラストを飾るテーマが第2幕以降に展開していくのですね。私たちがこの悲劇を、本当に切なく感じてしまうのは、プッチーニによるこのテーマの「仕掛け」があるように思いました。さて、城さんは、蝶々さんと同い年である高校時代をどのように過ごしましたか?

城: 15歳というと、丁度クラシック音楽を始めた頃ですね。18歳で大学に合格し上京するまで、音楽科のある地元の高校に通っていたのですが、この3年間は本当に無我夢中でした。たとえるなら、泳げない子が音楽の海に飛び込んで、初めは溺れかけていて、手取り足取り教えていただいて3年かけて少しずつ泳げるようになった、と言う感じです。だから、音楽を奏でながら、まず呼吸が出来る様になるのが、第一の目標でした。声楽ですから、呼吸するのは当然といえば当然なんですけど(笑)。

――泳のたとえがすごくわかりやすいですね!息継ぎも上達していく、と。

城: 青春を謳歌するって言うイメージは、この時期の自分の中にはありませんでした。掴んだ、音楽という「生きがい」を、決して離さないように、見失わないように。周りのサポートのお陰でなんとか大洋に出る事が出来た、そういう3年間でした。今思えば、あの頃の僕は何か大きな愛で守られていたんだと思います。

――最後に、本番に向けての意気込み、メッセージをお願いいたします。

城: 作曲家プッチーニが求めた、究極のリアリズム。日本の古典美を踏襲しつつ、人物の内面まで深く写してしまう栗山先生の『蝶々夫人』は、真の日本の宝です。今、継承しなくては失われつつあるその美学を、チーム一丸となって過不足なくお客様に届けたいですね。「お前が言うな!」とお叱りを受けるかも知れませんが、ピンカートンが愛した可憐な蝶々さん...その美しくも壮絶な人生を、その最後の一息まで間近で感じていただきたいと思います。
新国立劇場を舞台に全編イタリア語で紡ぐ、悲劇マダマ・バタフライ。現代最高の熱血オペラ指揮者、アンドレア・バッティストーニの指揮のもと、舞台史にその名を刻む不朽の名作を、東京二期会が心を込めてお送りいたします。どうぞ、お楽しみください。

*     *     *


▼『蝶々夫人』公演情報ページはこちら
2022年9月公演 G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年9月8日(木)18:30、9日(金)14:00*、10日(土)14:00、11日(日)14:00* 新国立劇場オペラパレス
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:栗山昌良/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部
*…ピンカートン 城 宏憲 出演日

主催:公益財団法人東京二期会
共催:公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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9/18(日)開催「五島記念文化賞 オペラ新人賞研修帰国記念 清水勇磨バリトンリサイタル」~WEBマガジン「ONTOMO」にインタビュー掲載

これまでに多くの逸材を輩出してきた五島記念文化賞。その受賞者たちは海外研修ののち、トップアーティストとして活躍を続けています。
このたび平成29年度、第28回五島記念文化賞オペラ新人賞を受賞したバリトン清水勇磨が、 9月18日(日)に東京文化会館 小ホールにおいて研修帰国記念リサイタルを開催いたします。

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清水勇磨 ©井村重人

清水は、同賞受賞後、イタリア・ボローニャ歌劇場付設オペラ研修所にて研鑽を積みました。その間、ボローニャ歌劇場公演『椿姫』ジェルモン役、『セビリアの理髪師』フィガロ役等に抜擢されるなどし、帰国後も数々のオペラに出演しています。特に昨年以降、東京二期会において、『タンホイザー』ヴォルフラム役、『ファルスタッフ』フォード役、『エドガール』フランク役、『パルジファル』アムフォルタス役と出演が続き、いずれも高い評価を得ています。

今回のリサイタルに向け、Webマガジン「ONTOMO」にて音楽ライターの室田尚子氏によるインタビューを受け、プロになるまでの歩み、ボローニャでの研修で得たことなどを話しています。

▼インタビューはこちらからお読みください
清水勇磨 バリトンの俊英がイタリアで体に叩き込んだオペラの神髄を披露する演奏会 - Webマガジン「ONTOMO」

今回のリサイタルでは、前半にイタリア古典歌曲をはじめとする歌曲、後半をイタリアのオペラ・アリアとし、イタリアで学び得たことを披露いたしますので、どうぞご期待ください。

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ちらし(PDF)ダウンロード


■■■ 公演情報 ■■■
五島記念文化賞 オペラ新人賞研修帰国記念
清水勇磨 バリトンリサイタル

日時:2022年9月18日(日) 14:00開演(13:30開場)
会場:東京文化会館 小ホール 【アクセス
  ・JR線「上野駅」公園口改札より 徒歩約1分
  ・地下鉄銀座線、日比谷線「上野駅」7番出口より 徒歩約5分
  ・京成線「京成上野駅」正面口改札 徒歩約7分
出演:清水勇磨(バリトン)
   藤川志保(ピアノ)
料金:全席指定 一般4,500円、ペア8,000円 (税込)
     ※ペア券はお一人につき1ペアまで(二期会チケットセンター電話受付のみの取扱い)

〈予定プログラム〉
<第1部>
スカルラッティ作曲 “陽はすでにガンジス川から”
ジョルダーニ作曲 “いとしい女よ”
ボンチ―ニ作曲 歌劇『グリゼルダ』より “お前を賛える光栄のために”
ドゥランテ作曲 “愛に満ちた乙女よ”
グルック作曲 “ああ私の優しい熱情の”
リスト作曲 「ペトラルカの3つのソネット」
 1. 平和を見いだせず、そして戦う気にもならず
 2. 祝福あれ、あの日、あの月、あの年
 3. 私は地上で天使の姿を

<第2部>
レオンカヴァッロ作曲 歌劇『道化師』より “よろしいですか?紳士淑女の皆様!”
プッチーニ作曲 歌劇『エドガール』より “この愛を、この恥を”
プッチーニ作曲 歌劇『妖精ヴィッリ』より “私の娘の聖なる魂が”
ヴェルディ作曲 歌劇『アッティラ』より “フン族と休戦だと~運命の賽は投げられた”
ヴェルディ作曲 歌劇『ドン・カルロ』より “私の最期の日”
ヴェルディ作曲 歌劇『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』より “プロヴァンスの海と陸”
ヴェルディ作曲 歌劇『ファルスタッフ』より “夢かまことか”
チレア作曲 歌劇『アドリアーナ・ルクヴルール』より “モノローグの始まりがここに”
ジョルダーノ作曲 歌劇『アンドレア・シェニエ』より “祖国の敵か”

▼公演情報ページはこちら
清水勇磨 バリトンリサイタル - 主催・制作コンサート - 二期会21

●ご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
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●チケット取扱
東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650 (10:00~18:00)
チケットぴあ (Pコード:214-252)

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【新シーズン開幕!】2022年9月プッチーニ『蝶々夫人』~ゴロー役 升島唯博インタビュー「1幕はほとんどずっと舞台に出て、歌っていない場面でもゴローの動きで周りの状況を描写しています」

東京二期会2022-2023シーズン開幕公演プッチーニ『蝶々夫人』キャスト・インタビュー。第5回は、ゴロー役のテノール升島唯博が登場します。
長くドイツ各都市のオペラハウスで実績を重ね、鍛え上げてきたブレのない響きと明瞭な語感を強みとし、東京二期会や新国立劇場の公演で絶えず出演を果たしています。
『フィガロの結婚』『魔笛』『フィデリオ』『ばらの騎士』『サロメ』など、やはり正統的なドイツ語を活かしたレパートリーの中、『蝶々夫人』ゴロー役は、2017年の今回のプロダクションに続く出演となりました。
本番に向けて升島に話を聞きました。

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2017年10月 東京二期会オペラ劇場『蝶々夫人』より ゴロー役(写真左)

――ゴローは、どのような役、人物でしょうか。

升島: ゴローは女衒(ぜげん)という、いわゆる人身売買業者になりますが、今の時代でいうと水商売へのスカウトマンのような感覚でしょうか。蝶々夫人もどこかでスカウト、もしくは売り飛ばされたところを、ゴローによって遊郭に斡旋されたのでしょう。

――アンダーグラウンドな商売のように思われますが、このオペラの中では、かえってあっけらかんとした明るさも持ち合わせたキャラクターですね。ゴロー役の登場シーンについて見せどころ、聴かせどころを教えてください。

升島: ゴローはこのオペラで最初に登場する人物です。そこに続いてすぐにピンカートンが登場するのですが、ゴローは様々な場面で状況を説明する働きをするキーマンです。1幕はほとんどずっと舞台に出ていますが、歌っていない場面でもゴローの動きで周りの状況を描写しています。ぜひ栗山昌良先生の仰る「脇役の動き次第で主役が生きる」演技を観ていただきたいと思います。

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2019年11月 東京二期会オペラ劇場『天国と地獄』より マーキュリー役(写真中央)

――たしかに、ピンカートンを連れてくるのも、結婚式の斡旋をするのも、第2幕でヤマドリとの縁談をアレンジするのも、すべてゴローによるもの。仕事人ですね!そのほか、個人的に『蝶々夫人』で好きなところがありましたら、教えてください。

升島: この暗い内容のオペラの中で唯一コミカルな場面の、ヤマドリが登場するシーンです。音楽も少し軽いですし、オペラ全体の緊張を少し緩めて笑える場面なのではないでしょうか。

――ヤマドリのライトモティーフ(?)に「宮さん、宮さん」の旋律が使われているところも、コミカル感があって、聴きどころになっているでしょうか。
さて、今回、キャストの方に蝶々さんと同じ15~18歳のときの思い出を教えていただいています。升島さんはどのような高校時代を過ごしていましたでしょうか。


升島: 蝶々さんの生きていた時代と違い、私が高校生として生きていた1990年代は様々な選択肢のある時代でした。50万円以上していたパソコンでしたが、一般家庭にも持っている人が出てきており、今では当たり前のように存在するWindowsというOSが初めて一般向けに発売されました。新し物好きの私は、知り合いの家にあったパソコンを一緒に触って遊んでいました。その他にもサッカー、バスケットボール、卓球など、興味のあることを広く浅く体験していました。

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2021年9月 東京二期会オペラ劇場『魔笛』より モノスタトス役

――升島さんの守備範囲の広さがうかがえる高校時代のエピソードですね。最後に、本番への意気込み、メッセージをお願いいたします。

升島: ゴローという役は、いわゆる脇役です。物語の中心となる人物たちを浮き立たせるには、この脇役がどれだけその場面を描写しているか、関係性を表現できるかにかかっていると言っても過言ではありません。その究極の域まで近づける為に、本番まで精進していきたいと思います。そしてこの素晴らしく完成された美の舞台を、ご覧いただいた皆様と共有できれば幸いです。

*     *     *


▼『蝶々夫人』公演情報ページはこちら
2022年9月公演 G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年9月8日(木)18:30、9日(金)14:00*、10日(土)14:00、11日(日)14:00* 新国立劇場オペラパレス
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:栗山昌良/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部
*…ゴロー 升島唯博 出演日

主催:公益財団法人東京二期会
共催:公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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【新シーズン開幕!】2022年9月プッチーニ『蝶々夫人』~ヤマドリ役 畠山 茂インタビュー「蝶々さんを救う方法はこれしかない、と思って求婚します」

東京二期会2022-2023シーズン開幕公演プッチーニ『蝶々夫人』キャスト・インタビュー。第4回は、杉浦隆大に続いて、ヤマドリ役のバスバリトン畠山 茂をご紹介します。
「バスバリトン」と紹介してしまいましたが、本人曰く、正確には「バッソ・ブッフォ」。おどけた、道化的なバスを主要なレパートリーとする声種(典型的なのは『ドン・パスクワーレ』の題名役など)ですが、近年は、その作品への深い洞察力をもって『サロメ』『ルル』『金閣寺』などシリアスなドラマでもその個性を発揮しています。
これまで幾度も演じてきたヤマドリで、今回はどのようなアプローチをするのでしょうか。 話を聞きました。

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2011年2月 東京二期会オペラ劇場『サロメ』より ユダヤ人5役(写真左)

――ヤマドリは、どのような役、人物でしょうか。

畠山: 地元の金持ちであり、身分もあり、蝶々さんを気に入っている。蝶々さんさえ「再婚」を承諾するならば彼女を幸せにできると思っているが、全く受け容れられない──という人ですよね。
世の中には色々な演出があり、彼を成金の嫌な奴のように描いたり、見るからに振られて当然なコミック役のように位置づけたりするものもあるかと思いますが、私が栗山昌良演出でヤマドリを演じるときに気をつけているのは、余り嫌な奴とか振られて当然な人物にしないこと、です。あんなのと結婚するくらいなら当然ピンカートンを待つよね、という印象を大きく与えてしまうと、蝶々さんの愛や覚悟を卑小化させて、逃げのニュアンスを加えてしまうおそれがあるからです。

――周囲の人が「悪役」ではなく当時の価値観から見て「真っ当」であればあるほど、蝶々さんの純粋さが際立つのですね!
それでは、ヤマドリ役の登場シーンについて見せどころ、聴かせどころを教えてください。


畠山: あのシーンでは、ヤマドリに限らず、どの役も大きな「歌」を歌っていません。ですので、とても演劇的に対話、または対話の断絶が進みます。
先程のご質問への答とも関わってきますが、ヤマドリは何も助平心だけからではなく、こうすれば蝶々さんを救える、救う方法はこれくらいしかない、とも思って求婚していると思います。当時の認識としても、蝶々さんがヤマドリ家に入って安楽に暮らす、というのは世間では普通に取り得る方法だったでしょう。
お客様が終演後にあれこれ思い返す中に、あそこで受け容れるのも普通の人ならありだった、思えばあれが、破滅を免れる最後の機会だったかも──というイメージが少しでも残れば、冥利です。

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2014年4月 東京二期会オペラ劇場『蝶々夫人』より ヤマドリ役(写真左)

――少し調べたら、ヤマドリは「公爵」なので、明治の華族制でもほんとうに少数の最高位なのですね!当然、皇族ともつながる可能性もあって、当時この話を振ってしまう人は、蝶々さん以外ありえなかったのでは……と思えます。
ヤマドリのシーン以外で、好きなところがありましたら、ひとつ教えてください。


畠山: ピンカートンの船が港に入ってきたことを告げる、大砲の音。
舞台袖にいても客席にいても画面を観ていても録音を聴いていても、あそこで必ずのように私の胸に何かが込み上げます。歌でも音楽でもない、ただ一つの「音」ですが、劇中で最も劇的だと感じます。

――プッチーニの音楽がメロディックなだけに、そこはとても衝撃を受けますね。
さて、今回は、キャストのみなさんに、蝶々さんとおなじ15~18歳のときことを聞いています。畠山さんはどのような高校時代を過ごされたでしょうか。


畠山: 高校生のときは、高松第一高校の音楽部で合唱に励んでいました。毎年のように全国大会に出ていました。夏休みもほぼ毎日、練習していたと思います。 そのついでのように音楽科に進学していて、そちらも忙しかったですね。何しろ、中学校までは特別な音楽教育は受けていなかったので、大変でした。ピアノやらソルフェージュやら……。

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2022年2月 東京二期会オペラ劇場『フィガロの結婚』より バルトロ役(写真右端)

――高松第一高校から二期会会員になった歌手がたくさんいますね。伝統的に、音楽の礎作りと、何より続けて学びたいという喜び作りがすごくしっかりされているだろうと思っています。
最後に、本番に向けての意気込み、メッセージをお願いいたします。


畠山: この栗山プロダクションでのヤマドリ役は、今回で何度目でしょうか。もう二十年ほど関わらせていただいていますが、最初は若いなりにもがいていたものが、ヤマドリを実感できる実年齢になってきたかもしれません。今だから見えるもの、感じられるものを色に出せれば、と思っています。

*     *     *


▼『蝶々夫人』公演情報ページはこちら
2022年9月公演 G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年9月8日(木)18:30*、9日(金)14:00、10日(土)14:00*、11日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:栗山昌良/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部
*…ヤマドリ 畠山 茂 出演日

主催:公益財団法人東京二期会
共催:公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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【新シーズン開幕!】2022年9月プッチーニ『蝶々夫人』~ヤマドリ役 杉浦隆大インタビュー「ヤマドリにとって蝶々さんは他に代えがたい特別な女性」

東京二期会2022-2023シーズン開幕公演プッチーニ『蝶々夫人』キャスト・インタビュー。続いて第3回は、ヤマドリ役のバリトン杉浦隆大をご紹介します。
2021-2022シーズンにおいて大活躍だった杉浦。2021年9月『魔笛』から、11月『こうもり』、2022年4月『エドガール』、7月『パルジファル』と計4公演に出演しました。そして、新シーズンの開幕にも登場いたします!
栗山昌良演出『蝶々夫人』には、2017年に続いて2度目。前回は神官役でした。今回は、ヤマドリ公爵役を務めます。
『蝶々夫人』には、蝶々さんの純粋な想いに対立するように、日本の「世間」側の人物たちが描かれます。信仰をつかさどるボンゾや、江戸から明治に時代が移った際のいわゆる「勝ち組」ともいえるヤマドリ公爵、そして、抜け目ないゴロー、お付きのスズキまで。しかし、誰も決して蝶々さんの敵ではなく、悪者でもないことがキャストひとりひとりの言葉から伝わってきます。
ヤマドリについて、まずは杉浦に話を聞きました。

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2017年10月 東京二期会オペラ劇場『蝶々夫人』より 神官役

――ヤマドリは、どのような役、人物でしょうか。

杉浦: ヤマドリは、ゴローの仲介で蝶々さんを嫁に迎えたいと思っている大金持ちです。
ヤマドリには少し前までたくさんの妻がいましたが、蝶々さんを迎えるためにその妻たちと離婚し、蝶々さんにだけ愛を誓うと話しています。
ヤマドリは蝶々さんのことを、他の女性とは別格の扱いをしてでも妻として迎えたいほどに魅力的で特別な女性だと思っているのです。

――ヤマドリも、蝶々さんには特別な想いを寄せていたのですね。彼女の境遇を哀れに思っていたところもあったのでしょうか。それでは、ヤマドリ役の登場シーンの聴かせどころについて教えてください。

杉浦: ヤマドリが登場するシーンは短いので、すべてが聴かせどころですが、蝶々さんにまったく相手をしてもらえず、ため息をついて「さようなら。けれど望みはまだ...(持ち続けます)」と言って去ろうとするあたりが一番かと思います。

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2022年4月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『エドガール』より フランク役(写真左)

――杉浦さんの去り姿を想像すると、ヤマドリに同情してしまうお客様もいらっしゃるような気が…ヤマドリの登場シーン以外で、好きなところがありましたら教えてください。

杉浦: ヤマドリが去ってからの、蝶々さんとシャープレス2人のシーンが好きですね。
ピンカートンからの手紙をシャープレスが読み上げるのですが、蝶々さんのあまりの嬉しそうな態度にシャープレスは読み続けることを断念してしまいます。手紙の内容が絶縁状だったからです。そしてこのシーンの最後に、蝶々さんはピンカートンとの間にできた子どもをシャープレスに見せます。
ここでシャープレスが子どもの存在に気がつかなければ、オペラのクライマックスはまた違うものになるのではないかと思います。それほど重要で見応えのあるシーンだと思います。

――「むしろ、シャープレスに子どもを見せなければ…」とか、『蝶々夫人』は、感情移入がしやすいせいか、思わず「たら・れば」を想像してしまいますね。
さて、このオペラは、蝶々さんが15~18歳のときの物語で、もし「現代に生まれていたら」、天真爛漫に高校生活を謳歌していたかもしれませんね。そこで、杉浦さんはどのような高校時代を過ごされたでしょうか。


杉浦: 中学生時代に吹奏楽部でチューバを吹いていたので、高校は金管楽器ができるところを探し、オーケストラ部がある高校に入りました。そこでトロボーンを吹いていました。それがとても楽しくて、大変な部分もありましたが、トロンボーンのことばかり考えていたと思います。

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2022年7月 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』より 第2の聖杯の騎士役(写真中央左)

――高校時代にトロンボーンで培われた音楽が、今の豊かなバリトンにつながっているように感じられました。最後に、本番に向けての意気込み、メッセージをお願いいたします。

杉浦: このプロダクションに出させていただくのは2回目でして、前回は神官を歌わせていただきました。別の役でまた出演させていただけることは本当に嬉しい限りです。ヤマドリは、登場シーンこそ少ないですが、とても重要な役だと把握しております。しっかりとヤマドリを演じられればと思います。

*     *     *


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2022年9月公演 G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年9月8日(木)18:30、9日(金)14:00*、10日(土)14:00、11日(日)14:00* 新国立劇場オペラパレス
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:栗山昌良/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部
*…ヤマドリ 杉浦隆大 出演日

主催:公益財団法人東京二期会
共催:公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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【新シーズン開幕!】2022年9月プッチーニ『蝶々夫人』~ゴロー役 大川信之インタビュー「個人的に、ゴローの“四小節のアリア”と呼んでいます」

東京二期会2022-2023シーズン開幕公演プッチーニ『蝶々夫人』キャスト・インタビュー第2弾は、ゴロー役の大川信之です。
『魔笛』『椿姫』『カルメン』『トゥーランドット』『メリー・ウィドー』『こうもり』など、数多くの東京二期会公演に出演してきた実力派テノール。作品に対する深い探究心で立体的な人物像を描き出し舞台に立つ姿勢は、指揮者、演出家、そして共演者からの信頼厚く、稽古場ではいつも「頼れる兄貴」的存在。数多のキャリアを重ねてきた大川ですが、実は今回『蝶々夫人』は初舞台!その本番に向けて話を聞きました。

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2014年9月 東京二期会オペラ劇場『イドメネオ』より アルバーチェ役(写真右)

――大川さん演じるゴローとは、どのような人物でしょうか。

大川: 職業でいうと結婚斡旋人(周旋屋)。 裕福な男性に女性を紹介するわけですが、その業務に伴い、様々な人とのネットワーク、コネクションを持ち、その中で結婚に限らず、様々な案件の仲介をして生計をたてている「よろず屋」の様な存在だったのではないかと個人的に想像しております。外交官や他国の軍人とも交渉できる知識や最新の情報に長じています。
人物像は、一言でいって、とにかくお金大好き人間。お金がたんまり稼げるなら、人がいやがるダーティーな仕事も率先してやれちゃう抜け目ないハイエナ、こうもり的な男。表と裏社会を自由に渡り泳ぎます。
そんな所がみんなには疎ましがられて軽蔑されるけど、困った事があると頼りにされる、誰からも一目置かれる存在…と私は思っております。

――周囲は「ゴローは悪い奴」と決めつけながら、利用したいときには利用する、という…今の話で、ゴローの存在のリアリティが見えてきました。
それでは、ゴロー役の見せどころ、聴かせどころを教えてください。


大川: ゴローが入ってくると、新しい情報や人物が登場するので、それまでの流れを断ち切るような音楽が流れます。
個人的に大事にしたい聴かせどころは、第2幕でヤマドリ、シャープレス含め3人で蝶々さんに、3年帰ってこないピンカートンは忘れて早く次の旦那に落ち着きなさいと諭すシーンで、「夫に見捨てられた妻は離縁されたのと同じだ」と嫌みをいう台詞です。中傷なのですが、ほんのりゴローの諦観といいますか人間味が香ってくるようです。プッチーニ先生が何とも表現しがたいコード進行の素敵な旋律をつけています。その前後の蝶々さんとの会話は胸の奥をくすぐられるような切ない音楽です。前述の台詞を個人的に“ゴローの四小節のアリア”と密かに呼んでます。

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2021年8月 東京二期会オペラ劇場『ルル』より 画家役(写真中央右)

――ゴローは、蝶々さんに対して嫌味を言いながら、自分に対しても言い聞かせていたのかもしれないですね。ゴローの生き方にも切なさを覚えました。 その他『蝶々夫人』で大川さんが好きなところはありますか。

大川: 今回蝶々夫人という作品に初めて関わらせて頂くので、全体的にまだ把握してない事が多すぎるのですが… 自分が属してる文化宗教人間関係も棄てた、または捨てられたのに、新しく属そうとしたものからも棄てられるという立場に置かれた蝶々さんの生き様、あるいは死に様を、共感、感動してもらえるように頑張ります。時代場所を問わず日本に限らず世界のどこでも起こり得たようなケースを素材にしてここまで深い作品に仕上げるプッチーニ先生は凄いですね!

――『蝶々夫人』は、蝶々さんが15~18歳のときの物語です。大川さんは、蝶々さんと同年代をどのように過ごしていたでしょうか。(蝶々さんのように)一途に取り組んでいたことなどもあれば教えてください。

大川: 自然の中で半野人(?)のような生活を楽しんでいました。土台を作れましたし、まさに青春を謳歌してたと思います。一途に、というのはなかったと思いますが…、ハモる事(コーラス)は大好きでしたね。

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2021年11月 東京二期会オペラ劇場『こうもり』より ブリント役(写真中央)

――最後に、本番に向けての意気込み、メッセージをお願いいたします。

大川: 今日現在、まだ本格的な立ち稽古は始まっていませんが、今持ってる作品理解、ゴローという役の理解が、演出家や指揮者の求めによって、変化したり気付かされたりしながら、自分にしか出来ないゴローを演ずるのを楽しみにしています。

*     *     *


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2022年9月公演 G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年9月8日(木)18:30*、9日(金)14:00、10日(土)14:00*、11日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:栗山昌良/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部
*…ゴロー 大川信之 出演日

主催:公益財団法人東京二期会
共催:公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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【新シーズン開幕!】2022年9月プッチーニ『蝶々夫人』~ピンカートン役 宮里直樹インタビュー「ピンカートンの感情が感情が音やフレーズに全て表れている」

東京二期会2022-2023シーズンは、9月8日(木)プッチーニ『蝶々夫人』から開幕!
今回も、インタビュー形式で本公演のキャストをご紹介してまいります。
初日と3日目のピンカートン役をつとめるテノール宮里直樹は、2017年の栗山昌良演出『蝶々夫人』に続いての出演です。若々しいだけでないノーブルな声で、確かな様式感をもった歌唱は、多くのファンと指揮者、オーケストラからの信頼厚いところ。「第九」演奏会やNHKニューイヤーオペラコンサートなど、数多くの出演を果たしています。
『蝶々夫人』の本番に向けて、話を聞きました。

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テノール 宮里直樹

――ピンカートンは、どのような役、人物でしょうか。

宮里: ピンカートンは一言で言うなら「最低な男」ですね。誠実さがなく、初めから蝶々さんを伴侶としてではなく「女」として遊びで結婚してしまう。人としては尊敬できる人物ではないですね。ただ傷付けるつもりではなかったので、良く言えば唯々自分の気持ちや欲求に素直な人物とも言えなくもないかなぁと。

――「最低の男」を演じるのも苦労があるかと思いますが、このピンカートン役の見せどころ、聴かせどころを教えてください。

宮里: ピンカートンは良くも悪くも自分の心の内を全て曝け出しているので、軽薄さだったり、優しさであったり怒りだったり、強引さであったり、その時その時の感情が音やフレーズに全て表れているので、オペラ全体的に彼の「人間性」を見て頂けたらと思います。

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2017年10月 東京二期会オペラ劇場『蝶々夫人』より ピンカートン役

――ピンカートン以外で、宮里さんが『蝶々夫人』で好きなところを教えてください。

宮里: 第2幕の最後の蝶々さんのアリアが個人的に一番好きですね。18歳で自分の幕を閉じる事を決意した蝶々さんの悲痛の叫びと息子への愛。管楽器が鳴り響く中で、優しい母の愛とも取れる優しいハープの音を聴くと涙が止まらなくなります。

――18歳で命を絶った蝶々さん。悲痛なシーンですね。蝶々さんも現代に生きていたら、ちょうど高校生の年齢で、持ち前の天真爛漫さで青春を謳歌していたかもしれませんね。宮里さんは、どのような高校時代を過ごしていたでしょうか。

宮里: 僕の高校時代は、高校3年の夏まではヴァイオリニストを志していたので、日々のヴァイオリンの練習、ピアノ、ソルフェージュ、加えて市民オーケストラに入っていたので音楽漬けの高校時代でしたね。その中で普通に恋愛も謳歌していたし、自分の好きな事をしていました。やりたい事を出来る、させて貰える事がどれだけ恵まれていた事かを最近よく考えさせられます。

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221年7月 東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』より フェントン役

――音楽の糧を存分に吸収していた時代だったのですね。最後に、お客様に向けてメッセージをお願いいたします。

宮里: 最高の歌手陣と、指揮のバッティストーニ、そして御年96歳になられる演出の栗山先生と作り上げる『蝶々夫人』。貴重な機会なので、楽しみながらしっかり気を引き締めて本番まで作って行きたいと思います。忘れられないような素敵な舞台になるよう頑張りますので、楽しみにしていてください。

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2022年9月公演 G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年9月8日(木)18:30*、9日(金)14:00、10日(土)14:00*、11日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:栗山昌良/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部
*…ピンカートン 宮里直樹 出演日

主催:公益財団法人東京二期会
共催:公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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7月公演 ワーグナー『パルジファル』~アムフォルタス役 黒田 博インタビュー「生き地獄を彷徨うようなアムフォルタスを演じるのは、快感(!?)」

開幕まであと5日! 二期会創立70周年記念公演、ワーグナー『パルジファル』キャスト・インタビューもいよいよ今回が最終回となります。
最後を飾るのは、アムフォルタス役のバリトン黒田 博。颯爽とした舞台姿に、力強い歌声と繊細な表現力をもって、国内第一線の活躍を続けてきた、日本を代表する屈指のバリトンのひとりです。
東京二期会のワーグナー公演においても、創立50周年記念公演『ニュルンベルクのマイスタージンガー』ハンス・ザックス、60周年記念『パルジファル』アムフォルタスと最重要の舞台で主役を担ってきました。近年も、『魔笛』パパゲーノ、『セビリアの理髪師』バルトロなど軽妙さをもった役から、『トスカ』スカルピア、『ファルスタッフ』題名役などイタリアオペラ、そして『フィデリオ』フェルナンドなどドイツオペラと縦横無尽の活躍を続けています。
そして、今回10年ぶりとなるアムフォルタス。公演に向けて話を聞きました。

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2012年9月 二期会創立60周年記念 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』より アムフォルタス役

――創立60周年記念公演に続いてのアムフォルタス役ですが、どのような人物でしょうか

黒田: とても難しいですけれども、とてもやりがいのある役です。精神的にも身体的にも傷を負って、贖われることのない罪を一生背負い続けています。アムフォルタスにとって、おそらく唯一の安らぎを見出す方法は「死」のみ。ですが、彼は、王として、自らの死が、他の人々の悩み、苦しみとなることを知っているので、「生き続けなければいけない」。そのように、生き地獄をずっと彷徨い続けているのがアムフォルタスです。

――稽古とはいえ、何度も演じ続けるのも苦しいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

黒田: アムフォルタスの、そうした内面のねじれた感情を、ワーグナーはそのまま音楽で描き切っているのですね。それを歌っていると、本当に、この身がよじれる思いがいたします。
苦しいんですけれど、しかし、ワーグナーの音楽に身を置く、または身を委ねることに、ある種の快感を覚えます。表現者として、ストレートな感情ではなく、心の奥底からえぐられるような、聖と俗とにねじられるような想いを歌うというのは、やはり面白いと思いますし、バリトンという声種ならではの役とも思いますね。

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2015年7月 東京二期会オペラ劇場『魔笛』より パパゲーノ役

――昨年の7月はヴェルディ最後の作品『ファルスタッフ』に題名役で出演しました。ヴェルディ、ワーグナーという2大巨頭の最後の作品に携わってみて、どのように感じられたでしょうか。

黒田: すべての作曲家の最後の作品がいいものとなるかどうかは、また違うと思いますが、このヴェルディ、ワーグナーにとっては、最終到達点というか、すばらしいものに違いありません。
昨年のロラン・ペリーさん演出の『ファルスタッフ』では、ファルスタッフは、ただの飲んだくれの太っちょのジジイというだけではなく、若い時分はもっとイカしていたであろう男が、人生でいろんな経験をして、最後に「人間なんてしょせんこんなもんじゃんか」と笑い飛ばしている。
ファルスタッフは悪人として懲らしめられるのですが、全然悪人ではなくて、むしろとても人間らしいのです。僕からしたら、ファルスタッフのような人間が一番「まとも」に見えます。いったい、彼のどこが悪いの?
ヴェルディには初期や中期にもたくさんの素晴らしい作品がもちろんありますが、『ファルスタッフ』は、『オテロ』とともに、音楽的にも緻密に構築されたヴェルディの最高傑作ではないかと思えます。

一方、ワーグナー自身が様々な音楽手法を採用し、また発明してしてきた中で、最終的に到達した境地が、この『パルジファル』という作品だったのではないか、と思えます。
この作品の音楽のことを、僕は、言葉では言いあらわせないのですが……なんと言おうか、すべての要素が集約された構築物に圧倒される感じがいたします。音楽を聴いただけで、聖や俗といったものの価値観、概念がわからなくなるという世界に連れて行ってくれる感じがいたします。

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2016年7月 東京二期会オペラ劇場『フィガロの結婚』より フィガロ役

――今の話を聞いて、両極端ともいえるキャラクターのファルスタッフとアムフォルタスですが、同時に、それぞれがまた極めて人間的なのですね。

黒田: そうですね。本当にそう思います。

――ファンの方には、ぜひ黒田博演じる「人間アムフォルタス」にご期待いただきたいと思います。それでは、宮本亞門さんの演出の魅力についても教えてください。

黒田: ひとつの作品を、実にいろいろな角度から見ていらっしゃるな、といつも思っています。
3次元といえばいいのか、4次元なのか、すごく立体的でダイナミック。音楽とリンクした動きのある舞台が魅力ですが、その音楽も、おそらく亞門さんならではの「聴き方」があるように思います。ここの音楽はふつうならこういうふうに、というものがあったとしても、僕らが感じている感覚とは違う「角度」で使われる感じがしますね。
これまでの稽古でも、亞門さんのアイデアには、本当に腰を抜かすような、驚くことがあるのです。そして、稽古を重ねていくと、そこで本当に胸が締め付けられるくらいの想いにさせられたりするのです。
ワーグナーは、音楽のモチーフがだいたい決まっているように思っているではないですか。亞門さんの場合だと、それがどのようにくるのか、というのは楽しみにしています。

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2021年7月 東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』より ファルスタッフ役

――最後に、ファンのみなさまにメッセージを。

黒田: 演奏だけで4時間にもなるオペラですが、お客様にとっても、観るのも聴くのも「一日仕事」ですよね。この作品を一日かけてご鑑賞いただいて、家に帰られて、さらにずっと何日もかけて(余韻を)お楽しみいただけるかな、と楽しみにしています。
とにかく、ワーグナーの音楽は「まとも」じゃないですよ!2012年に続いて、今回も読売日本交響楽団さんとワーグナーでご一緒できるというのも楽しみですので、皆様にもご期待いただきたいです。

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2022年7月公演 R.ワーグナー『パルジファル』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年7月13日(水)17:00*、14日(木)14:00、16日(土)14:00*、17日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:宮本亞門/管弦楽:読売日本交響楽団
*…アムフォルタス 黒田 博 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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7月公演 ワーグナー『パルジファル』~クリングゾル役 門間信樹インタビュー「人間じゃない存在なのに一番人間的」

二期会創立70周年記念公演、ワーグナー『パルジファル』キャスト・インタビュー。今回は、自身初ワーグナーにしてクリングゾル役に挑戦する門間信樹です。
端正な舞台姿と繊細な表現力を持ち、複雑な心理描写にも長けるバリトン。2012年二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』ラミーロで二期会デビュー。翌年『ホフマン物語』に出演後、長くニューヨークに活動の拠点を置き、2021年『サムソンとデリラ』で久しぶりに二期会オペラに戻ってきてくれました。
そして、今回のクリングゾル。本番に向けて話を聞きました。

――クリングゾルはどのような人物、役柄でしょうか?

門間: 今回が初役です。クリングゾルは、聖杯騎士団から破門されてしまったことで、ただ彼らに復讐がしたい。それだけを原動力として生きている人間、というか、魔法使いです。アムフォルタスから聖槍を奪いますが、でも、聖杯までも奪いたいとか、騎士団にもう一度入りたいとか、ではなくて、ただただ、聖杯騎士を官能的な欲望で惑わし、陥れ、復讐をし続けるという。このオペラの「悪役」です。自分は、あんまり悪役やらないんですけど(笑)
今回の舞台でも、セクハラ、パワハラ上司のような、乱暴な性格を持った人物として描かれているように思います。自分は穏やかな生活を送りたいと思っているのですが(笑)
でも、自分とは違うキャラクターだけに、演じるのが楽しいと思えるのかもしれません。楽しみたいと思います!

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2012年5月 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』より ラミーロ役(右から2番目)

――これまでになかったクリングゾルが生まれそうですね。それでは、クリングゾル役の見どころ、聴きどころを教えてください。

門間: ワーグナーの音楽って、全篇にわたって絶対的なカッコよさがあると思っています!だから、聴きどころは?と聞かれると難しいのですけれど・・・・・・。
『パルジファル』は「苦悩」が大きなテーマのひとつといえますが、クリングゾルもまた苦悩しているのだと思います。屈折したものを抱え込んでいます。
最後のシーンで、クリングゾルはパルジファルにむかって槍を投げつけるのですが、槍はパルジファルに奪われ、彼を殺すことはできなかった。クリングゾルは失敗してしまうんですけれども、その瞬間、D-dur(ニ長調)の和音がパーッと高らかに鳴るんです。・・・これは、あくまで個人的な解釈なんですけれど、自分(クリングゾル)もパルジファルに救済されたのかな、って思うんですよね。ずっと復讐を胸にして、屈折して、苦悩をもって…この人生がずっと続いていくのかな、という存在の仕方でいると、パルジファルに救済されたかのような音楽に思えるんです。クリングゾルも、パルジファルが解放してくれたのかな・・・・・・聴きどころの答えになっているかどうか、わかりませんが。

クリングゾルって、バーン!と怒った後に、すぐ「ハハ!」と笑ってごまかしてみたり、そうした細かい描写に至るまで、「魔法使い」ということで人間じゃない存在として描かれているにもかかわらず、自分は、一番人間的に感じています。

――悪役というところから話が始まりましたけど、結局は「人間」なんじゃないかと。

門間: そうそう。人間が、他人に隠したいところを全部内面に同居させたキャラクターが、クリングゾルなんじゃないかな、と思うことがありますね。

――門間さんらしい、繊細な役作りの一端を話していただけたように思います。そんな門間さんは今年が二期会デビュー10周年。『スペイン時間』で出演したときの自身を思い出すと?

門間: 『懐かしいですね。10年ですか。恐ろしいですね(笑)
あの頃は、自分が精いっぱい、学ぶことが精いっぱいで、学んだことを稽古場で、そして舞台上で「どう出すか」ということに一生懸命でした。今は、むしろ、いろいろな方からいろいろなことを「吸収したい」という想いが強いですね。二期会ニューウェーブ・オペラ劇場は、若い同世代が集まって創り上げる現場だったので、刺激的でありましたが、今回のような東京二期会オペラ劇場の現場は、第一線の方からいろいろな歌手の方がいらっしゃるので、やはり、そうした人から「吸収」したいという想いになりますね。

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2021年1月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』より ダゴンの大司祭役

――ニューヨークに活動拠点を移して、コロナ禍前までは長く日本とニューヨークをまたぐ活躍をしてきました。ニューヨークの音楽的な魅力を教えてください。

門間: オペラがすぐ聴ける街なんですよ!自分はメトロポリタン歌劇場のある沿線に住んでいたので、稽古が終わったら今夜は『トゥーランドット』観に行けるな、といって電車に乗って当日券を買ったり。タイムズスクエアにはオペラの広告や情報で溢れていて、オペラが街に溶け込んでいる印象がありました。
若い人たちのグループで、安い席でも、イブニングドレスを着て、大人の仲間入りのように観に来ていたり、オペラを観に行くというのが、人それぞれの生活の一部になっている街。 クラシック音楽を聴くことが、自分を高めるひとつのステータスで、知性のあらわれというイメージもありますね。誰もが、自分のアップルミュージックに、好きなクラシック音楽がひとつやふたつ入っているというような。

――そのようなシーン、日本でも実現できるようにしたいですね!最後に『パルジファル』本番に向けて意気込みを。

門間: 大好きなワーグナーに初めて出演することになり、譜読みもじっくりやりました。とにかく音楽が絶対的にかっこいいんです!だから、かっこいいクリングゾルを歌いたい。クリングゾルは暴力的で、嫌な奴ではあるんですけど、観ている方が、何かしら、彼の「悪」に共感していただき、心の奥の部分で通じあえるようなクリングゾルを演じ、歌えたらと思っています。

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2022年7月公演 R.ワーグナー『パルジファル』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年7月13日(水)17:00*、14日(木)14:00、16日(土)14:00*、17日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:宮本亞門/管弦楽:読売日本交響楽団
*…クリングゾル 門間信樹 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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7月公演 ワーグナー『パルジファル』~グルネマンツ役 山下浩司インタビュー「ワーグナーの‘生音’に触れてください!」

二期会創立70周年記念公演、ワーグナー『パルジファル』キャスト・インタビュー。今回はグルネマンツ役の山下浩司です。その、知的で、かつあたたかみのある低声に魅了される方も多いのではないでしょうか?
『魔笛』パパゲーノ、『フィガロの結婚』タイトルロールなどでモーツァルト歌手として高く評価されている中、2012年二期会創立60周年記念公演でグルネマンツを担い、貫禄ある歌唱で新境地を拓きました。その後さらにニューヨークで研鑽を積み、帰国後にはシューベルト「美しき水車小屋の娘」の全曲演奏で深化をみせていた山下。10年ぶりのグルネマンツとは、「感動の再会」であったようです。本番に向けて話を聞きました。

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2011年4月 東京二期会オペラ劇場『フィガロの結婚』より フィガロ役

――『魔笛』パパゲーノ、『フィガロの結婚』フィガロなどを演じてきて、10年前東京二期会『パルジファル』公演にグルネマンツ役で出演しました。その時のエピソードを教えてください。

山下: バッハ、モーツァルト、ワーグナー、この3人の作曲家は神懸かっていると常々思っています。
彼らの音楽を演奏する際は、作品に畏敬の念を持ち、自我を抑え、その神懸かった音楽に身を委ねることを心がけています。
そういった意味では受難曲のイエス、フィガロやパパゲーノとグルネマンツは変わりありません。ただしグルネマンツの台詞の量は圧倒的に多い。私が知っているバリトン、バス系の役ではダントツだと思います。
2012年はワーグナーを敬愛し、熟知されている飯守先生の棒の下、現在でも世界で上演されているグート演出の舞台に立てたのは幸運でした。
オーディションは大きな台風の日だったことを思い出します。その時は課題曲を準備するだけで必死でしたが、役をいただき、譜面を細部まで読み進めていくうちに震えるような感動が押し寄せてきました。ワーグナーの魅力に取り憑かれた瞬間でもありました。
今回10年ぶりに楽譜を開くと(すっかり音符を忘れていたということもありますが...)同じ感動の波が襲ってきて、「あ~~~~~!やっぱり凄い曲!」と1人で騒ぎながら再勉強しました。

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2012年9月 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』(C.グート演出)より グルネマンツ役

――グルネマンツはどのような人物でしょうか。

山下: 一言で言うと変に真面目で、信仰心の厚い中間管理職でしょうか。誰かに一言尋ねられると、空気も読まず、サイドストーリーも含め長々と丁寧に説明する、そして愚痴も多い(笑)。きっと幼少期から信仰についての教育を徹底的に叩き込まれ、成功や失敗を重ね、それらを後進に伝えていくことへの義務感が強い。自然や人間への愛情も深い人だと思います。

――なんだか、日本人にも好まれそうな人物ですね。それでは、歌う分量が多いグルネマンツの見どころ、聴きどころを教えてください!

山下: その質問は困りますね…グルネマンツの、というよりも、『パルジファル』は見どころ、聴きどころが最初の1音から最後の和音まで、じわりじわりと4時間以上続くのです。

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2016年11月 東京二期会オペラ劇場『ナクソス島のアリアドネ』より 音楽教師役(左端)

――なるほど!一度耳にしたら離れることのできない、魅力というよりも魔力に近いワーグナーの音楽ですね。でも、あまりにも壮大で奥深いワーグナーの世界ですが、初めてワーグナー作品に触れたいと思われている方に、親しみやすくなるために何かアドバイスをいただけるでしょうか。

山下: 『ローエングリン』の「結婚行進曲」や『ワルキュー』の「ワルキューレの騎行」、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の第1幕への前奏曲など、誰でも一度は聴いたことがあり、すでに親しまれているように思いますが、これらを劇場で生音で聴いたら「ハマる」人は増えるでしょうね。『パルジファル』ではそれらに匹敵する前奏曲、1幕舞台転換の音楽や、2幕花の乙女たちの重唱、3幕聖金曜日の音楽があります。これらをセヴァスティアン・ヴァイグレさん指揮の読売日本交響楽団で聴ける。それだけでもワクワクするのに、演出は宮本亞門さん。もう堪らないです!まずは一度、生で音の「うねり」を体感していただけたら、沼への第一歩になるのではないでしょうか。逆に2度と沼に近づかない人も出るかも知れませんが……。

――最後に、本公演に向けまして、ファンの皆様にメッセージをお願いいたします。

山下: 何しろ「生音!」です。劇場にお運びくださる皆様、演者、スタッフと共に、このオペラの最後の和音を聴きたいです。また、グルネマンツは2幕以外ほとんど舞台上にいるので、応援していただけたら嬉しいです。

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2022年7月公演 R.ワーグナー『パルジファル』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年7月13日(水)17:00、14日(木)14:00*、16日(土)14:00、17日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:宮本亞門/管弦楽:読売日本交響楽団
*…グルネマンツ 山下浩司 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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7月公演 ワーグナー『パルジファル』~グルネマンツ役 加藤宏隆インタビュー「グルネマンツはこのオペラの語り部。気持ちを注いで、正確に、歌いたい」

二期会創立70周年記念公演、ワーグナー『パルジファル』キャスト・インタビュー。今回はグルネマンツ役の加藤宏隆です。
2014年『ドン・カルロ』の宗教裁判長で二期会デビューを飾り、その後も『魔弾の射手』カスパール、『後宮からの逃走』オスミンなど重厚な役を担いきってきたバス・バリトンのホープ。そのシュアな歌唱力で、バッハ・コレギウム・ジャパンとの共演など宗教曲のソリストとしても高い評価を受け続けています。

グルネマンツは、この物語のいわば「語り部」。聖杯騎士の中でも長いキャリアを持ったリーダー的な存在です。それだけに歌唱部分も多くて長く、グルネマンツが長セリフを決めてくれなければ、ドラマ自体に影響が出てしまうほど。加藤にとっても、大きな挑戦となる舞台です。本番に向けて話を聞きました。

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2014年2月 東京二期会オペラ劇場『ドン・カルロ』より 宗教裁判長役(左/撮影:三枝近志)

――グルネマンツはどのような人物でしょうか。

加藤: 常識の枠を決して離れることのない、一般的な意味での非常に立派な人だと思います。常に自分が属するコミュニティの行く末を心配している、いわば模範的な常識人。しかしそれ故、少々頑固な所もあり、部外者には冷たい時もあり、人間的な面白みのある人かと言われるとそうでは無いような気がします。そういった意味では残念ながらグルネマンツは世界を変えるヒーロー、救世主のような存在にはならない人です。なぜならそのような人たちは歴史上、常に常識の枠の外にいるからです。ただグルネマンツのような人物は、どのコミュニティにおいても必要とされる人物だと思っています。コミュニティの変遷をとてもよく知る頼りになる人。誤解を恐れずに言うと、頼まれてもいないのに地域のために何かしてくれようとする世話役のような人物だと思います。

――グルネマンツの見どころ、聴きどころを教えてください。

加藤: この長大な作品、グルネマンツは2幕以外ほぼ舞台上に居るので、まずは私のスタミナが最後まで持つかどうかに注目してください(笑)!!
全体的には語り部的な性質上、言葉の発音をとくに重視したいと思っています。1幕でグルネマンツが長々とこれまでのモンサルヴァートの変遷を語るくだり。ここは一言でも欠けたら、オペラ全体を構成する内容理解を妨げる結果となってしまいます。気持ちを注いで正確に歌いたいと思っています。ワーグナーは、明瞭な歌詞の発音による明確な言語表現を歌手に求めていたと言われています。今回私はこれを重要なキーワードに定めてグルネマンツを作りあげたいと思っていますので、その辺り注目していただけると嬉しいです。

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2018年11月 東京二期会オペラ劇場『後宮からの逃走』より オスミン役(中央/撮影:三枝近志)

――加藤さんは、声種柄、実際の年齢より年配の役をされることが多いと思いますが、そのために「役作り」として難しさを感じられたことはありますか?またどのようなアプローチをしていますか。

加藤: 自分が経験したことがない人物を演じるにあたり、いかにそれらしく見せるのかは難しいです。私は留学中、演じるキャラクターが今まさに感じている感情や、その場の空気感、匂いや触感、痛みなど、とにかく全感覚をリアルにイメージし、それを体の動きに移していくという方法で演技を学びました。自分のこれまでの人生の経験からそれらの感覚を引っ張り出してくるのですが、自分が体験したことがないものに関しては、それに似た感覚を探してくるわけです。例えば、腰の曲がったおじいさんを演じるのであれば、自分が腰痛で苦しんだ時の感覚を思い出して演技に活かしたり、加齢により耳が遠くなった人を演じるのであれば、大音量の音楽が流れている中で会話したときの事を思い出しながら演技するとか、そんな感じで作っていきます。もちろんオペラですので、舞台での見え方や、声を飛ばすのに最適な角度なども意識しながら身体の姿勢を決めていきます。今でもそのような形で役作りをしています。
ただし、声に関しては、わざと年寄りっぽい声を出したりとか、そういうことは一切しません。正しいフォームで、自分のナチュラルな声を出すことが最優先です。声のカラーやトーンで表現を深めることはもちろんしますが、いわゆる“作り声“で歌っては絶対にダメだと思っています。それをやってしまうと、音程も悪くなるし、声もとたんに飛ばなくなるし、声の寿命を縮めることにもつながります。自分の声が役柄よりも若く聞こえてしまっても、それは素直に諦めて役柄と自分の実年齢が合ってくるのを気長に待つべきだと思っています。

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2018年7月 東京二期会オペラ劇場『魔弾の射手』より カスパール役(撮影:三枝近志)

――最後に、本公演に向けまして、ファンの皆様にメッセージをお願いいたします。

加藤: 今回のパルジファルが私にとって初のワーグナーとなります。ワーグナー経験豊富な皆様に囲まれての稽古はとても楽しみです。ぜひご来場いただけましたら幸いです。

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2022年7月公演 R.ワーグナー『パルジファル』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年7月13日(水)17:00*、14日(木)14:00、16日(土)14:00*、17日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:宮本亞門/管弦楽:読売日本交響楽団
*…グルネマンツ 加藤宏隆 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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7月公演 ワーグナー『パルジファル』~クリングゾル役 友清 崇インタビュー「ワーグナー愛が10年熟成した今、経験したことを更なるキャリアの高みへと繋げていきたい」

二期会創立70周年記念公演ワーグナー『パルジファル』キャスト・インタビュー。今回はクリングゾル役の友清 崇です。
多くのドイツオペラで活躍し、東京二期会では『魔笛』パパゲーノ、『サロメ』ヨカナーンを好演。最近も『ローエングリン』『フィデリオ』『タンホイザー』と続けて出演を重ねてきました。クリングゾル役は2012年二期会創立60周年記念公演で初役を果たしたほか、今年3月にはびわ湖ホールにて同役を歌い好評を博しました。
クリングゾルは悪魔と契約をした魔法使い。クンドリの心を操り、モンサルヴァートの王アムフォルタスから聖槍を奪った上に傷を負わせます。しかし、救世主としてあらわれたパルジファルに対し、その聖槍を投げると…
『パルジファル』は聖杯騎士団から語られるストーリーのため、ダークサイドに陥ったクリングゾルは悪役として描かれることが多いです。しかし、この役と向き合ってきた友清の話からは、そのように単純化されるキャラクターではない、愛憎混濁する複雑な内面を持った人物像が浮かびあがってきました。
公演に向けての話をどうぞ。

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2010年9月 東京二期会オペラ劇場『魔笛』(実相寺昭雄演出)より パパゲーノ役

――クリングゾルは、2012年の二期会創立60周年に続いて、今年は3月にびわ湖ホールの舞台に立ちました。

友清: 初めてワーグナーのオペラでキャスティングしていただいたのが10年前の『パルジファル』公演でのクリングゾルでした。翌々年、新国立劇場のシーズンオープニング公演では本役の外国人歌手が喉の調子を崩しゲネプロ降板になり、代役で舞台にあがりました。しかし、その後、新国立劇場、びわ湖ホールオペラ公演においてはカヴァーが続いていました。ですから、今回の公演オーディションで幸運にも出演のチャンスを得ることができて、とても嬉しいです。今春、クリングゾルでびわ湖ホールにオペラデビューさせていただきました。演奏会形式でしたので歌唱のみに集中でき、音楽の真髄に迫る挑戦ができました。

――クリングゾルの人物像、役柄、見どころ、聴きどころを教えてください。

友清: クリングゾルには2幕冒頭の前奏に奏でられる「Ungebändigten Sehnens Pein (抑えきれない欲望の苦しみ)」になぞられるライトモチーフ(示導動機)があります。
彼の人物像についてはその言葉に全て集約されています。
かつて、クリングゾルは聖杯の騎士団に入る為、懸命になっていました。騎士としてふさわしくなるべく、彼は一心不乱に猛勉強しました。入団には「純潔な者だけが許される」という条件があり、彼は若い男性なら必然的に持つだろう性への欲望を抑え切ることに苦しみ、ついに彼は肉体を犠牲、泌尿器を切断してしまいます。想像を絶する行為です。しかし、そうせざるを得無かったのです。彼は自分の制御不能な本能に本気で向き合い、決断したのです。
彼は突如笑い出したり、叫び声をあげる「情動調節障害」を患っています。歌詞の中に幾度となく「Ha!」と叫んでいるのがそれを証明しています。これは映画「ジョーカー」の主人公アーサー・フレックと同じ症状です。幼少時代に受けた虐待は脳外傷にまでおよぶ程。おそらくクリングゾルも同じような境遇だった可能性もあります。どんなに不幸で肉体的にも精神的にも酷く傷ついていても、彼は死にません。彼に備わった生命力は強靭だったのです。絶望的な境遇から見つめる聖盃騎士団の城「モンサルヴァート」はクリングゾルにとって憧れであり、救いであり、生きる望みだったに違いありません。このような観点から鑑みて、クリングゾルがティトゥレルによって入団を拒まれてしまったことは、彼にとって全てが崩壊してしまったことになります。
絶望に打ちひしがれながらクリングゾルは行く宛もなく山中をさまよい歩き、ついに肉体と精神が限界に達し地面に倒れてしまいます。そこは「モンサルヴァート」の領域で同じ山地のアラビア的スペインに向かっている南麓でした。倒れて動けなくなり、死を待つばかりのクリングゾルでしたが、彼の中に宿る強靭な生命力、憎悪、怨念の増幅が新たな生命力となって芽生え、更に魔法の力を得たのです。その魔力は絶大で、荒れ地だったその場所に魔法の城を築き上げました。
その後の彼の行動は、オペラのストーリーの通りです。
クリングゾルのスピンオフ作品が作れそうです。

クリングゾルの聴きどころについて、冒頭に「Die Zeit ist da,(その時が来た)」静寂の中、語るかのように歌います。ここの歌い方は十人十色。腑に落ちた歌い方を確立していないと、初っ端から不安になるばかりです。
次に、第1幕で何度か歌われる「Durch Mitleid wissend der reine Tor. (共苦により智を得たる純粋な愚か者)」のメロディーに、クリングゾルは替え歌で「今日は最も危険な奴を打ち負かさないとならん、奴は愚かさを盾にしているし」と歌うシーンです。この状況に及んでも、「モンサルヴァート城」で歌われているメロディーを今だに口ずさむクリングゾルって泣けてきませんか? かつて聖盃の騎士になる為の猛勉強がいまだ根強く残っているのです。「憧れ」は完全には消し切れないのです。聖なる者達を全員罠に陥れ、「聖盃を手中に収めるのだ!」と叫ぶシーンは、『ジークフリート』の第2幕でアルベリヒが「この手に指環を握り世界を支配するのは俺だ!」叫ぶシチュエーションと同じです。嘆きの叫びを聴いて下さい。

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2011年2月 東京二期会オペラ劇場『サロメ』(ペーター・コンヴィチュニー演出)より ヨカナーン役

すみません、もうひとつ!
クリングゾルは、パルジファルがそこまで来たのを見ると、異常に興奮し始めます。自軍の兵たちが次々にパルジファルにやっつけられていく様子を見て、ますます興奮します。まるで格闘技を観戦しているかのように。「Bleibst mir du zugewiesen! (俺のもとに居ろ、お前に見せつけてやる!)」クリングゾルがまるで歌舞伎役者のような大見得を切って退場するシーンは見どころです。
いったい何を見せつけてやるのか?彼は根っからの悪ではありません。彼の中にも「美」が存在していたのです。その表れが、彼が去った後に登場するクリングゾルの花の乙女達です。美しい乙女達、美しい庭園を創造したのはクリングゾルです。何よりもこの場面を支配するのはクリングゾルが創造した音楽です。『タンホイザー』ヴェーヌスベルクの官能の音楽とはまた違い、美女達に見入ってしまい、聴き入ってしまいます。

見どころについては、2幕の最後にクリングゾルが突き刺す聖なる槍を、どのようにパルジファルが奪うかです。これまでの数ある演出において、色んなアイデアが披露されてきたので注目するところです。特に手の込んだ仕掛けがある演出では、まさに魔法です。

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2012年9月 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』(クラウス・グート演出)より クリングゾル役

――『パルジファル』の話を聞いていたのですが、スピンオフ・オペラ『クリングゾル』も、ぜひ観たくなりました!それだけ深いコンテクストを持った複雑な役だったのですね。さて、ドイツオペラでは欠かせない存在の友清さんですが、パパゲーノのようなコミカルな役から、ヨカナーンのような重厚で高潔な役もあり、今回のようなヒール役もあって、その役柄の広さは一概にひとくくりにはできそうにありません。役作りや歌作りはどのように取り組んでいるのでしょうか?

友清: 私がこれまでドイツオペラを中心に出演を続けられているのは、学生時代に師事した二人のバリトンの先生の指導のおかげです。歌曲から始まり、学年を重ねるにつれオペラ作品にも取り込み、発音指導をはじめ徹底した指導が今の私の礎になっています。またこの二人の先生はバリトンの中でも声質が異なっており、オペラで演じられていた役柄はコミカルなもの、そして重厚なものでありました。そのような学びの環境で育まれた経験が私の役作り、歌作りになっています。

――ちなみに、どのキャラクターを演じるのが、ご自身で一番お好きですか?

友清: 「悪役です。」という答えを期待しているのでしょうが、『パルジファル』の中では、正直言って「アムフォルタス」ですよ。でも、私にとっての「抑えきれない憧れへの苦しみ」が「クリングゾル」の本質に近づくことができるのだと思っています。

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2020年9月 東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』(深作健太演出)より ドン・ピツァロ役

――それでは、最後にワーグナーの魅力と、ファンの皆様に向けて意気込みとメッセージをお願いいたします。

友清: 私にとってオペラを歌う原動力はワーグナーオペラへの憧れです。ワーグナーの魅力は、言語と音楽の融合、そして何よりもワーグナーの世界を表現する「歌唱力」です。

私の「意気込み」は役への「息込み」、つまり「役に生きる」ことです。「居て、捨てて、語る」という言葉を、演出家浅利慶太氏より学びました。役の人物に居る、自分を捨てる、その上で語る(歌う)。役作りにおいて究極の奥義です。
歌の師匠からもですが、これまでの人生経験の中で、幾多の金言に遭遇できたことは私にとって宝です。
今回も著名な宮本亞門氏の演出において、彼からどのようなインスピレーションを与えられ「クリングゾル」をどう生きていくか、とても楽しみです。
この10年間で、カヴァーもふくめてバイロイトで上演されるワーグナー主要10作品全てに関わることができました。私の中で、ワーグナー愛が10年熟成した今、経験したことを更なるキャリアの高みへと繋げていきたいです。

*     *     *


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2022年7月公演 R.ワーグナー『パルジファル』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年7月13日(水)17:00、14日(木)14:00*、16日(土)14:00、17日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:宮本亞門/管弦楽:読売日本交響楽団
*…クリングゾル 友清 崇 出演日

▼9月18日開催!「清水勇磨バリトンリサイタル」の公演情報ページはこちら
五島記念文化賞 オペラ新人賞研修帰国記念「清水勇磨 バリトンリサイタル」 - 株式会社 二期会21
2022年9月18日(日)14:00 東京文化会館 小ホール

●両公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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7月公演 ワーグナー『パルジファル』~アムフォルタス役 清水勇磨インタビュー「音楽もどれだけ本気で作品を好きになり、様々な視点から見つめる気持ちを保ち続けられるかという事だと思います」

二期会創立70周年記念公演ワーグナー『パルジファル』キャスト・インタビュー。今回はアムフォルタス役バリトン清水勇磨の登場です。
『ばらの騎士』ファーニナルが二期会最初の舞台。その後は、二期会だけでも『タンホイザー』ヴォルフラム、『ファルスタッフ』フォード、そして先月『エドガール』フランクと大役が続いています。
そして、今回のアムフォルタス。聖杯と聖槍を守護するモンサルヴァートの王です。オペラ『パルジファル』冒頭、王は傷ついた姿で現れます。
妖女クンドリの誘惑、つまりハニートラップにかかり、大事な聖槍を魔王クリングゾルに奪われてしまったばかりか、その槍で身体を突かれ、負傷したのでした。最も恥ずべき形で王としての務めを果たせず、身体もプライドも傷ついたアムフォルタス。それでも王の威厳を保ち、苦痛と悔恨に耐えなければなりませんでした。これまでになくスケールが大きい上に、かように内面的に繊細な描写が要求される難役です。
公演に向けて、話を聞きました。

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2016年7月 グラインドボーン音楽祭との提携公演『ばらの騎士』より ファーニナル役(中央)

――アムフォルタスとは、どんな人物、役柄でしょうか。

清水勇磨: 規律を守り上下関係を非常に重んじている事が見てとれます。ガーヴァンを呼ぶ場面をみても(Ohn’ Urlaub)許しを得ないで出かけていった事に憤っている事からも分かるように、しっかりと騎士達をまとめている事が分かります。
また、アムフォルタスを貫いているのは“傷”の痛みが彼の中に常にあるという事です。そういう事が頭の中、また身体的にも極限的な状態にあるので(Erbalmen!)という劇的な神への懇願へと繋がるのです。
また、3幕のティトゥレルの遺骨を目にして(Oh! Der du jetzt in göttlichem Glanz)「おお今神の栄光に包まれ」という箇所の中に、明らかに彼の感情に変化が生じます。それがもはや聖杯王としての役目を果たせない位に取り乱すきっかけになると思っていますが、私には役柄全体としては人間的な優しさに満ちている役だと思います。

――確かに、アムフォルタスには、王としての優しさ、懐の深さが感じられますね。『パルジファル』の真の主役とも言われるアムフォルタスですが、この役の聴かせどころ、見せどころを教えてください。

清水勇磨: 1幕のティトゥレルの声から要は「お前は務めをしていない」と言われるわけですが、アムフォルタスの苦しみの揺れ動き、重責に耐えられず、父親に責務を果たして欲しいという言葉から始まります。アムフォルタスの死ぬに死ねないこの状況が音楽的にも瞬間、瞬間の感情の変化が非常に細かく描かれており、一つの要かと思います。
3幕の父親の遺骨を目の前にした時の状況も重要な場面かと思います。

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2021年2月 東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』より ヴォルフラム役

――イタリアで学んだ清水さんにとって、ドイツオペラでの活躍については自身でどのように考えているのでしょうか。役や楽曲に対するアプローチで何か違いはありますか。

清水勇磨: まず、西洋音楽における我々アジア人は完全に外国人です。ヨーロッパ各国は隣接していますし、アメリカだってアルファベットを使うんですから、言語体系として全く別な訳です。当然、核になる言語やレパートリーはあるわけですが、ボローニャ歌劇場の研修所の時ですら、イタリア語、フランス語、ドイツ語のディクションは常にやっていましたし、外国人の方が他国の作品もやらなくてはという必死さがある様に思います。私は、イタリアに行ってからイタリア語以外の音楽に触れる事によって、言葉さばきにしても音楽的な構築にしても、差や共通点がはっきりして、よりイタリア音楽に対する理解も深まったと思っています。また、初めて取り組んだドイツオペラは二期会デビューの『ばらの騎士』でした。音楽を聴いた時に衝撃を覚えた事を記憶しています。ファーニナルという大きい役をさせて頂いた事の経験で、その後のドイツオペラ作品へも繋がりましたから、出会いに感謝しています。研修所時代にクリス・メリット氏にも「お前はドイツオペラも絶対やった方が良い」と言われましたし、私は両輪で歌っている方が互いの音楽や言葉に新鮮味や尊敬を抱き続ける事が出来ると思うので、続けて行きたいです。結局、音楽もどれだけ本気で作品を好きになり、様々な視点から見つめる気持ちを保ち続けられるかという事だと思いますから。なぜか恋愛の話の様に聞こえますが、ある種、恋人の事を知りたいという事と似ている様な気がします。(私だけですかね。汗)

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2021年7月 東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』より フォード役

――そして、9月にはソロ・リサイタルも控えています。リサイタルのプログラムについて、少し教えてください。リサイタルに向けての意気込みもお願いいたします。

清水勇磨: 9月のリサイタルは『パルジファル』と同じ東京文化会館で開催します。演奏曲目は当然全曲決定している訳ですが、発表までもう少し時間を頂く事になっています… 少しだけ申し上げさせて頂くと、後半はオペラアリアが並んでいます。『道化師』や『妖精ヴィッリ』等もプログラムされています。前述で触れて頂いた、二期会オペラでも歌唱した『ファルスタッフ』や『エドガール』も演奏予定にしています。『椿姫』も入っています。ヴェルディ、ヴェリズモをレパートリーとしている歌手の中心的な曲目はプログラムされています。
少し専門的に申し上げますと、舞台発声、発語というのは明確にこれをしなければならないという方法論がある訳です。話し言葉とは違いますので、例えば、高音、低音は技術的にこうしないと客席に明確に聞こえないという具合です。それをイタリアで毎日叩き込まれたからこそ、大体基本的な事や、困った時もある程度対処出来る訳です。何度も演奏したアリアの数々です。前半で申し上げるとリスト作曲「ペトラルカによる3つのソネット」を演奏する予定にしています。ピアノソロの曲がありますが、今回演奏するのは歌が一緒になったものです。イタリア人が書いた音楽ではありませんが、音楽的な美しさ、言葉への配慮としても非常に学ぶべき事が多い作品です。是非足を運んで頂き、お聴き頂けましたら幸いでございます。

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2022年4月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『エドガール』より フランク役(右)

――とても贅沢な「バリトン清水勇磨のフルコース」! 楽しみにされている方もたくさんいらっしゃると思います。最後に、『パルジファル』の本公演に向けて、ファンの皆様にメッセージをお願いします。

清水勇磨: 7月に東京文化会館でパルジファルが行われます。宮本亞門さんの演出も楽しみですし、セバスティアン・ヴァイグレさんとの音楽作りもどうなるかとわくわくしています。私にとっても新たな役柄への挑戦ですが、是非お出掛け頂けましたら幸いです。

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2022年7月公演 R.ワーグナー『パルジファル』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年7月13日(水)17:00、14日(木)14:00*、16日(土)14:00、17日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:宮本亞門/管弦楽:読売日本交響楽団
*…アムフォルタス 清水勇磨 出演日

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五島記念文化賞 オペラ新人賞研修帰国記念「清水勇磨 バリトンリサイタル」 - 株式会社 二期会21
2022年9月18日(日)14:00 東京文化会館 小ホール

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7月公演 ワーグナー『パルジファル』~クンドリ役 橋爪ゆかインタビュー「ワーグナーには、大自然のような偉大さを感じます」

二期会創立70周年記念公演ワーグナー『パルジファル』にクンドリ役で出演するメゾソプラノ橋爪ゆか。
同役は2012年の二期会創立60周年記念公演(飯守泰次郎指揮/クラウス・グート演出)に続いての出演となります。もちろん『パルジファル』のほか、『さまよえるオランダ人』ゼンタ、『ワルキューレ』ジークリンデ、『ジークフリート』ブリュンヒルデなど多くのワーグナー作品でキャリアを重ねてきました。
その芳醇な響きの歌声で、ロシア歌曲にも造詣を深めています。公演に向けて話を聞きました。

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2008年2月 東京二期会オペラ劇場『ワルキューレ』より ジークリンデ役

――これまで幾度もワーグナー作品に出演してきた橋爪さんは、ワーグナーの音楽や世界についてどのように感じているでしょうか。

橋爪: ワーグナーの作品はとにかくスケールが大きい。自分の手中には到底入れることのできない、大自然のような偉大さを感じます。自然だけでなく動物も出てきますし、ワーグナーは動物好きだったようですね。上演時間はとても長いですが、それをも忘れさせてしまうような、時間や空間の枠のない、知らず知らずに虜にさせられてしまう不思議な魔力が、ワーグナーの作品にはたくさん詰まっているところでしょうか。
私はすっかりワーグナーの世界に魅了されています。
普段から、庭で花や野菜を育てたり、生き物も好きで飼育したり、木が好きで木工をしたり……ちょっと変ですが、それが至福の時でして。だから、ワーグナーの、森や木のような音を感じる音楽が好きなのかなと思っています。

――ワーグナーの音楽には、大きな自然讃歌のような魅力があるのですね。今回橋爪さんが演じるクンドリはどのような人物でしょうか。

橋爪: クンドリは「呪われた女」と言われていますが、謎の多い女です。どこから来たのか、どこへ行くのか、クンドリ自身も自分は何者なのか、最後までわからないのかもしれません。
しかし唯一、闇と光の2つの世界を知っている。最後に死をもって浄化されるクンドリですが、魂が浄化されていくことを考えると、人間の体を持った「何か」なのかもしれません。

――クンドリ役の見どころ、聴きどころについて教えてください。

橋爪: 2012年の二期会創立60周年記念公演『パルジファル』でクンドリ役をいただいたときにも感じましたが、クンドリは感情的に大変入り組んだ役で、今回久しぶりに楽譜を開き、また改めてクンドリの多彩な役に身の引き締まる思いであり、同時にまたワクワクもしています。1幕、2幕3幕と別人のように変化していくクンドリと気持ち新たに向き合いたいと思います。各幕ともに、音楽に沿って様々に染まっていくクンドリを楽しんでいただけたら幸いです。

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2012年9月 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』より クンドリ役

――幕ごとに人物像がどんどん変化するのがクンドリならではの難しさであり、やりがいと感じられているのかと思いました。『さまよえるオランダ人』のゼンタや、『タンホイザー』のエリーザベト、『トリスタンとイゾルデ』のイゾルデなど、他のワーグナー作品にあらわれる女性像とは少し異質な感じがします。橋爪さんは、どのようにお感じになられているでしょうか。

橋爪: ゼンタ、エリーザベト、イゾルデともに、自分の意志があり、それをはっきり示すことのできる女性たちであるとするならば、クンドリは抗うことのできない渦の中で、自分の意志とは無縁の女性だと感じます。因縁の渦中とも言いますか、どんなに奉仕をしても救われることのない姿には、深い苦しみが感じられますが、しかし思うに、クンドリは深いところではとても清らかな女性ではないかと思っています。

――奥深いところにクンドリ本来の清らかさがある。その話を聞いて、クンドリは、何か様々な情報に忙殺され我を失いそうになる現代人の写しでもあるような気もしました。最後に、本公演に向けて、ファンの皆様にメッセージをお願いします。

橋爪: 今回の公演は指揮セバスティアン・ヴァイグレさん、演出宮本亞門さん、そして2012年の時と同じく読売日本交響楽団。どのような音楽とどのような演出に、どのような『パルジファル』ができ上がっていくのか、今からとても楽しみです。初めての方にも、何度もワーグナーの作品に足を運ばれている方にも、本公演の『パルジファル』をワクワクドキドキしながら楽しんでいただけたら、ワーグナーの世界に魅了されていただけたら、とても嬉しいです!!

*     *     *


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2022年7月公演 R.ワーグナー『パルジファル』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年7月13日(水)17:00、14日(木)14:00*、16日(土)14:00、17日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:宮本亞門/管弦楽:読売日本交響楽団
*…クンドリ 橋爪ゆか 出演日

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【明日開幕!】 4月公演 プッチーニ『エドガール』~舞台構成 飯塚励生「現代に通じる歴史的背景とプッチーニの音楽のターニングポイント」

いよいよ明日4月23日(土)『エドガール』の初日を迎えます。
昨日はエドガール福井敬組のゲネプロがBunkamuraオーチャードホールで行われました。

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会場のBunkamuraオーチャードホール

あっという間の2時間!
音楽の濃密さは他のプッチーニの名作に勝るとも劣りません。
もちろん、後に続く名作を髣髴(ほうふつ)とさせるドラマティックなオーケストラやロマンティックなメロディも素敵ですが、「初期の作品らしさ」が感じられるところが、かえってとても新鮮です。
合唱も加わる1幕の教会のシーンや、3幕の葬送のシーン。その荘厳な響きでは、プッチーニのミサ曲を思わせます。もともとプッチーニは、教会のオルガニストの家系に生まれました。オペラ作曲家として稀代の成功を収めましたが、その裸の魂には、生まれながらにしての宗教的な響きが宿っていたのかもしれない、と想像を膨らませます。

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21日のゲネプロより

舞台構成は、前回公演『サムソンとデリラ』に続いて、ニューヨーク出身の演出家の飯塚励生。
東京二期会では、2012年日生劇場共同制作ライマン『メデア』(日本初演・第67回文化庁芸術祭音楽分門大賞受賞)を演出しています。初日ゲネプロ終了時に話を聞きました。

――飯塚励生さん、ゲネプロお疲れ様でした。とても珍しい『エドガール』を舞台化されるにあたって、この作品の一番の魅力と思われたところはどこでしょうか?

飯塚: 魅力的なポイントを2つ挙げるとするならば、まずは歴史的背景です。
舞台は1302年に行ったフランス・フランドル戦争、または金拍車の戦いです。フランス王のフィリップ4世がフランドルを併合しようとした1297年から1314年の戦争でした。これは現在のロシアとウクライナの情勢と似ていませんか?どの時代になっても人間は歴史を学ばず、成長していないことに残念に思います。
次に、この作品を聴くと、プッチーニ自身の音楽的展開を感じます。1幕は、彼にとって多大な影響を与えた作曲家――ビゼー、ヴェルディ、ワーグナー等の音楽が感じ取れますが、2幕からは段々とプッチーニらしい音楽が流れて来るように感じます。ロマン派の音楽家からヴェリズモの巨匠になりかかるターニングポイントを聞ける絶好のチャンスだと思います。

――マエストロ、アンドレア・バッティストーニの印象はいかがでしょうか。

飯塚: マエストロ バッティストーニとご一緒する時間は非常に短期間ではありましたが、内容の濃い豊かな時間でした。稽古中は穏やかで、時にはユーモアたっぷりですが、自分の意見を相手にはっきり伝えていき、チームをまとめていく姿勢が感じられました。
福井敬さん組の最終オーケストラ付き舞台稽古では、彼の情熱とパワーは稽古場の100倍感じました。

――開幕を待つファンの皆様に一言お願いいたします。

飯塚: セミ・ステージ方式のコンサートですので、客席から、歌い手の情熱と迫力、マエストロバッティストーニのパワー溢れる指揮、オーケストラが奏でるプッチーニの音楽の美しさ、視覚的な舞台背景(映像と照明)等を一つのパッケージで経験出来る、絶好のチャンスだと思います。
どうぞ心ゆくまでお楽しみください!

明日開幕の『エドガール』どうか、見逃されませんように!!

※タイムテーブル、当日券情報は、この後、当ブログに掲載いたします。

*     *     *


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2022年4月公演 G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ

2022年4月23日(土)17:00、24日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

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7月公演 ワーグナー『パルジファル』~パルジファル役 伊藤達人インタビュー「10年前、観客のひとりだった自分が」

7月公演ワーグナーの超大作『パルジファル』のタイトルロールに抜擢されたのは、伊藤達人(いとう たつんど)。
ベルリンで研鑽を積んだのち、2016年『ナクソス島のアリアドネ』(シモーネ・ヤング指揮、カロリーネ・グルーバー演出)ブリゲッラ役で二期会デビュー。その後も日生劇場で『魔笛』、『ヘンゼルとグレーテル』、新国立劇場『ニュルンベルクのマイスタージンガー』など、ドイツオペラでの活躍が著しい新進のテノールが、ついに二期会創立70周年記念公演の頂点となる演目で主演を果たします!

「二期会通信 Opera」vol.328に掲載された、先のインタビューでは、「僕はヘルデンテノール(力強さのあるテノール)の中でもユーゲント、例えばローエングリンやパルジファルのような役を専門にしていきたい」と語っていました。

▼(参照)二期会通信掲載のインタビューはこちら
『パルジファル』出演歌手の素顔 伊藤達人・加藤宏隆 | オペラを楽しむ - 東京二期会

ヘルデン(Helden / Held)とは「英雄」という意味。そして、ユーゲント(Jugend)とは、「青春」「青年」ということですから、まさに、長大なワーグナー・オペラで、若々しく力強い声が必要とされる英雄役こそ、彼の目指すもの。中でも、聖なる愚者パルジファルは、歌唱量もハンパない上に、野性的にしてノーブルに存在しなければならず、技術面、体力面いずれもにおいても最難関であることは間違いありません。日本の貴重なパルジファル歌いとして、伊藤が今後も長く付き合っていく役になるのではないでしょうか。
公演に向けて話を聞きました。

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2016年11月 東京二期会オペラ劇場『ナクソス島のアリアドネ』より ブリゲッラ役(左から2番目)

――パルジファルはどのような人物、役でしょうか。

伊藤: 《Durch Mitleid wissend der reine Tor》共苦により智を得る純粋な愚か者と言われています。
1幕の彼は本当に何も知りません。2幕になり、クンドリの口づけにより、智を得て、アムフォルタスの苦悩を知り、3幕では、聖槍をもちかり、アムフォルタスの傷を塞ぎ聖杯王となる。
物語が進むにつれて、パルジファルの成長、変化を表現できたらと思います。

――伊藤さんにとって、パルジファル役のここを聴いてほしい!という場面、歌がありましたら、教えてください。

伊藤: やはり、クンドリの口づけにより、アムフォルタスの苦悩を得て歌う、《Amfortas! Die Wunde!》です。
1幕のパルジファルの音楽はまだ幼さも感じとれます。青年というより、少年というような。それが2幕で花の乙女たちと戯れ、クンドリの口づけにより智を得て成長し――言葉が幼稚かもしれませんが――音楽も格好よくなります!

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2016年11月 東京二期会オペラ劇場『ナクソス島のアリアドネ』より ブリゲッラ役(左端)

――今度は、伊藤さんご自身の青春時代についてお伺いします。高校時代に合唱部で歌う喜びに出会ったと伺いましたが、どのような思い出でしょうか?

伊藤: 歌を始めたきっかけが高校の合唱部でした。今思い返すと、定期演奏会やコンクールに向けて、部員や先生と熱く意見をぶつけ合ったり。とても濃い3年間を過ごしたと懐かしく思います。
学校裏の河川敷で練習したり、夏休みに合宿したり、定期演奏会でミュージカルやったり。 音楽に溢れた3年間をすごしました。

――そんな高校時代の一曲を選ぶとすれば?

伊藤: Carl Rütti作曲《Missa Angelorum》のGloriaです。高校3年時のコンクールの自由曲でした。11声部くらいあった記憶で、僕1人で1パート歌っていたので、とても必死にやってましたね。
音楽大学受験をきめて、僕のレベルアップも考えて、顧問の先生が選んでくれた記憶があります。高校時代、歌に興味を持つことができたのも、合唱部の顧問先生あったからなので、本当に感謝しております。

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2019年9月 二期会シーズン・オープニング・コンサート『清教徒』(演奏会形式)より ブルーノ役

――そして、今、タイトルロールとしてステージに立たんとしています。今回の舞台は、伊藤達人さんの成長の物語でもありますね。本公演に向けて、ファンの皆様にメッセージをお願いします。

伊藤: 2012年の二期会『パルジファル』を観客のひとりとして観ていた私は、まさかいつか自分がパルジファルを歌うとは思ってもいませんでした。貴重な機会に、大きな役を歌える機会に大変感謝しております。
Jugendlicher Herdentenorとしての第一歩として、なにかしらの爪痕残せるようと思ってはおりますが、優しく見守っていただけると幸いです。
『パルジファル』は、数あるオペラの中でも、難解な作品かもしれません。オペラが、少しでも娯楽として、普段の生活からちょっとした現実逃避として、もっともっと広がって興味を持っていただけるように、頑張っていきたいです。
僕自身、宮本亞門さんの演出がどんなことになるのかワクワクしています。
ご一緒に、7月の東京文化会館でワクワクを共感していただけたら嬉しいです!!

*     *     *


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2022年7月公演 R.ワーグナー『パルジファル』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年7月13日(水)17:00、14日(木)14:00*、16日(土)14:00、17日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:宮本亞門/管弦楽:読売日本交響楽団
*…パルジファル 伊藤達人 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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7月公演 ワーグナー『パルジファル』~クンドリ役 田崎尚美インタビュー「クンドリは非常に多面的。とても縁のある、思い入れの強い役です。」

東京二期会が創立70周年記念公演シリーズの頂上としてお贈りする、2022年7月公演ワーグナー『パルジファル』(セバスティアン・ヴァイグレ指揮、宮本亞門演出/フランス国立ラン歌劇場との共同制作公演)の開催に向けて、今回もキャストをインタビュー形式でご紹介してまいります。

第1回は、クンドリ役のソプラノ田崎尚美。田崎の二期会デビュー・ロールはなんとクンドリ! 2012年の二期会創立60周年記念公演の『パルジファル』(飯守泰次郎指揮、クラウス・グート演出)での出演が大成功だったことは、その後の10年のキャリア ~『ワルキューレ』ジークリンデ、『さまよえるオランダ人』ゼンタ、『タンホイザー』エリーザベト、『サロメ』『ナクソス島のアリアドネ』『ルサルカ』『トゥーランドット』題名役~ が如実に語っています。 先月に上演された、びわ湖ホールの『パルジファル』(セミ・ステージ形式)でも同役を歌い絶賛されました。

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2012年9月 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』(クラウス・グート演出)より クンドリ役

――田崎さんにとって、クンドリは二期会のデビュー・ロールですね。今、振り返って、最初の二期会オペラの現場はどのような印象でしたか?

田崎: 二期会公演の初めての現場は、2011年のサロメ役カヴァー(シュテファン・ゾルテス指揮、ペーター・コンヴィチュニー演出)だったのですが、その時は小さくなって皆様の後ろの方に座っておりました(小さくなれていたかどうかはわかりません)。 稽古場の熱量とピリっとした緊張感があり、稽古現場の空気感というものを共有させていただきました。
その翌年に『パルジファル』クンドリ役でデビューさせて頂きましたので、稽古場の緊張感というものを知った状態で稽古に臨めたのはありがたかったです。

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2016年11月 東京二期会オペラ劇場『ナクソス島のアリアドネ』より プリマドンナ/アリアドネ役

――クンドリはどのような人物でしょうか。

田崎: クンドリは、このオペラの中でも何度も言われているように、とにかく不思議な女です。善人なのか悪人なのかわからない、歳も素性もわからない人です。最終的にパルジファルに救済されて「死」を手に入れることが出来ますが、死ぬことを許されないために、その時点では人としての定義は満たしてない人物なのです。日本語で「呪われた女」や「妖女」と表記される事が多いですが、死を奪われている時点で人間ではないですね。
1幕は通常時、2幕は操られている時、3幕は別人?!!。
非常に多面的な役です。

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2021年2月 東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』より エリーザベト役

――クンドリ役の見どころ、聴きどころについて、田崎さんにとって、印象深い場面、歌がありましたら、教えてください。

田崎: 私は、昨年の「東京・春・音楽祭」での子どものためのワーグナー『パルジファル』でもクンドリを演じ、今年の3月もびわ湖ホール『パルジファル』でクンドリを歌わせていただきました。
とても縁のある、思い入れの強い役なので、見どころと聴きどころは全部!!と言いたいところです(笑)。
中でも印象深いと言いますか、わかりやすいのは、二幕二場で名前をあっさりと教えちゃう場面です。先に答えを与えてから長々とルーツを語り出すやり方はとてもシンパシーを感じます。
10年前の演出で大好きだったのは、二幕一場のクリングゾルとクンドリのシーンです。一階にいるクンドリが二階にいるクリングゾルに操られているように見せる稽古を沢山しました。とても楽しかったのを覚えています。
今回はどんな演出でクンドリを歌えるのかが今からとても楽しみです。

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2012年9月 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』(クラウス・グート演出)より 上階のクリングゾルに操られるクンドリ

――それでは、本公演に向けて、ファンの皆様にメッセージをお願いします。

田崎: 『パルジファル』は演奏時間がとても長い作品です。一幕グルネマンツの言葉に「ここでは時間が空間に変わるのだ」という言葉がありますが、パルジファルを聴いているといつもそう思います。時間が一定であるとは限らないかもしれません。少なくともそう思える舞台を、音楽をお届けしたいと思います。長いけど快感だった!と言って頂けるよう頑張ります。

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2022年7月公演 R.ワーグナー『パルジファル』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年7月13日(水)17:00*、14日(木)14:00、16日(土)14:00*、17日(日) 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:宮本亞門/管弦楽:読売日本交響楽団
*…クンドリ 田崎尚美 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
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来日10周年を迎えるアンドレア・バッティストーニからメッセージ!~4月『エドガール』によせて

今年、来日10周年を迎えるイタリアの指揮者アンドレア・バッティストーニから、4月東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『エドガール』を指揮するにあたって、メッセージが届きました!

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オペラファンなら誰もがジャコモ・プッチーニの偉大な傑作に夢中です。私たちは、ミミや蝶々夫人、そして、トスカの感動的な物語をよく知っています。
ですが、この度、私たちはこの作曲家の初期の珠玉のレパートリーを生で体験する機会を得ました。『エドガール』です。
この偉大な作品は、北欧にインスパイアされた筋書きに、イタリアの旋律と、ヴェリズモ・オペラの声の妙技、フランスの管弦楽の色彩とが、わくわくするほどに混ぜ合わされています。
『エドガール』は、プッチーニがその芸術的な旅路を進む、重要な一歩となる作品であり、私は、この作品を、東京二期会と東京フィルのアーティストとともに探求することを楽しみにしています。
きっと、このオペラは皆様にとって驚くべき発見となることでしょう。
Viva、プッチーニ!

2022年3月15日
アンドレア・バッティストーニ

(原文)Every opera fan is madly in love with the great masterpieces of Giacomo Puccini and we are all familiar with the moving stories of Mimì, Butterfly and Tosca.
But this time we have the chance to experience live an early gem of the composer's repertoire: Edgar.
This great work is a thrilling mixture of Italian melody, Verismo vocal virtuosity, French orchestral colors with Northern-Europe-inspired plot. Edgar was a significant step forward in Puccini's artistic journey and I'm looking forward to explore it together with Nikikai and Tokyo Philharmonic's artists.
I'm sure this opera will be a surprising discovery for everybody.
Viva Puccini!

15th March 2022
Andrea Battistoni

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2012年 来日初公演となった、東京二期会 ヴェルディ『ナブッコ』(カーテンコールより)

2012年2月ヴェルディ『ナブッコ』で東京二期会&日本デビュー。当時24歳のバッティストーニがその才能を爆発させ、一夜にしてその名を轟かせた衝撃は、今なお、まるで昨日のことのように思い出されます。
東京二期会では、その後も『イル・トロヴァトーレ』『リゴレット』とヴェルディ作品を指揮、2019年宮本亞門演出の『蝶々夫人』で、日本で初となるプッチーニ作品を披露しました。

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2015年 東京二期会 ヴェルディ『リゴレット』(カーテンコールより)

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2016年 東京二期会 ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』(カーテンコールより)

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2019年 東京二期会 プッチーニ『蝶々夫人』(カーテンコールより)

昨年はコロナ禍においてヴェルディ「レクイエム」を指揮。演奏者やご来場のお客様と祈りを共有する、特別な時間となりました。

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2021年 二期会スペシャルコンサート ヴェルディ「レクイエム」より

2022年は、バッティストーニ×プッチーニ・イヤー!
4月の『エドガール』を皮切りに、9月『蝶々夫人』でも東京二期会に再登場。それに先駆けて、8月には九州交響楽団の定期演奏会に登場し『外套』を予定しています。

この機会を逃しては、きっと滅多に聴く機会に再び巡り合えないだろう、バッティストーニの『エドガール』。
ぜひ逃されませんように!!

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2022年4月公演 G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ

2022年4月23日(土)17:00、24日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会初演!2022年4月プッチーニ『エドガール』~ティグラーナ役 中島郁子インタビュー「彼女の言葉には裏がなく、常に真っ直ぐに自分の想いを語っています」

4月公演、東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ第4弾プッチーニ『エドガール』。キャスト紹介7人目はティグラーナ役のメゾソプラノ中島郁子です。
ヒロインのフィデーリアの兄フランクを片恋に沈め、主人公エドガールの心を打ち抜いてしまう、美女ティグラーナ。オペラ『エドガール』の台本は、プッチーニの第1作『妖精ヴィッリ』に続いて、フェルディナンド・フォンターナが務めましたが、フォンターナは『盃と唇』というフランスの詩劇を原作にしながら、当世流行のオペラとしてよりドラマティックになるように、ビゼーの『カルメン』も参考にしたということですから、その特徴は、まさにティグラーナというキャラクターに結晶したということでしょう。
マエストロ、アンドレア・バッティストーニの記念すべき日本デビュー・オペラである『ナブッコ』のフェネーナで二期会デビューを飾った中島。『セヴィリャの理髪師』ロジーナを当たり役とし、昨年は東京二期会『ファルスタッフ』にクイックリーで出演。主要なオーケストラとの共演も多い中島にとって、今回のティグラーナは今まで演じてきた役とはまったく違うキャラクターと言います。公演に向けて話を聞きました。

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中島郁子

――ティグラーナは、どのような役、人物でしょうか?

中島: 一言で言えば、本能の赴くままに生きる「魔性の女」と言えるでしょうか。
フランクに愛されている事に満足できず、フィデーリアの恋人であるエドガールを誘惑して奪ってしまうところは、まさにカルメンを思わせる女性だと思います。
しかし、彼女の言葉には裏がなく、常に真っ直ぐに自分の想いを語っています。第一幕、ミサで敬虔な祈りを捧げる村人たちの前で、「あなた達にとって、それが祈りであっても、私にとってはカンツォーネだわ! 私は歌いたいの、私は鳥のようにさえずりたいの!」という言葉は、自由奔放な彼女の性格がよく表れているように思います。

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2012年2月 東京二期会オペラ劇場『ナブッコ』より フェネーナ役(中央手前)

――そのティグラーナの台詞にも、カルメンに通じるものがありますね。それでは、ティグラーナの見どころ、聴きどころのシーンを教えてください。

中島: ティグラーナは、その性格から、様々な場面で、変化に富んだ表現が要求されていると思います。
例えば、第一幕で、エドガールを誘惑する場面では、プッチーニは「Religioso=宗教的に」と指示して、流麗な旋律で描かれています。その後、祈りを捧げる村人達を邪魔する場面では、「Satanico=悪魔的に」と書かれており、独特のリズム感で激しい感情が表れています。
また、第二幕で、エドガールの気持ちが離れてしまっていると知り、彼への愛を情熱的に歌う二重唱では、「con espress. di volutta'=快楽的な表現で」とあり、この作品の中でも、最も甘美で官能的な旋律で描かれていると思います。
これら全てが魅力的な旋律で描かれていますので、ティグラーナという女性の感情の変化を音楽から感じて頂けると思います。

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2017年10月 東京二期会オペラ劇場『蝶々夫人』より スズキ役(左)

――今回の『エドガール』、他のプッチーニ作品と比べて、どのような印象を持たれましたか。

中島: これまで私は、二期会公演のプッチーニ作品では、『蝶々夫人』スズキ役、『修道女アンジェリカ』公爵夫人役、『ジャンニ・スキッキ』ツィータ役に出演させて頂きましたが、それぞれ私は大好きな役ですが、どちらかと言うと、少し落ち着いた雰囲気の役ばかりでした。プッチーニの作品は、残念ながらメゾソプラノの役がとても少ないのですが、この『エドガール』では、珍しくメゾソプラノに妖美な役が与えられています。実は、私は、このような女性を演じるのは初めてですので、新たなレパートリーに挑戦する気持ちで取り組んでいます。

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2018年9月 東京二期会オペラ劇場『修道女アンジェリカ』より 公爵夫人役(左)



――新しい中島さんの魅力に出会えそうですね。それでは、公演に向けての意気込みをお願いします。

中島: 『エドガール』は、上演される機会の少ない作品ですが、若きプッチーニの描いた優美な旋律に溢れています。
その作品を、きっとマエストロ・バッティストーニが、更に躍動感みなぎる素晴らしいイタリアオペラへと、導いて下さる事と思います。私も、その舞台に立たせて頂けることをとても嬉しく思っております。是非、会場にお越し頂き、お楽しみ頂ければ幸いです!

――ぜひファンの皆様、ご期待ください!最後に、オーチャードホールにご来場されるお客様に、渋谷の中島さんおすすめのスポットがあれば教えてください。

中島: 私は、なかなか渋谷を訪れる機会がないのですが、美術館が好きなので、オーチャードホールのあるBunkamuraのザ・ミュージアムには、興味のある展示を見つけると訪れます。何年も前になりますが、ダ・ヴィンチやルーベンスの名画に感銘を受けたことを覚えています。是非、皆様も、オーチャードホールでの音楽会と合わせて、美術館もお楽しみ頂ければと思います。

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2022年4月公演 G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ

2022年4月23日(土)17:00*、24日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
*…ティグラーナ 中島郁子 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会初演!2022年4月プッチーニ『エドガール』~フランク役杉浦隆大インタビュー「旋律の美しいフランクのアリアを印象に残るように歌いたい」

4月公演、東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ第4弾プッチーニ『エドガール』。キャスト紹介6人目はフランク役のバリトン杉浦隆大の登場です。
バリトンの役に似つかわしい貫禄と朗らかな人柄からか、仲間から「ビッグ」の愛称で親しまれています。二期会オペラ研修所は最優秀で修了(川崎靜子賞受賞)。『ダナエの愛』で二期会オペラ・デビュー後も自分の歌に磨きをかけるため、ドイツ・ハンブルクに留学。帰国後もさらに活躍を続け、昨年は『魔笛』『こうもり』に出演しました。
今年は、『エドガール』フランクに続いて、7月『パルジファル』聖杯の騎士、9月『蝶々夫人』ヤマドリと、なんと3公演連続での出演が決まっています!まずは2022年の初登板に向けて話を聞きました。

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杉浦隆大

――フランクとはどのような人物でしょうか?

杉浦: 町の人々に悪女とまで呼ばれるティグラーナのことを愛し、彼女のために決闘するも恋は実らず、軍人となって彼女への想いを断ち切った男(もしかしたらまだ断ち切れていないかもしれませんが…)、それがフランクです。

――ティグラーナとは、小さいときから一緒に暮らしていたんですよね。

杉浦: フランクにはフィデーリアという妹がいますが、ティグラーナは、生まれながらに捨てられてしまったところをフランクの父グアルティエーロに拾われ、フランクやフィデーリアとともに育てられました。フランクの家族は基本的に信心深い人々ですが、ティグラーナは成長するにつれ不道徳な道に走り、今では町の人々に悪女と蔑まされ煙たがられるような娘に育ってしまいました。フランクは彼女が不道徳な道に走っていることを許せませんが、一方で彼女のことを愛しています。彼女には一向に相手にされていませんが。
町の人々に追い立てられたティグラーナはエドガールとともに町を去ろうとしますが、フランクは彼女をエドガールに奪われたくなく、決闘をします。結局彼らには逃げられ、フランクは裏切られた想いからか、彼らの去り際、ティグラーナに呪いの言葉をかけます。それほどまでに彼女のことを愛していたといえるでしょう。

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2021年9月 東京二期会オペラ劇場『魔笛』より 僧侶I役(パミーナの後ろに立つ金色衣裳の人物)

――愛したいがゆえにその悪が許せない、愛の言葉が届かないがゆえに呪いの言葉をかける、というのは…

杉浦: ティグラーナがいない日々を送る中で、フランクは軍に入隊し、隊長となります。きっと彼女のことを忘れるため必死にがんばって、気づいたら隊長にまで昇りつめていたという感じでしょう。
第2幕で偶然エドガールとティグラーナに再会するフランクですが、エドガールの入隊願いを快く受けるほどフランクは彼と意気投合し、逆にティグラーナには見向きもせず、むしろ軽蔑します。第3幕ではティグラーナの本心を知りたがり、エドガールとともにその本心を探ろうとします。その方法はまるで詐欺をはたらいて罠にはめるかのようなやり口で、いくらティグラーナへの想いを断ち切ったからとは言え、少々彼女への軽蔑が過ぎるように思います。愛すること、失恋して想いを断ち切ること、フランクには何事にも猪突猛進な面があるかもしれません。

――温和な杉浦さんからはなかなか想像できない役ですが、フランクのやりがいはどのあたりに?

杉浦: フランクの聴きどころは、第1幕で歌われるアリア「Questo amor, vergogna mia」が1番だと思います。またアリアに向かうまでの、ティグラーナとのやり取りも、彼の心情がよく表れている箇所だと思います。旋律が美しいこのアリアですが、このオペラの音楽は随所にスケールの大きな音楽が見られ、それにかき消されないよう、印象に残るように歌いたいと思います。

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2021年11月 東京二期会オペラ劇場『こうもり』より フランク役(写真中央:こちらのフランクは刑務所長)

――プッチーニには珍しいバリトンのアリアですね。

杉浦: プッチーニのオペラ2作目ですが、音楽にはすでに他の作品に見られるような旋律の美しさが際立っているように思えます。プッチーニの他のオペラと違う点では、私がバリトンだからだと思いますが、本当に数少ないバリトンのアリアがあることです。先の「Questo amor, vergogna mia」は比較的短いですが、しっかりとアリアと呼べるものがバリトンの役に割り振られているのです。いつもプッチーニの美しい旋律をアリアとして歌われているソプラノやテノールをうらやましく思っていますが、このアリアだけはバリトンのものであり、ちょっと短いですが、存分に堪能することができます。

――杉浦さんの歌うアリア楽しみにしていただきましょう。最後に、ファンの皆様に向けてメッセージをお願いいたします。

杉浦: プッチーニの初期作品『エドガール』、上演されることは本当に少なく、貴重な機会に出演することができて本当にうれしく思っております。皆さまにお楽しみいただけますよう、しっかりと歌わせていただきます。どうぞ足をお運びいただけたらと思います。

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2022年4月公演 G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ

2022年4月23日(土)17:00、24日(日)14:00* Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
*…フランク 杉浦隆大 出演日

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二期会初演!2022年4月プッチーニ『エドガール』~フィデーリア役髙橋絵理インタビュー「プッチーニが愛した繊細で一途な女性像 ―ミミ、蝶々さん、リューのような― がフィデーリアにはあります」

4月公演、東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ第4弾プッチーニ『エドガール』。キャスト紹介5人目はフィデーリア役で出演するソプラノ髙橋絵理。昨年7月『ファルスタッフ』アリーチェに続いて、大山亜紀子とのダブルでの登場です。
東京二期会では『パリアッチ(道化師)』ネッダでデビュー。その後も、『ホフマン物語』アントニア、『エロディアード』サロメを演じ、持前の清々しく健やかな抒情性をたたえた歌声で、演じる人物のピュアな心情を表現し、高い評価を受けてきました。先日、急遽の開催となった『フィガロの結婚』でも、伯爵夫人を見事務め上げ、賞賛を受けています。 そして、今回のフィデーリア。プッチーニのヒロインに向かう意気込みを聞きました。

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2012年7月 東京二期会オペラ劇場『パリアッチ(道化師)』より ネッダ役

――髙橋さん、おはようございます。

髙橋: おはようございます。

――急遽公演となった『フィガロの結婚』。今回の伯爵夫人では、どのような新しい「発見」がありましたでしょうか。

髙橋: 伯爵夫人はオペラデビューの役であり、そして新国立劇場オペラ研修所の際にも歌わせていただき、節目節目に歌ってきた大事なレパートリーです。今回の宮本亞門さんの演出では、悲しみの中にいる伯爵夫人でも、いつも希望を失わない前向きなキャラクターを目指しました。だからだと思いますが、稽古を重ねるうちに伯爵夫人の生き抜く力、そして逞しさをこんなに深く感じたことがありませんでした。同じ役でもその時々で感じ方が違うのは、演じていて面白い点ですね。

――ファンの方にはぜひ引き続き4月公演『エドガール』にもお越しいただきたいと思います。それでは、フィデーリアは、どのような役、人物でしょうか?

髙橋: フィデーリアの名前の由来は、忠実、敬虔(Fedele a Dio)です。『カルメン』のミカエラに通じるような役どころと思っています。幼馴染みであるエドガールに一途で、エドガールとティグラーナが駆け落ちした後も彼を思い続けます。亡骸となって村へ帰ってきたエドガール(実際は生きていますが)に対して村人が非難しても、彼を庇い、優しく村人を説得する芯の強さもあります。

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2013年8月 東京二期会オペラ劇場『ホフマン物語』より アントニア役

――共同制作『カルメン』でミカエラを演じた経験も、フィデーリアに活かされるのではないでしょうか。それでは、フィデーリアの見どころ、聴きどころのシーンを教えてください。

髙橋: フィデーリアの最も有名なアリア「さようなら、私の甘い愛」です。亡くなってしまった愛するエドガールへの想いを歌うアリアですが、後半に向かうにつれ「天国で待っていてね」と何度も言うフィデーリアの高揚していく音楽に、深い愛情を感じさせられます。

――今回が二期会初演となる『エドガール』。二期会以外でもあまり上演される機会はありませんでしたが、他のプッチーニ作品と比べて、どのような印象がありますか。

髙橋: この作品はプッチーニの2作目のオペラですが、プッチーニ特有の抒情的な音楽はすでに健在で、初めて全幕を聴くお客様にも存分にお楽しみいただけると思います。プッチーニが愛した繊細で一途な女性像のミミ、蝶々さん、リューのようなキャラクターの要素がフィデーリアにはあり、素敵なメロディーが満載です。 また、フィデーリアにはアンサンブルの音楽がほとんどなく3曲のアリアとコンチェルタートのスタイルで描かれています。プッチーニ最後の作品である『トゥーランドット』のリューへ与えられたスタイルとほぼ同じで、大変興味深いです。

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2019年4月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『エロディアード』より サロメ役

――まさに、プッチーニの人生を貫くヒロイン像がフィデーリアでも描かれようとしているのですね。ところで、渋谷で、髙橋さんおすすめのスポットがあれば教えてください。

髙橋: イタリアンのタロス(Tharros)がおすすめです。前々回Bunkamuraオーチャードホールでの『エロディアード』サロメ役で出演した際に、本番後に家族を連れて行ったことがきっかけで時々伺っています。美味しいですよ!

――最後に、お客様へ向けてメッセージをお願いいたします。

髙橋: 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズは、毎回なかなか上演されない作品に焦点を当てた大変貴重なシリーズです。ぜひプッチーニの素晴らしい作品を、会場にてお楽しみ頂けたら嬉しいです。オーチャードホールでお待ちしております。

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2022年4月公演 G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ

2022年4月23日(土)17:00*、24日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
*…フィデーリア 髙橋絵理 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会初演!2022年4月プッチーニ『エドガール』~フィデーリア役大山亜紀子にインタビュー「最後まで想いを貫く純粋な人」

4月公演、東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ第4弾プッチーニ『エドガール』。キャスト紹介4人目はフィデーリア役で出演するソプラノ大山亜紀子です。
ヴェルディ、プッチーニのヒロインを歌いつづける二期会のディーヴァのひとり。『蝶々夫人』題名役でデビュー後、『仮面舞踏会』アメーリア、『オテロ』デズデモナで好演。新国立劇場鑑賞教室では『トスカ』題名役を演じ、昨年も『ファルスタッフ』アリーチェで華々しいアンサンブルの中心として大役を果たしました。
そして、今回のフィデーリア。神様の愛に忠実、誠実な人という意味の名前のとおりの役柄で、いかにもプッチーニのヒロインらしい感じがします。その場の状況や、情動、感情で行動に走ってしまう人物ばかりのこのオペラの中で、フィデーリアだけは、一貫して恋人エドガールのことを想い、信じています。トスカ、蝶々さん、リューへと続く、プッチーニのほとんどライフワークのような女性を、大山はどのような思いをもって臨むのか、話を聞きました。

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2009年11月 東京二期会オペラ劇場『蝶々夫人』より 蝶々夫人役

――フィデーリアは、どのような役、人物でしょうか?

大山: 今回演じますフィデーリアは、どのような状況になっても、愛するエドガールのことを最後まで想い貫く純粋な人だと思います。普通ならとても愛していたとしても、裏切られ、自分の元を去った時点で終わりですよね。

――フィデーリアの見どころ、聴きどころのシーンを教えてください。

大山: 一番好きな場面は、第三幕のエドガールに別れの言うシーンです。彼の棺(実際は違いますが)に対し「愛する人、私もそのうちそちらに行きます。待っていてくださいね」と吐露するシーンは、メロディーも素敵で、最初はフィデーリアだけで歌っていきますが、最後には合唱も彼を讃えて歌い気持ちを盛り上げるところは聴きごたえがあると思います。

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2010年2月 東京二期会オペラ劇場『オテロ』より デズデモナ役

――まさかそのとき、自分ひとりが命を落とすとは、思っていなかったかもしれませんね・・・ところで、Bunkamuraのある渋谷で、アフター、ビフォアー・オペラを楽しむおすすめスポットは?

大山: なかなか渋谷に降り立たずよくわかりません(笑)
もしよろしければ、皆様教えてください。「ここのお店のこれがおいしいからおすすめですよ!」とか「ここは面白いからぜひ行ってみてください!」など、お待ちしております(笑)

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2021年7月 東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』より アリーチェ役

――では、皆様、大山にぜひお便りお待ちしています!最後に、お客様へ向けてメッセージをお願いいたします。

大山: なかなか上演されない作品です。私も今回初めて知りました。是非会場に足をお運びいただき、プッチーニの音楽を楽しんでいただけたらと思います。会場にてお待ちしております。

*     *     *


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2022年4月公演 G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ
2022年4月23日(土)17:00、24日(日)14:00* Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
*…フィデーリア 大山亜紀子 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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二期会初演!2022年4月プッチーニ『エドガール』~ティグラーナ役成田伊美にインタビュー「ヴェルディやワーグナーの影響を感じます」

4月公演、東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ第4弾プッチーニ『エドガール』。キャスト紹介3人目はティグラーナ役で出演するメゾソプラノ成田伊美です。
最近のインタビューで「一番興味のある役は、やっぱり、カルメン」と答えていた成田。『エドガール』のティグラーナは、たしかにカルメンにも似て「妖しい美女」として描かれます。プッチーニのオペラらしく、愛を一途に信じるヒロインのフィデーリアはソプラノで、その恋人である主人公エドガールはテノール。その二人の愛を引き裂くように登場し、挙句の果てはフィデーリアを刺し絶命させてしまうのが、このティグラーナです。
昨年11月には一つの目標であった『こうもり』オルロフスキーを好演した成田。続いての大役に向けて、意気込みを聞きました。

202202_narita_yoshimi_00.jpg 成田伊美

――ティグラーナは、どのような役、人物でしょうか?

成田: ティグラーナは、育ちは良くないものの、周りの人が釘付けになる程魅力的で、魔性の女のようです。メゾソプラノが演じる、『カルメン』カルメンや『カヴァレリア・ルスティカーナ』のローラ、『リゴレット』マッダレーナなどと似ている役かなと思います。ティグラーナの歌は、先ほど例に挙げたカルメンなどより、音域が高くイタリアオペラらしさ全開といった感じです。私とティグラーナの性格が似ているかと聞かれたら、間違いなく「似ていない」と答えると思います(笑)

――成田さんの名誉にかけて「似ていない」と思います! それでは、ティグラーナの見どころ、聴きどころのシーンを教えてください。

成田: ティグラーナの聴きどころは、2幕のエドガールとの二重唱です!本当に美しいメロディーなんです!! 幕切れには男声合唱が加わり、壮大なオーケストラが響き渡ります。
1幕のティグラーナのアリアも南イタリアを感じさせるメロディーで、合唱との掛け合いもあり、かっこいいです。また、このオペラは合唱から始まるのですが、プッチーニらしさがよく出ていて、大々的な序曲を置かず、すっとオペラに引き込まれていくのも良いなと思っております。

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2015年2月 東京二期会オペラ劇場『リゴレット』より チェプラーノ伯爵夫人役(写真中央)

――『エドガール』は、他のプッチーニ作品と比べて、どのような印象を持たれましたか。共通するところや、異色なところなど、特に感じられるところがあれば、教えてください。

成田: この『エドガール』は随所にヴェルディを感じます。「All'armi!(武器を!)」や「Maledizion(呪い)」というヴェルディがオペラの大切なシーンで使っている言葉を、プッチーニもこの『エドガール』では大切なシーンで使っています。他方、それぞれのキャラクターにテーマ旋律を振り分けていて、この辺りはワーグナーの影響を感じます。余談ですが、私は1800年代から1900年代の音楽が特に好きなんです。プッチーニはまさしくこの時代で、この『エドガール』は新しい時代への幕開けをプッチーニ自身も感じながら作曲したのではないかと感じます。

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2021年11月 東京二期会オペラ劇場『こうもり』より オルロフスキー役(写真左)

――ヴェルディやワーグナーからのバトンもしっかりと受け取った作品でもあるのですね。お客様にもぜひ実演で感じていただきたいですね。では、成田さんおすすめの渋谷のスポットがあれば教えてください。

成田: 渋谷はあまり詳しくないのですが…オーチャードホールがあるBunkamuraの中には素敵なカフェがたくさんあるので、ぜひ『エドガール』の前後に素敵なティータイムをお過ごしください。

――Bunkamuraにはオペラ鑑賞の前後も楽しめるスポットが集まっていますし、落ち着いた時間が流れる空間が素敵ですよね。最後に、お客様へ向けてメッセージをお願いいたします。

成田: この役の出演が決まったとき、イタリアオペラにしっかり挑めるチャンスをやっと掴むことができた!とガッツポーズをしたことを覚えています。今の年齢になり、やっと声が成長してきたので歌うことができる役だと思います。私の集大成として挑みますので、ぜひ会場で応援していただけたら嬉しいです。マエストロ・バッティストーニさん、東京フィルハーモニー交響楽団が作り上げる美しい音楽と、二期会の私たちの歌唱をお楽しみください。お待ちしております!!

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2022年4月公演 G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ
2022年4月23日(土)17:00、24日(日)14:00* Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
*…ティグラーナ 成田伊美 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会初演!2022年4月プッチーニ『エドガール』~グァルティエーロ役清水宏樹にインタビュー「息子フランクとエドガールの争いの場面に」

4月公演、東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ第4弾プッチーニ『エドガール』。キャスト紹介2人目に登場するのはバス清水宏樹です。これまで東京二期会では『トスカ』、『椿姫』のイタリアオペラのほか、『ローエングリン』『魔弾の射手』といったドイツオペラでも出演を果たしてきました。特に2018年ペーター・コンヴィチュニー演出『魔弾の射手』では、カスパール役を好演しています。
今回の役は、グァルティエーロ。主人公エドガールの恋人フィデーリアと、フィデーリアの兄フランク、その兄妹の父です。グァルティエーロは、さらに、ムーア人の両親に捨てられた娘ティグラーナを養い、フィデーリアの姉妹のように育てました。
妖艶な美を放つティグラーナに、あろうことか想いを寄せる兄フランク。しかし、ティグラーナは、フィデーリアの恋人エドガールを誘惑、ついに篭絡に成功してしまいます。そして、事件は、ある日の教会の祈りの時間に起きてしまいます・・・オペラ『エドガール』の悲劇は、つまり、グァルティエーロ家の中で醸造されてきた、といえるのです。

202202shimizu_hiroki_00.jpg 清水宏樹

――グァルティエーロは、どのような役、人物でしょうか?

清水: バスの役は、比較的高齢で、聖職者や王様、誰かの後見人などが多いですが、グァルティエーロはフランクの父親という役どころです。

――グァルティエーロの登場シーンを教えてください。

清水: 第1幕、教会で息子フランクとエドガールの争いの場面に割って入るところが唯一の出演シーンとなります。歌唱箇所は少ないですが、合唱を含めた出演者(村人たち)が多い、とても迫力のある場面です。

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2018年7月 東京二期会オペラ劇場『魔弾の射手』より カスパール役

――二期会が『エドガール』を取り上げるのはこれが初めてとなります。他のプッチーニ作品と比べて、どのような印象を持たれましたか。

清水: プッチーニの中ではマイナーな作品ですが、旋律の美しさやスケール感は他の作品に引けをとりません。上演されることが少ないので、この機会に是非足をお運びださい。

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2020年2月 東京二期会オペラ劇場『椿姫』より グランヴィル役(写真後方)

――渋谷で清水さんおすすめのスポットがあれば教えてください。

清水: オーチャードホールのすぐ近くにある「VIRON」というパン屋さんです。フランスパンのサンドイッチが特にオススメで、味とボリュームに大満足です。パンの食感が硬いのが特に好きなところです。少し値が張りますが、価値があると思います。

――清水勇磨さんに続いての連続票!ぜひ行ってみたくなりますね。最後に、ファンの皆様に向けてメッセージをお願いいたします。

清水: 舞台の成功に向けて、日々練習に取り組んでおります。ホールでお会いすることを楽しみにしております。

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2022年4月公演 G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ
2022年4月23日(土)17:00、24日(日)14:00* Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
*…グァルティエーロ 清水宏樹 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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東京二期会オペラ劇場 2月公演モーツァルト『フィガロの結婚』~タイトルロール近藤 圭 インタビュー!「世界で一番泣けるレチタティーヴォだと思っています!」

2月に急遽開催が決まった『フィガロの結婚』にタイトルロールで出演するバリトン近藤 圭。実直な楷書体の姿勢から抒情あふれる歌を聴かせる俊英は、モーツァルト歌手としても高い評価を受けています。宮本亞門演出のオペラは、昨年9月『魔笛』に続いての出演です。同じくバリトン萩原 潤とは9月『魔笛』パパゲーノからの連続ダブルとなりました。稽古の様子や開幕にかける思いを聞きました。

202201_kondou_kei_00.jpg 近藤 圭

――連日怒涛の稽古が続いていますが、稽古場の様子はいかがでしょうか?

近藤: 普段、暗譜を完璧にしてから初稽古に臨むように心がけているのですが、今回お話をいただいてから期間が短かったため、暗譜と立ち稽古を同時進行しているところもあり、なかなかスリリングです(笑)。でも、稽古場はみんな和気あいあい楽しくやっていますよ。喜劇ですし、何よりモーツァルトのキラキラした音楽に囲まれてハッピーな気持ちで毎日稽古しています。

――昨年の『魔笛』パパゲーノに続いて、萩原 潤さんとのダブルキャストです。萩原さんは稽古場ではどのような方なのでしょうか。

近藤: 萩原さんは、本当に優しい方で、常に色々な人に気遣いをしてくださり、僕にもたくさんのことを教えてくださいます。
それでいて、ご本人は子どものような無邪気さや、純真な心をお持ちで、稽古場でも冗談や楽しい話をして、みんなを和ませてくださいます。そのお人柄が、フィガロのキャラクターにも現れていて、僕も観ていると、暖かく幸せな気持ちになります。
それから、ジァイアンツへの熱い想いは、いつも変わりません(笑)。

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2021年9月 東京二期会オペラ劇場『魔笛』より パパゲーノ役(右から2番目)

――『フィガロの結婚』で、近藤さんが個人的に一番好きな場面、音楽を教えてください。

近藤: もう、どれも好きすぎて選べませんが、音楽であえていうなら「序曲」でしょうか。聴いていて、気分がウキウキ高揚して、こんなに幕が開くのが楽しみになる「序曲」というのは『フィガロの結婚』が一番ではないかと思っています。川瀬マエストロと新日本フィルハーモニーさんの演奏が今からとても楽しみです。
でも、その「序曲」が終わり、幕が開き、最初に声を発するのはフィガロですから、そのプレッシャーたるや・・・

場面では、マルチェリーナとバルトロが実はフィガロの両親で、自分の親にもなるとわかったスザンナが六重唱の後のレチタティーヴォで、「私のように幸せな人っているのかしら」と言うところです。いつも鳥肌がゾワっと立つくらい感動します。世界で一番泣けるレチタティーヴォだと思っています。

――「世界で一番泣けるレチタティーヴォ」いいですね。最後に、ファンのお客様にメッセージをお願いします。

近藤: 二期会の誇る宮本亞門演出「フィガロの結婚」。僕も客席からは何度も観ているのですが、今回初めて出演いたします。このような世の中ですが、みなさんを少しでもハッピーな気持ちにできますよう、一生懸命歌い、演じさせていただきます。東京文化会館でお待ちいたしております!

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『フィガロの結婚』稽古場にて

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2022年2月公演 W.A.モーツァルト『フィガロの結婚』 - 東京二期会オペラ劇場

2022年2月9日(水)18:30、11日(金・祝)14:00*、12日(土)14:00、13日(日)13:00* 東京文化会館 大ホール
指揮:川瀬賢太郎/演出:宮本亞門/管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
*…フィガロ 近藤 圭 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会初演!2022年4月プッチーニ『エドガール』~フランク役清水勇磨にインタビュー「リブレットを見ると良く練ってあるんですよ。言葉にどれだけこだわったのかが分かります」

Bunkamuraとの共同主催による東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『エドガール』。セミ・ステージながら、実はこれが二期会初演になります!
主人公エドガールの恋人フィデーリアの兄にあたるフランク役を演じるのが、バリトン清水勇磨。二期会ではこれまで『ばらの騎士』ファーニナル、『タンホイザー』ヴォルフラム、『ファルスタッフ』フォードと重厚な役を演じてきました。中止となってしまった2月公演『影のない女』にもバラク役での出演が予定されていました。
今回のフランクは、プッチーニのオペラでは珍しく、アリアのあるバリトンの役で、全曲上演されることは稀ですが、アリアだけはお聴きになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。『エドガール』の物語を掻き乱す女性ティグラーナに、あろうことか恋心を寄せるフランク。その止められない想いを歌っています。清水に詳しく話を聞きました。

202201_shimizu_yuuma_00.jpg 清水勇磨

――フランクはどのような人物でしょうか?

清水: フランクは素直な感性の持ち主ですよね。というのも、エドガールと恋仲になるティグラーナに想いを寄せていますが、そのやり取りというのも、愛しているその想いがストレートに出ているところから見ても素直な男だなという印象ですね。チレーアの『アドリアーナ・ルクヴルール』のミショネ(※)という役と似ている部分がありますね。 男の秘めた想いみたいなものはあまりフォーカスされませんが、日常なんてそんなことが割とあったりすると感じます。そんな日常にある誰もが経験するような想いが舞台にふっと現れると、真実味をもって心を動かされる感覚がありますよね。

(※)…1902年ミラノ初演。コメディ・フランセーズの看板女優アドリアーナとマウリツィオの悲恋。ミショネは劇場の舞台監督で、アドリアーナに叶わぬ想いを寄せています。

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2021年2月 東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』より ヴォルフラム役

――フランクの見どころ、聴きどころのシーンを。

清水: オペラ冒頭のアリアですね。ボローニャ歌劇場の研修所にいた時もコンサートを含め本当によく歌いましたし、色々な歌手に聴いてもらいました。
何回彼女から離れようとしてもやっぱり彼女の元に戻ってきてしまう。それが彼の愛の深さを語っていると感じます。旋律の美しさの中に、彼の想いが…美しい想いだけではなく、人間らしいある種のカッコいいだけの男じゃない、素直に愛する思いに葛藤してます。だから、美しいだけじゃないんですね。人間臭いといいますか…
しかし、そのことが芸術的なところから一つ押し上げて真実を持ち、我々に迫ってくるんだと思います。エドガール、ティグラーナ、フィデーリアといった他の役の方々のどのアリアも抜群なものばかりですから楽しみです。

――歌いこんできた渾身のアリア。お客様にご期待いただきたいですね。二期会が『エドガール』を取り上げるのはこれが初めてですが、どのような作品でしょうか。

清水: 『エドガール』は研究者によって加筆された版が上演されたことがありましたね。僕がいたボローニャ歌劇場のDVDがその昔出て、よく見ていたのを思い出します。そのプロダクションに出ていた歌手と劇場で一緒のプロダクションで出会ったりと、そんなこともありましたね。
『エドガール』は、技巧的にも派手さを強調したりとかそういうものじゃないんですが、リブレットを見ると良く練ってあるんですよ。言葉にどれだけこだわったのかが分かります。その言葉にプッチーニがどんな味付けをしたのか、決して華美では無いけど、素朴なキラッと光る田舎料理のような。
劇場で、リブレットを何回も読まされたり、叱られたりしましたが、やっぱり言葉からしか、音楽は形を成し得ない、そんな思いで向かって演奏したいですね。

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2021年7月 東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』より フォード役

――『エドガール』が上演されないのはその筋書きのせい、とよく聞かれますが、実際はむしろ、練りに練られた珠玉のリブレットなのですね。それでは、お客様へ向けてメッセージを。

清水: 二期会として初めてとなるエドガール。作品として素晴らしいのはいうまでもありませんが、どんな作品か是非会場で感じていただき、新たな作品との大切な出会いとなる方がいらっしゃれば、嬉しく存じます。

――最後にもうひとつ、渋谷で清水さんおすすめのスポットがあれば教えてください。

清水: 劇場近くの「Viron」ですね。鑑賞前に“くっ”とコーヒーとクロワッサンをいただいても良いですし、帰りに楽しむも良いですし、是非!

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2022年4月公演 G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ
2022年4月23日(土)17:00*、24日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
*…フランク 清水勇磨 出演日

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4月『エドガール』&7月『パルジファル』 連続タイトルロール テノール福井 敬からのメッセージ!

長年にわたり日本のクラシック音楽界を先導してきたテノール福井 敬。この年末年始も第九演奏会、ニューイヤーコンサートと様々なステージに登場しましたが、東京二期会の公演でも、4月『エドガール』、7月『パルジファル』にタイトルロールで連続出演を予定しています。

202201_fukui_kei_00.jpg.jpg 福井 敬

4月公演『エドガール』>>>
思えば、福井の東京二期会主演デビューが1992年5月、創立40周年記念公演の『ラ・ボエーム』ロドルフォ役(大野和士指揮、栗山昌良演出)でした。30年の時を経て、プッチーニの初役に挑戦します!
東京二期会コンチェルタンテ・シリーズには、昨年1月『サムソンとデリラ』に続いての連続主演です!

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2021年1月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』より サムソン(左/撮影 西村廣起)

「若きオペラ作曲家プッチーニの、血潮が迸るかのような、鋭利な刃で削られたかのような、まだ荒削りでありながら、そこに美しい裸身の彫像を垣間見ることの出来る作品です。
マエストロ・バッティストーニの闊達な棒さばきにより、世界的にも演奏されることが稀有なこのオペラがどう立ち上るのか、プッチーニの『ラ・ボエーム』上演による二期会の創立以来、節目の年にプッチーニ作品を上演してきた二期会の精鋭達の歌を、ぜひお聴き逃しなく!!」


*     *     *


そして、7月公演『パルジファル』>>>
東京二期会にとって、1967年(日本初演)、2012年(二期会創立60周年記念)に続く3度目の公演となります。福井も、前回公演に続いてタイトルロールを任されました。前回公演の時、「純粋な心と身体を持った人間パルジファルが、ひとりの大人として成長していく物語」と語っていました。大作との再会に、今の時代を映すテーマを探ろうとしています。

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2012年9月 東京二期会オペラ劇場『パルジファル』より パルジファル役(左/撮影 三枝近志)

「この作品はワーグナー最終期のオペラであり、旋律とドラマが究極の高みを臨むものです。10年前、二期会創立60周年記念のオペラとして題名役を歌わせて頂いた時は、当時の皇太子殿下、今の天皇陛下が、ワーグナーの主要なオペラの中で『パルジファル』だけは、まだ御覧になっていなかったということで御観覧くださいました。終演後、お話しをさせていただいたことを思い出します。
そして今、聖槍で突かれた癒えぬ傷を持つアンフォルタスは、コロナ禍で踠き続ける世界の様と、正に共振するのではないでしょうか?二期会創立70周年の年に『パルジファル』を上演することは“必然”なのかも知れません。 今後、何処からか“聖なる愚者”が現れるのか?もしかすると宮本亞門氏の創り出す、今回のオペラの中に答えが見つかるかも知れません。」


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2022年4月公演 G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ
2022年4月23日(土)17:00*、24日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
*…エドガール 福井 敬 出演日

▼『パルジファル』公演情報ページはこちら
2022年7月公演 R.ワーグナー『パルジファル』 - 東京二期会オペラ劇場
2022年7月13日(水)17:00*、14日(木)14:00、16日(土)14:00*、17日(日)14:00 日生劇場
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:宮本亞門/管弦楽:読売日本交響楽団
*…パルジファル 福井 敬 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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東京二期会オペラ劇場 2月公演モーツァルト『フィガロの結婚』~スザンナ役 宮地江奈&バジリオ役 高柳 圭からメッセージ!

2月東京二期会オペラ劇場『フィガロの結婚』に出演するスザンナ役宮地江奈とバジリオ役高柳圭から動画メッセージが届きました!

二人は、1月2日、3日に「東京ミッドタウン日比谷のお正月」で迎春ステージを披露。初売りで賑わう東京ミッドタウン日比谷のアトリウムに多くのお客様が足をとめて二人の歌声に耳を傾けていただきました。

▼1月2日、3日 東京ミッドタウン日比谷でのイベントの様子
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2日間で5ステージを行った宮地と高柳。新春から幸福な達成感を得られたところ、さっそく始まる稽古を前にして、二人からの意気込みをお届けします!

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▼宮地江奈&高柳 圭からのメッセージ

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高柳: 東京二期会オペラ劇場『フィガロの結婚』

宮地: スザンナ役の宮地江奈です。

高柳: バジリオ役の高柳圭です。(バジリオを演じたのは)8年くらい前だったので、新たな気持ちでバジリオと向かい合わせていただきたいと思っております。

宮地: 初役ですが、ずっとやりたかったスザンナという役をせっかくやらせていただける機会ですので、がんばります。

高柳: がんばれ!

宮地: がんばります!!

高柳: 『フィガロの結婚』出演者全員クセの強いキャラですけど、バジリオは、その中でもよりクセが強い役だと思うので、その「クセ」をどれだけ出せるか、えー、勝負…

宮地: クセが強いんじゃ。

高柳: クセが…

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▼『フィガロの結婚』公演情報ページはこちら
2022年2月公演 W.A.モーツァルト『フィガロの結婚』 - 東京二期会オペラ劇場

2022年2月9日(水)18:30*、11日(金・祝)14:00、12日(土)14:00*、13日(日)13:00 東京文化会館 大ホール
指揮:川瀬賢太郎/演出:宮本亞門/管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
*…スザンナ 宮地江奈&バジリオ 高柳 圭 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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12月18日(土)チケット発売!
2022年4月公演『エドガール』より タイトルロール樋口達哉からメッセージ!

12月18日(土)は、いよいよ4月公演 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ プッチーニ『エドガール』と、7月公演 東京二期会オペラ劇場 ワーグナー『パルジファル』のチケット一般同時発売日です!
オペラ公演のチケットでは、発売日初日は東京二期会のネットが一足早く、日付の変わる午前0時から受付開始!午前10時からお電話および各プレイガイドでのご予約を承ります。

チケットの発売を前に、早速『エドガール』題名役のテノール樋口達哉からメッセージが届きました!
これまでに、東京二期会コンチェルタンテ・シリーズでは『ノルマ』ポリオーネ、『サムソンとデリラ』サムソンで出演を重ねてきた樋口。そして、もちろん『蝶々夫人』ピンカートンや、『トスカ』カヴァラドッシなどプッチーニ作品でも美しい歌を聴かせてきました。今回も『エドガール』の魅力、公演に向けての意気込みを熱く語っています!

202112_higuchi_tatsuya_00.jpg 樋口達哉

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オペラ『エドガール』!
「江戸の娘」をイメージするようなネーミング(笑)
日本人には覚えやすいタイトルかも。
この作品名は登場人物の主役の名前、まさに僕が演じる役名です。
タイトルロール!
最高に嬉しいです。
この作品はプッチーニの2作目のオペラで、他のプッチーニ作品と比べたら上演の機会が少ない作品です。
それはなぜか?
台本(物語)が良くないと言われていますが、実は主役のエドガールを歌うことが難しいから、という理由もあるかもしれません。
艷やかで強靱な声が必要とされます。
今回は、そんな難役に初挑戦!

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2021年1月 東京二期会『サムソンとデリラ』より サムソン役を熱唱する樋口(撮影 西村廣起)

今まで、プッチーニの作品は『ラ・ボエーム』をはじめ、たくさんの役を演じてきました。
二期会では『蝶々夫人』『トスカ』『外套』があります。
この『エドガール』、音楽はどこを切り取ってもプッチーニ節が満載!
特に終幕、エドガールの独壇場からの幕切れの音楽は、ドラマチックな盛り上がりを見せます!!
このオペラの最大の聴きどころではないでしょうか。
まさに『トゥーランドット』を彷彿とさせるような音楽!
誰も寝てはいられません(笑)!
そして、第二幕のエドガールのアリア(独唱曲)は完成度が非常に高く、この曲もじっくりと聴きたいナンバーの一つです。
そのほか、プッチーニのオペラでは珍しいバリトン(フランク)のアリアも素敵ですし、フィデーリアのアリアも聴きごたえがあります。ティグラーナの楽曲も見せ場がたくさん!
今回の機会を逃したら、いつ上演に巡り会えるかわかりません!
是非、是非、オーチャードホールに足をお運び下さいませ!!

202112_higuchi_tatsuya_02.jpg
2021年1月 東京二期会『サムソンとデリラ』より サムソン役を熱唱する樋口(撮影 西村廣起)

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▼『エドガール』公演情報ページはこちら
東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会
2022年4月23日(土)17:00、24日(日)14:00* Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
*…エドガール 樋口達哉 出演日

●公演のご予約・お問合せは《12月18日(土)一般発売開始!!》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

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【高田正人オペラ講座オンライン】東京二期会オペラ劇場R.シュトラウス『影のない女』レクチャー 動画無料公開中!

東京二期会が2月にボン歌劇場との共同制作でお贈りする『影のない女』。
このオペラの魅力を知っていただこうと、去る9月28日にレクチャー&コンサート「高田正人の『魔笛』と『影のない女』!」を開催しました。

今回は、そのレクチャーから、高田正人による解説と、出演者とのトークの模様を3本立てで無料公開します!

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第1弾は「あらすじ解説篇」。オペラ界随一のストーリーテラーでもある高田正人が、『影のない女』のストーリーを簡潔に、かつ興味深くお話しします。
まずは、この動画をご覧いただければ、あらすじはばっちりです!


続いては、キャスト・インタビュー。
本当は、このオペラ講座に参加した人でなければ聞けないようなエピソードも、今回は特別に披露します!
第2弾は、「タイトルロールにインタビュー篇」をお届け!
「影のない女」と呼ばれるのは、「皇后」役を務めるソプラノ冨平安希子。バイエルン州立歌劇場のオペラ研修所に入所する頃の思い出から、今回の皇后役にかける想い、そして、コンヴィチュニー演出について、語ります。


そして、第3弾は、バラク役の「バリトン清水勇磨とトーク篇」をお届けします!
劇中のバラクの人柄と清水本人と重ねて展開するトーク。ざっくばらんな会話に思えて、実はこれが役柄の紹介になっているのです!?
ボローニャ歌劇場研修時代のことなど、高田正人でしか聞き出せない話題が展開。そして最後にサプライズが…どうぞ最後までご視聴ください!

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▼『影のない女』公演情報ページはこちら
ドイツ・ボン歌劇場との共同制作公演
2022年2月公演 R.シュトラウス『影のない女』〈新制作・ワールドプレミエ〉 - 東京二期会オペラ劇場

2022年2月9日(水)18:00、11日(金・祝)14:00、12日(土)14:00、13日(日)13:00 東京文化会館 大ホール
指揮:アレホ・ペレス/演出:ペーター・コンヴィチュニー/管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~アデーレ 高橋 維「メイドからなんとか脱却しようともがくアデーレを応援してください!」

いよいよ明日開幕する〈二期会名作オペラ祭〉オペレッタ『こうもり』。キャスト・インタビューも今回が最終回となります。第12回は、9月公演『魔笛』夜の女王に続き、アデーレで出演のソプラノ高橋 維です。
今回は、五島記念文化賞オペラ新人賞を受賞して、高橋が研鑽の地に選んだウィーンが舞台となるオペレッタ。そして日生劇場は、昨年『ルチア~あるいはある花嫁の悲劇~』(演出・翻案:田尾下 哲)題名役で新境地を拓いてみせた劇場です。開幕を目前にして話を聞きました。

202111_takahashi_yui_00.jpg 高橋 維

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――研修で過ごしたウィーンの街はいかがでしたか。

高橋: 伝統とモダンが調和する街で、劇場や美術館、あらゆる文化的なものに囲まれての生活は本当に贅沢でした。
大都市でありながら意外にもコンパクトで、少し電車に乗るだけで自然が豊かに広がる郊外にアクセス出来るのも魅力です。

――去る10月17日に、五島記念文化賞オペラ新人賞研修成果発表のリサイタルを開きました。終えられて、今の心境を。

高橋: リサイタルではこれまでのウィーン研修で磨いた歌曲や、私が取り組んできたオペラ作品からプログラムを構成しました。演出家の田尾下 哲さんに監修していただき、照明や演出効果も取り入れた特別感のある舞台になったと思います。
私の場合は声の表現と演出や身体表現が一緒になった時に良いパフォーマンスが出来るように思いますので、これからも舞台経験を重ね成長した姿を見ていただきたいと思います。

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2019年11月 東京二期会『天国と地獄』より ユリディス役(撮影 三枝近志)

――ウィーンでは、オペレッタもたくさん経験することができたそうですね!

高橋: オペレッタは、鑑賞はもちろんのことたくさん勉強もしました。師事している先生がアデーレを当たり役としていたこともあり(その名もアデーレ・ハース先生!)、アデーレは特にたくさんレッスンでみていただきました。2つのアリアは現地で出演したコンサートでも歌い、「良く発語できているし、言葉と表現が合っていてとても良かった」とお客様に褒めていただいたことが良い思い出です。

――本場でも賞賛された歌唱が日生劇場でも披露されることを多くのお客様が期待されています。それでは、高橋さんが感じているアデーレの魅力について教えてください。

高橋: 彼女の仕事ぶりや発言からは、決して良いメイドとは思えませんが(笑)、天真爛漫でどこか憎めないキャラクターですね。
舞踏会で鉢合わせたアイゼンシュタインに向かって「メイドに間違えるなんておかしな方ね!」と言えてしまったり、3幕で歌うアリアでは自分の才能をアピールするために女優になりきったりと、すごく度胸があってなかなかへこたれません。私もそうなりたいです!

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2021年9月 東京二期会『魔笛』より 夜の女王(中央/撮影 西村廣起)

――最後にファンの皆様に一言メッセージをお願いします。

高橋: 『こうもり』がはじめての方はもちろんのこと、何十回と観た!という通な方にも楽しんでいただけるプロダクションですので、ぜひご期待ください。
アデーレを全幕通して演じるのは初めてなのですが、彼女のキャラクターに助けられて楽しく準備しています。メイドからなんとか脱却しようともがくアデーレを応援する気持ちで観ていただけたら嬉しいです!

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▼『こうもり』公演情報ページはこちら
2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30*、26日(金)14:00、27日(土)14:00*、28日(日)14:00 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…アデーレ 高橋 維 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
★11/27(土)公演は全席予定販売数を終了いたしました。28(日)公演も残席あと僅かです。

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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~ロザリンデ幸田浩子「ホモキさんの演出には、不器用ながらも今を懸命に生きる人々へ、一筋の光を照らすような祈りがみえるよう」

〈二期会名作オペラ祭〉オペレッタ『こうもり』キャスト・インタビュー。第11回は、おまちかね、ロザリンデ役の幸田浩子の登場です!
ステージでの華やかなオーラと色彩豊かな歌声で日本のオペラ界に輝きを放ちつづける幸田浩子。専属歌手を務めたウィーン・フォルクスオーパーをはじめ、ローマ歌劇場、シュトゥットガルト州立劇場等欧州の主要な歌劇場でも大役をはたしてきました。
『魔笛』夜の女王、『ばらの騎士』ゾフィー、『ナクソス島のアリアドネ』ツェルビネッタ、『ホフマン物語』オランピア、『リゴレット』ジルダなどをレパートリーとしつつ、CDアルバムやリサイタルでは、幸福感豊かに歌われる日本の歌でも日本全国の方を魅了しています。
二期会の『こうもり』では、2013年の白井晃演出でアデーレを好演しましたが、今回はロザリンデに初挑戦。幸田の新しい魅力を発見いただける絶好の機会となることでしょう。“初役”に向けて、話を聞きました。

202111_kouda_hiroko_00.jpg 幸田浩子

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――ロザリンデはどのような人物だとお考えでしょうか。

幸田: 大好きな『こうもり』の舞台に再び立つことができることに、そして、新しい役に挑戦できることに、とてもワクワクしています。
ロザリンデらしさ、とは、、、まだまだ、探している最中ではありますが、本音と建前、理性と本能が出たり入ったりして、演じている中に真実があり…
ご主人さまは、ハメを外したつもりが、自身の妻を一生懸命口説いているのですから…
生命力に溢れた、魅力的な人物だと思います。

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ベッリーニ大劇場『清教徒』より

――アンドレアス・ホモキの演出は『ばらの騎士』ゾフィー以来となります。今回、稽古に参加していていかがでしょうか。通底するホモキのメッセージや哲学を感じられるところがあれば教えてください。

幸田: ホモキさんの、深い心理描写と、音楽への造詣、そして、ちょっぴり大人の遊びのある表現方法に、いつまでも、そのお話を聞いていたいくらいです。
共通するところは、不器用ながらも、今を懸命に生きる人々へ、一筋の光を照らしているような、《ああ、そうでありますように…》といった祈りが見えるような気がしています。

――それでは今回のロザリンデさんの見どころ、聴きどころを。

幸田: お客さまが作品に魅入って、それぞれの登場人物を愛しいと思ってくださったら、それがロザリンデも役割を果たした、ということだと思いますので、そうなるように、精一杯努めたいと思います!

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ウィーン・フォルクス・オーパー公演『ペンザンスの海賊』より

――フォルクス・オーパーの専属だった幸田さんにとって、ウィーンは特別な思い出の多い町かと思います。今回は、その中でも、『こうもり』にちなんだエピソードがありましたらお話しください。

幸田: 学生時代、初めてウィーンを訪れた際、到着した夜に観たのが、フォルクス・オーパーの『こうもり』でした。
専属時代も、お稽古や本番の無い日には、『こうもり』がやっていると、しょっちゅう、のぞいていました。いつも、キャストもお客さまも、リラックスして、笑い声の溢れる、華やかで、柔らかな舞台でした!!

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2013年2月 東京二期会『こうもり』より アデーレ役(撮影 三枝近志)

――ウィーンに行かれたら、必ず訪れる(訪れたい)ところはありますか?または、必ず食べたいもの、とかでも…!

幸田: ウィーンに住んでいたころは、ウィーンの森のふもと、葡萄畑の近くに住んでいたので、葡萄畑や自然公園に行きたくなります。お散歩の合間に飲むMost(ブドウジュース)やStrum(発酵ワイン)はなんとも美味しくて。
そういえば、今年のワインはどんな出来なのか、楽しみです…。

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2017年7月 東京二期会『ばらの騎士』より ゾフィー役(撮影 三枝近志)

――それでは最後に公演に向けて、ファンの皆様にメッセージをお願いします。

幸田: 今だからこそ、より一層皆さまの心に響き、明日へのエネルギーとなる作品となることを願い、キャスト、スタッフ一同、お稽古を重ねています。ぜひ会場にお越しくださいませ。

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▼『こうもり』公演情報ページはこちら
2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30*、26日(金)14:00、27日(土)14:00*、28日(日)14:00 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…ロザリンデ 幸田浩子 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
★11/27(土)公演は全席予定販売数を終了いたしました。28(日)公演も残席あと僅かです。

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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~ロザリンデ木下美穂子「ロザリンデは、これまでに演じてきた役と180度違うキャラクターです」

〈二期会名作オペラ祭〉オペレッタ『こうもり』キャスト・インタビュー。第10回は、ロザリンデ役の木下美穂子です。
欧米のオペラハウスで活躍。『椿姫』『仮面舞踏会』『イル・トロヴァトーレ』や『蝶々夫人』『トスカ』『ラ・ボエーム』などヴェルディ、プッチーニ作品のプリマロールを歌い続けながら、近年は二期会『ローエングリン』エルザや同『フィデリオ』レオノーレなど、ドイツオペラにもレパートリーを広げています。
そして、今秋は、オペレッタ『こうもり』のロザリンデ。実は初役と語る木下に、開幕に向けて話を聞きました。

202106_kinoshita_mihoko.jpg 木下美穂子

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――初の日生劇場公演、初ロザリンデ役だったのですね!ロザリンデは手掛けてみたい役のひとつだったのではないでしょうか。

木下: そうですね。楽しいオペラですし、ドイツ語に対するハードルも若干下がった今、いつか歌ってみたいなと思っていました。

――実際に稽古を重ねてみて、ロザリンデの印象を教えてください。

木下: 今回のホモキさんの演出のロザリンデは、人物像がとても明白です。アルフレードのことは全く愛していないのですが、ただただ声に惚れ込んでしまった!という。私も歌手として、声が魅力的な方は100倍よく見えてしまう(笑)という気持ちはよくわかります。セリフの切り返しなど、難し部分もありますが、とてもチャーミングな女性像だと感じますし、そのように演じられたらと思います。

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2014年4月『蝶々夫人』より 蝶々夫人役(撮影 三枝近志)

――それでは、ロザリンデ役を中心に、『こうもり』の見どころ、聴きどころを。

木下: 『こうもり』は観ていても楽しいですが、演じていてもとても楽しいです。皆さん一度は聴いたことのあるメロディも随所にありますし、お話もわかりやすいですので、若い方やオペラの敷居を高く感じていらっしゃる方にも楽しめる作品だと思います。ロザリンデは、私にとってもこれまでに演じてきた役と180度違うキャラクターです。刺すか刺されるか、自害するか病死する役ばかりでしたので、新たな一面をお楽しみいただければと思います。
それから、フロッシュ役の森公美子さんも芸達者でとても面白く、ほかの歌手との絡みもお楽しみいただければと思います。

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2018年2月『ローエングリン』より エルザ役(左/撮影 三枝近志)

――「ヴェルディ歌手、木下美穂子」についても質問したいです。今年の夏、ヴェルディ「レクイエム」のソロを務めました。当時、緊急事態宣言の中、アンドレア・バッティストーニの指揮のもと、濃密な音楽となりました(現在、映像公開中(※1))。木下さんにとっても、印象に残るステージだったのではないかと思うのですが、本番中どのようなことを感じていたのでしょうか。

木下: 緊急事態宣言中で、しかも感染者が大変多い時期でしたので、なるべく短いリハーサルで作りあげなくてはいけない状況でした。この短い時間であの大変な作品を仕上げるというプレッシャーや緊張感は大きかったです。最後の「リベラ・メ」が終わった瞬間の沈黙には、このパンデミックが始まってからの色々な思いや、今舞台に立てていることの感謝や、今後の世界の平和を思う祈りなど、込み上げてくるものがありました。今だから必要だった大作の「レクイエム」だったと感じています。

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2020年9月『フィデリオ』より レオノーレ役(撮影 西村廣起)

――ありがとうございます。では、今後オペレッタでの活躍も楽しみにされているファンの皆様にメッセージを。

木下: パンデミック以降、約2年間、みんなが非常に不安定な中で生きていて、我々音楽家も全く同じ状況です。でもこういう時期だからこそ、心からリラックスしていただける楽しいオペレッタができることを心から感謝しています。今年も残すところあと1ヶ月ちょっとです。是非劇場に足を運んでいただき、皆さんに楽しんでもらえるよう、我々出演者・スタッフ一同最後の大詰めを感張っております!是非日生劇場でお会いしましょう。

(※1)
▼二期会スペシャル・コンサート ヴェルディ「レクイエム」の演奏動画を公開しています。(2022年9月まで)
東京二期会‘どこでも’オペラシアター - 東京二期会

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▼『こうもり』公演情報ページはこちら
2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30、26日(金)14:00*、27日(土)14:00、28日(日)14:00* 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…ロザリンデ 木下美穂子 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~アルフレード金山京介「ロザリンデも彼の歌声に惚れたと言っていますから、ハードルを上げられたような気持ちになります(笑)」

〈二期会名作オペラ祭〉オペレッタ『こうもり』キャスト・インタビュー。第9回は、アルフレード役の金山京介です。
今年は、9月の『魔笛』タミーノ(※1)に続いての出演。オペレッタも昨年『メリー・ウィドー』カミーユに続く出演となります。
すらりとした長身から放たれる軽やかなテノールの歌声は、オペレッタの洒脱な若者役にもぴったりでしょう。公演を前に話を聞きました。

202111_kanayama_kyousuke_00.jpg 金山京介

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――『こうもり』のアルフレードはどのような人物でしょうか?

金山: 彼は自分の欲望に正直で、良くも悪くもあまり深く物事を考えていないような節も感じます。昔の恋人の家に旦那の留守中に忍び込み火遊びしようとしたり、挙句お酒を飲み過ぎて酔っ払うなんてとんでもないやつですよね!ある意味で1番人間らしい人物でしょうか。一幕フィナーレでは人間の三大欲求である食欲、性欲、睡眠欲全てを体現していますし(笑)

――まじめで思慮深い金山さんとは「正反対」の性格のようですが・・・そんなアルフレードの見せどころ、聴かせどころを教えてください。

金山: アルフレードは作品全体を通してそんなに登場シーンは多くありません。なのでできたら全部残さず聴いていただきたいですが、、、特に気合が入るのはやはり最初の影歌ですね!公演の第一声が自分の声から始まるというのはどの作品でもやはり緊張します。特にアルフレードは歌手という役柄ですし、ロザリンデも彼の歌声に惚れたと言っていますから、アルフレードを演じる時はとてもハードルを上げられたような気持ちになります(笑)

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2020年11月『メリー・ウィドー』より カミーユ役(前列中央/撮影 三枝近志)

――昨年の『メリー・ウィドー』カミーユに続いてのオペレッタ出演となりました。芝居(台詞)も歌唱も両立させなければいけない、しかも洒脱にみせなければいけないので、難しさもあり、楽しさもあるかと思いますが、何か特別な取り組み方などはありますか。

金山: 基本的にオペレッタだからとこうしなければいう風には考えていません。作品への理解を深め、キャラクターを掘り下げると自然な形で演じることができるのではと考えています。が、やはり演技の面ではオペレッタは自由度が高いなと感じます。特にアルフレードは明るいキャラが持ち味ですし、場を引っ掻き回してやろうと毎回楽しんで稽古に励んでいます!
あとオペレッタには音楽と台詞がありますので、台詞の扱いには気を遣いますね。特に今回は日本語での台詞ですし、舞台での台詞は音楽とはまた違った難しさを感じます。どう発語すればよく聞こえるか、演技として成立するかなど試行錯誤してます。このあたりはオペレッタならではの醍醐味だなと感じます!

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2021年9月『魔笛』より タミーノ役(右/撮影 西村廣起)

――LaDill(ラ・ディル (※2))での活動のように、オペラの枠を越えた活動も金山さんの魅力のひとつですね。今、オペラ以外でやってみたいことはありますか?

金山: 現時点でやってみたいことというのはないのですが、いつも新しいものとの出会いは新鮮ですね。これまでも様々なジャンルのものに触れることによって、クラシックについて違った角度から考える良い機会となりました。その経験はオペラの舞台にとても活きているなと感じます。これからもそういった出会いを大切にしていきたいと思っています。

――ファンの皆様に向けてメッセージをお願いします。

金山: 『こうもり』はオペレッタの傑作で、二期会でもこれまで何度も取り上げれた作品です。今回は再演という形ですが、初演よりさらにパワーアップした舞台をお届けできたらと思っております!
ぜひ会場へ足をお運びください。お待ちしております!

(※1)
▼9月『魔笛』タミーノ出演前にご紹介したインタビュー
二期会名作オペラ祭『魔笛』キャスト・インタビュー~タミーノ 金山京介「モーツァルトの楽曲は常に自分を高めてくれる大事な存在です」 |2021/9/3 - オペラの散歩道(二期会blog)

(※2)
▼La Dill(ラ・ディル)=金山京介(T)、彌勒忠史(CT)、坂下忠弘(Br)、岩田健志(Br)の4人による声楽ユニット
La Dill|プロフィール - 日本クラウン株式会社 クラウンレコード

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▼『こうもり』公演情報ページはこちら
2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30、26日(金)14:00*、27日(土)14:00、28日(日)14:00* 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…アルフレード 金山京介 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~ファルケ加耒徹「2幕後半に歌われる『親しい仲間よ』のアンサンブルでは、まるでベートーヴェンの『第九』のよう」

〈二期会名作オペラ祭〉オペレッタ『こうもり』キャスト・インタビュー。第8回は、ファルケ役の加耒徹です。
バロック時代から近現代の作品まで、幅広く、端正かつ情熱をもった歌を聴かせるバリトンとして、デビュー以来多くのファンを魅了しています。東京二期会の公演では、ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』アキッラでデビューし、その後、『ナクソス島のアリアドネ』ハルレキン、『金閣寺』鶴川と、やはり幅広い時代の作品に出演。今年8月には『ルル』シェーン博士という難役を急遽代役出演を果たして、さらに高い評価を受けました。
そして、今回のファルケ。待ち望んでいた方もいらっしゃるのではないでしょうか!? 公演を前に話を聞きました。

202111_kaku_tooru_00.jpg 加耒 徹

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――ファルケ役はやってみたい役のひとつだったのでは?

加耒: そうですね、いつかは必ずやってみたい、演じる事になるだろうと昔から考えていた役でした。今回出演させていただける事になり、とても嬉しいです。
オペレッタ『こうもり』は誰もが知る名作ですし、二期会の中でも上演回数の多い作品なのではないでしょうか。それだけに、お客様にこの作品を通じて新たな魅力をお伝えする難しさはあると思いますので、その作品の一部としてしっかり役目を果たしたいと思います。
実は学生時代、初めて学外のオペラ団体で出演した作品がこの『こうもり』で、その時はアイゼンシュタイン役だったのです。

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2016年11月『ナクソス島のアリアドネ』より ハルレキン役(左端/撮影 三枝近志)

――ファルケはどのような人物ですか。

加耒: この作品世界全てを冷静にコントロールする、クールな人物かなと思います。特に今回の演出ではそれが色濃く現れており、男女関係を使ってただ仕返しをするわけでは無く、その当時の世界情勢などを踏まえ、彼が存分に皮肉を描いている気がします。そして、自分が思い描く計画を淡々と、そして迅速に整えていく、まさに‘必殺仕事人’のような雰囲気を出していきたいと思います。

――それでは、加耒さんのファルケのここを見てほしい! 聴いてほしい! と思っているところを教えてください。

加耒: そうですね、タイトルロールという事もあり、多く舞台上に登場しておりますが、実は歌っている時間というのは最も短い役なのではないでしょうか。しかし、あくまで周りの人を利用してこの「こうもりの逆襲」という劇をコントロールしている立場ですので、自分の気持ちをじっくりと歌に乗せて表すという必要がなかったのでは無いかと思います。そんな中でも2幕後半に歌われる「親しい仲間よ」のアンサンブルでは、まるでベートーヴェンの「第九」のように先陣を切って「皆んなで手を取りお互い‘Du’と言い合おう!」と歌い始めるので、ここはとても気持ち良い瞬間ですね。是非注目していただけたら嬉しいです。
あとは舞台上でさまざまな役の感情の移り変わりを、どこか俯瞰して見ているファルケ。この動きにも是非注目して見ていただけると、今回の演出による『こうもり』の物語がよりわかりやすく伝わるのではと思っています。

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2019年2月『金閣寺』より 鶴川役(左/撮影 三枝近志)

――ダブルでの競演は、「ハンサム四兄弟」などで共演機会の多い宮本益光さん。本篇ではストーリー・コンダクターとしての力を持っているファルケですが、稽古場では、宮本さん方といっしょにどんな稽古場を作っていきたいですか。

加耒: とにかく益光さんのファルケ、かっこいいです!
益光さん演じるファルケの一挙手一投足から学べることが多くて、個人的にも稽古の時間が楽しくてしょうがありません。特にクルッと身軽に回る姿がかっこよくて、是非益光ファルケをご覧いただくお客様にはそこを注目して見ていただきたいですね。
もちろん、私は私のファルケを演じますので、益光さんと同じキャラクターというわけではありませんが、それでもポイントポイントでは吸収したものを使わせていただくかと思います。二期会オペラの場合はダブルキャストというシステムが通常ですので、こうやって同じ役を別の人が演じるとどうなるというのをキャスト間でも肌で感じられるのが嬉しいですね。常に吸収することを忘れずに日々を過ごしたいと思います。
今回のプロダクションですが同世代の歌手がたくさん一緒の舞台に乗っているというのも嬉しいポイントです。本番ももちろん楽しめると思いますが、こうやって毎日稽古を全力で過ごせるというのは、歌い手にとって大きな幸せですね。

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2021年8月『ルル』より シェーン博士役(左/撮影 西村廣起)

――ファンの皆様に向けて一言メッセージをお願いします。

加耒: 秋の終わり、共にJシュトラウスII世の煌びやかな音楽を楽しみましょう!ただし、シャンパンが全てを消し去ってくれるわけではない今回の演出。色々な感情うごめくこの舞台の一瞬一瞬をどうぞお見逃しなく。日生劇場にて、ファルケ博士がみなさまを「こうもりの物語」へ誘います。

*     *     *


▼『こうもり』公演情報ページはこちら
2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30、26日(金)14:00*、27日(土)14:00、28日(日)14:00* 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…ファルケ 加耒 徹 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~オルロフスキー成田伊美「いつも演奏する時は、自分が共感する部分を見つけようと思っています」

〈二期会名作オペラ祭〉オペレッタ『こうもり』キャスト・インタビュー。第7 回は、オルロフスキー役のメゾソプラノ成田伊美です。
2015年二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『ジューリオ・チェーザレ』題名役をはじめとして、二期会オペラにも出演を重ね、先月には、自身初のソロリサイタルも成功させました。
オルロフスキーはメゾソプラノの代表的な「ズボン役(男性役)」のひとつ。大役を前に話を聞きました。

202111_narita_yoshimi_00.jpg 成田伊美

*     *     *


――オルロフスキーはどのような人物でしょうか?

成田: オルロフスキーは二期会研修所時代に役を頂きまして、取り組みましたが、なんとも掴みどころがなく、当時は寂しげな人だなという印象が強すぎて、ただテンションの低い人になってしまった記憶があります。今考えてみると本当のオルロフスキーは誰よりもテンションの高い人で、だからこそ、生活感がないというか現実味がない人物かと思います。その点、今回のホモキさんの演出では共感する部分が多いかと思います!

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2015年5月『ジューリオ・チェーザレ』より 題名役(撮影 三枝近志)

――では、今回の成田さんの見どころ、聴きどころを教えてください。

成田: 今回の設定は大変珍しいオルロフスキーになっています。難役がさらに最高レベル難易度になったといった感じでしょうか?でも、先ほど述べたように、自分自身が共感できる部分をどんどん見つけていき、自分自身の方にグッと役を近づけていきたいと思います!見どころは、、、やはりアリアでしょうか? ファルケとの人間関係にもご注目ください!

――成田さんの世代は、メゾソプラノがとても充実している印象があります。お互いリサイタルのときは応援し合っているとも伺いましたが、そうした同世代、同声種の人たちを特に意識することはありますか。

成田: もちろん意識してます。私たちはおそらく、ただの仲の良い友達でもなく、ライバルというわけでもなく、お互い尊敬できている関係ではないでしょうか?一定の緊張感がないというと嘘になりますが、研修所で切磋琢磨したあの時から10年近くが経ち、お互い理解し合えてる部分が多いのかな?と私は思っています!

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2017年10月『蝶々夫人』より ケート役(左から2人目/撮影 三枝近志)

――成田さんのご両親も二期会アーティスト(ソプラノ成田淳子、テノール成田勝美)です。同じ道を歩もうと決意した一番の理由は何でしたでしょうか。

成田: 私は4歳の時に、『蝶々夫人』の子ども役をやりました。幼心にすごく楽しかった記憶があり、またあの世界に戻りたいと思ったことが、おそらくきっかけかと思います。ただ、本当はフルートで大学に進みたかったので、声楽を始めたきっかけは、はっきりと記憶になく、、、
父や母が歌っていることが日常でしたので、間違いなく影響は受けてるかと思います。父が大変苦しみながら本番に向かっているのも間近で見ていましたし、オペラというものの怖さはよく理解しているかと思います。でも両親のように歌いたいという気持ちはどこかにあったのかもしれませんね。

――成田さんが役を演じるにあたって、「自分らしさ」はどのように意識していますか。

成田: つい先日、メゾソプラノの偉大な先生とこの話をさせていただきました。その中で、歌曲でもオペラでも「音楽を自分の方に近づけることの大切さ」をお話してくださり、強く共感しました。自分から離れてしまうと、一見できているように見えても、ホールでは飛ばないことが多いように感じます。自分が本当に感じていること、思っていることが舞台では一番飛ぶのではないでしょうか?そのため、いつも何か演奏する時は、自分が共感する部分を見つけようと思っています。

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2021年9月『魔笛』より 侍女II役(左端/撮影 西村廣起)

――将来に向けて目指したい役や取り組んでいきたい作品は?

成田: リヒャルト・シュトラウスの『薔薇の騎士』オクタヴィアンと『ナクソス島のアリアドネ』作曲家はぜひ取り組みたいと思います。でも、最近一番興味があるのは、ビゼー『カルメン』カルメンでしょうか?すごく惹かれるオペラです。

――最後にお客様に向けてメッセージをお願いします。

成田: 長かったコロナ禍がようやく落ち着き、少しずつ日常を取り戻されているのではないでしょうか?『こうもり』では満席のお客様とお会いできるのを楽しみにしております。楽しいオペレッタの世界をご堪能ください!大爆笑間違いなしですし、ウィーンの香りが広がるような素敵な音楽をお楽しみください。劇場でお待ちしております!

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2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30、26日(金)14:00*、27日(土)14:00、28日(日)14:00* 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…オルロフスキー 成田伊美 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~ファルケ宮本益光「ファルケは、さながら舞台上の演出家」

〈二期会名作オペラ祭〉オペレッタ『こうもり』キャスト・インタビュー。第6回は、ファルケ役のバリトン宮本益光です。
今更言わずもがなですが、2004年『ドン・ジョヴァンニ』題名役で鮮烈な二期会デビュー、『フィガロの結婚』『コジ・ファン・トゥッテ』『魔笛』はじめとするモーツァルト作品の名歌手であり、自身作詞、作曲、劇作、ステージ・プロデュースを手掛ける確固たる世界観をもったマルチ・アーティスト。そして、『メリー・ウィドー』ダニロ、『こうもり』ファルケを当たり役とするオペレッタの名優です。
2013年(白井晃演出)、2017年(アンドレアス・ホモキ演出)に続く今回の主演。今一度、宮本益光の「分身」ともいえるファルケについて、そして『こうもり』の魅力について、話を聞きました!

202110_miyamoto_masumitsu_00.jpg 宮本益光

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――宮本さんのファルケにかける想いをお聞かせください。

宮本: 実は私はオペレッタを演じることに恐怖を感じています。オペラよりも民族性や生活臭が色濃い印象で、作品と対峙する度に自分にはこの作品は無理だ…と思ってしまうのです。しかし一方、皆と演じていてこんなに楽しい作品は他になく、この流れに身を任せたいと強く願う自分もいて、恋する少年のような気持ちにさせられるのです。
その中心にいるファルケは、さながら舞台上の演出家。私がこの作品に心躍らされているように、お客様の御心を揺らすべく、舞台を動かす喜びを楽しめたらいいなと思っています。

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2013年2月『こうもり』より ファルケ役(撮影 三枝近志)

――2017年のジャパン・プレミエ公演にも出演しました。アンドレアス・ホモキ演出を通して感じられたことはどのようなものでしたか?

宮本: この演出には、何層にも重なったヨーロッパの劇場史、その上に成り立っている凄みを感じます。『こうもり』という作品を介して私たちに何かを訴えようとする強い意志は、もちろんホモキさんの意志でもありますが、その根底にはヨーロッパの劇場で培われた、劇場ならではの修辞法が見て取れます。
ネタバレになるので多くは語りませんが、休憩あけに皆で歌われるシーンである種のカタルシスを強く感じたことは、私にとって役を超越するような体験で、思い出しても震える程です。

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2017年11月『こうもり』より ファルケ役(撮影 三枝近志)

――そこで、また新しい発見、新しいファルケ像の発見はありましたでしょうか。

宮本: 4年前の舞台を改めて見直してみますと、もちろん楽しく笑って見られる演出なのですが、私にはドタバタ喜劇という要素が側面的に見え、実は人の心を抉る…そんな切れ味の鋭さを感じました。ファルケは舞台上だけでなく、劇場全体をも支配している?
再演ということで、さらにクオリティを高めつつ、人と人とのアンサンブルを楽しみたいと考えています。

――それでは、開幕を楽しみにされているお客様にメッセージを。

宮本: 晩餐会が舞台となっているこの作品、どうか皆様も着飾ってお出かけください。劇場でお会いしましょう。

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2020年11月『メリー・ウィドー』より ダニロ役(撮影 三枝近志)

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★宮本益光 CDニュー・リリース情報!★
2021年10月、宮本益光は一気に2枚の新譜をリリースしました!

202110_msj_figaro.jpgモーツァルト・シンガーズ・ジャパン Vol.4
《歌劇「フィガロの結婚」K.492 全曲》

<2021年10月20日(水) 発売>
価格:5,500円(消費税、送料込)
MSJ(モーツァルト・シンガーズ・ジャパン)は、モーツァルトの声楽作品をこよなく愛する仲間たちによって2018年に結成されました。ピアノ伴奏によるモーツァルト・オペラ全作品の録音をめざしています。今回は、『フィガロの結婚』完全全曲収録の自信作。合唱もカットなし!

202110_home.jpgハンサム四兄弟 “HOME”
<2021年10月22日(金) 発売>
MClassics/価格:2,750円(税込)

ハンサム四兄弟(バリトン)
宮本益光・与那城 敬・近藤 圭・加耒 徹
髙田恵子(ピアノ)
長男:宮本益光、次男:与那城敬、三男:近藤 圭、四男:加耒徹という人気バリトン4人による新ユニット。同じバリトンながら、それぞれの声やキャラクターの個性が光る選曲と、こだわりのステージングで、「誰もが楽しめるクラシックコンサート」を展開。そんなコンサートがあなたの家に届く1枚です!(歌詞対訳はすべて宮本のオリジナル)

▼CD発売のご紹介記事はこちら
2021年10月、モーツァルト・シンガーズ・ジャパン(MSJ)とハンサム四兄弟のCDが発売されます! - オペラの散歩道(二期会blog)

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2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30*、26日(金)14:00、27日(土)14:00*、28日(日)14:00 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…ファルケ 宮本益光 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~アイゼンシュタイン又吉秀樹「おしゃれでかっこいい舞台で思いっきり羽目を外せるのですから、楽しみで仕方ありません!」

〈二期会名作オペラ祭〉オペレッタ『こうもり』キャスト・インタビュー。第5回は、アイゼンシュタイン役のテノール又吉秀樹です。
2014年『イドメネオ』タイトルロールで二期会デビュー。その後、二期会では2017年『こうもり』アイゼンシュタイン、2019年『天国と地獄』オルフェとオペレッタが続き、そして今回の『こうもり』再演の後には、来年2月の『影のない女』皇帝を控えています。充実した響きの中音域から力強い高音へ伸びていくその声に貫禄あり。初演に続くアイゼンシュタイン役に向けて話を聞きました。

202110_matayoshi_hideki_00.jpg 又吉秀樹

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――まずは、アイゼンシュタインはどのような人物でしょうか?

又吉: お金持ちの銀行家であるアイゼンシュタインはユーモアもあり、若い頃からファルケと様々な遊びをしてきた仲なのでしょう。歳を重ね社会的な立場もついてきたので普段は抑制されている分、お酒の入った遊びの場ではついつい羽目を外し過ぎてしまう、そんなキャラクターだと思います。しかも今回は収監直前というストレスが溜まっていた上に昔からの仲間のファルケと一緒。脇の甘くなる絶好の機会を狙われた、そんな状況でございます。

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2014年9月『イドメネオ』より イドメネオ役(撮影 三枝近志)

――2017年の公演にも同役で出演していました。アンドレアス・ホモキ演出のアイゼンシュタインは?

又吉: ホモキ演出のアイゼンシュタインは走る、飛ぶ、転げ回る、とにかく運動量がすごい。ですので僕の中では普段のアイゼンシュタインのイメージよりも年齢を若く感じています。また意外と妻のロザリンデの反応を気にしていたり、ファルケに飛びついて抱きしめたりと可愛さや人懐こさも細かく指示されていたと思います。まだまだ体力のあって盛大に遊べる可愛いオジ様、そんなイメージです。

――それでは、又吉さん自身が、東京二期会ホモキ演出『こうもり』の好きなところ、楽しみにしているところを教えてください。

又吉: キャラクターたちはエネルギーに満ちていて会話のテンポ感がよく、舞台の豪華さもあります。一方色調はシックにまとまっていて、洗練された雰囲気のある演出だと思います。そんなおしゃれでかっこいい舞台の中で思いっきり羽目を外せるのですから(アイゼンシュタインとしても又吉としても)楽しみで仕方ありません。
もう一つ、『こうもり』の重要な役にフロッシュがあります。これは歌手ではなくコメディアンや喜劇役者がつとめる役で、前回はイッセー尾形さんがスンバラしく面白いフロッシュを演じました。今回はなんと森公美子さん!! 面白くないわけがありません、お客様はもちろんだと思いますが、出演者も皆ワクワクしております。

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2017年11月『こうもり』より アイゼンシュタイン役(写真手前右/撮影 三枝近志)

――ウィーンで研修の経験もあるかと思います。『こうもり』にまつわるエピソードを。

又吉: ウィーンでは『こうもり』をフォルクスオーパー(大衆オペラ座)やウィーン国立歌劇場の大晦日公演などで何度も観劇いたしました。まずフォルクスオーパーの方は日本でいう吉本新喜劇のようなイメージで、会場はドッカンドッカンウケる、演者は台本なのかアドリブなのかわからないようなやり取りで自由に楽しんでいる、そんな舞台でした。国立劇場の方は大晦日に『こうもり』をやるのが恒例になっていて、舞台も歌手もとにかく豪華。こんなすごい歌手がこんな面白いことをしてくれるんだ、そんな感覚でした。もちろんこちらもドッカンドッカン笑いをとって、さすが本場のオペレッタ!という感じでした。ちなみに当日並んで買う立見席だったのですが、チケットに並んでる時間に全く知らない方がシャンパンとプラスチックのコップを配り始めてみんなで飲んだ楽しい思い出があります。

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2019年11月『天国と地獄』より オルフェ役(写真手前右/撮影 三枝近志)

――最後に、お客様に向けてメッセージを。

又吉: 出演者スタッフ一同、楽しんでいただけるよう心を込めて準備いたします。
シャンパンの泡のように一瞬で消えてしまう、美味しく美しく楽しい『こうもり』の時間を一緒に過ごしていただければ幸いです。
よーし!気合を入れて羽目を外すぞー!!!!

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★10月25日のWorld Opera Dayにあわせ、『こうもり』出演の又吉秀樹、小林啓倫によるスペシャル動画を公開しました!ぜひご覧ください

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2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30*、26日(金)14:00、27日(土)14:00*、28日(日)14:00 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…アイゼンシュタイン 又吉秀樹 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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出演者メッセージ到着!~Hakuju Hall主催「二期会 ディーヴァ, ディーヴォ」2021年度シーズン第2弾は11/2(火)14時開演!

二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了した若き歌手の声を聴くシリーズ、Hakuju Hall「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」。
今シーズンの第2弾(第24回)が、いよいよ11月2日(火)に開催されます。コンサートを直前に控えた、ソプラノ佐藤初音、ソプラノ重田 栞、バス後藤駿也 の三人よりメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。

      *     *     *
■佐藤初音 (さとう はつね)ソプラノ
この度は「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」に出演させていただけること、大変光栄に思います。
コロナ禍においても、創意工夫をして音楽の火を絶やさぬよう尽力してくださっている音楽界の皆様、また音楽を愛するお客様に心から敬意を表します。どんな時でも、大変な時だからこそ音楽は心を癒してくれるのだと思います。
わたくしからは共演の皆様をご紹介したいと思います。
後藤駿也さんは、包み込むような柔らかい低音で安心感があります。勉強家でコツコツ積み上げることが出来て、常に自分を高めて、新しい自分を発見している人です。これから沢山重宝されるバスになると思うので大注目してください。
重田栞さんは、とても可愛らしい雰囲気ですが、はっきり自分の意見を言ってくれる頼れるしっかりものです。高音から低音まで安定していて、スーブレットからズデンカのような役まで演じる表現力豊かな演技が魅力的です。コケットな部分も抒情的な柔らかさも持ち合わせています。
私の強みは息の長さと声の艶でしょうか。今はレパートリーを広げて自分の可能性を見つけている段階なので、これから色々な自分に出会えることを楽しみにしています。
今回はそれぞれの魅力が光るオペラアリア・重唱を演奏いたします。若いエネルギーに満ちた歌をお楽しみください!
■重田 栞 (しげた しおり)ソプラノ
この度は、「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」に出演させていただきますこと、大変有り難く思います。
昨年度、研修所マスタークラスでの1年間はコロナ禍真っ只中。Zoomと対面を併用した分散授業で、お互いの演奏を生で聴いたり、見たり、自由にコミュニケーションを取れる時間は本当に希少でした。もっとみんなのことを知りたかったなぁ…一緒に演奏したかったなぁ…と思っておりましたところ、この度、尊敬する2人の仲間と演奏する機会をいただき、嬉しい気持ちでいっぱいです。
さぁ、この3人でどんなプログラムをお届けしようかと話し合いを何度も重ね、今回はそれぞれの『個性』が生きるオペラアリア、重唱をご用意いたしました。私たちにとってはデビューのコンサートでもありますので、3人それぞれの音色を、少しでも多くの方にお楽しみいただけましたら幸いです。
■後藤駿也 (ごとう しゅんや)バス
皆様ご無沙汰しております。はじめましての方は、はじめまして。
バス歌手の後藤駿也と申します。オペラの世界に憧れて群馬県の田舎から東京に出てきて今年で9年目。田舎者の私も今ではすっかりナイスなシティボーイですが、いつも応援してくださる皆様には心から感謝申し上げます。こうしてオペラを歌い続けていられることに大きな喜びを感じる今日この頃です。
さて、今回出演させていただく「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」ですが、昨年研修所で苦楽を共にした頼もしい二人の仲間と私たちのお気に入りのオペラナンバーを演奏させていただきます。
若い声楽家三人が紡ぐ色鮮やかな音楽の世界をどうぞお楽しみください。会場でお目にかかれますこと、とても楽しみにしております。
      *     *     *

三人の新星によるひとときをどうぞご堪能ください!!


ちらし(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会 ディーヴァ, ディーヴォ <第24回>
二期会新星トップ6名による、ときめきのデビューコンサート!

日時:2021年11月2日(火) 14:00開演(13:15開場)※約90分/途中休憩あり
会場:Hakuju Hall(ハクジュホール)【アクセス
    ・小田急線「代々木八幡駅」南口 もしくは
    ・千代田線「代々木公園駅」1番出口より 徒歩5分
料金:全指定席 1,500円(税込) 《発売中》
出演:佐藤初音(ソプラノ)、重田 栞(ソプラノ)、後藤駿也(バス)、平川寿乃(ピアノ)
予定プログラム:
・モーツァルト:『魔笛』より「この聖なる殿堂では」〔後藤〕
・トマ:『ミニョン』より「私はティターニア」〔重田〕
・グノー:『ファウスト』より「なんと美しいこの姿」[宝石の歌] 〔佐藤〕
・R.シュトラウス:『アラベラ』より「もし私にふさわしい人がいるなら」〔佐藤・重田〕
・ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』より「マイスターを侮ってはいけない」〔後藤〕
・モーツァルト:『後宮からの逃走』より「わしは出かけるが命じておくぞ」〔重田・後藤〕
・プッチーニ:『蝶々夫人』より「ある晴れた日に」〔佐藤〕
・ベートーヴェン『フィデリオ』より「お金がなくては」〔後藤〕
・J.シュトラウスII世:『こうもり』より「田舎娘を演じるときは」〔重田〕
・ドニゼッティ:『ドン・パスクワーレ』より「お嬢さん、そんなに急いでどこへ?」〔佐藤・後藤〕
※曲目、曲順等が変更になる場合がございますので、予めご了承ください。

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第24回 二期会ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
11:00~17:00(火~金/祝日・休館日を除く)

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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~アルフレード澤原行正「何でもやる精神を持って色々と挑戦したい!」

〈二期会名作オペラ祭〉オペレッタ『こうもり』キャスト・インタビュー。第4回は、アルフレード役のテノール澤原行正(さわはら たかまさ)です。
2020年2月の東京二期会『椿姫』にアルフレードのカヴァーキャストとして参加してから、『サムソンとデリラ』『セルセ』『ファルスタッフ』『魔笛』と一気に本キャストでの出演を重ね、2021年の二期会オペラ最多出演歌手となった澤原。続く11月の『こうもり』にもアルフレードで出演します。
少し早いですが、澤原にとって大きな実りの一年になった今年を振り返りながら、『こうもり』に向けて意気込みを聞きました。

202110_sawahara_takamasa_00.jpg 澤原行正

*     *     *


――オペラの現場が重なる時期もあったと思います。何か工夫はしていましたか?

澤原: 2021年は「二期会オペラの一年」という気がします!研修生の時から本公演にソリストとして出演することを目標にしていたので、今年はその目標を叶えることができ、とても嬉しいです!
基本的には紙の楽譜を使っていますが、iPadにも楽譜データを入れており、ちょっとした移動時間や隙間時間に楽譜が見られるようにしています!あまり器用なタイプではないので、同時にいくつもの作品はできないので今年はペース配分や切り替えが大変でした…

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2021年5月『セルセ』より セルセ役(写真中央/撮影 三枝近志)

――二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』とその他の現場では雰囲気も違ったのではないかと思います。それぞれの印象を聞かせてください。

澤原: そうですね、『セルセ』は世代の近い人も多く、自分が題名役ではありましたが、時間をかけて、全員で『セルセ』を創り上げるという感覚があったように思います。それこそが「ニューウェーブならでは」かと思いましたし、マエストロ・演出家・スタッフの皆様、全ての方への感謝が尽きません。間違いなく今年のハイライトであったと思います。
『セルせ』があったからこそ、ほかの3公演で得るものも大きくなりました。自分の出番が限られている中、先輩方の役を作ることの完成度や高めていく姿勢がとても印象的でした。
「すごい!」という言葉だけではうまく言い現せないのですが…これまでに何度も歌われている役、初役であっても素晴らしいクオリティで稽古に臨まれる姿勢。稽古場にいる時にたくさんの刺激をいただきました。自分ももっと頑張らねば、もっと高みを目指したい!と思える時間を過ごせました。みんなで共に創り上げる感覚と、創り上げられたものが稽古場で融合する感覚、といった感じですかね。言葉に現しきれないのがもどかしいですが、すごく貴重な経験です(笑)!!

――そして『こうもり』アルフレードです。澤原さんの中ではどのような人物ですか。

澤原: 素直な人…でしょうか!愛すること、歌うこと、とにかく真っ直ぐ突き進む。プレイボーイな雰囲気だけど、キュートでもある。かっこよく歌うんだけど、ちょっぴり抜けた憎めない人…そんなイメージがありますね。「2.5枚目」ってところでしょうか(笑)

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2021年7月『ファルスタッフ』より カイウス役(写真中央/撮影 西村廣起)

――アルフレードがらみでの見どころ、聴きどころを教えてください。

澤原: 出番は常に目立っているように思いますが…やはり物語の冒頭でしょうか!影歌なんですが、このオペレッタはアルフレードの歌で始まります!
今年は『セルセ』も『ファルスタッフ』も冒頭で歌う役でしたので、今回の冒頭にも注目していただければと!

――今年はオペラ一色でしたが、オペラ以外(歌曲、お芝居、クラシック以外の歌唱、その他全く異なるジャンル)でやってみたいことはありますか?

澤原: 僕は元々学校の先生になりたくて教育学部にいたんです。その時にミュージカルをやったり、みんなで朝までカラオケに行ったり(笑)。 とにかく歌うことが好きでした。『セルセ』では中村蓉さんの振付もあり、歌手に求められる身体表現の幅はこれから広がっていくように感じました。なので、もっと身体表現の技術を磨くという意味では、舞踊やお芝居はやってみたいですね!ほかの人にくらべてオペラ歌手を目指すスタートも遅かったですし、「何でもやる!」精神を常に持っていたいです。できるできないではなく、やってみる!という思いを持って、色々と挑戦したいです!

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2021年9月『魔笛』より 僧侶II役(写真手前右から2人目/撮影 西村廣起)

――最後に、お客様に向けて。

澤原: (コロナ禍の)状況は徐々に良くなってきているように感じます。しかし、まだまだ油断はできませんし、公演が無事に行われるよう我々出演者も注意しながら稽古に臨みます。
お客様に舞台で起こる非日常、そして愉しいひと時をお過ごしいただければと思っております。
様々な性格の音楽、そして登場人物を是非、日生劇場でお楽しみください!

*     *     *


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2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30*、26日(金)14:00、27日(土)14:00*、28日(日)14:00 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…アルフレード 澤原行正 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~オルロフスキー郷家暁子「どこまでも品があって美しいオルロフスキー」

〈二期会名作オペラ祭〉オペレッタ『こうもり』キャスト・インタビュー。第3回は、オルロフスキー役のメゾソプラノ郷家暁子(ごうけ あきこ)です。
2018年5月、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』ブラダマンテで二期会デビューを果たすと、プッチーニ「三部作」(『修道女アンジェリカ』)、『金閣寺』と続けて出演。今年8月『ルル』でも劇場の衣裳係/ギムナジウムの学生で出演しました。日生劇場では2019年にNISSAY OPERA『ヘンゼルとグレーテル』ヘンゼルで主演を果たしています。
今回の大役を前に意気込みを聞きました。

202110_gouke_akiko_00.jpg 郷家暁子

*     *     *


――オルロフスキー役は、目標とする役のひとつだったのではないかと思います。今の心境をお聞かせください。

郷家: 藝大生の頃から二期会のオペレッタは大好きでした。その二期会のオペレッタにメゾの役として最も有名なオルロフスキーで出演できる事は最高の名誉だと思っております。

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2018年9月プッチーニ 三部作『修道女アンジェリカ』より 修練女長役(写真中央/撮影 三枝近志)

――オルロフスキーはどのような人物でしょうか。演じる立場として、オルロフスキーはどのような性格だと考えていますか?

郷家: とても難しい質問ですね(笑)
性格と言える物ではないかもしれませんが…テキスト通りなら、贅の限りを尽くして、もう楽しい事はなく、若くして世捨て人の様になった青年…ということでしょうか。
私が演じる際に必ず気をつけているのは、彼はどこまでも品があって美しい男性だという、この一点です。一つ一つの所作や視線にも何より品があるべきだと思っております。
少しタイプは違いますが、『ばらの騎士』のオクタヴィアンとも似ているように思います。

――オルロフスキーの見どころ、聴きどころを教えてください。

郷家: なんといってもオルロフスキー登場すぐのクプレ「十人十色」ではないでしょうか。
それ以外にもアンサンブルの中では、彼の品格と美しさの特徴を表すように、とても美しいメロディーを担っているので…見どころも聴きどころも全てです!

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2019年2月『金閣寺』より 娼婦役(写真右/撮影 三枝近志)

――小さい頃は宝塚の男役に憧れていたとか。今はメゾソプラノとして、女性役と男性役、どちらがお好きですか?

郷家: 昔は男性役が大好きで、女性役は苦手でした。学生時代、私が男性役をすると「好きになりそう!」と女性の友人から感想を頂いたりしていました(笑)
今はどちらの役もそれぞれの面白さをとても感じていて、どちらも大好きです。

――ところで、郷家さんは、たくさん「趣味」や「特技」がおありとか。

郷家: 趣味や特技は沢山あります。
昔から手芸や料理が大好きで、稽古が立て込んできて疲れると、夜中にお菓子作りや刺繍をしたりしてストレス発散します。
最近は大学院生の頃までやっていたクラシックバレエを復活しまして、週に2回ほど通っています。

――オペラでも生かされることはありますか。

郷家: バレエは大学の授業でもありましたし、舞台人にはとても必要な要素を沢山学べます。
でも一番鍛えられるのは短い時間で振り付けを覚えて踊るという短期記憶というもので、こちらは暗譜に役に立っているなと感じます。

――最後に、お客様へ向けて『こうもり』の魅力をお願いします。

郷家: 二期会がお送りするオペレッタ「こうもり」、もうこれだけで楽しいに決まっています!
美しい音楽に楽しいお芝居、一晩の夢を(或いは四晩?!)観にお越しくださいませ。

*     *     *


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2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30*、26日(金)14:00、27日(土)14:00*、28日(日)14:00 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…オルロフスキー 郷家暁子 出演日

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開催迫る!10/17(日)五島記念文化賞オペラ新人賞 海外研修成果発表 「高橋 維ソプラノリサイタル」~公演に向けて動画メッセージ到着!

この度、ウィーンでの海外研修成果発表として、東急財団主催「高橋 維 ソプラノリサイタル」を銀座 王子ホールで開催する運びとなりました。

前半では研修で特に力を入れて取り組んだリヒャルト・シュトラウスの作品、後半ではコロラトゥーラソプラノの魅力を詰め込んだフランスとイタリアの作品をお送りいたします。
ピアニストには多田聡子さんをお迎えし、難易度の高い楽曲を確かな技術と華やかな演奏スタイルで支えてくださいます。また、演出家の田尾下哲さん監修の下、視覚的にも楽しめる公演を目指します。

高橋は平成28年度 第27回五島記念文化賞オペラ新人賞を受賞後、ウィーンで研鑚を積み、近年多くのプロダクションのオペラに出演しています。昨年は日生劇場『ルチア~あるいはある花嫁の悲劇~』タイトルロール、今年は佐渡裕プロデュースオペラ『メリー・ウィドウ』でヴァランシェンヌ、9月には東京二期会『魔笛』夜の女王を演じました。11月には東京二期会『こうもり』アデーレに出演予定です。

高橋の声が作り出す多彩な音色や表情、そして音楽と表現のつながりをぜひお楽しみください。

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▼自身「初」となるソロリサイタルに向け、メッセージが届きました。

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211017takahashi_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
五島記念文化賞 オペラ新人賞研修成果発表
高橋 維 ソプラノリサイタル
日時:2021年10月17日(日) 14:00開演(13:30開場)
会場:銀座 王子ホール
  (東京都中央区銀座4-7-5)
料金:(全席指定・税込) ¥4,500
出演:高橋 維(ソプラノ・平成28年度五島記念文化賞オペラ新人賞)
   多田聡子(ピアノ)
   田尾下 哲(監修)
予定プログラム:
 R.シュトラウス 歌曲
  「かわらぬもの」
  「私は花束を編みたかった」
  「子守唄」
  「母のたわごと」
  「こんにちは、愛らしいミルテよ」
  「私にあなたの歌が響いたとき」
 R.シュトラウス 歌劇『ナクソス島のアリアドネ』より “偉大なる王女様”
 G.マイアベーア 歌劇『ディノラ』より “軽やかな影”(影の歌)
 C.ドビュッシー 歌曲
  「アリエルのロマンス」
  「死後の艶姿」
  「音楽」
 G.ドニゼッティ 歌劇『ランメルモールのルチア』より
    “彼の優しい声が”(狂乱の場)

主催:公益財団法人東急財団
後援:公益財団法人東京二期会
制作:株式会社二期会21

▼「高橋維ソプラノリサイタル」公演情報ページはこちら
五島記念文化賞 オペラ新人賞研修成果発表「 高橋 維 ソプラノリサイタル」|主催・制作コンサート - 株式会社二期会21

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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●チケットお取扱い
王子ホールチケットセンター 03-3567-9990
(月~金10:00~18:00/土日祝 休業)
チケットぴあ (Pコード:197-275)

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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~アデーレ雨笠佳奈「私もよく料理や掃除をしながら一人で歌っていますが、アデーレも絶対やっていると思いますね。」

〈二期会名作オペラ祭〉オペレッタ『こうもり』キャスト・インタビュー。第2回は、アデーレ役のソプラノ雨笠佳奈です。
雨笠は、今年5月の二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』のアタランタ役で二期会オペラ・デビューしたばかり。早くも東京二期会オペラ劇場公演のキャストに抜擢されました。
それでは早速インタビューしてまいりましょう。

202110_amagasa_kana_00.jpg 雨笠佳奈

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――『こうもり』アデーレが決まったときの心境を教えてください。

雨笠: オーディションの合格通知を頂いたときは心臓が飛び出るとはこのことか!と思うくらいびっくりしました。何かの間違いではないかと疑うほど(笑)
嬉しさを通り越して、どうしよう!という気持ちの方が大きかったです。
4年前の初演時、客席から観ていた舞台に自分が立つなんて想像しただけでも震えましたし、オペレッタ『こうもり』は二期会の十八番でもありますから、頂いた役目をしっかり果たさなければ、期待に応えなければと勝手に自分を追い込んでしまって…でもある日気が付いたんです。おこがましいなと(笑) 何を勝手に背負っているんだ!と。そんなにいろんなものを背負ったアデーレをお客様は観たいと思うか?と自分に問いかけたら少し気持ちが楽になりました。今はとにかく、今の私が感じ、そして表現できる最高のアデーレを生きたいと強く思っています。

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2021年5月『セルセ』より アタランタ役(撮影 三枝近志)

――5月の二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』のときのことも伺ってみたいと思います。本番に向けて、一番苦労したこと、乗り越えられたことを教えてください。

雨笠: 最大の苦労はやはりバロック・ピッチとの戦いでした。簡単に言うと、私たちがいつも慣れ親しんでいる音より半音低い音程になります。ただこれが厳密に言うと半音の幅とは少し違うのです…これによりいくら自宅で半音下で練習をしても稽古場に行くと何となく音程が上ずるという現象が生じます。
鈴木秀美マエストロから、バロック・ピッチ以外の曲を聞くのは禁止!とお触れを出され、段々とバロックの音色の中に溶け込むことができるようになりました。

――『セルセ』で得られた一番の喜びは何でしたでしょうか?

雨笠: やはり「出会い」でしょうか。共演者との出会いもそうですし、作品に出会えたこと、そしてバロックならではの、その時にしか生まれない変奏やヴァリエーションに出会えたり、音楽が今生まれた!という感覚に出会えたことが一番嬉しかったです。センスの良い変奏をするとオーケストラが模倣をしてくれるのですが、ナンセンスだと全くもって真似してくれないんです。「あ、今のはダサかったかぁ」とちょっぴり落ち込んだりするのも楽しかったですね。
オペラはロングラン公演があるミュージカルなどとは違い、2ヶ月近くかけて作り上げてもたった一晩か二晩で弾けて終わってしまう。本当にあっという間で、本番を迎えると私の場合は嬉しさよりも寂しさの方が上回ってしまうんです(笑)

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2021年5月『セルセ』より アタランタ役(撮影 三枝近志)

――そしてアデーレです!ご自身の考えるアデーレとはどのような人物でしょうか?

雨笠: 演じる役をあまり自分の方に寄せてしまうのは良くないのですが、女優(歌手)を目指しているという点では自分と共通点があると思います。私もよく料理や掃除をしながら一人で歌っていますが、アデーレも絶対やっていると思いますね。ドイツ語に「Adel:貴族・高貴・気品」という言葉があるのですが、ひょっとしてアデーレの名前はここから来ているのではないかと思うことがあります。神様がちょっと入れる薬を間違えてしまったせいで「女“優”」ではなく、「女“中”」に生まれてしまったけれど、本来の私はもっと気高くて才能あふれる人物なのよ!と思っている人だと思います。自分の欲求にとても正直なところは人妻であるロザリンデとの対比としても面白いですね。まさに猪突猛進タイプ。こういう人は強いです!

――最後に、お客様に『こうもり』の魅力をお伝えください!

雨笠: 何といってもウィーンの粋な音楽!自然と足が動き出すような曲ばかり。街を歩きながら聴いていると勝手に指揮をしていたりスキップしそうになったり、ちょっと変わり者になりかねません(笑)
物語もカラッとしていて良いですよね。うじうじ悩んだり泣いたりする人が誰も出て来ないというのも面白い。ロマン派のオペラではあり得ませんよね。ただこのオペレッタが作曲された時代背景にはコレラや株価の暴落など、作品の明るさと対照的な影がちらつきます。「憂いや悩みも忘れてしまおう」「全てシャンパンの泡のせい」この言葉たちもそれを考えると切なさを覚えます。その時置かれている状況下でも違うとは思いますが、観るたびに楽しいだけではない何かを感じさせるのもこの作品の魅力だと思います。

とはいえ!それはお客様お一人お一人に感じ取ってもらうこと!
ウィーンの粋で爽やかな風を感じにぜひ劇場までお越しください。ご来場を心よりお待ちしております♪

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2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30、26日(金)14:00*、27日(土)14:00、28日(日)14:00* 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…アデーレ 雨笠佳奈 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会名作オペラ祭『こうもり』キャスト・インタビュー~アイゼンシュタイン小林啓倫「馬鹿騒ぎだけでは終わらない、今を風刺するような、笑いの中にも棘がある」

9月公演『魔笛』に続く、〈二期会名作オペラ祭〉第2弾は、11月のオペレッタ『こうもり』です!
本日から主要キャストをインタビュー形式でご紹介してまいりましょう。

トップバッターは、昨年第89回日本音楽コンクール声楽部門で優勝を飾り、今最も勢いに乗る若手バリトンのひとり小林啓倫(こばやし ひろみち)です。歌うとその場の空気を圧倒する重厚な声で、かつハイヴォイスもこなす小林ですが、普段はいたって物腰柔らか。2017年の二期会『こうもり』ではファルケ役を演じましたが、今回は同じプロダクションでアイゼンシュタインに。今回の舞台に向けて話を聞きました。

202109_kobayashi_hiromichi_00.jpg 小林啓倫

*     *     *


――小林さんが考えるアイゼンシュタインとは、どのような人物でしょうか?

小林: 彼は金持ちの銀行家で、金利で生活をしています。名前を直訳すると“鉄石”さん、その名の通りの頑固者。何をしたのか5日間投獄される事が決まり、更に役人を殴り刑期を8日間に延ばしてしまうヤンチャ者。妻が居るのに女性が大好きな遊び人。表面的には満たされているのに、とても怒りっぽく常に刺激を求めていて、何か満たされない渇きのようなものを抱えている。そんな人物だと思います。

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2017年11月『こうもり』より ファルケ役(手前右/撮影 三枝近志)

――前回、同じプロダクションでは、ファルケ役でした。復讐する奴からされる奴へと変わるわけですが、この二人が絡むシーンを中心に、見どころ、聴きどころを教えてください。

小林: 友であり復讐する側とされる側で物語の核を担う二人ですが、一幕のデュエットはとても楽しい曲でありながらアイゼンシュタインが罠に嵌められていく重要なシーンだと思います。
またアイゼンシュタインとファルケでは音域的にかなりの違いがあります。日本ではテノールが担当する事が多いアイゼンシュタインですが、バリトンが歌う事によってより自然に彼のパーソナリティを表現できるのではないかと思います。

――小林さん自身の性格は、アイゼンシュタイン派ですか?それともファルケ派ですか?

小林: ファルケは公爵や刑務所長、その他大勢の晩餐会の出席者を巻き込んだ大掛かりな復讐劇をコツコツと計画していました。そういう計画性と忍耐力がある彼は私とは正反対の人間だと思うので、私はアイゼンシュタイン派だと思います。

――演出家アンドレアス・ホモキの稽古で印象に残っていることなどありますか?

小林: 彼は必要以上に誇張された表現を嫌い、台詞のテンポ感にとても気を配っていたように思います。勿論4年前も日本語の台詞でしたが、流れが滞っていたりする所はすぐに見抜き、日本人歌手たちに日本語の台詞の指導をしていたのはとても印象的でした。

202109_kobayashi_hiromichi_02.jp
2018年9月プッチーニ〈三部作〉『ジャンニ・スキッキ』より マルコ役(右から2番目/撮影 三枝近志)

――最後に、お客様へ向けてメッセージをお願いいたします。

小林: ファルケ役で二期会デビューしてから4年。多くの舞台を踏み、賞をいただいたりもしました。中でも『こうもり』は毎年ファルケ役やアイゼンシュタイン役で全国のどこかで演じてきた大切な作品です。またホモキ氏の演出は決して馬鹿騒ぎだけでは終わらない、どこか今生きている私たちを風刺するような、笑いの中にも棘があるような所が好きです。この演出でアイゼンシュタインを演じられるのをとても楽しみにしています。お客様にも是非ホモキ氏の『こうもり』の世界を楽しんでいただきたいと思います。

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2021年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年11月25日(木)18:30、26日(金)14:00*、27日(土)14:00、28日(日)14:00* 日生劇場
指揮:川瀬賢太郎/演出:アンドレアス・ホモキ/管弦楽:東京交響楽団
*…アイゼンシュタイン 小林啓倫 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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出演者メッセージ到着!~Hakuju Hall主催「二期会 ディーヴァ, ディーヴォ」2021年度シーズン第1弾は10/7(木)14時開演!

二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了した若き歌手の声を聴くシリーズ、Hakuju Hall「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」。
今シーズンの第1弾(第23回)が、いよいよ10月7日(木)に開催されます。コンサートを直前に控えた、ソプラノ石野真帆、ソプラノ竹内明菜、メゾソプラノ武藤あゆみ の三人よりメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。

      *     *     *
■石野真帆 (いしの まほ)ソプラノ
この度、『第23回二期会ディーヴァ,ディーヴォ』に出演させていただきますこと、大変有り難く思います。昨年というのは、コロナウイルス感染症による緊急事態宣言など、思いもよらぬ日常が始まった年でした。ただでさえコロナ禍で何をするにも大変な世の中ですが、最初こそ休講だったものの、先生方、二期会の方々のおかげで、様々な対策のもと授業を行い、無事に今年の2月にこのHakuju Hallさんで尊敬する仲間たちと共に修了試演会を迎えることができました。今は少しずつ音楽界も戻りつつありますが、まだ以前と同じようにはいかないのが現実です。ステージで歌えること、お客さまがいて、拍手をいただけること、こんなに幸せなことはないと日々改めて痛感しております。そして、マスタークラスの集大成を迎えた思い出深くもある憧れのHakuju Hallさんで演奏できるという機会も大変嬉しい気持ちです。お客さまに聴いていただける機会をいただいたこと、支えてくださる皆さまに、より感謝をしてステージに立ち、一曲一曲お届けしたいと思います。
今回のプログラムは、女声3名ということで、アリアだけでなく、歌曲や重唱、様々な曲にチャレンジしています。皆さまに楽しんでいただけるよう、準備をしているところです!
会場でお待ちしております!
■竹内明菜 (たけうち あきな)ソプラノ
二期会ディーヴァ、ディーヴォに出演させていただけること、大変嬉しく思っております。
二期会研修所では予科から勉強させていただき、毎授業熱い指導を受けられたことが私の大切な宝物となりました。先生方からいただいた一つ一つの言葉が、演奏するときに、私にとって大きな力になっています。
二期会での研修を終えた今、これまで音楽を続けてこられたこと、そしてそれを見守ってくださった先生方、家族、仲間がいてくれたこと、そのことに感謝の気持ちでいっぱいです。
いつでも音楽に全力で向き合う石野さん、武藤さんにたくさんのエネルギーをいただきながら、私も楽しいコンサートにできるよう精一杯演奏させていただきます。
みなさまのご来場お待ちしております!
■武藤あゆみ (むとう あゆみ)メゾソプラノ
この度は、今までたくさんの素晴らしい方々が出演されてきた「二期会ディーヴァ,ディーヴォ」に出演させていただけること、大変光栄に思います。
マスタークラスの時にコロナという未曾有の出来事が起こり、今まで当たり前にしていた事ができなくなるという事態になりました。ですが、それに負けることなく、真摯に音楽と向き合い、声楽家として歩んでいけるよう日々精進していきたいと思います。
今回は女声3人による演奏会となっており、有名なオペラアリアから他ではなかなか聴けないような重唱曲まで私たちだからこそ出来るプログラムを取り揃えました。
切磋琢磨し合った仲間と共に、皆さまに楽しんでいただける演奏会にしたいと思います。
ご来場をお待ちしております!
      *     *     *

三人の新星によるひとときをどうぞご堪能ください!!


ちらし(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会 ディーヴァ, ディーヴォ <第23回>
二期会新星トップ6名による、ときめきのデビューコンサート!

日時:2021年10月7日(木) 14:00開演(13:15開場)※約90分/途中休憩あり
会場:Hakuju Hall(ハクジュホール)【アクセス
    ・小田急線「代々木八幡駅」南口 もしくは
    ・千代田線「代々木公園駅」1番出口より 徒歩5分
料金:全指定席 1,500円(税込) 《発売中》
出演:石野真帆(ソプラノ)、竹内明菜(ソプラノ)、武藤あゆみ(メゾソプラノ)、髙木由雅(ピアノ)
予定プログラム:
・リスト:「おお、愛しうる限り愛せ」〔竹内〕
・シェーンベルク:4つの歌曲Op.2より「私にあなたの金の櫛をください」〔武藤〕
・小林秀雄:「落葉松」〔石野〕
・ドニゼッティ:ポジリポの夏の歌より
  「まなざしと声」 〔石野、竹内〕
  「ビーチェの吐息」〔石野、武藤〕
  「酔っ払い」   〔竹内、武藤〕
・モーツァルト:『フィガロの結婚』より「愛の神よ、安らぎをお与え下さい」〔石野〕
・マスネ:『ウェルテル』より「手紙の歌」〔武藤〕
・マスネ:『マノン』より「私が女王のように街を歩くと」〔竹内〕
・ヴェルディ:『運命の力』より「神よ、平和を与えたまえ」〔石野〕
・R.シュトラウス:『ナクソス島のアリアドネ』より「先生、お許しください」〔武藤〕
・R.シュトラウス:『ばらの騎士』第3幕より
     〈元帥夫人、ゾフィー、オクタヴィアンの三重唱〉〔石野、竹内、武藤〕
※曲目、曲順等が変更になる場合がございますので、予めご了承ください。

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第23回 二期会ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
11:00~17:00(火~金/祝日・休館日を除く)

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二期会名作オペラ祭『魔笛』キャスト・インタビュー~パミーナ盛田麻央「人と人とのつながり、愛の深さを感じられる『魔笛』を」

繊細な語感とニュアンスの表現を可能とする、純度の高い響きをもったソプラノ盛田麻央。主軸のひとつなるモーツァルトのレパートリーでは、これまでにも宮本亞門演出『フィガロの結婚』バルバリーナ、カロリーネ・グルーバー演出『ドン・ジョヴァンニ』ツェルリーナに出演してきました。
そして、今回『魔笛』パミーナに挑戦。その意気込みを聞きました。

202109_morita_mao_01.jpg 盛田麻央

*     *     *


――宮本亞門演出モーツァルト作品の出演は、『フィガロの結婚』(2016年)以来となります。亞門さんの現場はどのような印象がありますか?

盛田: 私は亞門さんの演出を再演として関わってきたのですが、まず立ち稽古が始まって毎回驚くのは、その緻密さです。一人一人のキャラクターが既に目の前で生きて見えてきます。誰かの動きがズレれば、他の誰かのキャラクターもズレてしまう。その中に入り込んでいくのはとても勇気がいるし、難しいですが、同時に本当にワクワクする体験です。

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2011年11月『ドン・ジョヴァンニ』(カロリーネ・グルーバー演出)より ツェルリーナ役(一番左/撮影 三枝近志)

――パミーナ役は、どのような役柄、人物、キャラクターでしょうか。

盛田: パミーナは様々な登場人物と出会い、その言葉に沢山影響を受け、心を動かされる役です。ただ今回の演出では、根底に「母親であること」がパミーナを支えているように感じます。それがゲームの中のお姫様であっても彼女自身を強くみせているのでは…と思います。

――名曲ぞろいの『魔笛』ですが、あらためて一番の聴きどころ、一番感動するところを教えてください。

盛田: 本当に名曲ばかりで、どれかを選ぶのは難しいですね。その中での私の最初の“キュン”ポイントは、タミーノのアリアでしょうか!「序曲」から軽やかな心躍る音楽が続きますが、タミーノに愛のスイッチが付いた瞬間、なんとも繊細で美しいメロディが流れます。これで私は心を鷲掴みされてしまいます。是非皆さまにもその体験をしてもらいたいです!

――人生最初のモーツァルト体験はどのようなものでしたでしょうか?

盛田: 小学校の合唱団で、『魔笛』のハイライトに出演したときです。その頃は「蛇」の役をみんなで演じたり、「パパパの二重唱」で子どもたちになったりと、「モーツァルトって楽しい!!」という記憶でした。
そして、大学に入って『魔笛』と再会したとき、このオペラの壮大さに感動したのを覚えています。

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2016年7月『フィガロの結婚』(宮本亞門演出)より バルバリーナ役(中央右/撮影 三枝近志)

――これまでで一番印象に残っているモーツァルトの舞台、演奏はどのようなものでしたでしょうか?

盛田: スザンナ役を歌った大学院オペラ『フィガロの結婚』は思い出深い舞台です。初めてのメイク、衣裳、初めてのオーケストラでのオペラ。すべてが初めてでわからないことだらけでしたが、カーテンコールのとき、少し大人になったような気分だったことが忘れられません。長い時間をかけて勉強し作り上げた仲間や先輩との体験は今の私の力になっています。

――今、この『魔笛』を上演することの意味、お客様にお伝えされたいことを聞かせてください。

盛田: コロナ禍がますます厳しい状況になり、オペラや舞台を上演すること、ましてや人が外に出ること自体が難しい中で、空気を動かして音を奏で、息遣いを感じ、愛を歌う。今回の『魔笛』は本当に人と人との繋がり、そして愛の深さを感じられる作品です。聴いていただけるお客様にその温もりを感じていただけたら幸いです。

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2021年9月公演 W.A.モーツァルト『魔笛』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年9月8日(水)18:30、9日(木)14:00*、11日(土)14:00、12日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
*…パミーナ 盛田麻央 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
※緊急事態宣言の延長により、11日(土)と12日(日)公演は予定来場者数が収容定員の50%を超えているため、新規チケット予約受付を停止させていただきました。両日は当日券の販売もございません。
8日(水),9日(木)の公演につきましては、引き続き新規のご予約を承っております。尚、本公演は予定通り開催させていただきます。すでにお客様のお手元にあるチケットは有効となります。ご来場を心よりお待ちいたしております。


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二期会名作オペラ祭『魔笛』キャスト・インタビュー~タミーノ 金山京介「モーツァルトの楽曲は常に自分を高めてくれる大事な存在です」

2015年の宮本亞門版『魔笛』のタミーノ役がデビュー・ロール。『後宮からの逃走』ベルモンテでも艶やかな歌を聴かせ、二期会のモーツァルト・テノールの一翼を担う存在となった金山京介が、今回の公演でも登場します。(8日(水)、11日(土)出演)
再びの舞台にむけて意気込みとモーツァルトに寄せる想いを聞きました。

202109_kanayama_kyousuke_01.jpg 金山京介

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――宮本亞門演出版『魔笛』のタミーノ役は、どのような役、人物、キャラクターでしょうか。

金山: 今回の『魔笛』はタミーノがゲームの世界に入り込んでしまったところから始まります。その世界においてタミーノは唯一の現実世界の人間であり、出会う人全てがゲームのキャラクターなのです。
僕自身もゲームが好きで、「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」で育った世代ですが、通常のロール・プレイング・ゲームでは冒険が進むにつれレベルが上がり、ステータスが上がり、新しい技を覚えて、敵を倒していきます。しかし今回の冒険では派手な技や敵を倒したり・・・といったものは出てきません。成長するのはタミーノの内面、人としての強さなのです。
人の内面というものは外見からでは中々判断することが難しいものです。そのタミーノの精神的な成長をどうお客様にお伝えできるか、そこが一つのポイントとなってくるのではないかと感じています。

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2015年7月『魔笛』より タミーノ役(一番右/撮影 三枝近志)

――名曲ぞろいの『魔笛』ですが、あらためてお伺いいたします。ご自身のお考えになる一番の聴きどころ、一番感動されるところを教えていただけますか?

金山: タミーノのアリアです!!と言いたいところですが、私が1番感動するところはパミーナのアリアですね。
愛するタミーノとようやく出会えたのに、タミーノは試練を受けているためパミーナと話すことができません。パミーナはそれをもう私のことを愛していないのだと思い込んで、悲しみの淵で歌います。このアリアで「Ruhe」と「Tod」という二つの言葉が出てきます。それぞれ「平穏」と「死」という一見相反する言葉のようですが、この時のパミーナにとって「死ぬことこそ心の平穏」なのです。
このアリアはタミーノとして舞台上で聴くこととなるのですが、いつも美しいメロディーに感動してしまいます。この美しい音楽をぜひ会場でお楽しみください。

――ご自身にとって、人生最初期のモーツァルト体験はどのようなものでしたでしょうか?

金山: 学部生のときに初めて歌ったモーツァルトのアリアが『コジ・ファン・トゥッテ』 の「Un'aura amorosa(愛の息吹)」 でした。音も高くて、レガートで歌わなければならず全く歌えませんでしたね。モーツァルトは学生の頃にたくさん勉強したおかげか、今も苦手意識が抜けません(笑)

――金山さんにとりまして、モーツァルトの楽曲はこれからも主要なレパートリーであり続けるのではないかと思います。金山さんにとりまして、モーツァルトの音楽はどのような存在でしょうか。

金山: これまでもモーツァルトの作品を演じてきましたが、何度演奏しても毎回新たな発見があります。それは音楽であったり、キャラクターについてであったり様々ですが、毎回とても刺激的で自身の成長に繋がっていると感じています。モーツァルトの楽曲は常に自分を高めてくれる大事な存在です。

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2018年11月『後宮からの逃走』より ベルモンテ役(左/撮影 三枝近志)

――2015年の二期会初演から6年たちました。今、この『魔笛』を上演することの意味、お客様にお伝えしたいことは何でしょうか。公演に向けて意気込みをお願いいたします。

金山: 先ほどお話しした魔笛のテーマの一つである「成長」、タミーノは困難に立ち向かい試練を経て、幸せを掴むことができました。
コロナ禍のオペラ上演は様々な規制が課されますが、我々出演者、スタッフ、関係者一同感染対策に取り組み、試行錯誤しながら公演に向けて稽古を重ねております。この困難に立ち向かい、乗り越えて、初演より更に成長、パワーアップした舞台をお届けいたします!
ぜひ会場へ足をお運びください!お待ちしております。

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2021年9月公演 W.A.モーツァルト『魔笛』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年9月8日(水)18:30*、9日(木)14:00、11日(土)14:00*、12日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
*…タミーノ 金山京介 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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※緊急事態宣言の延長により、11日(土)と12日(日)公演は予定来場者数が収容定員の50%を超えているため、新規チケット予約受付を停止させていただきました。両日は当日券の販売もございません。
8日(水),9日(木)の公演につきましては、引き続き新規のご予約を承っております。尚、本公演は予定通り開催させていただきます。すでにお客様のお手元にあるチケットは有効となります。ご来場を心よりお待ちいたしております。


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二期会名作オペラ祭『魔笛』キャスト・インタビュー~タミーノ 市川浩平「タミーノも私も、周りの人に助けられて生きている。感謝の気持ちを込めて歌います」

9月公演『魔笛』、9日(木)と12日(日)のタミーノを演じるのは、テノール市川浩平。二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』オロンテでデビュー後、二期会では『サロメ』、『サムソンとデリラ』と出演が続いています。その端正な舞台姿と歌唱は、王子役にはぴったりです。宮本亞門演出のプロダクションは今回が初。公演を前にしてその意気込みを聞きました。

202109_ichikawa_kouhei_01.jpg 市川浩平

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――今回の『魔笛』のタミーノ役は、どのような役、人物、キャラクターですか。

市川: 宮本亞門演出ではゲームの世界に入り込んだタミーノがいろいろなキャラクターに出会い試練を乗り越え、立派な大人になっていきます。ただの性別的な「男」から、真の男の中の男「漢」への変貌を、作品の中で見せていけたらと思っています。
この舞台を通じて自分自身も成長出来たらとも思っています!

――名曲ぞろいの『魔笛』ですが、市川さんにとっての観どころは?

市川: 2幕のパミーナのアリアで、パミーナの訴えに対して、タミーノは黙って堪えています。パミーナの歌だけでなく、タミーノにもチラッと注目してほしいですね(笑)。アリアの感動が倍増すると思います!

――市川さんの最初のモーツァルト体験はどのようなものでしたでしょうか?

市川: 私は高校生になってから音大受験のためピアノを習い始めたのですが、ある日、先生にモーツァルトのピアノソナタを見てこいと言われました。「ソナタって・・・なんだ?」と思いながら指定された楽譜を購入し、譜面をさらい、レッスンに行きました。指と指は絡まり合い、もつれ、書かれてもいない休符を生み出し、楽譜にない音を奏でていると、ひどく先生に怒られ、高校生になりながらも滲み出る涙を堪え、怖さに手をプルプルさせながら弾いた思い出があります。それが私とモーツァルトとの最初の出会いです。

――これまでで一番印象に残っているモーツァルトの舞台、演奏はどのようなものでしたでしょうか?

市川: 高校生で歌を始め、歌の先生に見に行きなさいと言われ見に行った生まれて初めてのオペラが『魔笛』でした。地元で行われた地元の方による公演でした。その後何回も魔笛は鑑賞しましたが、主観的にその公演が一番あたたかく心に残っています。今でもその歌手たちの声と舞台のセットや照明など鮮明に思い出せます。

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2018年5月『アルチーナ』より オロンテ役(左から2番目/撮影 三枝近志)

――今、この『魔笛』を上演することの意味、お客様にお伝えされたいことは何でしょうか。

市川: 今、この時代だからこそ、上演することの意味合いは人により異なり、様々な意見があると思います。シンプルに、意味が「ある」のか「ない」のかですら、色々なことを天秤にかけると、出演する身でありながら答えがみつかりません。この公演が世の中的にどんな意味があるのかは正直なところよくわからないですし、各個人の考えに委ねるしかないのかと思っております。
ですので、非常に主観的な視点からこの魔笛上演の意味を述べますと、『魔笛』は初めて生の舞台でみたオペラで、実は大学院修士論文の題材で『魔笛』について書いているのです。とても大好きな作品です。それをこのような素晴らしい環境で演じられるのはとても意味のあることで、意味のあるものにしたいと思います。
またこの演出で、タミーノは自分の家族に似たゲームのキャラクターに助けられながら立派な大人になっていきます。私も妻や子供、親、義理の親、親族、先生、近所の人、友達、音楽教室の生徒さん達などなど・・・情けないながら生まれてこのかた、周りの方々に本当に助けられてなんとか生きていけています!そして音楽には・・・基本的に99%は悩まされてばかりですが、1%の幸せというか、楽しさというか、感動に本当に救けられています。そんな周りの人達、音楽に感謝しながら演じたいと思っています。それがどのような形になってお客様に伝わるかはわかりませんが・・・作品の受け取り方は千差万別、本当に自由だと思っていますので!私は演出家や指揮者の意図に加えて、そのような心持ちも添えつつ演じ、その結果、何かしらの感情をお客様の心の片隅に残せたら・・・ご家族、ご友人様などと会話するときのちょっとしたネタになってくれたらなぁと思っております。

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2021年9月公演 W.A.モーツァルト『魔笛』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年9月8日(水)18:30、9日(木)14:00*、11日(土)14:00、12日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
*…タミーノ 市川浩平 出演日

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※緊急事態宣言の延長により、11日(土)と12日(日)公演は予定来場者数が収容定員の50%を超えているため、新規チケット予約受付を停止させていただきました。両日は当日券の販売もございません。
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二期会名作オペラ祭『魔笛』キャスト・インタビュー~夜の女王 高橋 維「タミーノやパミーナ、パパゲーノたちが困難に立ち向かう姿は、今の私たちと重なる」

2015年ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』クレオパトラでデビュー。同年、リンツ州立劇場との共同プロダクション『魔笛』初演で夜の女王に君臨。以来、新世代のオペラ界のプリンセス・ロードを走り続けるソプラノ高橋 維。6年ぶりの再演でどのような変化があったのか話を聞きました。

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2015年『ジューリオ・チェーザレ』より クレオパトラ役(撮影 三枝近志)

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――2015年のご出演から6年ぶりの再演となります。宮本亞門演出版『魔笛』の夜の女王役は、どのような役柄、人物、キャラクターでしょうか。再演を前にして、考え方に変化や、深まりはありましたでしょうか。

高橋: 宮本亞門さんは「夜の女王は美しくて魅力的な人だ」とおっしゃっていて、当時今よりも若くパミーナのような年齢の娘がいる女性をどのように演じたら良いか迷っていた私にとって大きなヒントになりました。今回もただインパクトがあって怖い女王ではなく、特別に美しく人知を超えた存在として夜の女王を演じたいと思っています。
2015年の出演から、ありがたいことに何度も夜の女王を演じ、コンサートでアリアを歌う機会をいただきました。考えてみればこの6年間、夜の女王を歌い続け考え続けていたのかもしれません。昨年11月、日生劇場でルチアを演じた時には、夜の女王もルチアも女性であることで不当な扱いを受け、激しい復讐心や狂気をコロラトゥーラで表現するという点がすごく似ていると思ったんです。そのときも、夜の女王が私の中にずっとあったように思います。

――名曲ぞろいの『魔笛』ですが、高橋さんの一番の聴きどころ、感動ポイントを。

高橋: 聴きどころは本当にたくさんあって選ぶのが難しいですが…ここは「夜の女王のアリア」と答えさせてください!(笑)
いつも感動してしまうのは「パ、パ、パ」の二重唱。あまりの幸福感に思わずぐっときてしまいます。

――人生最初のモーツァルト体験は覚えていますか。

高橋: 幼少期にピアノソナタを一生懸命練習していたのを覚えています。 小学校6年生の時に発表会で弾いた「きらきら星変奏曲」は特に印象的で、今でも弾けると思いますよ!
同じ頃、合唱指揮者である母が「モーツァルトの百面相」(作詞:山川啓介 編曲:鈴木輝昭)という作品を合唱団で取り上げていて、よく聴いていたんです。
モーツァルトの作品が20曲以上も入っているとても楽しい曲で、よく口ずさんでいました。もちろん「夜の女王のアリア」も入っていて歌っていました!

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2015年『魔笛』より 夜の女王役(撮影 三枝近志)

――これまでで一番印象に残っているモーツァルトの舞台は?

高橋: 舞台でいえばやはり2015年の『魔笛』でしょうか。あんなにもお客様の視線に緊張したのは後にも先にもあの舞台だけですね。それほど夜の女王という役が注目を浴びるのだと実感した舞台でした。
それとは対照的に、今年の4月に秋山和慶マエストロと日本センチュリー交響楽団さんとご一緒し「踊れ、喜べ、幸なる魂よ」ソプラノソロを務めた際には、軽やかで幸せに満ちたモーツァルトの音楽を演奏する喜びをひしひしと感じました。

――今、この『魔笛』を上演することの意味、お客様にお伝えされたいこと、公演にむけて意気込みを。

高橋: このコロナ禍において世界が一変し、人々の価値観も変わってきました。 そんな中でも変わることなく人々を支える「愛」「勇気」「希望」といったものを今こそ、この『魔笛』で感じて頂ければと思います。
タミーノやパミーナ、パパゲーノたちが困難に立ち向かう姿は、困難に立ち向かう私たち自身と重なって見えるような気がします。
また、2015年の初演は私自身二期会本公演のデビューでもありましたが、この6年間の間に舞台経験を積み、留学も経験したことで2015年とは違う姿をお見せできるのではと思っています。
再演でさらにパワーアップした『魔笛』、そして高橋維の夜の女王をぜひ観にいらしてください!

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2019年『天国と地獄』より ユリディス役(撮影 三枝近志)

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2021年9月公演 W.A.モーツァルト『魔笛』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年9月8日(水)18:30、9日(木)14:00*、11日(土)14:00、12日(日)14:00* 東京文化会館 大ホール
*…夜の女王 高橋 維 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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※緊急事態宣言の延長により、11日(土)と12日(日)公演は予定来場者数が収容定員の50%を超えているため、新規チケット予約受付を停止させていただきました。両日は当日券の販売もございません。
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期待の新人歌手が一堂に!~ 9/20(月・祝)「二期会新進声楽家コンサート」
出演者コメント[3]

明日のスター、ここに羽ばたく!

今春、二期会オペラ研修所を優秀な成績で修了した、期待の新入会員18名が一堂に会し、二期会入会後お披露目となるデビューコンサート。今年は公演日が祝日となったため、13:30開演のマチネー公演となり、公演名も「二期会新進声楽家コンサート」として開催いたします。
本日は前回に続き、出演者から届きましたコメント紹介の第3回です。

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202108_yamada_mao.jpg山田茉央(やまだ まお・ソプラノ)
■ニコライ 『ウィンザーの陽気な女房たち』より “さあ早く!冗談、ワクワクする気分”
【座右の銘】「前へ進め」 失敗したり悩んだりして立ち止まりそうになったら、とにかく前へ進むと決めています。今の場所から一歩でも前に進めば、必ず新しい世界が広がっていると信じています。新しい姿を見せ続けられる演奏家になるべく精進いたしますので、よろしくお願いいたします!
202108_watanabe_tomomi.jpg渡辺智美(わたなべ ともみ・ソプラノ)
■ヘンデル 『エジプトのジュリオ・チェーザレ』より “嵐の海で難破した船は”
【演奏曲に関連して】学生時代より大切に温めてきた作品を演奏させていただきます。
愛する人の生還を知ったクレオパトラの喜びが、数多の華やかなアジリタによって表現されたこの「嵐の海で難破した船は」の音楽によって、陰鬱としたコロナ禍の空気をも吹き飛ばしてしまうような演奏を目指します!
202108_mutou_ayumi.jpg武藤あゆみ(むとう あゆみ・メゾソプラノ)
■ドニゼッティ 『ラ・ファヴォリータ』より “ああ、私のフェルナンド”
【座右の銘】「感謝の心が人を育て、感謝の心が自分を磨く」 私を日々支え、導いてくれる人たちがいてくれるから今の私がある。プロの世界へ一歩を踏み出す者として、日々周りへの感謝を忘れず、オペラという素晴らしい舞台に立てるようこれからも努力を惜しまず邁進していきたいと思います!
202108_sawachi_takeshi.jpg澤地 豪(さわち たけし・バリトン)
■ロッシーニ 『セヴィリアの理髪師』より “私は街の何でも屋”
【演奏曲と抱負】フィガロの性格が、この一曲に凝縮されていると思います。彼は叡智と生命力に溢れ、どんな曲面でも明るく前向きに自らの力で道を切り開いていく、とても魅力的な人物であり、僕の憧れの役です。登場しただけで舞台の空気が変わり、一声出しただけでドラマの中に引き込ませる、そんな歌手に僕はなりたいです。歌手として唯一無二の存在になれるように、日々自分を研ぎ続けていきます。
202108_gotou_shunya.jpg後藤駿也(ごとう しゅんや・バス)
■ワーグナー 『ニュルンベルクのマイスタージンガー』より “ニワトコの花がなんと香り高く”
「心に愛がなければスーパーヒーローじゃないのさ」
言わずと知れた超人プロレス漫画「キン肉マン」。そのアニメ主題歌の一節である。ドジだが強いキン肉マン。ぼくも彼のように不器用ながらも愛あるスーパーヒーロー、もといスーパーシンガーを目指して、果てなき夢へGo Fightしていく所存です。
202108_meguro_tomofumi.jpg目黒知史(めぐろ ともふみ・バス)
■ポンキエッリ 『ラ・ジョコンダ』より “彼女は死なねばならぬ”
【座右の銘】「小さいことを重ねることがとんでもないところに行くただひとつの道」 この言葉は2004年にメジャーリーグの年間安打記録を塗り替えたイチローが記者会見で話した言葉です。芸術には終わりがありません。日々自分と向き合い、目の前のことを一つずつこなし、様々な表現ができる音楽家になりたいです。

*     *     *


才能ある若きアーティストたちの未来を応援していただければ幸いです。
一同、ご来場をお待ち申し上げております。

210920shinshin_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
二期会オペラ研修所 第64期マスタークラス修了生・成績優秀者による
二期会新進声楽家コンサート
日時:2021年9月20日(月・祝) 13:30開演(13:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR上野駅 公園口より徒歩1分)
料金:(全指定席) ¥3,000
▼予定プログラム発表!全出演者と演奏曲目はこちらからご覧ください
二期会新進声楽家コンサート|コンサート・ラインアップ - 東京二期会

●ご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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二期会名作オペラ祭『魔笛』キャスト・インタビュー~パミーナ 嘉目真木子「私達はひとりでは生きてはいけない 人を心から愛していこう」

2011年『フィガロの結婚』スザンナ、そして18年『金閣寺』のフランス国立ラン歌劇場でのワールド・プレミエ公演での 女/有為子 が自身の欧州オペラデビューとなるなど、宮本亞門演出のオペラに欠かせないソプラノ嘉目真木子。今回の『魔笛』はジャパン・プレミエ以来の6年ぶりの舞台となります。公演に向けて話を聞きました。

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2011年『フィガロの結婚』より(撮影 三枝近志)

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――宮本亞門さんの舞台に立つ上で、心掛けていることはありますか?

嘉目: 亞門さん演出の作品において、常に意識していることはその役にリアリティを持たせることです。
オペラの場合は音楽にその役のキャラクターが表されますが、亞門さんは“生きた人物”を求めていらっしゃると思うので、それをより深く掘り下げることが大切だと考えています。

――これまで、亞門さんからかけられた言葉で、とても印象に残っていて、今でも力になっているような言葉はありますか?

嘉目: 特にこの言葉が、というよりも、亞門さんとご一緒する度にそのエネルギーの大きさに驚きます。亞門さんは、何というかエンジンの回転数が早いんです。ぼんやりのんびり屋の私には、亞門さんはいつもキラキラと煌めいて映ります。

――名曲ぞろいの『魔笛』ですが、あらためてお伺いいたします。
嘉目さんにとっての、一番の聴きどころ、一番感動されるところはどこでしょうか?


嘉目: 『魔笛』は本当にどの曲も素晴らしくて、聴きどころを絞るのが難しいのですが、私がこの亞門さん演出で一番好きなのは、パミーナを試練のためとはいえ深く傷付けてしまったことに、身を引きちぎられるような思いで苦悩するタミーノが表現される、男声合唱のシーンです。
哀しさや苦しみなどがとても美しい荘厳な音楽で表現され、尊ささえも感じられるシーンとなっています。

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2015年『魔笛』より(撮影 三枝近志)

――嘉目さんにとっての人生最初のモーツァルト体験はどのようなものでしたでしょうか?

嘉目: 実は『魔笛』が最初です。小学生の頃に初めて触れたオペラが『魔笛』でした。
ルチア・ポップの歌う夜の女王のアリアを、彼女の歌い癖を覚えるほど聴きまくっていました。
ちょうど同じ頃に、所属していたジュニアコーラスの一員として、県民オペラ公演『魔笛』に森のうさぎ役で出演しました。とても緊張しました。

――2015年の二期会初演から6年たちました。
今、この『魔笛』を上演することの意味、お客様に伝えたいこと、公演にむけて意気込みをお願いいたします。


嘉目: コロナ禍で対面からリモートが増えて、世の中から人との触れ合いが極端に少なくなってしまいました。
目には見えないけれども、その分人の心と心の間にも少しだけ距離ができてしまったように感じています。表面的には何も問題なく過ぎていく時間でも、何かが失われていくような気がしています。
モーツァルトの音楽はいつも「生身の人間とは何か」を教えてくれます。美しさや強さだけではなく、悲しさや弱さ、醜さも隠すことなく描かれます。この人間の心の交流は、今まさに私達に必要なものなのではないでしょうか。
私達はひとりでは生きてはいけない。
人を心から愛していこう。
そんな風にモーツァルトが語りかける作品です。

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2018年『金閣寺』フランス国立ラン歌劇場公演より

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2021年9月公演 W.A.モーツァルト『魔笛』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年9月8日(水)18:30*、9日(木)14:00、11日(土)14:00*、12日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
*…パミーナ 嘉目真木子 出演日

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8日(水),9日(木)の公演につきましては、引き続き新規のご予約を承っております。尚、本公演は予定通り開催させていただきます。すでにお客様のお手元にあるチケットは有効となります。ご来場を心よりお待ちいたしております。


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東京二期会×日本アルバン・ベルク協会 『ルル』特別オンライン・トーク
 演出カロリーネ・グルーバーに聞く!

1年の延期を経て、いよいよ8月28日(土)、新宿文化センター 大ホールにて開幕する東京二期会オペラ劇場 A.ベルク『ルル』。
開演に向けて、日本アルバン・ベルク協会との共催により実現しました、演出カロリーネ・グルーバーとのオンライン・トークの模様を収録してお届けいたします(聞き手は、中央大学教授の森岡実穂さん)。

昨年2月には『ルル』が自身の集大成と意気込みを語り(参照記事1)、1年の開催延期を受けて、先月、演出プランを発表!(参照記事2)
今回のオンライン・トークは、さらにグルーバーの思考に深く迫る内容になっています。
オペラご鑑賞前に、ぜひご覧ください!

▼参照記事1
『ルル』は私の演出家としての集大成~カロリーネ・グルーバー緊急プレトーク・リポート|2020年03月06日
▼参照記事2
8月公演 A.ベルク『ルル』ワールド・プレミエ~カロリーネ・グルーバーの演出プランを発表!|2021年05月25日

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2021年8月公演 A.ベルク『ルル』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年8月28日(土)17:00、29日(日)14:00、31日(火)14:00 新宿文化センター 大ホール

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会名作オペラ祭『魔笛』キャスト・インタビュー~夜の女王 安井陽子「私自身も音楽に救われた。大好きな役を歌える幸せを」

2021/2022シーズンのオープニングを飾る、9月公演『魔笛』。 夜の女王役で出演するのは、日本を代表するコロラトゥーラ・ソプラノのひとり安井陽子。 『ナクソス島のアリアドネ』ツェルビネッタ、『魔笛』夜の女王、『ホフマン物語』オランピアなど、いずれもコロラトゥーラの王道ともいえる難役で絶賛を博してきました。
何度も演じてきた夜の女王役ですが、今回の舞台にかける思いをあらためて聞きました。

202108_yasui_youko.jpg 安井陽子

*     *     *


――これまで何度も演じて、コンサートでも歌ってきた夜の女王は、どのような人物でしょうか。

安井: 深い悲しみと過剰なほどの母性愛が豹変して激しい復讐の念に燃える尊大な悪女だと思いますが、女性を強調した衣裳からも強烈な恐ろしさの中に魅惑的な女性の本質も描かれているように感じます。

――名曲揃いの『魔笛』で、一番好きなところ、一番感動されるところは?

安井: 『魔笛』は、登場人物みんなが主役のような作品で、序曲からアンサンブル、アリア、最後の華やかなフィナーレまで、どこを取っても魅力的で素晴らしいので、「一番」とは難しいですね。序曲や、有名な夜の女王アリアはもちろんですが、特に好きなシーンをあえていうとすると、20番パパゲーノのアリア「娘かかわいい女房がひとり」から「パパパの二重唱」、フィナーレの合唱に続いていくところ。
グロッケンシュピールの幻想的な可愛らしいメロディーは本当に魅力的なので、大好きで幸せな気持ちになります。童子たちに導かれてパパゲーナが現れて、「パパパの二重唱」が歌われるシーンは愛と喜びと幸せが満ち溢れていて皆が笑顔になれる場面なので大好きです。

――人生で最初に触れたモーツァルトの音楽は?

安井: 小学校2年生のときに母に連れて行ってもらった、ヤマハホールで上映された映画の『魔笛』です。やはり夜の女王アリアは聴いたことのないような超高音で驚いた記憶がありますが、正に美しいメルヘンの雰囲気で、パパゲーノとパパゲーナが軽やかな動きで素敵だったのは印象深く「オペラって楽しいなー!」と心から感じ、オペラの世界へ魅了された初めての作品です。母に感謝です!

――これまでで一番印象に残っているモーツァルトの舞台、演奏は?

安井: 初めて夜の女王役をフォアアールベルク州のゲツィス(Götzis)の小さな劇場で歌ったときです。1ヶ月くらい滞在して、雪が降っている中、稽古場へ通うのは厳しいものもありましたが、刺激的な大変充実した日々でした。
雪の上を歩きながら、毎日ブツブツ台詞を言いながら歩いていた私は怪しい人だったかも(笑)
演出は至ってオーソドックスでしたが、共演者の方々全員が『魔笛』に愛情を注いでいるような、とても温かい舞台で、多くの方は自分以外の役のセリフも歌も、まるで童謡を口ずさむかのように当たり前に自然に覚えていて、さすがオペラ文化が根付いていると肌で感じました。出演者の年齢層の幅が広くて、小さい劇場での手作り感が、「モーツァルトが芝居小屋で上演していた当時もこんな雰囲気だったのかな」と、勝手に自分で想像して盛り上がりながら、プレミエの時も一瞬一瞬を大切に演奏させて頂きました。
この時が一番、寝ても覚めても、夜の女王役をどう歌い演じるか、役と向き合った時間だったような気がします。

――歌い継ぐ価値があるからこそ「名作」と謳われる所以でありますが、今、この『魔笛』を上演することの意味、お客様にお伝えしたいこと、公演に向けて意気込みをお願いいたします。

安井: 今のこの大変な状況だからこそ、ぜひオペラを観て頂きたいです!私自身も昨年の自粛期間に「音楽」に救われました。予定していた公演が次々と中止になり残念な悲しい思いも沢山しましたが、その時間は自分に与えられた充電期間と思い直し、今回の宮本亞門さんの『魔笛』も新たな気持ちで挑戦してみようと受けました。
素敵な舞台で、この大変な状況の中でも大好きな役を歌わせて頂けている私は本当に幸せ者だと痛感しております。どこへ行っても「守る」ことに重点を置いている緊張感のある困難な状況の日々ですが、ぜひ、劇場に足を運んで頂き、この時ばかりは、大変な日常を忘れて頂いて窮屈な「守る」ではなく、音楽=音を楽しむ!オペラを「楽しむ」良い時間を過ごして頂ければ幸いです!!!(マスク着用は窮屈ですみません)
これから稽古で「夜の女王」に深い色付けをして頂き、皆様に喜んで頂けますよう、公演に向けて精進してまいります!!

*     *     *


▼安井陽子へのインタビューはこちらもご覧ください!
『魔笛』を彩る女性たちが母娘を語る|オペラを楽しむ - 東京二期会

▼『魔笛』公演情報ページはこちら
2021年9月公演 W.A.モーツァルト『魔笛』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年9月8日(水)18:30*、9日(木)14:00、11日(土)14:00*、12日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
*…夜の女王 安井陽子 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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※緊急事態宣言の延長により、11日(土)と12日(日)公演は予定来場者数が収容定員の50%を超えているため、新規チケット予約受付を停止させていただきました。両日は当日券の販売もございません。
8日(水),9日(木)の公演につきましては、引き続き新規のご予約を承っております。尚、本公演は予定通り開催させていただきます。すでにお客様のお手元にあるチケットは有効となります。ご来場を心よりお待ちいたしております。


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期待の新人歌手が一堂に!~ 9/20(月・祝)「二期会新進声楽家コンサート」
出演者コメント[2]

明日のスター、ここに羽ばたく!

今春、二期会オペラ研修所を優秀な成績で修了した、期待の新入会員18名が一堂に会し、二期会入会後お披露目となるデビューコンサート。今年は公演日が祝日となったため、13:30開演のマチネー公演となり、公演名も「二期会新進声楽家コンサート」として開催いたします。
本日は前回に続き、出演者から届きましたコメント紹介の第2回です。

*     *     *

202108_sano_madoka.jpg佐野円香(さの まどか・ソプラノ)
■レオンカヴァッロ 『道化師』より “鳥の歌”
【座右の銘】「一日一生」 一日を大切に生きることが一生を大切に生きることに繋がるという意味です。昨年から続くコロナ禍で今まで通りの生活が出来なくなり、それは私生活だけでなく研修所で勉強する過程においても様々な制約がありました。ですが、制約があったおかげでお客様から見た時に自分がどう見えるかについてなど、演技や歌についてより一層考えるきっかけになりました。このような一日一日の積み重ねが将来に繋がると信じて、日々精進してまいります。
202108_shigeta_shiori.jpg重田 栞(しげた しおり・ソプラノ)
■ドニゼッティ 『リタ』より “この清潔で愛らしい宿よ”
【大切にしている信念】「やってみなければ分からない」 食べてみて初めて、味が分かるように、やってみて初めて、オペラの面白さを知りました。身をもってやってみれば、失敗も成功も自分の糧となります。これからも、好奇心の赴くままに様々な音楽、舞台に挑戦してまいりたいです。
202108_takeuchi_akina.jpg竹内明菜(たけうち あきな・ソプラノ)
■マスネ 『マノン』より “私が女王のように街を歩くと”
【演奏曲に関連して】第3幕、祭りで賑わう群衆の中、ひと際目を引く美しさで登場したマノン。「私が女王のように街を歩くと、みんな私にお辞儀をして手に口づけするわ。私は美しくて幸せ。絶えず恋をして、笑い、歌いましょう」とガボットのリズムで歌います。
コロナ禍においても、こうして音楽と関わることができることに感謝しつつ、魅力的なマノンを演じられるように頑張ります。
202108_tanaka_kayoko.jpg田中佳代子(たなか かよこ・ソプラノ)
■ヴェルディ 『エルナーニ』より “エルナーニよ、一緒に逃げて”
【座右の銘】「努力の上に花が咲く」 中学生の頃に出会った言葉です。音楽を追及すればするほど、楽しい反面、高い壁にぶつかったりくじけそうになることが多々ありますが、この言葉を思い出しては乗り越えてきました。大輪の花を咲かせた歌をみなさまへお届けしますので、応援をお願いいたします。
202108_hatano_mayu.jpg幡野麻佑(はたの まゆ・ソプラノ)
■ウェーバー 『魔弾の射手』より “亡き叔母が見た夢に”
【座右の銘】常に自分自身と向き合い一つずつ丁寧に積み上げていくことが、いずれ大きな力に変わると思っています。
コロナ渦で大変な状況ではありますが皆様の心が少しでもほっとする瞬間がありますように、心からの音楽を伝えていきますので、どうぞ応援をよろしくお願いいたします。
202108_hayano_yumi.jpg早野由美(はやの ゆみ・ソプラノ)
■バーンスタイン 『キャンディード』より “きらびやかに着飾って”
【座右の銘】「神は天にいまし、すべて世は事もなし」 私の大好きな作品『赤毛のアン』に出てくる言葉です。生きていると耐え難い困難や試練と向き合うこともありますが、すべては自分にとって最善の選択であり経験だと信じています。今を丁寧に全力で向き合い、喜んでくださるお客様の笑顔をお守りに日々頑張ります。

*     *     *


才能ある若きアーティストたちの未来を応援していただければ幸いです。
一同、ご来場をお待ち申し上げております。

210920shinshin_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
二期会オペラ研修所 第64期マスタークラス修了生・成績優秀者による
二期会新進声楽家コンサート
日時:2021年9月20日(月・祝) 13:30開演(13:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR上野駅 公園口より徒歩1分)
料金:(全指定席) ¥3,000
▼予定プログラム発表!全出演者と演奏曲目はこちらからご覧ください
二期会新進声楽家コンサート|コンサート・ラインアップ - 東京二期会

●ご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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8月公演 A.ベルク『ルル』キャスト・インタビュー
ゲシュヴィッツ伯爵令嬢役 増田弥生「同性愛者であることも、母親にも似た無償の愛も、どちらも彼女の本能的な愛の形なのだと思います」

東京二期会オペラ劇場『ルル』開幕に向けて、舞台を想定した「立ち稽古」が始まりました。
今回は、ゲシュヴィッツ伯爵令嬢役の増田弥生(8/28、31出演)に話を聞きました。
新国立劇場や東京二期会オペラ公演への出演、そして年末の第九演奏会でのソリストなどオーケストラとの共演実績も多い実力派。ウィーンに留学し、その後もモーツァルト、ワーグナー、R.シュトラウスなど、ドイツオペラの王道を歩んできました。20世紀初頭ウィーンで活躍したアルバン・ベルクの作品に、今どのように向かい合っているのでしょうか。

202108_masuda_yayoi.jpg 増田弥生

*     *     *


――立ち稽古が始まりました。演出カロリーネ・グルーバーとの稽古はいかがですか?

増田: オーディションの時に、審査員席のど真ん中にグルーバーさんが威厳を放って座って聴いてらしたので、とても緊張したのを覚えています。
昨年2月に、プレトークで来日された際には、個人的にお話しする機会に恵まれました。「『ルル』は確かに難しい作品だけど、型にはめて考えないで、ゲシュヴィッツ伯爵令嬢が一人の人間としてルルを愛するということを考えてきて。」と言われたのが、ストレートに心に響きました。
立ち稽古前のテクスト読み合わせでは、内容によっては1語1語細かく噛み砕いて、丁寧に説明して下さいました。全体を知るためにテクストをよく読むこと。当たり前のことと言われたらそうなのですが、基本を大切に作り上げていく誠実さ、そして「型にはめて考えないで」の言葉通り、演出においては大胆さを持ち合わせた方だな、という印象を受けています。

――それでは、増田さんが演じるゲシュヴィッツ伯爵令嬢は、どのような役柄、人物でしょうか。

増田: ゲシュヴィッツは、原作では「男のような服装で」と描かれており、この出で立ちはゲシュヴィッツが男性的な立場を取りたい同性愛者であることを特徴付けていると感じます。他の男達と同様に、ルルを自分の欲望のままにあやつりたい。「男性の格好をして、その靴のかかとで私の顔を蹴って欲しい」と、ルルに対して、ある種暴走した欲望の持ち主で、怪しげな一面があります。

一方で、命をかけてルルの脱獄を計画する自己犠牲愛や、自分の位を捨てても構わないという気高い勇気も持ち合わせています。これは、「noblesse oblige」(身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務がある、という欧米社会の道徳観)の精神に基づくものと思います。
境地に立たされたルルを、危険も顧みずに救うその姿には、母親にも似たルルへの無償の愛を感じます。どちらも、彼女の本能的な愛の形なのだと思います。

――アルバン・ベルクの出会いについてお聞かせください。

増田: アルバン・ベルクの音楽との出会いは、大学に入学して割と直ぐの頃でした。門下の先輩が、「7つの初期の歌(1905-1908)」を歌っていらして、その情感溢れ別世界へ誘われるようなメロディに魅了されました。これが後期ロマン派の音楽なのかあ、と当時は単純に考えていましたが、ウィーン留学時代は、リーダーアーベントで「7つの初期の歌」をはじめ、「作品2、4つの歌(1907)」などを聴く機会も多く、白井光子さんのCD録音も大好きで、その濃密な音楽にハマりました。

『ルル』は、初期の歌曲作品から約10年後に作曲されていますが、「ほんとうに同じ作曲家の作品なのか!」と、単純に、信じ難い驚きを抱きます。調性が崩れていく自由さや、ストーリー展開に伴う音楽の凄まじさに感動を覚えます。

私はワーグナーを語れる身分ではありませんが、ワーグナーの音楽はR.シュトラウスや、アルバン・ベルクを含む新ウィーン楽派と比較すると、古典的なのかなと思います。しかし、『ルル』の楽曲中、短い主題や動機が繰り返し使われており、こういった「ライトモティーフ」の手法は、ワーグナー以降のドイツオペラには脈々と継承されていることを感じます。

――最後にお客様に向けてメッセージをお願いいたします。

増田: なかなか上演される機会の少ない『ルル』。二期会でも18年ぶりの公演となります。 中村蓉さんのコンテンポラリーダンス、上田大樹さんの映像のコラボレーションと共に、異世界の舞台をお楽しみ頂けることと確信しております。
コロナ感染が急拡大していて、まだまだ日常で心配なことが続きますが、もし状況がお許しになれば、ぜひ、新宿文化センターに駆けつけていただけたら嬉しいです。
一人でも多くのお客様と、舞台を分かち合うことが出来ますように、心から願っております。

*     *     *


▼『ルル』公演情報ページはこちら
2021年8月公演 A.ベルク『ルル』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年8月28日(土)17:00*、29日(日)14:00、31日(火)14:00* 新宿文化センター 大ホール
*…ゲシュヴィッツ伯爵令嬢 増田弥生 出演日

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8月公演 A.ベルク『ルル』キャスト・インタビュー
ゲシュヴィッツ伯爵令嬢役 川合ひとみ~「人が社会で生き抜くことに真摯に向き合ったオペラ。現代人の心にも通じている」

コロナ禍の影響を受けて、1年間の開催延期を余儀なくされていた、東京二期会オペラ劇場『ルル』は、いよいよ来月8月28日に開幕します! 今回は、このオペラで二期会オペラデビューを果たす、ゲシュヴィッツ伯爵令嬢役のメゾソプラノ川合ひとみ(8/29出演)に、稽古後、話を聞きました。

202107_kawai_hitomi.jpg 川合ひとみ

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――今日は演出のカロリーネ・グルーバーとの稽古2日目でした。今回は、立ち稽古が始まる前に、ドイツ語のテクストの読み合わせが行われました。稽古場の様子をおきかせください。

川合: まずはやはり、演出のカロリーネ・グルーバーさんから、ものすごく作品を読み込んでいらっしゃることが伝わってきました。
そして、私たちは母国語でないドイツ語に向かわなければなりませんが、この「外国語の壁」を乗り越えていけるように、グルーバーさんは根気強く、かみ砕いて教え、伝えてくれています。私たちがまだ腑に落ちていないところはわかるまで説明をしてくれますし、逆に私たちの意見も、よいところは取り入れてくれます。グルーバーさんと歌手との信頼関係、コンタクトがよくできている現場だなという印象です。
「こうだ」と言われて、「はい、わかりました」では、この作品は成立しないので、これからも、立ち稽古を重ねていく中で、私たち歌手から出てくるものを(グルーバーさんが)織りあわせて作っていくんだろうな、と思います。

――川合さんにとって、今回の『ルル』ゲシュヴィッツ伯爵令嬢が二期会デビューとなります。

川合: とてもご縁を感じています。東京芸大の学部時代から、先生のお部屋には二期会の『フィガロの結婚』のポスターが貼られていて、作品や役のお話を聞いていたので、憧れでした。
振り返ってみると、実は、初めて見に行った二期会公演が『ルル』だったんです(2003年11月3幕版日本初演)。それまでの、恋とか~、愛とか~のようなオペラのイメージとは全然違うもので、こんなにもリアルに人間を描く作品があるのか、と非常に印象にも残っていました。

それから、ドイツに留学するきっかけを与えてくれるほどに印象的だったのが、コンヴィチュニーさん演出の『皇帝ティトの慈悲』(2006年4月)でした。
同じ頃に芸大オペラでも同じ作品を取り上げていて、私は合唱で参加していました。そのときに芸大で歌われていた方の中に郷家暁子さんもいらっしゃって、今回のプロダクションでご一緒することになったので、これもとてもご縁のあることだと思っています。

――ドイツでは、すでに多くの劇場の舞台に立っている川合さん。印象に残っている舞台は?

川合: ミュンヘンのPasinger Fabrikという市立の劇場で歌った『チェネレントラ』のタイトルロールは、自分のキャリアで大きなものになりました。小さな劇場ですが、少し特徴的で、ひとつのプロダクションをシーズン通して80公演くらい行うんです。しかも、字幕装置がないので、『チェネレントラ』はドイツ語上演でした。あの大量のテクストが全部ドイツ語なんです!しかも、まわりの歌手やスタッフの人たちもみんなドイツ語なので、まさにドイツ語のシャワーを浴び続けました。字幕がないので、一度でも噛んだら終わりという・・・(笑)
そういった経験も、今回のゲシュヴィッツ伯爵令嬢に活かせる、と思っています。

ドイツでは、オペラをたくさん観ることができました。ベルリンに住んでいたときは、今度二期会が11月に行う『こうもり』のオリジナル公演(アンドレアス・ホモキ演出)も観ることができました。
ドイツの劇場では、100年や200年以上前に誕生したオペラを、環境がどんどん変化していく現代の人たちにも伝わるものにするために、新しい演出が生まれています。今回の『ルル』も、カロリーネ・グルーバーさんの演出によって、たとえば私が演じるゲシュヴィッツ伯爵令嬢でいえば、ジェンダーの問題が取り入れられてると思います。そうやって、現代の変化に応じた視点を舞台に取り入れることで、オペラが今なおアクティブな芸術のシンボルになっていくんじゃないかなと思います。

=     =     =


1年延期して開幕を待つ『ルル』
演出カロリーネ・グルーバーを稽古場に迎えて、一気に舞台が近づいてきたような印象です。
最後にお客様に向けてのメッセージを映像に収めましたので、どうぞご覧ください!


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▼『ルル』公演情報ページはこちら
2021年8月公演 A.ベルク『ルル』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年8月28日(土)17:00、29日(日)14:00*、31日(火)14:00 新宿文化センター 大ホール
*…ゲシュヴィッツ伯爵令嬢 川合ひとみ 出演日

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期待の新人歌手が一堂に!~ 9/20(月・祝)「二期会新進声楽家コンサート」
出演者コメント[1]

明日のスター、ここに羽ばたく!

今春、二期会オペラ研修所を優秀な成績で修了した、期待の新入会員18名が一堂に会し、二期会入会後お披露目となるデビューコンサート。今年は公演日が祝日となったため、13:30開演のマチネー公演となり、公演名も「二期会新進声楽家コンサート」として開催いたします。
このたび、それぞれが特別な想いを込めて演奏する曲が発表されました。本コンサートの出演者たちからコメントが届いておりますので、3回に分けてご紹介いたします。

*     *     *

202107_ishino_maho.jpg石野真帆(いしの まほ・ソプラノ)
■ビゼー 『カルメン』より “これが密輸人の隠れ家だわ ~ 何の怖れることがありましょう”
【座右の銘】本のタイトルですが「置かれた場所で咲きなさい」という言葉を大切にしています。どんな状況や場所でも、例え思い描いた結果でなくても、その置かれた場所や環境で精一杯の努力をしようと思っています。これからも大切にしたい言葉です。
202107_kawano_chiharu.jpg河野ちはる(かわの ちはる・ソプラノ)
■ベッリーニ 『清教徒』より “あなたの優しい声が”
【演奏曲に関連して】「あなたの優しい声が」は、2幕で狂乱したエルヴィーラが歌うアリアです。特に後半が技術的に難しい曲ですが、難しいからこそ挑戦したいと思い選曲いたしました。
大学のクラリネット専攻を卒業後そのまま二期会の研修所に入った私ですが、まさか今回の演奏会に出演できることになるとは思ってもいませんでした。これも熱心に指導してくださった先生方や支えてくれた周りの方々のおかげです。当日はそんな方々への感謝の気持ちも込めて歌います。
202107_kitakado_kanon.jpg北門華音(きたかど かのん・ソプラノ)
■ドニゼッティ 『アンナ・ボレーナ』より “私の生まれたあのお城”
【演奏曲に関連して】『アンナ・ボレーナ』は私が好きなオペラであり、将来演じてみたい作品の一つでもあります。“華音”という名前のように、歌にも容姿にも華やかさがあり皆様の心に残るような歌を歌うプリマドンナを目指しています。より一層励んでまいりますので、応援よろしくお願いいたします。
202107_kurimoto_moe.jpg栗本 萌(くりもと もえ・ソプラノ)
■ドニゼッティ 『ランメルモールのルチア』より “あたりは沈黙に閉ざされ”
【座右の銘】「すべて必然」 幼い頃にオペラの世界に魅了され、舞台に立ちたい一心で勉強を続けてきましたが、実際は失敗や回り道ばかりで歌を諦めようとした事もありました。しかし今、憧れの舞台に立とうとしています。辛いことも今の自分に必要な結果なのだと信じ、邁進していきたいと思います。
202107_kobayashi_kana.jpg小林香奈(こばやし かな・ソプラノ)
■マスネ 『ル・シッド』より “泣け、泣け、わが瞳よ”
【座右の銘】「初志貫徹」 声楽を始めてから常に私の中心にあり、難しいことや望みを妨げるようなことがあったとしても、挑戦し乗り越えることが私の持ち味だと思っています。
将来は可憐な乙女からファム・ファタールといわれる女性まで演じられるような歌い手を目指しておりますので、どうぞ応援をよろしくお願いいたします。
202107_satou_hatsune.jpg佐藤初音(さとう はつね・ソプラノ)
■プッチーニ 『蝶々夫人』より “ある晴れた日に”
【座右の銘】「自分を生かして精一杯自分の人生を生きる」 自分の心が幸せを感じること、また自分の力を最大限に活かせることが歌うことです。
今回選んだ蝶々夫人のアリアは初めて聴いた時に「これが歌いたい!」と思いオペラに興味を持った憧れの曲です。夫ピンカートンの帰りを信じて待つ蝶々さんのように、真っ直ぐな心で、音楽や周りの人達を暖かく愛せる歌い手を目指していきます。

*     *     *


才能ある若きアーティストたちの未来を応援していただければ幸いです。
一同、ご来場をお待ち申し上げております。

210920shinshin_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
二期会オペラ研修所 第64期マスタークラス修了生・成績優秀者による
二期会新進声楽家コンサート
日時:2021年9月20日(月・祝) 13:30開演(13:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR上野駅 公園口より徒歩1分)
料金:(全指定席) ¥3,000
▼予定プログラム発表!全出演者と演奏曲目はこちらからご覧ください
二期会新進声楽家コンサート|コンサート・ラインアップ - 東京二期会

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ソプラノ木下美穂子、METオーケストラ・ミュージシャンズとのコラボレーション映像が公開!~「ある晴れた日に」「アヴェ・マリア」「月に寄せる歌」3曲を披露

先日のブログ記事でもご紹介いたしました、ソプラノ木下美穂子とニューヨーク・メトロポリタン・オペラ・オーケストラ・ミュージシャンズ(MOM)とのリモート・コンサートの模様が、ついに全篇公開となりました!

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米ニューヨーク メトロポリタン・オペラ オーケストラメンバー×東京二期会 木下美穂子リモートコラボレーションコンサート

<企画・主催>
三井不動産株式会社/東京ミッドタウンマネジメント株式会社
<協力>
Mitsui Fudosan America, Inc.
MET Orchestra Musicians Fund
公益財団法人東京二期会

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長年アメリカを拠点に活動してきた木下美穂子にとって、リモートとはいえ、ニューヨークとの縁をあらためて感じる時間にもなったようです。そして、リモートであるがゆえに、コロナ禍に覆われた世界に想いを寄せながらの歌となりました。今回のコラボレーションについて、木下にあらためて振り返ってもらいました。

―― Q1.今回のリモート・コンサートについて、日本では、音と映像とをわけて収録が行われました。普段のコンサートやオペラの舞台とは勝手が違うことばかりだったと思いますが、心掛けたことは?

木下: 録音は、事前に私のテンポ感や音楽の作りをピアニストと演奏したものを送っていましたが、やはり間合いや休符後のタイミングなど合わせるのに若干苦労しました。
でも、2~3回METオーケストラの音源を聞いていくうちに、自然とタイミングを感じられるようになりました。
映像では、ライブで歌っているように、アリアの心情をしっかり表現するよう心がけました。

―― Q2.自分の録音にあわせて撮影を行うという経験は初めてでしたか?

木下: 一度だけ、デビューまもない頃(2003年)に、NHK-BSのオペラ特番で、長崎のグラバー邸からオーケストラ録音に合わせて、今回と同じように蝶々さんのアリアを生放送で歌ったことがあります。眼下に広がる港に実際に船が汽笛を鳴らしながら入ってくる光景の中歌った記憶が、今回の撮影で一気に蘇りました。
今回は、東京ミッドダウン日比谷の6階屋上庭園からの撮影でしたが、目の前にひろがる皇居外苑の緑やビル群があの時の光景と重なるような感じがしました。
『ルサルカ』は、ちょうど撮影している時間帯が帰宅時間帯と一緒になり、通行される方々が大勢いらっしゃる中での撮影になりました。
そして、最後に撮影した『オテロ』は、深夜11時をこえ、静まりかえった1階アトリウムで行われました。全てのショップが閉まり、人通りもまったくない静寂の中での「アヴェ・マリア」は、これまで経験したことのない独特の雰囲気で、きっと一生忘れないと思います。

―― Q3.長くアメリカで過ごしてきた木下さんですが、今回のコラボでまたニューヨークが恋しくなられたのでは?

木下: はい、ニューヨークは4年ほど住んでいましたし、ヒューストンに引っ越ししてからも、1〜2ヶ月に一度はニューヨークにレッスンなどで行っていましたので、今回のMETオーケストラミュージシャンの方々とのコラボはとても嬉しかったです。オンラインでミーティングを行った際、日本側は夜、NYはちょうど朝でした。NYの現地の朝の様子を懐かしく感じました。NYに住んでいる頃は、毎日レッスンとオーディションに明け暮れる日々で、苦しい時期でもありましたが、頻繁にMETに足を運び、勉強していました。1日も早くMETが再開して、またオペラを観れる日が来て欲しいと心から思います。
NYの私のコーチや友人らと会いたい!と心から思いました。

―― Q4.今回の作品の公開にあたって、お客様にむけてのメッセージをお願いいたします。

木下: 世界中のパンデミックの中、多くの方々が苦しい思いをされ、日常を奪われてしまいました。そして世界中の音楽家も厳しい状況にあります。これまで当たり前のように劇場で、コンサートホールで、皆さんと同じ時間を共有してきましたが、それが思うように叶わない中、このようなオンラインでコラボということができ、心から嬉しく思います。オンラインではありますが、METオーケストラ・ミュージシャンズの方々との音楽の息遣いを感じていただければと思います。そして映像を通して、オペラシーンを感じていただければ幸いです。

今後は、8月のヴェルディ「レクイエム」ソプラノ・ソロに続いて、11月『こうもり』でもロザリンデ役で出演が決定した木下。ライブでの活躍にもどうぞご期待ください!

▼今回の本配信に先駆けたライブトークのご案内記事(6/18)はこちら
6/18(金)21:30から生配信も!ソプラノ木下美穂子と米ニューヨーク・メトロポリタンオペラ・オーケストラ・ミュージシャンズとのリモート・コラボレーション・コンサートが実現! - オペラの散歩道(二期会blog)

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▼8月ヴェルディ「レクイエム」公演情報ページはこちら
〈二期会スペシャル・コンサート〉 G.ヴェルディ「レクイエム」 - 東京二期会
2021年8月12日(木)19:00、13日(金)19:00 東京オペラシティ コンサートホール
《チケット発売中!》

▼11月オペレッタ『こうもり』公演情報ページはこちら
〈二期会名作オペラ祭〉 J.シュトラウスII世『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場
2021年11月25日(木)18:30、26日(金)14:00*、27日(土)14:00、28日(日)14:00* 日生劇場
*…ロザリンデ 木下美穂子 出演日
《7/3(土)よりチケット一般発売開始!》

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

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6/18(金)21:30から生配信も!ソプラノ木下美穂子と米ニューヨーク・メトロポリタンオペラ・オーケストラ・ミュージシャンズとのリモート・コラボレーション・コンサートが実現!

ソプラノ木下美穂子が、米ニューヨーク・メトロポリタンオペラ・オーケストラ・ミュージシャンズ(MOM)のメンバーとのリモート・コラボレーション・コンサートを行います。
まず6月18日(金)21:30にニューヨークと東京を繋いだライブトークでお披露目し、7月1日(木)に本配信の予定です!

ソプラノ 木下美穂子

海を越え、東京とニューヨークをつなぐコンサート。今回のコラボレーションは、三井不動産株式会社様ならびに東京ミッドタウンマネジメント株式会社様が企画、主催されました。 ワクチンの普及により平時を取り戻しつつあるニューヨークですが、このコロナ禍で演奏機会を失ったMETオーケストラ・ミュージシャンズを様々な形でサポートしてきた三井不動産アメリカ様と、エンターテインメントの街 日比谷のブランディングのため、このコロナ禍でもオンライン・フェスティバル「Hibiya Festival 2021」を開催してきた東京ミッドタウン日比谷様、双方の音楽と劇場文化への厚い支援が、二つの町の音楽家を結び合わせてくださいました。

MOM

昨年までアメリカを拠点とし、国内外で活躍を続けるソプラノ木下美穂子は、今回の趣旨に大いに賛同し、感謝とともに出演することとなりました。曲目は、『蝶々夫人』より「ある晴れた日に」、『オテロ』より「アヴェ・マリア」、そして『ルサルカ』より「月に寄せる歌」。

ニューヨークから送られてきたオーケストラの演奏に木下が歌を乗せ、そして、東京ミッドタウン日比谷内で撮影を行いました。こうして、完全オリジナルのオペラのシーンが映像作品として誕生しました!
コンサート本配信は7月1日(木)の予定。それに先行して、6月18日(金)には東京とニューヨークを結んだライブ配信で、出演者自らが出演し、完成した映像をご紹介します!
配信は、Youtubeの「HIBIYA FES CHANNEL」から。ぜひご覧ください!

■■■ 配信情報 ■■■
【リモートトークセッション(ライブ配信)】
<配信日>
2021年6月18日(金) 21:30~22:00(日本時間/ニューヨーク時間8:30~9:00)
※ライブ配信/約1週間の見逃し視聴可能
<内容>
MOMの4名と、木下美穂子によるトークセッションをライブ配信でお届けします。アリア楽曲も一部のお披露目とともに、本企画の実現の経緯や演奏のこだわりポイントや、リモートならではの苦労などをお話しします。日本とニューヨークをつなぐアーティスト同士の熱いトークセッションをライブでお楽しみください!

【リモート コラボレーション コンサート(映像)】
<映像公開日>
2021年7月1日(木) 「HIBIYA FES CHANNEL」にて公開予定
<内容>
■プッチーニ『蝶々夫人』より「ある晴れた日に」
撮影場所:東京ミッドタウン日比谷 6Fパークビューガーデン


■ヴェルディ『オテロ』より「アヴェ・マリア」
撮影場所:東京ミッドタウン日比谷 アトリウム


■ドヴォルザーク『ルサルカ』より「月に寄せる歌」
撮影場所:東京ミッドタウン日比谷 地下アーケード


<出演>
【MOM】
ヴァイオリン:Amy Kauffman, Sylvia Danburg Volpe
ヴィオラ:Milan Milisavljevic
チェロ:Dorothea Figueroa
コントラバス:Rex Surany
ハープ:安楽真理子
編曲:Dov Scheindlin
【東京二期会】
ソプラノ:木下美穂子

▼「トークセッション」および「コラボコンサート」の視聴はこちらから
HIBIYA FES CHANNEL - YouTube
HIBIYAFESCHANNEL - 東京ミッドタウン日比谷

<企画・主催>
三井不動産株式会社/東京ミッドタウンマネジメント株式会社
<協力>
Mitsui Fudosan America, Inc.
MET Orchestra Musicians Fund
公益財団法人東京二期会

▼ニュースリリースはこちら ・【東京ミッドタウン日比谷】「Hibiya Festival 2021」リモート コラボレーション コンサート配信決定 6月18日(金)21:30~(日本時間)はNYと東京をつなぐライブトークも|東京ミッドタウンマネジメント株式会社のプレスリリース - PR TIMES

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▼ソプラノ木下美穂子出演 8月ヴェルディ「レクイエム」公演情報ページはこちら
〈二期会スペシャル・コンサート〉 G.ヴェルディ「レクイエム」 - 東京二期会

2021年8月12日(木)19:00、13日(金)19:00 東京オペラシティ コンサートホール

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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7月公演 ヴェルディ『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー
[10]アリーチェ髙橋絵理「今、この時に『ファルスタッフ』に出演する意味を感じて」

東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー最終回は、アリーチェ役のソプラノ髙橋絵理(7/16,18出演)です!
『道化師』のネッダが二期会公演のデビュー・ロール。その後、『ホフマン物語』のアントニア、『エロディアード』のサロメで主演。他にも『ラ・ボエーム』ムゼッタとミミ、『メリー・ウィドー』ハンナなど主演を続けてきました。オーケストラとの共演も多く、昨年はついにNHK交響楽団の第九演奏会でソプラノ・ソロを務めあげました!
10年ぶりに演じるというアリーチェには、「女性としての誇りを表現したい!」と語っています。


東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』アリーチェ役の髙橋絵理です。 アリーチェは、10年くらい前だったと思うんですけど、一度歌わせていただいていて、それからずっと思っているのは、とてもパワフルで、豪快で、何かトラブルが起こったとしても、自分の力で道を切り開く、とても力強い女性だということです。
ファルスタッフからラブレターを貰って、それがご近所の友達のメグに来たものとまったく同じものが来たところで、「懲らしめてやりましょ!」ってなるんですけど、ただいじめるのではなくて、フォードの嫉妬とも絡めながら、面白おかしく、女性の誇りを守っていくんです。

『ファルスタッフ』には、個人的に大好きな音楽があって。フォードは、娘ナンネッタの結婚相手に齢の離れたカイウスというお医者さんをと企てるんですが、最後にフェントンとナンネッタが二人で登場すると、アリーチェは、「ごらんなさい、このふたり、お似合いでしょう?」と言うのですが、そこのところの音楽がとってもきれいで!
崇高で、これまでのいたずらとかお笑いが一掃されるような、そういうとても心が洗われる音楽となっているので、そこをどうか聴いていただけたらな、と思います。

ヴェルディといえば、悲劇や愛国心の強い作品が多かった、というか、そういう作品に定評があった作曲家ですけども、だからこそヴェルディが最後に言う「この世のすべては笑い」「笑いが大事」というメッセージは、すごく深いと思っています。だから、今のような難しい時代に、偶然にも歌わせていただくというのも、有意義なことなんじゃないかな、と思っています。
オペラ『ファルスタッフ』は、人間の欲や、弱い部分、貧しさ、ずぶとさ、たくらみ、赦し、全てが笑いになるという作品です。そういう全部ひっくるめて人間とは何なのかを提示している作品だと思います。

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▼『ファルスタッフ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30*、17日(土)14:00、18日(日)14:00*、19日(月)14:00 東京文化会館 大ホール
*…アリーチェ 髙橋絵理 出演日

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二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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7月公演 ヴェルディ『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー
[9]ファルスタッフ今井俊輔「同じバリトンのフォードにはライバル心を燃やしたり(笑)」

東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』キャスト・インタビューは、ついに、ファルスタッフ役 今井俊輔(7/16,18出演)の登場です!
深くそして柱のように太い芯のある声で、役柄に応じた人間味あふれる歌を聴かせ、多くのファンをもつバリトン。二期会公演でも、『マクベス』タイトルロール、『椿姫』ジェルモンといったヴェルディ作品、『トスカ』スカルピア、『蝶々夫人』シャープレス、『外套』ミケーレ、『ジャンニ・スキッキ』タイトルロールといったプッチーニ作品でいずれも重厚な役を好演してきました。叙情的な日本歌曲の歌唱に魅了される方もいらっしゃるのでは。
ファルスタッフは、本人曰く「バリトンにとって名誉な役」。また新しい一面を聴かせてくれるに違いありません!


東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』ファルスタッフ役の今井俊輔です!
ファルスタッフはですね、ちょっとお金に困っていたり、やっぱり女性が好きで。「自分のお腹には名誉だとかいろいろなものが詰まっているんだ。(だから)俺が痩せたらファルスタッフじゃない!」というような役・・・・・・でございます。
(ファルスタッフの聴きどころは)やっぱり言葉の入れ方とか、言葉遊びがすばらしい。それをイタリア語としてどう聴かせられるかということが大事になってきます。あと、フォードという、これまた英雄的な声のバリトン役の方がいらっしゃるので、そのバリトンとバリトンの組み合わせ方とか、声の質の違いとかも聴きどころですかね。(フォードとは)一緒に歌っていてすごい気になるところ。同じバリトンとして、こう、ちょっと、ライバル心を燃やしたりしながらやっています(笑)。本当にファルスタッフがやれるということはとても名誉なことだと思うので、気合を入れて頑張ります。
ヴェルディの音楽をお聴きいただき、どうぞ魂を揺さぶられてください。お客様の心に栄養をお与えすることができますように、頑張ります!

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▼『ファルスタッフ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30*、17日(土)14:00、18日(日)14:00*、19日(月)14:00 東京文化会館 大ホール
*…ファルスタッフ 今井俊輔 出演日

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二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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7月公演 ヴェルディ『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー
[8]アリーチェ大山亜紀子「すばやく臨機応変なアリーチェ。本当にかっこいい女性」

東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー第8弾は、アリーチェ役のソプラノ大山亜紀子(7/17,19出演)です!
ヴェルディ、プッチーニの主要な役を中心として活躍する大山。二期会では『蝶々夫人』タイトルロールでデビュー以降、『仮面舞踏会』アメーリア、『オテロ』のデズデモナを好演。そして『カヴァレリア・ルスティカーナ』ではサントゥッツァにも挑戦し好評を博しました。今回のアリーチェは初役。「アリーチェが上司だったら女性でも惚れる(笑)」と語っていた、憧れの女性を演じる意気込みをどうぞお聞きください!


みなさんこんにちは。東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』公演において、アリーチェ役にて出演いたします大山亜紀子です。
アリーチェはとっても頭の回転が速い、知的な女性だと思います。ファルスタッフを懲らしめるために、作戦を考え、指示し、みんなで実行に移すのですが、実行中、思いもよらない展開が起こります。しかし、そんな場面においても彼女は素早く臨機応変に対応し、成功に導いていくんです。本当にかっこいい女性だなと思います。もし、私だったら恐らく動揺して・・・失敗したと思います。
『ファルスタッフ』は喜劇ということもありますが、最後まで突き進むという感覚があります。そのなかでアンサンブルを重視する場面がいくつもあり、大変面白く思います。たとえば第1幕2場に男性陣と女性陣が一緒に歌うアンサンブルがありますが、男性陣は2分の2拍子、女性陣は8分の6拍子、これが一つになって大きなアンサンブルになっているんです。そして、オペラの最後の最後で出てくる「大フーガ」。これは、ソリスト10人と合唱全員で歌われる、大アンサンブル。大変聴きごたえのある曲だと思います。

大変な時期だとは存じますが、ぜひ会場にお越しいただき、この喜劇の最後まで突き進む感覚、そして素晴らしいアリアやアンサンブルの音楽を体感していただきまして、見終わったあと笑顔でお帰りいただけたらと思います。会場にてお待ちしております。

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二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30、17日(土)14:00*、18日(日)14:00、19日(月)14:00* 東京文化会館 大ホール
*…アリーチェ 大山亜紀子 出演日

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7月公演 ヴェルディ『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー
[7]ナンネッタ三宅理恵「“生きている限り、笑っていよう”というヴェルディからのメッセージ」

東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー第7弾は、ナンネッタ役のソプラノ三宅理恵(7/16,18出演)の登場です!
煌めくような明るさに満ちた声と美しい発音で、国内の主要なオーケストラとの共演も多い三宅。今年は新国立劇場『夜鳴きうぐいす』題名役で主演するなど、オペラでの活躍も際立っています!ナンネッタは自分自身の声やポジションに自然と合う役のひとつと語っています。アンサンブルの中でキラリと光らせる三宅の個性にご注目ください!


東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』ナンネッタ役の三宅理恵です。
ナンネッタは、アリーチェとフォードに愛されて育った娘なんですけれども、大人の仲間入りがしたいという気持ちもあり、でもそこはやっぱり年頃の女の子で、恋愛に夢中。愛するフェントンを探しては、隙あらば二人でイチャイチャして、愛をささやきあう。本当にかわいらしい役ですね。
私自身の声とキャラクターとが合致するオペラの役というのが実は少ないと思っている中で、ナンネッタは、何の無理もなく、歌うことのできる役のひとつかなと思っています。
見どころは、なんといってもフェントンと愛をささやきあうシーン。本当にとってもすてきで、メロディも本当にきれいなんです。あとナンネッタには最後に有名なアリアがひとつありまして、それを演出のロランさんがどのようなシーンに作って、歌うことができるかというのが今から楽しみです。
『ファルスタッフ』はとにかく、音楽ですべてが表現されているなと思うんです。
とくに私がすごい好きなところは、本当にちょっとしたところなんですけれども、3幕1場で、ファルスタッフがテムズ川に投げ出された後、暖を取っているときに、クイックリーがやってきてアリーチェからの手紙を渡すのですけれど。その手紙を「ファルスタッフが受け取る」というときの音っていうのが、書かれているんですよね!ファルスタッフが受け取るタイミングはここしかないでしょ、というような音楽があるんですけど、このオペラにはそういうシーンが随所にあって、本当にワクワクします!
ヴェルディ自身、人生80年、奥さんを亡くされたり、お子さまを亡くされたり、色々なことを経験してこられましたが、最後に「世の中すべては冗談だ」と終えたということには、とても意味があるんじゃないかと。
今の苦しい状況に立たされている私たちにも、なにか大きなメッセージになるんじゃないか、と思います。「生きている限りは、笑っていよう」というメッセージを、舞台から、音楽と一緒に、お届けできたらな、と思います。

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二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30*、17日(土)14:00、18日(日)14:00*、19日(月)14:00 東京文化会館 大ホール
*…ナンネッタ 三宅理恵 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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【二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー】~(7)エルヴィーロ役 菅原洋平&堺 裕馬

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビューもいよいよ最後のご紹介となりました。最後は、セルセ王の弟アルサメーネの従僕であるエルヴィーロという男を演じる、菅原洋平(すがわら ようへい・5/22出演)と堺 裕馬(さかい ゆうま・5/23出演)です!

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――『セルセ』出演おめでとうございます。

菅原・堺: ありがとうございます!

――エルヴィーロはどのような人物でしょうか?

菅原: エルヴィーロは王弟アルサメーネの従者です。自由奔放な振る舞いで、おどけたり、焦ったりと世話しなく動きます。

堺: このオペラの中でとりわけ喜劇的な要素が強い存在のように感じています。キャラクターとしては『魔笛』のパパゲーノのようなお調子者で怠け者、でもどこか憎めないような人間性を持っていると思います。

菅原: アルサメーネの手紙を騙しとられてしまったり、アマストレの自刃を止めたりと、エルヴィーロが登場するとストーリーの何かが動き出します。


菅原洋平

――『セルセ』をコミカルにしている重要人物なのですね!どのような歌を歌うのでしょうか?

菅原: エルヴィーロにはダ・カーポ アリアがありませんが、第2幕に歌う「Del mio caro bacco amabile」があります。

堺: 「水は憂鬱になるだけだけど、ワインなら天まで登るような気持ちになるんだ!」という感じで。

菅原: 落ち込んでいる雰囲気の中で、気持ちを励まそうと酒の神バッカスを賛美し歌いだすんです。

堺: 短い曲ではあるのですが、軽快でかっこ良い曲調です。
『セルセ』の登場人物は、恋する気持ちや、恋の悩みを歌っていることが多いと思うのですが、エルヴィーロだけ「俺はお酒が好きなんだ〜!」と歌っているという、そのギャップが好きで、そんなかっこ良い音楽とギャップを楽しんでいただきたいです。


堺 裕馬

菅原: 短いアリアですが、その中に、彼の人間性が込められてると思います。欲望とは生きる原動力である、と訴えかけるような旋律が、オーケストラとのユニゾンに表れています。
『セルセ』の全アリアの中で、一曲を通して歌手とオーケストラがユニゾンで演奏するのは珍しく、エルヴィーロのアリアにはそれが顕著に表れており、音の進行にユーモアが描き出されています。

――二人は今回が初顔合わせと聞きました。稽古場での印象は、いかがですか?

菅原: 堺 裕馬さんはいつも周りを和ませる雰囲気をお持ちで、柔らかな笑顔が魅力的です。
役のことなどでちょっとした相談をしても快く答えてくれて、頼れる存在です(笑)
声には優しさがあって、その中には知的さと誠実さが溢れている、素敵なバリトンです!

堺: 菅原さんのことは、実はこうしてお会いする前からSNS等ではお見かけしていて、あるとき菅原さんが「しばんばん」という犬のキャラクターが大好きとおっしゃっているのを見かけて、実は僕も以前「しばんばん」の手帳を使っていたことがあったので勝手に親近感を感じていました(笑)
お会いしてからも色々と役のことで相談する機会も多く、組は違いますが二人で一緒に魅力的なエルヴィーロという役を演じていきたいです。

――二人協力して作り上げられているようすがとても印象的です。それでは最後にお客様にメッセージを

菅原: エルヴィーロは普段チャレンジしないタイプの、いわゆる三枚目の役ですが、今回は自分の新たな可能性を切り開いていこうと思います。ブッフォなキャラクターに難しさもありますが、向き合うほどに変化が感じられて楽しくもあります。エルヴィーロは物語の中心にはおりませんが、料理のスパイスの様にちょっとしたアクセントとして彩ります。そのフワッとした香りを味わって頂けたら幸いです。
ご来場お待ちしております!

堺: 今回が自分にとって二期会のオペラデビューということで、出演が決まってからずっとワクワクしております。このワクワクの気持ちをそのままに、公演までエルヴィーロという役に命を吹き込んでいきたいです。
皆様のご来場心よりお待ちしております。

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▼『セルセ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2021年5月公演 G.F.ヘンデル『セルセ』 - 東京二期会

2021年5月22日(土)17:00、23日(日)14:00 めぐろパーシモンホール 大ホール
指揮:鈴木秀美/演出:中村 蓉/管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ

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7月公演 ヴェルディ『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー
[6]ナンネッタ全詠玉「みなさんに癒しを与えられる歌が歌えたら」

東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー第6弾は、ナンネッタ役のソプラノ全詠玉(ちょん よんおぎ、7/17,19出演)の登場です!
東京二期会オペラ公演には、2014年『ドン・カルロ』天よりの声役で初登場。2018年プッチーニ〈三部作〉公演では『修道女アンジェリカ』に出演し、今回の『ファルスタッフ』と同じベルトラン・ド・ビリーの指揮で歌いました。
「ちゃっかりなところは私と似ているかも(笑)」というナンネッタ役、恋人フェントンとともにハートいっぱいの歌を歌いたいと語っています!


東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』ナンネッタ役の全詠玉です。
ナンネッタは、とっても天真爛漫で、チャーミングな役どころだと思っています。
恋人のフェントンとは、とにかく恋に夢中。フェントンはとにかく猪突猛進という感じなんですけれども、ナンネッタは、少し機転をきかせたり、ちょっと駆け引きを楽しんでみたり、後のアリーチェ(ナンネッタの母)を彷彿とさせるようなキャラクターなのかな、と思います。
ナンネッタのアリアは、なんていうか、とても浄化されるような、癒しの効果をもたらすようなアリアでして、それがすごくオペラのドタバタの中で、ものすごおく解き放たれるというか、とても神秘的なアリアだと思います。今このストレスフルな時代に、癒しが与えられる歌が歌えたらなあと思っています。
『ファルスタッフ』はすごく重唱が多くて、重唱、重唱、重唱という感じなんですけれども、その合間にフェントンとナンネッタの愛の二重唱が入ってくると、まるでストップモーションがかかったように、愛が舞台に溢れるっていう印象がすごくありまして、なんていうか、ハートが飛んでいるような感じがすごくかわいらしくて、すごく満たされます。そうした場面が随所に出てきますので、そこも楽しんでいただけたらな、と思います。
ヴェルディは、『椿姫』だったり、『リゴレット』だったり、ご存じのとおり本当に傑作が多いのですけれども、『ファルスタッフ』はやっぱり独特だなと思っています。玉手箱のように話がどんどん変わって、音楽もすごく立体的で、楽譜をめくるのがたいへんなほどテンポも早くて・・・80歳というお歳とは真逆に、若々しくエネルギッシュなので、すごいなと、ただただ感嘆してしまいます。

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二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30、17日(土)14:00*、18日(日)14:00、19日(月)14:00* 東京文化会館 大ホール
*…ナンネッタ 全詠玉 出演日

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5月公演 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 ヘンデル『セルセ』~指揮 鈴木秀美からの動画メッセージ!

2021年5月22日(土)、23日(日)めぐろパーシモンホール大ホールで公演する、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 ヘンデル作曲オペラ『セルセ』。
2015年『ジューリオ・チェーザレ』、18年『アルチーナ』につづいて、同シリーズでヘンデル・オペラを指揮してきた鈴木秀美からメッセージが届きました!
今回も、二期会の歌手、オーケストラともフレッシュなメンバーを18世紀の世界に導きます。


みなさん、こんにちは。鈴木秀美です。
今回はヘンデルの『セルセ』を上演します。
なんと言っても「オンブラ・マイ・フ」という有名なアリアがありまして、今まで(二期会ニューウェーブ・オペラ劇場で)やってきた『ジューリオ・チェーザレ』や『アルチーナ』と比べると、「ブッファ」というと語弊がありますが、そんなに深刻じゃない、軽い場面がたくさんあります。 今回は(ダンサーの)中村 蓉さんが演出されるので、歌手も踊りますし、動きがたくさんあるというところが、大きな魅力になるんじゃないかなと思います。二期会のソリストたちも、オーディションで受かった若い人たちが歌いますので、バロックのものを若い間に一度経験して、そういう習慣の違いとか楽譜の読み方の違いとか、あるいはオーケストラのいつもと違った音を経験するというのは、決して無駄にはならず、必ず役に立つときが出てくると思いますから、今回も若い人たちとそういう話のできる、そういう経験が一緒にできるということは、とても楽しみです。どうぞ聴きにいらしてください。会場でお待ちしております。

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二期会創立70周年記念公演 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2021年5月公演 G.F.ヘンデル『セルセ』 - 東京二期会

2021年5月22日(土)17:00、23日(日)14:00 めぐろパーシモンホール 大ホール
指揮:鈴木秀美/演出:中村 蓉/管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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【二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー】~(6)アリオダーテ役 髙崎翔平&田中夕也

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー第6弾は、アリオダーテ将軍役の髙崎翔平(たかさき しょうへい・5/22出演)と田中夕也(たなか ゆうや・5/23出演)の登場です!
『セルセ』はオペラ・セリアでありながらコミカルな筋書きの物語ですが、その背景には古代ギリシャとの戦争があります。セルセ王に忠誠を誓うペルシャ軍の将軍がアリオダーテです。娘ロミルダが王家に嫁ぐとなれば、この上なき幸せ、のはずではありますが…

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――アリオダーテはどのような役ですか?

髙崎: 私が演じるアリオダーテはペルシャの将軍でセルセ王の腹心の部下です。
また、このドタバタ劇の中心となるロミルダ、アタランタ姉妹の父親でもあります。

田中: 将軍なので威厳はありますが、自分の良い様に事を考え、勝手に確信するという、少し変わった性格の持ち主です。

髙崎: そして、王に忠実な軍人の無骨さ故でもあるでしょうか、セルセとのやりとりの中で勘違いをしてしまい、その勘違いが物語をクライマックスへ導きます。


髙崎翔平

――アリオダーテの歌にもそんな性格が表れているようですね。

髙崎: アリオダーテのアリアは2曲ですが、最初に歌う”Soggetti al mio volere”は、ムーア人との戦争を指揮し勝利に導いたアリオダーテへの褒美として、「王家の者とアリオダーテの娘ロミルダを結婚させる」とセルセから約束を受けた直後に歌います。
セルセは自分がロミルダと結婚できるよう上手く王の立場を利用していったのですが、それを知らないアリオダーテは「高望みをしてはいませんが、天の導きであればいつでも名誉をお受けします。」と有頂天になった内心を歌います。
全編を通して”無骨な軍人”という印象のアリオダーテですが、このアリアでは軍人としての無骨さと予想外の褒美への抑えきれない喜びが混在しているような気がします。アリオダーテの人間的な魅力に溢れたアリアです。

田中: その後、“Del Ciel d’amore”では、自分の娘であるロミルダがアルサメーネと結婚できるということを確信して、「愛に満ち溢れた天に、こんな素晴らしい運命を誰が望んだだろうか?」と歌います。結局、これが勘違いであったのですが。
短いアリアですが、音の跳躍やメリスマがあるので、目の前にある幸せが音に表れているようで、歌っていて凄く楽しいです。どのような演出が付くのか今からとても楽しみです!


田中夕也

――将軍とはいえ、とても愛すべきキャラクターなのですね。ところで、二人は先輩後輩の関係と伺いました。

田中: はい、髙崎さんは大学時代の先輩で、師事していた先生も同じです。なので、僕には頼りになるお兄さんといった感じに思っています。仕事現場でもご一緒するので、いつもたくさんの事を学んでおります。

髙崎: 田中さんは、とっても心優しく、誰にでも好かれ頼りになる人です!
今回ダブルキャストということで、毎回の稽古を楽しみにしています。田中さんが歌ったり演じたりしているのを見ることで、アリオダーテという役の音楽やキャラクターを客観的に見ることができるので、とても勉強になります。
これまでの稽古の中でも、自分とは違った田中さんのアプローチに大変刺激を受けました。 本番までお互いに切磋琢磨できるよう、私も頑張りたいと思います。

田中: 先輩と同じ役が出来るなんてとても光栄です!

――最後にお客様に向けてメッセージを。

髙崎: キャスト全員で、毎回必死にこのオペラに取り組んでいます。 これから5月の本番に向けさらに密度の高い稽古が続いていくと思います。 “Ombra mai fu”だけではないオペラ『セルセ』の魅力をお伝えできるように頑張りますので、ぜひ会場でお聴きください!

田中: この作品が僕の二期会のオペラデビューとなり、今から楽しみと不安でドキドキしています。まだまだ未熟な僕ですが、僕なりのアリオダーテを精一杯演じます!お越し下さる皆様、楽しみにしていて下さい!

*     *     *


▼『セルセ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2021年5月公演 G.F.ヘンデル『セルセ』 - 東京二期会

2021年5月22日(土)17:00、23日(日)14:00 めぐろパーシモンホール 大ホール
指揮:鈴木秀美/演出:中村 蓉/管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

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受け継がれるイタリアオペラの伝統!
東京・春・音楽祭『マクベス』から新国立劇場『ドン・カルロ』そして、東京二期会『ファルスタッフ』&「レクイエム」へ

4月19日(月)に開幕した東京・春・音楽祭リッカルド・ムーティ指揮『マクベス』!そして5月には新国立劇場『ドン・カルロ』と、新しい年度にかわって東京ではヴェルディ作品の注目公演が続きます。
東京二期会ではそれらに続いて「東京二期会夏のヴェルディ・フェスティバル」と題して、7月に『ファルスタッフ』、8月に「レクイエム」とヴェルディ後期の名作を連続公演します!

東京・春・音楽祭「リッカルド・ムーティ イタリア・オペラ・アカデミー in 東京 vol.2『マクベス』には、二期会からマクダフ 芹澤佳通、マルコム 城 宏憲、侍女 北原瑠美、医者 畠山 茂、第二の亡霊 金杉瞳子が出演。また、「リッカルド・ムーティ introduces 若い音楽家による『マクベス』」には、加えてマクベス 青山 貴、バンコ 加藤宏隆、マクベス夫人 谷原めぐみが出演。
東京・春・音楽祭の公式サイトでは、出演者を代表して、青山、谷原、そして城のインタビュー記事が公開されています!

▼青山 貴、谷原めぐみ インタビュー
リッカルド・ムーティ イタリア・オペラ・アカデミー in 東京 vol.2《マクベス》 アーティスト・インタビュー ~青山 貴(バリトン)&谷原めぐみ(ソプラノ) - 東京・春・音楽祭

青山「マエストロは何度も繰り返し『テアトラーレ(演劇的に)!』とおっしゃって、より劇的な表現を求めています。いつもだと、それがときには喉の負担になったりするのですけど、マエストロと一緒に歌っていると……」
谷原「最初に言われたのが、目のことでした。『君の目! それじゃないよ』。声で演じることも必要ですが、表情、顔つき、すべて役になりきらないと……」

▼城 宏憲インタビュー
リッカルド・ムーティ イタリア・オペラ・アカデミー in 東京 vol.2《マクベス》 アーティスト・インタビュー ~城 宏憲(テノール) - 東京・春・音楽祭

「マエストロが、まるでヴェルディ本人のように噛み砕いて教えてくれた楽譜の意図。歌手への厳しい要求を、ヴェルディは本当に細かく書き記しています。その小さなピースをモザイク画のようにはめ込んでいって、初めて大きな壁画になるのだということがよくわかりました。」


城 宏憲
インタビューの中でも語っているように、城は新国『ドン・カルロ』、二期会「レクイエム」にもつづけて出演を予定しています。

「運がいいなと思ったのは、今回マエストロの口から、『ここは《レクイエム》と同じ』『ここは《ドン・カルロ》でも同じようにやっているんだ』というたとえをたくさん聞けたことです。とくに《マクベス》の第4幕冒頭の〈虐げられた祖国よ!〉の合唱。死を悼む人々の神への祈り、イタリアの宗教観が、そうした後期の作品にもつながっているように思えます。」

▼東京・春・音楽祭 公演情報ページはこちら
リッカルド・ムーティ指揮《マクベス》(演奏会形式/字幕付) - 東京・春・音楽祭
リッカルド・ムーティ introduces 若い音楽家による《マクベス》(抜粋/演奏会形式/字幕付) - 東京・春・音楽祭

そして、7月『ファルスタッフ』ピストーラ役で出演する加藤宏隆からも、メッセージを受け取りました。


加藤宏隆
加藤「今回、東京・春・音楽祭のリッカルド・ムーティ イタリア・オペラ・アカデミーに参加させていただき、ヴェルディを知り尽くしたマエストロとご一緒できたのはたいへん貴重な経験となりました。マエストロが口を酸っぱくしておっしゃっていたのは、ヴェルディは劇場の作曲家だということ、そして正確に正しくヴェルディが書いた楽譜を再現していくことの大切さです。
7月の東京二期会『ファルスタッフ』ピストーラ役でも、この経験が大いに活かせるのではないかと、今からワクワクしています。実はピストーラは4回目なので、だいぶ慣れている方だとは思っていたのですが、もう一度マエストロ・ムーティからの学びを通して『ファルスタッフ』の楽譜を読み直してみたいと思っています。特に『ファルスタッフ』は演劇やアンサンブルの要素がとても強い作品。楽譜を隅から隅まで読み込んで、緻密さの中に最大限のエネルギーを込めるマエストロ・ムーティのような音楽作りを心掛けてみたいと思います。」

アーティストのメッセージを受けて、あらためて伝統というものは人から人へと受け継がれていくものであり、それに代わる方法などないのだという思いを強くしました。
この春から夏にかけて東京で開かれる奇蹟のようなヴェルディ作品の上演に、ぜひお越しください。

*     *     *


▼東京二期会『ファルスタッフ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30、17日(土)14:00*、18日(日)14:00、19日(月)14:00* 東京文化会館 大ホール

▼二期会スペシャルコンサート ヴェルディ「レクイエム」公演情報ページはこちら
二期会スペシャルコンサート G.ヴェルディ「レクイエム」 - 東京二期会
2021年8月12日(木)、13日(金) 両日19:00 東京オペラシティ コンサートホール

●『ファルスタッフ』「レクイエム」のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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7月公演 ヴェルディ『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー
[5]ファルスタッフ黒田 博「人間的な魅力にあふれたファルスタッフを演じたい」

東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー第5弾は、お待ちかね、ファルスタッフ役の黒田 博(7/17,19出演)の登場です!
ご存じのとおり、東京二期会のみならず日本を代表するカヴァリエ・バリトン。老いたる騎士で皆から笑い者にされるファルスタッフを演じます。ファルスタッフを「人間的な魅力にあふれている」と語る黒田。その新境地にどうぞご期待ください!


東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』ファルスタッフを演じます、黒田 博です。
ファルスタッフは…女性が大好きで、食べることも、お酒を飲むことも大好きで、思ったことを行動に移す行動力がありますし、他の出演者からは、いろいろといじめられたり、ひっかけられたりしますけれども、まあ最終的には自分が自分らしく生きるということに専念しているような男性に思います。非常に、僕は魅力的な人物だと思います。
音楽的にも、このオペラ全体の中で、こまかくてかわいらしいアンサンブルであるとか、難しいソロのパッセージであるとか、それらがそれぞれの役に与えられてて、しっかりしたキャラクターを持っていますので、合唱も加わってアンサンブルをするのが、「このオペラの一番の聴きどころかな、と思います。
『ファルスタッフ』はヴェルディの最後のオペラ。そのひとつ前に書かれた同じシェイクスピア原作の『オテロ』の2作は、それまでのヴェルディの作品とはかなり変わっています。
アリアとして取り出すところももちろんあるんですけど、その前後の音楽とずっとつながっていますし、非常に壮大なそれも混沌とした音楽で、同じ年に生まれたドイツのワーグナーの影響……というと多分ヴェルディが怒って出てくるかもしれませんけれども、でも、その音楽から得たものが非常に出ている気がします。それがイタリアの歌と見事にマッチしているので、とてもワクワクすると思います。
『オテロ』のイアーゴや、今回のファルスタッフとか、それまでのヴェルディ・バリトンとしては毛色が違うかなと。ていねいにそのカンタービレに歌うというよりは、この後に来る時代を先取りしているとうか、自分の感情などを露わに吐き出すかのような。ファルスタッフも、ファルセットやら、「ウエッ!」という肉声やら色んな声が必要になってきて、難しいといえば難しいですけれども、(演技と音楽がマッチしていて)やっていてとても楽しいですし、ある程度の年齢になってきて、そのようなあまり美しくない声を出しても負担にならない方法もだんだんとわかってきましたので、いろいろ駆使してみたいなと思います。

*     *     *


▼『ファルスタッフ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30、17日(土)14:00*、18日(日)14:00、19日(月)14:00* 東京文化会館 大ホール
*…ファルスタッフ 黒田 博 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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【二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー】~(5)アマストレ役 和田美樹子&長田惟子

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー第5弾は、アマストレ役の和田美樹子(わだ みきこ・5/22出演)、長田惟子(おさだ ゆいこ・5/23出演)です!
アマストレは、セルセ王の許嫁とされる貴族の娘。異国の地に住んでいますが、セルセの姿をひとめ見ようと、男性に変装してペルシャにやってきました。しかし、そこで見た将来の夫の姿は・・・

*     *     *


――『セルセ』出演おめでとうございます。

和田・長田: ありがとうございます!

――アマストレはどんな役ですか?

和田: アマストレは異国にする王女で、ペルシャ王セルセの婚約者です。 変装してペルシャにやってきますが、そこで王が他の女性に惹かれている様子を目の当たりにします。セルセを一途に愛するアマストレは、彼の心変わりに苦しめられます。


和田美樹子

長田: アマストレは小さい時から自分に婚約者がいることを知っていて、彼への熱い想いを胸の片隅で大切に育ててきたと思います。だから彼女にとってセルセは憧れの王子様で、自分だけを永遠に愛してくれる人だと信じていたと思うんです。
女の子は王子様に憧れちゃうんですよ。この人は運命の王子様だわ!と自分ばかりが盛り上がっていたけれど、蓋を開けたら相手の中の「私」の存在は小さいものだった、なあんてこと、よくあるんじゃないでしょうか?(笑)
そんな男性のために喜んだり、ときめいたり、苦しんだり、狂ったり、でも諦めきれなくてあげくの果てに悟ったり…


長田惟子

――インターネットも写真も油絵具もない時代、当たり前ですが、変装して会いにでも行かない限り、婚約者を知ることなんてできないですものね。でも、憧れの人に会いたいという人間の気持ちは今も昔もそれほど変わるものではない、ということでしょうか。
アマストレのアリアについてはいかがですか?


長田: 今回の上演では、アマストレには3つのアリアがあるのですが、色んな姿のアマストレが表現されています。どの姿も、人間味があって、自分のことのように共感してしまうので、彼女のキャラクターを愛さずにはいられないんです。

――それでは3曲の中から、それぞれの1曲を教えてください。

和田: 私は、第2幕で歌われる「Anima infida, tradita io sono」です。
セルセの心変わりを確信したアマストレが、苦しみに耐えられず自殺を図ります。そこにきた王の弟アルサメーネの従者エルヴィーロに止められ、「死ぬ前にあの残酷な心に言ってやる」「不実な心よ 私は裏切られた 来い、私を殺せば お前を許す」と歌うアリアです。

――凄まじい感情ですね。

和田: 愛する人の裏切りによって、常軌を逸したアマストレが、激昂して歌います。
このアリアのあとにエルヴィーロが「È pazzo affé! 本当に気が狂ってる!」と言うのですが、お客様にもそう思って頂けるように演じ歌い上げたいです。

長田: 感情をむき出しにしてしまった2幕とは一転して、3幕の終盤で歌われるアリア「Cagion son io del mio dolore」では、自分を裏切った彼のことを一途な心で愛し過ぎてしまった私自身がこの苦しみの原因なんだ、とひとり静かに歌います。
この曲を最初に聴いたとき、歌詞に反して音楽はあっさりしていて綺麗なのに、どこか胸が締め付けられるような寂しさを感じました。セルセのことになると周りが見えなくなっていたアマストレが、外側から自分のことを見て最終的にあっけらかんとした気持ちでこのアリアを歌っていると思うのですが、そこには押し寄せる寂しさや苛立ちと向き合い、自問自答の末に心の成長をとげた、ちょっぴり切ないアマストレの姿も垣間見えると思います。

――J-Popでも描写されるような、とても現代的な感情にも思えますね。

長田: かなしみの中にもアマストレのさっぱりした気持ちが感じられて、特に共感を覚えるアリアです。
愛してしまった自分自身にも原因がある、なんて思えるアマストレはなんて一途でいい子なんでしょうね!こんなアマストレを苦しめるセルセは許せません!(笑)

――さて、二人は二期会オペラ研修所の同期です。それぞれの印象は?

和田: 長田さんと初めて会ったのは研修所の入所試験の時です。その時にチラッと彼女の歌声が聴こえて、なんと素敵な歌声!!と思ったのを今でも鮮明に覚えています(笑)
その後、マスタークラスで同じクラスになり、切磋琢磨してきました。
彼女は明るくて人柄が良く、音楽に関しても素晴らしい才能を持っていて、人としても歌手としても、とても素敵で魅力的な方です。
今回またご一緒できて、嬉しいです!

長田: いつも呼んでいる名前で呼ばせていただきますが、みっこちゃんは本〜当にしっかり者なんです!みっこちゃんはクラスではインペクといってクラスをまとめ役をされていたのですが、そのくらいリーダーシップがある方です。
観察力や洞察力に優れているだけでなく、相手への思いやりや気遣いも忘れないし、どんなことにも感情的にならないで冷静に対応出来るんです。とにかく頑張り屋さんなので、ちゃんと休んでいるかなってたまに心配になることもあります(笑)
私にない部分をたくさん持っていて、とっても尊敬出来る女性です。

――二期会の研修所同期ならではの絆が伝わってきます。それでは、最後に本番への意気込みを。

和田: 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』で二期会デビューが出来ることを、とても嬉しく思います。
ひたすらにアマストレと向き合い、フレッシュでエネルギッシュな『セルセ』をお届けできるよう、精進して参ります!

長田: 『セルセ』の登場人物は、演じる私たちと等身大の若者たちです。まだまだ未熟な私たちですが、若さを味方にして、バロックオペラの息吹きを現代に伝えられたら、と思います。すばらしい音楽と演出を皆様にお楽しみいただけるよう精一杯頑張ります!

和田・長田: たくさんのお客様のご来場、お待ちしております!

*     *     *


▼『セルセ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2021年5月公演 G.F.ヘンデル『セルセ』 - 東京二期会

2021年5月22日(土)17:00、23日(日)14:00 めぐろパーシモンホール 大ホール
指揮:鈴木秀美/演出:中村 蓉/管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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Nikikai Days@Blue Rose 2021 各公演ご案内 第1回
オペラ『光太夫』(演奏会形式)~第2日 5/28(金)19時開演

サントリーホールブルーローズで二期会歌手が競演する夢の3日間「NIKIKAI Days@Blue Rose」。今年は、コロナ禍のため中止となりました昨年のプログラムを改めて5月に上演致します。
第1日は5月16日(日)14時、ブラームス・ワルツ集「2つの愛の歌」。少し日にちをおきまして第2日は5月28日(金)19時、オペラ『光太夫』(演奏会形式)。そして第3日は5月29日(土)14時、<タイトルロールな歌姫(ディーヴァ)たち>をお贈りします。

公演まで約1か月となり、チケットも多くご予約頂いている中、ここで各公演のご案内をしてまいります。
初回のご案内は5月28日(金)19時からの第2日、ファルハング・フセイノフ作曲 オペラ『光太夫』は、初演から28年ぶりの待望の再演。ロシア語(日本語字幕付)で上演いたします。
激動の時代を生きた光太夫を今注目のバリトン、加耒 徹が演じます。

こちらの対談動画ではオペラ『光太夫』の魅力と聴きどころを、プロデューサーの岸本 力(ラックスマン役でも出演)と、加耒 徹が語っています。


また、岸本からのメッセージも届いておりますので、ご紹介いたします。

今回のオペラ『光太夫』は、ファルハング・フセイノフ作曲で、井上靖氏著の「おろしや国 酔夢譚(すいむたん)」に描かれた大黒屋光太夫が題材となっています。18世紀の終わりの江戸鎖国時代、異国で過ごした光太夫が、苦難を乗り越え帰国した壮大な男のロマンの物語です。
光太夫は、当時のロシア女帝・エカテリーナにペテルブルグの宮殿で謁見し帰国し、日露文化交流を最初に成し遂げた画期的な偉業の人物とされています。
今回は1993年、日本でロシア語による演奏会形式の世界初演以来、28年ぶりの上演です。二期会Daysの演目として、昨年の5月29日に予定されていましたが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言により延期され、今回の上演となりました。

本公演チケットはおかげさまで、「プレミアム席」がすでに予定販売数を終了、現在は「普通席」のみのご案内となっております。良いお席はお早目にお求めください。

▼演奏予定曲等、公演情報ページはこちらから
NIKIKAI Days @ Blue Rose 2021 - 主催・制作コンサート - 二期会21

●ご予約・お問合せは 《好評発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

ちらし(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
NIKIKAI Days@Blue Rose 2021
■会場:サントリーホール ブルーローズ
■料金(全席指定・税込):
  プレミアム席6,000円(オリジナルクリアファイル付)、普通席4,500円
<第2日 ファルハング・フセイノフ作曲 オペラ『光太夫』>
■日時:2021年5月28日(金) 19:00開演
■出演:
  長田雅人(指揮)、太田麻衣子(構成)、大山大輔(ナレーター)、松本康子(ピアノ)
  <キャスト>
  光太夫:加耒 徹(バリトン)、ソフィア:内田智子(ソプラノ)、
  ラックスマン:岸本 力(バス)、エカテリーナII:小野綾香(メゾソプラノ)、ほか
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7月公演 ヴェルディ『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー
[4]フェントン山本耕平「フェントンの仕事は、ずばり、恋をすること!」

東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー第4弾は、フェントン役を演じるテノール山本耕平(7/17,19出演)の登場です。
東京二期会では、2014年『ドン・カルロ』で衝撃のタイトルロール・デビューを果たし、翌年『リゴレット』でもマントヴァ公爵を歌ったテノール山本耕平。その後の二期会公演では、『後宮からの逃走』ベルモンテ、『金閣寺』柏木、『天国と地獄』オルフェと、まるで自分自身の可能性に挑戦するかのように、まったく性格の異なる役を演じレパートリーを広げてきました。
そして、今年、待望のヴェルディ・オペラでの出演。ノーブルな響きで歌われるフェントンのラブソングにどうぞご期待ください!


東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』フェントン役の山本耕平です。
フェントンの仕事は、ずばり、恋をすること!
もうとにかく、恋で頭がいっぱいなんですね。登場人物たちと、わちゃわちゃと話をしているところもあるんですけれど、そうかと思うと、急に、ナンネッタの顔を見て、恋に一気に夢中になってしまう。そうすると、フェントンの恋のフレーズだけが、(他の人物たちのアンサンブルの)上からすっと聴こえてきたりするんです。音楽的にもすごくうまく作られているんです。
後半にアリアのような部分があるんですが、フェントンは、もう…なんですかね。みんながファルスタッフのまわりで、ドンガラガッシャンってやっている中に、風が吹いてくるような、本当に恋へのあこがれを歌うんです。そういう意味では、比重が、恋にある!
『ファルスタッフ』は、お芝居と音楽のバランスが対等といいますか、ファルスタッフが、ふざけたことをずっと言っているのに、それを、もっともらしく、重めかしくしゃべるところなんか、本当にこの原作の雰囲気が音楽に忠実に書いてあるなあ、という印象があります。
そして、何といっても、最後のフーガが僕の好きなところなんですけど。「もう、すべておふざけ、最後に笑った人が、一番多く笑うんだよ」という、このメッセージというのが、なんとも……『ベニスの商人』にある「誰しもが人生の舞台において自分の役を演じねばならぬ」というフレーズが、シェイクスピアらしさというか、その死生観を表していると思うんですけれど、このフィナーレにもそれが出ていると思います。今この鬱屈したたいへんな時に、いろいろあってもそれを笑いとばすといういうエネルギーは、今まさに必要なんじゃないかな。
キャスト表を見ますと、みなさん相当細かいおふざけの芝居を入れ込んでこられることが今もう予想できます(笑)そのような細かい芸をキャッチしていただくために、ぜひ予習をしていただきたいというか、当日までの間も楽しんで過ごしていただけると、本番も一層お楽しみいただけるでしょう!

*     *     *


▼『ファルスタッフ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30、17日(土)14:00*、18日(日)14:00、19日(月)14:00* 東京文化会館 大ホール
*…フェントン 山本耕平 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

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Hakuju Hall主催「二期会 ディーヴァ, ディーヴォ」2020シーズン第2弾(第22回)が、4/15(木)に開催!

二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了した若き歌手の声を聴くシリーズ、Hakuju Hall「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」。
当初、2020年12月に開催が予定されていたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により延期となっていました2020シーズンの第2弾(第22回)が、4月15日(木)に開催されます。
出演はソプラノ金治久美子、メゾソプラノ長田惟子、テノール秋山和哉の三人とピアノ藤川志保を予定しておりましたが、先日Hakuju Hallさんからの発表の通り、テノール秋山和哉が体調不良のため残念ながら出演が叶わなくなりました。代わりまして、テノール山本耕平が出演することになりました。
このたび、コンサートを直前に控えた金治、長田の両名よりメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。

      *     *     *
■金治久美子 (かなじ くみこ)ソプラノ
この度は「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」に出演させて頂けることになり、大変嬉しく思います。
感染症拡大により多くの音楽家、芸術家が公演の中止を余儀なくされました。私達も研修所マスタークラス修了試演会では、お客様をお招きできず残念な思いが残りました。舞台で生演奏をお客様にお届けできる事のありがたさを痛感した期間でした。今回、延期にはなりましたが演奏会を開催できる事になり、感謝とより強い思いで演奏に臨む気持ちでいます!
共演者の長田さんとは先日、東京二期会公演『タンホイザー』4人の小姓役でも共演したところ、続けて演奏会に臨めることになり大変喜んでおります。
また、この度は特別に助演として山本耕平さんにもご協力頂ける事になり大先輩と共演できる事に大変ドキドキしております。おかげでドイツ、イタリア、フランスとバラエティー豊富な演目となっています。お二方と共演できる巡り合わせに感謝し、気持ちを新たに皆様に生演奏を楽しんで頂ける演奏会を目指して進めてまいります。
ご来場心よりお待ちしております!
■長田惟子 (おさだ ゆいこ)メゾソプラノ
昨年12月から延期された「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」が、ついに4月15日に開催されます。待ちに待ったこの日が近づいて参りました。このような状況下の中、お客様の前で演奏の機会をいただけることは、歌手としてこれから歩んでいく私たちにとって大変貴重なことで、無事に開催出来ることが本当に嬉しく、感謝の思いでいっぱいです。
一緒に出演する金治さんや、残念ながら今回は出演が叶わなかった秋山さんと共に、話し合いや準備を進めて参りました。
そしてこの度は、テノールの山本耕平さんの出演が決定し、このコンサートにさらに素敵な彩りを与えてくださること、間違いなしです。
皆さま、ぜひ聴きにいらしてください!
      *     *     *


テノール山本耕平が加わり、三人揃ってパチリ!ご来場お待ちしております!!

■■■ 公演情報 ■■■
第22回 二期会 ディーヴァ, ディーヴォ
二期会新星トップ歌手たちによる、ときめきのデビューコンサート!

日時:2021年4月15日(木) 14:00開演(13:15開場)※約90分/途中休憩あり
会場:Hakuju Hall(ハクジュホール)【アクセス
    ・小田急線「代々木八幡駅」南口 もしくは
    ・千代田線「代々木公園駅」1番出口より 徒歩5分
料金:全指定席 1,500円(税込) 《発売中》
出演:金治久美子(ソプラノ)、長田惟子(メゾソプラノ)、山本耕平(テノール/特別出演)、藤川志保(ピアノ)
予定プログラム:
・レハール:『ジュディッタ』より 「私の唇に熱き口づけを」〔金治〕
・J.シュトラウスII世:ワルツ「春の声」 op.410 〔金治〕
・ビゼー:『カルメン』より「ハバネラ」〔⻑田〕
・マスネ:『ウェルテル』より「ウェルテル!この胸の内を誰が言えましょう(手紙の歌)」〔⻑田〕
・レハール:『微笑みの国』より「君こそ我が心のすべて」〔山本〕
・ドニゼッティ:『ドン・パスクワーレ』より「哀れなエルネスト」〔山本〕
・ロッシーニ:『チェネレントラ』より「あの瞳の奥の輝きは」〔⻑田・山本〕
・ヴェルディ:『リゴレット』より「あなたは心の太陽」〔金治・山本〕
・フンパーディンク:『ヘンゼルとグレーテル』より
       「お兄ちゃん、私と一緒に踊りましょう」〔金治・⻑田〕
※曲目、曲順等が変更になる場合がございますので、予めご了承ください。

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第22回 二期会ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
11:00~17:00(火~金/祝日・休館日を除く)

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【二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー】~(4)アタランタ役 雨笠佳奈&新宅かなで

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー第4弾は、アタランタ役の雨笠佳奈(あまがさ かな・5/22出演)、新宅かなで(しんたく かなで・5/23出演)です!
アタランタは、この物語のヒロイン的存在であるロミルダの妹。ロミルダの恋人である王弟アルサメーネに恋心をふくらませています。あるとき、王のセルセがロミルダを見初めたことを知って、これはチャンスと行動に出ます。アルサメーネからロミルダに宛てられたラブレターを、自分宛だとうそぶくのですが・・・・・・オペラ『セルセ』の世界に事件を巻き起こし、面白くしているのが、このアタランタなのです。

*     *     *


――二人は今回が初顔合わせと聞きました。まずはそれぞれの印象を教えてください。

新宅: 雨笠さんにはこれまでお会いしたことはありませんでしたが、私は二期会オペラ研修所で1期下でしたので、もちろん存じ上げていました。研修所を優秀な成績で修了され、今年11月には二期会本公演『こうもり』にもアデーレ役でご出演なさる、ソプラノの星のような方だと思っていました。
稽古場で実際にお会いしお話ししてみると、美しい声としなやかな身のこなしが印象的な、笑顔溢れる素敵な方でした!

雨笠: 「なんと可愛らしい方だ!」というのが第一印象です(微笑)。
歌声もチャーミングでいろんな音色を持っていらっしゃる。まだ数回しか稽古でご一緒していないのですが、すでに同じ役でも全く違うアタランタが生まれそうな予感がしております。たくさん刺激し合って、それぞれの魅力が溢れるアタランタを一緒に作って行けたら嬉しいです!


雨笠佳奈

――アタランタはそれぞれどのような役どころと捉えているでしょうか。

雨笠: 簡単に言ってしまうと、このオペラを引っ掻き回す役どころ。とにかく、よく嘘をつくんです!

新宅: 本当に!自己中心的で負けず嫌い。感情豊かで愛嬌のある小悪魔的な性格だと思います。 自分の内から燃え上がる恋の炎に突き動かされて、自由で軽やかに自分の魅力を振りまきながら、嘘や悪賢い立ち回りで物語を混乱させます。すべては自分の“恋”を成就させるため、王まで騙してしまうんです。
それなのに、アルサメーネは一度も振り向くことなくロミルダと結婚してしまい、アタランタの恋物語は“独り相撲”に終わってしまうのですが、彼女は悔しがりながらも自分で見切りをつけ、次の恋へと向かいます。

雨笠: アタランタには、「fra sé」と呼ばれる、かっこ書きのセリフが楽譜の中にも多く見られるんです。これは他の登場人物には聞こえていない彼女の「独り言」といいますか。お客様と彼女の秘密の会話とでもいうような箇所になります。
にっこり笑って心の中で舌を出している、そんな役どころでしょうか(笑)

新宅: 一方で、姉への競争心や嫉妬心を持ち、また、アルサメーネに抱いてしまった自分の恋心そのものを持て余して揺れる乙女心も見せますよね。多面的で人間らしい女性に描かれていると思います。

――今の話だけでも、すでに違う表情のアタランタが見られそうです。それでは、アタランタのアリアについて聞かせてください。

雨笠: アタランタに与えられたアリア、アリエッタ、アリオーゾは全部で6曲。今回はそのうちの5曲を演奏します。
2段しかない短いアリオーゾを除いた4曲のうち、2曲が嘘で人を操ろうとするもの、そして残りの2曲が彼女の本心、本質が露になるもの、と私は捉えています。

――その中から、あえて1曲選ぶとすれば?

新宅: 私は第1幕「Un cenno leggiadretto」をあげたいと思います。
アタランタは、姉ロミルダと恋仲のアルサメーネに片思い中。姉が王セルセに見初められたことをチャンスだと思い、アルサメーネを自分のものにすると言い、「彼を奪うためには騙すことさえも厭わない。こうやって落とすのよ」と、男性を魅了する振る舞い、愛嬌のある笑顔、目線など、様々なテクニックを、音型やリズムを使って次々と表現豊かに披露してみせる曲です。


新宅かなで

――お客様に聴いてほしいポイントは?

新宅: 自分のことをよくわかっていているアタランタは、この曲を通して自分の魅力を余すところなく披露します。愛嬌(vezzosetto)たっぷりに多彩な表現で、エネルギッシュな恋心と、絶対姉に勝ちたいという闘争心に燃えて演じるさまをお楽しみいただけましたら幸いです。

――雨笠さんのおススメは?

雨笠: 私は、2幕に歌われる「No, se tu mi sprezzi」です。短いアリエッタではありますが、彼女がひた隠しにしてきた本質や人間臭さが見える曲だと思います。
この曲は姉の恋人であるアルサメーネを手に入れるための策略が失敗に終わったときに歌われます。
「たとえあなたが私を軽蔑したって、死にたいとは思わない。私の美しさを持ってすれば、新しい恋人なんていくらでも見つかるわ」
と歌いますが、言葉とは裏腹にその旋律は縫うように蛇行したり、跳躍が見られたり。なかなか歌いにくい旋律です。ここに彼女の隠しきれない本心が現れているように私は感じます。最後はムキになって爆発してしまうような感覚を抱いています。
プライドの高いアタランタですが、最後は弱さが垣間見えてしまう。実際にいたら、あまりお友達にはなりたくはないけれど・・・・・・どこか憎めないキャラクターが、そこで表現できるのではないかと考えています。

――やはり、それぞれ違いの出るアタランタになりそうです。最後にお客様に向けて。

新宅: 今回 素晴らしい機会をいただけたことに心から感謝いたします。
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場でのデビューに、私の心は震えるばかりですが、アタランタは王様のセルセまでをも巻き込むほどの力強いエネルギーを放ち、チャーミングで、豊かな表現力と、へこたれない心を持つ女性です。そのキャラクターから力と勇気を得て、精一杯努めさせていただきたいと思います!

雨笠: 先日、指揮の鈴木秀美さんから「バロックのオペラは言葉をより重要視する」という教えを受けました。言葉から受けるインスピレーションや、その言葉をよりわかりやすく伝えるためにはどんな歌い方をしたら良いか、どんな装飾を足したら良いか、その時に感じ、生まれたものを音にする。だからこそ、その瞬間瞬間の感じ方によって違うものが生まれる。それが面白い!バロックの音楽はより「生の音楽」であると私は感じております。
公演当日フレッシュな音楽を生み出せるよう、作品に向き合っていきたいと思います。お客様にも劇場でその瞬間に立ち会っていただけましたら幸いです♪

雨笠・新宅: みなさまのご来場をお待ちしております!

*     *     *


▼『セルセ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2021年5月公演 G.F.ヘンデル『セルセ』 - 東京二期会

2021年5月22日(土)17:00、23日(日)14:00 めぐろパーシモンホール 大ホール
指揮:鈴木秀美/演出:中村 蓉/管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

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7月公演 ヴェルディ『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー
[3]フォード小森輝彦「まばたきする暇もないくらい音楽とドラマが密接な作品」

東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー第3弾は、フォード役を演じるバリトン小森輝彦(7/17,19出演)の登場です。
これまで『マクベス』題名役、『椿姫』ジェルモン、『オテロ』イアーゴを演じてきた小森も、フォードは初役。とてもやりたかった役の一つと話します。
その小森にとってのフォードの人間像は「ほんとうに奥さんのことが好きなんだなあ」と思ってしまうような、「焼きもちやき」の愛すべき男。ヴェルディの喜劇にフォードあり!というところを魅せます!


東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』フォード役の小森輝彦です。
初めてやらせていただくんですが、同じシェイクスピアの原作でニコライ作曲の『ウィンザーの陽気な女房たち』のフルート氏、つまり同じ役なんですが、こちらは実は2度やらせていただいています。ドイツに留学する前の日本での最後のオペラが『ウィンザー』で、17年間ドイツにいて、日本に引き揚げてくる前の最後のオペラもこれだったんです。ある意味、人生の節目で歌わせていただいている「フルート氏」なんです。
フォードはアリアがすごく魅力的ですね。僕はコンクールとか、いろいろなところでアリアだけは歌っていたので、非常にやりたい役のひとつだったんです。
このフォードがいかに嫉妬深い男か、ということで。普通、オペラの中ではどちらかというと、女性のほうが嫉妬を見せる気がするんですけれども、たとえば『フィガロの結婚』のアルマヴィーヴァ伯爵とか、あと(『コジ・ファン・トゥッテ』の)グリエルモも少し嫉妬がありますかね。ただ、オペラがドラマティックで、ロマンティックになってきてから、フォードのようにはっきり嫉妬を見せる役はあまりないと思う。すごく、なんていうんでしょうね、愛すべき人物というか、かわいらしいというか。「自分の奥さん本当に好きなんだな」というのが分かって、魅力的です。そういうフォードができたらな、と思っています。
ヴェルディのオペラはドラマと音楽の関係が密接だと思います。(『ファルスタッフ』に至ると)それがますます密になっていて、ある意味息つく暇がないくらい、ドラマが、なんというか、うねっていってしまう。瞬きする暇もないような気がします。ちょっとでも気を抜くと、物語から置いていかれそうになるほど密なドラマが描かれているという気がします。

*     *     *


▼『ファルスタッフ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30、17日(土)14:00*、18日(日)14:00、19日(月)14:00* 東京文化会館 大ホール
*…フォード 小森輝彦 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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【二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー】~(3)ロミルダ役 牧野元美&塚本正美

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー第3弾は、ロミルダ役の牧野元美(まきの もとみ・5/22出演)、塚本正美(つかもと まさみ・5/23出演)です!
ロミルダは、将軍アリオダーテの娘。王セルセから求婚をされるも、実は王の弟アルサメーネと恋仲にある、という複雑な状況にあります。さらに、ロミルダには、アタランタという妹がいて、このアタランタが、あろうことか姉の恋人であるアルサメーネの気を引こうとするという・・・一途な思いを持ち続けるロミルダは、いつでもこの恋物語の中心にいるのです!

*     *     *


――『セルセ』出演決定おめでとうございます。

牧野・塚本: ありがとうございます!

塚本: 新たな冒険に、心躍っております。

――二人が演じるロミルダは、どのような役ですか?

塚本: セルセ王の弟であるアルサメーネの恋人役です。

牧野: あるとき、セルセ王に見初められ結婚を迫られてしまいます。しかし、彼女はいつも誠実で、アルサメーネのことを心から愛しています。
ロミルダは、美しく清純な娘です。また、周りに振り回されない芯の強さを持った女性でもあります。


牧野元美

塚本: 一言であらわすと、「武士の娘」。きっと心に薙刀を持っているのでしょう。どんなにセルセが愛を囁いても、決して揺らぐことのない女性です。
オペラ・ブッファ寄りの役が多い中、彼女は常に芯のある、オペラ・セーリアを担う役だと思っております。

――まさにこの物語のヒロイン役なのですね。ロミルダにはたくさん曲がありますが、あえて「これは」という曲を選ぶと?

牧野・塚本: 「È gelosia quella tiranna」です!

――二人意見が揃いました!どのような内容のアリアでしょうか?

牧野: セルセに熱く口説かれた上、妹アタランタの画策によりアルサメーネの浮気を知らされたときに歌うアリアです。

塚本: ロミルダは、アルサメーネがアタランタに書き綴った、愛の言葉の書かれた手紙を読ませられます。でも、本当は、それはロミルダに宛てられた手紙なのです。
ふだんは決して揺るがないロミルダも、愛するアルサメーネに裏切られたと思い込み、動揺しながら思いの丈をぶつけるアリアです。


塚本正美 ©Yoshinobu Fukaya/aura.Y2

牧野: ロミルダのアリアは美しく優しいメロディーの曲が多いのですが、この曲は躍動感ある旋律でインパクトがあります。

――このアリアの好きなところと聴きどころを教えてください。

牧野: ロミルダの怒りと苦しみに満ちていて、かっこいい曲です。恋に翻弄されるロミルダですが、それに必死に抗い、彼女の芯の強さが表現されているところが好きです。
恋愛の壁にぶつかったロミルダがこのアリアを経て、どう成長してゆくのか楽しく聴いていただきたいです!

塚本: セルセの前では、「アルサメーネを愛します」と動揺を隠そうとしていたロミルダですが、このアリアでは嫉妬心を露わに歌い上げるところが気に入っております。
1曲の中で、怒りの移り変わりや、普段は凛としているロミルダが、動揺し、激昂する様をお楽しみください。

――二人は今回初顔合わせだそうですが、お互いの印象は?

塚本: 修了の期は違うのですが、お名前は存じておりました。ふだんの地声から深いところで喋ってらして、その声の美しさに惹かれました。
それぞれ違ったロミルダになるのではないかと、今から楽しみです!

牧野:塚本さんは第一印象で、とても積極的で明るく、作品やキャラクターに関してしっかりした自分の考えを持っている方だなと思いました。まさにロミルダにぴったりな人なのです!
ここだけの話、私が悩んだり迷ったりしたときは、塚本さんに相談してみようかなと勝手に…思っています!

――それでは、最後に、本番への意気込みを。

牧野: 昨年は、ほとんどの舞台がキャンセルとなり、これまで当たり前と思っていた活動が出来なくなってしまいました。今回オペラが大好きな同年代の仲間と、切磋琢磨できることをとても幸せに思います。公演に関わってくださる全ての方に、感謝の気持ちでいっぱいです。どうぞ会場にお越しください!

塚本: バロック音楽にコンテンポラリーダンスと、私にとっては初体験の多い作品となっております。演出家の中村蓉さんのエネルギーを、皆様にお伝えできるようなロミルダを演じたいと思います。
心の薙刀が見えれば幸いです。

*     *     *


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二期会創立70周年記念公演 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2021年5月公演 G.F.ヘンデル『セルセ』 - 東京二期会

2021年5月22日(土)17:00、23日(日)14:00 めぐろパーシモンホール 大ホール
指揮:鈴木秀美/演出:中村 蓉/管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
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7月公演 ヴェルディ『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー
[2]フォード清水勇磨「今こそ、『ファルスタッフ』の笑いを届けたい」

東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー第2弾は、フォード役を演じるバリトン清水勇磨(7/16,18出演)の登場です。
カルロ・フェリーチェ劇場『ドン・パスクァーレ』題名役でイタリア・デビューを果たし、ボローニャ市立劇場『椿姫』ジェルモンにも出演した清水。
東京二期会では打って変わってドイツオペラに進出し、『ばらの騎士』ファーニナルでデビュー。去る2月の『タンホイザー』でヴォルフラム役を好演したばかりです。
落ち着いた佇まいながら、時折人間味あふれる表情を見せるという役回りは、今の清水が最も得意とするところでしょう。その朗々たる声が、二期会においてもヴェルディ作品で遂に披露されます!


東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』フォード役の清水勇磨です。
フォードは、(ナンネッタの)お父さんであり、(アリーチェという)妻もいる。ファルスタッフのようにクセのある、特徴的な人物ではないです。
(聴きどころは)特にアリアですね。「このままでいいのか、夢だったのか」と彼の感情が非常に出てくる。彼の人間らしいところが初めて現れるという感じがしまして、この役の肝だという感じがいたします。
『ファルスタッフ』は(作曲した)ヴェルディも(台本作家の)ボーイトも、これは「オペラ・ブッファ」じゃなくて、「コメディア・リリカ(喜歌劇)」とおっしゃっています。(ブッファなら)バッソ・ブッフォとか、決まった役柄があるのですが、この作品にはないんですよね。人物ひとりひとりに個性が与えられています。
このオペラで一番大事なところは、やっぱり最後のフーガだと思うんですね。実は、ヴェルディはこのフーガを最初から入れ込もうと思っていたわけではありませんでした。作曲の途中、半分遊びのような感じで書いたのだそうです。このフーガをどこかで使えないかとボーイトに相談してみると、「それでは最後の大団円のところにしようか」となったようです。これが非常に躍動的なラストを生み出す結果となったのでした。

『ファルスタッフ』は、やっぱり、最後笑っている者が一番なんだ、と。世の中色々ありますけれども、この笑いをみなさまと共有して、明るく生きていこうというメッセージがあります。どうなるか非常に楽しみです。

*     *     *


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二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30*、17日(土)14:00、18日(日)14:00*、19日(月)14:00 東京文化会館 大ホール
*…フォード 清水勇磨 出演日

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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【二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー】~(2)アルサメーネ役 櫻井陽香&本多 都

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー第2弾は、ペルシャ王セルセの弟アルサメーネを演じるメゾソプラノ櫻井陽香(さくらい はるか・5/22)、本多 都(ほんだ みやこ・5/23)です!

*     *     *


――アルサメーネはどんな役ですか?

本多: 私たちが演じるアルサメーネは、王でありタイトルロールでもあるセルセの弟役です。
ヒロインであるロミルダと恋仲なのですが、セルセもロミルダを見初めてしまうため、実の兄と対立することになります。

櫻井: ロミルダの妹アタランタからも想いをよせられています。
ロミルダに一目惚れをした兄のセルセに対して、自分の恋人であるとは言えず、誤魔化してしまったところから、物語が動いていきます。恋人であると言ったところで、だからなんだ?と一蹴されてしまいそうですが…
ロミルダを信じきれないことや、兄であるセルセに対して、強気に出ることができない面がある一方、ロミルダだけは譲らない、という強い意志を見せることもできるキャラクターだと思っています。


櫻井陽香

――姉妹両方から好かれるとは、アルサメーネは、モテ役なのですね。アルサメーネのキャラクターがわかるおススメの曲を教えてください。

櫻井: 第1幕で、ロミルダに一目惚れをしたセルセが、彼女に想いを伝えるぞ「Io le dirò che l’amo」、と意気込んで去っていった後に、ロミルダはあなたの気持ちに応えるわけがない「Tu le dirai che l’ami」、と歌う曲があります。それまでセルセに対して強く出ることができなかったのですが、この曲で初めてアルサメーネ自身の強さ、そしてロミルダへの想いが表れていると思うので、とても気に入っています。
また、セルセが歌ったメロディーと同じメロディーを、言葉を変えて歌うことで、皮肉がより効くようになっているところが面白いと思います。短い曲ですが、是非聞いて頂きたいです。

本多: ロミルダとの関係や想いが表れている二重唱も大好きです。劇後半で、恋人であるロミルダと口論になり、そこで歌われる二重唱「Troppo oltraggi la mia fede - Troppo inganni la mia fede」があります。お互いに、「私の誠実さを大いに裏切った野獣の魂よ、恩知らずの心よ!」と、とても強い言葉を相手に投げつけます。二人が交互に歌いあう様子がまさに喧嘩を表現しているようで、とても面白い曲だと思います。
でもその一方で、音楽が一区切りする時の最後は二人でハーモニーを作るのです。喧嘩をしていながらも二人の仲の良さを感じることができる曲でもあると感じます。そんなカップルの微笑ましさを、お楽しみいただければと思います。


本多 都 ©平舘 平

――お二人は今回が初対面と伺いました。それぞれの印象は?

櫻井: 本多さんは研修所の一期上の先輩で、今回初めてご一緒させて頂きます。
いつかご一緒させて頂けたら…と密かに思っていたので、今回同じ役を演じることが決まり、とても嬉しく光栄に思っています!

本多: 実は、直接お会いする以前に、私は「第96回二期会オペラ研修所コンサート」で櫻井さんの演奏を聴いたことがありました。
『サムソンとデリラ』のデリラのアリアをとても妖艶に歌っていらして、そのドレス姿が印象的だったので、ズボン役でご一緒することになるとは驚きました。でも実際にお会いしてお話しさせていただくと、スラっとした佇まいや物腰がとても素敵で、きっと格好良いアルサメーネを演じられるのだろうと、今からワクワクしております。

櫻井: なんて…ありがとうございます!本多さんとは、先日、キャスト全員が集まるワークショップで初めてお会いして、とても優しくしていただきました。これから一緒にお稽古していくことが、私もとても楽しみです。

――同じ声種、レパートリーも近い方どうしが稽古場で一緒になって力を合わせることができるのも、ダブルキャストならではですね。それでは、最後に本番への意気込みをお願いします。

本多: まだ二期会研修所を修了して間もない私は、至らぬ点ばかりだと思います。それでも、この舞台に立てることへの感謝を持って、幕が下りるその瞬間まで、音楽や演技に誠実に向き合いたいと思います。

櫻井: 大好きなズボン役で出演させていただけること、とても嬉しく思っております。ロミルダ、アタランタという2人の女性から想いを寄せられていることを納得していただけるような、魅力的なアルサメーネを演じることができるようにお稽古に励みたいと思います。

本多・櫻井: ご来場、お待ちしております!

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二期会創立70周年記念公演 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2021年5月公演 G.F.ヘンデル『セルセ』 - 東京二期会

2021年5月22日(土)17:00、23日(日)14:00 めぐろパーシモンホール 大ホール
指揮:鈴木秀美/演出:中村 蓉/管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ

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7月公演 ヴェルディ『ファルスタッフ』キャスト・インタビュー始動!
[1]フェントン宮里直樹

5月の『セルセ』に続き、東京二期会オペラ劇場2021年7月公演『ファルスタッフ』キャスト・インタビューも始動!

最初に登場するのは、東京二期会では2017年『蝶々夫人』ピンカートンでデビューしたテノール宮里直樹です。
格調高いリリックな声を持ち、卓越した音楽性ですでに多くのオーケストラと共演。2020年にはNHKニューイヤーオペラコンサートにも初出演を果たした俊才が、今年7月ヴェルディの名作『ファルスタッフ』にフェントン役で出演します!


東京二期会オペラ劇場『ファルスタッフ』フェントン役の宮里直樹です。
このオペラは、ファルスタッフが年甲斐もなくフォードの奥さんに言い寄って、奥さんとその仲間たちに貶められて、辱めを受けるというオペラになるんですけれども、僕の演じるフェントンという役はフォード家の娘ナンネッタとドタバタの中でどうやって逢引きをするかをずっと考えている可愛い役です。すごいきれいなアリアもいただいております。このオペラの中の清涼剤である、と僕は思っております。
『ファルスタッフ』は、ヴェルディのオペラ26作あるうち2曲だけ書いた喜劇のうちの一つです。80歳を越えて書いた最後の作品であり、物語の展開が早く、初期の作品と比べても和声がすごく複雑になっています。音楽と舞台がこれ以上ないくらいに融合している作品だと思います。
フェントンを歌ってみると、他の作品のテノール役と比べて、かなり軽い声の性質があるなと思います。曲調もそうですし、音の運び方もかなり軽い表現です。強い声だけで勝負するというよりは、もっと繊細な優美な旋律を歌いあげなければいけないので、かなり難しい作品だなと感じています。
まだコロナ禍の明けない日々が続きますが、こうして一つ一つ舞台を重ねて切磋琢磨して作っていきたいと思います。ぜひご来場お待ちしております。

*     *     *


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二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年7月16日(金)18:30*、17日(土)14:00、18日(日)14:00*、19日(月)14:00 東京文化会館 大ホール
*…フェントン 宮里直樹 出演日

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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【二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』キャスト・インタビュー】~(1)セルセ役 新堂由暁&澤原行正

二期会にヘンデル・オペラの祭典が戻ってきました!2015年『ジューリオ・チェーザレ』、18年『アルチーナ』に続いて上演する『セルセ』。今回も出演者と聴きどころをご紹介するキャスト・インタビュー・シリーズをお楽しみいただきましょう。

まずは、セルセ役のテノール新堂由暁(しんどう よしあき・5/22出演)と澤原行正(さわはら たかまさ・5/23出演)。
セルセは、紀元前5世紀に生きたアケメネス朝ペルシャの王クセルクセス1世のこと。
当時オリエントから地中海世界にかけて勢力を拡大していたペルシャはついにギリシャ世界と衝突、世にいう「ペルシャ戦争」が起こります。このオペラはまさにこの戦争に向かわんとする時の王を描いているとされています。玉座を継いだクセルクセス1世(セルセ)は、父のなしえなかったバビロニアとエジプトの反乱を制し、ギリシャへ――物語自体は完全なフィクションですが、血気盛んな王としてオペラにも登場します。

*     *     *


――『セルセ』タイトル・ロール出演決定おめでとうございます。セルセはどんな人物ですか?

新堂・澤原: ありがとうございます!
新堂: ペルシャ帝国の若き王という役どころです。ぜひとも民に愛される人格者であってほしいところですが…本作でのセルセは、自身の恋の成就のために権力をも振りかざしてしまう、少々困った人物です。


新堂由暁 ©平舘 平

澤原: オペラの登場人物特有?とも言える内面の弱さであったり、弟アルサメーネへの不器用な愛や、ロミルダへの強い欲求、アマストレへの懺悔など、強い権力者としてだけでなく、人間としての甘さや弱さも感じさせる、そんな役です。ちょっと意地悪な言い方をすると、不器用極まりない、どうしようもない奴、といったところでしょうか(笑) また、初演がカストラートであったことから、メゾ・ソプラノや近年ではカウンター・テノールによって歌われることが多いのですが、今回は男声による「王としての魅力」を表現できればと思っています!

――セルセ役は「オンブラ・マイ・フ」が有名ですが、実は他にもたくさんいい歌があるのですね。二人からのおススメは?

澤原: 僕のおススメは、第2幕の「もしあなたが愛することを望むならSe bramate d’amar」です。
このオペラに登場するほとんどの人物が、ロミルダの妹アタランタに嵌められることになり、セルセも例外ではありません。
セルセは、アタランタから、ロミルダと恋仲と思っていたセルセの弟アルサメーネが、「実は私を愛しているのよ」と聞かされます(これが嘘)。だまされたセルセは、ロミルダに「俺の弟はお前を裏切っている、そんな男を愛するというのか!」と迫るのがこのアリアです。

 
澤原行正

新堂: 僕は最後のアリア「Crude furie」にもご注目いただきたく思います。
ようやく意中の女性が自分のものになると思っていたところに、その女性は自分の弟と結婚してしまい、婚約者には”恩知らず!”と罵られる手紙を送りつけられ、この世の全てを呪うかの如く激昂して歌うアリアとなります(※公演詳細ページの《ものがたり》をご参照ください)。
ロミルダが弟と結婚することになったのは自らの曖昧な物言いが原因ですし、婚約者を裏切ったのも他でもない自分自身なので、同情の余地が全くないのですが、楽曲は素晴らしいです(笑)

――なんだか、セルセはいつも怒っているんですね。それぞれの聴きどころは?

澤原: バロック・オペラの特徴ですが、このオペラ全体一人で歌う割合がかなり多く、二重唱は3曲だけです。3つのうちの1つがこのアリアの前にあるのですが、突然曲想が変わり、その後のレチタティーヴォも再び曲想が変わるのです。僕の主観ではありますが、そこがすごく不思議な印象を得るのです。まるでロミルダとセルセの噛み合わない感じが出ているような気がします。
セルセは冒頭から数多くのアリアがあり、このアリアは中でも最もエネルギッシュなものの1つです。

新堂: 音楽の表現技法の一つに、メリスマと呼ばれる歌詞を伴わず細かく音符を連ねていくものがあるのですが、最後のアリアではセルセの怒りや苛立ちを表現するためにその技法が実に効果的に使われていると思います。アジリタ、コロラトゥーラとも呼ばれたりしますね。
現代の楽器とは音のテンションや響きが大きく異なる、古楽器オーケストラによる演奏の音色や空気感ともあわせて、バロック・オペラの醍醐味を感じていただけるかと思います。

――二人それぞれの印象は?

澤原: 実は新堂さんとは東京藝術大学学部生の時からの付き合いなのです!僕は他大学を出てきましたので、彼は2学年上の先輩ですが僕が年上…二期会オペラ研修所では僕が2期上…という不思議な関係性です(笑)

新堂: もう10年以上の付き合いになりますね!一緒に朝まで飲み明かしたり、夜中にレンタカーで温泉地を目指したり、実に若者らしい一コマを共に過ごさせていただきました(笑)

澤原: 彼はとても人当たりが良く、その明るさと誠実さは歌にも表れています。そして、関西出身の人ならではの面白さも魅力でしょう(笑)

新堂: 実に多岐にわたるレパートリーをお持ちのテノールだという印象があります。才能をお持ちであることはもちろんのこと、常に学ぶことをやめない勤勉な姿勢が、現在に至るキャリアを裏打ちしているのでしょう。同年代のテノールと同じ現場にソリストとして立てる機会は稀有なものなので、存分に刺激を受けたいと思っております。

澤原: コロナ禍により食事等へもなかなか行けませんが、この公演が終わり、またお酒を交わしながらセルセ談義をしたいなぁと思っています!

新堂: いいですね!また朝までいっちゃいましょうか(笑)!?

――すでに盛り上がってきましたね!それでは、お客様にむけて、本番への意気込みをお願いします。

新堂: 3年に一度のバロック・オペラの祭典、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場公演。私にとっては、二期会オペラ公演へのデビュー作品となります。是非たくさんのお客さまに足をお運びいただけますと幸いです。フレッシュなエネルギーをお届けできますよう、全力で臨みたいと思います!

澤原: 先日、演出の中村蓉さんが「オンブラ・マイ・フ」で歌われるプラタナスの木は成長が早く、このニューウェーブ公演にはぴったりだというお話をされていました。実は私の家の近所にもプラタナスの木があり、最近は出かけるときには必ずその木を見ながら歩いています。5月の公演時には、気持ちの良い新緑のもと、プラタナスに負けない大きな葉を広げ、舞台に立ちたいと思います。どうぞ劇場に足をお運びください!!

*     *     *


▼『セルセ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2021年5月公演 G.F.ヘンデル『セルセ』 - 東京二期会

2021年5月22日(土)17:00、23日(日)14:00 めぐろパーシモンホール 大ホール
指揮:鈴木秀美/演出:中村 蓉/管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

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「恋が原動力!」「『セルセ』との出会いは必然!」「生き生きとしたオペラを!」~二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』演出・中村 蓉メッセージ

2021年5月22日(土)、23日(日)めぐろパーシモンホール大ホールで公演する二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』。ここでオペラ初演出を果たすのは、気鋭のダンサー・振付家の中村 蓉(なかむら よう)です。
国内外で活躍し、最近ではドイツ・マインフランケン劇場『ニクソン・イン・チャイナ』を手掛けました。
東京二期会では2015年の『ジューリオ・チェーザレ』で振付を務め、今年は『セルセ』に続く8月の『ルル』では振付を担当するとともにソロダンサーとして出演を予定しています。
5月の公演に向けて、二期会の新進オペラ歌手、そして古楽界の世界的マエストロ鈴木秀美とともに、ヘンデルの世界をどのように舞台化するのでしょうか。メッセージをお聴きください!


二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『セルセ』演出の中村 蓉です。
ヘンデルの音楽は、とってもキャッチーですよね!
振付家なので、ふだんいろんな音楽に合わせて踊るんですけど、私にとっては、わかりやすくて、イメージしやすい、情景が浮かびやすい音楽です。

今、指揮の鈴木秀美さんから、ここでオーボエや金管が入ってくる意味とか、昨日の稽古でも「ここで一拍お休みが入るけども、どういう意味だと思う?」って謎かけみたいにして、教わることが多くて、ああ奥深い……!

今回の『セルセ』のテーマは、「恋愛は、原動力」!
いくつかカットしている曲もあるんですけど、7割くらいは恋の歌。その中に、喜怒哀楽が本当に鮮やかに入っています。
たとえば、恋をして走り出す!みたいな、J-POPでいうと、嵐の「Happiness」!「♬走りだせ~」みたいな前向きな曲もあれば、恋愛にうまくいかなくて、悩んで、悲しいとか。また、恋がうまくいかなくて怒る、っていうちょっと特殊な恋もあります。
私が一番好きなのは、恋の苦しみによって恋や愛が何であるかを悟る、という悟りの境地にまでいっちゃっているアリアっていうのもあって、恋や愛を原動力として進んでいく物語だな、と。aikoの「えりあし」みたいな歌詞だなと思うところもあったり、とても共感しやすく、皆様にも共感していただきやすいオペラに出来たらいいな、と思っています。
「結ばれてハッピー」というよりは、走り出したり苦んだりすることが多くて…それってちょっと、私の好みというか、私の恋愛観だなと思いまして、オペラを演出させてもらえるというのは本当にありがたい機会ですけれども、『セルセ』と出会えたのは、偶然じゃなく、必然の出会いかな、と思ってみたり。自分の恋愛観をこんなに投影できるオペラがあってよかったな、と思ってます。
「オンブラ・マイ・フ」という有名な歌があります。
プラタナスの木にセルセが歌いかけるのですけども、プラタナスって、手のひらの形のおっきい葉っぱの落葉樹なんですけれども、成長が早いから新宿御苑や道や公園やいろいろなところに植わっているのだそうです。
成長が早いことって、このニューウェーブ・オペラにぴったりだな、って思っています。声や身体、もう肉体から出てくる生き生きしたエネルギーを、全力で舞台にあげるオペラにしようと思っております!
今回のキャストの方々は、踊らないともったいないぞって。声はもちろん、すごく個性が身体からにじみ出ていて、役柄以前に人間として個性豊かな方々に、今回集まってもらっているんだと思っています。
プラタナスの木のように、どんどん成長していっている私たちが集結して、とにかく生き生きした、できたら今まで見たことないようなフレッシュな、見て元気になるオペラを。 今、舞台に立てるということの喜びと感謝が伝わるような舞台を作っていこうと思っております。ぜひ春、新しい季節、劇場でお待ちしております。ぜひ見に来てください。



*     *     *


▼『セルセ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2021年5月公演 G.F.ヘンデル『セルセ』 - 東京二期会

2021年5月22日(土)17:00、23日(日)14:00 めぐろパーシモンホール 大ホール
指揮:鈴木秀美/演出:中村 蓉/管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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Hakuju Hall主催「二期会 ディーヴァ, ディーヴォ」2020年度シーズン第1弾は いよいよ3/18(木)14時開演!

二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了した若き歌手の声を聴くシリーズ、Hakuju Hall「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」。
当初10月と12月に開催が予定されていました今年度シーズンは、新型コロナウイルス感染拡大の影響により延期となっていましたが、いよいよ3月18日(木)に今シーズンの第1弾(第21回)が開催されます。
出演はソプラノ角南有紀、中野亜維里とバリトン菅原洋平の三人。ピアノは平塚洋子です。

コンサートを直前に控えた出演の三人よりメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。

      *     *     *
■角南有紀 (すなみ ゆき)ソプラノ
コロナ禍において、音楽家であることの無力さを痛感しました。しかし一方で、音楽家だからこそできることの意義も実感しております。昨年は涙で目を腫らした日々もありました。実際にこの「二期会ディーヴァ,ディーヴォ」のコンサートも昨年10月から延期されて実現に至りました。私にとってどれほど思い入れの深い舞台であるか、ご来場いただけますと伝わるかと思います。
共演者の中野さんと菅原くんとは、マスタークラスの同じ大倉先生クラスで切磋琢磨し合い、存分に刺激を受けた尊敬する仲間です。彼らとオンラインにて話し合いを進め、コンサートに向けて準備をしてきました。私たちの歌に込めた思いを是非受け取ってください。
■中野亜維里 (なかの あいり)ソプラノ
「二期会ディーヴァ,ディーヴォ」に出演できますこと、大変光栄に思います。
コロナ禍により演奏する場や演技の幅が突然限られ苦悩することもありましたが、東京二期会『メリー・ウィドー』ヴァランシェンヌ役のアンダースタディとして勉強させていただき、生きる音楽の真意を痛感し、歌えることの有り難さを改めて実感することができました。前向きな性格が付加され、より一層歌手としての魂が燃えたぎっております!
尊敬する声楽家の先輩方が演奏会をされてきたHakuju Hallさんで歌えることも、感謝と喜びと共に身が引き締まる想いです。
今回共演致します2人は、大倉先生クラスで共に切磋琢磨してきた大切な仲間です。是非ご来場いただき、私たちの生きる音楽を聴きにいらしてください!
■菅原洋平 (すがわら ようへい)バリトン
この度は、憧れの「二期会ディーヴァ,ディーヴォ」に出演させていただけること、大変嬉しく思います。コロナ禍により、僕たちの生活は一変し、このコンサートも延期となりました。 研修所を修了してから、耐え忍ぶ一年ではありましたが、少しずつ戻りつつある日常の中で、音楽の喜び、アンサンブルの楽しさ、なによりお客様の前で歌える幸せを以前よりも一層感じています。共演者のお二人は大倉先生クラスで共に切磋琢磨した仲間たち。
ソロあり、重唱あり…悲劇のシーンから心躍るオペレッタまで、幅広く、それぞれの個性が活かせる名曲揃いのプログラムにいたしました。この様な機会に心より感謝し、皆様に楽しんでいただける演奏会にいたします。
ご来場お待ちしております!
      *     *     *

三人の新星によるひとときをどうぞご堪能ください!!

■■■ 公演情報 ■■■
第21回 二期会 ディーヴァ, ディーヴォ
二期会新星トップ歌手たちによる、ときめきのデビューコンサート!

日時:2021年3月18日(木) 14:00開演(13:15開場)※約90分/途中休憩あり
会場:Hakuju Hall(ハクジュホール)【アクセス
    ・小田急線「代々木八幡駅」南口 もしくは
    ・千代田線「代々木公園駅」1番出口より 徒歩5分
料金:全指定席 1,500円(税込) 《発売中》
出演:角南有紀(ソプラノ)、中野亜維里(ソプラノ)、菅原洋平(バリトン)、平塚洋子(ピアノ)
予定プログラム:
・モーツァルト:『コジ・ファン・トゥッテ』より「岩のように動かずに」〔角南〕
・ドニゼッティ:『アンナ・ボレーナ』より
       「あなたたちは泣いているの? ~私の生まれたあのお城”〔角南〕
・ヴェルディ:『リゴレット』より「慕わしい人の名は」〔中野〕
・バーンスタイン:『キャンディード』より「きらびやかに着飾って」〔中野〕
・モーツァルト:『コジ・ファン・トゥッテ』より「彼の眼をごらんなさい」〔菅原〕
・ヴェルディ:『ファルスタッフ』より「これは夢か現実か?」〔菅原〕
・ヴェルディ:『リゴレット』より
       「お父様!おお、わしのジルダよ!(日曜日に教会で)」〔中野・菅原〕
・ドニゼッティ:『ドン・パスクワーレ』より「準備はできた」〔角南・菅原〕
・ベッリーニ:『ノルマ』より「ご覧なさい、ノルマ」〔中野・角南〕
・J.シュトラウスII世:『こうもり』より
       「一人になってしまうのね」〔中野・角南・菅原〕
※曲目、曲順等が変更になる場合がございますので、予めご了承ください。

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第21回 二期会ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
11:00~17:00(火~金/祝日・休館日を除く)

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欧州を夢中にさせる、オペラ界のファンタジスタ
7月公演『ファルスタッフ』演出ロラン・ペリー動画メッセージ!

『タンホイザー』に続く東京二期会オペラ劇場公演は7月。ヴェルディの『ファルスタッフ』を、2019年テアトロ・レアルで絶賛を博したロラン・ペリーの演出でお贈りいたします。
細部まで生き生きと描き、ウィットに富んだ幻想的な舞台で非常に高い評価と人気を誇る演出家が、二期会公演に初登場いたします。
公演に向けての動画メッセージをどうぞ!


「『ファルスタッフ』は音楽と演劇が見事に平等で、シェイクスピアの劇に、ヴェルディのモダンで創意に富んだ音楽が合わさった、すばらしい作品です。
オペラのテーマは、とても残酷で、そしてとても人間的。
人間性、寛大さ、愚かさ、嘘、偽善…
描かれる人物は、豊かで多面的です。私にとって最も偉大なオペラのひとつなのです。」

*     *     *


▼『ファルスタッフ』公演情報ページはこちら
二期会創立70周年記念公演 2021年7月公演 G.ヴェルディ『ファルスタッフ』 - 東京二期会オペラ劇場
2021年7月16日(金)18:30、17日(土)14:00、18日(日)14:00、19日(月)14:00 東京文化会館 大ホール

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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二期会創立70周年記念公演シリーズがスタート!
ワーグナー『タンホイザー』~2/21(日)まで公演はあと2回!

二期会創立70周年記念公演 ワーグナー『タンホイザー』が2月17日(水)に東京文化会館大ホールで開幕。日本に、そして世界に、ワーグナー・オペラの上演が復活しました!

▼指揮セバスティアン・ヴァイグレからのメッセージ


「今、こうして音楽ができることに喜びと感謝の念を抱いています。
今、聴衆はオペラを、音楽を求めています!
誰もが音楽を必要としています!
音楽のある人生、それが大事です。

すばらしいバレエと日本の歌手のみなさん、そして私たちのオーケストラ!

どうぞご近所やお知り合いをお誘いして、『タンホイザー』にお越しください!
ベストを尽くします。

そして、どうかご自愛を」

*     *     *



初日(片寄・田崎)組のゲネプロより


2日目(芹澤・竹多)組のゲネプロより

また、各ウェブメディアに当公演のゲネプロレポートが掲載されました。
▼ぶらあぼONLINEでは初日組のレポート
【ゲネプロレポート】東京二期会《タンホイザー》が開幕 - ぶらあぼONLINE
▼スパイスには2日目組のレポート
東京二期会《タンホイザー》 聖と俗、あるいは国家と個人の間で引き裂かれた男の物語 ゲネプロレポート(18・21日組) | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス

*     *     *



公演は20日(土)と21日(日)の残り2回。両日とも当日券をご用意してお越しをお待ちしております。

▼当日券発売情報、タイムテーブル等の公演当日情報はこちら
ついに日本にワーグナー・オペラが帰ってくる!~2/17(水)開幕!ワーグナー『タンホイザー』公演当日のごあんない - オペラの散歩道(二期会blog)

また、このたびの公演は新型コロナウイルス感染防止対策を行って開催させていただきます。ご来場のお客様におかれましてはこちらのご案内をあらかじめお読みの上、ご理解、ご協力くださいますようお願いいたします。
主催公演開催時における、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する対策とお願い

▼『タンホイザー』公演情報ページはこちら
2021年2月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』 - 東京二期会オペラ劇場

〈主催〉公益財団法人東京二期会、公益社団法人日本演奏連盟
・都民芸術フェスティバル2021参加公演

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
Gettiiなら公演当日も前売券が開演の1時間前までご予約可能!


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3/4(木)「二期会サロンコンサート」Vol.209 巡る春に寄せて Hommage to Nature~出演者からのメッセージ

多彩なプログラムとアットホームな雰囲気で、長寿シリーズとして好評を博している二期会サロンコンサート。

今年度の最後の回となる3月4日の第209回は、COVID-19収束の願いと春への憧れを込めて、時を超えて輝く自然へのオマージュをテーマに演奏致します。
出演は、ソプラノ榎本真美、大西恵代とバリトン青戸 知。ピアノは第208回に続き木下志寿子です。
尚、今回も新型コロナウイルス感染対策をしての開催のため、会場座席は通常の半数以下とし、約60分のプログラムで16:30からと19:00からの2回公演となります。


ソプラノ榎本真美

ソプラノ大西恵代

バリトン青戸 知

ピアノ木下志寿子
それでは出演歌手たちからお客様へのメッセージが届いておりますのでご紹介します。

     *     *     *

柔らかな日差しに春の気配を感じる今日この頃、「ようやくやって来た!」今年はそんな思いで春の訪れを待ちわびていた方も多いのではないでしょうか?このコンサートはその巡る春に寄せて、自然の美しさや自然への賛美、生命への愛をテーマに皆様に演奏をお届けいたします。
大西恵代さん、青戸知さんとは初めての共演となりますが、大学時代にお2人の演奏を聴いて感銘を受けていたこともあり、何か一緒にできることがあるに違いないと出演通知を受けた時から私自身楽しみにしていました。ソロはもちろんアンサンブルもたくさん取り入れて、お話も交えながらとても聴きごたえのあるプログラムとなりそうです。
コロナ禍で自由に外出ができない日々が続いておりますが、ぜひ私達のコンサートを聴きに表参道へとお出掛けいただければ幸いです!
―――榎本真美

     *     *     *

今年度を締め括るサロンコンサートで、過去にご一緒した事のある青戸さん、榎本さん、木下さんと再び共演出来る事を、大変感慨深く思っております。

演奏内容について、打ち合わせをしたのが、昨年3月の事でした。後に国内初の緊急事態宣言が発令され、私達は自粛生活を余儀なくされたのです。
時を同じくして、SNSではコロナ禍によるロックダウンの影響が、美しい自然の景色を再認識させたという話題で賑わったものでした。
人間は活動を抑制されると、普段見落としやすい事に、目を向けていくようです。

この先どんなに文明が発達したとしても、古くから地球に存在する物は残り続けて欲しい!
そうした思いと、コロナ収束に願いを込めて、演奏をお届けする所存です。
皆様のご来場を、心よりお待ちしております。
―――大西恵代

                          *     *     *

「生きとして生けるもの いづれか歌を詠まざりける」
生きることは歌うことなのに、世界中で歌を歌う日常が侵されている。この逆境を越えるために私は歌う。音楽と詞が人類に希望を与え、救ってきた歴史を知っているからだ。

2月3日 立春に春一番が吹いた。どうやら春は必ず巡ってくるらしい。
来る3月4日 時は春。
ソプラノの名花二人と供に歌を紡ぐ。その頃には花のつぼみは少しふくらんでいるだろうか。世の中の緊張は少しでも解けているだろうか。
綻びのコンサートだ。
そこには、生の音楽を分かち合うよろこびがあるに違いない。
―――青戸 知

     *     *     *


チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会サロンコンサート 2020-2021シーズン
Vol.209 巡る春に寄せて Hommage to Nature

日時:2021年3月4日(木) 2回公演(各回約60分、途中休憩なし)
   第1回 16:30開演(16:00開場)/第2回 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン パウゼ
料金:全自由席 各1回券3,500円(二期会オペラ愛好会会員割引あり)
出演:榎本真美(ソプラノ)、大西恵代(ソプラノ)、青戸 知(バリトン)、
    木下志寿子(ピアノ)
予定演奏曲目:
 デラックワ 「ヴィラネル」 (大西)
 R.シュトラウス 「夜」Op.10-3、「ダリア」Op.10-4 (榎本)
 マーラー 『リュッケルトによる5つの歌曲』より
        「美しさめあてに愛するのなら」 (青戸)
 コープランド 『アメリカの古い歌』(第二集)より
        第5曲「チンガ・リング・チョウ」 (榎本・大西・青戸)
                          ほか
※都合により演奏内容が一部変更になる場合がございます。

▼コンサート概要ページはこちら
二期会サロンコンサートVol.209 巡る春に寄せて ~Hommage to Nature~ - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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ハンサム四兄弟のインタビュー動画が公開!

スポーツ・芸術・文化を発信するオウンドメディア「カルティベータ (cultivator)」。声楽家とアスリートの相似研究として、ハンサム四兄弟を取り上げていただきました。

ハンサム四兄弟(加耒 徹、近藤 圭、与那城 敬、宮本益光)がスポーツ文化ジャーナリストの宮嶋泰子氏のインタビューを受け、宮嶋氏が主宰する「カルティベータ」のYouTubeチャンネルでインタビュー動画が公開。4人それぞれへのインタビューの他、本番に向かう姿勢はアスリートに通じているところがたくさん!という言葉も印象的。是非ご覧ください。

▼こちらからインタビュー動画をご覧いただけます


▼一般社団法人「カルティベータ」のウェブサイトはこちら
カルティベータ|スポーツ・芸術・文化を発信するオウンドメディア

*     *     *


210318handsome_thumb.jpg PDFちらし■■■ 公演情報 ■■■
ハンサム四兄弟 とびきり甘い夜2021
日時:2021年3月18日(木) 19:00開演(18:30開場)
会場:紀尾井ホール 【アクセス
料金:全席指定 SS席8,500円、S席6,000円、A席3,000円(税込)
出演:ハンサム四兄弟(加耒 徹、近藤 圭、与那城 敬、宮本益光(以上バリトン))
   ピアノ 加藤昌則
▼演奏予定曲等、詳しい公演情報ページはこちら
ハンサム四兄弟 とびきり甘い夜2021|主催・制作コンサート - 株式会社二期会21

ハンサム四兄弟 とびきり甘い夜2021
今年もやります!!
バレンタイン☆Chocoっと企画

<ハンサム四兄弟に今後歌ってほしい曲、メッセージを添えて大募集!!>


まもなくバレンタインデー
応援してくれる皆さんが希望する曲をハンサム四兄弟に歌ってもらいませんか?
メッセージを添えてリクエストしてみましょう! いつかのコンサートであなたの希望する曲を歌ってくれるかも!?
3月18日、紀尾井ホールでの公演に向け、ハンサム四兄弟(宮本益光、加耒 徹、近藤 圭、与那城 敬)へのメッセージもあわせて募集します。

[募集期間] 2021年2月28日(日)まで
[応募方法] 専用の「メッセージフォーム」から承ります。
[メッセージ例]
「ハンサムのコンサートで歌う近藤さんの「ラック・ア・レディ」(Guys&Dolls)が好きです!他のメンバーがコーラスで盛り上げてくれる…他にもそんな曲はないですか?」
「与那城さんの甘い声でラブ・ソングを歌ってほしいです。」
「声楽を習い始めてイタリア歌曲を歌っています。ハンサムさんたちのイタリア歌曲を聴かせてください。」
「4人で歌う曲をもっと聴きたいです。メドレーとかも!!」
[いただいた希望曲・メッセージについて]
・全ての内容をハンサム四兄弟にお伝えします。
・回答する場合には公開となります。個別に回答・返信はいたしません。

★メッセージをお送りいただくには、「メッセージフォームはこちら」のバナーをクリックして、以下をご記入の上、フォーム内の【メッセージを送る】ボタンをクリックしてご送信ください。
・e-mailアドレス
・ニックネーム(ハンサム四兄弟から呼んでもらいたい呼び名)
・歌って欲しい曲およびメッセージ(150字以内で簡潔に)

▼ ▼ ▼


●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会創立70周年記念公演ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー~エリーザベト竹多倫子「エリーザベトは憧れの役。愛に溢れ、心の強い女性を演じ歌いたい」

東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』キャスト・インタビュー、6回目は、エリーザベト役のソプラノ竹多倫子です。
イタリアでは『蝶々夫人』題名役でデビュー。その後、日生劇場『ルサルカ』でも題名役で好評を博し、満を持して、当公演が二期会デビューとなります。
これからも大役を任されることが期待される竹多ですが、エリーザベト役は憧れの役だったと語っています。その想いをどうぞお聞きください!


東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』エリーザベト役の竹多倫子です。

エリーザベトは、とても純粋で清純な女性。一方で、心の中に強い芯をもった女性です。
タンホイザーとは清らかな愛で結ばれていましたが、ある日突然、タンホイザーはいなくなり、禁断の地ヴェーヌスベルクに入ってしまいます。そのようなことは露も知らないエリーザベトは悲しみと不安の中で、ひたすら彼の帰りを待ちわびます。
するとまた突然タンホイザーは帰ってきます。エリーザベトにとってこの上ない喜び!そこで歌合戦が開催されるのですが、テーマは「愛」。あろうことか、タンホイザーは自分がヴェーヌスベルクにいたことを告白してしまいます。
しかし、エリーザベトは身を挺してタンホイザーを庇うのです。彼に救済の道が許されることを皆に切々と訴えます。誰よりもショックを受けているのはエリーザベト本人のはずなのに。ここに、彼女の一途な愛があって、彼を信じ、そして赦しているんですね。それはまるで天使のようです。本当に愛する人を見つけた人の心の強さ、清らかさというものは素晴らしいと感じる場面です。(中略)彼女の人生を皆様に見ていただいて、その純粋な心に触れていただきたいと思います。

本当になんでも当たり前だった日々がどれだけ大切なものだったかということを、私自身実感しています。『タンホイザー』を稽古場で毎日歌っていて、やっぱり音楽って私の心を救ってくれるんだな、私にとって生きていくために音楽は必要なんだなって、日々実感しています。音楽にあらためて感謝しています。皆様にも生の音楽に触れていただいて、心をオープンにしていただいて、すてきな空間に身を置いていただけたら嬉しいなと思います。

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フランス国立ラン歌劇場との提携公演 2021年2月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年2月17日(水)17:00、18日(木)14:00※、20日(土)14:00、21日(日)14:00※ 東京文化会館 大ホール
(※…エリーザベト竹多倫子 出演日)

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
【チケット追加発売のご案内】
新型コロナウイルス感染症対策の為、発売当初より一部座席を販売停止しておりましたが、その一部(1階1〜2列目を除く)を順次開放し、12月19日(土)より追加販売致しております。尚、追加販売より座席間隔を空けない配席での販売となりますので何卒ご了承ください。

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二期会創立70周年記念公演ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー~エリーザベト田崎尚美「死を覚悟して歌う第3幕のアリア。エリーザベトの心の動きをお届けしたい」

東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』キャスト・インタビュー!
2012年、二期会創立60周年記念公演 タンホイザー『パルジファル』クンドリに抜擢され、その後『ナクソス島のアリアドネ』『サロメ』『ルサルカ』など、数々の題名役を担ってきました。今年の始めにはNHKニューイヤーオペラコンサートにも出演を果たし、名実ともに日本を代表するソプラノとなりました。
指揮セバスティアン・ヴァイグレとは、三菱UFJ信託音楽賞を受賞した2019年6月の『サロメ』に次いで2度目の共演となります。
今回の『タンホイザー』に向かう想いをどうぞお聞きください!


東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』エリーザベト役の田崎尚美です。

エリーザベトは、本当に心からタンホイザーのことを愛していて、彼がヴェーヌスベルクでヴェーヌスと浮気、というか、長い年月を過ごしていたことをわかっていても、でもなお彼を庇えるという。なんでしょうね、神に近い女性というふうに私は捉えております。
このオペラには、エリーザベトとヴェーヌスという二人の女性がでてくるのですけれども、二人の「愛の違い」というか、お互いが「愛」というものをどうとらえているかということが歌の中にも表れていると思います。
何よりも第3幕で、エリーザベトが死を覚悟して歌うアリアがあるのですけれども、実は私はそこが一番好きです。聴いていただきたいなというよりも、なんでしょう、視覚的な動きはあまりないのですけれども、音楽の動きがすごく心にくると思います。そういうところを皆様にお届けできたらいいなと思っています。
私が最初にワーグナー作品にかかわらせていただいたのが、実は共同制作公演の『タンホイザー』でした(エリーザベトのカヴァー・キャスト)。そこで初めてこの「序曲」を聴いて、もう、すべてのクラシック音楽の中で一番というくらい好きになったんですね。13,4分くらいですが、ずっと一人で歌っていられるくらい好きなんで(笑)
そんな印象もあって、そこで勉強させていただいたエリーザベトを今回歌わせていただけるというのが本当に嬉しいです!

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フランス国立ラン歌劇場との提携公演 2021年2月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年2月17日(水)17:00※、18日(木)14:00、20日(土)14:00※、21日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
(※…エリーザベト田崎尚美 出演日)

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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二期会創立70周年記念公演 第1弾ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー~タンホイザー片寄純也「タンホイザーはアグレッシブ(挑戦的で攻撃的)に歌う」

東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』キャスト・インタビュー!
第4回は、タンホイザー役の片寄純也の登場です。
持前の力強い歌声で2012年二期会創立60周年記念公演ワーグナーの超大作『パルジファル』題名役を歌い切り、大きな評判を呼んだ片寄が、今回も記念公演の『タンホイザー』に登場することで大きな注目を集めています。
実は二期会でのキャリアのスタートも、このタンホイザー役でした。メッセージをどうぞお聞きください。


東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』タンホイザー役を歌わせていただきます、片寄純也です。

演出家の方にも言われたのですけれども、とても「アグレッシブ」な役だと思っています。 日本人は、「アグレッシブ」を「積極的な」とか、わりと良い意味でとらえていると思うのですけれども、英語でいうと「挑戦的な」とか「攻撃的な」とかの意味がありまして、タンホイザーにはそれが合っていると思います。

2幕の歌合戦のところでは、仲間であるヴォルフラムやヴィーテロルフ、ヴァルターに対して攻撃的で、馬鹿にする感じがありますし、禁断のヴェーヌスベルクの世界に入って、官能の限りを尽くすところでは、挑戦的という意味で、彼の性格が出ているのではないかなと思います。
全幕歌いがいがあるというか、それぞれに声の出し方が違っていて、(1幕の)ヴェーヌスベルクでは「ヴェーヌス讃歌」と言われる曲を3番まで歌うのですが、テンションや色を変えながら歌っていったり、(2幕の)歌合戦では、仲間を馬鹿にしたり侮辱したりするところは、きれいに歌うというよりはむしろ攻撃的に荒く歌うようなところで、3幕では長い「ローマ物語り」というものがあります。そこが一番の聴かせどころかなと思っています。

私は2012年『パルジファル』でパルジファル役を歌わせていただいたときに、音楽が壮大で、長時間なんですけれども、始まってしまうとあっという間に終わってしまいました。
あと、二期会の研修所を出て初めていただいた仕事が、1999年『タンホイザー』公演でのタンホイザー役のアンダースタディーでした。それで、音源を探しているときにスパス・ヴェンコフさんという、1970年から80年代にかけて活躍されたテノールの方なのですけれども、彼がバイロイトでタンホイザーを歌っているものを聴く機会があって、あまりにも立派な声で、ほんとうにすばらしく歌われていて、すごく感動して。いつか自分もこのタンホイザー役に挑戦してみたいなと思ったきっかけになりました。

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フランス国立ラン歌劇場との提携公演 2021年2月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年2月17日(水)17:00※、18日(木)14:00、20日(土)14:00※、21日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
(※…タンホイザー片寄純也 出演日)

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二期会創立70周年記念公演 第1弾ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー~ヴォルフラム大沼 徹「ワーグナー作品に通底するものを感じて」

東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』キャスト・インタビュー!
続いて第3回は、ヴォルフラム役のバリトン大沼 徹の登場です。
これまで数多くのオペラに出演してきた大沼。『トスカ』スカルピア、『オテロ』イアーゴとヴォルフラムを比べると…自分に似ているのは、果たして!?
飯守泰次郎指揮『さまよえるオランダ人』で初めてワーグナー作品に出演。以来、ワーグナー作品でもバリトンの大役を重ねてきましたが、今回の稽古場でヴォルフラムを演じながら、ワーグナー作品に通底するものを感じていると語ります。


東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』ヴォルフラム役の大沼 徹です。

ヴォルフラムは、友人であるタンホイザーと同じ女性を愛してしまっている。有り体にいえば、三角関係ということになります。
私もこれまでに『トスカ』スカルピアや、『オテロ』イアーゴなどやらせていただきました。彼らの場合は、力ずくで、あるいは頭脳を使って、女性を手に入れようとしたり、相手を貶めようとしたりするのですけれども、このヴォルフラムという男は冷静で、一歩引いていて、エリーザベトに対する気持ちはありつつも、友情も大事にしていて、最終的には自分が身を引く。ちょっと大人な、僕のような男でございます(笑)

最初に歌わせていただいたワーグナーの役は、飯守泰次郎先生指揮の『さまよえるオランダ人』のオランダ人でした。そこから『パルジファル』のアムフォルタスとか、『トリスタンとイゾルデ』のクルヴェナールといった役もやらせていただきました。
ヴォルフラムは後半になってくると、どこかちょっと男くさい、クルヴェナールに似たようなところがあったりします。ワーグナーは、オペラによって全然違うんですけれども、バリトンの役には何か通底するようなものがあるのかもしれませんね。それは今回稽古場に入って気が付いたことです。たとえば、クルヴェナールは武人でありますし、トリスタンの家来として、また後見人として、ずっと彼に忠誠を尽くし最終的には命を散らす。
一方、ヴォルフラムはそこまでの激烈性はないのですけれども、恋敵であるが友人でもあるタンホイザーを救おうとするんですね。自分のエリーザベトへの気持ちは表に出さずに、彼と彼女の救済を志すわけです。
そういったところに、ワーグナーが描いたバリトン像というのでしょうか、自己犠牲という重要なモチーフが彼の中にありますけれども、そういったところを感じることが最近多いですね。

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2021年2月17日(水)17:00※、18日(木)14:00、20日(土)14:00※、21日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
(※…ヴォルフラム大沼 徹 出演日)

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二期会創立70周年記念公演 第1弾ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー~ヴォルフラム清水勇磨「ワーグナー作品の出会いでもあったヴォルフラム役。その人間性に惹かれています」

いよいよ2021年、日本の劇場にワーグナー作品が帰ってきます。
2月17日に東京文化会館で初日を迎える東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』から、 ヴォルフラム役のバリトン清水勇磨のビデオ・インタビューです。
イタリアで学び、日本ワーグナー協会のすすめで国際ワーグナー歌唱コンクールにヴォルフラムの歌う「夕星の歌」で参加し、セミファイナリストになった清水。友情に篤く、人のために生き、正直者で、一途な想いを大切にするヴォルフラムに深く魅せられていきました。
ヴォルフラムの全篇を演じ切るにあたって、清水のメッセージをお聞きください。


ヴォルフラムは正直で、一途な想いが役を貫いていると思います。エリーザベトのことが好きなんだけれども、そこを耐えて、親友であるタンホイザーとの友情を大事にしています。
エリーザベトには、想いは遂げられないけれども、彼女の苦しみだけは癒してあげたいと願う。そこに愛の深さ、度量の深さというものを感じます。
ヴォルフラムで一番有名なのが「夕星の歌」です。このアリアの前で、苦しむエリーザベトが、今にも天国に行こうと坂をのぼっていこうとする。その姿をみていたヴォルフラムは、普段はそこまで感情を表さないのにただ一言、「私もお供させていただけませんか」と言う。
ですが、彼女は仕草で、感謝しているけれどもやめてください、という気持ちを示します(楽譜のト書き通りです)。ここでは、彼女の、言葉では言い表せないヴォルフラムへの感謝と、しかし同時にあの世に行くのは自分だけで、あなたは生きてください、という気持ちがある、と僕は受け止めています。
日本ワーグナー協会からのすすめで、3年に1度開催されている国際ワーグナー歌唱コンクールにエントリーすることとなり、急ぎ勉強したのが「夕星の歌」でした。
それが、あれよ、あれよといううちに、ドイツ・カールスーエの劇場まで進むこととなり、満席の中、ワーグナーさんのお孫さんの前でも歌わせていただきました。このおかげで、ヴォルフラムが私にとって初めて触れたワーグナーでした。
この曲を勉強していく中で、ヴォルフラム人となりに感じ入り、その奥深さに、音楽と相まって非常に感慨深いものがありました。

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フランス国立ラン歌劇場との提携公演 2021年2月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年2月17日(水)17:00、18日(木)14:00※、20日(土)14:00、21日(日)14:00※ 東京文化会館 大ホール
(※…ヴォルフラム清水勇磨 出演日)

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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新型コロナウイルス感染症対策の為、発売当初より一部座席を販売停止しておりましたが、その一部(1階1〜2列目を除く)を順次開放し、12月19日(土)より追加販売致しております。尚、追加販売より座席間隔を空けない配席での販売となりますので何卒ご了承ください。

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1/28(木)「二期会サロンコンサート」Vol.208 歌う喜び、明日の楽しみ~出演者からのメッセージ

カワイ表参道コンサートサロン パウゼにて、好評を博している「二期会サロンコンサート」シリーズ。今年度のシリーズは、新型コロナ感染対策のため、席数は半分の約60席に限定して全席指定に、会場内や座席の除菌などを徹底し、休憩なしの60分のプログラムにて開催致します。

今回は新年を彩るVol.208のご案内。出演は、東京藝大大学院から二期会オペラ研修所第58期マスタークラスを優秀な成績で修了し、2018年にソプラノ・ドラマティコに転向、ワーグナー作品にも造詣が深い藤野沙優、ドイツの歌劇場を中心に10年近く国際的な歌手としてのキャリアを築き、8月に東京二期会『ルル』(新制作)のゲシュヴィッツ伯爵令嬢にも出演が決まっているメゾソプラノ川合ひとみ、トランペットに導かれテノールからバリトンへと転身、一期一会の出会いが現在に繋がっていると語る小林由樹。共演ピアニストはコレペティトールとしても歌手たちからの信望の厚い木下志寿子です。


ソプラノ藤野沙優

メゾソプラノ川合ひとみ

バリトン小林由樹

ピアノ木下志寿子
それでは出演歌手たちからお客様へのメッセージが届いておりますのでご紹介します。

     *     *     *

新しい年が始まりました。お健やかにお過ごしでらっしゃいますか?
今回の「歌う喜び、明日の楽しみ」というタイトルは、私達の願いをこめたタイトルです。音楽の喜びを皆様と分かち合い、明日を生きる楽しみや希望を共に育てていくことが叶えば、これほど嬉しいことはございません。
先月合わせをおこないましたが、皆様たいへん素晴らしく、一足先に大きな喜びを胸に抱きしめております。この喜びと共に、舞台からお目にかかれますことが待ち遠しいです。
皆様にとって、2021年が希望と喜びに満ちた日々となりますように!
―――藤野沙優

     *     *     *

2021 年も始まりましたが、今まで当たり前に過ごしていた時間がいかに大切で特別なものだったのかと改めて感じています。1984年から続いているこちらのシリーズも208回目です。脈々と繋がっている歴史のなかに自分の音楽が仲間入りさせて貰えたような気がして、今回のコンサートへの参加はずっと楽しみにしていました。有名オペラからアリアや重唱を披露させていただきますが、本来これらはオペラのほんの一部です。このコンサートが劇場へオペラを観に行く切っ掛けとなり、音楽、美術、演劇、文学、人間が作り出す総合芸術を皆様にお楽しみ頂けることを願っております。
―――川合ひとみ

                          *     *     *

コロナ禍真っ只中。多くの仲間たち…お客様との時間を失った私たちにとりまして、サロンという空間でお客様と生の波動をご一緒出来ます事は掛け替えのない喜びであります。サロンという空間でありながら、選曲を敢えてオペラに絞らせて頂きましたのは、私たちの真骨頂は、ドラマを語る事にある!それを証明させて頂く為で御座います。
その時間、その場所でしか体感出来ない『生の波動』を味わっていただく為、ナレーションもマイクを使用せずに語らせて頂く予定です。
音楽を、歌を愛する皆様。
『歌う喜び、明日への希望』をご一緒して頂けましたら幸いで御座います。
―――小林由樹

     *     *     *


チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会サロンコンサート 2020-2021シーズン
Vol.208 歌う喜び、明日の楽しみ

日時:2021年1月28日(木) 2回公演(各回約60分、途中休憩なし)
   第1回 16:30開演(16:00開場)/第2回 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン パウゼ
料金:全自由席 各1回券3,500円(二期会オペラ愛好会会員割引あり)
出演:藤野沙優(ソプラノ)、川合ひとみ(メゾソプラノ)、小林由樹(バリトン)、
    木下志寿子(ピアノ)
予定演奏曲目:
 G.ドニゼッティ オペラ『ドン・パスクァーレ』より 「天使のように美しい娘が」 (小林)
 R.ワーグナー オペラ『タンホイザー』より 「おごそかなこの広間よ」 (藤野)
 G.ロッシーニ オペラ『ラ・チェネレントラ』より 「悲しみと涙のうちに生まれ」 (川合)
 G.ロッシーニ オペラ『セビリャの理髪師』より 二重唱「それでは私なのね?」 (川合・小林)
 R.ワーグナー オペラ『ローエングリン』より 「暗くさびしい日々の中で(エルザの夢)」 (藤野)
 W.A.モーツァルト オペラ『ドン・ジョヴァンニ』より 「さあ、窓辺においで」 (小林)
 W.A.モーツァルト オペラ『フィガロの結婚』より 「恋とはどんなものかしら」 (川合)
 G.ヴェルディ オペラ『イル・トロヴァトーレ』より 二重唱「あなたの前に~その声は!」 (藤野・小林)
 V.ベッリーニ オペラ『ノルマ』より 二重唱「ご覧なさい、ノルマ」 (藤野・川合)

※都合により演奏内容が一部変更になる場合がございます。

▼コンサート概要ページはこちら
二期会サロンコンサートVol.208 歌う喜び、明日の楽しみ - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
【チケット残席状況】1/7(木)18時現在
第1回(16:30)=残席僅少/第2回(19:00)=残席僅少

▼ライターとしても活動するソプラノ藤野沙優が自身で運営するインタビューサイト
 Human Interviewで今回の出演者たちのインタビュー記事を掲載しています。
「歌う喜び、明日の楽しみ」──川合ひとみさん、小林由樹さん、木下志寿子さん座談会
いつでも身軽に、フットワーク軽く ─ 日本とドイツで活躍するオペラ歌手・川合ひとみさん
黄金のトランペットに導かれて──オペラ歌手・小林由樹さん
コレペティトールとしての矜持──コレペティトール・木下志寿子さん

▼ソプラノ藤野沙優の公式サイトはこちら
藤野沙優 Official Web Site

▼コレペティ(ピアノ)木下志寿子の公式サイトはこちら
コレペティトール 木下志寿子 Official Website

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二期会創立70周年記念公演 第1弾ワーグナー『タンホイザー』キャスト・インタビュー~タンホイザー芹澤佳通「これが初ワーグナー、初タイトルロール!人間的なタンホイザーを演じたい」

二期会創立70周年記念公演シリーズ 第1弾でお送りするのは、ワーグナーの人気大作『タンホイザー』。今回、初タイトルロールで主演を果たすのが、テノール芹澤佳通(せりざわ よしみち)です。
今年はグランドオペラ共同制作公演 プッチーニ『トゥーランドット』神奈川公演でカラフを見事に歌い切った新鋭が、早くもワーグナー作品で登場します。
小さい頃はピアニストに憧れていたという芹澤。座右のCDはレスリー・ハワードによるフランツ・リスト集だそう。今でもリストを聴き、その作品から自身のアーティストとしての姿勢を学んでいると語ってくれました。


東京二期会オペラ劇場『タンホイザー』タンホイザー役の芹澤佳通です。
このタンホイザーがワーグナー・デビューでもあり、タイトルロール・デビューでもあります。テノールのタイトルロールというのは少ないのですけれど、まさかこのタンホイザーが最初にくるとは、まったく思っておりませんでした。

タンホイザーはとても「人間らしい」ですね。人間の快楽に溺れてしまったタンホイザーは、最初、ヴェーヌスから、誘惑とか、色々な愛の形を教え込まれる。それでも一度は飽きてしまって、元の世界に戻る。しかし、また快楽を求めてしまう。
そして、赦しを請いにローマに行くんですけれども、赦されず、またその事実に耐えられなくて、ヴェーヌスを求めてしまう。そういった人間の弱いところが全面に出ている人物だと、僕は思っております。
欲望に負けているところ、立ち直ろうとしているところ、ローマに行く直前のところ、そして、戻って結局赦されなかったところ。それらの心の移り変わるさまがこの役の聴きどころ、見どころでしょうか。
最後の一番長い歌、通称「ローマ語り」と呼ばれているところでは、登場からすでに心は暗いんですね。そこからだんだんと、人格が壊れていく、といいますか、破綻していくさまというものを、クライマックスとして楽しんでいただければと思います。

――音楽を志すきっかけとなった一枚のレコードなど、思い出のCD、レコードがあれば教えてください。
小さいころ、ピアニストになりたかったんです。
ただ、自分が好きで集めているCDに、レスリー・ハワードのフランツ・リストの全曲集というのがありまして。70枚以上のすごい長いシリーズになるんですけれど。
リストはいろんな人の作品をピアノに編曲しているんですね。オペラの重唱なども。そのような作品では、必ず、彼の独特の、ピアニストとしてのテクニックを披露する場所が入っているんです。それを聴いたときに……(続きは動画でご覧ください!)

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フランス国立ラン歌劇場との提携公演 2021年2月公演 R.ワーグナー『タンホイザー』 - 東京二期会オペラ劇場

2021年2月17日(水)17:00、18日(木)14:00※、20日(土)14:00、21日(日)14:00※ 東京文化会館 大ホール
(※…タンホイザー芹澤佳通 出演日)

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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新型コロナウイルス感染症対策の為、発売当初より一部座席を販売停止しておりましたが、その一部(1階1〜2列目を除く)を順次開放し、12月19日(土)より追加販売致します。尚、追加販売より座席間隔を空けない配席での販売となりますので何卒ご了承ください。


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12/17(木)「二期会サロンコンサート」Vol.207 冬に奏でる愛の調べ~出演者メッセージ

カワイ表参道コンサートサロン パウゼにて、好評を博している「二期会サロンコンサート」シリーズ。今年度のシリーズは、新型コロナ感染対策のため、席数は半分の約60席に限定して全席指定に、会場内や座席の除菌などを徹底して開催致します。

2020年の最後、ホリデーシーズンを飾るVol.207は、寒さを吹き飛ばす心に残る名曲の数々を、2021年5月『セルセ』のロミルダ役に出演予定のソプラノ塚本正美、先日のオペレッタ『メリー・ウィドー』でグリゼット(クロクロ役)を務めたソプラノ本田ゆりこ、そして2021年9月『魔笛』にタミーノで主演が決まっているテノール金山京介の、今をときめくフレッシュな実力派チームがお届け致します。ピアノは、ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポンやテレビ朝日「題名のない音楽会」などにも出演し、これまでに多くのオペラ歌手や弦楽器奏者、管楽器奏者と共演している水野彰子(しょうこ)です。
今回の出演者からお客様へのメッセージが届いておりますのでご紹介いたします。


ソプラノ塚本正美

ソプラノ本田ゆりこ

テノール金山京介

ピアノ水野彰子
     *     *     *

段々と冬が深まり、巷ではクリスマスソングが流れるようになってきました。
コロナ禍で家に籠っている間、舞台に立てるということがいかに尊いものであったかを思い知りました。今回こうして生の歌声をお客様にお届けできること、お客様からのエネルギーを直接いただけること、嬉しい気持ちでいっぱいです。
1時間のプログラムですが、オペレッタ有り、イタリアオペラ有りの濃厚なプログラムとなっております。
表参道の並木のイルミネーション、今年は控えめだと聞いております。あのイルミネーションをみた時のようなときめく気持ちを、私達の“冬に奏でる愛の調べ”で味わっていただければ幸いです。
―――塚本正美

     *     *     *

音楽を続けられることの幸せをひしひしと感じる今日この頃です。暗いニュースが多い1年でしたが、音楽の素晴らしさを改めて実感する大切な年にもなりました。
終わり良ければ全て良し!! 美しくて素晴らしい、そして何より心強い素敵な共演者の方々と一緒に、心も体もあったまる楽しいコンサートで2020年を良い年にできればと思います。
歌曲からオペラ、オペレッタまで盛り沢山の内容になっているので、是非是非、会場にお越しくださいませ。
―――本田ゆりこ

     *     *     *

クリスマスが街を彩るこの季節に二期会サロンコンサートへ出演させて頂くこととなりました。今回は副題を【冬に奏でる愛の調べ】と題し、心温まる愛の名曲をお届け致します。クリスマスの季節に様々な愛の歌でお聴きいただく皆様の心を彩ることができたら幸いです。
共演させて頂く塚本正美さん、本田ゆりこさんは、それぞれ違うタイプの声質で、とても素敵な魅力をお持ちの方々です。お二人とのデュエットを皆様にお届けできるのが今から楽しみでなりません。
ソプラノとテノールで贈る名曲の数々、ぜひ会場でお楽しみください。
―――金山京介

     *     *     *


チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会サロンコンサート 2020-2021シーズン
Vol.207 冬に奏でる愛の調べ

日時:2020年12月17日(木) 2回公演(各回約60分、途中休憩なし)
   第1回 16:30開演(16:00開場)/第2回 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン パウゼ
料金:全自由席 各1回券3,500円(二期会オペラ愛好会会員割引あり)
出演:塚本正美(ソプラノ)、本田ゆりこ(ソプラノ)、金山京介(テノール)、
    水野彰子(ピアノ)
予定演奏曲目:
 ガスタルドン 「禁じられた音楽」
 R.シュトラウス 《オフェーリアの3つの歌》 (本田)
      「どうやって見分けるの 本当の恋人を」
      「おはよう、今日はバレンタインデーよ」
      「あの人は死化粧もせずに棺に入れられた」 
 プッチーニ オペラ『トゥーランドット』より
      「お聞きください、王子様」「氷のような姫君の心も」 (塚本)
 ドニゼッティ オペラ『アルバ公爵』より 「清く美しき天使」 (金山)
 プッチーニ オペラ『ラ・ボエーム』より
      「私の名はミミ」 (塚本)
      ロドルフォとミミの二重唱「愛らしい乙女よ」 (塚本・金山)
 C.ツェラー オペレッタ『小鳥売り』より
      「私は郵便配達のクリステル」 (本田)
      「ただ僕の顔だけをしっかり見て」 (本田・金山)※日本語

※都合により演奏内容が一部変更になる場合がございます。

▼コンサート概要ページはこちら
二期会サロンコンサートVol.207 冬に奏でる愛の調べ - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
【チケット残席状況】12/9(水)13時現在
第1回(16:30)=残席僅少/第2回(19:00)=残席僅少

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2021年1月公演 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』キャスト・インタビュー~老ヘブライ人役バス妻屋秀和「英雄サムソンを諭す賢者」

東京二期会によるニュー・イヤー・オペラとなる『サムソンとデリラ』のキャスト・インタビュー。続いては、老ヘブライ人役(1月6日出演)の妻屋秀和の動画インタビューです。

主人公サムソンの精神的支えであり、経験豊かな賢者たる老ヘブライ人は、まさに日本を代表するバス妻屋にふさわしい役柄。ここぞというところで現われる低音を精魂こめて歌うと語ります。そして、実はテノールになりたかったというエピソードも飛び出しました!


東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』老ジプシー(老ヘブライ人)役のバスの妻屋秀和です。
ヘブライ人の老人の役なのですけれども、賢者であり、世の中をよく知った人物なんですね。世の中を俯瞰し、預言者のように、人々にお告げする役なんですね。サムソンに対しても、デリラという女性は危険だぞ、と諭す役割をしています。

老ヘブライ人の聴きどころといえば、何といっても、出番の最後に、低い「ミ」の音を1小節のばすところがあるんですね。それが、この役の一番の聴かせどころで、最後の最後にこの音をきっちり安定させた声で伸ばすということが一番の課題であり、この音のために頑張って全部歌っている、という感じです。

サン=サーンスの音楽は、もちろんとてもフランス的ですが、マスネとかとは違っていて、この時代ワーグナーが流行していく時代で、本人はワーグナー的と言われることをすごく嫌っていたらしいのですけれど、その割には、フランス音楽とは思えないほどにすごく重厚で、和声的にも(ワーグナーの)影響をうけたとしか思えないようなところがあります。ヘブライ人たちの大合唱や、神殿が壊れるところのシーンには、けっこう影響を感じますね。 ワーグナーだけではないですね。「あれ、どこかに聴いたことがあるな」と思ったら、ヴェルディの『ファルスタッフ』的だったり、やっぱり、同時代の音楽の影響というのをサン=サーンスからはすごく感じられますね。
そして、『サムソンとデリラ』では、合唱を多用しています。男声合唱のユニゾンや、混声合唱のすごい勇壮な響きで、聴きごたえのある重厚な作品に仕上がっています。

――日本を代表するバスの妻屋さん。思い出のレコード、録音があれば教えてください。
高校生の頃、歌を志し始めた頃ですけど、CDなんてまだないんですよ。レコードの世界ですけれど、うちにはポータブルのレコード・プレーヤーくらいしかなくて、クラシック音楽を聴くといったら、もっぱらNHK FMだったわけです。
ラジカセにテープをあらかじめ仕込んでおいて、(FMを聴きながら)「これいいな」と思ったら(録音ボタンを)ぽちっと押すわけです。なので、僕の録音は全部途中からなんです。 中でも受験準備のときにもテープが擦り切れるくらい聴いたのが、ペーター・シュライヤーの「水車小屋の娘」や、フリッツ・ブンダリッヒの「詩人の恋」、それからフランシス・アライザのモーツァルト…全部、テノールなんですけれど、実はずっとテノールになりたくて、ずっとテノールを聴いていたのです(続きは動画で!)

*     *     *


▼『サムソンとデリラ』公演情報ページはこちら
2021年1月公演 C.サン=サーンス『サムソンとデリラ』〈セミ・ステージ形式〉 - 東京二期会

2021年1月5日(火)19:00、6日(水)19:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:ジェレミー・ローレル/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
※本公演は、当初2020年4月25,26日に予定されていた公演の延期公演です。
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』キャスト・インタビュー~ヴァランシェンヌ役 盛田麻央「フレンチ・カンカンをグリゼットさんたちと練習しています!」

11月公演『メリー・ウィドー』キャスト・インタビュー動画第8回、ヴァランシェンヌ役のソプラノ盛田麻央(もりた まお/11/26、28出演)から公演に向けてのメッセージです!
メッセージ収録日は、グリゼットたちとフレンチ・カンカンを特訓中でした。「頑張って汗流しているので、ぜったいに見逃さないで!」と盛田。2011年『ドン・ジョヴァンニ』以来となるバリトン宮本益光との共演も楽しみで仕方ないといいます。
想い出の歌では、なんとお父さんが作曲した歌を披露してくれました。小さい頃はお父さんのギターに合わせて歌っていたという盛田。今でも、車の運転中や、ふとしたときに口ずさんでいる一曲であるそうです。


東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』ヴァランシェンヌ役の盛田麻央です。
ヴァランシェンヌは、ポンテヴェドロ王国のツェータ男爵の妻。ツェータさんが王国の危機に頭がいっぱいで、ヴァランシェンヌのことなんて頭にないんですね。それで、ヴァランシェンヌは、さみしい気持ちをいつも私のことを見てくれているカミーユに心を移してしまう…んですね。いけない恋、そして、本当はツェータさんにどんなことを思っているのか、みたいなところを見せられたらいいな、と思っています。

――おすすめシーンについて
ちょうど今も稽古をしてきたんですけれども、グリゼットさんたちと一緒に踊るカンカン。私的には舞台上で、きれいな衣裳を着て激しい踊りをおどるというのが初めてです。汗だくになりながら練習していますので(笑)、ぜひ見ていただけたらいいな。

――ダニロ役のバリトン宮本益光とは2011年『ドン・ジョヴァンニ』以来。
(『ドン・ジョヴァンニ』のときは、ドン・ジョヴァンニとツェルリーナ役で共演しましたが)今回はダニロ役ということで、益光さんの色気と、そして、男としての人生を描いたダニロという役柄の味わいと深みが、稽古場からもうどんどんでてきて、こちらが見入ってしまって。ちょっと困って、次自分の出番があるのにどうしよう、どうしよう、みたいな。やっぱり素晴らしいなと思っています。

――盛田さんにとっての思い出の歌は?
実は、父が若い時ときシンガーソングライターをしておりました。父が作曲した「あじさい」という曲があるんですけれども、私が小さいときから、父がギターを弾いて、いっしょに私が歌ったりとか、少し大きくなったら一緒にハーモニーを奏でてみたりとか。最近になって、父はこの曲を楽譜におこしたいということで、私が楽譜におこしたり。ずっと長い間、歌う続けてきた曲なので、すごくシンプルで、きれいな曲なんですよ。こんな曲なんですけれど…(続きは動画でご覧ください)

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▼『メリー・ウィドー』公演情報ページはこちら
2020年11月公演 F.レハール作曲オペレッタ『メリー・ウィドー』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年11月25日(水)18:30※、26日(木)18:30★、27日(金)14:00、28日(土)14:00★、29日(日)14:00 日生劇場
(※…プレビュー公演/★…ヴァランシェンヌ役 盛田麻央 出演日)
指揮:沖澤のどか/演出:眞鍋卓嗣
管弦楽:東京交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]

●公演のお問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
※11/18現在、お蔭さまで全日程チケット予定販売数終了となりましたが、一部の売止席の調整により、数席に限りご案内できる可能性がございます。詳しくは二期会チケットセンターへお電話でお問合せください。尚、売切れの節は何卒ご容赦願います。

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2021年1月公演 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』キャスト・インタビュー~アビメレク役ジョン ハオ「ちょっとエロチックなスパイ劇を楽しんで!」

2021年1月開催、東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』キャスト・インタビュー後半戦。続いては、アビメレク役(1月6日出演)のジョン ハオの動画インタビューです。
実は「フランス音楽が大好きデスネ!」と話すジョン。〈死の舞踏〉や〈動物の謝肉祭〉などのオーケストラ作品で多くの人に耳馴染みのある音楽を残したサン=サーンスは「天才的!」と言って、『サムソンとデリラ』へ向けてのワクワク感を話してくれました。


東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』アビメレク役のジョン ハオです。
(アビメレクは)ペリシテ人でガザの太守で、ペリシテ人が崇拝するダゴンの神を称え、ヘブライ人の信じるヤハウェを愚弄する、最後にサムソンに襲い掛かるが返り討ちにあって、殺サレマシタ。そういう役でした。
出番少ないですけど、アリアのような歌うたって、内容はさっき言ったような、ヘブライ人たちを愚弄する…「ダメですネ、アナタたちの神サマ!自分の神サマ、一番エラい!」とにかく「自分が一番エラい!」そういうところをぜひ聴いてください。
このオペラは、ラブストーリー、と思われるんですが、実際はちょっとエロいなスパイの話。誰でも弱いトコロあるじゃないですか。サムソンも、デリラに誘惑されて、自分の力の秘密の、髪の毛切れないのがバレちゃって。デリラがサムソン寝てるところで髪切って、力なくなって。ラブストーリーよりも、そのスパイの話が面白いな、と思っています。

とにかく、ボクはフランス音楽が大好きですね!美しく、繊細な感じで、あと、ちょっとボンヤリな感じで、大好き。サン=サーンスとても天才的な作曲家で、色んなジャンルの曲を残しているんですよね。オペラ以外に〈死の舞踏〉や〈動物の謝肉祭〉とか、けっこうクラシック音楽そんなにわからない方でも聴いたら、「あ、どっかで聴いたことある!」という名作ですね。
2021年1月東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』は、僕ら最高レベルのオペラの舞台を達成するため、精一杯、ガンバリマス!

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2021年1月公演 C.サン=サーンス『サムソンとデリラ』〈セミ・ステージ形式〉 - 東京二期会

2021年1月5日(火)19:00、6日(水)19:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:ジェレミー・ローレル/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
※本公演は、当初2020年4月25,26日に予定されていた公演の延期公演です。
※公演日程変更に伴い、指揮者は準・メルクルがスケジュールの都合で出演できなくなりましたため、代わりましてジェレミー・ローレルが出演致します。
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●公演のご予約・お問合せは《再発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』キャスト・インタビュー~ヴァランシェンヌ役 箕浦綾乃「『メリー・ウィドー』が大好き!憧れの作品で二期会デビュー」

11月公演『メリー・ウィドー』キャストからのインタビュー動画、第7回は、ヴァランシェンヌ役のソプラノ箕浦綾乃(みのうら あやの/11/25、27、29出演)の登場です。
インタビュー開口一番、『メリー・ウィドー』が大好きで、憧れの作品でした!と切り出した箕浦綾乃。これが二期会デビュー公演です。小学校6年生のときに舞台に立つことを決意した大切な思い出を、歌声とともに話してくれました!
本番に向けてのメッセージをどうぞ。


東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』ヴァランシェンヌ役の箕浦綾乃です。
もともと『メリー・ウィドー』がすごく好きでした。
ヴァランシェンヌは、お話の中で、本当に様々な表情を見せる役どころだと思っています。重唱が多いんですけれども、その重唱がとてもきれいで、今回初めてご一緒するカミーユ役の高田正人さんと歌っていると、すごく歌に色気がある方なので、それにつられて心が動いていくのがとても楽しいな、と思ったりします。
指揮者の沖澤のどかさんとは、もちろん初めてご一緒するのですけれど、同年代で、すごく活躍されている女性の指揮者ということで、どういう音楽をされるのかな、というのをすごくワクワクして稽古に臨みました。

――ハンナの歌う「ヴィリアの歌」は彼女の故郷の歌。箕浦さんの想い出の歌は?
私は、田んぼに囲まれた地方で、夜になると本当にカエルの合唱が聞こえてくるような場所に育ったので、故郷を思い出す歌とかいうと、音という意味では、カエルの声なんですけれど……歌うんですよね(笑)
母が、宝塚歌劇が大好きだったので、小さいころから舞台の鑑賞によく行っていました。自分も舞台に立ちたい!と強く思うきっかけになったと思うのは、小学校6年生のときだったかな……

――二期会デビューの舞台に向けて
本当に『メリー・ウィドー』が大好きで、憧れの舞台です。あまりデビューということにこだわらずに、自分自身が楽しく輝いて、ヴァランシェンヌという役に体当たりして臨んで、いい舞台にしていけたらなと思っています。

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▼『メリー・ウィドー』公演情報ページはこちら
2020年11月公演 F.レハール作曲オペレッタ『メリー・ウィドー』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年11月25日(水)18:30※★、26日(木)18:30、27日(金)14:00★、28日(土)14:00、29日(日)14:00★ 日生劇場
(※…プレビュー公演/★…ヴァランシェンヌ役 箕浦綾乃 出演日)
指揮:沖澤のどか/演出:眞鍋卓嗣
管弦楽:東京交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
※11/5現在、11/27(金)公演のA席および学生席が各数席ご用意可能です。その他の公演日、席種はすべて予定販売数終了となりました。

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2021年1月公演 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』キャスト・インタビュー~ダゴンの大司祭役 門間信樹「大司祭のシーンは カッコいい! の一言に尽きます」

2021年1月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』キャスト・インタビュー。今回は、ダゴンの大司祭役(1/5公演)の門間信樹(もんま のぶき)にメールインタビューをしました。

門間信樹

門間: 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ 『サムソンとデリラ』ダゴンの大司祭役の門間信樹です。

――大祭司とは、どんな役でしょうか?
門間: サムソン率いるヘブライ人と対立するペリシテ人の大司祭で、デリラの美貌を利用し、焚き付け、ヘブライ人を皆殺しにしようと企む男です。

――役の聴きどころを教えてください。
門間: ダゴンの大司祭は、ほぼ全幕を通して、ヘブライ人に対する怒りを顕にしています。冒頭からヘブライ人に味方がやられたと知るや、ギラギラとしたアリアでサムソンを呪います。
2幕では、デリラとともにどす黒い陰謀を計画します。デリラ役の板波利加さんとメールのやり取りしたときに板波さんもおっしゃっていたのですが、大司祭のシーンは「カッコいい!」の一言に尽きます。憎しみと呪いがマグマのように湧き出る音楽に、デリラの甘さがよりいっそう際立ちます。

――『サムソンとデリラ』は当初4月に公演の予定でした。今あらためて開催にむけて準備をしているところですが、この期間、門間さんはどのように過ごしてきましたか。
門間: 正直に言うと、精神的にはかなり滅入っていました。ニューヨークでの仕事は全てなくなり、戻ることもできずに札幌の実家で先の見えない不安と戦っていました。
しかし、東京では少しずつ演奏会が再開され、二期会もオペラ公演を無事に成功させたことで「よし!前を向こう」と思えるようになりました。
この先いつニューヨークに戻れるのか分かりませんが、日本のオペラ界が世界の希望の星となれるように、ひとつひとつを成功させてなくてはならないと今は思っています。

――『サムソンとデリラ』お薦めCDを教えてください。
門間: 僕が初めて『サムソンとデリラ』を聴いたのは、芸大時代、図書館のオーディオルームでした。当時はYouTubeなんてものはなく、オペラを気軽に聴くとなると図書館に行っていたものです。
どうしてこのCDを聴こうと思ったのか、きっかけもあまり覚えていない。でも、今でも一番大好きな『サムソンとデリラ』の録音です。ロ短調から始まる前奏曲に続いて聞こえてくるヘブライ人の嘆きがなんと悲痛で美しく、秘めたる力をもっているか!そこからの全幕2時間はあっという間でした。サムソン役のホセ・クーラの力強く甘い声、デリラ役のオリガ・ボロディナの柔和で色っぽいアリア、大司祭役のジャン・フィリップ・ラフォンのしなやかで深みのある声、群衆もオーケストラのメタリックな響きも、陰影のある音楽も全てが私を引き込んで行きました。最後のペリシテ人の断末魔の叫びでやっと我に返ったのを今でも覚えています。

それから20年ほどして、このオペラを生で見るチャンスがきました。2019年3月。ニューヨーク、メトロポリタン劇場。これも私の耳にとって宝物となる経験でした。今、世界のメゾソプラノ界で飛ぶ鳥を落とす勢いのアニータ・ラチヴェリシュヴィリ、テノールは代役としてグレゴリー・クンデ。まさにラッキーでした。バリトンはローラン・ナウリという歌手で、丹精でノーブルな大司祭でした。しかも、コロナの影響で、メトロポリタン劇場の同シーズン別キャストの映像を今年の6月に見ることができたのも良かったです(この映像はメトロポリタン劇場のウェブサイトから現在は有料で配信されています)。

聴きたいと思った時に劇場で聴けるのはニューヨーク在住の強みかも知れませんが、あのとき芸大図書館でこのCDを聴いていなければ、これほどこのオペラを好きになっていなかったかも知れません。

サン=サーンス:サムソンとデリラ
コリン・デイヴィス指揮
ロンドン交響楽団
1998年、ロンドン
2564674976 (Warner Classics)

――Bunkamuraの開幕を心待ちにされているお客様に向けて
門間: ヨーロッパでも、アメリカでも、音楽はまだ一時停止状態が続く中、日本ではこうして少しずつでも再開できることは本当に嬉しいことです。本当にひとつひとつを成功させて、実績を挙げていくことで明るい未来につながるものと信じています。ひとつひとつを「成功例」として重ねていくのは演奏者、お客様、双方の信頼と努力が必要だと心から思っています。この公演も「成功例」となりますように、「また聴きに行きたい」と思われますように、そしてそれが必ず実現しますように。

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2021年1月公演 C.サン=サーンス『サムソンとデリラ』〈セミ・ステージ形式〉 - 東京二期会

2021年1月5日(火)19:00、6日(水)19:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:ジェレミー・ローレル/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
※本公演は、当初2020年4月25,26日に予定されていた公演の延期公演です。
※公演日程変更に伴い、指揮者は準・メルクルがスケジュールの都合で出演できなくなりましたため、代わりましてジェレミー・ローレルが出演致します。
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●公演のご予約・お問合せは《再発売中》
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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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2021年1月公演 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』キャスト・インタビュー~アビメレク役後藤春馬「バス・バリトンのエネルギッシュな役です!」

今年4月から2021年1月に公演が延期となりました、東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『サムソンとデリラ』。公演に向けましてキャスト・インタビューの後半戦をスタート致します!
今回は、アビメレク役(1/5公演)の後藤春馬(ごとう かずま)の登場です。後藤には自己紹介、役紹介とあわせて、『サムソンとデリラ』鑑賞の予習にもなるようなCDを推薦してもらいました。今回の推薦が1946年の録音ものということで、なかなかCDショップで見つけるのが難しそうなのですが、「古い録音は好きですね。なぜだかわからないのですが、同業者ほど古い録音が好きで聴いているような。一方で、新しい録音も聴いて、トレンドというか、世界の歌劇場の今を知ることは大事ですね」と話してくれました。


アビメレク役の後藤春馬です。
アビメレクという役は、ペリシテ人でして、神ダゴンの太守です。太守というのはリーダーですね。パレスチナのガザという地区を支配しています。
登場時間は2分くらいしかないのですが、オペラの中でも熱い、エネルギーのあるシーンだと思っています。アビメレクはヘブライ人たちを支配しているんですよ。(サムソンとアビメレクの)どっちが正義かというのはわかりませんが、自分が貫いている正義をぶつけ合う、強いエネルギーをもったシーンです。

●後藤春馬のお薦めCDは?
僕が好きなのは、1946年にパリのシャンゼリゼ劇場で録音されたものなのですが、サムソンがジョゼ・ルッショーニさん、デリラがエレヌ・ブヴィエさん、そして、アビメレク役がシャルル・カンボンという方なのですけれど、往年の歌手たちの輝かしい歌唱をぜひ聴いていただきたいですね。
Saint-Saens: Samson et Dalila
ルイ・フレスティエ指揮
パリ・オペラ座管弦楽団
1946年シャンゼリゼ劇場
PRCD20061
いろいろなCDを聴いていくと、アビメレク役は、若い歌手―僕も若いかもしれないですけれど―が歌うことが多いと感じました。エネルギーをもった歌手でないと歌えない役だと思います。バスの役なのですけれど、バスの役というと、お父さんとか、○○長とか、「偉い人」。アビメレクも偉い方なのですけれども、他のバスの役とはちょっと違ったエネルギッシュな役だと思います。
僕の声種はバス・バリトンというのですけれど、(この声種は)「バスの明るい響き」と思っているのです。今、バス・バリトンという声種がとても増えていると思っています。世界の歌劇場でも、有名なバス・バリトンの歌手が増えてきていますし、そういう歌手が主役を歌うことがとても多くなってきていると思います。僕も早く主役を歌えるように頑張っていきたいです。

●お客様に向けて
歌手とオーケストラと指揮者がひとつとなって作り上げる音楽はきわめて高いエネルギーがあると思います。ぜひご自身の肌で感じていただいて、我々がなぜオペラをやるのか、オペラに何の価値があるのかというのをぜひ体感していただければと思いますので、ご来場お待ちしております。

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2021年1月公演 C.サン=サーンス『サムソンとデリラ』〈セミ・ステージ形式〉 - 東京二期会

2021年1月5日(火)19:00、6日(水)19:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:ジェレミー・ローレル/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
※本公演は、当初2020年4月25,26日に予定されていた公演の延期公演です。
※公演日程変更に伴い、指揮者は準・メルクルがスケジュールの都合で出演できなくなりましたため、代わりましてジェレミー・ローレルが出演致します。
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●公演のご予約・お問合せは《再発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』キャスト・インタビュー~ミルコ・ツェータ男爵役 三戸大久「恩師が演じたこの役で」

11月公演『メリー・ウィドー』キャストからのインタビュー動画、第6回は、ミルコ・ツェータ男爵役のバスバリトン三戸大久(さんのへ ひろひさ/11/25、27、29出演)の登場です。
ミルコ・ツェータ男爵役は三戸の大学時代の師で、バリトンの故・小田 清氏の持ち役でした。自分が同じ役を受け継ぐこととなった今、そのことをどうしても伝えたかったんだ、と話してくれました。
そして、今回の『メリー・ウィドー』では、三戸をはじめ、指揮の沖澤のどか、クロモー役 福山 出、オルガ役 加賀ひとみ、シルヴィアーヌ役 内田智子と、期せずして、同郷の同志が集まりました。青森県勢、頑張っています!


東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』ミルコ・ツェータ男爵役の三戸大久です。
ポンテヴェドロという架空の小さい国があるんですけれど、その国の在パリの公使の役であります。偉いんですけれど、いろんなことに翻弄されているという、愛すべき公使様、という役であると思います。

僕は武蔵野音楽大学を卒業していまして、そのときの師匠がバリトンの小田 清さんでした。小田先生は、3、40年くらい前の二期会を代表するバリトンだったのですが、先生がよく歌っていらしたのがミルコ・ツェータ男爵役だったんですね。
僕自身、先生の舞台を直接拝見したことはないんですけれども、二期会に入って、先生方や先輩方に、僕が小田 清の弟子だということを言うと、「君、小田さんの弟子なんだ!」という話になって、「小田さんは、本当にお芝居も上手だったし、歌も上手だったし、なにせすごく舞台映えのする、すごい歌手だったんだよ」という話をきいて、それが、とても嬉しかったんですね。今回、『メリー・ウィドー』で小田先生と同じ役を歌えるというのが、僕にとって、とても嬉しいことだな、と思うんですね。

●青森県勢、頑張っています!~僕の思い出の歌は・・・
沖澤のどかマエストロなんですけども、僕と同じ青森出身なんですね。今回の『メリー・ウィドー』には青森出身の方が多くて、僕と同じ組は内田智子さん、違う組では加賀ひとみさんとか福山 出さんと、青森県勢がとても頑張ってますんで、青森から日生劇場にお越しいただければとても嬉しいなと思っています。
青森市を全国区に押し上げてくれたのは、石川さゆりさんの「津軽海峡冬景色」、そして、青森から上京してきたときの、今も胸に来る1曲がありまして…

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▼『メリー・ウィドー』公演情報ページはこちら
2020年11月公演 F.レハール作曲オペレッタ『メリー・ウィドー』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年11月25日(水)18:30※★、26日(木)18:30、27日(金)14:00★、28日(土)14:00、29日(日)14:00★ 日生劇場
(※…プレビュー公演/★…ツェータ役 三戸大久 出演日)
指揮:沖澤のどか/演出:眞鍋卓嗣
管弦楽:東京交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
※10/17現在、11/26(木)・28(土)・29(日)公演は予定販売数終了となりました。

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東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』キャスト・インタビュー~ダニロ役 与那城 敬「何度も共演してきたすばらしい仲間たちと作り上げる喜び」

11月公演『メリー・ウィドー』キャストからのインタビュー動画、第5回は、宮本益光とともにハンサム四兄弟のひとり、ダニロ役のバリトン与那城 敬(11/25、27、29出演)が登場です。何度も演じてきたダニロ役。ハンナに対しては素直になれないがマキシムでは踊り子たちと自由奔放に遊ぶ…粋なのに不器用な一面も垣間見られる与那城のダニロはとても人間味にあふれています。今回は、稽古場で仲間たちとの再会を楽しみにしているようです!


東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』ダニロ役の、与那城 敬です。
ダニロは今まで何回かやらせていただいているのですけれども、私のイメージとしては、「天邪鬼」という感じでしょうか。なかなか自分の気持ちに素直になれず、ハンナに気持ちを打ち明けることができず、悩み続けている…でも、その一方で、ものすごく自由奔放なところもあって、マキシムに行って、踊り子たちと踊ったりというようなシーンもあったりして。そこは演じてても楽しい瞬間ですね。
あとは、ハンナに素直に気持ちを打ち明けられないシーンなのですけれど、王子と王女のたとえ話をしながら、実際は自分の気持ちを歌っている、というところ。自分自身でもこだわって作っていきたいなと思いますし、(今回の演出で)どういうふうになるのか、すごく楽しみです。

今回、本当に今まで何度も共演したことのあるメンバーが集まっていて、なんていうんでしょうね…舞台上で本当に飲み会をやっているんじゃないか(笑)というくらい、楽しく演じられるのでは。
ハンナ役の嘉目真木子さんは何度もご一緒させていただいています。いつも本当にすばらしいキャラクターを作られていて、今回もどんなハンナになるかというがすごく楽しみです。高田正人さんや三戸大久さんとはプライベートでもとても仲がいいので、稽古場で合うのがとても楽しみです!

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▼『メリー・ウィドー』公演情報ページはこちら
2020年11月公演 F.レハール作曲オペレッタ『メリー・ウィドー』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年11月25日(水)18:30※★、26日(木)18:30、27日(金)14:00★、28日(土)14:00、29日(日)14:00★ 日生劇場
(※…プレビュー公演/★…ダニロ役 与那城 敬 出演日)
指揮:沖澤のどか/演出:眞鍋卓嗣
管弦楽:東京交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
※9/17現在、11/26(木)・27(金)・28(土)・29(日)公演は予定販売数終了となりました。

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10/22(木)「二期会サロンコンサート」Vol.206 賢人たちのゴージャスな調べ~ソプラノ佐竹由美からのメッセージ

多彩なプログラムとアットホームな雰囲気で、毎回大好評の「二期会サロンコンサート」シリーズ。
今シーズンは新型コロナウイルス感染症の拡大状況に伴い、6月の公演がやむなく中止となりましたが、およそ半年ぶりとなる次回10月の開催より、感染拡大防止ガイドラインに基づき、座席数を半数以下にするほか、十分な対策を講じた上、休憩なし約60分のステージを2回公演(同一内容)でお届けいたします。
その10月22日(木)、第206回《賢人たちのゴージャスな調べ》は、経験豊かな布陣による選りすぐりの曲の数々をどうぞお楽しみください。


ソプラノ佐竹由美

メゾソプラノ永井和子

テノール大野徹也

ピアノ田中 梢
今日は今回の出演者から、ソプラノ佐竹由美より自身が演奏する曲の魅力についてメッセージが届いておりますのでご紹介させていただきます。

     *     *     *

《エリザベス朝の6つの歌》
D.アージェントは20世紀に入りアメリカが独自の音楽を模索し、確立していく時代に生まれた作曲家です。父はイタリア系移民でした。多くの声楽作品があり、美しい旋律とハーモニー、軽快なリズムと情熱に溢れたとても魅力的な音楽です。この作品の題名にある「エリザベス朝」は、イギリス・エリザベス1世が統治し、芸術が庇護され、多くの詩人や音楽家、画家が輩出された時代です。T.ナッシュやW.シェイクスピアもこの時代の詩人であり、その韻を踏んだリズミカルな生き生きした詩は、アージェントの音楽と相まって心躍るような作品になっています。
またその他に、クラナドスの最後のオペラ《ゴイェスカス》より「マハと夜鶯」を演奏いたします。ナイチンゲールの寂しげな美しい鳴き声を模倣したピアノのパッセージ、官能的なメロディなど、グラナドスの魅力に溢れた作品です。
皆様にお楽しみ頂ければ幸いです。ご来場をお待ちしています。
―――佐竹由美(さたけ なおみ)

     *     *     *


チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会サロンコンサート 2020-2021シーズン
Vol.206 賢人たちのゴージャスな調べ

日時:2020年10月22日(木) 2回公演(各回約60分、途中休憩なし)
   第1回 16:30開演(16:00開場)/第2回 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン パウゼ
料金:全自由席 各1回券3,500円(二期会オペラ愛好会会員割引あり)
出演:佐竹由美(ソプラノ)、永井和子(メゾソプラノ)、大野徹也(テノール)、
    田中 梢(ピアノ)
予定演奏曲目:
 D.アージェント 『6つのエリザベス朝の歌』より
        「春」「哀歌」「ダイアフィーニア」(佐竹)
 山田耕筰 「AIYANの歌」(全五曲) (永井)
 シューベルト 「ます」(大野)
 ブラームス 「甲斐なきセレナーデ」(大野)
                     ほか

※都合により演奏内容が一部変更になる場合がございます。

▼コンサート概要ページはこちら
二期会サロンコンサートVol.206 賢人たちのゴージャスな調べ - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
【チケット残席状況】10/9(金)18時現在
第1回(16:30)=残席僅少/第2回(19:00)=予定販売数終了

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東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』キャスト・インタビュー~ハンナ役 腰越満美「レハールのメロディを口ずさんで帰りたくなるような公演に」

11月公演『メリー・ウィドー』キャストからのインタビュー動画、第4回は、ハンナ・グラヴァリ侯爵夫人役のソプラノ腰越満美(11/26、28出演)が登場です。ハンナは、腰越の当たり役のひとつ。様々な舞台で何度も演じても、いつも心にグッとくるシーンがあるといいます。それは……


東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』ハンナ役の腰越満美です。
原語のタイトルでは、「陽気な未亡人」なのですけれども、もともと宮本益光さんが演じるダニロと恋人どうしだったのですが、身分の違いによって一緒になることがかなわず、齢の離れた大富豪と結婚してしまうんですね。
その大富豪の主人がなくなって、莫大な財産を相続し、そしてその後、ダニロと再会するというところから、このオペレッタの始まりとなります。

私の好きなシーンはですね、2幕のフィナーレ。ダニロが、王子様と王女様にたとえたアリアを歌うんですけれども、その曲がとっても大好きで、ダニロの歌を聴いて、「あっ、ダニロが私のことを本当に好きなんだな」っていうことに気づくんです。このシーンが大好きです。

Q.ハンナが歌う「ヴィリアの歌」は故郷の恋物語の歌。腰越さんの想い出の歌はありますか?
ええ~、恥ずかしいから、歌いませんよ(笑)!
小学校の頃にピアノのお稽古に通っていたんですけど、ピアノのお稽古はきらいで(笑)、よく歌謡曲とか、フォークソングとかを、こう…適当なコード、というかだいたいは全部ハ長調で弾き語りをする、というのにハマっていまして。当時、ユーミン、ですかね。荒井由実さんの「あの日に帰りたい」とか、小学校の頃だったと思うんですけれども、大人びた内容だったから、意味はわかってなかったと思いますけれども、そういうのもずいぶんと弾き歌いをしました。

●お客様にむけて
オペレッタは本当に楽しい演目ですので、最後は必ずハッピーエンド。レハールのすばらしいメロディを口ずさみながら帰っていただけるような、楽しいオペレッタにしたいと思っております。ぜひ皆様いらしてください。

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2020年11月公演 F.レハール作曲オペレッタ『メリー・ウィドー』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年11月25日(水)18:30※、26日(木)18:30★、27日(金)14:00、28日(土)14:00★、29日(日)14:00 日生劇場
(※…プレビュー公演/★…ハンナ・グラヴァリ役 腰越満美 出演日)
指揮:沖澤のどか/演出:眞鍋卓嗣
管弦楽:東京交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!
※9/17現在、11/26(木)・27(金)・28(土)・29(日)公演は予定販売数終了となりました。

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東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』キャスト・インタビュー~ミルコ・ツェータ男爵役 池田直樹「43年目の舞台に」

11月公演『メリー・ウィドー』キャストからのインタビュー動画、第3回は、ミルコ・ツェータ男爵役のバリトン池田直樹(11/26、28出演)が登場です。1977年『フィデリオ』のドン・フェルナンド役で二期会本公演にデビューした池田。今回の『メリー・ウィドー』が43年目の舞台となります。


東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』ミルコ・ツェータ男爵役の池田直樹です。
このオペレッタの舞台は、架空の国「ポンテヴェデロ公国」の公邸です。今、この国はたいへんな財政危機に陥ろうとしていました。
ハンナ・グラヴァリというこのオペレッタの主人公が、事情があってこの国の大富豪と結婚します。けれども、わずか8日で、この大富豪が天に召されてしまったので、ハンナは大変な財産を手にすることになったのです。
この財産が我が国の銀行から消えると、大変な財政危機に陥る。つまり、パリの男とハンナが結婚すると大変なことになるのです。それを阻止するため、ハンナを我が国の男と結婚させたい……そのために色々と策略をめぐらす。それが私の使命であります。さて、どうなりますやら。

27歳のときに、東京二期会の『フィデリオ』で、最後に出てくる大臣ドン・フェルナンドの役でデビューしました。それからもう43年が流れました。この長い間に、たくさんのすてきな役を演じさせていただいております。今回も若い人たちの中でどういうふうに自分の持ち味をいかすことができるか、とても楽しみにしています。
まあ、たくさんの舞台を踏んできましたから、みんなの足を引っ張ることなく、刺激を与えられる存在でありたいと思っています。

●『メリー・ウィドー』でハンナが歌う名曲「ヴィリアの歌」は彼女故郷の恋物語の歌。池田さんの故郷の歌はなんでしょうか?
高校2年の夏に東京に出てきて、それまで考えたこともなかった音楽の道に進むことになりました。そのことを親父に言ったら、父はちょっと寂しそうな顔をして、「おい、お前に鹿児島の歌を教えてやろう」と言って教えてくれました。「鹿児島浜節」です。

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2020年11月公演 F.レハール作曲オペレッタ『メリー・ウィドー』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年11月25日(水)18:30※、26日(木)18:30★、27日(金)14:00、28日(土)14:00★、29日(日)14:00 日生劇場
(※…プレビュー公演/★…ミルコ・ツェータ男爵役 池田直樹 出演日)
指揮:沖澤のどか/演出:眞鍋卓嗣
管弦楽:東京交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』キャスト・インタビュー~ダニロ役 宮本益光「憧れの人が演じていたダニロ役」

11月公演『メリー・ウィドー』キャストからのインタビュー動画、第2回は、ダニロ役のバリトン宮本益光(11/26、28出演)が登場です。 「意外だ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ダニロは今回が初役。そこには並々ならぬ想いがありました。


東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』ダニロ役の、速水もこ…宮本益光です。
ダニロ役は「二枚目役」とされるかもしれないけれど、決してそうは思っていなくて。ひょうきんな面もあれば、人間的な面もある。登場のときには、「書類は面倒で、自分は働くのは嫌いなんだ」って言う。ちょっと肩の力の抜けた、大好きな役です。
ダニロという人は、人生を楽しむ術を心得ている、と思う。社会の歯車のひとつとして生きるのではなくて、人生を謳歌する。そこには失恋もあるのかもしれないし、成就した恋もあるのかもしれない。その洒脱な部分を、なんとかうまく演じて、見ていらっしゃる方、特に男性の方に、あんな生き方できたらいいなあ、ああいう生活送ってみたいなあ、と思っていただけたらと思います。

●故・立川清登氏への想い
二期会といえば『メリー・ウィドー』。
私が生まれる前から上演していて、その頃ダニロを演じていたのが、立川清登さん。若い方はもう知らないかもしれないし、私もお会いしたことはないけど、私にとってはヒーローのような方です。すごくユニークな方。だけど、本物。クラシック音楽の裾野を広げるために尽力を惜しまなかった。天才だと思っているんですよね。
その立川さんがずっと大事にしてこられたダニロという想いがあるものですから、今回私は、それに少しでも追いつけ、できれば追い越したい、という想いで臨むと強く決意しています。

―Q『メリー・ウィドー』の中でも最も有名なナンバーの一つにハンナが歌う「ヴィリアの歌」があります。ハンナの故郷の恋物語の歌です。この歌にちなんで、宮本さんの故郷の歌、想い出の歌があれば教えてください。
(考えながら)あのね、クラシックじゃないけど、高校生の頃、玉置浩二さんにドハマりしていて、ピアノや歌の練習の傍ら、そればっかり弾いちゃ歌ってたんですよ……

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2020年11月公演 F.レハール作曲オペレッタ『メリー・ウィドー』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年11月25日(水)18:30※、26日(木)18:30★、27日(金)14:00、28日(土)14:00★、29日(日)14:00 日生劇場
(※…プレビュー公演/★…ダニロ・ダニロヴィッチ伯爵役 宮本益光 出演日)
指揮:沖澤のどか/演出:眞鍋卓嗣
管弦楽:東京交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]

●公演のご予約・お問合せは
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東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』キャスト・インタビュー~ハンナ役 嘉目真木子「憧れのハンナ役」

新国立劇場でのベートーヴェン『フィデリオ』で開幕した東京二期会2020-2021シーズン。続いては、11月に日生劇場で開幕するオペレッタの名作レハール『メリー・ウィドー』です。
今回は、新型コロナウイルス感染拡大対策のため、客席内でのソーシャルディタンスを保つため、左右の席に空席を設け間隔をあけているため、座席数が少なくなってしまい、11月26日~29日の4日間がすでに販売数終了。残すは追加となった25日(水)のプレビュー公演のみとなっています。
追加公演にも出演するハンナ役のソプラノ嘉目真木子。公演に向けてインタビューをおこないました。


みなさま、こんにちは。東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』ハンナ役の嘉目真木子(よしめ まきこ)です。
私が演じるハンナは、たいへんお金持ちの未亡人です。私にとっては初役で、憧れの役のひとつでもありました。今回、初めてチャレンジさせていただくことになり、とても嬉しく思っております。
指揮者の沖澤のどかさんとは、彼女が音楽スタッフ時代に何度か現場でご一緒させていただきましたので、彼女の二期会本公演デビューでも、ぜひご一緒させていただきたいなと思っていました。
(ダニロ役で)共演の与那城 敬さんとも何度かご一緒させていただいております。ただ、恋のお相手役というのは初めてなので、どのようになるかドキドキしながらも、信頼している先輩の胸を借りるつもりで、安心して身を預けていけたら、と思っています。

― Q.ハンナの歌う「ヴィリアの歌」は故郷の恋の歌。嘉目さんの故郷の歌といえば?
高校(大分県立上野丘高等学校)の校歌が、自分の心の中にあります。
その校歌は少し変わっていて、混声四部合唱のバージョンがあり、合唱部の方が入学式の際に歌ってくださるのです。実は中山悌一先生(二期会の創立者)が作曲されているのですが、高校の時はまったく意識したことがなく、ただ「かっこいい」校歌だなと思い、自分も合唱部に入りました。
そこから、本格的に、音大に行くにどうしたらいいのかな、歌の勉強を始めるにはどうしたら…と考えるようになったので、(校歌が)歌の道を歩き始めるきっかけとなったのです。ソプラノのパートですが、今でも歌えます(笑)私の「故郷の歌」です。
(動画では嘉目の「故郷の歌」が聴けます!)

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2020年11月公演 F.レハール作曲オペレッタ『メリー・ウィドー』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年11月25日(水)18:30※★、26日(木)18:30、27日(金)14:00★、28日(土)14:00、29日(日)14:00★ 日生劇場
(※…プレビュー公演/★…ハンナ・グラヴァリ役 嘉目真木子 出演日)
指揮:沖澤のどか/演出:眞鍋卓嗣
管弦楽:東京交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]

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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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9月公演『フィデリオ』 オンライン・イベント~演出 深作健太×広瀬大介特別対談(全3回)
最終回は「今回の舞台はどうなるのか!?」

#希望よ、来たれ!
いよいよ開幕直前となりました。「オペラ盟友」広瀬大介と深作健太による特別対談も、いよいよ最終回。歴史的な開幕を目前にして、いよいよ今回の舞台の内容に迫ります!?


それでは本公演をどうぞお楽しみに!

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広瀬×深作コンビのオンライン・プレ・トークをお楽しみいただいた後は、ぜひ9月4日(金)の公演にお越しください。当日終演後に開催を予定しておりますアフター・トークは、この二人による生対談を開催いたします!

■■■ イベント情報 ■■■
東京二期会オペラ劇場 2020年9月公演 ベートーヴェン『フィデリオ』
【平日マチネ・スペシャル】演出・深作健太アフター・トーク

日時:2020年9月4日(木) 終演後
会場:新国立劇場オペラパレス内(実施場所は近日ご案内します)
料金:9月4日の『フィデリオ』公演チケットをお持ちのお客様は無料でご参加いただけます。
出演:深作健太(映画監督、演出家/東京二期会『フィデリオ』演出)
   広瀬大介(音楽評論家、青山学院大学教授)

▼(ご参考)開催のご案内記事はこちら
9/4(木)『フィデリオ』2日目の終演後に、演出・深作健太によるアフター・トークを開催します - オペラの散歩道(二期会blog)

公演とあわせてぜひご参加ください。

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▼『フィデリオ』公演情報ページはこちら
2020年9月公演 L.v.ベートーヴェン『フィデリオ』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年9月3日(木)18:30、4日(金)14:00※、5日(土)14:00、6日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
(※…アフター・トークイベント開催日)
指揮:大植英次*/演出:深作健太
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

*…【指揮者変更のお知らせ】当初、本公演の指揮を予定しておりました、ダン・エッティンガーは、新型コロナウイルス感染拡大による、当該国からの入国制限措置の解除の見通しが立たないため、出演が不可能となりました。代わりまして本公演の指揮は、大植英次が務めます。何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』キャスト・インタビュー~フロレスタン役・小原啓楼「ベートーヴェンの音楽の精神性が壁のように高い」

#希望よ、来たれ!
ベートーヴェン生誕250周年記念公演 東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』キャスト・インタビュー。続いては、皆様お待ちかねフロレスタン役 小原啓楼の登場です!


東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』フロレスタン役を歌います、小原啓楼です。
フロレスタンは、自由の騎士として戦い、囚われ、今は牢獄につながれています。
今年は戦後75年という、ある意味で節目の年です。加えて、このコロナ禍で迎えたベートーヴェンの生誕250周年の記念の年。劇場関係者は大変な思いをして、このオペラ文化の継続に取り組んでいるわけですが、色々な意味でメモリアルな公演になる、と出演者一同、頑張っています。
演出の深作健太さんとは、『ローエングリン』(2018年)に続いて2作目ですが、非常に深いところで通じあい、内容の濃い稽古を重ねています。レオノーレ役の木下美穂子さんとは、もう数多くの公演でご一緒していて、内輪では「戦友」と呼び合っています。おかげさまで非常にチームワークよく取り組めております。
今回の『フィデリオ』、非常に意欲的な演出となっております。この歴史的瞬間を劇場で目撃していただきたい。感染対策も行っています。ぜひ劇場に足をお運びいただけたらと思います。
ベートーヴェンの曲は、年末の「第九」をはじめ、「荘厳ミサ」のソロなどで、これまでたくさん歌わせていただいてきました。どの曲を歌っていても、その音楽の険しさ、難しさ、そして壮大さ、荘厳さに圧倒されます。歌い終わって、すっきりしたことなどなく、(ベートーヴェンが)許してくれない、というのが素直な気持ちですけれども、声楽的な難しさということだけではなく、精神的な要求が非常に高いと感じます。『フィデリオ』を歌っていても非常にそのことを感じています。
ベートーヴェンの精神性が高い壁のように感じています。この「壁」が今回の舞台で大きな表現となっています。ぜひお楽しみにいらしてください。

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2020年9月公演 L.v.ベートーヴェン『フィデリオ』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年9月3日(木)18:30、4日(金)14:00※、5日(土)14:00、6日(日)14:00※ 新国立劇場オペラパレス
(※…フロレスタン役 小原啓楼 出演日)
指揮:大植英次*/演出:深作健太
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

*…【指揮者変更のお知らせ】当初、本公演の指揮を予定しておりました、ダン・エッティンガーは、新型コロナウイルス感染拡大による、当該国からの入国制限措置の解除の見通しが立たないため、出演が不可能となりました。代わりまして本公演の指揮は、大植英次が務めます。何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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ドイツ音楽への愛と情熱にあふれるマエストロ大植英次、東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』を指揮!~本公演にむけての意気込みとバーンスタイン師との思い出を語る

#希望よ、来たれ!
苦悩を乗り越えて歓喜へと至る。まるでベートーヴェンの道程のように言われるこの言葉どおり、今、私たちは新型コロナ禍の困難の前にいて、お客様はじめスタッフ、関係者の安全安心を第一にしながらも、新国立劇場にて新シーズンの幕開けにふさわしい本格的なオペラの舞台上演を目指しています。

今回『フィデリオ』の指揮を務めることとなったマエストロ大植英次。
すでに二期会の稽古に合流し、演出深作健太、二期会キャストとも精力的に稽古を重ねています。ベートーヴェンへの愛と敬意、情熱あふれるその指揮に、スタッフも含めて一丸となって本番に向かうことができています。
その大植マエストロから、稽古の合間にメッセージが届きました!



師であるバーンスタイン氏から「『フィデリオ』を勉強しないと、本当の意味でベートーヴェンはわからない」と教えられた、と語りはじめる大植マエストロ。
1989年の東西ドイツ統一の「第九」のときも指揮をしたバーンスタインの傍におり、その時のエピソードも披露。興味深い話も聞けました!
(動画メッセージで語られているのは実はほんの一部。より詳しくは、『フィデリオ』公演プログラムに記事を掲載しています。メッセージを聴いて興味を持たれたお客様は、会場内でぜひお買い求めください!)

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2020年9月公演 L.v.ベートーヴェン『フィデリオ』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年9月3日(木)18:30、4日(金)14:00※、5日(土)14:00、6日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
(※…演出 深作健太アフター・トークイベント開催日)
指揮:大植英次*/演出:深作健太
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

*…【指揮者変更のお知らせ】当初、本公演の指揮を予定しておりました、ダン・エッティンガーは、新型コロナウイルス感染拡大による、当該国からの入国制限措置の解除の見通しが立たないため、出演が不可能となりました。代わりまして本公演の指揮は、大植英次が務めます。何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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世紀の対談!映画監督・演出家 深作健太×世界的演出家 ペーター・コンヴィチュニー~ついにヴェールを脱ぐ深作演出の『フィデリオ』コンセプト!

#希望よ、来たれ!
2020年9月3日、ベートーヴェン・イヤーに世界に先駆けて開幕する東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』に向けて、本公演を演出する深作健太と世界的オペラ演出家のペーター・コンヴィチュニーのリモート対談が実現しました!

オペラ演出を通して、現代を生きる私たちに問題を提起する二人が、オペラを演出することについて、そしてベートーヴェン『フィデリオ』について語り合います。
1989年当時17歳だった深作は、「ベルリンの壁が壊れ、バーンスタイン指揮の『第九』に感動した」ことを伝えれば、コンヴィチュニーは、なんと奇しくも同年、『フィデリオ』をスイス・バーゼルで演出していたと話します。

話題は、今回の二期会『フィデリオ』の演出コンセプトに及びます。
コンヴィチュニーに自身のアイデアをぶつける深作。
ついに明かされる『フィデリオ』の舞台コンセプト!ぜひお楽しみに!



また、今回の特別対談にあたって、事前に皆様から質問を募集しました。
応募いただいた質問から厳選の上、2つの質問に答えています(文面はいただいた質問から編集しています)。

Q.オペラ演出に社会的視点を盛り込むことで、現代社会に与える影響について、お二人はどのように思われますか?

Q.音楽大学の声楽科志望の者です。歌の技術はもちろんのことですが、演出家の視点から、ほかにどのようなことを身につけたらよいでしょうか。

こちらの質問の二人の回答はいかに?
こちらもぜひ動画でご覧ください!

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▼『フィデリオ』公演情報ページはこちら
2020年9月公演 L.v.ベートーヴェン『フィデリオ』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年9月3日(木)18:30、4日(金)14:00※、5日(土)14:00、6日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
(※…演出 深作健太アフター・トークイベント開催日)
指揮:大植英次*/演出:深作健太
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

*…【指揮者変更のお知らせ】当初、本公演の指揮を予定しておりました、ダン・エッティンガーは、新型コロナウイルス感染拡大による、当該国からの入国制限措置の解除の見通しが立たないため、出演が不可能となりました。代わりまして本公演の指揮は、大植英次が務めます。何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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【お詫びと訂正】本記事掲載当初、深作氏の1989年当時の年齢を15歳と記載しておりましたが、正しくは17歳でした。お詫びの上、訂正いたします。

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9月公演『フィデリオ』 オンライン・イベント~演出深作健太×広瀬大介特別対談(全3回)順次公開中 & 9/4(金)アフター・トークも同タッグで開催します!

#希望よ、来たれ!
なかなかライブでのイベントの開催がままならない状況ではありますが、9月3日『フィデリオ』の開幕に向けて、オンライン・イベント特別対談第1弾として、音楽評論家の広瀬大介氏と、本公演 演出の深作健太によるリモート・トーク・セッションを実施しました。
8月18日現在、全3回の第2回まで好評配信中です!

第1回は、ベートーヴェンという存在の偉大さについて真正面から語ります!作曲家の想いをどのように受け止め舞台に表していくのかについてヒントとなるような話題が次々と展開しています。


第2回は、深作健太のオペラの出会いと遍歴について。映画監督がどのようにしてオペラを演出することとなったのか。そこには、オペラへの深い憧憬と愛がありました。
今年、コロナ禍で欧州の歌劇場が封鎖されるというまさにその日、深作氏は、ベルリンにいました。


そして第3回のテーマは、いよいよ今回の『フィデリオ』の舞台について。近日中に配信いたしますので、どうぞお楽しみに!

*     *     *


広瀬×深作コンビのオンライン・プレ・トークをお楽しみいただいた後は、ぜひ9月4日(金)の公演にお越しください。当日終演後に開催を予定しておりますアフター・トークは、この二人による生対談での開催が決定いたしました!

■■■ イベント情報 ■■■
東京二期会オペラ劇場 2020年9月公演 ベートーヴェン『フィデリオ』
【平日マチネ・スペシャル】演出・深作健太アフター・トーク

日時:2020年9月4日(木) 終演後
会場:新国立劇場オペラパレス内(実施場所は近日ご案内します)
料金:9月4日の『フィデリオ』公演チケットをお持ちのお客様は無料でご参加いただけます。
出演:深作健太(映画監督、演出家/東京二期会『フィデリオ』演出)
   広瀬大介(音楽評論家、青山学院大学教授)

▼(ご参考)開催のご案内記事はこちら
9/4(木)『フィデリオ』2日目の終演後に、演出・深作健太によるアフター・トークを開催します - オペラの散歩道(二期会blog)

公演とあわせてぜひご参加ください。

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▼『フィデリオ』公演情報ページはこちら
2020年9月公演 L.v.ベートーヴェン『フィデリオ』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年9月3日(木)18:30、4日(金)14:00※、5日(土)14:00、6日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
(※…アフター・トークイベント開催日)
指揮:大植英次*/演出:深作健太
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

*…【指揮者変更のお知らせ】当初、本公演の指揮を予定しておりました、ダン・エッティンガーは、新型コロナウイルス感染拡大による、当該国からの入国制限措置の解除の見通しが立たないため、出演が不可能となりました。代わりまして本公演の指揮は、大植英次が務めます。何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

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東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』キャスト・インタビュー~ドン・フェルナンド役・小森輝彦「ベートーヴェンの音楽の荘厳さを身に纏って」

#希望よ、来たれ!
ベートーヴェン生誕250周年記念公演 東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』キャスト・インタビュー。続いては、ドン・フェルナンド役 小森輝彦の登場です!


みなさん、こんにちは。
ドン・フェルナンド役の小森輝彦です。
大臣、司法大臣なのかな。刑務所で行われている不正を暴く、というのが作品の設定なのですけれど。オペラの最後でドラマのテンションが高くなったところで登場します。ある種の存在感とか品格が求められる役で、ベートーヴェンの音楽の荘厳さを纏って出ていくというのがこの役の役割かなと思っています。
僕は長くドイツに住んでいたので、ベートーヴェンもよく聴いていたのですが、印象的だったのは、演奏者も聴衆もドイツの人はベートーヴェンが大好きなんだな、と。
(特に)『フィデリオ』が上演されるときは、なんというか、エンターテインメントとして聴いているだけではないような気がします。カーテンコールの時とかの熱狂ぶりがすごいんです。
ベートーヴェンの、人生哲学、というか、そういうものを『フィデリオ』という作品を通してみんな受けとめるんですね。そういう意味で、特別な作品だと思います。さらに生誕250年という記念の年に出演できるということは楽しいし名誉なことだと思います。
今はまだ幕が開くずっと前なので(演出の)深作さんのコンセプトをお話しすることができないのが本当残念なのですが、先日そのコンセプト説明を受けて私などは大変衝撃を受けて…でも、本当に、ああ、そうだよね、と思うことばかりでした。ベートーヴェンの音楽が持つ、人間性というのでしょうか、力強さ、人間のすばらしさというものを深作さんは引きずり出す。つまり、ベートーヴェンがよりベートーヴェンになるプロダクションになるのではないかな、と思います。

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▼『フィデリオ』公演情報ページはこちら
2020年9月公演 L.v.ベートーヴェン『フィデリオ』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年9月3日(木)18:30、4日(金)14:00※、5日(土)14:00、6日(日)14:00※ 新国立劇場オペラパレス
(※…ドン・フェルナンド役 小森輝彦 出演日)
指揮:大植英次*/演出:深作健太
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

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東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』キャスト・インタビュー~ドン・フェルナンド役・黒田 博「『フィデリオ』で思い出す大叔母のこと」

#希望よ、来たれ!
9月3日(木)開幕!ベートーヴェン生誕250周年記念 東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』キャスト・インタビュー。続いては、ドン・フェルナンド役 黒田 博の登場です!
ドン・フェルナンドは監察大臣。政治犯として捕らえられているフロレスタンの友人で、妻レオノーレとともに絶対絶命のシーンに到着。二人を救い出します。


皆様、こんにちは。ドン・フェルナンド役の黒田 博です。
『フィデリオ』は、これまでいくつかのプロダクションにかかわってきたのですが、その度に思い出すのが、自分の大叔母のことです。
満州にいた大叔母は、戦後、大叔父と子どもとともに日本に引き揚げてきます。そのとき、彼女は頭を坊主にして胸には晒を巻き、女性であることがばれないように還ってきたということです。
『フィデリオ』のレオノーレと同じように、髪の毛を切って男装するというのは、命懸けのかなりの覚悟での帰還であったと思います。
『フィデリオ』にかかわる度に、女性の強さを思い出します。それがこのオペラが表現していることではないかと思います。男性は、「人の命を守る」と口では言いますけれども、女性のほうがはるかに行動に起こしますし、また、自分の命をとても大切にするのも、僕は女性だと思います。
今は新型コロナの影響でたいへんな世の中ですけれども、やはり女性が命を守ってくれている。僕たちはそのことに感謝をして日々を過ごしています。人間の心に一番近いところにあるのが音楽であり、芸術です。
ご来場お待ちしています。

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2020年9月公演 L.v.ベートーヴェン『フィデリオ』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年9月3日(木)18:30※、4日(金)14:00、5日(土)14:00※、6日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
(※…ドン・フェルナンド役 黒田 博 出演日)
指揮:大植英次*/演出:深作健太
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

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東京二期会オペラ劇場『フィデリオ』キャスト・インタビュー~フロレスタン役・福井 敬 「『フィデリオ』が語りつづけてきたこと」

#希望よ、来たれ!
東京二期会オペラ劇場2020年9月公演ベートーヴェン『フィデリオ』。
フロレスタン役で出演する福井 敬に動画インタビューを行いました!


みなさまこんにちは、フロレスタン役の福井 敬です。
フロレスタンという役は、政治犯として牢獄に入れられて、殺されようとしています。
絶望の淵から自分自身がいかに這い上がっていくか、そして、愛の力によって、救出されていくというところが、圧倒的にベートーヴェンらしいと思います。

フロレスタンは、牢獄の中で、おそらくほとんど食事も水も与えられず、希望の光を見いだせない状態から始まります。そこに、一筋の希望の光となるのが、フロレスタンの妻である、「フィデリオ」と名乗り牢獄に入ってきたレオノーレです。
希望の光をフロレスタンに与えるために、彼女がいかに献身的に尽くしていくか、そこが最大の見どころだと思います。
それだけの愛を受けるフロレスタンとはどういう人間だったのか。
実は、このオペラの中ではまったく描かれていないんですね。
でも、それだけフロレスタンとしての誇り、それだけ愛される要素を、どれだけ演技の中で表現できるか。そこが今から楽しみであり、不安でもあります。

『フィデリオ』は、世界的にみても、例えば、第二次世界大戦のあと、復興した歌劇場で上演されたり、何か、人々が抑圧されていたり、不自由な状況から解放されたときに、よく上演されてきました。
現在の私たちも、新型コロナのことや様々な問題で、自分たちの意のままにならない、自由にならない状況に置かれています。
そのような時、人間の愛の力によって何とか打破していこう、そして自由になったとき、人間というものはこんなにもすばらしいものだということを、このオペラは語り続けていると思います。

*     *     *


▼『フィデリオ』公演情報ページはこちら
2020年9月公演 L.v.ベートーヴェン『フィデリオ』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年9月3日(木)18:30※、4日(金)14:00、5日(土)14:00※、6日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
(※…フロレスタン役 福井 敬 出演日)
指揮:大植英次*/演出:深作健太
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
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理想の結婚とは!? ~ 7/30(木)開催「高田正人のオペラWhy not?」

古今東西を問わず、芸術家が様々な形で描き、人生の一大イベントでもある「結婚」。
7月30日に開催致します、今回の「高田正人のオペラ Why not?」では名曲の数々をお聴きいただきながら理想の結婚に迫ります。
開催3週間前となり、高田よりメッセージ(動画)が届きました。



今回はスペシャルゲストとして、東京二期会9月公演『フィデリオ』演出の深作健太も登場します。共演の木下美穂子、大沼 徹も交え、珠玉のオペラアリアだけでなく、中々聞けないオペラ歌手の結婚観が聞けるかも!?
是非お誘い合わせの上お越しください!

*     *     *



チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
高田正人のオペラ Why not?
~理想の結婚はオペラの中に~

日時:2020年7月30日(土) 19:00開演(18:30開演)
会場:文京シビックホール・小ホール
(東京都文京区春日1-16-21 文京シビックセンター2階)
料金:全自由席(税込) 一般¥3,000、学生¥1,000
  (二期会オペラ愛好会会員割引あり)
  ※学生席は二期会チケットセンターのみのお取扱い
出演:高田正人(講師/テノール)、木下美穂子(ソプラノ)、大沼 徹(バリトン)、平塚洋子(ピアノ)
スペシャルゲスト:
  深作健太(映画監督・演出家/2020年9月東京二期会『フィデリオ』演出)
主催:公益財団法人東京二期会
共催:文京シビックホール(公益財団法人文京アカデミー)
演奏予定曲:
ベートーヴェン作曲 『フィデリオ』より
       “ああ、なんという瞬間だ”、“悪者よ!どこに急ぐのか”
ベートーヴェン作曲 交響曲第九番より
       “おお友よ、このような音ではない!”
プッチーニ作曲 『蝶々夫人』より “ある晴れた日に”
モーツァルト作曲 『フィガロの結婚』より “もう飛ぶまいぞ、この蝶々”
中田喜直作曲 歌曲「結婚」
ディ・カプア作曲 「オー・ソレ・ミオ」
                ほか

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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大きな一歩~「希望よ、来たれ!」指揮:沖澤のどか からのメッセージ!

7/11(土)に開催される「希望よ、来たれ!」オペラ・ガラ・コンサートの指揮、沖澤のどかから、公演に向けてメッセージが届きました!


沖澤のどか


「2月末から予定していた公演が次々と中止になり、しばらくは楽譜を開いてもなかなか身が入らない日々が続きました。
外出制限が始まる前にトイレットペーパーではなく木材を買い貯めていたので、まずは夫と一緒にピアノを囲む壁面収納を自作し、単純なもので、それからはピアノの前で過ごす時間が増えましたが、やはり決定的に何かが欠けている感覚が拭えませんでした。



自作の壁面収納!


ベルリンでは3月頃に医療従事者に向けてバルコニーから一斉に拍手をしたり、ベートーヴェンの「第九」を同時に演奏したりと、人々を結びつけるような動きがあり、私も実際に参加して心を動かされました。
しかし、そこで「音楽の力を信じてみんなで心を合わせて頑張ろう!」と、きれいにまとめたところで、前へ進める状況ではなかったことも事実です。

音楽は美しいものだけを表現するわけではありません。
愛情も憎悪も、オペラの中では凄まじい熱量で放出されます。
(芸能人の不倫で大騒ぎするくらいなら、オペラを観に来てくださったらいいのに!)

自粛期間中、桜並木や菜の花畑を歩いたり、湖に白鳥の親子を見に行ったり、ベランダで猫たちと一緒に読書したりと、日々を過ごす中で私が思い知らされたのは、人間にはドラマが必要だということ、そして音楽が、特に生身の人間の声というものがどれだけ私たちに生命力を与えてくれるかということです。



愛猫たちと白鳥の親子


このコロナ禍の中で初めて出演するコンサートがオペラ・ガラ・コンサートというのは予想していなかっただけに喜びもひとしおです。
7月11日に行われる「希望よ、来たれ!」コンサートでは、素晴らしい歌手の皆さんが珠玉の名アリアを披露します。
生誕250周年という記念すべき年を迎えたベートーヴェンの唯一のオペラ『フィデリオ』で幕を開け、モーツァルト、ロッシーニ、プッチーニそしてベルクとオペラの歴史を作ってきた作曲家の代表作を生でお届けできる、こんなに嬉しいことはありません。
レオノーレとルルという、実に対照的な女性の生き方にもご注目いただきたいです。本来なら7月11日に上演される予定だったオペラ『ルル』のアリアでは、中村蓉さんのダンスも加わり、私たちが戻りたくてたまらない劇場の雰囲気を少しでも味わっていただけたら幸いです。

この公演が私たち音楽家だけでなく音楽に携わるみなさま、音楽を愛するみなさまにとって大きな一歩となることを確信しています。
会場でその特別な瞬間を共有できることを心から楽しみにしています!

*     *     *


▼「希望よ、来たれ!」コンサート公演情報ページはこちら
東京二期会スペシャル・オペラ・ガラ・コンサート「希望よ、来たれ!」 - 東京二期会オペラ劇場

2020年7月11日(土)15:00開演 東京文化会館 大ホール
指揮:沖澤のどか/管弦楽:東京交響楽団
ソプラノ:木下美穂子、森谷真理/メゾソプラノ:中島郁子
テノール:城 宏憲、福井 敬/バリトン:黒田 博
バス:妻屋秀和/ダンサー:中村 蓉
〈主催〉文化庁、公益財団法人東京二期会
〈共催〉株式会社二期会21
〈協力〉公益財団法人東京交響楽団

沖澤のどかは2020年11月東京二期会『メリー・ウィドー』でもタクトを執ります!
▼『メリー・ウィドー』公演情報ページはこちら
〈NISSAY OPERA 2020提携公演〉F.レハール『メリー・ウィドー』 - 東京二期会オペラ劇場
2020年11月26日(木)18:30、27日(金)14:00、28日(土)14:00、29日(日)14:00 日生劇場
指揮:沖澤のどか/演出:眞鍋卓嗣
管弦楽:東京交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]
※11/28(土)および29(日)公演はチケット予定販売数終了

●公演のご予約・お問合せは
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9月公演『フィデリオ』キャスト・メッセージ第2弾~レオノーレ役 土屋優子「希望を胸に抱き、一緒に歌える日を」

9月公演『フィデリオ』キャスト・メッセー第2弾は、レオノーレ役で主演するソプラノ土屋優子です。
2015年5月二期会ニュー・ウェーブ・オペラ劇場『ジューリオ・チェーザレ』コルネリア役で二期会デビュー後、イタリア・ヴェローナ、パルマで研鑽を重ねてきました。


土屋優子


公演に向け土屋から届いたメッセージをどうぞ!

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2017年5月よりイタリア・ヴェローナに留学しており、昨年秋よりパルマ音楽院に入学したため拠点をパルマに移しました。
現在、世界中から来ている高いレベルの仲間たちと切磋できる喜びを感じながら学んでおります。
この音楽院では、通常の授業の他、一流音楽家を迎えてのマスタークラスを無料で受講でき、私はソプラノのフィオレンツァ・チェドリンス氏やマリエッラ・デヴィーア氏など素晴らしい方々にご指導いただきました。



パルマ音楽院


ヴェローナ在住時にはプラシド・ドミンゴ氏やレオ・ヌッチ氏に声を聴いていただくなど、今まで録音音源で聞いてきたような伝説の歌手たちとの交流は夢のようで、日本を飛び出すとこんなに可能性があるのかと実感しております。このような機会に恵まれたのは、たくさんの人の支えがあってこそだと、感謝の気持ちでいっぱいです。
パルマ音楽院で学ぶ傍ら、師匠マリア・ホセ・シーリ氏とのレッスンのため、ヴェローナにもしばしば通っております。彼女のように世界中を飛び回る歌手になることが私の夢の一つです。


ミラノ・スカラ座の楽屋にマリア・ホセ・シーリ氏をたずねて


9月の『フィデリオ』にむけて、パルマにある語学学校でドイツ語も学び始めました。ドイツ人の先生からイタリア語でドイツ語を学ぶため、脳がしばしば混乱していますが、とても楽しいです。
新型ウイルスの影響で音楽院も語学学校も閉鎖となり、授業は全てリモートに切り替わりました。3月末には、イタリアからの飛行機がしばらく欠航になるとのアナウンスがあり、最終便にて一時帰国しました。
現在はリモート授業を受ける他、仲間たちと流行りのリモート演奏にも挑戦してみました。 生の演奏とは違う難しさがあって大変でしたが、一日もはやく皆で一緒に歌いたいという想いを込めて制作しました。

【リモート演奏】赤とんぼ Akatombo 【日本の歌】Subtitles JP/EN/IT


(共演:ソプラノ髙山美帆/テノール吉田 連)


実は今年3月、パルマにあるレージョ劇場にて、子ども向け公演ですがトゥーランドット役を歌う予定でした。子ども向けとはいえ、歴代の歌手たちが着た衣裳や楽屋を使い、舞台で歌える喜びを夢みておりましたが、残念ながら中止となってしまいました。
ずっと応援してくださる方から、たとえどのような状況になっても大丈夫、この先良い事があると信じて待ちましょう、というメッセージをいただきました。


ヴェローナの夜景


パルマ通学路の空


私の演じるレオノーレは、必ず夫を助け出す、と確固たる希望を胸に持つ強い女性です。私もレオノーレのように、希望を胸に抱き、素敵な共演者の方々と一緒に歌えることを願っています。
皆様に劇場でお会いできる日を、楽しみにしております。


パルマといえば・・・


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▼『フィデリオ』公演情報ページはこちら
2020年9月公演 L.v.ベートーヴェン『フィデリオ』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年9月3日(木)18:30、4日(金)14:00、5日(土)14:00、6日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
指揮:ダン・エッティンガー/演出:深作健太
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9月ベートーヴェン『フィデリオ』公演に向け、レオノーレ役 木下美穂子からのメッセージ

新型コロナウイルスの感染が世界的な拡大を受け、東京二期会が7月に予定していたベルク『ルル』、ヴェルディ「レクイエム」も来年8月に延期を余儀なくされました。
お客様の安全を第一としながら、同時に、少しでも早くオペラ公演をお届けしたい一心で、9月公演ベートーヴェン『フィデリオ』の幕を開けるべく、準備を進めています。

本日は、レオノーレ役(9/4,6出演)木下美穂子からのメッセージをお届けいたします!



*     *     *


~ 木下美穂子より メッセージ ~

「2001年イタリアへ留学。そしてアメリカにわたりトータル18年。今年の1月に日本へ完全帰国し、4月より東京音楽大学で後進の指導にあたっています。

海外で出会った方々は、私のオペラ歌手としての人生だけではなく、人としての人生に大きな影響を与えてくれました。自分の仕事のほかに、スピーチの勉強をしている友人や、瞑想などを積極的に取り入れてメンタルコントロールして生きている人、趣味に陶芸をしている方など。
私は歌うこと、練習することが最優先になり、どうしてもほかのことに目を向けたり、時間を割いたりすることが少なかったけれど、彼らとの出会いで、歌と並行して歩む人生も大事だと考えるようになりました。子どもを持ったということも大きいと思います。

ドイツオペラにはかなり苦手意識があった私ですが、2018年の東京二期会『ローエングリン』をきっかけに、ドイツ語を独学し、昨年の夏はウィーン大学のドイツ語コースで、1か月間、若い学生に交じって、大学生活を送りました。最初は途方に暮れるほど全く分からなかったドイツ語も、一か月経つとほんの少し理解できるようになる!この年で新しいことにチャレンジできる喜びを味わった一か月でした。


ウィーンにて人生初のホイリゲを楽しみました


今年9月の公演のオペラ『フィデリオ』のレオノーレを歌います。ドイツ語のセリフ付きです。指揮のダン・エッティンガーさんとの初共演も楽しみです。

残念ながら、7月に予定していたヴェルディ「レクイエム」公演は、新型コロナ禍の影響を受けて来年8月に延期となりました。また来年の夏、私の愛してやまないこの曲を、祈りをこめて歌いたいと思います。

あらためて、新しい舞台へとむかうことのできる幸せを噛みしめて。」



2018年2月 東京二期会 ワーグナー『ローエングリン』より
エルザ役の木下美穂子


*     *     *


▼『フィデリオ』公演情報ページはこちら
2020年9月公演 L.v.ベートーヴェン『フィデリオ』 - 東京二期会オペラ劇場

2020年9月3日(木)18:30、4日(金)14:00、5日(土)14:00、6日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
指揮:ダン・エッティンガー/演出:深作健太
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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暗い〈壁〉を打ち破り、〈自由〉へ!
9月公演『フィデリオ』演出・深作健太からのインタビュー・メッセージ

4月11日(土)から、2020/2021年シーズンの開幕となるオペラ『フィデリオ』のチケットを発売します。

2020年は楽聖ベートーヴェンの生誕250周年。クラシック音楽界にとって、世界規模、最大級のメモリアル・イヤーですが、その意味は今や大きく変わりました。
現在、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、世界中の人々がこの感染症に苦しみ、またはその恐怖、不安に直面し、自由を制限された生活を余儀なくされています。

この時代の状況で、私たちの『フィデリオ』公演が、皆様に少しでも明るい希望を提供するものになるのなら……!
今回、演出をつとめる深作健太に、さっそくメールでインタビューを行いました。今、お届けしたいメッセージを、どうぞ。

*     *     *


――深作さんにとっての、ベートーヴェンの「原体験」を教えてください。

1989年、僕が高校一年生の時、ベルリンの壁が壊れました。
その時、バーンスタイン指揮の記念コンサートの映像で「第九」を聴いたのが、最初のベートーヴェン体験です。それはもう衝撃的でした。歌詞の “Freude(歓喜)” を、あえて “Freiheit(自由)” に変えて歌っていて。
冷戦が終わり、これからヨーロッパがひとつになる新しい時代が来るんだ、という実感と共に、二百年も前の時代にベートーヴェンさんが音楽に籠めた、壮大な〈自由〉への祈りに、全身が震えました。


深作健太

――『フィデリオ』の演出を決められたときの心境を教えてください。

とても嬉しかったです!『フィデリオ』はベートーヴェンが遺した唯一のオペラ。それを生誕250周年の記念の年に、演出させていただけるなんて。
だけど演出家としては、ものすごく難しい作品なんですよね。台本の構成がシンプルすぎて、そのまま演出したのでは、ベートーヴェンさんが当時、訴えたかったはずの、激しいまでの〈自由〉への渇望が、現代の観客には伝わらなくなってしまう。
フランス革命当時の、女性が男性に化けて夫を救うという設定の、ジェンダーの問題しかり。国家権力と闘って、政治犯として監獄に囚われる事の意味も、現代とはかなり違う訳で……。
そのあたりをどう演出するか、大きな挑戦が必要だと思います。

――最初にオペラ演出をされた『ダナエの愛』のときに、楽譜をとおして、作曲家リヒャルト・シュトラウスと、対話するということおっしゃっていました。『ローエングリン』のときは、ワーグナーが深作さんの夢枕に立たれたとか…今、『フィデリオ』からは作曲家のどのような言葉が聞こえてきているのでしょうか。

ベートーヴェンさんの時代に比べて、今の僕達は、平和で豊かですよね。
だからこそ、聴こえてこない〈音〉ってあると思うんです。楽譜を読んでると、
「おい。君達は今、本当に自由なのか?〈自由〉って何だ?」
って、ベートーヴェンさんに問いただされている気がして(笑)。
ひょっとしたら、まだあまり〈自由〉になれてないんじゃないかって思うんですよ。
今年は、戦後75年の節目の年でもあるんですが、世界中で何千万人の死という大きな犠牲を経て、親達から受け継いだはずの〈自由〉の根底が今、大きく崩れ始めています。格差は開く一方だし、不安だから、弱い僕達はまた、せっかく壊したはずの〈壁〉を、国境にも、自分達の心にも、あちこちに建て始めている。それはとても後ろ向きで、哀しい事です。
芸術は常に、他者を拒む〈壁〉ではなく、他者を繋ぐ〈橋〉にならなくてはなりません。ベートーヴェンさんの音楽に響く情熱を、いかに〈国境〉を越えて次の世代に伝えるか。とても大切な責任だと思っています。


東京二期会オペラ劇場2015年10月公演 R.シュトラウス『ダナエの愛』
演出:深作健太(舞台上演日本初演) (写真:三枝近志)

――最後に、お客様に向けたメッセージをお願いいたします。

今は危険なウイルスが蔓延して、チケットをお求めになるお客様も、御自身の健康や公演の成否など、とても不安な時かと思います。だからこそ、このメッセージが〈希望〉を込めて、皆様に届きますよう。
これから世界がどうなってゆくのかは、まだ誰にもわかりません。だけど人類は、いくつもの大きな戦争や災害、パンデミックを乗り越えて、自分達の〈自由〉を獲得して来ました。その永い闘いはこれからも続くし、その一端に〈芸術〉も存在しています。
ベートーヴェンさんもまた音楽を武器に、数多くの苦難と闘い続けた先輩でした。僕達は今、この降り注ぐ苦難が、一刻も早く収束する事を祈りつつ、世界中で活躍される同年代のマエストロ、ダン・エッティンガーさんや、大好きな東京二期会の歌手の皆さん、東京フィルハーモニー交響楽団の皆さんと力を合わせ、現代に生きる僕達でしか響かせられない音楽を、お届けしたいと願います。
ベートーヴェンさんがいつもそうであったように、革新的な冒険心を忘れずに。

これは戦後75年に及ぶ、〈自由〉をめぐる人類と〈壁〉の闘いのオペラです。 「希望よ、来たれ!」とは、劇中でレオノーレが歌う大切なアリアですが、今こそ、それが歌われるのに、最もふさわしい時だと思います。
〈復興〉への願いと、祈りを込めて――。


東京二期会オペラ劇場2018年2月公演 ワーグナー『ローエングリン』
演出:深作健太 (写真:三枝近志)

*     *     *


第二次世界大戦後に再建されたウィーン国立歌劇場の杮落とし公演など、特別な機会に上演されることも多い『フィデリオ』。この度も、祝祭の年に合わせた上演でしたが、今はそれ以上の重みが感じられます。
9月に皆様と新国立劇場オペラパレスでお会いできますように!

▼『フィデリオ』公演情報ページはこちら
2020年9月公演 L.v.ベートーヴェン『フィデリオ』 - 東京二期会オペラ劇場
2020年9月3日(木)18:30、4日(金)14:00、5日(土)14:00、6日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
指揮:ダン・エッティンガー/演出:深作健太
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

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2020年4月〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉『サムソンとデリラ』
デリラ役 池田香織&板波利加の映像メッセージ!

『サムソンとデリラ』は、古代パレスティナの都ガザを舞台にした物語。ユダヤ教を信仰するヘブライの人々の国でしたが、ここに異教徒が進出してきます。ダゴンの神を信仰する、ペリシテの人々です。
平和な日々を奪われたヘブライ人を救うべく立ち上がったのが、神から怪力を授かった英雄サムソン(4月25日 福井 敬/26日 樋口達哉)。彼の活躍により、一度はヘブライ人のための平和が取り戻されます。
武力、腕力、知力ではサムソンにはかなわない。そこで、ペリシテ人がサムソンに差し向けたのが、絶世の美女デリラでした(25日 池田香織/26日 板波利加)。彼女はその美貌を武器に、サムソンを誘惑します。異邦の民らしいエキゾチックで、真実の愛と紛うような官能的な旋律が、デリラの真骨頂。けれども、プライドが高く、また我が民のためとはいえ、敵の武将を裸同然となって迎えようとするデリラの心情たるやいかばかりかと。これこそ、オペラでなければ表現しえない、すさまじい情念。そう思うと、サン=サーンスの音楽は、かえって恐ろしいくらいにエレガントなのですね。
タイトルロールを演じる池田香織と板波利加から、公演に向けて映像メッセージをお届けします!

☆池田香織

デリラは、自分の魅力を最大限に活用し、宗教上の敵であるサムソンの弱みを握ろうとします。現代のように、夜まで明るくなかった時代には、心地よい響きの声というのも異性を惹きつける大きな魅力のひとつだったのではないでしょうか。
男性はおおむね、マザコンかな?と思うので、メゾソプラノの少し低めの声で包まれるような体験をすると、サムソンも抵抗できなくなってしまうのでは?
有名なアリアを3曲歌うのですが彼女の持つ強さ賢さそして女性としての魅力に溢れた名曲揃いです。

これぞフランスオペラと思わせてくれる繊細で濃厚なアリア「あなたの声に心は開く」など数々の名曲があるのですけれども、それ以外にも、どことなく『トリスタンとイゾルデ』を思わせるような、とてもドラマティックな素敵な二重唱、軽やかな勝利の大合唱からのドラマティックな展開、まだまだ皆様に知って頂きたい素敵な音楽のドラマがたくさんあることがわかりました。
ぜひ生のサウンドでお楽しみいただきたいと思います!

☆板波利加

これまでに、私はたくさんの「悪女」を演じてきました。デビュー役の『カルメン』題名役、そして『ナブッコ』のアビガイッレ、『サロメ』のヘロディアス(『エロディアード』の題名役も)、さらに『マクベス』のマクベス夫人……
ただ、これまでの女性は、すべて相手の男の人をとても愛していたので、演じている私からしてみれば、そんなに悪女とは感じませんでした。
ただし、このデリラという役は、サムソンを優しい言葉、甘い旋律で酔わせ、愛する人をだまします。これはもう「悪女」ではないか、と私は思っています。

20年間、私はイタリアで勉強とキャリアを積んできました。当時の私の恩師であるジュリエッタ・シミオナート先生とは、このデリラのアリアを何回も繰り返して勉強してきましたので、とても思い出深い曲なのです。
先生が私に繰り返しおっしゃっていたのは、「デリラという役は、子宮で歌いなさい」。
……私はまだ20代だったので、それがどういう意味なのか、あまり分からなかったんですけれど、今回、もう一度、デリラを勉強しなおしていたときに(気づき始めたことは)、まずは、ベルカント技術について。のどで歌うのではなく、女性としての身体全体を使い、テクニックとして子宮に重心を感じて歌うということ。そして、もうひとつは女性の「本能」で歌いなさい、ということ。そういうこと私に言いたかったのではないかと、最近になって感じています。
先生が亡くなって10年が経ちました。私にとっては大きな年となります。『サムソンとデリラ』の大役を日本で、そして東京二期会で歌わせていただけることは、先生からの天国からプレゼントなのではと個人的には感じています。

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▼『サムソンとデリラ』公演情報ページはこちら
2020年4月公演 C.サン=サーンス『サムソンとデリラ』〈セミ・ステージ形式〉 - 東京二期会

2020年4月25日(土)17:00、26日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:準・メルクル/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉昨年公演プラッソン指揮『エロディアード』の映像クリップを公開!

東京二期会が4月にBunkamuraオーチャードホールでお贈りする〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉サン=サーンス『サムソンとデリラ』。
この公演に先がけて、昨年の同シリーズ公演マスネ『エロディアード』のステージの様子をご紹介するべく、ショート映像クリップを公開しました。巨匠ミシェル・プラッソン指揮による貴重な映像です!


白い宮殿の壁のような、Bunkamuraオーチャードホールのステージバック全体をスクリーンに見立てることで、圧倒的なパースペクティブで場面展開を実現させることができました。これは、東京二期会とBunkamuraのタッグだからこそ可能となった上演スタイルなのです。


指揮ミシェル・プラッソンと東京フィルハーモニー交響楽団




『エロディアード』公演よりステージの様子

そして今度の上演は、古代パレスティナを舞台に、ヘブライ人とペリシテ人との対立が壮大なスケールで描かれる『サムソンとデリラ』。
ラストシーンでは、拷問にかけられたヘブライの勇者サムソンが最期の力を振り絞り、己もろともペリシテの神殿を崩落させる、という神話的カタストロフィが待っています。このシーンがサン=サーンスの音楽と相まってどのように演出されるかもぜひご注目ください!

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▼『サムソンとデリラ』公演情報ページはこちら
2020年4月公演 C.サン=サーンス『サムソンとデリラ』〈セミ・ステージ形式〉 - 東京二期会

2020年4月25日(土)17:00、26日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:準・メルクル/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●公演のご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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3/12(木)「バリトン4名が贈る WhiteDayとびきり甘い夜2020」
バレンタイン☆Chocoっと企画にたくさんのメッセージありがとうございました!

3月12日(木)の紀尾井ホールでの公演に向け、ハンサム四兄弟(宮本益光、加耒 徹、近藤 圭、与那城 敬)へのたくさんのメッセージや質問をお贈りいただきまして、ありがとうございました。
公演当日もハンサム四兄弟から何らかの回答があるとおもわれますが、本日はその中から・・・

よなごのドゥーカさん からいただきましたご質問をハンサム四兄弟からご回答させていただきます!
4人ともいつも素敵でいらしてドキドキしながら活躍を拝見しております♡
バリトンのみなさんにとって、テノールとはどんな存在ですか?

↓     ↓     ↓

<宮本益光>
いつもギュー、チューして、実にけしからんと思います。私もテノールになりたい…と何度夢見たことか。

<与那城 敬>
やはりテノールはヒーロー的な存在です。戦隊モノで言うと、正義感が強く常に熱いレッドのイメージ。手に汗を握る時もあるけど(笑)いつも勇気と希望を貰います。

<近藤 圭>
高音をスコーンと出す憧れの存在で、自分もなれるものならなりたい存在です。
が、テノールの人達を見ていると、性格から何から何まで別次元で、自分には無理だと思ってしまいます。

<加耒 徹>
テノールと言っても本当に様々なタイプの方がいらっしゃるので、一概には言えませんが、声種に対してはバリトンより高い声を出すので、それをバリトンとして支えてあげたい!守ってあげたい!って思える存在です。アンサンブルの場合はテノールを生かせるように、生きていきたいです。

このほかにもいただいたメッセージ、質問は、当日の公演の中でも回答するコーナーがございますので、どうぞお楽しみに!

202002_whiteday2020_01.jpg
先日、プログラム冊子用の写真撮影が行われました。どんなプログラムが出来上がるか、ご期待ください!

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200312whiteday_thumb.jpg
PDFちらし
■■■ 公演情報 ■■■
バリトン4名が贈るWhite Day
とびきり甘い夜2020

日時:2020年3月12日(木) 19:00開演(18:30開場)
会場:紀尾井ホール (東京都千代田区紀尾井町6番5号)
料金:(全席指定・税込) SS席15,000円、A席5,000円、B席2,500円
    ※SS席は出演歌手4名とのティーパーティー付
    ※S席とA席は二期会オペラ愛好会割引あり
    ※二期会オペラ愛好会割引は二期会チケットセンターのみの取扱い
    ※SS席は二期会チケットセンター電話受付のみの取扱い
    ※B席は舞台の一部が見えづらい場合がございます


出演:宮本益光(バリトン)、加耒 徹(バリトン)、近藤 圭(バリトン)、
    与那城 敬(バリトン)、加藤昌則(ピアノ)

予定プログラム:(構成/宮本益光)
 ●恋する歌曲
  F.P.トスティ 「愛して! 」(加耒)
  R.シューマン 「献呈」(近藤)
  S.カルディッロ 「カタリ カタリ(つれない心)」(与那城)
  越谷達之助 「初恋」(宮本)

 ●ドン・ジョヴァンニ饗宴
  カタログの歌(レポレッロ/近藤)
  シャンパンの歌(ドン・ジョヴァンニ/宮本)
  窓辺においで(ドン・ジョヴァンニ/加耒)
  君たちの半分はこっちに行きたまえ(ドン・ジョヴァンニ/与那城)

 ●本気で勝負!オペラ・アリア対決!
  コルンゴルト 『死の都』より 「我が憧れ、我が幻」(宮本)
  マスネ 『エロディアード』より 「幻想のアリア」(加耒)
  ヴァーグナー 『タンホイザー』より 「この気高き集いを見渡せば」(近藤)
  ベッリーニ 『清教徒』より 「ああ、永久に私はあなたを失った」(与那城)

 ●For you
  見果てぬ夢 ~『ラマンチャの男』(加耒)
  雨に唄えば(近藤)
  虹の彼方に ~『オズの魔法使い』(与那城)
  上を向いて歩こう(宮本)
  そのうたは(全員)

▼公演詳細ページはこちら
バリトン4名が贈るWhite Day とびきり甘い夜2020 - 主催・制作コンサート - 二期会21

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

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2/27(木)「二期会サロンコンサート」 Vol.204 春への憧れ×愛を歌う 出演者メッセージ

カワイ表参道コンサートサロンパウゼにて、毎回大好評の「二期会サロンコンサート」シリーズ。
今シーズンの最後を飾る第204回には5名の演奏者が登場致します。

出演歌手は、ミュンヘンに18年間滞在し、現在は神戸を拠点に活躍するソプラノ大澤明子、ベルリンのフンボルト大学とチューリッヒ歌劇場のオペラスタジオで研鑽を積み帰国、2018年には二期会オペラ『後宮からの逃走』でも注目を浴びたテノール北嶋信也に加え、東京二期会2月公演『椿姫』新制作のジェルモン役でも活躍するバリトンの成田博之が賛助出演!それぞれが得意とする分野の歌曲やオペラの演奏をご堪能いただけます。
出演ピアニストは、パリ、エコールノルマルを首席で修了し、ソリストとしても活躍し内外を行き来する須江太郎と、ニース、シュトゥットガルト、オランダでも研鑽を積み帰国後はコレペティートルとしても信望を集める服部尚子です。


ソプラノ大澤明子

テノール北嶋信也

バリトン成田博之

ピアノ須江太郎

ピアノ服部尚子
それでは公演へ向けて、3人の出演歌手よりメッセージが届いておりますのでご紹介します。

     *     *     *

憧れの二期会のサロンコンサートに出演させていただけることになり、感謝の日々を過ごしております。素晴らしい、成田博之さんと北嶋信也さんのお二人とご一緒さていただき大変光栄に存じます。切ない愛、穏やかな愛、燃えあがる愛、軽やかな愛…、心を込めて様々な愛の世界をお届けしたいと思います。R.シュトラウスの五つの歌曲は、全く趣の違う曲が次々登場します。ツェルビネッタのアリアは、超絶技巧なピアノに先導され、大変刺激的なメロディーとハーモニーが展開されます。北嶋信也さんとの重唱では「絡み合う声」という、またソロとは違った声の魅力をお届けできたらうれしく思います。(大澤明子)

     *     *     *

コンサートのテーマを決める際に、即座に「愛」にしましょうという事になりました。プログラムの構成にあたり、出演者の3人が自由に「愛」をテーマとして選曲しました。お客様に喜んで頂ける多彩なプログラムになったと思います!私は、ベートーヴェン生誕250周年という事もあり、前半はベートーヴェンの歌曲を2曲とモーツァルト、シューベルトからも1曲ずつ歌います。成田博之さんとビゼーのオペラ「真珠採り」から友愛の二重唱を、また大澤明子さんとシューマンの愛の二重唱をお送り致します。後半は、オペラやオペレッタのアリアを歌います。須江太郎さんという強力なピアニストを得て練習にも力が入っています。ご来場心よりお待ちしています!!(北嶋信也)

     *     *     *

今回のサロンコンサートでは、個性溢れる歌手3人がテーマを「愛」にそれぞれの魅力を発揮するプログラムをお披露目します。私のバリトンの声でどのような「愛」を語られるかを楽しんで頂けたらと思います。東京二期会公演『イル・トロヴァトーレ』に出演し、私の大好きなアリア「君の微笑み」を歌うことができ幸せでしたが、その名曲をもう一度ここで歌わせて頂きます。そして他にドナウディやトスティの名曲、カンツォーネや石川啄木の「初恋」など、「愛」を十分に感じて頂ける名曲を歌わせて頂きます。様々な「愛」に満ちた今回のコンサート・・・春の夜のひと時を一緒に過ごしてみませんか。(成田博之)

     *     *     *

130席限定の贅沢な宵。残券も少なくなってまいりました。
ご来場をお待ちいたしております。


チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会サロンコンサート 2019-2020シーズン
Vol.204 春への憧れ×愛を歌う

日時:2020年2月27日(木) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン パウゼ
料金:全自由席 3,500円(二期会オペラ愛好会会員割引あり)
出演:大澤明子(ソプラノ)、北嶋信也(テノール)、成田博之(バリトン)、
    須江太郎(ピアノ)、服部尚子(ピアノ)
予定演奏曲目:
 R.シュトラウス 「5つの歌曲」作品48(大澤)
 R.シュトラウス オペラ『ナクソス島のアリアドネ』より 「偉大なる女王様」(大澤)
 シューベルト 「セレナーデ」(北嶋)
 レハール オペレッタ『微笑みの国』より 「君は我が心のすべて」(北嶋)
 ヴェルディ オペラ『イル・トロヴァトーレ』より 「君の微笑み」(成田)
 トスティ 「君をもう愛さない」(成田)
                     ほか

※都合により演奏内容が一部変更になる場合がございます。

▼コンサート概要ページはこちら
二期会サロンコンサートVol.204 春への憧れ×愛を歌う - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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1/15(水)アグネスホテル東京 「ランチタイム・コンサート」にテノール山本耕平登場!

深みのある声質の真摯な歌い口で、登場人物の心情や詩情を歌い上げるテノール山本耕平。
2013年『ホフマン物語』ナタナエル役で東京二期会デビュー。その後2作目にして14年『ドン・カルロ』タイトルロールの大役を果たし、翌年『リゴレット』でもマントヴァ侯爵を演じ、稀にみるスター街道を走っていた山本は、同年文化庁新進芸術家海外研修制度により、さらにイタリア・マントヴァで2年間という研鑽の時間をかけました。


東京二期会 2014年2月公演『ドン・カルロ』より ドン・カルロ(手前)

帰国後、18年『後宮からの逃走』ベルモンテ、19年『金閣寺』柏木、『天国と地獄』オルフェと続けて出演。
次なる舞台は、東京二期会7月公演の『ルル』のアルヴァ。また、それに先立って、マントヴァでの研修の成果を発表する「文化庁新進芸術家海外研修制度の成果「明日を担う音楽家による特別演奏会」」に出演を果たします(3月5日(木)19時・東京オペラシティコンサートホール)。
研修後はドイツ・オペラやオペレッタでの出演が続いていた山本ですが、「やっぱり山本耕平の“イタリア”を聴きたい!」という方も大勢いらっしゃることでしょう。


東京二期会 2019年2月公演『金閣寺』より 柏木(右)

そのような方々には特に朗報!
1月15日(水)12:30からのアグネスホテル・ランチタイムコンサートに出演する山本。ここではお聴きなじみのイタリアものも披露する予定です。ピアノは髙田恵子。どうぞお昼のひととき、神楽坂方面にお越しの方はアグネスホテル東京にお立ち寄りください!

テノール 山本耕平

ピアノ 髙田恵子

■■■ イベント情報 ■■■
アグネスホテル東京 ランチタイム・コンサート
第178回「新春に贈るイタリアの歌」

日時:2020年1月15日(水) 12:00開場/12:30開演(30分)
会場:アグネスホテル東京・B1F アグネスホール
  (「飯田橋駅」JR西口より徒歩2分・地下鉄B3出口より徒歩1分)
料金:無料(先着順・予約不要)
出演:山本耕平(ソプラノ)、髙田恵子(ピアノ)
予定プログラム:
・レハール『微笑みの国』より「君こそ我が心のすべて」
・ドニゼッティ『愛の妙薬』より「人知れぬ涙」
・メンデルスゾーン「歌の翼に」(ピアノソロ)
・ガスタルドン「禁じられた音楽」
・カルディッロ「カタリ」

▼公演詳細、会場アクセスはこちらから
ホテルイベント - THE AGNES HOTEL AND APARTMENTS TOKYO (OFFICIAL WEB)

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▼3/5(木)「明日を担う音楽家による特別演奏会」の公演情報はこちら《チケット発売中!》
明日を担う音楽家による特別演奏会|コンサートラインアップ - 東京二期会

▼7月公演『ルル』の本公演情報はこちら 《チケット発売中!》
A.ベルク作曲 『ルル』〈新制作〉 - 東京二期会オペラ劇場
2020年7月10日(金)18:30、11日(土)14:00、12日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:マキシム・パスカル/演出:カロリーネ・グルーバー/管弦楽:東京交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
=アルヴァ役 山本は7/11(土)に出演します=

●コンサート、オペラ本公演のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
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期待の若手歌手による「アルテリーベ・月曜フレッシュコンサート」~1/20(月)【北嶋信也テノールリサイタル】君は我が心のすべて

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
二期会アーティスト出演新春初回は、すでに二期会オペラでも活躍中のテノール北嶋信也が登場!2月の二期会サロンコンサートに先駆け、ソロ・ステージをお贈りします。
北嶋は海外派遣奨学生としてベルリンのフンボルト大学に留学し、チューリッヒ歌劇場インターナショナル・オペラ・スタジオにて研鑽を積み、同歌劇場で活躍し帰国。充実のときを迎えたその華やかな歌声をご堪能ください。

それでは今回のコンサートに向けて、北嶋から届きましたメッセージをご紹介いたします。

      *     *     *


テノール 北嶋信也


ピアノ 浅野未麗
――声楽の道に進むことを決めたきっかけは?

声楽の道で生きていこうと決めたのは、25歳の大学院在学中にベルリンのフンボルト大学へ1年間留学して帰ってきた頃でした。
小学生の頃からピアノ、アルトサックス、作曲、歌と音楽に触れ合う機会は多かったと思います。当時は、漠然と音楽に関わる職業に就きたいと思っていましたが、大学、大学院にお世話になった声楽の師匠の影響でオペラの面白さに目覚めました。その時、一生やっても飽きないものをやっと見つけられたと思いました。ただ、これを職業として良いものかと悩み、ベルリンに1年間海外派遣奨学生として実際に見て、学んで来ようと思い、ドイツ語を猛勉強したのを覚えています。ベルリンでは、コレペティや声楽の先生にも恵まれ、毎日が充実していたと思います。1年間でコンサートやオペラを100公演以上見に行きました。そこで、オペラ、声楽の世界にどんどん引き込まれていき、今度は自分が舞台側の人間になるんだと決意し帰国しました。帰国後は、二期会の研修所で研鑽を積みながら、もう一度海外で勉強したいと思っていたところ、チューリッヒの歌劇場の研修生として機会を得て、2年間みっちり劇場のノウハウや舞台を体験させて頂きました。チューリッヒ歌劇場では、研修生も劇場の歌手とほぼ同じ扱いを受けて、本舞台で歌います。この経験は自分に取って一生の宝物です。チューリッヒ歌劇場の話も色々したいのですが、長くなりすぎてしまうので、また別の機会にお話出来ればと思います!

――自身の声種やレパートリー、目指す役などを教えて下さい
自分の声は、明るくて柔らかい音色だと思っています。テノールは若い役を演じる機会が多いので、自分の特性を生かしていきたいと思っています。コミカルな役もシリアスな役も演じ分けられる、歌い分けられる歌い手を目指しています。舞台では自分とは全く違うキャラクターを演じなければならない時もあります。でも、それが楽しいんです!

――今回のコンサートのテーマと選曲のポイントは?

今回のコンサートテーマは、お客様に楽しんで頂きたいという思いで選曲しました!!! オペラ好きなら、クラシック好きなら聴いたことのあるメロディー、聴いたことが無くても楽しめるメロディー、テノールの高音が聴かせられる華やかな曲などオペラ、オペレッタ、カンツォーネ、歌曲から厳選したものをお届けしたいと思っています。

――共演ピアニストの浅野未麗さんについて

最近では、二人でリートデュオを組み、リートデュオ・リサイタルを行っています。彼女の演奏解釈、ピアノの音色には定評があります。歌に寄り添うピアニストだと思っています!
     *     *     *

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第268回【二期会New Face】
北嶋信也テノールリサイタル ~君は我が心のすべて~

日時:2020年1月20日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,600円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:北嶋信也(テノール)、浅野未麗(ピアノ)
演奏予定曲:
 グリーグ:「君を愛す」
 トスティ:「可愛い口もと」
 シューベルト:「セレナーデ」
 ドニゼッティ:オペラ『愛の妙薬』より「人知れぬ涙」
 レハール:オペレッタ『ジュディッタ』より「友よ、人生は生きる価値がある」
                          ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007

(東京都港区新橋2-12-5 池伝ビルB1)
 ・JR「新橋駅」日比谷口より徒歩4分
 ・地下鉄銀座線「新橋駅」8番出口より徒歩4分
 ・地下鉄三田線「内幸町駅」A1出口より徒歩2分

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12/9(月)アルテリーベ東京「月曜フレッシュコンサート」は、【二期会レコメンド】ソプラノ中野瑠璃子&バスバリトン狩野賢一の初共演ステージ

おいしいビールとお食事とともに毎夜ヴァラエティ豊かなオペラのステージが展開しているアルテリーベ東京。毎週月曜日は、オペラ界期待の若手が登場し、ビュッフェ形式のお食事と飲み放題制のドリンクで人気の「月曜フレッシュコンサート」が開催されています。
今度12月9日(月)は、「二期会レコメンド」と冠し、東京二期会オペラ本公演のキャストによるコンサートをお届けします。
去る11月公演『天国と地獄』ヴィーナス役で二期会オペラデビューを飾ったソプラノ中野瑠璃子と、来る2020年4月『サムソンとデリラ』に老ヘブライ人役で出演予定のバスバリトン狩野賢一によるデュオ・ステージ。同じ群馬県出身の二人ですが、共演はこれが初めて。ピアノには清水 新が出演します。
出演の二人にオペラ公演のことと今回のステージについて、話を聞きました。

      *     *     *

まずは、デビューを果たしたばかりの中野瑠璃子から。

――中野さん、『天国と地獄』の舞台はいかがでしたか?


ソプラノ 中野瑠璃子
中野: 正直に申し上げまして、「天国と地獄ロス」です。
楽しい稽古場、音楽、演出、全て恋しいです。上演中は、お客様方の笑い声、拍手が耳に届くたび、喜びを感じていました。お笑いであるオペレッタですから、お客様に沢山笑っていただいて、とても嬉しかったです。最後の「運動会の曲(ギャロップ)」では、会場が一体となって盛り上がって、最高でした。ご来場いただきました皆さま、本当にありがとうございました。
続いて、狩野賢一は、〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉で2018年の『ノルマ』(オロヴェーゾ役)に続き、来年の同シリーズ『サムソンとデリラ』(老ヘブライ人役)でもバス妻屋秀和とのダブルキャストで出演します。

――狩野さん、公演にむけての意気込みを。


バスバリトン 狩野賢一
狩野: 妻屋さんは僕にとって、学生時代からの憧れの人であり、舞台上のスターであり、はるか遠い存在でした。妻屋さんと初めてご一緒させていただいたのは、2015年の『魔笛』公演でした。そのときは稽古で一緒になることも少なく、なかなかお話しできる機会もなかったのですが、2017年『ばらの騎士』東京公演でカヴァーを務めさせていただいた際には色々なお話をさせていただき、第一線のバスとして活躍されている「生のアドヴァイス」を沢山いただけました。僕自身はカヴァーとしての役割を上手く果たせずご迷惑をお掛けしっ放しだったのですが、そんな中でも親身にお声を掛けて下さり、本当に有り難かったです。
そして、『ノルマ』では初めてダブルを組ませていただき、今回『サムソンとデリラ』で再び……数年前から考えてみると本当に夢のようで、大変光栄に感じています。
あまりにも偉大な先輩とダブルを組ませていただくのには難点もありまして、どうしても比べられてしまうのです。妻屋さんは常人離れした身体と能力を持っておられるので、常人の僕には「そんなの無理、無理!」と思うことも多々あります…が、今回もよーく観察して沢山盗みたいと思っています。
――それではお二人に、今回のアルテリーベのステージについて

中野: 狩野さんはバスバリトン、私はソプラノ・リリコのレパートリーを中心にお届けします。この組み合わせは私自身も初めてで、今から楽しみです。今日だけはオトナNightとの副題通り、バスバリトンとソプラノ・リリコ、オトナな渋い魅力を堪能していただきたく思っております!

狩野: 中野さんとは今回初めてご一緒させて頂きます。大変舞台映えのする容姿をお持ちの方で、このように優れた歌い手が同郷から出て来るということは大変嬉しいことですし、心強いです。良い意味で群馬県人らしからぬ(?)華やかさを、是非お楽しみ頂きたいです。そして僕の健気な引き立てっぷりもお見逃しなく(笑)!

     *     *     *

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
【二期会レコメンド】急遽結成!瑠璃&賢~今夜だけはオトナnight~

日時:2019年12月9日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,600円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:中野瑠璃子(ソプラノ)、狩野賢一(バスバリトン)、清水 新(ピアノ)
演奏予定曲:
 第1部
 瑠: ツィーラー『観光案内人』より「愛する、美しいドナウの町」
 賢: ブラームス〈5つの歌〉より 「アルテ・リーベ 昔の恋」
 瑠: ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』より「あたりは静けさに包まれ」
 賢: モーツァルト『フィガロの結婚』より 「もう飛ぶまいぞこの蝶々」
 瑠&賢:ベッリーニ『清教徒』より「おお、愛する叔父さま」
  …第2部につづく

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007



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12/19(木)「二期会サロンコンサート」 Vol.203 オペラ名曲 ~心揺さぶる熱き想いをあなたに~ 出演者メッセージ

カワイ表参道コンサートサロンパウゼにて、毎回大好評の「二期会サロンコンサート」シリーズ。
クリスマスシーズン、表参道のイルミネーションも眩い第203回は、12月19日(木)「オペラ名曲 ~心揺さぶる熱き想いをあなたに~」と題して珠玉のオペラの名曲の数々を、華やなメンバーでお贈りします。

ソプラノ村山 舞

メゾソプラノ藤田彩歌

テノール成田勝美

ピアノ髙木由雅
公演へ向けて、出演の村山 舞と藤田彩歌からメッセージが届いておりますのでご紹介します。

     *     *     *

こんにちは。12月19日のサロンコンサートvol.203に出演させて頂きます、ソプラノの村山舞と申します。
今回ご一緒させて頂きます、成田勝美さん、藤田彩歌さんとは、お会いしてすぐに「オペラの名曲をお届けしよう」と、お話が進みました。様々なオペラに描かれた熱き想いを、素晴らしい歌い手のお二方と、ピアニストの高木由雅さんと一緒にお送り出来ましたらと思います。
私はフランスのオペラ「ロメオとジュリエット」から“私は夢に生きたい”と、藤田さんと一緒に「ラクメ」より“花の二重唱”を演奏致します。他にもオペラと言えば、の有名なアリアやデュエットもお楽しみ頂けると思います。
クリスマスのイルミネーションが綺麗なこの季節に、皆様にお目にかかれますことを楽しみにしております!(村山 舞)

     *     *     *

12月19日のサロンコンサート「オペラ名曲 ~心揺さぶる熱き想いをあなたに~」では、「誰も寝てはならぬ(トゥーランドット)」「星は光りぬ(トスカ)」「私は夢に生きたい(ロミオとジュリエット)」「あなたの声に私の心は開く(サムソンとデリラ)」「花の二重唱(ラクメ)」など美しいオペラ名曲の数々をソロと重唱で演奏させて頂きます。ホセ役が素晴らしい成田勝美さんのリクエストで、《カルメン》の終幕にも挑戦させて頂きます!!
成田勝美さん、村山 舞さん、髙木由雅さんとの共演の機会を頂きとても感謝しております。クリスマスが近い表参道の夜…オペラ名曲から溢れる熱き想いを、ぜひ聴きにいらして頂けましたら幸いです。(藤田彩歌)

     *     *     *

チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会サロンコンサート 2019-2020シーズン
Vol.203 オペラ名曲 ~心揺さぶる熱き想いをあなたに~

日時:2019年12月19日(木) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン パウゼ
料金:全自由席 3,500円(二期会オペラ愛好会会員割引あり)
出演:村山 舞(ソプラノ)、藤田彩歌(メゾソプラノ)、
    成田勝美(テノール)、髙木由雅(ピアノ)
予定演奏曲目:
 プッチーニ オペラ『トゥーランドット』より 「誰も寝てはならぬ」(成田)
 グノー オペラ『ロメオとジュリエット』より 「私は夢に生きたい」(村山)
 サン=サーンス オペラ『サムソンとデリラ』より 「あなたの声に私の心は開く」(藤田)
 ドリーブ オペラ『ラクメ』より 「花の二重唱」(村山・藤田)
 ビゼー オペラ『カルメン』より 「ホセとカルメンの二重唱」第4幕(成田・藤田)
                     ほか

※都合により演奏内容が一部変更になる場合がございます。

▼コンサート概要ページはこちら
二期会サロンコンサートVol.203 オペラ名曲 ~心揺さぶる熱き想いをあなたに~ - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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期待の若手歌手による「アルテリーベ・月曜フレッシュコンサート」~12/2(月)【二期会NewFace】森川 史&本多 都 〈花と愛〉

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会アーティスト登場回は12月2日(月)。ソプラノ森川 史(もりかわ ふみ)とメゾソプラノ本多 都(ほんだ みやこ)がフレッシュな歌声を披露します!

では今回もコンサートに向けて、出演の二人からメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

      *     *     *


ソプラノ 森川 史
――声楽の道に決めたときのことなど自己紹介を

はじめまして、ソプラノの森川 史です。
中学から合唱を、高校からは副科で声楽をやってはいましたが大学の途中までは声楽の道に進むことは全く考えていませんでした。しかし素晴らしい先生との出会いがあったり、その他様々な出来事が重なり気がつくと歌の世界にどっぷりと浸っていました。

――自身の声種やレパートリー、目指している役などを教えて下さい

ソプラノの中でも「レッジェーロ」と呼ばれる声種です。
R.シュトラウスの作品が好きで、研修所でも勉強した『アラベラ』のズデンカ、『ナクソス島のアリアドネ』のツェルビネッタ、『ばらの騎士』のゾフィーはいつか全幕演じてみたい役柄です。
また、ズデンカもそうですが、11月の『天国と地獄』でアンダースタディとして勉強したキューピッドなど少し変わった役にもとても魅力を感じます。
――今回のコンサートのテーマと選曲のポイントは?

プログラムを決めるにあたりまず始めに考えたのは、二人で演奏する二重唱の曲でした。それらを中心に他の曲を考えていくと、「花」と「愛」という二つのテーマが自然と浮かび上がり今回のタイトルとなりました。

――共演者をご紹介下さい

本多さんとは研修所のマスタークラスで出会い、一年間に二つの演目で共演しました。優しくしっかり者で歌も演技もいつも安定感があり、何度本多さんの歌と人柄に助けられたか分かりません。研修所修了後も公私共に関わりが深い大切な友人です。本日こうしてまた一緒に演奏出来ることを心から嬉しく思います。
また、本多さん演じる男役(ズボン役)はとても素敵でいつもクラスで大人気でした。本日のプログラムの中でも是非注目していただきたいポイントのひとつです。

     *     *     *


メゾソプラノ 本多 都
――声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?自己紹介をお願いします。

メゾソプラノの本多都と申します。
中学生の時に地元の町民ミュージカルに参加し、舞台に立つことの楽しさ、喜びを知りました。また、その時の歌唱指導の先生に「メゾソプラノは珍しいから。」という理由で声をかけていただき、声楽のレッスンにも通い始めたので、「だったら自分は歌で舞台に立ちたいな。」と思い、今に至ります。

――自身の声種やレパートリー、目指している役などを教えて下さい

メゾソプラノは、女性はもちろん、時には男性の役を演じることもある面白い声種です。男性役なら、『ばらの騎士』のオクタヴィアン、女性なら、『ウェルテル』のシャルロッテなどの役に憧れます。そのほか演じてみたい役は沢山ありますが、その時の自分に適した役を丁寧に勉強していきたいです。
――今回のコンサートについてテーマ、選曲のポイントをお教えください

共演させていただく森川さんと選曲の相談をする際、候補の曲をいくつか出したのですが、花と愛に関する曲が多いことに気がつきました。そこでテーマをシンプルに「花と愛」とし、プログラムの前半では「花」を、後半では「愛」を題材に、歌曲やオペラのナンバーを詰め合わせた構成にいたしました。

――共演者をご紹介下さい

森川さんは、二期会研修所のマスタークラスが同じで、年に3回ある試演会のうち、2回もご一緒させていただきました。『ナクソス島のアリアドネ』と『ばらの騎士』という、どちらもシュトラウスの大変難しい作品で、常に二人で試行錯誤していたからか、まるで古くからの親友のような、とてもマスタークラスで1年間一緒だっただけとは思えないほどの仲になったと感じています。そんな最も信頼している歌手の一人である森川さんと、こうしてまたご一緒できる機会をいただき、本当に嬉しいです。二人で素敵な時間をお届けできればと思います。

     *     *     *

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第265回【二期会New Face】花と愛

日時:2019年12月2日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,600円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:森川 史(ソプラノ)、本多 都(メゾソプラノ)、大貫瑞季(ピアノ)
演奏予定曲:
 ビゼー オペラ『カルメン』より 「ハバネラ」
 ヴェルディ オペラ『リゴレット』より 「慕わしい人の名は」
 R.シュトラウス オペラ『ばらの騎士』より 「けだかくも美しき花嫁に」(ばらの献呈)
 ベッリーニ オペラ『カプレーティ家とモンテッキ家』より 「ああ、僕のジュリエッタ」
                          ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

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11月公演オペレッタ『天国と地獄』~【神々のご紹介シリーズ6】酒の神バッカス&伝令の神マーキュリー

東京二期会オペラ劇場11月公演 オペレッタ『天国と地獄』はいよいよ今週木曜に開幕致します!そして配役紹介は第6弾。最後にご紹介するのは、酒の神「バッカス」から峰 茂樹と、ギリシア神話界随一の俊足を誇る伝令の神「マーキュリー」から升島唯博です。

*     *     *


《バッカス》
峰 茂樹(11/21・23出演)
――バッカスはどんな神?
バッカスと言えば、皆さんよくご存知のチョコレートを連想すると思いますが、2幕2場の地獄の宴会で登場する、酒の神であります。
この催しのスポンサーと言ったところでしょうか。このオペラの中で最高に盛り上がる場面であり、この宴が最高潮に達したところで、あの"カステラ1番電話は2番"のCMで有名になったあのメロディが登場してドンチャン騒ぎとなります。
――バッカスの人物(?)像は?
毎夜毎夜、綺麗な女達を侍らせて、酒にまみれて、歌や踊りに明け暮れるボス的存在。
――公演に向けて意気込みを教えてください。
残念ながらバッカスには今回の演出ではソロもセリフも一切ありません。その中でどうやって存在感を出して目立つかが課題でしょう。
これまで、いろいろなオペラで、出番が少ない一発芸で勝負して参りましたが、ここが“オペラ芸人”の真骨頂!頑張ります!

稽古場風景より 手前で寝ているのがバッカス峰、右に立つのはジュピター(大川 博)

《マーキュリー》
升島唯博(11/21・23出演)
――マーキュリーはどんな神?
ローマ神話ではマーキュリー(メルクリウス)、ギリシャ神話ではヘルメス(Hermes)と呼ばれる、オリンポス十二神の一人です。神々の伝令役で、盗賊、商人、職人の庇護神。ちなみにヘルメス(Hermes)をフランス語読みすると「エルメス」となり、ファッションブランドの名前と同じになります。
――マーキュリーの人物(?)像は?
神々の長で、自分の父親であるジュピターに仕えるが、自分の利益の為に動き、あまり他者とは深く交わらない。行動も、頭の回転も、喋りも速い。
――『天国と地獄』の魅力と自身の意気込みを
今回の版では短くカットされていますが、マーキュリーの登場シーンに歌われるロンド・サルタレッラは聴き応えがあります。それと、情報収集の為に色々とアイテムを使っていますので是非お楽しみください。
このオペレッタの中には皆さんが知っている曲がいくつも入っていて、聴いているだけでウキウキ、そしてニマッ・・・っとしてしまいます。楽しい内容、超絶技巧の歌、実は調べれば調べるほどよく練られたパロディーの伏線など、このオペレッタには盛り沢山な「芸術」が詰め込まれています。
皆様のご来場をお待ちしております!

稽古場風景より 宴のシーン、ミネルヴァ(髙品綾野)と踊りを眺めるマーキュリー升島。

*     *     *


▼オペレッタ『天国と地獄』公演情報ページはこちら
2019年11月公演 J.オッフェンバック オペレッタ『天国と地獄』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年11月21日(木)18:30、22日(金)14:00、23日(土・祝)14:00、24日(日)14:00 日生劇場
指揮:大植英次/演出:鵜山 仁/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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Hakuju Hall主催「二期会 ディーヴァ, ディーヴォ」2019シーズン
パワーアップ第2弾は、12/3(火)14時開演!

その年の春に二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了した、若き歌手たちの声を聴くシリーズ、Hakuju Hall「二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ」は、今シーズンより「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」と名前を変え、開催時間を午後に、演奏時間も拡大し、さらにパワーアップしてお届けしております。
その今シーズン第2弾となります第20回は、12月3日(火)に開催されます。出演は塚本正美、西村知花子、山﨑わかな、三人のソプラノ。ピアノは相田久美子です。


写真左から、西村、塚本、山﨑

それでは、コンサートを直前に控えた三人よりメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

      *     *     *
201911_tsukamoto_masami.jpg■塚本正美 (つかもと まさみ)ソプラノ
“Diva Divo”さながらソプラノ3人の”Diva Diva”。このような恐れ多いタイトルの、憧れていたコンサートに出演できること、大変光栄に思っております。山﨑さんとは大倉先生クラスの仲間として、修了演奏会では《Lucia di Lammermoor》から同じ場面を演じ、共に切磋琢磨しながら勉強いたしました。西村さんとはクラスは違いましたが、今回初めてご一緒に舞台を作り上げることができること、大変嬉しく思っております。3人全員がソプラノ。その三者三様の個性光る歌声を、ぜひご堪能ください。
201911_nishimura_chikako.jpg■西村知花子 (にしむら ちかこ)ソプラノ
この度二期会ディーヴァ・ディーヴォに出演する機会をいただき、大変嬉しく思います。 今回は3人ともソプラノなのでディーヴォはおりませんが、3人が選んだ珠玉の歌曲、アリアを詰め込みました。私は大好きな日本語、イタリア語の曲と、5年ぶりにチャレンジするドイツ語の重唱を歌います。また、素晴らしい音楽家の先輩方が演奏会をされてきたHakujuホールさんでコンサートが出来るのも、嬉しく思うのと同時に身が引き締まる想いであります。是非ともたくさんの方々に私たち演奏を聴いていただければと思います。ご来場お待ちしております。
201911_yamazaki_wakana.jpg■山﨑わかな (やまざき わかな)ソプラノ
この憧れのコンサートに出演させていただけること、とても嬉しく光栄に思います。今回一緒に演奏する2人は同じソプラノですが、性格も声も全く違い、それぞれが熱い思いを持って、意見を交わしながら本番に向けて準備を進めております。西村さんとは大学の同級生、塚本さんとは研修所のマスタークラスで一緒に勉強しました。二人と共演するのは初めてで、もうすぐ本番だと思うと、どんな舞台になるのかドキドキです。3人の魅力いっぱいの熱いコンサート。ぜひ、足をお運びください!
      *     *     *

三人の新星によるひとときをどうぞご堪能ください!!

■■■ 公演情報 ■■■
第20回 二期会 ディーヴァ, ディーヴォ
二期会新星トップ歌手たちによる、ときめきのデビューコンサート!

日時:2019年12月3日(火) 14:00開演(13:30開場)
会場:Hakuju Hall (ハクジュホール)
   ・小田急線「代々木八幡駅」南口より徒歩5分
   ・千代田線「代々木公園駅」出口1より徒歩5分
料金:全席自由 1,500円(税込) 《発売中》
出演:塚本正美(ソプラノ)、西村知花子(ソプラノ)、山﨑わかな(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
予定プログラム:
・ロッシーニ:「フィレンツェの花売り娘」〔山﨑〕
・ドニゼッティ:「ジプシーの女」〔塚本〕
・ドニゼッティ:「溜め息」〔西村〕
・ドニゼッティ:「酔っ払い」〔塚本・山﨑〕
・チレア:歌劇『アドリアーナ・ルクヴルール』より「私は神の卑しい下僕です」〔西村〕
・ドニゼッティ:歌劇『シャモニーのリンダ』より「この心の光」〔山﨑〕
・プッチーニ:歌劇『トゥーランドット』より「氷のような姫君の心も」〔塚本〕
・プッチーニ:歌劇『ラ・ボエーム』より「あなたの愛の呼ぶ声に」〔西村〕
・プッチーニ:歌劇『ジャンニ・スキッキ』 より「わたしのお父さん」〔塚本〕
・團 伊玖磨:歌劇『夕鶴』より「あたしの大事な与ひょう」〔西村〕
・ヴェルディ:歌劇『リゴレット』より「慕わしい人の名は」〔山﨑〕
・ドニゼッティ:歌劇『アンナ・ボレーナ』より「あなたたちは泣いているの?~私の生まれたあのお城」〔塚本〕
・R.シュトラウス:歌劇『アラベラ』より「もしぴったりな人が現れたら」〔西村、山﨑〕

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第20回 二期会ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
10:00~18:00(火~土/祝日・休館日を除く)

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11月公演オペレッタ『天国と地獄』~【神々のご紹介シリーズ5】パロディで描くオルフェとユリディス

東京二期会オペラ劇場11月公演 オペレッタ『天国と地獄』配役紹介第5弾。 今回は、パロディの物語の中軸を担うご夫婦、オルフェ(オルフェオ)とユリディス(エウリディーチェ)に自己紹介いただきます。

*     *     *


《オルフェ》
又吉秀樹(11/21・23出演)
――オルフェはどんな人物?
このオペレッタは、死んでしまった愛妻を救うため地獄に向かったオルフェオが、地上に連れ帰るためには振り返ってはいけない、という愛の神との約束を最後の最後に破り振り返ってしまう悲劇「オルフェオとエウリディーチェ」がおおもとなのですが・・・
オペレッタ『天国と地獄』になると、オルフェ(オルフェオ)は、愛人もいるし、妻には嫌気がさしてる、愚痴っぽい音楽教室のヴァイオリンの先生です。
――オルフェの人物像は?
恋の衝動に突き動かされるは、地獄の神プルートにもそそのかされるは、世論に怒られたくないばかりに天国にも地獄にも行く、なかなかのレベルの「流されやすい」人物。いちいち音楽教師の辛さを強調するあたりは、プライドの高さか、はたまたコンプレックスの裏返しか。
――観どころ聴きどころ、または公演に向けて意気込みを教えてください。
稽古では毎回、芸達者なキャスト達が歌でもセリフでも、演出の鵜山さんや大植マエストロにさまざまなアイデアをいただきながら「それはやりすぎ!」と注意されるギリギリを攻めています。少しでも守りに入ると強いキャラクター達に埋もれてしまう緊張感の中、汗を大量にかきながら稽古した結果、どうなるのか是非見届けていただければ幸いです!
山本耕平(11/22・24出演)
――オルフェはどんな人物?
結婚式の日に毒蛇に噛まれて死んでしまった妻・エウリディーチェを救いに黄泉に下り、その類いまれなる歌声と清らかな心で彼女を救おうとするも…という神話「オルフェオとエウリディーチェ」の悲劇の主人公がモデル。
しかし、かろうじて同じ音楽家ではあるもののこちらのオルフェは浮気者で妻を亡きものにしようとした上、世間体のためだけに妻を救いにいくどうしようもない男です。
――オルフェの性格は?
自己陶酔型でプライドが高く、恋への衝動的なエネルギーはとても強いのに世間体もそれ以上に大事という、常に自己矛盾を抱えた人物に思われます。それ故に嫌々ながら中途半端な行動をとっていくところがある意味で大変人間らしく憎めない男です。
――観どころ聴きどころ、または公演に向けて意気込みを教えてください。
このオペレッタには変な登場人物がたくさん出てきます。そしてそれを演じる歌い手の皆さんも個性派揃いです(笑)。全体の中で自分が果たせる役割を、役の個性だけでなく自分自身の個性とも照らし合わせながらどんな化学反応が起きていくのかを楽しんで行きたいとおもいます。

《ユリディス》
愛 もも胡(11/21・23出演)
――ユリディスはどのような役?
音楽教師オルフェの妻です。このオペレッタの元になっている『オルフェオとエウリディーチェ』のエウリディーチェです。ギリシャ神話の『オルフェウス』では、美しい森の木のニンフとして登場し、オルフェウスと結婚しますが、新婚早々に蛇に噛まれて死んでしまいます。
――ユリディスの人物像は?
このオペレッタに登場するキャラクターの中で、唯一の「人間の女性」です。明るい楽天家で、退屈するのが大嫌い。ただ、人を見抜くのは苦手のようで、好きになる殿方は全てダメ男のような気がします(笑)。冷静な目で見てしまうと、ちょっとおバカさんなのですが、それでもどこか憎めない可愛らしさがある女性。愛らしい衣裳にも、そのキャラクターが現れていると思います。
――『天国と地獄』の魅力と自身の意気込みを
このオペレッタは作曲家の遊び心がたっぷり詰め込まれていて、音で奏でる上質なコントのようです。
お客様に、心地よい音楽の中でクスっと笑っていただけるように、またお芝居ではお腹の底から笑っていただけるように、エネルギー全開で挑戦いたします!
高橋 維(11/22・24出演)
――ユリディスはどのような役?
この『天国と地獄』はギリシャ神話の「オルフェオとエウリディーチェ」のパロディなわけですが、神話と一緒なのはオルフェ(オルフェオ)と結婚して毒蛇に噛まれて死ぬところくらいで、『天国と地獄』ではオルフェとはすでに愛し合っておらずアリステ〈プルート〉と恋人同士、それが元で地獄へ行き、そこでも恋多き女ぶりを発揮します。
――ユリディスの人物像は?
人妻なのに神様たちにもモテモテで、悪態をついてもどこか憎めない…美しいだけでなく、小悪魔的な魅力を持った人だと思います。きっと天然で爆モテ人生を歩んできたんだろうなと想像しています(笑)
――『天国と地獄』の魅力と自身の意気込みを
ユリディスのような奔放な女性を演じるのはとても楽しいです(笑)!お客様には、ユリディスのコケティッシュな魅力を存分に楽しんで、たくさん笑っていただけたらと思っています。彼女の性格を表すような軽妙かつ技巧的な歌にもぜひ注目してください!

*     *     *


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2019年11月公演 J.オッフェンバック オペレッタ『天国と地獄』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年11月21日(木)18:30、22日(金)14:00、23日(土・祝)14:00、24日(日)14:00 日生劇場
指揮:大植英次/演出:鵜山 仁/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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期待の若手歌手による「アルテリーベ・月曜フレッシュコンサート」~11/18(月)【二期会NewFace】大内美佳&鷲津美帆 〈歌の贈り物〉

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会アーティスト登場回は11月18日(月)。大内美佳(おおうち みか)&鷲津美帆(わしづ みほ)、二人のソプラノがフレッシュな歌声を披露します!

今回もコンサートに向けて、出演の二人からメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

      *     *     *


ソプラノ 大内美佳
――声楽の道に決めたときのことなど自己紹介を

幼少期から歌う事が大好きでした。 音楽好きな母の影響もあり、幼稚園の頃初めて見たオペラに感動し、「オペラ歌手になりたい!」と母に言ったそうです。3歳からピアノを習い始め、小学6年生の頃、ピアノの先生から表現力をつける為に声楽を学ぶよう勧められました。声楽の先生に「いい声ね!」と褒められながら歌う事で表現できる楽しさを感じ、本格的に勉強したいと思うようになりました。

――自身の声種やレパートリー、目指している役などを教えて下さい

声種はリリコ・ソプラノです。『シモン・ボッカネグラ』のアメーリア、『イル・トロヴァトーレ』のレオノーラなど目指している役はたくさんありますが、一番の目標は研修所でも勉強させていただいた『蝶々夫人』の蝶々夫人です。
――今回のコンサートのテーマと選曲のポイントは?

これまで大事に歌ってきた各々のレパートリーを中心に、自分達が好きな歌、今歌いたい歌を中心に選びました。 ソプラノ二人ですが、声種の違うソプラノですので、それぞれのキャラクターを生かしたアリアや、重唱など、盛りたくさんでお送りできればと思っております。

――共演者をご紹介下さい

今回共演する鷲津さんは、二期会の研修所時代の同期で、一緒に切磋琢磨した仲間です。才色兼備であり、とても努力家な彼女の音楽に対する熱意や真摯な態度に良い刺激を受けています。研修所では一緒に歌う機会が無かったので、今回共演することができて嬉しいです!

     *     *     *


ソプラノ 鷲津美帆
――自己紹介をお願いします。声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?

声楽を始めたのは20代を過ぎてからで、普通大学の四年生の時に、卒業旅行でイタリアを訪れた際、野外オペラを観て”私もオペラの舞台に立ちたい!”と思ったのがきっかけです。人の声ってこんなにも人を感動させることができるんだ、と感銘を受けたことを鮮明に覚えています。

――自身の声種やレパートリー、目指している役などを教えて下さい

リリコ・レッジェーロです。性格的にも声的にも、明るいもの・コミカルなものが合うので、そういう役柄をレパートリーにしています。一番好きなキャラクターはデスピーナです。
――今回のコンサートについてテーマ、選曲のポイントをお教えください

共演者が決まった段階で、それぞれの声や性格の違いからくるキャラクターの対比を押し出していこうと決めていました。同じソプラノでも色んなタイプがあるんだなと感じていただければと思っています。

――共演者をご紹介下さい

共演の大内さんは、もともと持ち声が良いのでしょうが、しっかりと声の訓練を積んで来られた印象があります。性格はちょっとおっちょこちょいですが(笑)、自身の価値観をしっかり持っておられるので、筋が通っていて話しやすいです。


みなさまのご来場、心よりお待ちしております。

     *     *     *

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第263回【二期会New Face】歌の贈り物

日時:2019年11月18日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,600円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:大内美佳(ソプラノ)、鷲津美帆(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 プッチーニ 歌劇『ラ・ボエーム』より 「私の名はミミ」
 プッチーニ 歌劇『マノン・レスコー』より 「この柔らかなレースの中で」
 モーツァルト 歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』より 「女も15になれば」
 ドニゼッティ 歌劇『ドン・パスクワーレ』より 「騎士はあのまなざしを」
                          ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007



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11月公演オペレッタ『天国と地獄』~【神々のご紹介シリーズ4】神様ではないけれど…世論&ジョン・スティクス

19世紀パリで一世を風靡したオペレッタ『天国と地獄』は、ご存知のとおりギリシア神話のパロディですが、神様以外の配役も個性的なものばかりです。 今回は、冥界(地獄)でプルートに仕える身となったジョン・スティクスと、世論に登場してもらいましょう。

*     *     *


《世論(パブリック・オピニオン)》
押見朋子(11/21・23出演)
――「世論」とは、どんな役?
世論(せろん)です。民衆の代表です。登場人物の中では極僅かな人間(擬人化とも言われている)で、「倫理」「道徳」を唱えます。
――難しい質問ですが、どのような人物(?)ですか?
一言でいったら、かなり強めな、お節介おばはんですかね。世直しをしていると真剣に考えているんですから非常に厄介です。ジュピターが唯一恐れている人物でもあります。 この物語、節操なく色々なことが起きるわけですが、「絶対に!!こうしなくては!!いけないんです!!」と楯突く事が出来ないほどに言い負かされるのですから、ちょっと曖昧な人は「仕方ない。。世間体もあるし…」なんて思うんでしょう。。
――「世論」を演じるにあたって、意気込みを!
「世論」は、皆さんの心の中にある感情の代表なのですが、「倫理」「道徳」にこだわる余り、破裂するんじゃないかと思うほど持っている怒りと、何とか正しい道へ導く為の鼻息荒い‘’過ぎたお節介‘’が観ている皆様の色々な感情の共感につながるように演じたいと思っています。
塩崎めぐみ(11/22・24出演)
――「世論」とは、どんな役?
具現化するのがとても難しい役です。ですので、役を演じるにあたり、「世論」とは何か、歴史を調べたり、考えたりしている真っ最中です。
物の本には、「世論」とは、”Public” と “Opinion”という言葉の合成語とありました。 “Public” は、「公の」「大衆」などの意ですし、“Opinion” は、「意見」の意です。 ただし、「意見」は、個人の好き嫌いや、知識の程度によって違いが生まれるものですから、この「世論」という合成語は、ある種、相反する性格を持った言葉ということになる…。「大衆の意見」とは何なのでしょうか…。とっても難しいです…。
――特殊な役回りですが、どのような人物(?)ですか?
人物像としては、時代を先導してきた政治家や運動家、もしくは、もっと身近なところだと、人々が同調できる意見を言ってくれる有名人、というのがイメージしやすいと考えています。「世論」役は、「不倫や浮気は絶対に許せない」と言っているので、ワイドショーのご意見番的な要素もあるのかな、とも考えています。また、「世論」は、神様でさえも怖がる存在ですので、強烈なキャラクターが必要になるとも考えています。
――「世論」役の演じがいのあるところは?
「世論」役の観どころは、世間体を気にするオルフェを追い詰めていくところだと思います。出てくるたびに、何かとオルフェを追い詰めています。しつこいです。
とにかく楽しく、親しみやすい音楽満載の舞台です。皆様、是非劇場へおいで下さいませ!

《ジョン・スティクス》
吉田 連(11/21・23出演)
――ジョン・スティクスは「元人間」というべきでしょうか。どのような役ですか?
かつてはベオティア(ボイオーティア)の王様。今は地獄の門番、冥王プルートの召使です。
――どんな性格ですか?
生前の栄光に対する執着(コンプレックス)を感じます。酒癖の悪さ、ユリディスに対する憧れの根源はそこにあるのかも知れません。
――ジョン・スティクスの観どころを
まだ詳細をお話できませんが、本演出のジョン・スティクスには他の役にはないある特徴を与えられています。演出・鵜山さんの意図をしっかりと汲み取り、お越し頂いた皆様の心にいやらしく絡みつくような演唱をできればと思います。
相山潤平(11/22・24出演)
――ジョン・スティクスはどのような役ですか?
ギリシャ神話において度々登場するボイオティアの自称王様。死後の現在は冥王プルートの召使、地獄(ブラック)勤務しています。
――ジョン・スティクスの人物像は?
きっと今も昔も酒好き女好きのだらしのないダメ男だったのではないかと思います。
実録「ダメ男は死んでも治らない。」
――それでは、本公演に向けての意気込みを!
ジョン・スティックスは地獄からの登場でございます。酒気帯び演唱で麗しのユリディスにいらぬちょっかいを出させて頂きます。数少ない(元)人間役として、神々の思惑の斜め上からのアプローチを出来ましたら幸いです。
どうぞお楽しみにしてください。

*     *     *


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2019年11月公演 J.オッフェンバック オペレッタ『天国と地獄』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年11月21日(木)18:30、22日(金)14:00、23日(土・祝)14:00、24日(日)14:00 日生劇場
指揮:大植英次/演出:鵜山 仁/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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11月公演オペレッタ『天国と地獄』~【神々のご紹介シリーズ3】オペレッタを彩る女神たち

オッフェンバック生誕200周年記念に贈る、東京二期会オペラ劇場11月公演 オペレッタ『天国と地獄』。そのカラフルな登場人物を自己紹介していく配役紹介シリーズ第3弾は、神話の世界を彩る女神たちです。

*     *     *


《ヴィーナス》
山本美樹(11/21・23出演)
――ヴィーナスは何の神?
愛と美の女神として、古今東西、老若男女、知らぬ人はいない麗しのヴィーナス♡
人々に愛を与え、人々の愛を一身に受ける・・・・・・愛の無限ループの中心にいらっしゃる女神様です。
――ヴィーナスの性格は?
このオペレッタにおけるヴィーナスは、愛と美の女神という立場を大いに使って、自由奔放に“愛”に生きており、喧嘩もするし、嫉妬もする、人間味のある女神となっています。
――公演に向けて意気込みを!
どこか憎めない魅力溢れるヴィーナスに、私自身、溢れんばかりの“愛”を注ぎながら演じたいと思っています。
ヴィーナス様、どうか私に、貴女の爪の垢ほどの色香を与え給え!!
中野瑠璃子(11/22・24出演)
――ヴィーナスは何の神?
ヴィーナスは愛と美の神様です。ヴァルカンの妻でありながら、軍神マルスをはじめ、複数の神様を愛したそうです。
――ヴィーナスの特徴は?
ザ・お色気担当!でしょうか…?
頭のてっぺんから足の先まで、文字通り神々しい色気を放っているキャラクターだと思っております。今回のお話の中でも、マルスとイイ仲のようで…彼女に見つめられたら、人妻だろうが関係ない?なんて思っちゃうような…いや、人間界ではダメですよ!!でも、そんな魔性の女、ヴィーナスです。
――本公演が二期会デビュー!その意気込みを!
この作品にはたくさんの役が登場します。これほど様々な魅力と個性に溢れた役どころを一度に聴ける舞台って中々ありません。ヴィーナスも皆さまのお目に留めていただけるように、色気全開で臨みます!
ジワジワと笑いが込み上げてきてしまうセリフも、超有名な「あの曲」も、最初から最後まで、一秒も見逃せない作品です。
劇場の歌手もお客様も、全てが一体となって楽しめるのがオペレッタの魅力。要はお笑いですから、ぜひとも声を大にして笑っていただきたいです。
そして、劇場からの帰り道にスキップしたくなるような、そんな舞台をお届けできたら…と思っております!

《キューピッド》~愛の女神ヴィーナスと戦いの神マルスの間に生まれた子が、キューピッド
吉田桃子(11/21・23出演)
――キューピッドは何の神?
恋の神様(キューピッド)です。ヘラヘラしていますが、この物語では、ジュピターの誘惑を手助けします。
――キューピッドはどんな性格?
一言で言うと天真爛漫!学校のクラスに絶対1人はいるであろう生意気だけど、どこか憎めないみんなから愛される、そんな感じではないかなーと思っております。ぴったりな役だね!と言って頂けることが多いので、普段の私と似ているんだと勝手に親近感です。特にいつもヘラヘラしているところは全く一緒です。
――二期会公演デビューとなります。その魅力と意気込みを!
とにかくどの場面を観ても楽しいと思います!そんな中、キューピッドの〈キッスのアリア〉も是非お見逃しなく!私にとってソリストデビューの作品となります。皆様の記憶に残るよう私自身も思いっきり楽しみますので、面白いところは周り気にせず大声で笑ってください。そしてお帰りの際は、「運動会の曲」が頭から離れないと思いますので、是非口ずさみながらお帰りくださいませ。
熊田アルベルト彩乃(11/22・24出演)
――キューピッドは何の神?
弓をもった子どもの姿で描かれることの多い、あの恋の助太刀役の神様です。キューピッドの放つ矢に当たった者は、たちまち恋に落ちてしまうのです。
――オペレッタではどんなイメージ?
天界の生活に退屈していて、いつも面白いことを探して、キラキラした大きな目で回りを観察しているいたずらっ子でしょうか。カラヴァッジョのアモールの絵そのままのようなイメージです。
――公演に向けて期待と意気込みを!
第一回の読み合わせ稽古を終えたばかりですが、素晴らしい声と演技力を兼ね備えた歌手の皆さんが揃っていて、すでに楽しい舞台が見えるようでした。私も相乗効果をもたらすことができるようにスパークリングしたいと思います。キューピッドは後半に可愛いアリアがあるのでお楽しみに!

《ダイアナ》
小村朋代(11/21・23出演)
――ダイアナは何の神?
処女神にして産婦の守護神、また弓を得意とする狩猟の神でもある神様です。ギリシャの神々の王であるジュピターの娘であり、このオペレッタには登場しませんが、同じくギリシャの神様の中でもよく知られている太陽神アポロンとは双子関係にある月の女神です。
――ダイアナの人物(?)像は?
彼女は、自分がギリシャの他の神々の中でも並外れて偉大な神であることを自覚していて、またそれをすごく意識しています。我儘な性格ではあるけれど、恋愛をしたことがない少女が持つある種の潔癖さや真っ直ぐさが魅力的な、永遠の少女キャラだと考えています。
――ダイアナ役の聴きどころと、二期会デビューの意気込みを!
登場シーンからして、お嬢様をこじらせている様子が窺われるダイアナちゃんですが、その際に歌う曲はまるで自己紹介アリアのように、躍動感溢れる彼女の姿やその性格をよく表しています。このアリアはダイアナの聴かせどころ&演じどころの一つですので、どうぞお聴き逃しなく。また、いつもは「私はジュピターの娘、ここにいる他の神様とは格が違うんだから!」と肩肘を張っていながらも、時には集団に馴染もうとしてみたり…そんな彼女のいじらしく可愛らしい一面も含め、ダイアナという役を大切に演じたいです。
この度の公演が私にとって二期会オペラデビューとなります。歌えや踊れのお祭りを最後までお楽しみいただければと思っておりますので、是非ご注目ください。
廣森 彩(11/22・24出演)
――ダイアナは何の神?
月と純潔の女神であり、狩猟の女神でもあります。
――ダイアナの性格は?
曲がったことが大嫌いなマジメな女神です。まだ若いので感情のままを口にし、お行儀の良くない言葉もしばしば…
――公演の魅力、期待と意気込みを!
音楽はもちろんですが、演出家の鵜山さんから頂いたセリフがどこのシーンをとっても笑いの宝庫です!
歌手のダンスも披露する予定ですので、全ての神経をフルに使い舞台に挑みます。是非笑いにいらしてください!

《ミネルヴァ》
髙品綾野(11/21・23出演)
――ミネルヴァは何の神?
“知恵の女神”です。
――どんな人物・・・神様でしょう?
天国のジュピター率いる神々の中でも、知恵の神としてどこか冷静に物事をみていますが、実は楽しむ事も大好きな人物だと感じています。
ミネルヴァもこのオペレッタの舞台に欠かせない役どころです。ジュピターの変身癖の悪事を責め立てるシーンでは張り切って先頭を切ります。
――公演に向けて、意気込みを!
今回多くのキャストの皆様と関われる喜びを感じながら、沢山の引き出しをつくって楽しんでミネルヴァを演じます。
吉田愼知子(11/22・24出演)
――ミネルヴァは何の神?
今回演じさせていただきますミネルヴァは、ジュピターの子供である女神の内の一人です。劇中では父ジュピターの悪行を先頭をきって攻め立てるように、女神達の中でも強気なキャラクターと言えると思います。
――ミネルヴァの性格は?
ミネルヴァは知恵と戦略の女神と言われております。そのため強気な中にも冷静で抜け目ない所を兼ね備えた人物(神様)だと感じています。普段マイペースな私にはない要素を持っているため、さらにこれからミネルヴァのキャラクター向き合っていきたいです。
――二期会公演デビューに向けて意気込みを!
私にとって今作は二期会本公演デビューとなります。私自身も楽しみながら、『天国と地獄』というオペレッタの軽快な音楽とストーリーをお客様にお届けできるのが今から待ち遠しいです!

*     *     *


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2019年11月公演 J.オッフェンバック オペレッタ『天国と地獄』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年11月21日(木)18:30、22日(金)14:00、23日(土・祝)14:00、24日(日)14:00 日生劇場
指揮:大植英次/演出:鵜山 仁/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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パワーアップ!~Hakuju Hall主催「二期会 ディーヴァ, ディーヴォ」2019シーズン
第1弾は11/7(木)14時開演!

毎春、二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了したばかりの、若き歌手の声を聴くシリーズ、Hakuju Hall「二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ」は、これまで6シーズン18回にわたってお楽しみ頂いてまいりました。
今シーズンより本シリーズは「二期会 ディーヴァ,ディーヴォ」と名前を変え、開催時間を午後に、演奏時間も拡大し、さらにパワーアップしてお届けしてまいります。

さて、その最初となります第19回が11月7日(木)に開催されます。出演はソプラノ雨笠佳奈、新宮雅美とテノール中野智貴の三人。ピアノは石野真穂です。


写真左から、新宮、中野、雨笠

それでは、コンサートを直前に控えた三人よりメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

      *     *     *
201908_amagasa_kana.jpg■雨笠佳奈 (あまがさ かな)ソプラノ
今回こうして憧れの舞台に立たせて頂けることを本当に幸せに思います。
私達3人は1年間大倉由紀枝先生のマスタークラスで一緒に学んできた仲間です。歌も性格も似ているようでちょっと違う…3人集まれば何か面白いことが起こる!はずなのですが…マイペースかつのんびりやの3人。あっという間に本番が近づいてきてしまいました。現在最速のスピードで準備を進めております!
そんな3人を急かすことなく素敵なピアノで導いてくださる石野先生。
私達だからこそできるあたたかくてほっとするような演奏会を皆様にお届けできたらと思います。ぜひ会場へ、ゆったりと楽しみにいらしてください。
201908_shinguu_masami.jpg■新宮雅美 (しんぐう まさみ)ソプラノ
この度は二期会ディーヴァ,ディーヴォに出演できること、大変光栄に思います。
雨笠さん、中野くんとは昨年マスタークラスで共に学びました。私にとっての大切な仲間です。個性豊かなこの三人の組み合わせ。それぞれに理想の音楽があり、アイデアが豊富で、何といってもマイペース。故に打ち合わせはいつも収集がつかず…(もちろん、良い意味です!)
当日どのような化学反応が起きるのか?私自身とても楽しみです。
肌寒くなってきて、気分も落ち込みがちなこの季節。私たちのフレッシュな演奏で元気をお届けできたらと思います。
201904_nakano_tomoki.jpg■中野智貴 (なかの ともき)テノール
今年で七年目となる二期会ディーヴァ・ディーヴォに出演することができ、大変光栄です。 マスタークラスの同じ朝クラスで、一年間共に学んできた雨笠さんと新宮さんですが、実は研修所では一度もペアを組むことがなく今年度に入ってから共演するようになった二人です。タイプの違うソプラノの二人ですが、一緒に歌っていて自然と音楽が混ざって一体となっていく安心感があり、信頼できる二人です。
この三人だからできる演奏会を目指してプログラムを考えました。一人でも多くのお客様に楽しんでいただけたら幸いです!
      *     *     *

三人の新星によるひとときをどうぞご堪能ください!!

■■■ 公演情報 ■■■
第19回 二期会 ディーヴァ, ディーヴォ
二期会新星トップ歌手たちによる、ときめきのデビューコンサート!

日時:2019年11月7日(木) 14:00開演(13:30開場)
会場:Hakuju Hall (ハクジュホール)
   ・小田急線「代々木八幡駅」南口より徒歩5分
   ・千代田線「代々木公園駅」出口1より徒歩5分
料金:全席自由 1,500円(税込) 《発売中》
出演:雨笠佳奈(ソプラノ)、新宮雅美(ソプラノ)、中野智貴(テノール)、石野真穂(ピアノ)
予定プログラム:
・トスティ:「暁は光から」〔中野〕
・アリャビエフ:「うぐいす」〔新宮〕
・グノー:歌劇『ファウスト』より「宝石の歌」〔雨笠〕
・ヴェルディ:歌劇『リゴレット』より「あれかこれか」〔中野〕
・オッフェンバック:喜歌劇『天国と地獄』より「後悔のクプレ」〔新宮〕
・ドニゼッティ:歌劇『リタ』より「この清潔で愛らしい宿よ」〔雨笠〕
・ドニゼッティ:歌劇『リタ』より「彼女だ…なんて恐ろしい!」〔雨笠・中野〕
・中田喜直:「さくら横ちょう」〔新宮〕
・越谷達之助:「初恋」〔中野〕
・山田耕筰:「電話」〔雨笠〕
・モーツァルト:歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』より「もうすぐ愛しい許嫁のもとへ」〔新宮・中野〕
・プッチーニ:歌劇『ラ・ボエーム』より「冷たき手を」〔中野〕
・マスネ:歌劇『マノン』より「私が女王のように街を歩くと」〔新宮〕
・ベッリーニ:歌劇『夢遊病の娘』より「なんと晴れやかな」〔雨笠〕

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第19回 二期会ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
10:00~18:00(火~土/祝日・休館日を除く)

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11月公演オペレッタ『天国と地獄』~【神々のご紹介シリーズ2】最高の女神ジュノー&その息子マルス

東京二期会オペラ劇場11月公演 オペレッタ『天国と地獄』配役紹介第2弾。
今回は、ジュピターの正妻である母なる神、結婚の神ジュノーと、その間の子で戦いの神マルスをご紹介してまいりましょう。

*     *     *


《ジュノー》
醍醐園佳(11/21・23出演)
――ジュノーは何の神?
ジュピターの姉であり正妻で、神話の中で最高位の女神様。母性と結婚の神様です。
※6月の”June”は、この女神のこと。June Brideは、結婚の神様に祝福されているのです。
――ジュノーの人物(?)像は?
旦那の浮気に年がら年中腹をたてていますが、それにも負けずに、なんだかんだ楽しく生きています。根っから明るい女性。
――公演にむけて意気込みを!
やはり一度は運動会で聞いた事のある音楽を楽しみながら、それぞれの人間模様をお楽しみください!!
▼運動会で誰もが聴いたであろう“フレンチ・カンカン”のご試聴はこちら
三本久美子(11/22・24出演)
――ジュノーは何の神?
ジュピターの妻、神々の女王であり、婚姻、貞淑を司どっています。そのせいか、大変嫉妬深く、ジュピターの浮気にいち早く気が付いては激昂しています。
――ジュノーの人物(?)像は?
浮気者のジュピターにぎゃんぎゃん怒ってばかりいるジュノーですが、それも亭主への深~い愛ゆえ… 怖いばっかりではなく、亭主が大好き!イケメン(鑑賞用)も大好き!楽しい事も大好き! 威厳を持ちつつ、でも明るい奥様像を作っていきたいです。
――公演にむけて意気込みを!
天国、地上、地獄、三世界入り乱れた舞台ですが、出て来る神々の、なんと人間臭い事…神様も必死で生きているんです!
舞台の上で、生命力溢れたジュノーを存分に表現したいと思います。

《マルス》
野村光洋(11/21・23出演)
――マルスは何の神?
ギリシャ神話の軍神、ローマ神話では農耕の神様とも言われています。
――マルスの人物(?)像は?
歌詞や台詞では軍人らしいことは何一つ言っておりません。女性のところに入り浸ってる様な感じです。男神の中では相当男前らしく、軍神だしかっこいい身体だったんだろうなとも思いますが、ギリシャ神話では軍神でありながらヘラクレスにボッコボコにやられてしまうらしいのでちょっと親しみやすい神様なのかなとも感じます。
――公演に向けて意気込みを!
このオペレッタにはとにかくたくさんの神様が出てきます。僕の役は『軍神』なので男らしい勇敢さが歌で表現出来たら良いなと思います。そして、衣装合わせで筋トレを命じられましたので本番までになんとかキレた身体を手に入れられる様に頑張りたいと思います(笑)
的場正剛(11/22・24出演)
――マルスは何の神?
オリュンポス十二神の一柱、軍神マルスです。ジュピターとジュノーの子とされています。
――どんな性格の神様?
戦闘の際には200メートルを超す神の姿からわざわざ人間サイズに変身して戦う熱いヤツです。ただそのせいで、神なのに半神のヘラクレスには叩きのめされ、ただの人間ディオメデスにさえ負けてしまう・・・・・・意気込みはあるけど結果が出ない空回り系神様です。
――公演に向けて意気込みを!
ギリシャ神話のパロディである『天国と地獄』。マルスは神話とは戦場を変え、『恋の戦』での戦いに明け暮れています。
恋も空回りしてしまうのか!? それとも戦場が変われば真価が発揮されるのか!?
マルスが戦い疲れ帰ってくる朝帰りのシーンでご確認下さい。

*     *     *


▼オペレッタ『天国と地獄』公演情報ページはこちら
2019年11月公演 J.オッフェンバック オペレッタ『天国と地獄』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年11月21日(木)18:30、22日(金)14:00、23日(土・祝)14:00、24日(日)14:00 日生劇場
指揮:大植英次/演出:鵜山 仁/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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期待の若手歌手による「アルテリーベ・月曜フレッシュコンサート」~10/28(月)【二期会NewFace】石井飛鳥&和田美菜子 〈恋する乙女~秋の夜に紡ぐ愛の詩~〉

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会アーティスト登場回は10月28日(月)。石井飛鳥(いしい あすか)&和田美菜子(わだ みなこ)、二人のソプラノがフレッシュな歌声を披露します!

今回もコンサートに向けて、出演の二人からメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

      *     *     *


ソプラノ 石井飛鳥
――声楽の道に決めたときのことなど自己紹介をお願いします

はじめまして。ソプラノの石井飛鳥と申します。
幼い頃に自分から親にお願いしてピアノを習わせてもらうほど、音楽が好きな子供でした。その頃から音楽に関わる仕事がしたいという気持ちを持ち続け、短大のピアノ科に進学しましたが、そこで必修科目だった副科声楽のレッスンで歌うことの楽しさに目覚め、声楽の先生から転科を提案され、声楽の道に進むことを決めました。また、その頃に声楽の先生が出演されていた二期会のオペラ公演を観にいき、オペラの魅力に惹かれたこともきっかけとなりました。
――自身の声種やレパートリー、目指している役などを教えて下さい

これまでは主にリリコソプラノの曲を歌ってきました。大学や二期会オペラ研修所などでは『ラ・ボエーム』のミミ、『椿姫』のヴィオレッタ、『夕鶴』のつう、『カプレーティ家とモンテッキ家』のジュリエッタ、『カルメン』のミカエラ、といった役を勉強させていただきました。
R.シュトラウスの曲が大好きなので『アラベラ』や『ばらの騎士』などは憧れの作品です。また、日本人なので日本語のオペラや歌曲も積極的に歌っていけたらと思っています。

――今回のコンサートのテーマと選曲のポイントは?

テーマは"恋する乙女"というタイトルの通り、オペラのヒロインたちによる愛の歌を中心に選曲しました。敷居が高いと思われがちなオペラですが、そこに登場するヒロインも恋をすれば普通の女の子と同じです。「この恋が叶わなければ死ぬわ!」というような普通より激しいことを言い放つ傾向はありますが…(笑)それでも恋をして舞い上がったり、叶わぬ想いに嘆き苦しんだりといった"恋する乙女"の姿は今も昔も変わりません。魅力溢れるヒロインたちが歌う恋の名曲をお聴きいただき、オペラをもっと身近に感じていただければ嬉しいです。

――共演者をご紹介下さい

今回、共演させていただくソプラノの和田美菜子さんは二期会オペラ研修所の同期で、共に切磋琢磨しながら勉強してきた仲間の1人です。初めて見た時、彼女の持つ上品な雰囲気に一目惚れしてしまったことを今でも覚えています。その時はクラスが違ったので話す機会はなかったものの、アリア試験などで見かける度に「あの麗しの美女だ…」と勝手に思っていたので、マスタークラスに進級して同じクラスになると分かった時は本当に嬉しかったです。約1年越しで念願叶っていざ話してみるととっても気さくでしっかり者な面もあり、また歌っている時には愛らしくてチャーミングな面も見せてくれます。今回は一緒に演奏できることになり、今からとっても楽しみです。

     *     *     *


ソプラノ 和田美菜子
――自己紹介をお願いします。声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?

ソプラノの和田美菜子と申します。
私は幼少期より歌うのが大好きでした。小学生でヴァイオリンをはじめ、ジュニアオーケストラへ入団し、音楽高校へもヴァイオリンで進学をしました。将来の事を考えはじめた時に、自身の地声は特徴があるのではないか。と感じ、実は声優さんの道を考えたり、興味を持った時期もありました。
そんな中、音楽高校で声楽を始めると…
やはり唯一無二の声を使いたい!大好きな歌を歌いたい!とスイッチが入り声楽家へ転向することを決心したのがきっかけです。
――自身の声種やレパートリー、目指している役などを教えて下さい

私の声種はソプラノ・レッジェーロです。軽やかに動くアジリタを歌うのが好きです。
今後演じてみたい役は…チャーミングなキャラクターは自身に合っていると思うので、『こうもり』アデーレや『愛の妙薬』アディーナなどを演じてみたいです。夢は、R.シュトラウス『ばらの騎士』ゾフィーを全幕演じることです。
これからも表現に磨きをかけ、オペラの魅力を伝えられるような歌い手でありたいです。

――今回のコンサートについてお教えください

~秋の夜に紡ぐ愛の詩(うた)~ 副題は《恋する乙女》です。
第一部は、イタリア語・ドイツ語・フランス語の歌曲を中心に《乙女と夜》をテーマにお届けいたします。第二部では、恋をして成長してゆく女性たちをテーマにアリアを中心に選曲いたしました。それぞれの《恋する乙女》の心を表現したいと思います。

――共演者をご紹介下さい

共演者のソプラノ石井飛鳥さんとは、二期会研修所で本科在籍中に出会いました。とっても美人で、心優しくて、素晴らしい歌声の持ち主です。そんな素敵な飛鳥さんとご一緒できる機会を頂けて感謝しております。
本科の時は朝と夜でクラスが違った為、なかなかお話ができませんでしたが、度々すれ違うたびに「可愛らしくて素敵な子だな~」と思いながら密かに片思いをしていました。(笑)
マスターに進学した時に、やっと同じクラスになり意気投合したのを思い出します。
2人で奏でる音色・声色が、どのような音楽になるか今からとても楽しみです。

秋の夜に愛の詩(うた)を、紡いでいきたいと思います。ぜひ飲みに遊びにいらしてください!
心よりお待ちしております。

     *     *     *

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第260回【二期会New Face】恋する乙女 ~秋の夜に紡ぐ愛の詩~

日時:2019年10月28日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,600円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:石井飛鳥(ソプラノ)、和田美菜子(ソプラノ)、松原裕子(ピアノ)
演奏予定曲:
 グノー 歌劇『ロメオとジュリエット』より 「私は夢に生きたい」
 プッチーニ 歌劇『ジャンニ・スキッキ』より 「私のお父さん」
 ドビュッシー 「星の夜」
 シューマン 「リーダクライス」作品39より 「月の夜」
                          ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007



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10/10(木)「二期会サロンコンサート」 Vol.202 L'amore ―愛の詩(うた)
出演者メッセージ

カワイ表参道コンサートサロン パウゼにて、毎回好評の「二期会サロンコンサート」シリーズ。
秋色も深まってゆく10月10日(木)には、悦田比呂子と加藤早紀の二人のソプラノによる色彩豊かな歌声に加え、溢れる情熱と豊かな抒情で魅了するリリック・テノール井ノ上了吏が、選りすぐりの歌曲やオペラアリアなど、名曲の数々をお届けします。
どうぞお楽しみに。一同、ご来場をお待ち申し上げております。

ソプラノ悦田比呂子

ソプラノ加藤早紀

テノール井ノ上了吏

ピアノ八木智子
公演へ向けて、出演者からメッセージをご紹介します。

     *     *     *

10月10日サロンコンサートに出演させて頂きます、ソプラノの悦田比呂子と申します。
今回のサロンコンサートは、秋の夜に愛を歌うL'amore-愛の詩と題しまして、ドイツ、フランス、スペインの歌曲やオペラアリア・重唱より"愛の詩"を選曲いたしました。
今回、初めてご一緒するソプラノの加藤早紀さんと、コンサートやオペラの舞台で共演させていただいたテノールの井ノ上了吏さん、いつも穏やかで素敵なピアノの八木智子さんと共に秋の夜に愛の詩を皆さまにお届けしたいと思っております。
素敵な愛の詩を美しいメロディーと共にいかがでしょうか? 表参道にて皆さまをお待ちしております。
会場にてお会いできますように。(悦田比呂子)

     *     *     *

皆様こんにちは。ソプラノの加藤早紀と申します。
来月に迫りました二期会サロンコンサートvol.202、副題は《L'amore ―愛の詩(うた)》。 第一部は、ドイツ語・フランス語・スペイン語でそれぞれ愛の詩の歌曲を、第二部では、イタリアオペラから愛の二重唱、アリアをお届けいたします。
今回第一部に私が歌わせていただきますツェムリンスキーの『トスカーナ地方の民謡による6つの歌』は、可愛らしい小品集です。トスカーナに伝わる詩を、ドイツの歴史学者グレゴロヴィリウスがドイツ語訳したものに、ツェムリンスキーがワルツのメロディーをつけました。うってかわって第二部では、オペラ『椿姫』の一幕二重唱を。アルフレードの愛の告白の場面をお送りします。
今回は素晴らしい歌い手の悦田比呂子さんと井ノ上了吏さん、ピアノの八木智子さんと共演させていただきます。とても充実のコンサートとなりそうで、私もいまから楽しみです! 秋の夜に愛の詩を、ご一緒にいかがでしょうか。
心よりお待ちしております。(加藤早紀)

     *     *     *

チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会サロンコンサート 2019-2020シーズン
Vol.202 L'amore ―愛の詩(うた)

日時:2019年10月10日(木) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン パウゼ
料金:全自由席 3,500円(二期会オペラ愛好会会員割引あり)
出演:悦田比呂子(ソプラノ)、加藤早紀(ソプラノ)、井ノ上了吏(テノール)、八木智子(ピアノ)
予定演奏曲目:
 ツェムリンスキー 「トスカーナ地方の民謡による6つの歌」
 リスト 「おお、私が眠りにつくときには」
 バシュレ 「愛しい夜」
 ヴェルディ オペラ『椿姫』より 「幸福なある日」
 プッチーニ オペラ『トスカ』より 「マリオ!マリオ!」
 プッチーニ オペラ『ラ・ボエーム』より 「冷たき手を」
                     ほか

※都合により演奏内容が一部変更になる場合がございます。

▼コンサート概要ページはこちら
二期会サロンコンサートVol.202 L'amore ―愛の詩(うた) - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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11月『天国と地獄』ジョン・スティクス役 吉田 連、9/9(月)アルテリーベ東京のソロ・ステージに登場!

11月公演オペレッタ『天国と地獄』にジョン・スティクス役で出演するテノール吉田 連。

 吉田 連

今年は、6月の『サロメ』にも出演しており、2本目の出演。2016年2月『イル・トロヴァトーレ』で二期会オペラ・デビューを果たして以来、これが早くも7作品目の二期会オペラ出演となります。


2019年6月公演『サロメ』より ユダヤ人2役(右から2番目が吉田)

高校生のときに参加した市民オペラの合唱団で「ハマ」ってから、プロの世界へ。颯爽とした舞台姿に、甘美な歌い口と高いアンサンブル能力ですぐに将来を期待される存在となり、17年11月には二期会の十八番オペレッタ『こうもり』でアルフレード役に抜擢され、翌年にはシャネル・ピグマリオン・アーティストにも選ばれました。

その吉田が、来る9月9日(月)に新橋にあるオペラライブレストラン、アルテリーベ東京でソロ・ステージをお届けします。出演を前に、吉田に話を聞きました。

      *     *     *

――二期会オペラ研修所修了以来、これまでに二期会だけで7作品に出演してきました。自身が出演してきた二期会公演の中で、印象深い公演は何でしたでしょうか。

吉田: どれもそれぞれに印象深い公演ばかりでしたが、その中であえて一つあえて選ぶとすれば、やはり二期会創立65周年記念公演『こうもり』が印象に残っています。 実は二期会オペラ研修生時代に初めて当てられた演目が同じ『こうもり』のアルフレードでした。しかも、なんと当時相手のフランク役を歌っていたのは、バリトン杉浦隆大くん。研修時代を共に切磋琢磨してきた仲間と同じ作品、同じ役で再共演できたことはとても感慨深かったです。



2017年11月オペレッタ『こうもり』より アルフレード役
下写真の右がフランク役の杉浦隆大。ロザリンデ役は嘉目真木子

――オペレッタのような喜劇は喜劇で、シリアスなドラマと 違う難しさがあると思います。自身では、オペレッタのときに、特に何か意識して演じ、歌われることはありますか?

吉田: オペレッタは観ていても歌っていても幸せな気持ちになる作品が多いので、とても好きです。
役を生きる、という意味では喜劇と悲劇とで特別な違いはないと思っています。その役を真剣に生き抜いた結果、出てきたものがコミカルかシリアスかの違いなのではないかと。
ただ、喜劇の方が、瞬発力が必要になることが多いのかも知れませんね。どんな要求にも答えられる心と体の柔軟性を常に持っていたいと思っています。

――11月公演『天国と地獄』で吉田さんが演じるジョン・スティクスどのような役でしょうか?

吉田: 冥界の王プルートの召使いで、劇中ではユリディスの見張り番をしています。彼自身はかつて王様だったという経歴を持っており、その辺りの彼のコンプレックスをどう掘り下げていくかが役作りをしていく上で大きなヒントになると思います。

――9月9日(月)のアルテリーベ東京でのソロ・コンサート。お客様にはどういったところを楽しんでいただきたいですか?

吉田: 「テノールリサイタル」と銘打っていますが、いわゆるコンサートホールで楽しむ演奏会とは違い、美味しいお食事を楽しみながら、ゆったりとお聴きいただけるコンサートです。
どうぞお気軽にお越し頂き、美しい音楽ともに心豊かな時間を過ごして頂けたらと思います。

      *     *     *

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第253回 テノール吉田 連 スペシャルナイト

日時:2019年9月9日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:吉田 連(テノール)、金子 渚(ピアノ)
演奏予定曲:
 ロッシーニ 「踊り」
 レスピーギ 「最後の陶酔」
 グノー 『ロメオとジュリエット』より 「太陽よ昇れ!」「おお墓よ!」
 ドニゼッティ 『愛の妙薬』より 「人知れぬ涙」
                          ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007



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▼11月オペレッタ『天国と地獄』の本公演情報はこちらから 《チケット発売中!》
J.オッフェンバック作曲 オペレッタ『天国と地獄』 - 東京二期会オペラ劇場
2019年11月21日(木)18:30、22日(金)14:00、23日(土・祝)14:00、24日(日)14:00 日生劇場
指揮:大植英次/演出:鵜山 仁/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会/〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】
=ジョン・スティクス役 吉田は11/21(木)と23(土・祝)に出演します=

●本公演のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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10月公演『蝶々夫人』キャスト紹介インタビュー連載【4】
~ボンゾ役 志村文彦

東京二期会公演はもちろん、新国立劇場、びわ湖ホール、兵庫芸術文化、日生劇場などで屈指の出演歴を誇るバス志村文彦。2018年にはオペラ『金閣寺』道詮和尚役でフランス・デビューを果たした日本を代表するバスが、自身これまでに何度も演じてきた『蝶々夫人』ボンゾ役で、今度10月の新制作公演に出演します。
今回は、そのフランスでのエピソードや、10月の公演に向けて話を聞きました。

 志村文彦

      *     *     *

――これまで多くの舞台に立ってきた志村さんですが、とりわけ印象に残っているものはありますか。

志村: ひとつというのは難しいです。 達成感を味わえたもの、譜読みに苦労したもの、体調不良で挑んだもの、それぞれに思い出があって・・・・・・決められません、すみません。


2005年2月公演『メリー・ウィドー』より
ニェーグシュ役の志村(左) 右はツェータ男爵役の故平野忠彦氏

――その都度、ひとつひとつの役に打ち込み、目の前の舞台に取り組んできたゆえの答えでしょうか。では、昨年、黛敏郎『金閣寺』にて、フランス国立ラン歌劇場(ストラスブール/ミュールーズ)の舞台に立ちました。そこでの印象に残ったエピソードがあれば、教えてください。

志村: フランス語が全くわからない状態でしたので、フランス滞在中は周りのたくさんの人たちにお世話になりました。
公演中日だったと思いますが、ビデオ録りがあるという日に日本からも何人か来てくださっていたこともあり、ちょっと色気を出して指揮者から目を離した隙に、入りの合図を見落としてしまい、ワンフレーズが一人全部ずれてしまいました。そのあとの溝口役の歌手との真剣な場面で、相手の目が笑っていたのが今でも思い出深いです。



2018年3月オペラ『金閣寺』フランス公演より 道詮和尚役 志村は右端


2019年2月オペラ『金閣寺』東京公演より(写真:三枝近志)
左は溝口役の宮本益光

――『蝶々夫人』のボンゾも何度も演じてきた役のひとつ。あらためて、ボンゾとはどのような人物でしょうか。

志村: 幸福に満ちた舞台に登場するやいなや、キリスト教に改宗した蝶々さんに怒りをあらわにして、その勢いのまま退場する、蝶々さんの運命を暗示するかのような役ですが、勝手に改宗したことに腹をたてているだけではなく、米兵と結婚する姪の将来を案じての動揺もあり、怒りの中にも愛があるのだと思っています。

――お客様へのメッセージをお願いいたします。

志村: 何度も演じさせていただいている演目ですが、新鮮な気持ちで臨みたいと思っています。 ワンシーンですが、物語に必要だったと思っていただけるようなボンゾになれば、と思います。


前回出演の『蝶々夫人』ボンゾ役(右端) 2017年10月公演より(写真:三枝近志)

      *     *     *

▼東京二期会『蝶々夫人』の本公演情報はこちらから 《チケット発売中!》
〈ザクセン州立歌劇場とデンマーク王立歌劇場との共同制作公演〉2019年10月公演 G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年10月3日(木)18:30、4日(金)14:00、5日(土)14:00、6日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
2019年10月13日(日)15:00 よこすか芸術劇場
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:宮本亜門/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉文化庁、公益財団法人東京二期会/〈制作〉公益財団法人東京二期会
<志村は東京公演の10月3日(木)と5日(土)、および横須賀公演に出演致します>

●本公演のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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ヨーロッパで250公演を指揮!注目の若手オペラ指揮者・森内 剛インタビュー
~9/1(日)二期会シーズン・オープニング・コンサート『清教徒』

9月1日(日)横浜みなとみらいホールで開催する、二期会シーズン・オープニング・コンサート:ベッリーニ『清教徒』を指揮するのは、現在フランクフルト歌劇場で活躍中の指揮者・森内 剛です。
東京二期会とは、2015年リンツ州立劇場との共同制作『魔笛』公演で指揮デニス・ラッセル・デイヴィスのアシスタントとしてプロダクションに参加。続く16年『フィガロの結婚』富山公演で日本でのオペラ指揮デビューを飾りました。
翌年の『ばらの騎士』公演でもセバスティアン・ヴァイグレのアシスタントを務め上げ、大きな信頼を得た森内は、ヴァイグレが総監督を務めるフランクフルト歌劇場の「シュトゥーディエンライター(Studienleiter)」に就任し音楽上の重責を担っています。
リンツ時代には250公演を指揮し、今年フランクフルトでもデビューを果たした森内 剛。ヨーロッパの劇場文化を体現する注目の若手指揮者に話を聞きました。

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(c)Photo.Artist Sakher Almonem

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――フランクフルト歌劇場に入られるきっかけとなったエピソードを教えてください。

森内: もともと自分がオーストリア・リンツ州立劇場に務めていたときに『魔笛』の公演で二期会との関係ができました。それがきっかけとなって、2017年『ばらの騎士』でも音楽アシスタントを務めることになったのですが、そのときのリハーサルの、ちょうど休憩時間でした。指揮のセバスティアン・ヴァイグレさんが「うちのシュトゥーディエンライターとの契約がもうすぐ打ち切られるんだけど、君はどうだい?」と声をかけてくれたのがきっかけでした。ほんとうに、自然な世間話から始まったような感じでした。

――「シュトゥーディエンライター」というのは、日本では聞きなじみのない仕事ですが、どのようなお仕事なのでしょうか?

森内: ぴったり合う役職というのは日本にはないかもしれないですね。
実はヨーロッパでも、劇場によって役割や権限は違ってきます。でも、共通する一番大きな仕事は、リハーサルのマネジメントです。リハーサルのプランを決めて、コレペティトゥア――こちらのほうがシュトゥーディエンライターよりはまだ日本では聴きなじみがあると思うのですが――のシェフとして、どのコレペティをどこの演目、どの歌手に充てるか、といったことを具体的に組み立てていきます。そして、各々の歌手の稽古具合をチェックしていくのです。

劇場によっては、実際にキャスティングに関わっていくことがあり、フランクフルトでも、シュトゥーディエンライターはキャスティングにアドバイスやサジェスチョンを求められます。歌手それぞれの声や特性を把握していないと、この仕事は務められません。ありがたいことに、僕はそういう点も信用してもらえて、支配人とそのマネージャーとは頻繁にキャスティングについて話し合っています。
フランクフルトにはアンサンブルの歌手が40名所属しています。複数の公演が同時進行している中で、全員の声質、得意な言語や稽古の進捗状況を個々に把握していかなくてはいけません。時には、彼らの精神的なサポートもします。

劇場によっては、実際に指揮者としての仕事があります。もちろんリハーサルのオーガナイズに責任があるので、そうたくさんは振れませんが、フランクフルトでは必要に応じて指揮をするという契約になっています。次のシーズンは、『マノン・レスコー』(2019年10月―11月)の4公演の指揮が決まっています。
そのほか、本指揮者が急病になったり、飛行機が飛ばないなどの緊急事態にも、自分のレパートリーの作品であればピットに立つことになります。
(※今年5月『運命の力』公演では、公演中に倒れたガエターノ・ソリマンに代わって、急遽第4幕を指揮。これがフランクフルト指揮デビューとなりました。)

一言でいうと、「なんでも屋さん」ですね。劇場のあらゆることに精通していなければ務まらないポジションです。

――音楽総監督のヴァイグレさんとはどのような存在ですか?

森内: ヴァイグレさんは、シェフとコーチという上下関係よりも、「同僚」としてフレンドリーに接してくれています。彼は世界中を飛び回っていますから、普段からメールや電話で、劇場での出来事を報告したりしますが、僕のことも信頼してくれていて、比較的ざっくばらんにコミュニケーションがとれています。僕だけでなく、ピアニストや歌手やそのほかのスタッフも、彼がいると安心するというか、仕事のしやすさはありますね。

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(c)Kirchner

――リンツ州立劇場での時代も詳しく伺いたいところなのですが、ブログの都合上またの機会にさせていただいて、今、振り返られてみて、いかがお考えでしょうか。

森内: リンツでは、9シーズンで3つのポジション(コレペティトゥア、カペルマイスター、研修所の音楽主任)を務め、250公演でピットに立ちました。ここでの9シーズンの経験があるからこそ、今のポジションがあります。僕の中では、リンツでのキャリアの延長上に、今のフランクフルトでの仕事があると思っています。
リンツには今も大切な友人がたくさんいます。フランクフルトの仕事が決まったときも、みんな喜んで祝福してくれました。劇場を去った後も、こうして友人としての関係を持ち続けられるというのは、舞台人としてほんとうにうれしいことです。

――二期会ともゆかりの深い森内さん。今回の『清教徒』に向けて。

森内: 『清教徒』を指揮するのは初めてなのですが、偶然なことに、フランクフルト歌劇場で最初に関わった作品が『清教徒』でした。なかなか上演される機会が少ない作品だけにそれだけでも奇遇といってよいのですが、そのときの指揮者がチェッケリーニさん。そうしたら、先日のリハーサルで、エルヴィーラ役の幸田浩子さんとお話をしたときに、カターニャのベッリーニ大劇場で『清教徒』を歌われたときの指揮者もチェッケリーニさんだったそうです。これも何かご縁といってよいのでしょうね。

ベッリーニという作曲家は、人間の声の持つ可能性を極限まで追求する努力をし、そしてそれに成功した数少ない作曲家であったと思います。モーツァルトやプッチーニやシュトラウスたちの場合はおそらく人間の声の極限を「知っていて」作曲したといえると思えるのです。ですが、ベッリーニはそれを超えて、人間の声がどこまでできるか、その極限を求めて可能性を広げていったのではないかと思うのです。
『清教徒』の上演回数が日本だけでなく欧米でも少ないことの大きな理由のひとつはここにあって、これを歌える歌手が見つからないから、というのがあると思います。
そういう点では、今回のプロダクションは全員が二期会所属の歌手。客観的に見ても、これは日本のオペラ界にとって特別なことだと思います。さらにそれを自分が指揮できるというのは、ほんとうに特別な喜びです。

――それでは、最後にお客様に向けて一言お願いします。

森内: 横浜でたった1回の公演なんですね。
今回を逃すと『清教徒』がライブで、このレベルのキャストで聴けるのは、何年も待たなければならないはずです。ぜひこのチャンスを逃されませんように!

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(c)Reinhard Winkler

      *     *     *

▼『清教徒』の本公演情報はこちらから 《チケット発売中!》
〈二期会シーズン・オープニング・コンサート〉 V.ベッリーニ『清教徒』(演奏会形式上演) - 東京二期会

2019年9月1日(日)14:30 横浜みなとみらいホール 大ホール
指揮:森内 剛/管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会、株式会社二期会21
〈共催〉公益財団法人神奈川フィルハーモニー管弦楽団

●本公演のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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公演迫る!「二期会サマーコンサート2019」
クリスタルコーナー出演の木梨あずさ、福嶋由記からのメッセージ

若手精鋭から重鎮まで、二期会アーティスト(歌手)が一堂に会する、恒例「二期会サマーコンサート」。
本年は<オペラに魅せられて>のタイトルで、歌手41名とピアノの名手が2日間にわたり、珠玉のオペラ・アリアと、オペラ名シーンの重唱でみなさまを魅了します。

コンサートでは毎年、新たに二期会に加わった期待のアーティストをご紹介するクリスタルコーナーがあり、今年(8月23日公演)はイタリアと熊本から2人の精鋭が登場します。
それでは、クリスタルコーナーに出演する2人からのメッセージをご紹介致しましょう。

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201908_kinashi_azusa_01.jpg木梨あずさ (ソプラノ)
私は2000年からイタリア・パルマ市に住んでいます。この19年間は私にとって本当にあっ!!という間でした。それだけこの年月が充実していたのだと改めて感じています。
渡伊直後パルマ音楽院に入学。本来の5年コースを飛び級で3年で卒業しました。そこでは基礎となる歌唱法や知識を学ぶと共に、たくさんの貴重な経験をすることが出来ました。パルマ王立歌劇場の舞台にも立ち、またコンサートにも多数出演させてもらいました。今まで数々のコンクール、オーディションに挑戦し、良い結果を得ることが出来ました。最近ではパレルモ・マッシモ歌劇場の《不思議な月のサーカス》に出演しました。「マッシモ」はイタリア語で最大という意味で、歌手にとってこの劇場で歌える事は本当に光栄なことでした!!
これからの私の夢は日本とイタリアと両方で活動していくことです。今回二期会サマーコンサートで、本場で培ったベルカント唱法を皆様に聴いて頂きたいと思います。
最後になりましたが、関係各位の皆様、ご指導くださる先生方、いつも応援してくれる友人、そして私を温かく見守ってくれる両親に心から感謝いたします。
公演の後のマッシモ劇場の前にてリラックス写真を一枚(笑)
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201908_fukushima_yuki_01.jpg福嶋由記 (ソプラノ)
皆様初めまして。私は、昨年の2018年6月に入会をさせて頂きました、ソプラノの福嶋由記と申します。
この度、二期会サマーコンサート2019への出演でお声をかけて下さいました事に、心から感謝を致しますと共に、光栄な気持ちでいっぱいでございます。
私はこれまで九州を中心に、オペラの舞台をはじめ、各種演奏会、学校や施設でのコンサート、CD・CM録音等々、多方面でソロ活動を行って参りました。二期会への入会を長年に渡り切望しておりました私はとても嬉しく、ご指導頂いた先生をはじめ、日頃より応援をして下さる方々にも大変喜んで頂きました。
熊本では2016年4月に地震が発生しました。私は翌日にオペラ「椿姫」公演を控えておりました。県内のホールは全て使用禁止、演奏者それぞれも被災をし大変な日々を送りました。同時に演奏をする事も許されない日々が続いたのです。歌わせて頂ける喜びと舞台がある事に感謝をし、このような大切な機会を与えて下さいました、関係の皆様方に感謝をし、そしてこの日が出発となる私の歌に、寄り添って下さるお客様に一期一会感謝をし、二期会会員の一人として心を込めて務めさせて頂きます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
RKKラジオ ゲスト出演中の1コマ
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▼出演者、演奏曲等、公演情報はこちらから(木梨、福嶋の出演日は8月23日)
二期会サマーコンサート2019|コンサート・ラインアップ - 東京二期会
2019年8月23日(金)18:30 オペラに魅せられてPart1
2019年8月24日(土)13:00 オペラに魅せられてPart2
渋谷区文化総合センター大和田 4F さくらホール
〈主催〉公益財団法人東京二期会

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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バリトン甲斐栄次郎からのメッセージ~9/1(日)二期会シーズン・オープニング・コンサート『清教徒』リッカルド役

201908_kai_eijirou.jpg バリトン 甲斐栄次郎

ウィーン国立歌劇場の専属ソリストを10シーズンにわたり務め、グルベローヴァ、ドミンゴ、ハンプソン、フリットリらと共演を重ねてきた日本を代表するバリトン甲斐栄次郎。9/1(日)横浜みなとみらいホールでの二期会シーズン・オープニング・コンサート『清教徒』にリッカルド役で出演します。二期会主催のオペラ公演は、新国立劇場との共催公演『鳴神』『俊寛』以来、実に15年ぶり!
すでに始まっている『清教徒』のリハーサルの終わりに話を聞きました。

      *     *     *

――二期会シーズン・オープニング・コンサート『清教徒』は、二期会初の横浜みなとみらいホールでの主催コンサートです。横浜はお好きですか?

甲斐: 横浜は大好きです。
18歳で熊本から上京、東京芸大に入学した頃、まっさきに地図を買って歩いた町が、実は横浜でした。異国情緒がただよう港や街のようすを、ぶらぶらと歩きながら見てまわったものです。

それから何度か訪れてはいましたが、ウィーン在住時代、2012年のウィーン国立歌劇場日本公演で横浜に滞在する機会がありました。毎年、ウィーン国立歌劇場の舞踏会の際に上演されている『子どものための魔笛』の横浜公演でした。小澤征爾さん発案の作品で、ウィーンではもちろんドイツ語上演で、パパゲーノが、オペラの上演に欠かせないものは何か、また、オーケストラの楽器の事などを説明しながら、魔笛の物語が進行するというものです。横浜では、当然、日本語を話すパパゲーノが必要だということで、僕がパパゲーノを務めたんです。そのときに久しぶりに横浜の街を歩き、様変わりした様子に驚きました。
今は、赤レンガ倉庫のあたりも整備されて、地下鉄もとおり、移動もしやすくなりましたよね。僕が最初に訪れた頃は、横浜博の跡地で、何もない土地に、日本丸だけが泊っている景色が記憶に残っています。だから、今の様子に、まだどうも馴染めなくて(笑)。

――ウィーンでは、子供を対象にしたオペラ上演は盛んですか。

甲斐: 僕の帰国以降は、ウィーン国立歌劇場の近くにあった劇場を子供のためのオペラ専用の劇場としているらしいのですが、僕がいたころは、屋上に仮設テントを張って、僕が所属していた10年間、毎シーズン2演目で、期間は限られますが、毎日のように上演されていました。日常的に子どもたちがオペラを見に劇場に来てくれるのです。
舞台もオーケストラもコンパクトで、歌っている目の前では、子どもたちが大きな声で笑ったり、大歓声でオーケストラの音が聞こえなくなったり、心から楽しんでいる姿を見ていて、「もっと、こうしたことをやっていかなければならないな」と、オペラの可能性の大きさを強く感じました。
横浜の公演では、ウィーンと変わらない日本の子どもたちの素直な反応に感激しました。欧米と日本では、オペラやクラシック音楽においての環境が多少は違うのかもしれませんが、子どもたちの純粋な反応を見ていて「日本の未来も明るいな!!」と思いました。

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2002年『フィガロの結婚』公演より(フィガロ 甲斐栄次郎、スザンナ 鵜飼文子)

――そして、今回の『清教徒』です。まずは共演者について。

甲斐: エルヴィーラ役の幸田浩子さんとは、第二国立劇場(現、新国立劇場)の構想から完成に至るまで、二十余年に渡り、オペラ歌手育成を実現する研修機関として設立された「オペラ研修所(第11期1996年~1998年)」の同期生で、いわば、学生という立場からプロフェッショナルへの中間になる研修の期間をご一緒し、よい刺激になりました。芸術にかかわるあらゆることを一番吸収した時期でもあったと思います。そこから研修生の皆は、文化庁の派遣芸術家として海外へと飛び立ちました。
アルトゥーロ役の大澤一彰さんとは同郷(熊本出身)で、実は知り合いになれたのは最近のことなのですが、2016年の熊本地震のときはチャリティーコンサートでも共演することができました。同郷の方とこうして、オペラの舞台に立てることは嬉しいことです。

――リッカルド役の聴きどころはいかがでしょうか。

甲斐: 自分の演じるリッカルド役というよりも、『清教徒』という作品全体の音楽を聴いていただきたいです。様式感のしっかりしている作品ですし、ひとつひとつのアリア、重唱もすばらしいですけれど、ベッリーニの音楽によるドラマを感じていただければ、と思っています。今回は舞台セットも衣裳やメイクも照明もない、演奏会形式ということもあります。話題性などを狙った読み替えや奇抜なイメージの舞台演出などが注目されがちですが、歌手としては、第一に「オペラは音楽である」ということをしっかりと認識し、本番の日まで取り組んでまいりたいと思います。その音楽が、「目に見える様に伝わる」演奏会にしたいと思っています。

――最後に、お客様にメッセージをお願いします。

甲斐: メッセージ……
音楽はどこにあるか。
音楽は、音です。ある意味、生まれた瞬間には消えていくものですね。ではどこに在るのでしょうか。それは、人々の心の中に記憶として、です。そして、劇場があって、演奏家がいて、そこにお客様がいらっしゃって、それらすべてが揃った時、音楽が成立する、それらすべてが「作品」であり、「芸術」なのです。お客様にも「オペラ」という芸術の一部であるという認識を持って頂きたいと強く願っています。
歌い、演奏するということに対し、「聴く」という積極的な行為が合わさり、人々の記憶の中に、オーケストラや声の美しさ、そして描かれる人間ドラマが刻まれていく、そのことそのものが音楽、オペラという芸術なのだと思います。そうして、長きにわたり過去から受け継がれ、この先も、10年、20年……100年と続いていく、それこそ「オペラ」なのではないでしょうか。
それが僕の一番伝えたいことです。

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2004年『鳴神』公演より(鳴神上人 甲斐栄次郎、雲の絶間姫 腰越満美)

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▼『清教徒』の本公演情報はこちらから 《チケット発売中!》
〈二期会シーズン・オープニング・コンサート〉 V.ベッリーニ『清教徒』(演奏会形式上演) - 東京二期会

2019年9月1日(日)14:30 横浜みなとみらいホール 大ホール
指揮:森内 剛/管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会、株式会社二期会21
〈共催〉公益財団法人神奈川フィルハーモニー管弦楽団

●本公演のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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10月公演『蝶々夫人』キャスト紹介インタビュー連載【3】
~蝶々夫人役 大村博美 プッチーニ・フェスティバルからの便り

現在、フランスを拠点に活躍するソプラノ大村博美が、今年7月27日にプッチーニゆかりの町トッレ・デル・ラーゴで毎年開催される世界的オペラ・フェスティバルのひとつ「第65回プッチーニ・フェスティバル」に、『蝶々夫人』のプレミエ公演において蝶々夫人役で出演します。昨年、日本人歌手初となるプレミエ主演を果たした大村が、2年連続の快挙を成し遂げます!
開幕直前の現地とつなぎ、イタリアとそして10月、日本でのワールド・プレミエに向けて話を聞きました。

      *     *     *

――昨年の印象はいかがでしたか?

大村: 昨年は猛暑の中、クーラーの無い体育館で稽古というハードな条件でした。しかも上の方がガラス張りになっている体育館で、日中はまるで温室の中でリハーサルをしているようでしたが、そんな中、共演者の皆さんと楽しく和気あいあいで励ましあいながら頑張りました。
共演者の皆さんはイタリアで活躍しているイタリア人の歌手達、美声のメキシコ人、イタリア系アイルランド人の演出家、イタリアを拠点に世界で活躍なさっている指揮者の吉田裕史さん、そしてピアニストの高崎三千さんと蝶々さんのカバーを務めて下さった岡田昌子(二期会ソプラノ)さん。舞台装置をなさった彫刻家の安田 侃さんもイタリアを拠点に大活躍なさっている日本人の大先輩で、こんなに大勢の日本人アーティストに海外の蝶々夫人のプロダクションで出会えて一緒に舞台を創れた事が本当に嬉しかったです。

舞台は湖のほとりの野外劇場。ピンカートンの船が着いて蝶々さんが望遠鏡で見る場面で、湖の水面を見つめ美しい景色を眺める事ができて、野外劇場のスケールの大きさを楽しみながら演じる事ができました。3,200席の、マイクやスピーカーの助け無しの、音響の良くない野外大劇場。それがカーテンコールの時には見渡す限り遠くのお客様までスタンディングオベーションで喜んでくださっているのを見た時は感激で胸がいっぱいになりました。苦労を共にした共演者の皆さんとその嬉しい瞬間を分かち合えて、本当に忘れられない思い出です。




Puccini Festival 2018 より

――そして、今年2年連続プレミエ出演!今の心境と意気込みを教えてください。

大村: 今年は昨年とは違う演出です。イタリア人演出家のステファノ・マッツォニス・ディ・プララフェーラさんの、ものすごく斬新なアイデアの演出です。私は今までに14ヶ国で18の違う演出で、現代版、クラシック版、色々な蝶々夫人を歌ってきましたが、この演出は2幕以降がこれまでやってきたものと全く違う世界で、コンセプトを聞いた時には正直驚きを隠せませんでした。今までとは全く違う視点とアプローチで蝶々さんの心に深く切り込んで、美しいだけではなくリアルに恐ろしいドラマを掘り下げていく演出で、この役に新しい発見がありそうです。これ以上詳しく書くとネタバレになるので書きませんが・・・終演後お客様がどういう感想を持たれるか、興味津々です。
7月27日が初日、リハーサルが始まったのは17日で、たった9日間のリハーサルでこの演出の複雑な心理の蝶々夫人を準備するのはなかなかチャレンジングですが、私を信頼して初日を任せて下さったプッチーニ・フェスティバルに感謝しつつ、演出家そして共演者の方々と創作を楽しみながらリハーサルに励んでいます。

指揮者はアルベルト・ヴェロネージさんで、今までに何回もラトヴィア国立歌劇場の蝶々夫人でご一緒し、毎回その素晴らしく生き生きした音楽に感激しながら歌ったものですが、今度はプッチーニの聖地であるトッレ・デル・ラーゴでご一緒に蝶々夫人を歌うことができるのをとても嬉しく思っています。

今年のリハーサルは幸いクーラーのついたリハーサル室なので、ありがたいです。初日6日前から、夜は野外劇場で夜中の12:00まで通し稽古の毎日です。湖のほとりの野外劇場なので舞台には蚊が多く、虫よけスプレーをして頑張ります。


舞台装置は蝶々夫人の2幕

――これまで100公演以上演じられてきて、あらためて蝶々さんは、どのような役、どのような人でしょうか。

大村: 蝶々さんは無邪気で心が純粋な、愛にあふれた人。でもただ人がいいだけではなくて「これはいけない!間違っている!」と思う事や人に対しては堂々と主張する勇気もある。苦しい境遇の中でも決して希望を捨てず、弱音を吐かずに笑顔で一生懸命に生きている。そして、言い訳しない厳しさを自分自身に対して持っている、侍魂(さむらいだましい) のある日本女性です。大好きな人(役)です! 何回やっても毎回毎回新鮮です。きっと一生歌い続けても絶対飽きる事がないと思います。そういう役に出会えて、本当に幸せだと感謝しています。

――10月、東京二期会の公演に向けての意気込みを。

大村: 宮本亜門さんの演出、髙田賢三さんの衣裳、アンドレア・バッティストーニさんの指揮、というスーパー強力な布陣のこの東京二期会の公演で蝶々さんをやらせていただけることをたいへん光栄に有り難く思っています。
プッチーニ・フェスティバルでイタリアに来るにあたって、今回フランスからではなく日本からイタリアに出発したのですが、そのおかげでイタリアに発つ直前に二期会の蝶々夫人の衣裳合わせを東京でできました。素敵な笑顔の賢三さんと亜門さんにお会いできて元気100倍になりました。そして何て素晴らしい衣裳!もう今から二期会の蝶々夫人が楽しみでしかたがありません。皆様とご一緒に、情熱をこめて生き生きとした舞台を創りたいです!

――では、最後に、トッレ・デル・ラーゴでの生活をほんの少しご紹介ください。

大村: 湖のほとりにChalet del lago(シャレ デル ラーゴ) というレストランがあって、湖を見渡す絶景のテラス席で食事ができる大好きな場所です。
昨年のプッチーニ・フェスティバルのリハーサル期間中の事でしたが、「午後の稽古と夜の舞台稽古の間の休憩時間に夕飯を食べたいけれど、レストランで食べるには時間が早すぎてまだどこも空いていない、でも、今腹ごしらえしておかないと夜中までの練習で身体がもたない、どうしよう・・・」 という時にこのレストランで思いきって事情を話してお願いしたら、こころよく無理をきいてくださって、開店前に誰もお客のいないテラス席で従業員の方々の賄いご飯と同じメニューを格安で食べさせて下さったのです。そして今年もやっぱり同じようにこころよく特別に早目の賄い夕食を食べさせて下さっています。
夕暮れ時の最高に美しい湖の景色とフェスティバルの舞台の裏側と客席を眺めながら、レストランの皆様の優しさが心にしみて、美味しい海の幸のスパゲッティがさらに一層美味しいのです。


レストラン Chalet del lago(シャレ デル ラーゴ)

舞台の裏側と客席も見えるテラス席で

レストランのご主人の優しいジュゼッペさん

それから、レストランの向かいにある、プッチーニが住んでいた家(Villa) は、今は博物館になっていますが、昨年はリハーサルと公演の合間に訪れる時間がなかったのがとても心残りでした。今年は絶対に訪れます!

プッチーニの家は三浦 環さんのゆかりの場所でもあります。三浦 環さんがローマで『蝶々夫人』の公演をなさった時にプッチーニが聴きに来ていてとても感動して終演後に楽屋を訪ね、環さんの蝶々さんは世界で唯一の最高の蝶々さんだと絶賛しました。そして、その後トッレ・デル・ラーゴのこの自分のお屋敷に環さんをご招待なさって、奥様の手料理で環さんをもてなし、ピアノを弾いて、環さんに日本の歌を何曲かリクエストして歌ってもらったり、という楽しい夕べを過ごされた場所です。
三浦 環さん。歌に人生を捧げた尊敬する大先輩。作曲家プッチーニ本人に絶賛された素晴らしい芸術家がこの場所にいらしてこの湖を眺められたのだと思うと、その特別な場所で蝶々夫人を歌える感激で胸が熱くなります。

そして、トッレ・デル・ラーゴは美しい湖だけではなく 砂浜のビーチもある街です。プッチーニが、蝶々さんの登場のシーンの"Quanto cielo quanto mar!" (何ていう空、何ていう海!)のシーンを作曲するにあたってインスピレーションを受けたこの海で、のんびり泳ぎたい!
まずは公演に向けて全力を集中して、公演後には少しゆっくりとトッレ・デル・ラーゴを楽しみたいと思っています。

2019, 7, 24
トッレ・デル・ラーゴにて

      *     *     *

▼プッチーニ・フェスティバル公式サイトの公演ページ
Locandina Madama Butterfly - Fondazione Festival Pucciniano

▼大村の快挙はメディアでも取り上げられました!
日本人として史上初の快挙!オペラ歌手 大村博美が世界の名門 プッチーニ・フェスティバルにて2年連続『蝶々夫人』主演決定! - BIGLOBEニュース
日本人として史上初の快挙!オペラ歌手・大村博美が世界的オペラの祭典で2年連続『蝶々夫人』主演に決定 - SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス

      *     *     *

▼東京二期会『蝶々夫人』の本公演情報はこちらから 《チケット発売中!》
〈ザクセン州立歌劇場とデンマーク王立歌劇場との共同制作公演〉2019年10月公演 G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年10月3日(木)18:30、4日(金)14:00、5日(土)14:00、6日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
2019年10月13日(日)15:00 よこすか芸術劇場
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:宮本亜門/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉文化庁、公益財団法人東京二期会/〈制作〉公益財団法人東京二期会
<大村は10月4日(金)と6日(日)の公演に出演致します>

●本公演のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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ブログで繋ぐ!「第14回 二期会研究会駅伝コンサート 令和《祝い》【7/27(土)公演】」
出演研究会紹介[9] イタリアオペラ研究会

二期会研究会による夏の風物詩、「第14回二期会研究会駅伝コンサート」。令和元年を記念して「祝い」をテーマに9団体のプロフェッショナルたちが満を持して、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎます。
15:30開演のオープニングステージから、19:25のゴールまでのロングラン!趣向を凝らした演奏の数々をお楽しみください。
途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみください。

今年も二期会blogでは、公演に向けて出演研究会紹介の“たすき”を繋いでまいりました。
いよいよ最終ランナーとなる「イタリアオペラ研究会」をご紹介致します。

      *      *      *

<19:00~>
(9)【イタリアオペラ研究会】
[出演]後藤美奈子、石橋佳子、伊藤 潤/[ピアノ]小野寺美樹

・プッチーニ
  『トスカ』より “歌に生き、愛に生き”
  『蝶々夫人』より “花の二重唱”
・マスカーニ
  『カヴァレリア・ルスティカーナ』 より
    “サントゥッツァ、お前がここに”
    “乾杯の歌”

今年、創立17年目となるイタリアオペラ研究会は、皆さんにもお馴染みの有名オペラからアリアや重唱をお届けします。まずは、プッチーニの代表的なオペラ『トスカ』から主人公トスカのアリア“歌に生き、愛に生き”をお楽しみください。ソプラノ後藤美奈子が絶望・悲しみを美しく切々と歌います。
同じくプッチーニの傑作『蝶々夫人』からは蝶々さんとスズキの“花の二重唱”をソプラノ後藤美奈子とメゾソプラノ石橋佳子の二重唱でお送りします。プッチーニらしい華やかなハーモニーがこのオペラの悲しい最期を際立たせます。
後半は『カヴァレリア・ルスティカーナ』から2曲お届けします。メゾソプラノ石橋佳子とテノール伊藤 潤がサントゥッツアとトゥリッドウの激しい愛憎劇を甘く情熱的な旋律で演じていきます。
そして研究会フィナーレは、駅伝最終ランナーにふさわしく、テノール伊藤 潤がトゥリッドウの“乾杯の歌”を輝かしく高らかに歌い上げます。“泡立つ酒に乾杯!”と!
魅力あふれるイタリアオペラをどうぞご堪能ください。

      *      *      *

それでは公演当日、多くのお客様のご来場を一同会場にてお待ち申し上げております。
180729ekiden_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
第14回 二期会研究会駅伝コンサート 「祝い」
日時:2019年7月27日(土) 15:30開演(15:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
(学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会
予定時刻と出演研究会:
・15:30~ オープニングステージ
・15:35~ オペレッタ研究会 ~祝おう!!ウィーンのオペレッタがここから生まれた~
・15:55~ ロシア東欧オペラ研究会 ~ロシアのお祝いのオペラ・アリアを集めて~
・16:15~ イタリア歌曲研究会 ~レスピーギ生誕140周年記念~
<休憩15分>
・16:50~ ドイツ歌曲研究会 ~後期ロマン派歌曲への誘い~
・17:10~ フランス歌曲研究会 ~音楽の祝祭 フランス、旋律の系譜~
<休憩15分>
・17:45~ 日本歌曲研究会 ~平成に生まれた歌たち~
・18:05~ ロシア歌曲研究会 ~ロシアのお祝いのロシア歌曲を集めて~
<休憩15分>
・18:40~ バッハ・バロック研究会
19:00~ イタリアオペラ研究会
・19:20~ エンディングステージ
<終演予定 19:25>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼公演詳細ページはこちら 《好評発売中!》
第14回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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7/18(木)「二期会サロンコンサート」 Vol.201 宵涼みのひととき
出演者メッセージ

カワイ表参道コンサートサロン パウゼにて、毎回好評の「二期会サロンコンサート」シリーズ。
次回開催は7月18日(木)。フランス音楽に定評のあるソプラノ松原典子とメゾソプラノ池端 歩が、フランス語、英語の歌曲、重唱、オペラアリアなど、瑞々しい演奏で魅了します。ピアノは、数々の演奏会も企画し、共演者から絶大な信望を得ている朴 令鈴です。
どうぞお聴き逃しのなく。一同、ご来場をお待ち申し上げております。

ソプラノ松原典子

メゾソプラノ池端 歩

ピアノ朴 令鈴

公演へ向けて、出演者からメッセージをご紹介します。

     *     *     *

ソプラノの松原典子です。7月18日の第201回サロンコンサートに出演させていただきます。 今回のタイトルの「宵涼み」。意味は「夏の宵、戸外や縁側に出て暑さをしのぐこと」だそうです。涼やかな気持ちになれるような爽やかな曲、背筋が少し寒くなるような曲、……全然涼やかではない曲もありますが(笑)、とにかく好きな曲ばかりを集めてみました。フランス語や英語の曲が中心のプログラムで、演奏機会のあまり多くない曲も多いのですが、解説を交えながら、親しみやすいコンサートにできたらと考えていますので、お気軽にお越しいただけましたら幸いです。
尊敬する池端さんと朴さんとご一緒させていただけるこのコンサートを、私もとても楽しみにしています。皆様にお目にかかれましたら幸いです!(松原典子)

     *     *     *

メゾソプラノの池端 歩です。共演しますソプラノの松原典子さんとは、2017年の日生オペラ『ルサルカ』に同組の森の精役として出演以来、同世代の歌い手として、そして美味しいものが大好きな「食仲間」として絆を深めてきました。
今回のプログラムでは、英仏の美しい重唱曲にもご注目いただきたいのですが、前半にはそれぞれフランスの作曲家の歌曲集を一つずつお届けします。松原さんの歌うドビュッシー『忘れられたアリエッタ』は官能的でしっとりとした曲が多く、私池端が歌うプーランク『くじ引き』は小さな子供に向けて書かれた可愛らしい小曲の詰まった作品です。声種のイメージとは逆転したような選曲ですが、そのミスマッチ(?)を楽しんでいただければと思います。伴奏ピアニストとして大活躍される朴令鈴さんも合わせ、3人のアンサンブルにご期待ください。ぜひご来場をお待ちしております。(池端 歩)

     *     *     *

チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会サロンコンサート 2019-2020シーズン
Vol.201 宵涼みのひととき

日時:2019年7月18日(木) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン パウゼ
料金:全自由席 3,500円(二期会オペラ愛好会会員割引あり)
出演:松原典子(ソプラノ)、池端 歩(メゾソプラノ)、朴 令鈴(ピアノ)
予定演奏曲目:
 ドビュッシー 歌曲集『忘れられたアリエッタ』(松原)
 プーランク 歌曲集『くじ引き』(池端)
 クィルター 「もう泣かないで」
 フォーレ 「タランテラ」
 メノッティ オペラ『霊媒』より
       「ババ、何があったの?~夕日が赤く沈めば(子守歌)」
                     ほか

※都合により演奏内容が一部変更になる場合がございます。

▼コンサート概要ページはこちら
二期会サロンコンサートVol.201 宵涼みのひととき - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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ラリアンスの七夕シャンパン・フェスに成田伊美と大川 博が登場します!
10月公演『蝶々夫人』キャスト紹介インタビュー連載~【2】ケート役 メゾソプラノ成田伊美&ヤマドリ役 バリトン大川 博

東京二期会オペラ劇場『蝶々夫人』キャスト・インタビュー第2弾は、7月7日(日)に神楽坂のフレンチ・レストラン「ラリアンス」のフェスティバル・メニュー「七夕シャンパン・フェス」に出演するメゾソプラノ成田伊美(ケート役:東京10/3・5、横須賀10/13出演)とバリトン大川 博(ヤマドリ役:東京10/4・6出演)の二人です。

成田伊美

大川 博
メゾソプラノ成田伊美は、2014年『蝶々夫人』でスズキ役のアンダースタディを務め、翌年の二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『ジューリオ・チェーザレ』のタイトルロールで二期会オペラデビュー。今回は、17年公演に続いての『蝶々夫人』ケート役を演じます。
メゾソプラノらしく貴婦人から英雄までを演じられる品格ある演技力と実直な歌唱が魅力です。
そして、バリトンの大川 博は、18年プッチーニ〈三部作〉の『ジャンニ・スキッキ』ベットでデビュー。今年はなんと6月『サロメ』兵士1、10月『蝶々夫人』ヤマドリ、そして、11月『天国と地獄』ジュピターと、3本立て続けに出演を予定している、今最も勢いある若手バリトンのひとりです。

      *     *     *

――二人は6月公演『サロメ』でも一緒でした(成田が6/6・9出演 ヘロディアスの小姓役、大川が6/5・8出演 兵士1役)。お互いの印象は?


東京二期会『サロメ』(2019年)より ヘロディアスの小姓役 成田伊美(写真左端)

成田: 大川さんの印象は現場のムードメーカーといった感じです。長時間に及ぶ稽古でしたが、大川さんのように色々な話題をみんなに提供してくださる方がいたから、和やかに進みました。


東京二期会『サロメ』(2019年)より 兵士1役 大川 博(写真手前左)

大川: はじめてお会いした時はクールな印象で、背も高く、シュッとしていて、とても素敵な方だなと思いました。ところが話してみると、気さくな方で、話も面白くて、そのギャップにびっくりしました。オペラの舞台では、歌が素晴らしいのはもちろんのこと、役になりきって演じているのがとても印象的で、沢山の刺激を受けました。

——(成田に)2017年に続いてのケート役です。どのような女性ですか?

成田: ケートはとても強い高貴な女性だと思います。3幕まで登場しませんが、ケートが現れた瞬間一気にドラマが進むと思います。なぜなら、蝶々さんが一番絶望を感じる瞬間だからです。描かれてはいませんが、ケート自身も苦悩し、あの場面に至るかと思います。歌唱部分は少ないのですが、精神的にとても重い役だと思います。


東京二期会『蝶々夫人』(2017年)より ケート役 成田伊美(写真左)

——(大川に)今回演じられるヤマドリとは、どのような人物ですか?

大川: 大きな屋敷や別荘、沢山の召使いをかかえる大金持ちの役です。何度も結婚と離婚を繰り返しているのですが、今回は蝶々夫人に結婚を申し込みます。はじめてオペラを観たときは、ヤマドリと結婚すればいいのに!と思いました(笑)蝶々さん、なんてもったいないことを!と思ってもらえるような魅力溢れるヤマドリを演じられればと思います。


東京二期会 プッチーニ〈三部作〉『ジャンニ・スキッキ』(2018年)より ベット役 大川 博(写真左)

——(成田に)今回の『蝶々夫人』は宮本亜門演出の新制作の舞台です。成田さんは前回の栗山昌良演出の舞台に立ちました。

成田: 栗山先生の『蝶々夫人』は「美」を追求した舞台でした。経験できたことを誇りに思っております。余談ですが、今大学院でオペラ上演史を研究しておりまして、栗山先生がまだお若いころのインタビューなど拝見しました。葛藤していらっしゃる様子が印象的でした。
宮本亜門さんの演出は以前から何度も拝見しております。出演は初めてなので、どのような『蝶々夫人』になるのかとても楽しみにしております。

      *     *     *

ケートとヤマドリという、オペラ上では決して交流のない珍しいカップルですが、今週末の七夕の日曜日、神楽坂のラリアンスで開催されるフェスティバル・ディナー「ラリアンス七夕シャンパン・フェス」では、息の合った歌声をお届けいたします。 シェフが選ばれたという3種類のシャンパンと特選食材のオードブル料理、そこにフレッシュなオペラの歌声を添えてスペシャルの夜をお過ごしください!

■■■ イベント情報 ■■■
第3回 ラリアンス 七夕シャンパン・フェス
日時:2019年7月7日(日) 18:00開場 18:30開宴 21:00終了
会場:神楽坂「ラリアンス」メインダイニング
  (「飯田橋駅」JR西口より徒歩2分・地下鉄B3出口より徒歩1分)
料金:前売10,000円、当日12,000円
出演:成田伊美(メゾソプラノ)、大川 博(バリトン)、湯浅加奈子(ピアノ)

●お問合せ・ご予約は
ラリアンス TEL03-3269-0007(フロント)まで

▼イベント情報ページはこちら
第3回 ラリアンス 七夕 シャンパンフェス|イベント情報 - 神楽坂 フレンチレストラン ラリアンス

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▼『蝶々夫人』の本公演情報はこちらから 《チケット発売中!》
〈ザクセン州立歌劇場とデンマーク王立歌劇場との共同制作公演〉2019年10月公演 G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年10月3日(木)18:30、4日(金)14:00、5日(土)14:00、6日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
2019年10月13日(日)15:00 よこすか芸術劇場
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:宮本亜門/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉文化庁、公益財団法人東京二期会/〈制作〉公益財団法人東京二期会

●本公演のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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ブログで繋ぐ!「第14回 二期会研究会駅伝コンサート 令和《祝い》【7/27(土)公演】」
出演研究会紹介[8] バッハ・バロック研究会

令和元年、二期会研究会による夏の風物詩、「第14回二期会研究会駅伝コンサート」は、「祝い」をテーマに、照明や構成にも趣向を凝らしたスペシャルステージでお届けいたします。
満を持して出演する9研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎ、15:30開演のオープニングステージから、19:25のゴールまでのロングラン!
途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみください。

今年も二期会blogでは、公演に向けて出演研究会紹介の“たすき”を繋いでまいります。
さぁ、いよいよリレーも終盤!出演8番目の「バッハ・バロック研究会」をご紹介いたします。

      *      *      *

<18:40~>
(8)【バッハ・バロック研究会】
[出演]井内理恵、大河原美紀子、太田三美、大原一姫、高草木玲子、田島朱季子、野崎由美、松堂美枝子、水野しのぶ、水野由加里、橋爪万里子、前田美樹、多田羅迪夫
[指揮]多田羅迪夫/[ピアノ]鈴木真理子

・ヴィヴァルディ
   『グローリア』より I.グローリア
・J.S.バッハ
   「結婚カンタータBWV202」より抜粋
   「カンタータBWV78」より No.2
   「カンタータBWV140」より No.6
   「カンタータBWV147」より No.10
                 ほか

「二期会バッハ・バロック研究会(BB研)」は、2001年秋、佐々木正利、多田羅迪夫等を中心に発足し、オペラ歌手の発声技術(ベルカント唱法)を基本としながら、いわゆるピリオド奏法によるバロック演奏とは一定の距離を隔しながらも古楽の最新研究成果も視野にいれ、モダン・ピッチでのJ.S.バッハを中心とする時代の作品演奏における歌唱芸術スタンダードの確立を目指しています。バッハの作品(カンタータは200曲以上)、そのどれもが独創的な創意に富んだ、新鮮な音楽で満ちており、私達はバッハの作品演奏を通して自らの音楽観をより豊かなものにしたいと願い、研究・実践を重ねてまいりました。
7月27日の二期会研究会駅伝コンサートでは、令和元年を記念して、ヴィヴァルディとJ.S.バッハの作品の中から、祝祭にちなんだ選りすぐりの名曲を、多田羅迪夫の指揮により、ハイライトでお届けし、一同ご来場をお待ちしております。


二期会バッハ・バロック研究会CONCERT Vol.8
バッハ&バロックへの誘い
2018年10月13日(土) Hakuju Hall(ハクジュホール)
カリッシミ『イエフテ』より

      *      *      *
180729ekiden_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
第14回 二期会研究会駅伝コンサート 「祝い」
日時:2019年7月27日(土) 15:30開演(15:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
(学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会
予定時刻と出演研究会:
・15:30~ オープニングステージ
・15:35~ オペレッタ研究会 ~祝おう!!ウィーンのオペレッタがここから生まれた~
・15:55~ ロシア東欧オペラ研究会 ~ロシアのお祝いのオペラ・アリアを集めて~
・16:15~ イタリア歌曲研究会 ~レスピーギ生誕140周年記念~
<休憩15分>
・16:50~ ドイツ歌曲研究会 ~後期ロマン派歌曲への誘い~
・17:10~ フランス歌曲研究会 ~音楽の祝祭 フランス、旋律の系譜~
<休憩15分>
・17:45~ 日本歌曲研究会 ~平成に生まれた歌たち~
・18:05~ ロシア歌曲研究会 ~ロシアのお祝いのロシア歌曲を集めて~
<休憩15分>
18:40~ バッハ・バロック研究会
・19:00~ イタリアオペラ研究会
・19:20~ エンディングステージ
<終演予定 19:25>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼公演詳細ページはこちら 《好評発売中!》
第14回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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期待の若手歌手による「アルテリーベ・月曜フレッシュコンサート」~7/15(月・祝)【二期会NewFace】中西惠子&渡邊まりえ 〈歌曲と喜歌劇のサマーパーティ〉

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の【二期会New Face】登場回は7月15日(月・祝)。中西惠子&渡邊まりえ、二人のソプラノによる「歌曲と喜歌劇のサマーパーティ」をお贈りします!
夏の唱歌にはじまり、華やかなオペレッタまで、楽しいステージを満喫してください。

今回もコンサートに向けて、出演の二人からメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

      *     *     *


ソプラノ 中西惠子
――声楽の道に決めたときのことを教えて下さい

初めまして、ソプラノの中西惠子です。
幼い頃からピアノや合唱団などお稽古事として親しんではおりましたが、真面目でも出来の良い生徒でもなかったと思います(笑)。母が音楽が大好きで、高校進学の際に音楽科を勧められました。勉強ばかりの生活よりはいいかも!と軽い気持ちで始まった音楽人生でした。
しかし、素晴らしい先生や仲間との出会いもあり、少しずつですが確実に音楽に魅了されていきました。
――自身の声種やレパートリー、目指している役などを教えて下さい

軽めの声で身長も低いのでオペラではスーブレット役を歌うことが多いです。関西人の自分の気性にも合っていると思います(笑)
オペラも大好きですが、歌曲の勉強も続けています。今年からロシア歌曲も始めました。 まだまだロシア語が顔文字に見えてしまいますが、素敵な曲が多いので早く上達したいです。

――共演者をご紹介下さい

渡邊さんとは研修所で共に学んだ仲間です。華やかな声と表現力の中に、お茶目な一面を持ち合わせている素敵な歌い手です。
今回共演するにあたり、彼女の音楽に対する熱意や真摯な態度に良い刺激を受けています。 海の日に熱いコンサートで楽しんでいただけるよう頑張ります!

     *     *     *


ソプラノ 渡邊まりえ
――声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?

バレエと聖歌隊をしていた私は、漠然と“歌って踊る職業に就きたい”という思いから宝塚歌劇を目指し始めました。宝塚に入る為に声楽のレッスンを習いに行ったところ、当時の師匠にオペラの方が向いているのでは、とおっしゃって頂きオペラを勉強し始めました。

――自身の声種やレパートリー、目指している役などを教えて下さい

声種はリリコレッジェーロです。
リヒャルト・シュトラウスの音楽が好きなので、いつか自分のものにできたらと思っています。
――今回のコンサートについて

今回は、コンサートの日が海の日、と言うことと、アットホームな空間なので前半は全て夏をテーマとした日本の歌で構成しました。
後半は、お酒の場に合わせてオペレッタでまとめました。

――共演者をご紹介下さい

研修所の同期である中西さんの音楽作りはとても素晴らしく、研修所時代からとてもいい刺激をもらっていましたので、今回ご一緒させて頂けることとなりとても嬉しく思います。

     *     *     *

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
【二期会New Face】歌曲と喜歌劇のサマーパーティ

日時:2019年7月15日(月・祝) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:中西惠子(ソプラノ)、渡邊まりえ(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 夏の唱歌
 香月 修 「4つの組曲」より
 レハール オペレッタ『メリー・ウィドー』より 「ヴィリアの歌」
 J.シュトラウス オペレッタ『こうもり』より 「田舎娘を演じる時は」
                          ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007



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10月公演『蝶々夫人』キャスト紹介インタビュー連載~【1】スズキ役 メゾソプラノ藤井麻美

今回より、本年10月の東京二期会オペラ劇場『蝶々夫人』ワールドプレミエ公演に向けて出演キャストをインタビュー形式で紹介してまいります。

第1回は、スズキ役で二期会デビューを果たす新星メゾソプラノ藤井麻美(ふじい あさみ)です。
先日の日生劇場『ヘンゼルとグレーテル』で母親役を好演したばかり。その歌声を聴いた人も多いことでしょう。
藤井は新国立劇場のオペラ研修所を修了した後、文化庁新進芸術家海外研修制度によりイタリア・ペーザロで研鑽を積み、その地ですでにスズキ役にてヨーロッパデビューを果たしている逸材ですが、東京二期会の公演が、この役を目標とするきっかけとなったと語っています。



――日生劇場『ヘンゼルとグレーテル』お疲れさまでした!「母」役はいかがでしたか?

藤井: ありがとうございます。
今回日生劇場の素晴らしいプロダクションの中で歌わせていただけた事にまず感謝をしております。私の歌わせていただきました母役は、とても魅力的でやり甲斐のある役どころでした。
このオペラの中で母が舞台上にいる時間は決して長くはありませんが、その中に喜怒哀楽全ての感情が詰め込まれています。
1幕で母は仕事を手伝わなかった子供達を厳しく叱りつける場面があります。しかし子供達が森へ行った後には、貧乏な生活故に子供達を叱ってしまう辛さを1人語る場面があります。本当は子供達を愛しているのです。この怒りから愛情を表す部分が最も難しく、しかし魅力的な部分でもありました。
また、この日生劇場のプロダクションは中学生、高校生の観賞教室という役割もあります。中高生の生の反応を感じられたことも良い刺激となりました。


日生劇場『ヘンゼルとグレーテル』より 写真左が母役の藤井麻美
(写真提供:公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]/撮影:三枝近志)

——そして、10月『蝶々夫人』スズキ役で二期会公演にデビューします。この役はイタリアでも歌ってきて、特別な思い入れもあるのではないかと思いますが、今の藤井さんにとって「スズキ」役とは?

藤井: 私にとってスズキ役は「ずっと憧れていた役」でした。
学生の頃、初めて自分でチケットを購入し観たオペラが東京二期会の『蝶々夫人』でした。美しく哀しい世界に当時の私は釘付けになりました。
このときのスズキ役は永井和子先生でした。ふと気付くと、私はいつもスズキの動作を目で追っており、幕切れ後もこの後に蝶々さんの姿を見たスズキはどんな涙を流すのだろう、とストーリーの続きを考え自分も涙しました。スズキ役が私の憧れの役となった瞬間でした。 絶対にいつかこの役をやりたい!その為にはオペラを勉強しなくては!と強く思い、新国立劇場のオペラ研修所を目指すきっかけともなりました。

そして、昨年イタリアでの国際コンクールの副賞、また劇場オーディションにもチャレンジし、スズキ役を何度か歌わせていただく機会に恵まれました。
日本人である私がスズキ役をどのように表現するか寝ても覚めても考えていました。イタリアの劇場の皆さまは明るく温かく、日本から来たメゾソプラノを迎え入れて下さいました。 稽古はタイトなスケジュールでしたが、マエストロ、演出家、歌手とでディスカッションをしながらより良いものを造り上げていく、という刺激的な現場でした。

特別な役であるスズキを、今回二期会デビューとして歌わせていただけることに感謝の気持ちでおります。
10月まで役を深めて、精一杯スズキとして生きたいと思っております。

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▼『蝶々夫人』の本公演情報はこちらから 《チケット発売中!》
〈ザクセン州立歌劇場とデンマーク王立歌劇場との共同制作公演〉2019年10月公演 G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年10月3日(木)18:30、4日(金)14:00、5日(土)14:00、6日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
2019年10月13日(日)15:00 よこすか芸術劇場
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:宮本亜門/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉文化庁、公益財団法人東京二期会/〈制作〉公益財団法人東京二期会

●本公演のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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ブログで繋ぐ!「第14回 二期会研究会駅伝コンサート 令和《祝い》【7/27(土)公演】」
出演研究会紹介[7] 日本歌曲研究会

令和元年、二期会研究会による夏の風物詩、「第14回二期会研究会駅伝コンサート」は、「祝い」をテーマに、照明や構成にも趣向を凝らしたスペシャルステージでお届けいたします。
満を持して出演する9研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎ、15:30開演のオープニングステージから、19:25のゴールまでのロングラン!
途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみください。

今年も二期会blogでは、公演に向けて出演研究会紹介の“たすき”を繋いでまいります。
今回は、出演6番目の「日本歌曲研究会」をご紹介いたします。

      *      *      *

<17:45~>
(6)【日本歌曲研究会】~平成に生まれた歌たち~
[出演]斉藤京子、丹羽京子、山本富美、清水邦子/[ピアノ]髙木由雅

・朝岡真木子 組曲「春に、あこがれ」より “きっと 春は くる”
・木下牧子 「古風な月」より “月光”
・信長貴富 「時に人が通る」より “風景”
・中田喜直 「歌をください」

令和元年最初の駅伝コンサート、日本歌曲研究会は過ぎ去った平成の時代に敬意を表してこの時代に生まれた曲の数々を集めてみました。
取り上げる作品は、朝岡真木子 組曲「春に、あこがれ」より“きっと春はくる”。木下牧子「古風な月」より“月光”。平成29年に私たち日本歌曲研究会が委嘱した作品、信長貴富 歌曲集「時に人が通る」より“風景”。そして平成12年に亡くなった中田喜直の最晩年の作品「歌をください」というラインナップです。
日本歌曲研究会では毎年新作を時の作曲家に委嘱し、定期演奏会で初演しています。そしてそれらの作品は既に第2巻まで出版されています。そして、今後この駅伝コンサートにおいてもこれらの作品を大いに取り上げ、皆様にお届けしたいと思っています。
(日本歌曲研究会代表 宮本哲朗)

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180729ekiden_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
第14回 二期会研究会駅伝コンサート 「祝い」
日時:2019年7月27日(土) 15:30開演(15:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
(学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会
予定時刻と出演研究会:
・15:30~ オープニングステージ
・15:35~ オペレッタ研究会 ~祝おう!!ウィーンのオペレッタがここから生まれた~
・15:55~ ロシア東欧オペラ研究会 ~ロシアのお祝いのオペラ・アリアを集めて~
・16:15~ イタリア歌曲研究会 ~レスピーギ生誕140周年記念~
<休憩15分>
・16:50~ ドイツ歌曲研究会 ~後期ロマン派歌曲への誘い~
・17:10~ フランス歌曲研究会 ~音楽の祝祭 フランス、旋律の系譜~
<休憩15分>
17:45~ 日本歌曲研究会 ~平成に生まれた歌たち~
・18:05~ ロシア歌曲研究会 ~ロシアのお祝いのロシア歌曲を集めて~
<休憩15分>
・18:40~ バッハ・バロック研究会
・19:00~ イタリアオペラ研究会
・19:20~ エンディングステージ
<終演予定 19:25>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼公演詳細ページはこちら 《好評発売中!》
第14回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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ブログで繋ぐ!「第14回 二期会研究会駅伝コンサート 令和《祝い》【7/27(土)公演】」
出演研究会紹介[6]ロシア歌曲研究会

令和元年、二期会研究会による夏の風物詩、「第14回二期会研究会駅伝コンサート」は、「祝い」をテーマに、照明や構成にも趣向を凝らしたスペシャルステージでお届けいたします。
満を持して出演する9研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎ、15:30開演のオープニングステージから、19:25のゴールまでのロングラン!
途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみください。

今年も二期会blogでは、公演に向けて出演研究会紹介の“たすき”を繋いでまいります。
6回目は、7番目に出演する「ロシア歌曲研究会」のご紹介です。

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<18:05~>
(7)【ロシア歌曲研究会】~お祝いのロシア歌曲を集めて~
[出演]福成紀美子、清水知加子、筧 聰子、岸本 力/[ピアノ]小笠原貞宗

・リムスキー=コルサコフ
   「雲雀の歌は高らかに」Op.43-1
   「八行詩」Op.45-3
・チャイコフスキー
   「陽は沈み」Op.73-4
   「自然と愛」(三重唱)
   「森よ お前たちを祝福する」Op.47-1

ロシアにも多くの喜びのお祝いの楽しい歌があります。
今回はリムスキー=コルサコフ(1844-1908)とチャイコフスキー(1840-1893)の作品を5曲を演奏させていただきます。
リムスキー=コルサコフ「雲雀の歌は高らかに」A.トルストイ作詩、1897年作曲。「八行詩」A.マイコフ作詩、1899年作曲。いずれもリムスキーの後期の作品であり、彼の"歌の年"としての円熟期の代表的な作品の数々です。
チャイコフスキー作曲「日は沈み」Д.ラートガウス作詩、1893年作曲で、晩年の作品です。「自然と愛」(三重唱)チャイコフスキー作詩、1870年作曲で、ロシアの冬から春への憧れの歌です。「森よ お前達を祝福する」A.Kトルストイ作詩、1880年に作曲されたこの作品はオペラアリアのような、スケールの大きい歌曲です。どうぞリムスキー=コルサコフとチャイコフスキーの作品をお楽しみ下さい。
(二期会ロシア歌曲研究会代表 岸本 力)

      *      *      *
180729ekiden_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
第14回 二期会研究会駅伝コンサート 「祝い」
日時:2019年7月27日(土) 15:30開演(15:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
(学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会
予定時刻と出演研究会:
・15:30~ オープニングステージ
・15:35~ オペレッタ研究会 ~祝おう!!ウィーンのオペレッタがここから生まれた~
・15:55~ ロシア東欧オペラ研究会 ~ロシアのお祝いのオペラ・アリアを集めて~
・16:15~ イタリア歌曲研究会 ~レスピーギ生誕140周年記念~
<休憩15分>
・16:50~ ドイツ歌曲研究会 ~後期ロマン派歌曲への誘い~
・17:10~ フランス歌曲研究会 ~音楽の祝祭 フランス、旋律の系譜~
<休憩15分>
・17:45~ 日本歌曲研究会 ~平成に生まれた歌たち~
18:05~ ロシア歌曲研究会 ~ロシアのお祝いのロシア歌曲を集めて~
<休憩15分>
・18:40~ バッハ・バロック研究会
・19:00~ イタリアオペラ研究会
・19:20~ エンディングステージ
<終演予定 19:25>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼公演詳細ページはこちら 《好評発売中!》
第14回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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ブログで繋ぐ!「第14回 二期会研究会駅伝コンサート 令和《祝い》【7/27(土)公演】」
出演研究会紹介[5]フランス歌曲研究会

令和元年、二期会研究会による夏の風物詩、「第14回二期会研究会駅伝コンサート」は、「祝い」をテーマに、照明や構成にも趣向を凝らしたスペシャルステージでお届けいたします。
満を持して出演する9研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎ、15:30開演のオープニングステージから、19:25のゴールまでのロングラン!
途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみください。

今年も二期会blogでは、公演に向けて出演研究会紹介の“たすき”を繋いでまいります。
今回は「フランス歌曲研究会」のご紹介です。

      *      *      *

<17:10~>
(5)【フランス歌曲研究会】音楽の祝祭~フランス、旋律の系譜~
[出演]荒井恵美、岡村彬子、三上道子、宮地里美/[ピアノ]須江太郎

・ラモー オペラ『プラテー』より 「アポロンの憂鬱に」
・プーランク 歌曲集『月並み』より 「すすり泣き」
・ベイツ 歌曲集『鳥たちのための歌』より 「青い鳥」
・メシアン 歌曲集『天と地の歌』より 「復活」
                    ほか

フランス歌曲研究会が選んだ祝いをテーマとした曲目は、ラモーのオペラ『プラテー』よりフォリーのアリア「アポロンの憂鬱に」です。このオペラは、ルイ15世の息子ルイ王太子の婚礼のお祝いとしてヴェルサイユ宮殿内で1745年に上演されました。この王太子は早世したため不幸にも王位にはつけませんでした。しかし王位を継いだルイ16世はフランス革命で処刑され、王制は終焉を迎えましたので、ルイ王太子は断頭台を免れた幸運な王子だったとも言えるでしょう。
歌曲は独唱曲を3曲、二重唱曲を2曲並べました。プーランク「すすり泣き」、ベイツ「青い鳥」、そしてメシアン「復活」は、それぞれが違った作風の個性的な作品です。いずれも20世紀に生まれた美しい歌曲です。フォーレ「この世ですべての魂は」、ショーソン「夜」の二重唱も合わせて、フランス歌曲の豊かな旋律の美しさをお楽しみください。
(フランス歌曲研究会代表 鎌田直純)

      *      *      *
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第14回 二期会研究会駅伝コンサート 「祝い」
日時:2019年7月27日(土) 15:30開演(15:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
(学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会
予定時刻と出演研究会:
・15:30~ オープニングステージ
・15:35~ オペレッタ研究会 ~祝おう!!ウィーンのオペレッタがここから生まれた~
・15:55~ ロシア東欧オペラ研究会 ~ロシアのお祝いのオペラ・アリアを集めて~
・16:15~ イタリア歌曲研究会 ~レスピーギ生誕140周年記念~
<休憩15分>
・16:50~ ドイツ歌曲研究会 ~後期ロマン派歌曲への誘い~
17:10~ フランス歌曲研究会 ~音楽の祝祭 フランス、旋律の系譜~
<休憩15分>
・17:45~ 日本歌曲研究会 ~平成に生まれた歌たち~
・18:05~ ロシア歌曲研究会 ~ロシアのお祝いのロシア歌曲を集めて~
<休憩15分>
・18:40~ バッハ・バロック研究会
・19:00~ イタリアオペラ研究会
・19:20~ エンディングステージ
<終演予定 19:25>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


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第14回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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開演間近!
R.シュトラウスの真髄に触れる『サロメ』を

開幕まで数十時間と迫った『サロメ』公演現場からレポートです。

今回の舞台セットは舞台いっぱいに飾られた巨大な階段。
高低差も非常に大きく、以下の写真のように最上部から見るとピットがかなり小さく見えますね。



今回の公演では東京ヴァージョンとして、照明デザインのハンス・トェルステデが照明を新たに再構築しています。
華やかな宮殿内に続く大階段を照らす月光が、音楽と絶妙に絡む様にご注目下さい。


ハンス・トェルステデと日本側スタッフが共に

指揮のセバスティアン・ヴァイグレと演出のヴィリー・デッカーは、他プロダクションでの協働経験があり、音楽と演出のそれぞれの要望を話しあいながら、濃密なドラマを練り上げています。
ヴィリー・デッカーは精力的に歌手と話しあいながら、ともすればアバンギャルドな部分が強調されるこの演目から、心理劇としてのサロメを深く掘り下げて描いています。


稽古中に意見を交わす指揮者と演出家

ここで指揮者と演出家からのメッセージをご覧ください!

▼指揮セバスティアン・ヴァイグレ、『サロメ』を語る!

▼演出ヴィリー・デッカーから自身の『サロメ』についてのメッセージ


今回オーケストラピットに入るのは読売日本交響楽団。指揮のセバスティアン・ヴァイグレが同オーケストラの常任指揮者就任後、初のオペラ公演となり、ピットいっぱいの大編成のオーケストラから圧倒的な音楽を奏でています。



二期会歌手陣も主役の両ディーヴァ、森谷真理、田崎尚美をはじめ、R.シュトラウスのこの名作を存分に楽しんで頂けること請け合いです。

一瞬も目を離せない、約1時間40分の凝縮されたオペラ体験は間もなく。どうぞお見逃しなく。

      *     *     *

▼『サロメ』の本公演情報はこちらから 《チケット発売中!》
〈ハンブルク州立歌劇場との共同制作公演〉2019年6月公演 R.シュトラウス『サロメ』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年6月5日(水)18:30、6日(木)14:00、8日(土)14:00、9日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:ヴィリー・デッカー/管弦楽:読売日本交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会/〈共催〉公益財団法人読売日本交響楽団

●本公演のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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ブログで繋ぐ!「第14回 二期会研究会駅伝コンサート 令和《祝い》【7/27(土)公演】」
出演研究会紹介[4]ドイツ歌曲研究会

令和元年、二期会研究会による夏の風物詩、「第14回二期会研究会駅伝コンサート」は、「祝い」をテーマに、照明や構成にも趣向を凝らしたスペシャルステージでお届けいたします。
満を持して出演する9研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎ、15:30開演のオープニングステージから、19:25のゴールまでのロングラン!
途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみください。

今年も二期会blogでは、公演に向けて出演研究会紹介の“たすき”を繋いでまいります。
第4回目となる今回は「ドイツ歌曲研究会」のご紹介です。

      *      *      *

<16:50~>
(4)【ドイツ歌曲研究会】~後期ロマン派歌曲への誘い~
[出演]伊藤祐子、近藤悦子/[ピアノ]中山真理

・R.シュトラウス 「献呈」(お祝い)
・J.マルクス 「夜想曲」「森の幸福」「愛がお前に触れたなら」
・R.シュトラウス 歌曲集『乙女の花』より 「矢車菊」「ケシの花」「睡蓮」

ドイツ歌曲研究会は、1991(平成3)年発足。二期会で最も歴史のある研究会のひとつです。年間10回の例会、スタジオコンサート、隔年のホール演奏会などが主な活動です。ドイツ歌曲に様々な角度からアプローチでき、その素晴らしさを共有できる素敵な研究会です。

さて、今回の駅伝コンサートでは後期ロマン派歌曲の世界へお誘いします。
お祝いの歌として、R.シュトラウスの「献呈」を選びました。敬虔な想いと感謝の気持ちが歌われている曲です。
「夜想曲」「森の幸福」「愛がお前に触れたなら」の作曲者J.マルクスは、新ウィーン学派の影響を受けながらも印象派や神秘主義の響きを取り入れ、美しく格調高い歌曲を数多く残しています。いずれも親しみやすくかつ甘美なメロディーは魅力的です。
R.シュトラウスの「乙女の花」からは全4曲のうち、「矢車菊」「ケシの花」「睡蓮」を演奏いたします。どの曲も花になぞらえて、乙女たちの姿を男性目線で描いています。愛と時にはユーモアを交えながら描かれるその姿に、何ともいえない愛おしさを感じます。
初めてお聴きになる曲目もあるかもしれませんが、是非この機会に後期ロマン派の佳曲に触れてみてはいかがでしょうか。

      *      *      *
180729ekiden_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
第14回 二期会研究会駅伝コンサート 「祝い」
日時:2019年7月27日(土) 15:30開演(15:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
(学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会
予定時刻と出演研究会:
・15:30~ オープニングステージ
・15:35~ オペレッタ研究会 ~祝おう!!ウィーンのオペレッタがここから生まれた~
・15:55~ ロシア東欧オペラ研究会 ~ロシアのお祝いのオペラ・アリアを集めて~
・16:15~ イタリア歌曲研究会 ~レスピーギ生誕140周年記念~
<休憩15分>
16:50~ ドイツ歌曲研究会 ~後期ロマン派歌曲への誘い~
・17:10~ フランス歌曲研究会 ~音楽の祝祭 フランス、旋律の系譜~
<休憩15分>
・17:45~ 日本歌曲研究会 ~平成に生まれた歌たち~
・18:05~ ロシア歌曲研究会 ~ロシアのお祝いのロシア歌曲を集めて~
<休憩15分>
・18:40~ バッハ・バロック研究会
・19:00~ イタリアオペラ研究会
・19:20~ エンディングステージ
<終演予定 19:25>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼公演詳細ページはこちら 《好評発売中!》
第14回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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期待の若手歌手による「アルテリーベ・月曜フレッシュコンサート」~6/17(月)【二期会NewFace】加藤花南&竹内伶奈 〈私たちの好きな歌~梅雨によせて~〉

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会アーティスト登場回は6月17日(月)。加藤花南(かとう かな)&竹内伶奈(たけうち れいな)、二人のソプラノがフレッシュな歌声を披露します!

今回もコンサートに向けて、出演の二人からメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

      *     *     *


ソプラノ 加藤花南
――声楽の道に決めたときのことを教えて下さい

幼少の頃からピアノを習い音楽に親しんでいました。中学2年の夏にその先生に声がいいからと勧められたのがきっかけで声楽に出会いました。もともと歌うことが大好きですぐにのめり込んだのを覚えております。そして大学生活の中でオペラを勉強していく中で、その世界に魅了され今に至っております。

――自身の声種やレパートリー、目指している役などを教えて下さい

声種はリリコ・ソプラノです。研修所時代は『椿姫』ヴィオレッタ、『マノン』、『トスカ』などを勉強させていただきました。
今回のプログラムにも入っている『トスカ』は目標としている私の憧れの役の1つです。
――今回のコンサートのテーマは?

今回は「私たちの好きな歌」というテーマにさせていただきました。
タイトル通り私たち2人がこれまで大事に歌ってきた各々のレパートリー達と共に梅雨や夏をテーマにした季節の曲も所々に取り入れながらせっかくの機会なのでソプラノ二重唱も…となかなか欲張ったプログラムになっております。
私たちの好きな歌が来ていただいた皆さんの好きな歌になったら嬉しいな…という思いを込めて。

――共演者をご紹介下さい

竹内さんとは研修所で二年間共に勉強してまいりました。可愛いらしい容姿とそれを裏切らない華やかな歌声と表現力の持ち主です。
今回共演は初めてですが、2人で奏でる演奏がどのような音楽になるのか今からとても楽しみにしております。

     *     *     *


ソプラノ 竹内伶奈
――声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?

幼少期よりピアノ、ヴァイオリン、児童合唱団に所属しており、音楽が常に身近にありました。中でも歌うことが大好きだったので、誰に言われるでもなく自然な流れで、声楽の道に進みました。

――自身の声種やレパートリー、目指している役などを教えて下さい

現在はスーブレットや娘役を、歌わせていただく機会が多いです。見た目にも合っているのかなと(笑)歳を重ねるにつれ、いずれは少しずつリリックな役柄にも挑戦出来たらなと思っております。
――今回のコンサートのテーマは?

今回のテーマはずばり「私たちの好きな歌」ということで、自分達が好きな歌、今歌いたい歌を中心に選びました。またちょうど梅雨の時期ということで、雨、そして水にちなんだ選曲となっております。この曲はどこに水が登場するのかな…?というようにも楽しんでいただけたらと思います。

――共演者をご紹介下さい

共演者の加藤さんは研修所時代の同期で、一緒に切磋琢磨した仲です。研修所では一緒に歌う機会が無かったので、今回が初共演となります。相田先生の素敵なピアノと共に、皆さまにお楽しみいただけたらと思います!

     *     *     *

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第245回【二期会New Face】私たちの好きな歌 ~梅雨によせて~

日時:2019年6月17日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:加藤花南(ソプラノ)、竹内伶奈(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 ヴィヴァルディ 『グローリア』より「我らは主をたたえ」
 プッチーニ 歌劇『ジャンニ・スキッキ』より「私のお父さん」
 プッチーニ 歌劇『トスカ』より「歌に生き、恋に生き」
 R.シュトラウス 歌劇『アラベラ』より「もしぴったりな人が現れたら」
                          ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007



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ブログで繋ぐ!「第14回 二期会研究会駅伝コンサート 令和《祝い》【7/27(土)公演】」
出演研究会紹介[3]イタリア歌曲研究会

令和元年、二期会研究会による夏の風物詩、「第14回二期会研究会駅伝コンサート」は、「祝い」をテーマに、照明や構成にも趣向を凝らしたスペシャルステージでお届けいたします。
満を持して出演する9研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎ、15:30開演のオープニングステージから、19:25のゴールまでのロングラン!
途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみください。

今年も二期会blogでは、公演に向けて出演研究会紹介の“たすき”を繋いでまいります。 今回は「イタリア歌曲研究会」をご紹介致します。

      *      *      *

<16:15~>
(3)【イタリア歌曲研究会】~レスピーギ生誕140周年記念~
[監修・ナビゲーター]鴨川太郎/[出演]石原友利子、大町加津子、里村照子、鈴木葉子、村田由紀子、中野沙枝子(会友)、村松織部、室井栄子(会友)、鴨川太郎、酒井 崇(会友)/[ピアノ]須江太郎

O.レスピーギ 作曲
・「舞踏への誘い」(酒井)
・≪6つのメロディーア≫より「マッティナータ」(村田、室井、大町、石原)
・≪森の神々≫より「牧羊神ファウヌスたち」(中野)
・≪森の神々≫より「花園の音楽」(村松)
・≪6つのリーリカ≫より「おお鎌形の月よ」(鴨川)
・≪4つのトスカーナのリスペット≫より「あなたが生まれたとき」(鈴木、里村/合唱)

今年5月、「令和」と名付けられた新しい時代が誕生しました。皆様、おめでとうございます!
イタリアでは今から140年前の7月、近代イタリア音楽に巨大な足跡を残したオットリーノ・レスピーギが生まれています。そうです、あの交響詩ローマ3部作(《ローマの噴水》《ローマの松》《ローマの祭り》)で大変有名なレスピーギが、今年、生誕140周年を迎えます。今回のイタ研の出し物は、「令和」と「レスピーギ」の誕生をお祝いして、レスピーギの歌曲だけでプログラミングされました。
小気味よくロマンティックにご婦人をエスコートする〈舞踏への誘い〉、世紀末の大詩人ダンヌンツィオの詩による〈マッティナータ〉と〈おお鎌形の月よ〉、独特な音使いで古代の神話世界を描き出す歌曲集《森の神々》から〈牧羊神ファウヌスたち〉と〈花園の音楽〉、花々や小鳥たちばかりか、天体までもが誕生を祝福するという〈あなたが生まれたとき〉。 イタ研の精鋭メンバーによる歌と鴨川太郎のナビゲート、そして駅伝のイタ研コーナーとしては初参加の須江太郎がピアノで盛り上げます!!

      *      *      *
180729ekiden_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
第14回 二期会研究会駅伝コンサート 「祝い」
日時:2019年7月27日(土) 15:30開演(15:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
(学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会
予定時刻と出演研究会:
・15:30~ オープニングステージ
・15:35~ オペレッタ研究会 ~祝おう!!ウィーンのオペレッタがここから生まれた~
・15:55~ ロシア東欧オペラ研究会 ~ロシアのお祝いのオペラ・アリアを集めて~
16:15~ イタリア歌曲研究会 ~レスピーギ生誕140周年記念~
<休憩15分>
・16:50~ ドイツ歌曲研究会 ~後期ロマン派歌曲への誘い~
・17:10~ フランス歌曲研究会 ~音楽の祝祭 フランス、旋律の系譜~
<休憩15分>
・17:45~ 日本歌曲研究会 ~平成に生まれた歌たち~
・18:05~ ロシア歌曲研究会 ~ロシアのお祝いのロシア歌曲を集めて~
<休憩15分>
・18:40~ バッハ・バロック研究会
・19:00~ イタリアオペラ研究会
・19:20~ エンディングステージ
<終演予定 19:25>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼公演詳細ページはこちら 《好評発売中!》
第14回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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6月公演『サロメ』~ドイツオペラのテノールの王道を歩む!ヘロデ役・今尾 滋インタビュー

6月公演『サロメ』でヘロデ王役を演じる、テノール今尾 滋。
もともとはバリトンとして十分すぎるほどのキャリアを積んだ後、テノールに転向。とりわけドイツオペラでの活躍が著しく、東京二期会では11年『ドン・ジョヴァンニ』ドン・オッターヴィオを好演。
往年のワーグナー・テノールであるルネ・コロからも絶賛されたという、その硬質できらめくような響きの歌唱は、2013年日生劇場のベートーヴェン『フィデリオ』フロレスタン役でも絶賛され、ドイツオペラのテノールとしての地位を確立しました。
そして、今回、R.シュトラウス『サロメ』の大役ヘロデ王として舞台に立ちます。本公演に向けて、話を聞きました。

 テノール 今尾 滋

      *     *     *

Q. 今回のヴィリー・デッカー演出『サロメ』のヘロデ王は、どのような人物でしょうか。

今尾: 常に「不安である」というのが、ヘロデの特徴だと思います。彼は、先王ヘロデ大王(オペラには登場しないヘロデの父)と違って、自分の実力、能力で王になったわけではありません。それゆえに、将来の不穏さや洗礼者ヨハネ(ヨカナーン)の力を読みぬく勘の良さみたいなものは持っていて、でもいつも自分では決められない、リーダーシップのない、王族の中で例外的に弱い存在だと思います。


2011年11月『ドン・ジョヴァンニ』ドン・オッターヴィオ役

Q. 不安であるがゆえに注意深い、用心深いということでしょうか

今尾: いつも逃げ場を探している、という感じですね。
ヘロディアスのことをもはや愛の対象と見られなくなっていても、その存在には頼らざるを得ない。酒池肉林の宴を催すのも、「これはローマ皇帝からいただいた酒だ」といって権威づけて飲み干すのも、そうした心象のあらわれでしょうし、サロメにあれほどまで迫っていくのも、おそらく現実の不安から逃れたい一心なのではないかと思っています。


2013年 日生劇場『フィデリオ』フロレスタン役
撮影:三枝近志 写真提供:公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]

Q. すでに舞台装置である巨大な階段の上で稽古をしていますが、いかがですか?

今尾: 膝がキツイです(笑)
若い頃は、こんなのなんともなかったのですけど・・・役作りと言いたいところですが、いや、「地」でもう足元が・・・お客様にも、そんな姿を見ていただきたいな、と(笑)。 演出に触れることですが、下手から上手に向かって緩やかに斜め下がりになっていて、単に階段というだけでなく、とても不安定ですよね。ある意味、ヘロデ自身の心象の中で演技をしているような感じかな。わからないですけどね。


2016年9月『トリスタンとイゾルデ』メロート役(中央)

Q. 最後に、着実に拓いきたドイツオペラのレパートリーの道。自身ではどのように考えているのでしょうか。

今尾: もとより、歌手になろうと思う前からワーグナーが大好きだったんですね。声楽を始めてからも、当初はバリトンで、自分の声はワーグナーのバリトン役には合わないな、と思っていました。サントリーホール・オペラ・アカデミーの講師をしていたとき、指揮者のニコラ・ルイゾッティ氏から「君は絶対テノールだ」と言われたことが、私の心を熱く動かしまして、それまでも実は何度か試みてはうまくいかなかった声種転向を、これが最後というつもりでチャレンジしました。すると、テクニックもついてきていたのでしょう、手ごたえを感じることができたのでした。テノールとして最初に歌ったのが『ヴァルキューレ』のジークムントでした。
ドイツオペラのテノールは、内面的な充実があってやりがいがあります。また、やはり自分の声にも合っていると思います。これからも、ワーグナー作品は、もう歌えるだけ歌いたいですし、ベートーヴェンの『フィデリオ』もまた歌いたいですし、そしてリヒャルト・シュトラウスも。理想ばっかりで、すみません(笑)。
ヘロデ、聴きにいらしてください!

      *     *     *

▼『サロメ』の本公演情報はこちらから 《チケット発売中!》
〈ハンブルク州立歌劇場との共同制作公演〉2019年6月公演 R.シュトラウス『サロメ』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年6月5日(水)18:30、6日(木)14:00、8日(土)14:00、9日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:ヴィリー・デッカー/管弦楽:読売日本交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会/〈共催〉公益財団法人読売日本交響楽団

●本公演のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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ブログで繋ぐ!「第14回 二期会研究会駅伝コンサート 令和《祝い》【7/27(土)公演】」
出演研究会紹介[2] ロシア東欧オペラ研究会

令和元年、二期会研究会による夏の風物詩、「第14回二期会研究会駅伝コンサート」は、「祝い」をテーマに、照明や構成にも趣向を凝らしたスペシャルステージでお届けいたします。
満を持して出演する9研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎ、15:30開演のオープニングステージから、19:25のゴールまでのロングラン!
途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみください。

今年も二期会blogでは、公演に向けて出演研究会紹介の“たすき”を繋いでまいります。 第2回目は「ロシア東欧オペラ研究会」をご紹介致します。

      *      *      *

<15:55~>
(2)【ロシア東欧オペラ研究会】~お祝いのロシア東欧オペラ・アリアを集めて ~
[出演]牧野舞子、堺 裕貴、石井真弓、渡部智也/[ピアノ]小笠原貞宗

リムスキー=コルサコフ 『サルタン帝物語』より “白鳥のアリア”
プロコフィエフ 『戦争と平和』より “クトゥーゾフ将軍のアリア”
グリンカ 『イワン・スサーニン』より “ヴァーニャのアリア”
チャイコフスキー 『エフゲニー・オネーギン』より “グレーミン公のアリア”
       『スペードの女王』より 劇中劇“プリルーパと羊飼いの二重唱”

最初はリムスキー=ルサコフの民話オペラ『サルタン帝物語』より"白鳥のアリア"(実は白鳥になっているが私は王女なのよ!)と歌われる。続いて、プロコフィエフの文豪レフ・トルストイ原作のオペラ『戦争と平和』からクトゥーゾフ将軍のアリア(ロシア軍に必ず勝利をもたらす!)と平和と希望を込められて歌われる。グリンカはロシア音楽の父とされていて、彼のオペラ『イワン・スサーニン』の"養子ヴァーニャのアリア"は、スサーニン家の幸せを祈って歌われる。続いてチャイコフスキーのオペラ『エフゲニー・オネーギン』のグレミン公爵のアリアは(タチヤーナと結婚して、何と幸せな事か!)と人生の喜びに満ちて歌われる。同じくチャイコフスキーのオペラ『スペードの女王』から、仮面舞踏会の中でのプリレーパと羊飼いとの劇中劇は、二人の楽しげな二重唱である。  岸本 力

      *      *      *
180729ekiden_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
第14回 二期会研究会駅伝コンサート 「祝い」
日時:2019年7月27日(土) 15:30開演(15:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
(学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会
予定時刻と出演研究会:
・15:30~ オープニングステージ
・15:35~ オペレッタ研究会 ~祝おう!!ウィーンのオペレッタがここから生まれた~
15:55~ ロシア東欧オペラ研究会 ~ロシアのお祝いのオペラ・アリアを集めて~
・16:15~ イタリア歌曲研究会 ~レスピーギ生誕140周年記念~
<休憩15分>
・16:50~ ドイツ歌曲研究会 ~後期ロマン派歌曲への誘い~
・17:10~ フランス歌曲研究会 ~音楽の祝祭 フランス、旋律の系譜~
<休憩15分>
・17:45~ 日本歌曲研究会 ~平成に生まれた歌たち~
・18:05~ ロシア歌曲研究会 ~ロシアのお祝いのロシア歌曲を集めて~
<休憩15分>
・18:40~ バッハ・バロック研究会
・19:00~ イタリアオペラ研究会
・19:20~ エンディングステージ
<終演予定 19:25>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼公演詳細ページはこちら 《好評発売中!》
第14回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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ブログで繋ぐ!「第14回 二期会研究会駅伝コンサート 令和《祝い》【7/27(土)公演】」
出演研究会紹介[1] オペレッタ研究会

令和元年、二期会研究会による夏の風物詩、「第14回二期会研究会駅伝コンサート」は、「祝い」をテーマに、照明や構成にも趣向を凝らしたスペシャルステージでお届けいたします。
満を持して出演する9研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎ、15:30開演のオープニングステージから、19:25のゴールまでのロングラン!
途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみください。

今年も二期会blogでは、公演に向けて出演研究会紹介の“たすき”を繋いでまいります。 まずはトップバッターの「オペレッタ研究会」をご紹介致します。

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<15:35~>
(1)【オペレッタ研究会】~祝う! ウィーン~ オペレッタはここから生まれた
[構成]黒田晋也/[振付]川西清彦/[出演]赤澤 舞、小林晴美、近藤幸江、齋藤 彩、推屋 瞳、宗田舞子、珍田さほり、松本麻希子、茂木真由美、森山由美子、黒田晋也/[ピアノ]山中聡子

オッフェンバック 『天国と地獄』より
       “あんたの手口はバレバレよ” “カンカン”
スッペ 『美しきガラテア』より “わが魂は静かに呼びかける”
    『ボッカチオ』より “手紙の三重唱”

『天国と地獄』は日本語の題名。正式には『地獄のオルフェイス』1858年10月21日パリで上演され爆発的なヒットとなった。勿論ウィーンでも上演され、オッフェンバックの作品は、スッペ、J.シュトラウスと継承され、ウィーンオペレッタの基盤となりました。今回はその原点に帰り、オッフェンバックとスッペを取り上げます。特に『天国と地獄』『ボッカチオ』は大正時代の浅草オペラでも人気を博しました。♪カステラ一番電話は二番~で有名なカンカンをオペレッタ 研究会のアレンジでどの様に歌い踊るか乞うご期待。『ボッカチオ』は「恋はやさし野辺の花よ」と新しい歌詞「あなたの胸に愛があれば」を聴き比べて下さい。大正から令和と続きます。そして我が研究会の踊りにもご注目を・・・。歌って踊って芝居をするオペレッタの三大要素は私達の必須条件です。どうぞお楽しみ下さい。



180729ekiden_thumb.jpg 公演チラシ(PDF)■■■ 公演情報 ■■■
第14回 二期会研究会駅伝コンサート 「祝い」
日時:2019年7月27日(土) 15:30開演(15:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール
(JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
(学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会
予定時刻と出演研究会:
・15:30~ オープニングステージ
15:35~ オペレッタ研究会 ~祝おう!!ウィーンのオペレッタがここから生まれた~
・15:55~ ロシア東欧オペラ研究会 ~ロシアのお祝いのオペラ・アリアを集めて~
・16:15~ イタリア歌曲研究会 ~レスピーギ生誕140周年記念~
<休憩15分>
・16:50~ ドイツ歌曲研究会 ~後期ロマン派歌曲への誘い~
・17:10~ フランス歌曲研究会 ~音楽の祝祭 フランス、旋律の系譜~
<休憩15分>
・17:45~ 日本歌曲研究会 ~平成に生まれた歌たち~
・18:05~ ロシア歌曲研究会 ~ロシアのお祝いのロシア歌曲を集めて~
<休憩15分>
・18:40~ バッハ・バロック研究会
・19:00~ イタリアオペラ研究会
・19:20~ エンディングステージ
<終演予定 19:25>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼公演詳細ページはこちら 《好評発売中!》
第14回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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期待の若手歌手による「アルテリーベ・月曜フレッシュコンサート」~5/13(月)【二期会NewFace】新井ちひろ&西口彰子 〈歌の宝石箱〉

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会アーティスト登場回は5月13日(月)。新井ちひろ(あらい ちひろ)&西口彰子(にしぐち あきこ)、二人のソプラノがフレッシュな歌声を披露します!

今回もコンサートに向けて、出演の二人からメッセージが届いておりますので、さっそくご紹介いたします。

      *     *     *


ソプラノ 新井ちひろ
――声楽の道を志すきっかけ等、教えて下さい

物心がついた頃から歌うことが大好きで、地元の少年少女合唱団に入り、毎日のように歌を歌っていました。私自身は覚えていないのですが、母曰く「私は大きくなったら歌手になるんだ!」とみんなに宣言していたそうです。そのころから歌に対する気持ちが変わらないのかと思うと、自分でも驚きです。

――自身の声種、レパートリー、将来目指している役は?

声種はレッジェーロで、『コジ・ファン・トゥッテ』のデスピーナ、『カプレーティ家とモンテッキ家』のジュリエッタをレパートリーとしています。これから取り組みたい役は、『こうもり』のアデーレです。研修所の授業でアリアや、重唱を勉強し、セリフの楽しさや難しさ、そしてオペレッタならではのコミカルな演技やダンスに魅了されました。セリフもたくさんあるので、ドイツ語もしっかり勉強しながら、全幕通してアデーレを演じてみたいです。
――今回のコンサートのテーマは?

今回、副題が「歌の宝石箱」ということで、日本歌曲やイタリア歌曲、オペラ重唱など、バラエティーに富んだ曲目を散りばめました。選曲のポイントとしては、今回初めて挑戦するアメイジンググレイスです。どなたでもよくご存知の曲を1曲入れたいと思い選びました。作詞家のジョン・ニュートンは、「この世に生まれて来たことへの感謝」をこの詩に込めました。私自身も、応援してくださるお客様、友人や家族に、感謝の気持を込めて歌いたいと思います。

――共演者をご紹介下さい

共演者の西口彰子さんとは、二期会研修所のマスタークラスで共に学び、一緒に小道具係もこなした仲です。いつも笑顔で、クラスでもムードメーカ的な存在でした。お互い栃木県出身なので、息ぴったりのトークや二重唱で、皆さまに楽しいひと時をお届けしたいです。

     *     *     *


ソプラノ 西口彰子
――声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?

声楽のレッスンを初めて受けたのは5歳の時ですが、本格的に声楽の道に進んだのは高校に入学してからです。高校一年生の時に、自分の人生を歌に賭けてみたい、そんな思いから、幼少の頃お世話になった歌の先生から、本格的に指導を受けるようになりました。

――自身の声種、目指している役やステージは?

アメリカに留学していたこともあり、レパートリーはバロックからミュージカルに至るまで、幅広く学びました。軽いソプラノの役を歌うことが多かったですが、最近はリリック・ソプラノに移行しつつあるように思います。今後はこれまで歌ってこなかったドラマチックな役にも挑戦したいと思っています。
――今回のコンサートのテーマは?

月曜の夜のコンサートということで、お仕事帰りの方のお疲れが癒されるような曲、また明日からのエネルギーになるような曲も選曲致しました。どれも私も宝物のような作品です。

――共演者をご紹介下さい

フレッシュなソプラノ新井ちひろさん、そして初共演となります髙田恵子さんとの演奏、とても楽しみです。

     *     *     *

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第240回【二期会New Face】歌の宝石箱

日時:2019年5月13日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:新井ちひろ(ソプラノ)、西口彰子(ソプラノ)、髙田恵子(ピアノ)
演奏予定曲:
 ドビュッシー 『忘れられた小唄』より 「巷に雨の降るごとく」「グリーン」
 ヨハン・シュトラウスII世 喜歌劇『こうもり』より 「侯爵様、あなたのようなお方は」
 フンパーディンク 歌劇『ヘンゼルとグレーテル』より 「一緒に踊りましょう」
                          ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007



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2019年10月公演『蝶々夫人』〈新制作>ワールドプレミエ公演チケット発売!~バッティストーニ、宮本亜門ほかからのメッセージ集!!

新しい元号「令和」が発表されました!
今年から来年にかけて国際的なスポーツの祭典が日本で開催され、日本全体が新しい時代にむけて花開かせようとしている中、東京二期会も新しい時代の幕開けにプッチーニの不朽の名作『蝶々夫人』のニュープロダクションをお贈りします!
チケットもついに先週末4月13日(土)から発売開始となりました!

演出 宮本亜門、衣裳デザイン 髙田賢三といった日本を代表する国際的アーティストが東京二期会オペラに集結!そして、来る2020年の五輪イヤーには名門ザクセン州立歌劇場(ゼンパーオーパー・ドレスデン)と、デンマーク王立歌劇場でも上演されることが決定しています。まさに、日本から発信するワールドプレミエ公演です。

それではまず、この公演にかける演出 宮本亜門からのメッセージをどうぞ。

そして、日本で初めてプッチーニのオペラを披露する、指揮アンドレア・バッティストーニから!

蝶々夫人役 森谷真理インタビュー

ピンカートン役 樋口達哉インタビュー

シャープレス役 黒田博インタビュー


ここまで初日公演を中心に、チケットのご予約が殺到しております。
どうぞよいお席でご鑑賞いただけますよう、ご予約はお早めに!

     *     *     *

▼公演詳細はこちらから
《ザクセン州立歌劇場とデンマーク王立歌劇場との共同制作公演》G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場
2019年10月3日(木)18:30、4日(金)14:00、5日(土)14:00、6日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:宮本亜門
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団/合唱:二期会合唱団
〈主催〉文化庁、公益財団法人東京二期会
〈制作〉公益財団法人東京二期会

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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【イベント・レポート】3/29(金)開催~《二期会プレ・ソワレ》テノール高田正人「講師」による、『エロディアード』『サロメ』プレトーク&國光ともこ・田崎尚美ミニ・コンサート

去る3月29日(金)に新宿にある舞台劇術活動の拠点地、「芸能花伝舎」にて4月公演『エロディアード』、6月公演『サロメ』のプレイベントを開催。講師にテノール高田正人、両公演のキャストを代表して『エロディアード』から國光ともこ、『サロメ』から田崎尚美、ピアノには『サロメ』の音楽スタッフ湯浅加奈子が出演しました。



芸能花伝舎では昨年、2018年3月にも東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『ノルマ』を前にプレトーク&コンサートを開催(テノール 城 宏憲と舞台構成の菊池裕美子が出演)。続いて8月には、9月のプッチーニ〈三部作〉公演に向け、すみだパークスタジオ内SASAYAカフェでのプレトークを開催し、「講師」高田正人が登場!
これらが好評で、ご来場のお客様から同様の企画の開催を希望される声を多数いただきましたので、今回の企画が実現に至りました!



今回のテーマは「ふたりのサロメ」。
これまでにもご紹介してきたとおり、4月公演『エロディアード』と6月公演『サロメ』は、同じ物語が大元となって作られたオペラで、音楽もドラマの内容もまったく違った作品です。
今回は、高田正人が、自身も2010年の東京二期会オペラ劇場『サロメ』(P.コンヴュチュニー演出)に出演した経験も交えながら、キリスト教の「聖書」などに見られるオリジナルの物語と、比較的オリジナルに近い『サロメ』、そして、フランスのロマンティックな物語に脚色された『エロディアード』という順番で、それぞれの物語の違いを解説しました。




解説の合間には、6月『サロメ』から田崎尚美、4月『エロディアード』から國光ともこ の両演目のサロメ役が登場し、高田からのインタビューに答えました。
そして、イベントの最後には「ふたりのサロメ」から、ご来場のみなさまに歌のプレゼント。國光サロメが、預言者ジャンへのピュアな恋心を歌う第1幕のアリア「彼は優しく、美しい」を披露すると、田崎サロメは、最期の絶唱、皿上のヨカナーンの首へ口づけを施しました。
まったく違った感情の表出でありながら、実は一途な想いであることに変わりはないという、不思議。ぜひ両演目ともご鑑賞ください!





そして今回は、イベントでの解説とインタビューの動画も公開いたしました!
イベントにお越しになれなかった方も、もう一度お話を聞きたいという方も、高田講師のユーモアあふれる詳しい解説をどうぞお楽しみください!

▼2つの「サロメ」、何が同じで何が違うか


▼登場人物相関図


▼R.シュトラウス『サロメ』解説&サロメ役田崎尚美インタビュー


▼マスネ『エロディアード』解説&サロメ役國光ともこインタビュー



▼『エロディアード』の本公演情報はこちらから 《チケット発売中!》
〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉2019年4月公演 J.マスネ『エロディアード』(セミ・ステージ形式) - 東京二期会オペラ劇場
2019年4月27日(土)17:00、28日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:ミシェル・プラッソン/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団/合唱:二期会合唱団
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

▼『サロメ』の本公演情報はこちらから 《チケット発売中!》
《ハンブルク州立歌劇場との共同制作公演》R.シュトラウス『サロメ』 - 東京二期会オペラ劇場
2019年6月5日(水)18:30、6日(木)14:00、8日(土)14:00、9日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:ヴィリー・デッカー
管弦楽:読売日本交響楽団/合唱:二期会合唱団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人読売日本交響楽団

●『エロディアード』&『サロメ』のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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期待の若手歌手による「アルテリーベ・月曜フレッシュコンサート」~4/15(月)【二期会NewFace】川田桜香&藤村佐和子 〈歌の花束をあなたに〉

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会アーティスト登場回は4月15日(月)。川田桜香&藤村佐和子、二人のソプラノがフレッシュな歌声を披露します!

それではいつものようにコンサートに向けて、出演の二人からメッセージが届いておりますので、さっそくご紹介いたします。

      *     *     *


ソプラノ 川田桜香
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします

ソプラノの川田桜香(かわだ おうか)と申します。
小さい頃から歌を歌うことが好きでした。が、人前に立つことが全く好きではなく、ピアノの発表会の自分の出番の前、過度な緊張のために戻してしまったこともあるくらいでした。それでも歌もピアノも好きで、いつか音大に行きたいと思うようになりましたが、人前には出たくない自分との闘いでした。
大学のオペラサークルでも裏方をやっていました。延々と楽譜をコピーしたり、香盤表を作ったり、みんなでリノを敷いたり…とても大変でしたが、袖から見る舞台はなんとも言えない感動がありました。
もっと歌を勉強したいという思いから大学院に入ってからは、舞台に立つ回数が物理的に増え、緊張状態の自分にもだんだんと慣れていきました。
私の場合、声楽の道を決めたきっかけはこれ!というものがはっきりとあるわけではないのですが、もっとよりよい自分になりたくて、それを追い求めていくことが、声楽の道を進むことだったように思います。
――自身の声種、レパートリー、将来目指している役は?

声種はレッジェーロです。
声種柄、妖精や、うぐいす、炎など、人間ではない役を演じる機会が多くはありますが、研修所でも勉強させていただきました『リゴレット』のジルダは、一番自分が目指している役でもあります。
また、オペレッタやフランス歌曲も特に好きです。セリフだけでのお芝居も好きです。演じることが大好きです。

――今回のコンサートについて

今回のコンサートのタイトルはソプラノ藤村さんとも様々な案を出し合い、かなり悩んだのですが、4月の春のコンサートということで「歌の花束をあなたに」に決めました。
前半プログラムは春の訪れを感じられるような花・鳥・風に関する曲を集めてみました(月を入れれば良かったです)。後半は、それぞれキャラクターや表情の違うアリアをご用意しております。私たちの色とりどりの歌の花束を、お越し下さる方々にお楽しみいただけると幸いです。

――共演者をご紹介下さい

ご一緒するソプラノ藤村佐和子さんとは、今回のアルテリーベフレッシュコンサートで初めてご一緒します。
それぞれお互い、研修所のクラスも期も、出身大学も違うので、ご一緒できることをとても嬉しく、ご縁をありがたく思います。
先日とても驚いたことがありまして、彼女の出演する予定の舞台の、彼女の役の衣装案の写真に、私の写真が使われていたことがあったと知りました。(笑)
とてもしっかりされている方で、打ち合わせなど進めていく中でとても彼女に助けられております。
お会いできることがとても楽しみです。

     *     *     *


ソプラノ 藤村佐和子
――声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?自己紹介をお願いします

はじめまして、ソプラノの藤村佐和子(ふじむら さわこ)と申します。
小さいときからピアノを習っており、また母校の中学校は合唱がとても盛んな学校だったこともあって、幼い頃から音楽が大好きでいつもすぐ近くにありました。
高校生になって進路を考え始めたとき、最初は声楽の道に進もうとはそんな発想すらありませんでした。
でも高校二年生の夏休み、あるミュージカルを偶然一番前の席で観ることができたとき、私もこの舞台に立ちたい、舞台に立つ人になりたいと衝動的に思いました。そして音楽の基礎を勉強しようと音大受験を決めました。それが声楽を勉強しようと思ったきっかけです。
一緒に観に行った母は、このとき連れて行かなければ…と今でも後悔しているようですが(笑)、でもいつも私のやりたいことをやらせてくれて一番近くで応援してくれる家族には本当に感謝しかありません。
――自身の声種、目指している役やステージは?

声種はソプラノです。
研修所では『フィガロの結婚』のスザンナや『ドン・パスクワーレ』のノリーナ、『ファウスト』のマルガレーテなどを勉強させて頂きました。
始まりがミュージカルだったこともあり今ももちろんミュージカルが大好きです。
今後はオペラに限らずオペレッタ、ミュージカルなど様々なジャンルの舞台に立ちたいと思っております。
そして今は亡き恩師に届けられるような歌を歌いたいです。

――今回のコンサートのプログラムついて

新年度の始まり、春真っ盛りのこの時期にコンサートをさせて頂けるということで第一部には春らしい曲を、第二部にはソプラノ二人のそれぞれ違った声音をお楽しみ頂けるようなオペラアリアを入れてみました。

――共演者をご紹介下さい

今回川田桜香さん、ピアニストの松原裕子さんとは初めてご一緒させて頂きます。
そしてアルテリーベ東京に初めて出演させて頂けるという初めてづくしでこのような機会を頂けたことをとても嬉しく思います。
皆さまにお楽しみ頂けますよう精一杯頑張ります!!

     *     *     *

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第237回【二期会New Face】歌の花束をあなたに

日時:2019年4月15日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:川田桜香(ソプラノ)、藤村佐和子(ソプラノ)、松原裕子(ピアノ)
演奏予定曲:
 朝岡真木子 「花のワルツ」
 木下牧子 「風をみたひと」
 バーンスタイン 『キャンディード』より 「着飾ってきらびやかに」
 プッチーニ 『ラ・ボエーム』より 「私の名はミミ」                           ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007



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【二つのサロメ】~『エロディアード』エロデ役のバリトン小森輝彦に聞く~威厳ある王が抱く、少年のような恋心

ドイツのアルテンブルク・ゲラ市立劇場の専属第一バリトンを長きにわたり務め、2011年、日本人初となるドイツの「宮廷歌手」の称号を授かる小森輝彦。4月公演『エロディアード』にて古代パレスティナ・ユダヤの国を治めるエロデを務めます。
第一線のオペラ、オーケストラ・コンサートで引く手あまたの活躍を続ける小森。指揮のミシェル・プラッソンとは、2010年『ファウストの劫罰』、13年『ホフマン物語』と過去2回の東京二期会公演に主演し、共演を果たしてきました。
舞台の上ではもちろんのこと、ドイツでそうであったように、二期会オペラの稽古場でも小森は常にリーダー的な存在。毎回差し入れる自家製ドイツパンを楽しみにしている共演者も多いとか。

▼差し入れの自家製ドイツパンのこと
私の差し入れ Vol.3 Baritone 小森輝彦×自家製ドイツパン|オペラを楽しむ - 東京二期会

奇遇なことに、その二期会デビューは、2000年4月新国立劇場共催公演『サロメ』ヨハナーン役でした。今、小森にとって「ふたつめのサロメ」となる『エロディアード』にむけて、話を聞きました。



      *     *     *

――『エロディアード』のエロデは、どのような人物でしょうか

小森: 恋の熱に浮かされて、王としての自分の責務を忘れるほど、ある意味で純粋、ある意味で浅薄な人物と思っています。政治的な自分の立場を、恋する男としての自分の想いによって大きく動かしてしまうところは浅薄に思えますが、愛に見る彼の真実を浮かび上がらせたいです。


2010年7月 東京二期会 ベルリオーズ『ファウストの劫罰』より メフィストフェレス役(右)

――「ふたつのサロメ」~マスネ『エロディアード』とR.シュトラウス『サロメ』を続けて上演するのですが、同一人物である「エロデ」と「ヘロデ」、または預言者「ジャン」と「ヨハナーン」との関係性の違いまたは共通する点はありますか

小森: 『サロメ』でのヘロデは、恋する男、と言う要素は見せているものの、純愛とは遠い形ですね。『エロディアード』のエロデは、まるで初恋のようにサロメに恋をします。少年の様です。それでいて王の威厳もあるのですが、この人物のひどいところは、あろうことか、国の政を自分のその少年の様な恋心のために利用し、曲げてしまおうとするところです。ユダヤの民の運命を自分の恋に利用するのです。その利己的な姿勢は道徳的には容認できるものではありませんが、マスネの音楽を伴うとそこに納得がいってしまうのです。ここでも音楽の魔力を見る気がします。
『サロメ』の予言者ヨハナーンは、僕の二期会デビュー、新国立劇場デビューの役で、もう19年前のことでした。『エロディアード』のジャンも、サロメへの態度は全く違いますが、オペラでの役回りは、多くはない出番でその清らかさ、力強さ、ブレのなさを表現する手法は、両作曲家において類似しています。
このエロデはバリトンですが、バス・バリトンの『サロメ』のヨハナーンとは違ってハイバリトンの音域で、テノールに近い、明るい、まさに「恋する男」の表現にぴったりな音楽になっています。


2013年7,8月 東京二期会 オッフェンバック『ホフマン物語』より

――エロデの聴きどころを教えてください

小森: なんと言っても有名な第2幕のアリアです。これは僕はドイツ時代にレコーディングしていて、日本でも配信されているようです。
あとはサロメとの第3幕の二重唱は、音楽的に非常に多層的で、エロデの人物像が垣間見られる気がします。

――『ファウストの劫罰』『ホフマン物語』につづいて3度目のマエストロ・ミシェル・プラッソンとの共演です。これまでの共演で、印象に残っているマエストロとのエピソードがあれば教えてください

小森: オケ合わせでマエストロ・プラッソンの言葉ひとつでオケの色が夢の様に変わっていく様が、今でも脳裏に焼き付いています。音楽にも、言葉、発音にも非常に厳しいプラッソンさんですが、今回も何とか食らいついて生きたいと思っています。ドイツの劇場で歌っている時も、劇場の同僚やドイツの聴衆からも圧倒的な支持を受けていたマエストロ・プラッソンでしたので、その当時から共演を夢見ていました。三度も東京で共演出来るのは夢の様です。世界最高峰のマスネを紡ぐマエストロ・プラッソンにがっちりついていきたいと思います。


2018年2月 東京二期会 ワーグナー『ローエングリン』より フリードリヒ役(左)

――お客様にむけてメッセージをお願いいたします

小森: マエストロがインタビューでもお話しされているとおり、「旋律の魔術師・マスネ」が声と楽器の絶妙なバランスで作り上げた、大傑作だと思います。グランドオペラ形式で書かれていて大がかりな舞台やバレエなどが必要な事もあり上演頻度が低いのは非常に残念なことで、コンチェルタンテ・シリーズで取り上げるのに最適な作品です。この機会をお見逃しなく!

      *     *     *

▼小森輝彦のエロデは4月27日(土)  《チケット発売中!》
〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉2019年4月公演 J.マスネ『エロディアード』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年4月27日(土)17:00、28日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:ミシェル・プラッソン、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団、合唱:二期会合唱団
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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【二つのサロメ】~『エロディアード』ジャン役 城 宏憲に聞く~人間ジャンを表現したい

4月公演『エロディアード』でテノールの主役ジャンを演じる城 宏憲。
その二期会デビューはまさに鮮烈。2016年『イル・トロヴァトーレ』のマンリーコ役に急遽代役出演。見事にこの難役を好演し、一夜にしてスターとして注目を集めました。そして、翌年の『トスカ』カヴァラドッシ、続く『ノルマ』ポリオーネと主役を次々と掌中におさめていきます。昨年も共同制作公演『アイーダ』では、ラダメスの代役を務め、札幌、横浜、大分の3都市の公演の成功に大きく寄与しました。
これまで幾度となくオペラ・ファンの期待に応えてきた城が、今回はフランス・オペラの主役に挑戦します。



      *     *     *

――『エロディアード』のジャンは、どのような役でしょうか

城: ジャンは預言者です。僕が色々なオペラの役を演じる時に頼りにするのは、自分自身の生きてきた人生の経験やそこで生まれた感情です。普通はそれらを基盤に役を組み立てるのですが、「預言者」という宗教的な存在をどうやって今の自分の中から生み出すのか、最初は不安でいっぱいでした。
しかし楽譜を読んでいくうちに、ジャンが発している言葉やその真意は彼の信じる神の言葉なのだと感じるようになりました。ジャンは実際に、自分の意志ではなく神の意志として何度か人々や王族に対し説法をするシーンがあります。それも決まって音楽のクライマックスに! いわば、神の言葉を人々に伝えるパイプ役、この物語を推し進め見守るキーパーソンとして存在するのが、この預言者ジャンという役なのではないでしょうか。
ジャンの言葉には当然のように「神」や「天」という言葉が何度も出てきますが、僕はそれらの言葉の意味を強くイメージしてから歌うようにしています。少しでも自分の見ている景色がジャンに見えるものに近づいていけるようにと…


2017年2月 東京二期会 プッチーニ『トスカ』より カヴァラドッシ役(前左)

――ジャン役の聴きどころは?

城: どれほどの迫害を受け困難にぶつかろうとも、情熱的に信仰を広めるジャンのために、マスネは「信仰のテーマ」と言ってもいいような旋律を用意しています。
最初の登場では、朗々とこのテーマを歌い、サロメに信仰を説きます。次に、ジャンは「ホザンナ」を唱えるカナンの女性達の中から現れて、まるでオブリガードのように力強くこのテーマを繰り返します。そして第3幕、捕らえられたジャンがエロデから問答を受け、群集からも自らの信仰の自由を拒絶されたとき、同じ旋律がこれまで以上の強いパッションをもって現れます。この問答のシーンが、ジャンの信仰の強さを示す一つのピークだと思います。
そして、第4幕。神の強い愛に守られて生きてきたジャンが、牢獄の絶望の中で孤独に打ちひしがれて、ついには「あの娘のことを思い出してしまう」とサロメを想う人としての弱さを語るのです。そのあとのサロメとの二重唱では、ジャンが「主よ、あなたの名前を呼ぶ声を、あなたは私に与えてくれた。そして、あなたを愛する魂も」と神に語りかけるのですが、その「あなた」にはサロメのことも重ねられているように思われます。ジャンのとても人間らしい瞬間がオペラ随一の甘い旋律で紡がれていきます。


2018年3月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ ベッリーニ『ノルマ』よりポリオーネ役(中央)


インタビューにて
――最後に、オペラ『エロディアード』の魅力を

城: 恋がなければオペラじゃない…とまでは言わないですけど(笑)、オペラ『エロディアード』には、純愛物語の要素があって、ジャンとサロメはお互いに人間らしく愛し合っている部分があるのではないか、と思っています。僕はこのオペラのそういった禁句(タブー)を全部包み込んでいるミステリアスなところが好きです。世俗的なエロデにしろ、神聖なジャンにしろ、結局はサロメに惚れ込んでしまうのですからね。『エロディアード』の物語を語るのに、ジュール・マスネの音楽はとても人間的で、甘く美しい旋律にあふれています。本当にこの音楽にこそ、その愛を信じさせる説得力があるのです。
      *     *     *

▼城 宏憲のジャンは4月27日(土)  《チケット発売中!》
〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉2019年4月公演 J.マスネ『エロディアード』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年4月27日(土)17:00、28日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:ミシェル・プラッソン、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団、合唱:二期会合唱団
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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【二つのサロメ】~マエストロ・プラッソンとの再会を心待ちに
『エロディアード』サロメ役 髙橋絵理インタビュー

4月公演『エロディアード』でサロメ役を演じるソプラノ髙橋絵理。2012年『パリアッチ(道化師)』ネッダの熱演で二期会オペラ・デビューを飾り、翌年『ホフマン物語』アントニア役で二期会オペラ2度目の主演では、今回の指揮ミシェル・プラッソンと共演を果たしました。
リリックで瑞々しい歌声が持ち味の髙橋は、2011年静岡国際オペラコンクール第3位とオーディエンス賞を受賞。そして、平成26年(2014年)度の五島記念文化賞オペラ部門新人賞受賞による五島記念文化財団の助成を受けてイタリア・ボローニャに留学しました。帰国後も『ラ・ボエーム』ミミ、『コジ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージと新しい役を果たし、二期会オペラ3度目の主演となる今回、マエストロと再会します。
公演に向けて話を聞きました。



      *     *     *

――『エロディアード』のサロメは、どのような役でしょうか。

髙橋: 宮殿の踊り子という共通はあるものの、マスネ『エロディアード』に登場するサロメは、リヒャルト・シュトラウス『サロメ』の妖艶さが色濃くあるサロメとは違い、まだまだ幼さの残る15歳の少女です。特に登場シーンで歌われるアリア「彼は優しい人」では、愛するジャンに対する純粋な恋心が切々と謳われています。その後サロメとジャンが再会するシーンのデュエットでも、「Je t'aime (ジュテーム)」と何度も言い、まさに恋する乙女そのものの音楽です。
また、マスネの描いたサロメは、エロディアードが母親であることを知らず母親を探しています。その生い立ちを踏まえてサロメのキャラクターと音楽を鑑みると、サロメの孤独さ故の芯の強さを感じます。
エロデ王からの求愛を受け、彼の嫉妬心から愛するジャンが処刑されてしまい、サロメ自らも死を決するに至るまでのドラマを一緒に追いかけていただけたらと思います。最初はジャンとともにサロメにも処刑宣告がなされるのですが、サロメだけが免除されてしまう中で、自分だけが助かるのではなく共に死ぬことを懇願します。しかし、その願いが叶えられないとなったとき、自らの意志で自害を遂げます。蝶々夫人やジルダと共鳴するような「強さ」をもっている女性だと思います。


2012年7月 東京二期会 レオンカヴァッロ『パリアッチ (道化師)』より ネッダ役

――サロメの聴きどころを教えてください

髙橋: 先ほどご紹介したアリア「彼は優しい人」は、サロメの一番有名なアリアでしょう。それとともに、私自身が一番胸に迫ってくるのは、第4幕のジャンに呼びかける音楽です。
マスネの音楽は壮大で、重厚感があって、オーケストラもダイナミックなのですが、ここの音楽は特別で、ピアニシモになり、サロメは、ジャンに対して切々と「死をもって結ばれましょう」と歌いかけます。愛する人とともに死を迎えられることの喜びにも似た感情が恍惚とした音楽で書かれているのです。

――サロメと同じ位の年齢のとき、髙橋さんはどのように過ごしていましたか

髙橋: 秋田県横手市で生まれました。かまくらでご存知の方もいらっしゃるかと思います。秋田の中でも盆地で、雪深いところで15歳を過ごしました。幼いころからまわりに自然があたりまえのようにあって、空気もお米も美味しくて(笑)
小さい頃から、私は自分を表に出すことがあまり得意なほうではありませんでした。ただ、歌うことは大好きで、歌うときだけが自分が解放されていくというか、自由な感覚がありました。カラオケにもよく連れていってもらい、祖父の好きな演歌を歌ったりして。人前で歌って喜んでもらえることが嬉しく、歌うことで自己表現ができるという感じがしました。 転機が訪れたのは中学2年のときでした。私は合唱部に所属していて、初めて、声楽家のヴォイストレーニングの先生の歌声を間近で聴いたんです。そのとき、「あ、私もこういうふうになりたいな」と、自然にそう思えました。
それから、少しずつレッスンに通うようになっていったので、言われてみれば、サロメが激しい運命を辿っていた同じ年代のときに、ちょうど私は声楽への道を自分で見つけることができたのかな、と思います。


2013年8月 東京二期会 オッフェンバック『ホフマン物語』より アントニア役(写真右)

――指揮のミシェル・プラッソンとは、2013年『ホフマン物語』アントニア役以来となります。前回の公演のときの印象やエピソードを教えてください

髙橋: マエストロ・プラッソンは、「言葉」に対して厳しかったです。
『ホフマン物語』に出演するまではイタリア語の歌を歌うことが多く、フランス語の経験が少なかったのですが、子音の扱いとか、イタリア語ともドイツ語とも違う仕方で、旋律が言葉として聞こえるようになるまで徹底されました。
きっと、楽譜に書かれている言葉が出るようになることで、そのキャラクターやドラマ性が自然に出てくるのではないかと思います。無理にこねくりまわして音楽を聴かせよう、鳴らそうと思わなくても、フランス語の旋律を話すようになれれば、自然とそういうものが生まれてくるんだな、と。
『ホフマン物語』の後、フランス語を歌うときに必ず意識するようになったので、本当にこれはマエストロ・プラッソンからの賜物です!
指揮台の上でも決して声を荒げたりされませんが、指揮台に立っていないときは、ほんとうに穏やかな方で、劇場入りしてから、毎日私は最初にマエストロの楽屋をノックしてご挨拶をして入っていたのですけど、穏やかにハグしてくださって、いつもとても紳士に接してくださいました。
こうして再会できるのが本当に嬉しくとても楽しみです。またたくさんのことをマエストロから吸収して、マスネの書いたサロメの音楽を歌わせていただきたいと思います。


▼髙橋絵理のサロメは4月27日(土)  《チケット発売中!》
〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉2019年4月公演 J.マスネ『エロディアード』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年4月27日(土)17:00、28日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:ミシェル・プラッソン、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団、合唱:二期会合唱団
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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期待の若手歌手による「アルテリーベ・月曜フレッシュコンサート」~3/18(月)【二期会NewFace】眞玉郁碧&梁瀬彩加 〈歌の花束〉

新橋にある音楽レストラン・アルテリーベ東京では、「月曜日は新橋でオペラ!」を合言葉に、将来有望な若手歌手によるディナー企画「月曜フレッシュコンサート」シリーズを開催しています。
こんどの二期会New Faceの出演は3月18日。春の訪れとともに、ソプラノ眞玉郁碧(またま いくみ)と梁瀬彩加(やなせ あやか)が華麗な歌声をおとどけします。ピアノは演奏者からの信望も厚い相田久美子。どうぞご期待ください。

今回のコンサートに向けて、出演の二人からメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

      *     *     *


ソプラノ 眞玉郁碧
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします

2018年3月に二期会オペラ研修所を修了して二期会会員となりました、眞玉郁碧です。今回初めてアルテリーベ東京で歌わせて頂きます。
小さい頃から歌うことが大好きで、小学生から北九州市の合唱団に所属したり、中学生の時にはコーラス部で全国大会に出場したりと、とにかく歌漬けの毎日でした。高校生の時に進路を考えた際、私には歌しかないと思い、迷わず音楽大学への進学を決めました。何も言わずに応援してくれた両親には、本当に感謝しています。
――自身の声種、レパートリー、将来演じてみたい役は?

ソプラノ・レッジェーロです。特にイタリアのオペラが好きで、『フィガロの結婚』のスザンナや、『ドン・パスクワーレ』のノリーナなどがレパートリーです。またコロラトゥーラの曲にも挑戦しており、いつか『魔笛』の夜の女王役でオペラに出演することが夢です。

――今回のコンサートのプログラムついて

春が訪れる3月のコンサートということで、第一部では春らしく爽やかな曲を選びました。聞き馴染みのある日本歌曲やリートなど、ゆっくりとお聴き頂きたいと思っています。 第二部では、オペラのアリアや重唱をお届け致します。ソプラノ二人それぞれのキャラクターを生かしたアリアや、女声二人での重唱など、盛り沢山でお送りできればと思っております。

――共演者をご紹介下さい

今回共演する梁瀬さんは、二期会の研修所で一緒に勉強してきた仲間です。また門下も一緒なので、研修所修了後も一緒に切磋琢磨し続けています。才色兼備な彼女ですが、話すととっても面白くて、いつも元気をもらっています。二人でのコンサートは初めてですが、梁瀬さんに元気をもらいながら、私たちでしか奏でられないハーモニーをお届けしたいです。

     *     *     *


ソプラノ 梁瀬彩加
――声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?自己紹介をお願いします

はじめまして。埼玉県出身の梁瀬彩加(やなせあやか)と申します。よろしくお願いいたします。
私は、幼い頃から歌うことが大好きで、おもちゃのマイクを持って、よく歌って踊っていました。そのため、ピアノを習わせてもらい、中学では合唱を頑張ったり、吹奏楽部に入部するなどして、いつも周りには音楽が溢れていました。進路を考えるときに色々と悩んだのですが、やっぱり歌を勉強したいと思い、音楽大学へ進学しました。そして、大学生の時に生のオペラを観てから、あっという間にこの世界に魅了され、私もこの世界で生きていきたい!と決心しました。
――自身の声種、目指している役やステージは?

声種は、リリコ・ソプラノです。目指している役はたくさんありますが、一番は、研修所でも勉強させていただいた『椿姫』のヴィオレッタです。いつか歌うことができたらと目標にしております。また、オペラ以外にも、大学生の時に勉強していたドイツ・リートや宗教曲のソリストとしても舞台に立ちたいです。

――今回のコンサートのプログラムついて

第1部は、春の訪れを感じさせるような「花」や「春」にまつわる歌曲を中心に、第2部はそれぞれがレパートリーから選んだオペラアリアや、重唱をお届けします。私たちの「歌の花束」お楽しみいただけたら幸いです。

――共演者をご紹介下さい

共演者の眞玉さんとは研修所のマスタークラスで同じクラスでしたが、一緒に演奏するのは今回が初めてとなります。普段の眞玉さんはキュートな女の子なのですが、舞台に上がるとチャーミングな女性へと変身します(笑)。彼女の世界にぐんぐん引き込まれていきます。毎回感心してしまいます。いつも見ている側だったので、今回共演することができて、とても嬉しく思います。2人で奏でる音楽がどのようなものになるか、今からとっても楽しみです。

     *     *     *

アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサートは、ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともにお楽しみいただけます。将来を嘱望されるフレッシュな2人の演奏とともに、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第233回【二期会New Face】歌の花束

日時:2019年3月18日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:眞玉郁碧(ソプラノ)、梁瀬彩加(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 レオ・ドリーブ 『ラクメ』より 「花の二重唱」
 別宮貞雄 「さくら横ちょう」
 ジュリアス・ベネディクト 「みそさざい」
                          ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007



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【二つのサロメ】~『エロディアード』タイトルロール 板波利加に聞く

4月公演《東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ》『エロディアード』キャスト・インタビューに、いよいよタイトルロールのソプラノ板波利加が登場です!

類稀なるドラマティックな声を持ち、ヒューマニズム溢れる表現で人物の深い情念や精神を描写し、多くのオペラ・ファンを魅了してきました。東京二期会デビューは『カルメン』のタイトルロール。声種をソプラノに変えてから『サロメ』ヘロディアス、『ナブッコ』アビガイッレ、そして『マクベス』マクベス夫人と、板波の持ち味が生きる強いドラマ性が要求される役を歌ってきました。
そして、今回、サロメの母エロディアードを演じます。前回『サロメ』でも同一人物を演じた板波。「ふたつのサロメ」における「ふたりのエロディアード」をどのように受け止め、表現しようとしているのか、話をききました。



      *     *     *

――『エロディアード』のエロディアードは、どのような人物でしょうか。

板波: 自分が何を欲して、何のために動き、何を目標に生きるか、という事を自身の内で明確に把握している女性だと思います。その自己に対する自信は、私が今までに演じてきたカルメン、マクベス夫人、トゥーランドット姫、ゴネリルにも共通する部分を感じますが、その根底には「愛する相手への絶対的な愛情」があると思います。熱情、犠牲、母性などの入り混じった彼女達の強い愛はモラルを超えて存在するので、一般的にはそれを把握しきれずに「悪女」と言われてしまうのではないでしょうか。


2013年5月 東京二期会 ヴェルディ『マクベス』より レディ・マクベス(マクベス夫人)役(写真中央)

――2011年ペーター・コンヴィチュニー演出の東京二期会『サロメ』の公演で、今回と同じ人物であるヘロディアスを務めました。両役の違いや共通点は?

板波: 両役とも「サロメの母親」である事に変わりはありません。
二期会『サロメ』(R.シュトラウス作曲)では、ペーター・コンヴィチュニーさんの演出でヘロディアスを演じました。『サロメ』では、サロメ自身がかなりインパクトが強く描かれており、その母親ヘロディアスが歌う箇所はそう多くはありません。しかし、ドイツの鬼才と言われるコンヴィチュニーさんの演出では、「この母親あってのこの娘」という意味で、ヘロディアスの無謀ぶりが色濃く描かれ、そんな母親を持った娘サロメは本当の愛に飢え探し求めている純な若い女性として描かれていました。物凄く過激な演出だったので、公演を観た方がどこにショックを受けたかで色んな評価があると思います。そして、そのショックを感じた箇所は、各々の「愛に対する自分の心の葛藤」の部分なのではないでしょうか。
「旦那の愛を得られないフラストレーションが他へ向けられつつも、“ヘロデ王と夫婦である”という絆を感じ普遍的な愛を持った女性」としてヘロディアスは存在していました、少なくとも私の中では(笑)
コンヴィチュニーさんの最も印象的な一言は、「舞台上でヘロデ王とヘロディアスがふと目が合った時に、自分達が深く愛し合っていた頃を同時に思い出す、という一瞬を作って欲しい。」ということでした。
「あの時の愛」という過去が有っての現在のこの状況、という人間味の強い演出だと感じました。
そして、今回タイトルロールになっているサロメの母親「エロディアード」は、「エロデ王の愛を取り戻したい、あの頃に戻って愛し合いたい」と強く懇願している1人の女性です。女王としての地位に君臨している顔と、愛に生きる女性としての顔を併せ持っており、私にとっては、コンヴィチュニーさんの『サロメ』でのヘロディアスを更に多面的に演じるような感覚です。


2011年2月 東京二期会 R.シュトラウス『サロメ』より ヘロディアス役(写真右)

――タイトルロールの聴きどころはたくさんあると思いますが、エロディアードの聴きどころは?

板波: 女王としての地位に君臨し全ての人を配下に置いて国の指揮を執る「仕事」としての顔と、エロデ王への愛を抑えきれずに国も娘も捨てて愛に生きる事を決断した過去を持ち「エロデ王の愛を取り戻したい、あの頃に戻って愛し合いたい」と自分に興味を持たなくなった旦那へ懇願する「妻」の顔が音楽上に交差しますので、その両面を併せ持つ女性の心をお聞き逃しなく!


2012年2月 東京二期会 ヴェルディ『ナブッコ』より アビガイッレ役(写真左)

――お客様にメッセージを。

板波: こんなにドラマティックな作品が日本ではほとんど上演されていなかった事が不思議なくらいです!フランスの巨匠プラッソンさんの指揮で輝くように鳴り響く東京フィルハーモニー交響楽団さんと、二期会の歌手陣の強く柔らかく艶のある声の饗宴、音楽とはこんなにもゴージャスなのかと感じて頂けると思います!!


▼板波利加のエロディアードは4月27日(土)  《チケット発売中!》
〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉2019年4月公演 J.マスネ『エロディアード』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年4月27日(土)17:00、28日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:ミシェル・プラッソン、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団、合唱:二期会合唱団
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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3/10(日) NIKIKAI Days 2019プレコンサート「MOZART and his circle」
~出演者メッセージリレー(最終回)バリトン宮本益光&ピアノ山口佳代

3月10日(日)にサントリーホール ブルーローズで開催するNIKIKAI Days 2019プレコンサート「MOZART and his circle/声楽作品から見るモーツァルト交遊録」。
当日は名手たちの演奏だけでなく、バリトン宮本益光による作品にまつわる話やモーツァルトの周りに集う人々の話なども交え、モーツァルトの交遊録を紐解いていきます。モーツァルトの新たな発見があること間違いなし!

リレーでご紹介してきた出演者からのメッセージ。最終回はバリトン宮本益光とピアノ山口佳代からのメッセージです。

     *     *     *

<宮本益光より>


―― これまでの演奏活動の中で、モーツァルトの演奏における体験談や思い出についてお聞かせください。

私はドン・ジョヴァンニでオペラデビューし、二期会デビューもドン・ジョヴァンニでした。フィガロの結婚、コジ・ファン・トゥッテ、魔笛…これらの作品はいつでも歌える自信があります。
私の音楽家としての骨格をなしているのがモーツァルトだと信じていますが、彼の神髄にはまだ遠く至りません。だから好きなのです。

―― 今回歌われるモーツァルトのコンサートアリアは大変難易度が高く、演奏会でも取り上げることが少ないということを伺いました。今回の“コンサートアリア”を歌われる意気込みをお聞かせください。

実は私が歌うアリア「手に口づけを」だけはとても短くチャーミング。他の皆さんは皆10分近くかかる大曲ばかり。名手揃いですから、選曲した私自身、とても楽しみにしているのです。
決して楽したわけではないのですよ。私はこの日、司会も担当するしね。

―― この公演の聴きどころやお客様へメッセージをお願いします。

モーツァルトを歌わせたら…という方々ばかりですから、演奏が素晴らしいのはもちろんです。
それだけでなく、その作品にまつわる話、モーツァルトの周りに集う人々の話など、自称、モーツァルトおたくの私が、とっておきのお話をもって皆さまをご案内いたします。
きっとモーツァルトがさらに身近に感じられ、改めて彼の才能を認識するひとときとなるでしょう。

     *     *     *

<山口佳代より>


右手はいつもヴァイオリン、小指辺りでフルートを吹き、両親指はファゴットやホルンなど、左手はやはりチェロ&コンバス、たまにティンパニー鳴らしたり♪♪
モーツァルトを愛してやまない名歌手5人を尊敬し仕える楽団として感謝を込めて演奏させて頂きます。

     *     *     *

それでは公演当日、サントリーホール ブルーローズで皆様のご来場をお待ち申し上げております!


チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
NIKIKAI Days@Blue Rose 2019 プレコンサート
「MOZART and his circle」声楽作品から見るモーツァルト交遊録

>>モーツァルトの作品を世に送り出した人、モーツァルトの想像の泉を刺激した人、彼の交遊録を紐解きながら、モーツァルト作品の魅力とその時代を描きます。
日時:2019年3月10日(日) 14:00開演(13:30開場)
会場:サントリーホール ブルーローズ
料金:全指定席 ¥4,500(税込)
出演:澤畑恵美(ソプラノ)、針生美智子(ソプラノ)、小林由佳(メゾソプラノ)、望月哲也(テノール)、宮本益光(バリトン)、山口佳代(ピアノ)
予定プログラム:(構成・宮本益光)
<第1部>
コンサート・アリアから
・「手に口づけを」 宮本益光
・「アルカンドロよ、私は告白する~私は知らぬ、このやさしい愛情がどこからやってくるのか」 針生美智子
・「もし私の唇を信じないなら~悩み苦しむ心だが」 望月哲也
・「幸せの影よ~私はお前を残していく」 小林由佳
・「ああ、私は前からそのことを知っていたの!~私の眼の前から消え去っておくれ~ああ、この波を越えていかないで下さい」 澤畑恵美
<第2部>
オペラ『魔笛』より
・「地獄の復讐が私の心の中に煮えかえっている」 夜の女王:針生美智子
オペラ『ドン・ジョヴァンニ』より
・「ああ私のお父様が~逃げるのですね、何て酷い!」 ドンナ・アンナ:澤畑恵美/ドン・オッターヴィオ:望月哲也
オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』より
・「彼に目を向けてください」 グリエルモ:宮本益光
・「私、あの黒髪の人を取るわ」 フィオルディリージ:針生美智子/ドラベッラ:小林由佳
・「心をあなたにお贈りします」 ドラベッラ:小林由佳/グリエルモ:宮本益光
オペラ『劇場支配人』より
・「私はプリマドンナよ」 ジルバークランク嬢:澤畑恵美/ヘルツ夫人:針生美智子/フォーゲルザンク氏:望月哲也
オペラ『フィガロの結婚』より
・「伯爵夫人よ、許してくれ」 出演者全員

※都合により曲目は変更させていただく場合がございます。

▼公演概要ページはこちら
NIKIKAI Days 2019 プレコンサート:MOZART and his circle 声楽作品から見るモーツァルト交遊録 - 二期会21

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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3/10(日) NIKIKAI Days 2019プレコンサート「MOZART and his circle」
~出演者メッセージリレー (4)ソプラノ針生美智子

3月10日(日)にサントリーホール ブルーローズで開催するNIKIKAI Days 2019 プレコンサート「MOZART and his circle/声楽作品から見るモーツァルト交遊録」。
前半はコンサートアリア、後半はおなじみのオペラよりアリアや重唱を演奏予定。作品にまつわる話やモーツァルトの周りに集う人々の話なども交え、演奏をお楽しみいただきながら、モーツァルトの交遊録を紐解いていきます。

出演はモーツァルトをこよなく愛する5人の歌手とピアニスト。6名によるメッセージリレー第4回はソプラノ針生美智子より!

     *     *     *



―― これまでの演奏活動の中で、モーツァルトの演奏における体験談や思い出についてお聞かせください。

私の生まれて初めてのオペラデビューが、『魔笛』の夜の女王でした。北海道旭川での市民オペラで、右も左もわからないまま夢中で歌った記憶が、今でもハッキリ思い出されます。あれから約25年経った今も、様々な節目で夜の女王を演じ、歌っていますが、歌うたびに変化、発見があります。いつまでこの役が歌えるかわかりませんが、私にとっての原点であり、沢山の試練を与えてくれた大切な役です。

―― 今回歌われるモーツァルトのコンサートアリアは大変難易度が高く、演奏会でも取り上げることが少ないということを伺いました。今回の“コンサートアリア”についてお聞かせください。

「アルカンドロよ、私は告白する〜私は知らぬ、このやさしい愛情がどこからやってくるのか」は今回初めて歌います。ウェーバー家の次女アロイジアの為に書かれた曲で、モーツァルトはアロイジアへの恋心とその才能に惚れ込んで書いたそうです。とにかく美しく、難しい。アロイジアは、完璧に歌ったと書いてますが、音域の広さ、技術は相当なものだったと想像出来ます。この音楽に素直に音を紡いで、美しさをそのままお伝え出来る様、歌ってみたいです。

―― この公演の聴きどころやお客様へメッセージをお願いします。

ズバリ、宮本益光さんのお話でしょう!出演する私もとても楽しみにしています。作品の奥行き、繋がり、裏話など、演奏と一緒に知ることができる!そして、アンサンブルの魅力、なかなか聴く事の出来ない貴重なコンサートアリアなど、美味しい所が一杯入ったコンサートです。

愛に溢れたモーツァルトの音楽を、是非お聴き下さい。

ソプラノ針生美智子

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チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
NIKIKAI Days@Blue Rose 2019 プレコンサート
「MOZART and his circle」声楽作品から見るモーツァルト交遊録

>>モーツァルトの作品を世に送り出した人、モーツァルトの想像の泉を刺激した人、彼の交遊録を紐解きながら、モーツァルト作品の魅力とその時代を描きます。
日時:2019年3月10日(日) 14:00開演(13:30開場)
会場:サントリーホール ブルーローズ
料金:全指定席 ¥4,500(税込)
出演:澤畑恵美(ソプラノ)、針生美智子(ソプラノ)、小林由佳(メゾソプラノ)、望月哲也(テノール)、宮本益光(バリトン)、山口佳代(ピアノ)
予定プログラム:(構成・宮本益光)
<第1部>
コンサート・アリアから
・「手に口づけを」 宮本益光
・「アルカンドロよ、私は告白する~私は知らぬ、このやさしい愛情がどこからやってくるのか」 針生美智子
・「もし私の唇を信じないなら~悩み苦しむ心だが」 望月哲也
・「幸せの影よ~私はお前を残していく」 小林由佳
・「ああ、私は前からそのことを知っていたの!~私の眼の前から消え去っておくれ~ああ、この波を越えていかないで下さい」 澤畑恵美
<第2部>
オペラ『魔笛』より
・「地獄の復讐が私の心の中に煮えかえっている」 夜の女王:針生美智子
オペラ『ドン・ジョヴァンニ』より
・「ああ私のお父様が~逃げるのですね、何て酷い!」 ドンナ・アンナ:澤畑恵美/ドン・オッターヴィオ:望月哲也
オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』より
・「彼に目を向けてください」 グリエルモ:宮本益光
・「私、あの黒髪の人を取るわ」 フィオルディリージ:針生美智子/ドラベッラ:小林由佳
・「心をあなたにお贈りします」 ドラベッラ:小林由佳/グリエルモ:宮本益光
オペラ『劇場支配人』より
・「私はプリマドンナよ」 ジルバークランク嬢:澤畑恵美/ヘルツ夫人:針生美智子/フォーゲルザンク氏:望月哲也
オペラ『フィガロの結婚』より
・「伯爵夫人よ、許してくれ」 出演者全員

※都合により曲目は変更させていただく場合がございます。

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NIKIKAI Days 2019 プレコンサート:MOZART and his circle 声楽作品から見るモーツァルト交遊録 - 二期会21

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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3/10(日) NIKIKAI Days 2019プレコンサート「MOZART and his circle」
~出演者メッセージリレー (3)テノール望月哲也

3月10日(日)にサントリーホール ブルーローズで開催するNIKIKAI Days 2019 プレコンサート「MOZART and his circle/声楽作品から見るモーツァルト交遊録」。
前半はコンサートアリア、後半はおなじみのオペラよりアリアや重唱を演奏予定。作品にまつわる話やモーツァルトの周りに集う人々の話なども交え、演奏をお楽しみいただきながら、モーツァルトの交遊録を紐解いていきます。

出演はモーツァルトをこよなく愛する5人の歌手とピアニスト。その6名からのメッセージをリレーします。第3回はテノール望月哲也より!

     *     *     *



―― これまでの演奏活動の中で、モーツァルトの演奏における体験談や思い出についてお聞かせください。

モーツァルトのオペラ作品は私と二期会との関わりの中で、最も重要な作品ばかりです。これまでに『ドン・ジョヴァンニ』『魔笛』『皇帝ティートの慈悲』『コジ・ファン・トゥッテ』に出演しています。いい思い出ではないのですが~『魔笛』タミーノを演じた時に、本番中でしかもテレビ収録の入っている日に、肉離れを起こして…足を引きずりながら歌った思い出があります。その後同じタミーノ役でヨーロッパの劇場にもデビューすることができました。

―― 今回歌われるモーツァルトのコンサートアリアは大変難易度が高く、演奏会でも取り上げることが少ないということを伺いました。今回の“コンサートアリア”についてお聞かせください。

「もし私の唇を信じないなら~悩み苦しむ心だが」
コンサート・アリアというものは、ある特定の歌手の力量、テクニックを最大限に引き出すために作曲された作品であると考えていますが、今回歌わせていただく《Se al labbro non credi》は、アントン・ラーフという当時64歳のテノールのために書かれた作品で、正直64歳のテノールというのは、ピークはすぎていたのかもしれない。全体的な作りを見ると高音は多くないが、ゆったりとしたテンポ設定の中に、長いフレーズを歌わせるレガートの技術を求められるような気がしています。そのあたりを上手く演奏できたら、と思っています。

―― この公演の聴きどころやお客様へメッセージをお願いします。

モーツァルトの交友録、と題した今回のコンサート。普段あまり聴くことの出来ないコンサート・アリアの数々は、モーツァルトを愛し、その音楽に心酔している歌手たちによって新たな生命を吹き込まれる演奏になるのではないか、と期待しています。また後半には有名なアリア、アンサンブルも多く並んでいます。
モーツァルトの声楽作品の素晴らしさを再認識してもらえる演奏会になると思います。どうぞご期待ください。

テノール望月哲也

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チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
NIKIKAI Days@Blue Rose 2019 プレコンサート
「MOZART and his circle」声楽作品から見るモーツァルト交遊録

>>モーツァルトの作品を世に送り出した人、モーツァルトの想像の泉を刺激した人、彼の交遊録を紐解きながら、モーツァルト作品の魅力とその時代を描きます。
日時:2019年3月10日(日) 14:00開演(13:30開場)
会場:サントリーホール ブルーローズ
料金:全指定席 ¥4,500(税込)
出演:澤畑恵美(ソプラノ)、針生美智子(ソプラノ)、小林由佳(メゾソプラノ)、望月哲也(テノール)、宮本益光(バリトン)、山口佳代(ピアノ)
予定プログラム:(構成・宮本益光)
<第1部>
コンサート・アリアから
・「手に口づけを」 宮本益光
・「アルカンドロよ、私は告白する~私は知らぬ、このやさしい愛情がどこからやってくるのか」 針生美智子
・「もし私の唇を信じないなら~悩み苦しむ心だが」 望月哲也
・「幸せの影よ~私はお前を残していく」 小林由佳
・「ああ、私は前からそのことを知っていたの!~私の眼の前から消え去っておくれ~ああ、この波を越えていかないで下さい」 澤畑恵美
<第2部>
オペラ『魔笛』より
・「地獄の復讐が私の心の中に煮えかえっている」 夜の女王:針生美智子
オペラ『ドン・ジョヴァンニ』より
・「ああ私のお父様が~逃げるのですね、何て酷い!」 ドンナ・アンナ:澤畑恵美/ドン・オッターヴィオ:望月哲也
オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』より
・「彼に目を向けてください」 グリエルモ:宮本益光
・「私、あの黒髪の人を取るわ」 フィオルディリージ:針生美智子/ドラベッラ:小林由佳
・「心をあなたにお贈りします」 ドラベッラ:小林由佳/グリエルモ:宮本益光
オペラ『劇場支配人』より
・「私はプリマドンナよ」 ジルバークランク嬢:澤畑恵美/ヘルツ夫人:針生美智子/フォーゲルザンク氏:望月哲也
オペラ『フィガロの結婚』より
・「伯爵夫人よ、許してくれ」 出演者全員

※都合により曲目は変更させていただく場合がございます。

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NIKIKAI Days 2019 プレコンサート:MOZART and his circle 声楽作品から見るモーツァルト交遊録 - 二期会21

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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3/10(日) NIKIKAI Days 2019プレコンサート「MOZART and his circle」
~出演者メッセージリレー (2)メゾソプラノ小林由佳

3月10日(日)にサントリーホール ブルーローズで開催する「NIKIKAI Days 2019 プレコンサート/MOZART and his circle」。
前半はコンサートアリア、後半はおなじみのオペラよりアリアや重唱を演奏予定。作品にまつわる話やモーツァルトの周りに集う人々の話なども交え、演奏をお楽しみいただきながら、モーツァルトの交遊録を紐解いていきます。

出演はモーツァルトをこよなく愛する5人の歌手とピアニスト。その6名からのメッセージをリレーします。第2回はメゾソプラノ小林由佳より!

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―― これまでの演奏活動の中で、モーツァルトの演奏における体験談や思い出についてお聞かせください。

大学院公演『コジ・ファン・トゥッテ』に妹役ドラベッラで出演した時、田舎から両親が初めて娘が出演するオペラを観に来てくれました。終演後感想を聞くと、“いつもと声が違っていたけど、よかったよ”との事…話を進めると、なんと姉のフィオルディリージ役をずっと私だと思っていたんです。私は三姉妹の長女…衣裳やメイクがあったとはいえ、両親が素直すぎるのか、私の演技が上手かったのか(苦笑)。いえ、やはりモーツァルトが天才なんです!! 忘れられない思い出です。

―― 今回歌われるモーツァルトのコンサートアリアは大変難易度が高く、演奏会でも取り上げることが少ないということを伺いました。今回の”コンサートアリア”についてお聞かせください。

コンサートアリア「幸せの影よ~私はお前を残していく」は、モーツァルトが残した唯一アルトの為の作品で、彼が20歳の時、カストラート歌手の為に作曲しました。将軍アルサーチェが愛する恋人に別れを告げつつ再会を願い、もう会えないかもしれない不安な心情を何度も同じ歌詞を繰り返す事で表現しています。それはシンプルでありながら、実に巧妙で、生前イタリアの師匠に”モーツァルトは死ぬ前に歌えるようになればいい”と言われた意味がわかり始めた気がしています。低声も使いどこまで表現できるか、静かな挑戦です!!

―― この公演の聴きどころやお客様へメッセージをお願いします。

今の時代にあって、電気を全く使わず、人間の力で何かを伝えようとする音楽は本当に凄い…その素晴らしさに、最近あらためて私自身が気付かされています。
モーツァルトが生まれたのは263年前…彼が書いた音楽には、当時生きていた人間や自然の息遣いが満ち溢れ、それらを今現代の私達が聞いても共感できてしまいます。時代や国が変わっても、ずっと人間の喜怒哀楽は変わらない…深く複雑な感情のひだまでも。
そう思うと、わくわくするやらどきどきするやら。それらを何とか、何とかうまく表現し、当日会場のお客様たちと一緒にライブでドキドキワクワクしたいと願っています。
そして今回は、宮本益光さんがモーツァルトの交遊録なども交えてお聞かせ下さるとの事。出演する私も早く知りたいです(笑)。きっと、また違った音楽の楽しみ方に出会えるのでは…そんな予感がします。

メゾソプラノ小林由佳

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■■■ 公演情報 ■■■
NIKIKAI Days@Blue Rose 2019 プレコンサート
「MOZART and his circle」声楽作品から見るモーツァルト交遊録

>>モーツァルトの作品を世に送り出した人、モーツァルトの想像の泉を刺激した人、彼の交遊録を紐解きながら、モーツァルト作品の魅力とその時代を描きます。
日時:2019年3月10日(日) 14:00開演(13:30開場)
会場:サントリーホール ブルーローズ
料金:全指定席 ¥4,500(税込)
出演:澤畑恵美(ソプラノ)、針生美智子(ソプラノ)、小林由佳(メゾソプラノ)、望月哲也(テノール)、宮本益光(バリトン)、山口佳代(ピアノ)
予定プログラム:(構成・宮本益光)
<第1部>
コンサート・アリアから
・「手に口づけを」 宮本益光
・「アルカンドロよ、私は告白する~私は知らぬ、このやさしい愛情がどこからやってくるのか」 針生美智子
・「もし私の唇を信じないなら~悩み苦しむ心だが」 望月哲也
・「幸せの影よ~私はお前を残していく」 小林由佳
・「ああ、私は前からそのことを知っていたの!~私の眼の前から消え去っておくれ~ああ、この波を越えていかないで下さい」 澤畑恵美
<第2部>
オペラ『魔笛』より
・「地獄の復讐が私の心の中に煮えかえっている」 夜の女王:針生美智子
オペラ『ドン・ジョヴァンニ』より
・「ああ私のお父様が~逃げるのですね、何て酷い!」 ドンナ・アンナ:澤畑恵美/ドン・オッターヴィオ:望月哲也
オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』より
・「彼に目を向けてください」 グリエルモ:宮本益光
・「私、あの黒髪の人を取るわ」 フィオルディリージ:針生美智子/ドラベッラ:小林由佳
・「心をあなたにお贈りします」 ドラベッラ:小林由佳/グリエルモ:宮本益光
オペラ『劇場支配人』より
・「私はプリマドンナよ」 ジルバークランク嬢:澤畑恵美/ヘルツ夫人:針生美智子/フォーゲルザンク氏:望月哲也
オペラ『フィガロの結婚』より
・「伯爵夫人よ、許してくれ」 出演者全員

※都合により曲目は変更させていただく場合がございます。

▼公演概要ページはこちら
NIKIKAI Days 2019 プレコンサート:MOZART and his circle 声楽作品から見るモーツァルト交遊録 - 二期会21

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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3/10(日) NIKIKAI Days 2019プレコンサート「MOZART and his circle」
~出演者メッセージリレー (1)ソプラノ澤畑恵美

3月10日(日)にサントリーホール ブルーローズで開催する「NIKIKAI Days 2019 プレコンサート」は、モーツァルトの声楽作品を二期会の名手たちがお届けします。
前半はコンサートアリア、後半はおなじみのオペラよりアリアや重唱を演奏予定。作品にまつわる話やモーツァルトの周りに集う人々の話なども交え、演奏をお楽しみいただきながら、モーツァルトの交遊録を紐解いていきます。

公演に向け、今回出演のモーツァルトをこよなく愛する5人の歌手とピアニストからのメッセージをリレーでご紹介してまいります。
第1回はソプラノ澤畑恵美からのメッセージ!

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―― これまでの演奏活動の中で、モーツァルトの演奏における体験談や思い出についてお聞かせください。

『フィガロの結婚』のスザンナでデビューし、その後伯爵夫人を歌う機会に恵まれたことは、私にとって大変嬉しい体験です。正確にはバルバリーナが一番最初に歌った役なので二役昇進!1つの作品の中で自分も成長したような不思議な感覚です(笑)

―― 今回歌われるモーツァルトのコンサートアリアは大変難易度が高く、演奏会でも取り上げることが少ないということを伺いました。今回の“コンサートアリア”を歌われる意気込みをお聞かせください。

今回取り上げるコンサートアリア「ああ、私は前からそのことを知っていたの!~私の眼の前から消え去っておくれ~ああ、この波を越えていかないで下さい」は、宮本益光さんからのリクエストにお応えしての初挑戦です!アリア3つ分ほどの長大な作品ですが、練習して歌い込むほどに心の奥に触れてくるものがあり、初めて歌うという緊張の中にも、内心わくわくドキドキ。今更ながらモーツァルトの素晴らしさを、日々実感中です。
オペラの一場面のようにドラマティックなコンサートアリア。本番までに、曲の仕上がりがもう少し発酵してくることを期待しております。
長いアリアですが、ご静聴よろしくお願い申し上げます!

―― この公演の聴きどころやお客様へメッセージをお願いします。

今回の聴きどころは、やはり宮本益光さんのモーツァルト談義に絡めて歌の演奏がある事ですね。めったにお目にかからないコンサートアリアの他にも、馴染みのオペラ重唱もあります。知る喜びと、音楽を聴く楽しみを存分に堪能していただけたら嬉しいです。

ソプラノ澤畑恵美

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■■■ 公演情報 ■■■
NIKIKAI Days@Blue Rose 2019 プレコンサート
「MOZART and his circle」声楽作品から見るモーツァルト交遊録

>>モーツァルトの作品を世に送り出した人、モーツァルトの想像の泉を刺激した人、彼の交遊録を紐解きながら、モーツァルト作品の魅力とその時代を描きます。
日時:2019年3月10日(日) 14:00開演(13:30開場)
会場:サントリーホール ブルーローズ
料金:全指定席 ¥4,500(税込)
出演:澤畑恵美(ソプラノ)、針生美智子(ソプラノ)、小林由佳(メゾソプラノ)、望月哲也(テノール)、宮本益光(バリトン)、山口佳代(ピアノ)
予定プログラム:(構成・宮本益光)
<第1部>
コンサート・アリアから
・「手に口づけを」 宮本益光
・「アルカンドロよ、私は告白する~私は知らぬ、このやさしい愛情がどこからやってくるのか」 針生美智子
・「もし私の唇を信じないなら~悩み苦しむ心だが」 望月哲也
・「幸せの影よ~私はお前を残していく」 小林由佳
・「ああ、私は前からそのことを知っていたの!~私の眼の前から消え去っておくれ~ああ、この波を越えていかないで下さい」 澤畑恵美
<第2部>
オペラ『魔笛』より
・「地獄の復讐が私の心の中に煮えかえっている」 夜の女王:針生美智子
オペラ『ドン・ジョヴァンニ』より
・「ああ私のお父様が~逃げるのですね、何て酷い!」 ドンナ・アンナ:澤畑恵美/ドン・オッターヴィオ:望月哲也
オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』より
・「彼に目を向けてください」 グリエルモ:宮本益光
・「私、あの黒髪の人を取るわ」 フィオルディリージ:針生美智子/ドラベッラ:小林由佳
・「心をあなたにお贈りします」 ドラベッラ:小林由佳/グリエルモ:宮本益光
オペラ『劇場支配人』より
・「私はプリマドンナよ」 ジルバークランク嬢:澤畑恵美/ヘルツ夫人:針生美智子/フォーゲルザンク氏:望月哲也
オペラ『フィガロの結婚』より
・「伯爵夫人よ、許してくれ」 出演者全員

※都合により曲目は変更させていただく場合がございます。

▼公演概要ページはこちら
NIKIKAI Days 2019 プレコンサート:MOZART and his circle 声楽作品から見るモーツァルト交遊録 - 二期会21

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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3/14(木)「二期会サロンコンサート」Vol.199ホワイトデーに贈る愛のうた~出演者メッセージ

二期会主催公演ならではの上質な音楽を、小空間でお楽しみいただける、贅沢で魅力あふれるコンサートとして1985年より長きにわたり好評を博している「二期会サロンコンサート」。
2018-2019シーズンのトリとなる第199回の開催日は、今や国民的催事として定着した3月14日“White Day”♪。たくさんの愛と笑顔が世界に溢れることを願って「愛にまつわる選りすぐりの名曲の数々」をお贈りします。
出演は、主催コンサートオーディションの難関を突破して選ばれた、若き逸材のソプラノ別府美沙子とメゾソプラノ岡村彬子、さらに内外で活躍する音楽界の重鎮・バスバリトン多田羅迪夫が賛助として初共演することにも期待が膨らみます。ピアノは、国内・海外の演奏家とも室内楽やリサイタルで多数共演し、自在かつ色彩豊かな音色で演奏者から絶大な信望を得ている山口佳代の4人。

ソプラノ別府美沙子

メゾソプラノ岡村彬子

バスバリトン多田羅迪夫

ピアノ山口佳代
今回は、オペラ、歌曲はもとよりオラトリオの演奏にも大きな実績を誇り、特にJ.S.バッハのエキスパートとして多くの聴衆を惹き付けてきた多田羅の賛助出演もあって、その特色を十全に発揮したプログラムとなっています。
そのカギとなるのが、バッハのカンタータの中でもその美しさが際立つBWV140「目覚めよと呼ぶ声あり」の中から、第3曲「いつ来ますや、わが救いのきみ」。約5分半のこの美しい重唱は、新約聖書「マタイによる福音書」の中でイエス・キリストが、花婿を迎える乙女たちの愛のともし火と備えについて語った例え話がもとになっており、花嫁たる乙女のあこがれと溢れる想いが、涙となり滴り落ちるかのような曲。ドラマティックにハートを揺さぶるこの1曲だけでも聴きにゆく価値が充分あるでしょう。この乙女の魂(ソプラノ)とイエス(バス)との間で交わされる、純粋でスピリチュアルな愛の二重唱のソプラノパートを、今回は別府と岡村が歌い分けます。
さらに、愛にちなんだ歌曲や重唱やアリアの数々を聴けば、ホワイトデーの忘れ難い思い出として、きっと皆様の心に深く刻まれることでしょう。

ここで、若手の2人、別府と岡村からメッセージが届いていますので、ご紹介致します。

     *     *     *

皆様、こんにちは。ソプラノの別府美沙子です。
今回のコンサートは“ホワイトデーに贈る愛のうた”と題しまして、歌曲、オペラアリア・重唱より“愛”にまつわる歌を選曲いたしました。
共演は初めてご一緒するメゾソプラノの岡村彬子さんと研修所で大変お世話になったバスバリトンの多田羅迪夫先生。最初にコンサートの共演者を聞いた時は心臓が飛び出るほどびっくりいたしましたが、きっとこんな素晴らしい機会はこれから先ないだろうなと思いますので、多田羅先生の胸をお借りし岡村さんと共に様々な音楽に挑戦したいと思います。
曲目は各自の味が存分に味わえる歌曲や、モーツァルトのきらめく重唱、私は“愛”とは切っても切り離せないオペラ『マノン』より華やかなアリアを歌わせていただきます。
ホワイトデーを甘く上品な音楽と共に過ごしませんか?表参道で皆様をお待ちしております。(別府美沙子)

     *     *     *

3月14日ホワイトデーの夜、カワイ表参道コンサートサロンにて演奏させて頂きます、メゾソプラノの岡村彬子と申します。
今回のサロンコンサートは、ホワイトデーということもあり、愛情たっぷりのプログラムを皆さまにお届けできたらと思っております。クラシックをよくご存知の皆さま、そしてクラシックはまだそこまで詳しくないわという皆さま、今回のサロンコンサートでは、スタンダードな作品から初めて聴くかもという作品まで、様々な作品を並べてお送り致します。声種の異なる歌い手3人、そして美しいピアノの音色を奏でてくださる山口佳代さんと共に音楽のひと時を是非お楽しみください。
美しく甘いメロディーを通して、音楽に浸るホワイトデーを過ごしてみてはいかがですか?ホワイトデー×音楽×表参道…なんてロマンチックなひと時でしょう!
3月14日、会場でお会いできますこと心よりお待ちしております。(岡村彬子)

     *     *     *

サロンコンサートは限定130席。残席も少なくなってまいりました。どうぞお聴き逃しなく。




チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会サロンコンサート 2018-2019シーズン
Vol.199 ホワイトデーに贈る愛のうた

日時:2019年3月14日(木) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン パウゼ
料金:全自由席 3,500円(二期会オペラ愛好会会員割引あり)
出演:別府美沙子(ソプラノ)、岡村彬子(メゾソプラノ)、
   多田羅迪夫(バスバリトン)、山口佳代(ピアノ)
予定演奏曲目:
・J.S.バッハ カンタータ第140番「目覚めよと呼ぶ声あり」より
    第3曲 “いつ来ますや、わが救いのきみ”(イエスと悩める乙女の魂の重唱)

・アルディーティ 「口づけ」
・フォーレ 「薔薇」
・グリーグ 「君を愛す」
・ドリーブ オペラ『ラクメ』より 「花の二重唱」(ラクメとマリカの二重唱)
・モーツァルト オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』より
  「風は穏やかに」(フィオルディリージ、ドラベッラ、ドン・アルフォンソの三重唱)
  「私は黒髪の方にするわ」(フィオルディリージとドラベッラの二重唱)
・モーツァルト オペラ『ドン・ジョヴァンニ』より
  「お手をどうぞ」(ドン・ジョヴァンニとヅェルリーナの二重唱)
・モーツァルト オペラ『魔笛』より
  「愛を感じる男の方なら」(パミーナとパパゲーノの二重唱)
・サン=サーンス オペラ『サムソンとダリラ』より
  「あなたの声に私の心は開く」(ダリラのアリア)
・マスネ オペラ『マノン』 より
  「私が女王のように街を歩くと」(マノンのアリア)
・ベッリーニ オペラ『清教徒』より
  「ああ、永遠に君を失ってしまった」(リッカルドのアリア)

※都合により曲目・曲順は変更させていただく場合がございます。

▼コンサート概要ページはこちら
二期会サロンコンサートVol.199 ホワイトデーに贈る愛のうた - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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2月公演オペラ『金閣寺』キャスト・インタビュー ~溝口の母役・腰越満美、林 正子

オペラ『金閣寺』で主人公 溝口の心に深い傷を刻んでいる存在が溝口の母です。
この役を演じる腰越満美と林 正子は、まさに多くの二期会オペラで主演を重ねてきたディーヴァ。稽古中は常に和装で、凛とした姿勢を崩すことのないふたり。稽古が休憩に入るか一日の終わりには一転して笑顔をこぼし場を和ませているふたりに、公演にむけて話をききました。

腰越満美

林 正子
     *     *     *

――溝口の母はどのような人物でしょうか?

腰越: 気位が高く、また自己評価が高く、自分の欲望に正直な人ではないかと思います。

林: 原作とは相当違いますね。別人格です。常に満たされない思いを抱くひと。思い描いていた人生とは違っていたので、その欲求不満のはけ口を、父や溝口にぶつけます。

――腰越さんは、これまでに様々なプリマ役を演じていますが、今回の母に似た役と出会ったことは?

腰越: 実際に歌った経験はありませんが、『修善寺物語』桂役に、『金閣寺』母役がオーバーラップする部分がありますね。“私はこんな田舎でくすぶっているような女じゃないのよ!”と、いつも自分の境遇に不満を持ちながら気位だけ高く暮らしているようなところが…


東京二期会2014年4月公演 プッチーニ『蝶々夫人』より 蝶々夫人:腰越満美

――母役の見どころ、聴きどころは?

腰越: (第1幕の)息子の溝口が見ているのをわかっていながら、若い男とのラヴシーンを続けるところでしょうか。とんでもない母ですね!

林: 情事を息子に発見されたら、普通の親なら隠そうとするでしょうが、この人は開き直ります。そういった仕草も色っぽく、あえてふてぶてしくできたら、と。

――このオペラは、主人公溝口が金閣に火を放とうとする場面から始まり、同時に彼の回想が始まります。物語の構造上、登場人物の誰もが溝口の内面世界と考えることもできます。稽古をされていて、どのように感じていますか?

林: なるほど~、それで腑に落ちました。これは母自身ではなく、溝口の想像するところの母像だとすると、あの居直りぶりは理解できます。最初に台詞を読んだとき、これは女の人が苦手な、まじめな人によって書かれたという印象がありました。それで、女のひとから好かれない、欲求不満の女の人を演じてみようと思った次第で。

腰越: 思春期にありがちな思い込みの激しさによる鬱屈した心、社会から受け入れられない孤独感から人が皆、自分を拒絶しているのではないかと感じる・・・というようなことは、人間誰しもがある程度は経験したことがあるであろう、内に秘めた負の部分であると思います。普段は大っぴらに表に出すことを憚られる負の部分を表現するのですから、思いきり(世間の感じるところの悪役を)やれて楽しくもあります(笑)。溝口の心の中の、母から拒絶され自分は母に愛されていないのだ、という思いが、狂気な行動に至る大きな要因だったのではないかと思います。

――林さんは、リヒャルト・シュトラウスやワーグナーなドイツオペラの主要な作品で主演してきました。また現代作品では日生劇場との共同主催でライマン『リア』でも。今回の『金閣寺』も、日本オペラでありながら、「ドイツ語のオペラ」でもありますが、どのように感じられていますか。

林: 金閣寺という題材を選んだ時点で、「無国籍オペラ」になったと言えるのではないでしょうか? 似たような背景を描くのであったら、「午後の曳航」でも、「美徳のよろめき」でも良かった訳で。金閣寺が燃えてしまったことや、その後に入って来たアメリカ軍に日本の教育や思想が変容されたことによって、日本人の思想的な拠り所がなくなった時代の話を取り上げたこと。これを、同じ第2次世界大戦の爪痕に苦しむドイツと気持ちを共有するのであったら、この題材しかなかった、と思うのは、考え過ぎでしょうか?


東京二期会2015年10月公演 R.シュトラウス『ダナエの愛』より ダナエ:林 正子

――最後に、お客様にメッセージを。

腰越: 根強い三島ファンもいらっしゃることと思いますが、そうでない方も一度原作を読み返してからいらっしゃると、オペラもより楽しめるのではないかと思います。音楽はヴェルディやプッチーニなどのように“歌を聴く”というよりは、オーケストラと歌い手が一体となった“音楽全体が物語を語っている”というオペラではないかと思います。宮本亜門さんの演出も乞うご期待!!です。

林: 今回は、なかなか上演の機会が少ない『金閣寺』をご覧になる大きなチャンスだと思います。宮本亜門さんの演出も、日本人らしい細やかさと、国際人らしい表現性に富んでおり、あっという間の2時間になることでしょう。三島由紀夫が追求し続けたのは、日本人がどうあるべきか、ということでした。彼の考えに少しでも添うことができるようにしたいと考えています。
市ヶ谷での自決の際に、あるエピソードが有ります。同じ楯の会に属していた若者が、あの事件の前の日に、三島に自分の結婚式の仲人を頼んだ際に、三島は薄く微笑んで快諾をしたそうです。このエピソードに、私は彼の孤独と優しさを感じて止みません。

     *     *     *

▼オペラ『金閣寺』公演情報ページはこちら
2019年2月公演 黛 敏郎『金閣寺』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年2月22日(金)18:30、23日(土)14:00、24日(日)14:00 東京文化会館大ホール
指揮:マキシム・パスカル、演出:宮本亜門、管弦楽:東京交響楽団、合唱:二期会合唱団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益社団法人日本演奏連盟

●お問合せ・チケットのご予約は
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3/10(日) NIKIKAI Days 2019プレコンサート「MOZART and his circle」~バリトン宮本益光からのメッセージ!

毎年ご好評いただいております「NIKIKAI Days@Blue Rose 2019」。今年もサントリーホール ブルーローズを舞台に、6月21日(金)〜23日(日)の3日間開催いたしますが、この3日間ではまだまだ紹介しきれない多くのコンサート企画の中から、ひとつを厳選し「NIKIKAI Days プレコンサート」として、6月のDaysに先立つ3月10日(日)に開催いたします。
ちなみに昨年はホワイトデーに人気バリトン4人のリサイタルを開催し、大好評頂きました。そして今年のDaysプレは、モーツァルトをこよなく愛する歌手たちによる、モーツァルトの声楽作品の数々の演奏をお楽しみいただきながら、彼の交遊録を紐解いてまいります。

今日は出演者を代表してバリトン宮本益光からメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします!

     *     *     *



モーツァルトと知り合ったことで人生が変わった人もいれば、逆にその人と知り合ったことで生まれた作品もあります。今回はそんなモーツァルトの交遊録を、声楽作品から紐解きます。
前半はあまり数多く演奏されることのないコンサートアリアをお届けいたします。難易度の高い名曲の数々を、名手たちの演奏でお楽しみください。
後半はおなじみのオペラから。有名なアリアばかりでなく、重唱も多く予定しています。アンサンブルこそ、モーツァルト作品の醍醐味です。

モーツァルトがこれらの作品を作曲するとき、演奏者が決まっていたことも少なくありません。彼が意識していた歌手たちの能力やイメージ、または交遊録などについてもお話したいと考えています。
作品の背後に眠る人間模様を紐解くことで、きっとモーツァルトの生きていた時代の雰囲気、彼の体温や息遣いを感じながら楽しんでいただけるコンサートになると思います。 このコンサートを境に、私たちも、そしてご来場の皆様も人生が変わったりして!? (宮本益光)

     *     *     *


チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
NIKIKAI Days@Blue Rose 2019 プレコンサート
「MOZART and his circle」声楽作品から見るモーツァルト交遊録

>>モーツァルトの作品を世に送り出した人、モーツァルトの想像の泉を刺激した人、彼の交遊録を紐解きながら、モーツァルト作品の魅力とその時代を描きます。
日時:2019年3月10日(日) 14:00開演(13:30開場)
会場:サントリーホール ブルーローズ
料金:全指定席 ¥4,500(税込)
出演:澤畑恵美(ソプラノ)、針生美智子(ソプラノ)、小林由佳(メゾソプラノ)、望月哲也(テノール)、宮本益光(バリトン)、山口佳代(ピアノ)
予定プログラム:(構成・宮本益光)
<第1部>
コンサート・アリアから
・「手に口づけを」 宮本益光
・「アルカンドロよ、私は告白する~私は知らぬ、このやさしい愛情がどこからやってくるのか」 針生美智子
・「もし私の唇を信じないなら~悩み苦しむ心だが」 望月哲也
・「幸せの影よ~私はお前を残していく」 小林由佳
・「ああ、私は前からそのことを知っていたの!~私の眼の前から消え去っておくれ~ああ、この波を越えていかないで下さい」 澤畑恵美
<第2部>
オペラ『魔笛』より
・「地獄の復讐が私の心の中に煮えかえっている」 夜の女王:針生美智子
オペラ『ドン・ジョヴァンニ』より
・「ああ私のお父様が~逃げるのですね、何て酷い!」 ドンナ・アンナ:澤畑恵美/ドン・オッターヴィオ:望月哲也
オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』より
・「彼に目を向けてください」 グリエルモ:宮本益光
・「私、あの黒髪の人を取るわ」 フィオルディリージ:針生美智子/ドラベッラ:小林由佳
・「心をあなたにお贈りします」 ドラベッラ:小林由佳/グリエルモ:宮本益光
オペラ『劇場支配人』より
・「私はプリマドンナよ」 ジルバークランク嬢:澤畑恵美/ヘルツ夫人:針生美智子/フォーゲルザンク氏:望月哲也
オペラ『フィガロの結婚』より
・「伯爵夫人よ、許してくれ」 出演者全員

※都合により曲目は変更させていただく場合がございます。

▼公演概要ページはこちら
NIKIKAI Days 2019 プレコンサート:MOZART and his circle 声楽作品から見るモーツァルト交遊録 - 二期会21

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【二人のサロメ】~『サロメ』タイトルロール田崎尚美 スタートであり目標となったサロメ

オペラ『エロディアード』に登場するサロメが どこまでも清純でロマンティックな少女を体現しているのに対して、オスカー・ワイルド原作のオペラ『サロメ』のその人は リヒャルト・シュトラウスの音楽に彩られて まったく違った人格をあらわします。

6月公演『サロメ』でこの役を演じるソプラノ田崎尚美。2012年二期会創立60周年記念公演『パルジファル』のクンドリに抜擢されて以来、『イドメネオ』エレットラ、『ナクソス島のアリアドネ』アリアドネで二期会公演に出演するほか、びわ湖ホール『ワルキューレ』ジークリンデ、日生劇場『ルサルカ』タイトルロールなど次々と大役を果たしてきました。豊かなスケールにおいても叙情性を失わない歌唱力はもちろん、ひとたび舞台に立つとその佇まいに大役を果たすべき風格を漂わせます。
その田崎にとってサロメは2011年の二期会公演でカヴァーを務めた、まさにキャリアの最初のステップとなった役でした。本役を前にして話をききました。



     *     *     *

――サロメを迎るにあたっての心境を。

田崎: 二期会公演で初めてお仕事をさせて頂いたのがサロメ役のカヴァーでした。ドイツ語オペラの経験はゼロに近い状態だったので、とても大変だったな。という記憶が鮮明にあります。
サロメはいつか舞台上で歌ってみたい!と強く望んでいた役の一つです。心境と言って良いのかはわかりませんが、非常にドキドキしておりまして 心が躍っている状態にあります。本番まで続きそうな喜び、期待、緊張感が既に始まっている感じです。


東京二期会2016年11月公演 R.シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』より アリアドネ

――あらためて、『サロメ』のサロメは、どのような人物なのでしょうか。

田崎: サロメは王妃ヘロディアスの娘でユダヤ王ヘロデは義父にあたります。このヘロデというユダヤ王は、サロメの実父でもある兄を殺してヘロディアスを自らの妻としていました。この家庭環境を聞いたら みんなサロメに肩入れしちゃいますよね。
サロメは欲しいと思ったものを手に入れるためには四方八方の手を尽くす(自分の事が好きそうなオトコも利用しちゃう)無邪気な16歳の王女様です。何をしても悪気がないわけですから、無邪気ほど恐ろしいものはないなぁと思ってしまいます。

サロメは閉じられた世界の中で 新しい風を起こしてくれそうなヨハナーンに恋をし、破滅の道を突き進みます。音楽には サロメという人物を表すために相応しい音程の跳躍が散りばめられております。

――サロメ役の聴きどころを教えてください。

田崎: 聴きどころ?・・・・・・は全部です!!
というと答えが終わっちゃいますが、やはりテキストがなくてもわかるほどに内容とリンクして作曲されている旋律と和声だと思います。音程の順次進行と跳躍を巧みに使い分け、サロメの無邪気さと思春期の少女特有の狂気を表現している音楽を感じて頂きたいです。
特定の場所でいうと、やはりオペラ後半の長大なモノローグですね。


東京二期会2014年9月公演 モーツァルト『イドメネオ』より エレットラ

――サロメは設定では15、16歳ですが、福島県出身の田崎さんの少女時代はどんなようすでしたか?

田崎: 幼少時代は殆ど妹(=二期会ソプラノ田崎美香)と一緒に遊んでいました。妹のために洗面器にお湯を入れて玄関まで持っていったり、お世話をするのが大好きでした。妹が一人で何も出来ないのは、お前が甘やかして育てたせいだ!と親に叱られた記憶があります。今は私より100倍しっかりしている妹ですが、とにかく妹が可愛くて何でもやってあげていました。
その他には、○○長と付くものが大好きで、委員長、生徒会長など・・・・・・色々やりましたね。自覚はなかったですが、割と変わった子だったと思います。

――声楽の道へのきっかけは?

田崎: 母親が武蔵野音楽大学の声楽科出身です。ピアノは小さな頃から母に習っておりましたが、声楽科の出身だとわかったのは高学年になってからだと思います。
音楽は好きでしたが、そろばんや歴史の方が好きだったので(笑)、歌手になりたいと思った事はありませんでした。きっかけは中学合唱部だったと思います。中学時代、3年連続で全国大会金賞を頂いております。3年生の時には長いソロを歌う機会もあり、大きなホールに自分の声が響いていくのがとても心地良い体験として残りました。あらためて考えて見ると声楽を志したきっかけはそこにありそうです。


東京二期会2012年9月公演 ワーグナー『パルジファル』より クンドリ

――最後に、お客様にむけて。

田崎: 私が持てる全身全霊の力を出しても全然足りない役ではありますが、シュトラウスが神業的に音符で表現してくれているワイルドの物語を少しでも再現出来るよう、私が思う"サロメ"を時間の許す限り、練り、作り上げていきたいと思っております。 ぜひ、会場に足をお運び頂けましたら幸いです。

オペラ歌手のキャリアのスタートでめぐりあったサロメが、間近にせまるゴールとなった田崎。その舞台にぜひお越しください!

     *     *     *

▼田崎尚美の出演日は6月6日(木)と9日(日)  《チケット発売中!》
《ハンブルク州立歌劇場との共同制作公演》R.シュトラウス『サロメ』 - 東京二期会オペラ劇場
2019年6月5日(水)18:30、6日(木)14:00、8日(土)14:00、9日(日)14:00 東京文化会館 大ホール
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ/演出:ヴィリー・デッカー
管弦楽:読売日本交響楽団/合唱:二期会合唱団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人読売日本交響楽団

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」 ~2/11(月)【二期会NewFace】朝倉春菜&澤原行正 Valentine concert ~珠玉のオペラの贈り物~

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。バレンタインデーも間近の建国記念の日にあたる2月11日の祝日、二期会New Faceに登場するのは、ソプラノ朝倉春菜とテノールの澤原行正です。

二人とも東京藝術大学大学院出身の精鋭で、朝倉は在学中に安宅賞、卒業時に同声会賞受賞し2012年よりウィーンへ留学、研鑽を積んで帰国。一方、澤原は二期会オペラ研修所第61期マスタークラス修了。修了時、優秀賞および奨励賞受賞。現在、東京藝術大学音楽学部教育研究助手も務め国内オペラでも活躍しています。
今回はこの二人の初共演で、イタリア・フランスオペラやオペレッタ等人気のナンバーをお贈りします。ピアノは歌手たちからの信頼も厚い相田久美子。ご期待ください!

それでは、今回出演の二人からメッセージが届きましたので、ご紹介しましょう。

      *     *     *
ソプラノ 朝倉春菜 ――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします

高校一年生の時です。学校の部活で合唱を始めたり、声楽の個人レッスンを受けるようになって、歌ってこんなに楽しいんだ!と思い、何か音楽に携わる仕事がしたいと思い音楽大学を目指すようになりました。その時は子供達に歌の楽しさを知って貰いたいと、先生に憧れていました。

――自身の声種、レパートリー、将来演じてみたい役は?

声種はソプラノ・レッジェーロです。オペラは非現実的な設定である事が多いですが、どんな役でもどこかに共感できる部分があると、その役がより愛おしく感じますし、舞台に立てる幸せをより深く感じます。これから声に合った沢山の役に巡り合えることが私の目標です!
歌曲の世界も大好きです。役柄が限定されない分、より演奏側の色や個性が映し出されると思うので、自分自身も磨きながら良い音楽を奏でられるようになりたいです。

――今回のコンサートのプログラムついて

バレンタインが近いという事で、日頃の感謝を込めて歌の贈り物をしたいと思いました。プログラムはイタリア・フランスオペラやオペレッタ等人気のナンバーばかりです。バレンタインが楽しみな人も、関係無いと思っている人も(笑)、是非歌の贈り物を受け取りにいらして下さい。

――共演者をご紹介下さい

テノールの澤原さんは大学院でご一緒でした。ソロ科とオペラ科で科が違ったので、廊下や食堂でお会いする位でしたが、在学中から素晴らしい声の持ち主でしたのでいつか共演出来たら良いなと思っていました。今回はソプラノとテノールのデュエットも多数ご用意しているので、華やかなコンサートになるのではと楽しみにしています。

     *     *     *

テノール 澤原行正
――声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?自己紹介をお願いします

初めまして、テノールの澤原行正(タカマサ)といいます。(全部ア母音なのです…!)
名前が少し難しいですが、ぜひ覚えていただけると嬉しいです!
僕は高校を卒業するまでは全く声楽の世界を知らず…。最初は教育学部の音楽専攻に入学し、教員を目指す中で声楽のレッスンを初めて受けました。以前から歌うことは好きでしたが、専門的に学んでいくうちにすっかり歌の世界に魅了されていました。
教育学部を卒業後、もっと歌を磨きたい、もっと歌を勉強したい…という思いが強くなり、音大への再入学を決めました。
現在も指導してくださっている師匠をはじめ、たくさんの人との出会いと共に、僕はこの世界に自然と進んできたように思います。

――自身の声種、レパートリー、将来演じてみたい役は?

声種はテノールでも比較的明るく、軽い方だと思っています。
学生時代は主にイタリアオペラを中心に学んできましたが、卒業後はドイツ語、フランス語など色々な作品のレパートリーを日々開拓中です!2018年3月に二期会オペラ研修所を修了し、二期会会員として活動を始めたばかりですが、東京二期会の本公演にキャストとして出演することが今一番の目標です!

――今回のコンサートのプログラムついて

今回はソプラノとテノールのコンサート、そして2月14日も近い…ということで、“バレンタインコンサート”として、いろいろな「愛」、「恋」の曲をお送りします。プログラムはすべてオペラ・オペレッタ作品から!さらにイタリア語・ドイツ語・フランス語と言語もバラエティ豊かなプログラムになっています!熱く、甘く…そんなひと時を楽しんでいただけたらと思っています!

――共演者をご紹介下さい。

ソプラノの朝倉さんとは今回初めてご一緒します!おそらく同世代のはずですが…僕は音大が再入学だったため、「先輩」としてのイメージがあります!とても清楚で華のある演奏をされる方です!今回ご一緒できるのをとても嬉しく思っていますし、先輩との共演ということで少し緊張もしたり…(笑) アルテリーベ東京へも今回初めて出演しますし、初めて尽くしの楽しみなコンサート!皆様とお会いできるのを楽しみにしております!!!

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■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第228回【二期会New Face】Valentine concert~珠玉のオペラの贈り物~

日時:2019年2月11日(月・祝) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:朝倉春菜(ソプラノ)、澤原行正(テノール)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 プッチーニ 『ラ・ボエーム』より 「愛らしい乙女よ」
 ドニゼッティ 『愛の妙薬』より 「素晴らしい妙薬!俺のものだ ~ ララ、ラララ」
 レハール オペレッタ『メリー・ウィドー』より 「唇は閉ざして」
                          ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007



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【二人のサロメ】~『エロディアード』に描かれる「サロメ」とは?サロメ役 國光ともこに聞く

4月公演《東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ》『エロディアード』でサロメ役を歌うソプラノ國光ともこは、新国立劇場オペラ研修所を経てイタリアで学び、新国立劇場において『タンホイザー』『パルジファル』『ばらの騎士』など多数の舞台に出演しています。その正統的でシュアな歌唱力により、ヘンデル「メサイア」、バッハ「マタイ受難曲」、モーツァルト「レクイエム」、ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」「第九」等のソリストとして多くのオーケストラとの共演を重ねてきました。



今回の『エロディアード』サロメが國光にとって、実は二期会オペラ・デビューであり、初の主演となります!
本番にむけて、サロメ役について、そして自身について、話を聞きました。

      *     *     *

――國光さんが演じられる『エロディアード』の「サロメ」はどのような役でしょうか。

國光: サロメとの最初の出会いは、高校時代に本屋で手に取ったオスカー・ワイルドの戯曲でした。その表紙は世紀末の香りとエロティシズム溢れる、妖しくも美しいビアズリーの挿絵で飾られており、どこか日本的にも感じられるその絵に思わず魅せられたのを憶えております。
その世界観をR.シュトラウス『サロメ』が見事に表現しているのに対し、マスネ『エロディアード』には「7つのヴェールの踊り」もヨハネの首に接吻する衝撃的シーンもなく、ルネサンスやバロック等古くから芸術作品に取り上げられてきたヨハネの首を持つサロメのイメージはありません。そこにあるのは、愛と信仰のために懸命に生きる、等身大の少女の姿です。

19世紀後半、フロベールの短編小説《三つの物語》の「ヘロデヤ」をもとにマスネが書いたサロメは、幼い頃に生き別れた母を探してエルサレムまでやって来た宮殿の踊り子で、かつて孤独のなか苦しんでいる自分を救ってくれた預言者ジャンへの思いを胸に秘めているところから物語が始まります。
少女の憧れにも似た信仰の気持ちが試練を経て愛に変わっていく様、そして最後に愛するジャンを処刑した憎むべき王妃が母親だとわかり、自ら命を絶つ終幕まで、一人の女性の生き様を表現したいと思っています。

――そんなサロメ役の聴きどころを教えてください。

國光: 2つのアリアはもちろんですが、第1幕第4場のジャンに愛を告白するシーン、第4幕第1場のジャンから「愛している」という言葉を聞くシーン等、魅力的なメロディが沢山あります。
個人的には牢獄で死を待つジャンに、あなたを一人にはしない、共に殉教に死す、と告げるときの音楽が特に好きです。



――サロメは設定では15、16歳の少女ですが、國光さん自身はどのような少女時代をすごしていたでしょうか。

國光: 岐阜市郊外の田舎町で育ちました。母が美しいものが好きでしたので、その影響で自然や人や物に対する見や考え方ができていったように思います。
これといって文化的な施設や環境のない小、中学生のときに両親が与えてくれた図鑑全集の付録レコードが、音楽に目覚めるきっかけだったと思います。特にサン=サーンスの「白鳥」は、母と一緒にテレビで見たバレエ「瀕死の白鳥」のイメージとも重なり、感動でなかなか興奮が冷めず、「動物の謝肉祭」のレコードを買ってもらった時はとても嬉しかったのを憶えています。そのレコードはベーム指揮の温かで素敵な演奏でしたが、15歳になる頃にはカルロス・クライバーに夢中になっていたと思います。
レコードだけでは好奇心が満たされず、ラジオでクラシック音楽を聴き始めたのも小学生の頃でした。高校生の時には当時の衛星放送も始まり、夢だった海外のオペラ公演や名演奏を観聴きできるようになり、一気に耳が開いていきました。NHKには心から感謝しなくてはなりません(笑)。

――声楽を志したきっかけはその頃から?

國光: いつからか舞台への憧れはありましたが、声楽を志すきっかけになったのは、やはり衛星放送で観たオペラでした。ゼッフィレッリ演出の『ラ・ボエーム』で、テレビの向こうのフレーニとパヴァロッティの息づかい、声という楽器から伝わってくるエネルギーに、心が解放されていくのをひたすら感じたくて、テープが擦り切れるまで繰り返し観たのを思い出します。

――お客様へのメッセージを。

國光: セミステージ形式になりますが、フランスを代表するグランドオペラの稀少な上演であること、そして世界一美しいといわれるフランス語によるサロメの世界をマエストロ・プラッソンがどのように描き出すのか、とても魅力的な公演だと思います。
また長い間私の念願でした本公演への出演がマエストロ・プラッソンとの舞台であることは、本番を目前にした今でも夢のようです。アンサンブルの一員として公演にどう関わっていけるか、挑戦であり、楽しみでもあります。
10連休の幕開け、フランスのエスプリ溢れるとてもスペシャルな二日間になると思います。ご来場いただけましたら幸いです。

今春、國光のデビュー公演でもある『エロディアード』に、どうぞご期待ください!

▼國光ともこの出演日は4月28日(日)  《チケット発売中!》
〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉2019年4月公演 J.マスネ『エロディアード』(セミ・ステージ形式) - 東京二期会オペラ劇場
2019年4月27日(土)17:00、28日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:ミシェル・プラッソン、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団、合唱:二期会合唱団
〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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Hakuju Hall主催「二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ」 2018/2019シーズンの第3回目は1/24(木)開催!

二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了した、若き歌手の声を聴くシリーズ、Hakuju Hall「二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ」。
今シーズン最後となります第3弾は、1月24日(木)に開催されます。
今回は二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ初の出演者3名でお贈りいたします。
コンサートを直前に控えた出演の三人よりメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。


写真左からピアノ朴 令鈴、ソプラノ内田千陽、ソプラノ徳山奈奈、テノール澤原行正

■内田千陽(うちだ ちはる)
この度は、二期会モーニングディーヴァ,ディーヴォに出演することが出来、大変光栄に思っております。澤原さん、徳山さんと共演させて頂くのは初めてで、とても楽しみでわくわくしております。朴先生にはクラスでも大変お世話になり、この度の共演も心強く感じております。
各々個性豊かで濃い選曲となっております。新年に相応しい福袋のような、聴き応えたっぷりのプログラムをお届け致します。皆様のご来場を心よりお待ちしております!

■徳山奈奈(とくやま なな)
二期会モーニング ディーヴァ、ディーヴォに出演する機会をいただき嬉しく思っております。これまで素晴らしい先輩が演奏されたこの公演で、新たに二期会の会員となった私たちが歩み出せることはとても幸せなことです。今回の公演はオペラのアリアや重唱を中心とした、盛りだくさんな内容になっていますが、三者三様の個性や魅力を感じていただければと思います。私は初めて挑戦するアリアや研修所での思い出の重唱曲など演奏致します。ご来場の皆様にきっと楽しんでいただける公演になると思いますので、是非Hakuju Hallへお越しください!心よりお待ちしております!

■澤原行正(さわはら たかまさ)
テノールの澤原行正です。
もしかしたら!?読みにくい名前かもしれません…是非この機会に覚えてください!笑
今回は初の3人の歌い手でのコンサートということで、『3人だからこそできる』そんな選曲にしました。僕の今回のお勧めは、二重唱です!ソプラノの徳山さんとは修了試演会でも演奏した「マノン」の二重唱を演奏します。美しく、劇的なマスネの音楽は必聴です!今回初めてご一緒するソプラノの内田さんとは「ルチア」の二重唱を演奏します。ドニゼッティの代表的作品で「狂乱の場」が有名ですが、この二重唱は負けず劣らずの名旋律!名曲揃いのこのコンサート、出演者の僕自身今からとても楽しみです!是非ご来場ください!

      *     *     *

ディーヴァ,ディーヴォ初となる、3人の新星によるひとときをどうぞご堪能ください。
 
 
■■■ 公演情報 ■■■
二期会モーニング ディーヴァ, ディーヴォ <第18回>
二期会新星トップ7名による、ときめきのデビューコンサート!

日時:2019年1月24日(木) 11:00開演(10:30開場) ※休憩なし約1時間
会場:Hakuju Hall (ハクジュホール)
料金:全席自由 500円(税込)
出演:内田千陽(ソプラノ)、徳山奈奈(ソプラノ)、澤原行正(テノール)、朴 令鈴(ピアノ)
予定プログラム:
・ドリーヴ:歌劇『ラクメ』より “花の二重唱” 〔内田・徳山〕
・モーツァルト:歌劇『魔笛』より “なんと美しい絵姿” 〔澤原〕
・プッチーニ:歌劇『トスカ』より “歌に生き、恋に生き” 〔徳山〕
・ドニゼッティ:歌劇『ランメルモールのルチア』より “そよ風に乗って届くでしょう” 〔内田・澤原〕
・ドヴォルザーク:歌劇『ルサルカ』より “月に寄せる歌” 〔徳山〕
・ヴェルディ:歌劇『エルナーニ』より “エルナーニよ、一緒に逃げて” 〔内田〕
・ヴェルディ:歌劇『椿姫』より “燃える心を” 〔澤原〕
・ヴェルディ:歌劇『運命の力』より “神よ、平和を与えたまえ” 〔内田〕
・マスネ:歌劇『マノン』より “君か…いや、あなたか!” 〔徳山・澤原〕

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第18回 二期会モーニング ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
 10:00~18:00(火~土/祝日・休館日を除く)
 
 

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」 ~1/28(月)【二期会NewFace】牧野元美&横森由衣 2人のソプラノによる~新春の調べ~

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
今年最初の二期会New Face登場回は1月28日(月)。 昨年の春に二期会オペラ研修所第61期マスタークラスを優秀な成績で修了した二人のソプラノ、牧野元美と横森由衣が晴れやかな歌声を披露します。

今回出演の二人からメッセージが届きましたので、ご紹介しましょう。

   *   *   *


ソプラノ 牧野元美
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

ソプラノの牧野元美と申します。この度は月曜フレッシュコンサートに出演させていただけること、大変嬉しく思っております。
私は幼い頃から歌うことが大好きでした。小学生の時、合唱団に入ったのをきっかけに、歌の魅力にどんどんはまってゆきました。そして綺麗な声で様々な音域を歌う声楽家に憧れるようになりました。良い声になるように勉強をすれば、大好きな歌がもっと素敵に歌えるのかもしれないと胸を高鳴らせていたのです。その時の気持ちは、今でも私の原動力となっています。

――今回のコンサートのプログラムついて。

今回のコンサートでは、ドイツのオペラと歌曲をたっぷりお届け致します。
プログラム前半では、ウェーバー作曲『魔弾の射手』より二重唱とアリアを演奏させていただきます。この演目は、東京二期会の本公演にて、アンダースタディとして大変貴重な経験をさせていただきました。その経験を生かし、精一杯演じたいと思っております!
後半は、リヒャルト・シュトラウスの歌曲とオペラ『アラベラ』の二重唱を歌わせていただきます。シュトラウスの美しい音楽をお楽しみいただけますよう、日々練習に励んでいます!

――共演者をご紹介下さい。

ソプラノ横森由衣さんとは、初めての共演となります。大学院やアンダースタディで一緒に勉強してまいりましたが、なかなか共演の機会に恵まれなかったので、今回がとても楽しみです。横森さんの時に可愛らしく、時に芯の強いキャラクターを演じていらっしゃる姿は、とても魅力的で、いつも刺激をいただいています!声種は同じソプラノ同士ですが、それぞれに声も性格も全く違いますので、ソプラノの様々な色が楽しんでいただけること間違いなしです。どうぞご期待ください!

   *   *   *


ソプラノ 横森由衣
――声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?自己紹介をお願いします。

幼い頃からピアノやクラシックバレエを習い、舞台で表現をすることに興味を持っていました。同じく声楽科出身の父の影響もあり、中学生の頃から声楽を始めました。

――将来演じてみたい役は?

R.シュトラウス『アラベラ』のズデンカを演じてみたいです。家庭の事情から男の子として育てられているズデンカが、成長につれ葛藤を抱いていく様子に大きな魅力を感じています。シュトラウスが巧みに描いた彼女の純粋な心を表現してみたいです。

――今回のコンサートのプログラムついて。

ドイツリート、ドイツオペラをテーマにお送りします。
ファーストステージでは、ウェーバー『魔弾の射手』をハイライト形式で演奏します。今回共演の牧野さんとは、昨年の二期会公演『魔弾の射手』にて共にアンダースタディを務めました。その時の経験を活かせたらと思い選曲しました。
セカンドステージでは、R.シュトラウスのリートや、目標の役であるズデンカを演奏します。お楽しみいただければ幸いです。

――共演者をご紹介下さい。

共演の牧野さんは大学の先輩で、大学院のオペラ科でもご一緒しましたが、重唱をさせていただくのは初めての経験で今からとても楽しみです。ピアニストの相田さんとは今回初めて共演させていただきます。楽しい舞台をお届けできるよう、準備を進めてまいります。

   *   *   *

ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともに素敵な音楽をお楽しみいただく、アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。是非お早めにご予約ください!ご来場お待ちしております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第226回【二期会New Face】2人のソプラノによる~新春の調べ~

日時:2019年1月28日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:牧野元美(ソプラノ)、横森由衣(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』より 「公爵様、あなたのようなお方は」
 R.シュトラウス オペラ『アラベラ』より 「もしぴったりな人が現れたら」
 R.シュトラウス 「献呈」「万霊節」
                    ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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4月『エロディアード』で二期会オペラにデビュー!ソプラノ金見美佳が贈るオールフレンチプログラム~1/16(水)アグネスホテル・ランチタイムコンサート

二期会オペラ研修所マスタークラスを最優秀の成績で修了した歌手に贈られる「川崎静子賞」。二期会の創設メンバーのひとりであるその名を冠した賞を昨年春に受賞したのが、ソプラノ金見美佳です。今年度より二期会のアーティストとして活動しています。

福岡県柳川市出身。初オペラの役は『カルメン』のフラスキータ。そして、今年4月の〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉マスネ『エロディアード』にバビロニアの娘役で二期会オペラ公演デビューを果たします!
フレッシュな才能の歌声をご堪能いただきたく、1月16日(水)に神楽坂の「アグネスホテル東京」で開催されるランチタイム・コンサートに登場します。ピアノは髙木由雅。入場無料。


ソプラノ 金見美佳

ピアノ 髙木由雅

今回、コンサートを前にして金見に話を聞きました。

     *     *     *

――マスネ『エロディアード』で二期会オペラ・デビューを控えた今の心境を
金見: フランスの作品は言葉が難しそうで敬遠していましたが、学生時代にフランスの音楽に触れるようになり、その美しさに魅了されました。
特にマスネのオペラが大好きなので今回『エロディアード』での本公演デビューは大変嬉しく思っております。

――アグネスホテルではオールフレンチプログラムになりました。フランス音楽の魅力は?
金見: フランス語の美しさ、フランス音楽のお洒落さが伝われば幸せです。例えばイタリア音楽ですと一番言いたいことや盛り上がっている時には音が高くなったり大きくなったりすることが多いのですが、フランス音楽の場合は逆にあっさりしていたりするところがスマートで面白いと思います。

――柳川のご出身。柳川といえば、詩人 北原白秋ゆかりの地でもあります。
金見: はい。私は白秋と同じ小学校の出身ですので、白秋の作品は大変身近に感じていますし積極的に歌っていきたいと思っています。
最近知ったのですが、アグネスホテルのすぐ側に白秋が住んだことがあるそうです。ちょうど1月11日に映画『この道』が公開されたところですし、色々とご縁を感じています。

――金見美佳のこれからについて
金見: 私は昔から歌うことが好きでした。そして舞台に立たせてもらうようになってからは舞台を作り上げていく過程や本番の緊張感も含めて舞台が大好きになりました。
これからも勉強し続けて、歌手としてお客様に楽しんでいたただくために、歌い続けたいです。

     *     *     *

アグネスホテルのサロンホールは、100席ほどの座席にスタインウェイが置かれ、シックな雰囲気と豊かな音響が魅力。フランス音楽にはぴったりの雰囲気です。オペラ『エロディアード』からもアリアを披露する予定ですので、ぜひ聴きにいらしてください。

■■■ イベント情報 ■■■
アグネスホテル東京 ランチタイム・コンサート
第166回「フランス歌曲とオペラの午後」

日時:2019年1月16日(水) 12:00開場/12:30開演(30分)
会場:アグネスホテル東京・B1F アグネスホール
料金:無料(先着順・予約不要)
出演:金見美佳(ソプラノ)、髙木由雅(ピアノ)
予定プログラム:
 アーン 「クロリスに」「私の詩に翼があったなら」
 フォーレ 「月の光」「夢のあとに」
 トスティ 「口づけ」
 プーランク 「セーの橋」
 マスネ 『エロディアード』より “彼は優しく、美しい”

▼公演詳細、会場アクセスはこちらから
ホテルイベント - THE AGNES HOTEL AND APARTMENTS TOKYO (OFFICIAL WEB)
 
 
▼金見美佳のデビューは4月27日(土)  《チケット絶賛発売中!》
〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉2019年4月公演 J.マスネ『エロディアード』(セミ・ステージ形式) - 東京二期会オペラ劇場
 2019年4月27日(土)17:00、28日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
 指揮:ミシェル・プラッソン、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団、合唱:二期会合唱団
 〈主催〉公益財団法人東京二期会、Bunkamura

●お問合せ・チケットのご予約は
 二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~11/19(月)は【二期会NewFace】宮之原良平&堺 裕馬 情熱の一夜をあなたに ~若き男達の共演~

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Face登場回は11月19日(月)。テノール宮之原良平とバリトン堺 裕馬がフレッシュな歌声を披露します!

コンサートに向けて、二人からのメッセージが届きましたのでご紹介します。

   *   *   *


テノール 宮之原良平
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

私は母が中学校の音楽の教師で幼い頃からクラシック音楽に親しむ家庭に生まれ、小学校の高学年からチェロを習い始め、高校は音楽高校へ進学し地元のジュニアオーケストラで数々のオーケストラ作品を演奏していました。大学へ入った時は声楽専攻にもかかわらず歌の演奏会よりもオーケストラの演奏会に行く機会が多かったかもしれません(笑)
声楽を始めたのは音楽高校時代の副科で声楽を選択したのが始めたきっかけだと思います。そこにテノールの先生がいらして生身の人間が楽器となり一般的な人が出すことがない音を出す事に魅力を感じました。大学進学を考えた時に声楽を極めてみたいと思いました。

――声種やレパートリー、目指している役などを教えて下さい。

学生の頃はバリトンだったのですが年々高い音も出せるようになりテノールにスイッチしました。今はタミーノやネモリーノ等の役をレパートリーとしていますが将来的にはドン・ホセ、カヴァラドッシを歌える役者を目指しています。

――今回のコンサートのプログラムついて。

今回は前半に歌曲を中にドイツ、イタリアの歌曲に加えてミュージカルの歌そして二重唱の作品をプログラムしてます。後半はオペラ、オペレッタ作品からアリアと二重唱を準備してます。
僕自身出演者が全員男声という組み合わせは初めてのことなのでテノールとバリトンの魅力を伝える事ができたら嬉しいです。

――共演者をご紹介下さい。

堺くんは二期会研修所のクラスメイトで授業では度々一緒に歌いました!彼はすごく深みのある声で下から支えてくれた印象があります。今回再び一緒に歌う事ができて嬉しいです。

   *   *   *


バリトン 堺 裕馬
――声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?自己紹介をお願いします。

元々バンドのボーカルがやりたかったのですが、声が低く高い声が出なかったため、本格的に歌を学びたいと思ったのがきっかけで声楽のレッスンを受け始めました。大学で本格的に声楽を勉強していくうちにクラシックが自然と好きになっていき、声楽の道に進もうと思いました。

――自身の声種、レパートリー、将来演じてみたい役は?

声種はバリトンでノーブルな声と良く言われます。レパートリーは歌曲ではフランスや英米の歌曲。オペラでは『カルメン』のエスカミーリョや『フィガロの結婚』のアルマヴィーヴァ伯爵が得意です。やりたい役を挙げたらきりが無いですが、今一番は、『アンドレア・シェニエ』の革命家、ジェラールを演じたいです。

――今回のコンサートのプログラムついて。

男2人のコンサートということで、男らしく熱いコンサートにしよう!というこで話を進めて参りました。オペラの重唱を中心に置いていますが、その他にも聞き馴染みのある有名な曲を選んでいます。

――共演者をご紹介下さい。

宮之原さんとは研修所時代一緒のクラスでしたが、二人だけでの重唱は演奏したことがなかったので今回ご一緒できるのが楽しみです。二人で楽しい演奏会にしたいと思います。

   *   *   *

ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともに素敵な音楽をお楽しみいただく、アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。是非お早めにご予約ください!ご来場お待ちしております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第220回【二期会New Face】情熱の一夜をあなたに ~若き男達の共演~

日時:2018年11月19日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:宮之原良平(テノール)、堺 裕馬(バリトン)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 ビゼー オペラ『カルメン』より 「闘牛士の歌」
 レハール オペレッタ『微笑みの国』より 「君は我が心のすべて」
 J.シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』より 「一緒に行こう、パーティーへ」
 プッチーニ オペラ『ラ・ボエーム』より 「おおミミ、君はもう戻ってこない」
                    ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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11月『後宮からの逃走』キャスト・メッセージ~オスミン役:加藤宏隆&斉木健詞

11月公演モーツァルト『後宮からの逃走』キャスト・メッセージ。これまで4回にわたってキャスト本人から、自身の役柄と見どころ聴きどころを紹介してきました。ラストはトルコの後宮の番人、オスミン役の加藤宏隆と斉木健詞です。

<オスミン>
「これまでの仕事ぶりがパシャ様に認められてブロンデという女を与えていただいた。もろタイプ♡なんだが、ペドリッロとかいう西洋からきた庭男が俺の女にちょっかいをかけてきやがる。ムカつくぜ!西洋の男はいつ見ても、女のお尻を追いかけているか酒を飲んでいるかのどちらかだな。いったいいつ仕事しているんだ!?」(by斉木オスミン健詞)

トルコ人のオスミンは、他の4役が高声の西洋人であることに対して、ひとり低声のソロ役で異文化のキャラクターを歌い演じます。粗野で暴力的で頑固でありながら気弱な面も見せる。表現する幅が広い分、高い歌唱力も要求されるオスミンに、今が旬のバスが臨みます。

     *     *     *

加藤宏隆 (かとう ひろたか)
11月22日(木)・24日(土)出演

アメリカとイタリアでオペラを学んだ加藤は、ヴェルディ『ドン・カルロ』宗教裁判長という大役で東京二期会デビューを果たし、今年は7月にウェーバー『魔弾の射手』カスパールを好演した注目の若きバス・バリトンです。説得力ある声の魅力もさることながら、先のカスパールでみせた演技力にもご期待ください。

《オスミン役について》
加藤: オスミンはトルコの太守セリムにつかえる番人です。非常に頭が固く、よそ者には常に不信感を抱き、とても粗暴な性格をしています。セリムから与えられたブロンデに恋心を寄せていますが、自分の範疇に無いリベラルな考え方をするイギリス人のブロンデに翻弄され、情けない一面を見せたりもします。

《オスミンの見どころ・聴きどころ》
加藤: 歌手の視点からみると、どのキャラクターにおいても技巧的な歌唱が多く出てくることが、このオペラの最初の魅力だと感じます。オスミンですと、非常に早口で歌うところもありますし、また音域は全体的に広く、アリアでは下のレの音まで出てきます。他のオペラの中でここまで低い音を歌った経験は今までにありません。それだけに歌い甲斐のある役とも言えるのですが。

《このオペラのテーマ、メッセージ》
加藤: このオペラには現代の我々にも通じる、とても明確な普遍的テーマを内包していると思います。物語は相反するものの対比がいくつか描かれています。この対比の先にあるものが「赦し」です。この「赦し」をどう捉えるか、これは時代を越えた我々への問いかけ、課題であるように思います。


東京二期会オペラ劇場 2018年7月公演 ウェーバー『魔弾の射手』より
カスパール役 加藤宏隆

     *     *     *

斉木健詞 (さいき けんじ)
11月23日(金・祝)・25日(日)出演
 
先月、共同制作公演『アイーダ』のランフィスを歌い、全国満員御礼の公演の成功に大きく貢献したばかり。豊かな声と抜群の容姿で、東京二期会のみならず新国立劇場、兵庫県立芸術文化センター、びわ湖ホール、日生劇場ほか、第一線のオペラの舞台に欠かせないバスとして活躍が続いています。加藤宏隆とは2014年東京二期会『ドン・カルロ』以来のダブル・キャスト競演。

《オスミン役について》
斉木: オスミンを表現するキーワードは「剛腕、酒、女性」でしょうか。
実は、仕事ができる優秀な人物だと思います。だからこそ、太守セリムに可愛がられ、信頼も厚い。後宮の番人としての今の地位を得ているのです。ブロンデは、そんな仕事ぶりが認められた「褒美」としてオスミンに与えられたものでした。

《オスミン役の見どころ、聴きどころ そして このオペラのテーマとメッセージ》
斉木: とにかく、超早口と超低音!同じモーツァルトのオペラでも、『フィガロの結婚』バルトロより早口で、『魔笛』ザラストロよりはるかに低い音域を歌わなければならない、難役です。
今回の演出では、オスミンも若者で、愛を探しています。
オスミンのことは、たいていどのように考えられているでしょう。オスミンにとって女性は所有物であり、その扱いは乱暴で、粗暴。そのように思われていないでしょうか。
では、彼に愛は無いのでしょうか?西洋の価値観、西洋の愛だけが、愛なのでしょうか?
オスミンを通して、このオペラの、今回の舞台のテーマが見えてくると思います。
ぜひ、ご来場ください!


2013年5月 東京二期会オペラ劇場 ヴェルディ『マクベス』より
バンコー役 斉木健詞

     *     *     *

▼これまでにブログでご紹介しました、キャストからのメッセージはこちら
第1回:コンスタンツェ役 ソプラノ松永知史&安田麻佑子
第2回:ベルモンテ役 テノール金山京介&山本耕平
第3回:ブロンデ役 ソプラノ冨平安希子&宮地江奈
第4回:ペドリッロ役 テノール升島唯博&北嶋信也

▼『後宮からの逃走』公演情報ページはこちら
2018年11月公演 W.A.モーツァルト『後宮からの逃走』 - 東京二期会オペラ劇場

 2018年11月22日(木)18:30、23日(金・祝)14:00、24日(土)14:00、25日(日)14:00 日生劇場
 指揮:下野竜也、演出:ギー・ヨーステン、管弦楽:東京交響楽団、合唱:二期会合唱団
 〈主催〉公益財団法人東京二期会
 〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
 二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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11/5(月)アルテリーベ東京でソプラノ渡邊仁美のソロ・ステージ・ディナーを~R.シュトラウスの歌曲やドイツ文豪によるオペラなど本格的なプログラムで!

今年5月、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』のアルチーナ役で主演デビューを果たしたソプラノ渡邊仁美。さまざまな人間の感情や精神を表現するための豊かな声量と叙情性をたたえたリリック・ソプラノの中で、そのもっとも若い世代の実力派のひとりとして、注目度が高まっています。
その渡邊が、11月5日(月)に新橋にある音楽レストラン、アルテリーベ東京で開催される「月曜フレッシュコンサート」にソロで出演します。


ソプラノ 渡邊仁美

コンサートへの意気込みと聴きどころは?本人に話を聞きました。

――二期会のオペラ研修所を修了して3年目のシーズン。今年は二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』で主演デビューを果たしました。この3年間を振り返ってみて。

渡邊: 1年間の研修所生活は無我夢中で、目前の課題に立ち向かう日々でした。とても濃厚で、あっと言う間の1年間だと感じていましたが、修了後の3年は更に短かったように感じます。ありがたいことに、アンダースタディやカヴァー・キャストで所謂“タイトルロール”を学ばせていただく機会を多くいただき、本当に貴重な経験をさせていただきました。
『アルチーナ』は、稽古から本番まで夢のようなひとときでした。もちろん課題はたくさんありましたが、素晴らしいスタッフと共演者に恵まれ、音楽はもちろん、舞台も衣裳も本当に美しく…毎日幸せを噛み締めて歌わせていただいておりました。様々な方への感謝の気持ちの尽きない3年間でした。


2018年5月 二期会ニューウェーブ・オペラ劇場
ヘンデル『アルチーナ』公演(めぐろパーシモンホール)より

――今回のアルテリーベでのコンサートについて。

渡邊: 大好きなR.シュトラウスの歌曲集op.10からこの時期に合いそうなものを中心に何曲か、そして日本の歌を第1部で、第2部は“読書の秋”をイメージしてゲーテやハイネの作品や童話が原作となっているオペラのアリアを何曲か歌わせていただきます。

――共演のピアニスト吉武 優さんについて。

渡邊: 吉武 優さんは東京芸術大学時代の同級生で、大切な友人です。彼のピアノの音色は本当に美しく、一緒に音楽を作り上げる工程はいつもとても楽しいです。今回短いですがピアノソロも1曲弾いていただく予定です。どうぞお楽しみに!


ピアノ 吉武 優

――渡邊仁美のこれからについて。オペラだけでなく、オーケストラ・コンサートでの活躍も期待されます。今回のステージからステップしていきたいことは。

渡邊: R.シュトラウスは本当に好きな作曲家です。
歌を始めたきっかけはミュージカルに出たかったから…中学高校時代のクラブ活動は合唱とミュージカルで、オペラとは無縁の青春時代を送っていました。そんな私が歌うことの楽しさにすっかりはまってしまい、色々な出会いを経てオペラや歌曲を勉強するに至ったのですが、R.シュトラウスの作品はずっと、観るのも聴くのも歌うのも、オペラはもちろん、歌曲も大好きです。また、モーツァルテウム大学では歌曲・宗教曲科を専攻しておりましたので、モーツァルトのコンサートアリアや、様々な作曲家の歌曲・宗教曲を勉強させていただきました。修了時のリサイタルではオーケストラ伴奏に編曲されている歌曲作品を中心にプログラムを組み、R.シュトラウス、A.ベルク、ラヴェルなどを演奏いたしました。無節操と思われるかもしれませんが、ベートーヴェンやマーラー、ワーグナーはもちろん、国を問わず歌ってみたい作品や作曲家は尽きません。出会える限りたくさんのものに出会い、勉強したいです。

     *     *     *

ビュッフェ形式のお食事とフリードリンクをお楽しみいただきながらのコンサートですが、歌のメニューもかなり本格的になりそうとのこと。その歌声を聴かれたい方はぜひご予約を!

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第218回 秋に歌うリートとドイツの詩人たち

日時:2018年11月5日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:渡邊仁美(ソプラノ)、吉武 優(ピアノ)
演奏予定曲:
<第1部> 秋を歌う歌曲から
 R.シュトラウス 《最後の葉による8つの歌》作品10より
         「献呈」「ダリア」「万霊節」
 山田耕筰 「鐘が鳴ります」
                    ほか
<第2部> 読書の秋をアリアで紡ぐ
 C.グノー 『ファウスト』より “宝石の歌”
                    ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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Hakuju Hall主催「二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ」 2018/2019シーズンの第2回目は11/8(木)開催!

今春、二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了した、若き歌手の声を聴くシリーズ、Hakuju Hall「二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ」。今シーズンの第2弾は、11月8日(木)に開催されます。
このたびのコンサートに向けて、出演の二人よりメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。


ソプラノ金見美佳(左)とソプラノ横森由衣

■金見美佳(かねみ みか)
この度は、二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォに出演する機会を頂き、心より幸せに思っております。横森さんとの初めての共演にも大変胸が躍ります。今回は様々な国の音楽をご用意致しました。私は木下牧子さんの日本歌曲、プーランクとデュパルクのフランス歌曲、日本を舞台にしたマスカーニのオペラ『イリス』のアリア、マスネの『エロディアード』よりサロメのアリアを演奏致します。この『エロディアード』は来年4月の二期会コンチェルタンテ・シリーズにて上演され、私もバビロニアの娘役で出演致します。
当日はそれぞれの曲の魅力が伝われば幸いです。是非Hakuju Hallへお越し下さいませ。

■横森由衣(よこもり ゆい)
この度は二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォに出演させていただけますこと、大変うれしく思っております。当日は“情熱”をテーマに、R.シュトラウスとチャイコフスキーの歌曲、モーツァルトとプーランクのオペラアリアをお届けします。ご一緒させていただく金見さん、髙木先生とは今回が初共演ということもあり、当日が今からとても楽しみです。11月8日の朝は、是非Hakuju Hallへ足をお運びください‼︎皆様のご来場を心よりお待ちしております。

     *     *     *

2人のソプラノの魅力をどうぞお楽しみください!
 
 
■■■ 公演情報 ■■■
二期会モーニング ディーヴァ, ディーヴォ <第17回>
二期会新星トップ7名による、ときめきのデビューコンサート!

日時:2018年11月8日(木) 11:00開演(10:30開場) ※休憩なし約1時間
会場:Hakuju Hall (ハクジュホール)
料金:全席自由 500円(税込)
出演:金見美佳(ソプラノ)、横森由衣(ソプラノ)、髙木由雅(ピアノ)
予定プログラム:
・木下牧子:うぐいす 〔金見〕
・木下牧子:竹とんぼに 〔金見〕
・木下牧子:おんがく 〔金見〕
・R.シュトラウス:バラのリボン 〔横森〕
・R.シュトラウス:熱愛 〔横森〕
・プーランク:パガニーニ 〔金見〕
・プーランク:C(セー)の橋 〔金見〕
・デュパルク:前世 〔金見〕
・チャイコフスキー:ただ憧れを知る者だけが 〔横森〕
・チャイコフスキー:昼の光が満ちようと 〔横森〕
・モーツァルト:歌劇『魔笛』より “愛の喜びは露と消え” 〔横森〕
・マスカーニ:歌劇『イリス』より “私は悲しい夢を見た”  〔金見〕
・プーランク:歌劇『ティレジアスの乳房』より “いいえ、旦那様” 〔横森〕
・マスネ:歌劇『エロディアード』より “彼は優しく、美しい” 〔金見〕

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第17回 二期会モーニング ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
 10:00~18:00(火~土/祝日・休館日を除く)
 
 

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11月公演『後宮からの逃走』~指揮・下野竜也に、ベルモンテ役の金山京介がインタビュー!

東京二期会オペラ劇場11月公演モーツァルト『後宮からの逃走』ベルモンテ役の金山京介が、指揮者の下野竜也にインタビューを敢行しました!
この日は、指揮者と二期会キャストとの最初の音楽リハーサル。午後2時から夜9時まで両組キャストとモーツァルトを奏でました。心地よい疲れとすることができたのか、清清しい表情でインタビューは行われました!
話題は、最初の稽古で二期会キャストの印象、『後宮からの逃走』の魅力、そして、日生劇場周辺おすすめスポットまで話が及び、最後は二人の握手で締めくくられました。ぜひお聞きください!


「今回は“初めてづくし”のプロダクション。『後宮からの逃走』を指揮するのも初めてなら、金山さんはじめ、初めてご一緒する歌手ばかりです。最初のリハーサルを終えて、あらためて二期会の層の厚さを感じました。これから稽古が進んでいって、それぞれの組の特色や個性が出てくることがとても楽しみです。
(『後宮からの逃走』は)名曲のオンパレード。トルコ風の音楽も随所にみられ、当時としては斬新な音楽であったと思うし、モーツァルトにとってもチャレンジだったと思います。音楽の百貨店(!?)とでもいうべき多彩さがありますね。そして、5人の歌手によって、本当に幅広い音域が声で表現されることになります。まさに声の饗宴です。」

     *     *     *

モーツァルト5大オペラのひとつ『後宮からの逃走』は、モーツァルトが26歳の時に、初めてウィーンで書き上げた超意欲作。モーツァルトが生前にもっとも成功を収めた作品といわれています。
今回インタビュアーをつとめた金山京介が、『後宮からの逃走』のあらすじをご紹介してしますので、ぜひこちらもチェックしてみてください!

*ラジオのように、お気軽に音声でお楽しみください*

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▼『後宮からの逃走』公演情報ページはこちら
2018年11月公演 W.A.モーツァルト『後宮からの逃走』 - 東京二期会オペラ劇場

 2018年11月22日(木)18:30、23日(金・祝)14:00、24日(土)14:00、25日(日)14:00 日生劇場
 指揮:下野竜也、演出:ギー・ヨーステン、管弦楽:東京交響楽団、合唱:二期会合唱団
 〈主催〉公益財団法人東京二期会
 〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
 二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~10/29(月)は【二期会NewFace】池田斐咲子&清永千裕 秋の夜空に想いを寄せて

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Face登場回は10月29日(月)。池田斐咲子と清永千裕、二人のソプラノがフレッシュな歌声を披露します!

コンサートに向けて、二人からのメッセージが届きましたのでご紹介します。

   *   *   *


ソプラノ 池田斐咲子
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

初めまして、ソプラノの池田斐咲子(いけだ ひさこ)と申します。
私は小さい頃から歌うことが好きで、小中高とコーラス部に入っていました。地元の福島は合唱の部活動がとても盛んで、とにかく授業以外の時間はほぼ練習に充てていたくらい、部活漬けの毎日でした。学校は勉強しに行くところというよりも朝昼晩歌いに行くところ、というような感覚でした(笑)。(そして、テストは赤点ばかりで先生に叱られていました…)
ずっとそんな生活を送っていたので、大学の進路を決める時も歌うことから離れるという選択肢があまり考えられず、最初から音大受験することを決めていました。今振り返ると、進路について何も口を挟むことなく、快く東京へ送り出してくれた両親には感謝の気持ちしかありません。

――声種やレパートリー、演じてみたい憧れの役について教えて下さい。

声種は、ソプラノ・リリコ・レッジェーロです。今までは、『フィガロの結婚』スザンナ、『清教徒』エルヴィーラ、『ばらの騎士』ゾフィー等を勉強してきました。やはりゾフィーはずっと憧れの役です。『夕鶴』つうにも憧れています。深くて柔らかい音色の引き出しをもっと沢山増やしていきたいと思っています。

――今回のコンサートのプログラムついて。

共演者の清永さんとは声の性質や種類が近いので、逆にどのようなプログラムにすればよいか迷ったのですが、清永さんはイタリア物、私はフランス物を中心に勉強しているので、ソロではそれぞれの好きな分野から選曲させて頂きました。
重唱では、日本歌曲や秋らしい曲を中心に選曲しました。お楽しみ頂けますと幸いです。

――共演者をご紹介下さい。

清永さんとは昨年1年間同じクラスで、楽しかった時も辛かった時もたくさんお世話になりました。声の種類も似ていますが、性格も勝手に少し似ているところがあるなと感じています(笑)。今回一緒に歌う機会を頂けてとても嬉しいです!息の合ったハーモニーを届けられるよう頑張ります。

   *   *   *


ソプラノ 清永千裕
――声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?自己紹介をお願いします。

初めまして。福岡県出身の清永千裕(きよなが ちひろ)です。
私の家族はみんな音楽が好きで、私は小さな頃からいつも音楽に囲まれて育ちました。元は中学の教員になりたかったのですが、高校の時に恩師から音大受験を勧められ、気づけば私もいつか大きな舞台で演奏してみたいと思うようになっていました。
私の人生初オペラは高校の授業で見た映画版の『サロメ』で、当時の私にはなかなか刺激的だったので、実は大学生になるまでオペラが大っ嫌いだったのですが...今ではその面白さが分かるようになりとっても大好きになりました!笑

――自身の声種、レパートリー、将来演じてみたい役は?

声種はソプラノ・リリコ・レッジェーロです。
研修所では『コジ・ファン・トゥッテ』デスピーナ、『天国と地獄』ユリディス、『リタ』リタなどを勉強させていただきました。
演じてみたい役は沢山ありますが、特に『ランメルモールのルチア』ルチア、『連隊の娘』マリーをやってみたいなと思います。

――共演者の紹介とコンサートへの抱負を。

共演者の池田さんとは研修所のマスタークラスの同級生で、プライベートでもご飯に行ったりするくらい今でも仲良しです。音楽に対してとても真っ直ぐ、でも時々天然で可愛らしい彼女のことが、私は大好きです!
今回一緒に演奏できることに感謝しつつ、そして当日は楽しい演奏会にできたらいいなと思っています。

   *   *   *

ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともに素敵な音楽をお楽しみいただく、アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。是非お早めにご予約ください!ご来場お待ちしております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第217回【二期会New Face】秋の夜空に想いを寄せて

日時:2018年10月29日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:池田斐咲子(ソプラノ)、清永千裕(ソプラノ)、松原裕子(ピアノ)
演奏予定曲:
 アルディーティ 「口づけ」
 ドビュッシー 「星の夜」
 ドリーブ オペラ『ラクメ』より 「花の二重唱」
 メンデルスゾーン 「6つの二重唱曲」より “秋の歌” “すずらんと花々”
                    ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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11月公演『後宮からの逃走』キャスト・メッセージ~ペドリッロ役:テノール升島唯博&北嶋信也

11月公演モーツァルト『後宮からの逃走』キャスト・メッセージ紹介第4回目となりました。今回はベルモンテの付き人、ペドリッロです。

<ペドリッロ>
ペドリッロは、ベルモンテの従者ですが、コンスタンツェ、ブロンデとともに海賊に捕われ、トルコの宮殿に連れられました。救出に現れたベルモンテに、後宮から出ることのできないコンスタンツェの近況を伝え物語の重要な橋渡し役となります。機転の利く、いわば『セビリャの理髪師』のフィガロのような男です。物語では、ベルモンテとコンスタンツェの「主役」カップルとともに、ペドリッロとブロンデの二人にもご注目!
今回の『後宮からの逃走』キャストは、若手の実力派歌手が揃い、その多くがヨーロッパでの実績をもっていますが、ペドリッロ役の升島唯博、北嶋信也もヨーロッパの歌劇場での数多の舞台経験を誇る二人です。インタビューを、どうぞ!

     *     *     *

升島唯博 (ますじま ただひろ)
11月22日(木)・24日(土)出演

ドイツ各地の歌劇場での多彩なキャリアをもつテノール升島。リューベック音楽大学大学院オペラ・コースを最高得点で修了し、その後、ブレーメン歌劇場、ハンブルク州立劇場、ミュンスター州立劇場、ハイデルベルク州立劇場で活躍しています。
東京二期会では、2015年『魔笛』僧侶II、16年『ナクソス島のアリアドネ』舞踏教師、17年『ばらの騎士』ヴァルツァッキなど毎年多数出演。
直近では、新国立劇場2018/19シーズン開幕『魔笛』にモノスタトス役で出演予定。そのドイツ語歌唱の歯切れの良い語感と明るく芯のある響きは、上演全体の品格を高めることにも貢献しています。

《ペドリッロ役について》
升島: ペドリッロはスペイン貴族であるベルモンテの従者です。ご主人様の婚約者コンスタンツェと、彼女のお付きでペドリロの恋人ブロンデと共に海賊にさらわれ、トルコの太閤であるセリムに売られたのでした。ペドリッロはそこで機転の利く頭と器用さを駆使し、セリムに認められ、後宮の中を自由に行動できる権利を与えられています。ここから逃げ出すためにご主人ベルモンテに何通も手紙を送り、ついにベルモンテと共に女性たちを連れて後宮より脱出します。
ペドリッロはベルモンテと主従関係にありますが、このオペラでの役割はいうなれば社長と秘書です。社長はドンと構えて表に立ち、実務は秘書がこなす、様な。ペドリッロは逃走の計画を立て、危険な作業も勇気を奮い立たせ行います。
私の考えるペドリッロの人物像は、現代風に言うとチャラくて、でも頭の回転は速くて、みんなから好かれる人気者キャラです。そのせいで、ひねくれた考えを持つオスミンに忌み嫌われています。

《ペドリッロの見どころ・聴きどころ》
升島: なんといってもシュピールテノール屈指のアリア「さあ、戦いだ!」です。難しい。とにかく難しい。ドイツでは、この曲が歌えて初めてシュピールテノールと認められるくらいの難曲なのです。
そして、この次に歌われるオスミンとの二重唱も。コミカルな掛け合いに、物語が大きく変わる内容も含んでおり、ハラハラドキドキ、そしてクスッと笑えます。

《このオペラのテーマ、メッセージ》
升島: モーツァルトはこのオペラに、トルコへの憧れを練りこんだのではないでしょうか。全盛期のオスマントルコはその文化や音楽、人間性がとても興味深く、またインターネットなど無い時代ですので、彼の描く舞台や音楽は聴衆に大いに気に入られたのだと思います。現代の我々が興味を示す国や文化はどこにあるでしょうか?中国の三国志やヨーロッパの騎士など大昔の話は今でもたくさんの人が興味を持っています。グローバル化が進み、世界の文化がどんどん平均値化されていく中で、ヨーステン氏の作る魅力的な国の像を早く見てみたいと思っています。


ミュンスター歌劇場『夢喰い小人』夢喰い小人役 升島唯博(右)


ハンブルク州立劇場『アトランティスの皇帝』ハルレキン役 升島唯博(左)

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北嶋信也 (きたじま しんや)
11月23日(金・祝)・25日(日)出演
 
抜群の澄んだ語感と軽快な声が魅力のテノール北嶋信也。彼もまた、チューリヒ歌劇場のインターナショナル・オペラ・スタジオのメンバーとして、『イル・トロヴァトーレ』『ニュルンベルクのマイスタージンガー』『仮面舞踏会』など、同歌劇場の多くの公演に出演してきました。本ブログでも、2009年のヴェルディ『海賊』(指揮:E.G.イェンセン 演出:D.ミキエレット)での彼のチューリヒ・デビューをお伝えしました。
二期会オペラデビューは帰国後の14年『イドメネオ』アルバーチェ役。偶然にもどちらもダミアーノ・ミキエレット演出による舞台でした。

▼二期会ブログに掲載の過去記事より
若きテナー、北嶋信也11月にチューリッヒ歌劇場『海賊』(プレミエ)に出演決定! - オペラの散歩道|二期会blog(2009年8月19日)
アーティスト近況~チューリッヒより北嶋信也 - オペラの散歩道|二期会blog(2011年6月6日)

《ペドリッロ役について》
北嶋: ベルモンテの従者の役です。私の役は、明るい性格で、機転が利き、勇敢な反面、臆病なところもあるとても人間味のある血の通ったキャラクターと捉えています。

《ペドリッロ役の見どころ、聴きどころ》
北嶋: 番人であるオスミンをどの様にそそのかし、お酒を飲ませ泥酔させて後宮からの脱出を図るのかお楽しみに!

《このオペラのテーマ、メッセージ》
北嶋: コンスタンツェを愛しているからこそ、自分の憎しみをも捨てて全てを許す太守セリムの言動は、現代にも通ずる大きな人間愛だと思います。


チューリヒ歌劇場オペラスタジオ公演オッフェンバック『青ひげ』ザフィール王子役 北嶋信也(中央)


チューリヒ歌劇場プッチーニ『西部の娘』ハリー役 北嶋信也(左)

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▼『後宮からの逃走』公演情報ページはこちら
2018年11月公演 W.A.モーツァルト『後宮からの逃走』 - 東京二期会オペラ劇場

 2018年11月22日(木)18:30、23日(金・祝)14:00、24日(土)14:00、25日(日)14:00 日生劇場
 指揮:下野竜也、演出:ギー・ヨーステン、管弦楽:東京交響楽団、合唱:二期会合唱団
 〈主催〉公益財団法人東京二期会
 〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
 二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~10/15(月)は【二期会NewFace】林 道代&山﨑明日実 ソプラノふたりの秋色パレット

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Face登場回は10月15日(月)。林 道代と山﨑明日実、二人のソプラノがフレッシュな歌声を披露します!

コンサートに向けて、二人からのメッセージが届きましたのでご紹介します。

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ソプラノ 林 道代
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

はじめまして。ソプラノの林 道代(はやし みちよ)です。宜しくお願い致します。
幼い頃からピアノを習っておりましたが、家での練習は嫌いで歌にも興味はなく、学校の音楽室にあるアコーディオンで遊ぶ日々でした(笑)
中学校の授業で合唱曲をたくさん歌ったことをきっかけに、歌に興味を持ち、高校では合唱部に。もっとうまく歌えるようになりたいと思い、音大へ進むことを決めました。
大学卒業後は教育にも興味があったので演奏から離れた時期もありましたが、やはり歌いたい!学び足りない!という想いが募り、二期会オペラ研修所へ入りました。修了した今も勉強は続きますが、とても充実した日々を送っています。

――声種やレパートリーについて教えて下さい。

声種はソプラノ・レッジェーロです。
研修所では『コジ・ファン・トゥッテ』デスピーナ、『ドン・パスクワーレ』ノリーナ、『天国と地獄』ユリディス を歌わせていただきました。軽い声の中にも艶やかさ、豊かさが感じられる歌声を目指しています。

――共演者と今回のプログラムについてご紹介下さい。

共演の山﨑さんとは研修所で一年間同じクラスで学びました。同じソプラノでも重さも色も違う声に、当時から魅力を感じていました。
秋らしい曲もたくさん演奏しますので、気軽にお楽しみいただけるかと思います。頑張ります!

   *   *   *


ソプラノ 山﨑明日実
――声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?

ソプラノの山﨑明日実(やまさき あすみ)です。
小学生の頃から、地元の島根県松江市の合唱隊に所属し、歌うことも人前に立つ事も好きな子供でした。成長するにつれ他の子よりも上手になりたい、素敵な歌が歌いたい、と思うようになりました。そして、中学生になり初めてオペラを観たときに、「合唱も大好きだけど、オペラがやりたい!」と思い、個人レッスンにも通うようになりました。

――自身の声種、レパートリー、目指している役やステージは?

声種はリリコ・ソプラノです。ヴェルディやプッチーニの作品、ヴェリズモの作品、最近はワーグナーの作品にも挑戦しています。
やりたい役は蝶々夫人です!初めて観たオペラが蝶々夫人でした。

――今回のコンサートのプログラムついて。

ソプラノふたりですが、声種の違うソプラノですので、色とりどりのパレットのようなコンサートにしたいと思っています。
唱歌や日本歌曲で彩るブロックと、オペラアリアを中心に聴かせるブロックに分けそれぞれの声の色を生かした選曲になるように考えました♪

――共演者をご紹介下さい。

林さんは同い年で、研修所の予科では同じクラスでした。ほんわか優しい性格の彼女らしく、柔らかい高音でとっても素敵です。
予科で同じクラスだったのはもう三年前ですので、こうして一緒に歌うと彼女の成長を肌で感じました。これからも負けないよう頑張ろうと思います!

   *   *   *

ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともに素敵な音楽をお楽しみいただく、アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。是非お早めにご予約ください!ご来場お待ちしております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第215回【二期会New Face】ソプラノふたりの秋色パレット

日時:2018年10月15日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:林 道代(ソプラノ)、山﨑明日実(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 グノー オペラ『ロミオとジュリエット』より 「私は夢に生きたい!」
 ワーグナー オペラ『ローエングリン』より 「ひとり寂しく悲しみの日々を」
 小林秀雄 「落葉松」
 フンパーディング オペラ『ヘンゼルとグレーテル』より「踊りましょう!」
                    ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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11月公演『後宮からの逃走』キャスト・メッセージ~ブロンデ役:ソプラノ冨平安希子&宮地江奈

11月公演モーツァルト『後宮からの逃走』キャスト・メッセージ紹介連載3回目は、ブロンデ役のソプラノ冨平安希子と宮地江奈です!

<ブロンデ>
ブロンデはスペイン貴族の娘コンスタンツェの侍女で、コンスタンツェとともにトルコの後宮に幽閉されています。太守に狙われているコンスタンツェの横で、ブロンデもまた守番のオスミンに迫られますが、そこは自由闊達で自尊心旺盛なイギリス娘(18世紀当時最も経済、思想とも進歩的だったのがイギリスでした)、まったく動じる気色を見せません。
明るく軽やかで、しかも芯の強さも持ち合せた女性ブロンデには、まさにぴったりの二人がキャスティングされました!

冨平安希子 (とみひら あきこ)
11月22日(木)・24日(土)出演

名門バイエルン州立歌劇場の研修所に学び、その本舞台で『魔笛』『ばらの騎士』など数多の経験を重ねてきた冨平安希子。抜群の表情豊かな歌唱で、国内ではオペラだけでなく、宮本亜門演出ミュージカル『サンデー・イン・ザ・パーク』に出演するなど幅広い活躍を見せています。今年は、7月『魔弾の射手』エンヒェンに始まり、ブロンデにつづいては2月『金閣寺』にも出演が決まっており、大活躍の年を迎えています!

《ブロンデ役について》
冨平: ブロンデは、コンスタンツェとともに海賊にさらわれトルコの太守セリムに売られてしまい、今はセリムの宮殿に監禁されています。
ブロンデは、この状況を嘆くしかしないコンスタンツェに希望を持つよう元気づける役です。「明るく希望を持つ者にこそ運はついてくる」という台詞がありますが、それが彼女の信念です。決断力に富み、太守ゼリムの家来であるオスミンさえも手玉にとってしまうようなしっかり屋です。

《ブロンデからみた見どころ・聴きどころ》
冨平: オペラ全体に東洋風の旋律が聞こえ、音楽的に非常に魅力的な作品です。
「私たちの国(=ヨーロッパ)ではこんな風に女性に振る舞うものよ」とオスミンに教えるブロンデのアリアから二幕が始まり、それに続く台詞で二人の関係性が垣間見えてきます。とても優美で可愛らしい旋律にのってオスミンにチクリと念を押す様子がよく表れていて、歌い甲斐があるとても好きな曲です。オスミンとのシーンは私自身も楽しみにしているシーンです。
もうひとつのアリア「なんという喜び」では恋人のベルモンテがついにやって来たという知らせをコンスタンツェにやっと伝えられる喜びを爆発させて、息継ぎする暇もないほどの目眩く旋律にのって一気に歌い上げます。
ベルモンテと再会できた時の四重唱では、その重唱の中で再会の喜びから一転してそれぞれの感情が変化し、ドラマがどんどん展開します。このオペラのキーともなる見応えのあるシーンになるのではないでしょうか。
ブロンデはこのオペラの中での一種の清涼剤のような存在だと思うので、その役割をきちんと踏まえて歌い演じたいです。

《『後宮からの逃走』のテーマ、メッセージ》
冨平: コンスタンツェ、そして彼女の侍女であるブロンデは、言ってみれば非日常の世界に今は身を置いていて、太守セリムから酷い仕打ちを受けるどころか手厚い待遇を受けています。ブロンデはセリムの家来のオスミンから好意を寄せられていて、その不器用さと無骨さが彼女には新鮮にうつります。ふたりとも自分の恋人を思いその好意を拒んではいますが、完全に拒んでいるわけではなく、非日常の中で揺らいでしまう自分自身と戦っているのではと思われる場面もあったりします。最後は監禁を解かれ、自分達の日常へと帰ってはいきますが、果たしてその日常が以前と全く同じものになるのかは疑問です。
コジ・ファン・トゥッテの結末にも似ています。その後の日常が劇中では描かれていないところも同じです。非日常な空間に置かれ、予測外のことが起こった場合、彼女たちのように日常では考えられないような考えや行動に陥ってしまうことは、現代に生きる私たちにも理解できないことではありません。彼女達の葛藤を見透かしたかのように詰るベルモンテとペドリロ、それに対してそんなことを思うなんてひどい、と開き直る女性陣が描かれる4重唱は今現在私たちのごく身近でもよく見られる会話ですし、それ以外の場面にもこのように覚えがあるような会話が頻繁に登場します。
現代に生きる私たちが感情移入しやすいキャラクターが多く登場するオペラですから、そんな点からもお客様にはより楽しんで頂けるのではと思います。


東京二期会2018年7月公演『魔弾の射手』より(撮影:三枝近志)
エンヒェン 冨平安希子(左)

     *     *     *

宮地江奈 (みやち えな)
11月23日(金・祝)・25日(日)出演
 
二期会オペラ研修所を経て、新国立劇場オペラ研修所に進んだ宮地江奈。その間、冨平と同じバイエルン州立歌劇場研修所とミラノ・スカラ座にも学び、修了した今年5月、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』モルガーナ役でデビューを果たしました!
『後宮からの逃走』ブロンデ役の後も、来年6月再び日生劇場にて『ヘンゼルとグレーテル』露の精、眠りの精役で出演を予定しており、今後ますます目が離せません!

《ブロンデ役について》
宮地: いつも前向きで、人生を明るく楽しく生き抜く術を知っている女性だと思います。
「物事は考え方次第で、悪い方向に考えたら、本当に悪い方向に転んでしまいます!」と、いつもコンスタンツェを励まし、発破をかけます。セラムに囚われているような状況でも、目の前にある楽しいこと、美しいものを見つけられる柔軟さと、傲慢なオスミンにも全く物怖じをしない強さ、どちらも持ち合わせているのが、彼女の魅力です。

《ブロンデからみた見どころ・聴きどころ》
宮地: どのようなシーンになっていくのか、私自身とても楽しみなのが、オスミンとのやりとりです。短い台詞のシーンですが、最初は偉そうだったオスミンが、たったの数分でブロンデに言い負かされるシーンがあります。
今回たまたま、二人の体格の差も相まって、より面白いシーンになると確信しています!

《『後宮からの逃走』のテーマ、メッセージ》
宮地: やはり登場人物の恋愛模様かと思います。自分の恋人とは全く違うタイプの男性からの猛アプローチを受け、それに対して女性陣の心は動いてしまうのか?それとも、全く動じないのか?それとも、理性を保ち、心とは反対の行動をとるのか?登場人物たちの、細かい感情の移り変わりが楽しめるオペラではないでしょうか。
悩めるコンスタンツェと、それを励ますブロンデのやりとりは、まるで今の「女子会」の会話みたいですし、恋愛における「嫉妬」や「疑い」は、きっと今も昔も変わらない、不動のテーマだと思います。
自分と近いキャラクターを見つけて、共感して、どっぷりとこのオペラの世界に浸って頂きたいです!


二期会ニューウェーブオペラ2018年5月公演『アルチーナ』より(撮影:三枝近志)
モルガーナ 宮地江奈(左)

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2018年11月公演 W.A.モーツァルト『後宮からの逃走』 - 東京二期会オペラ劇場

 2018年11月22日(木)18:30、23日(金・祝)14:00、24日(土)14:00、25日(日)14:00 日生劇場
 指揮:下野竜也、演出:ギー・ヨーステン、管弦楽:東京交響楽団、合唱:二期会合唱団
 〈主催〉公益財団法人東京二期会
 〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
 二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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11月公演『後宮からの逃走』キャスト・メッセージ~ベルモンテ役:テノール金山京介&山本耕平

11月公演モーツァルト『後宮からの逃走』キャスト・メッセージ紹介連載2回目は、ベルモンテ役のテノール金山京介と山本耕平です!

<ベルモンテ>
ベルモンテは、18世紀スペイン貴族の青年。トルコにさらわれた婚約者コンスタンツェを救出するため果敢に異国の地へ乗り込みます。
モーツァルトは、ベルモンテにアリアを4曲用意しました。コンスタンツェへの愛と救出の決意、そして不安を表す1幕の二つのアリア、コンスタンツェとの再会を喜ぶ、そして、いよいよ後宮を脱出せんとするときの心情を独白する3幕のアリアといずれも聴き応え十分です!
『魔笛』のタミーノ王子にも似て、いえタミーノ以上に、溌剌とした細かいパッセージとともに息の長い優美なレガートを多用した音楽で書かれていて、一途で勇敢でありながら、どこか優雅で王子様気質を感じさせるベルモンテ。二期会のふたりのプリンス・テノールは、どのように感じているでしょうか。メッセージをどうぞ。

金山京介 (かなやま きょうすけ)
11月22日(木)・24日(土)出演

2015年東京二期会『魔笛』タミーノで鮮烈なデビュー。そのとき演出の宮本亜門からも「オペラ界の貴公子」と称された逸材。その歌唱力と演技と舞台容姿に、新世代のモーツァルト・テノールとして大きな注目を集めています。

《ベルモンテ役について》
金山: 彼のキャラクターを考える上で一番強く感じるのは「若さ」でしょうか。若さゆえの行動力、若さゆえの熱情、若さゆえの向こう見ずなど、良くも悪くも「若さ」から来る感情で動いている人物と考えています。

《『後宮からの逃走』の見どころ・聴きどころ》
金山: 何といってもこのオペラはアリアがとても多いです。ダブルキャストですと両日の歌い手により演技、表現などは変わるものですが、アリアが多いということは、それだけ作品として違う面をお届けできるのではと思います。ぜひ両日ご覧頂き、キャストによる違いをお楽しみください。

《『後宮からの逃走』テーマ、メッセージ》
金山: この作品の大きなテーマの一つは「赦し」だと思います。人としての倫理的な「赦し」だけでなく、恋人同士の愛の「赦し」などいくつかの「赦し」をもって物語が進んでいく。これは現代にもよくみられる共通のテーマと思います。


東京二期会2015年7月公演『魔笛』より(撮影:三枝近志)
タミーノ 金山京介(左)、パミーナ 嘉目真木子
 

山本耕平 (やまもと こうへい)
11月23日(金・祝)・25日(日)出演
 
二期会オペラ主演デビューとなった2014年『ドン・カルロ』で、テノール福井 敬とのダブルキャストでドン・カルロ役を務め上げ、翌年『リゴレット』のマントヴァ公爵役の座もオーディションで勝ち得た山本。さらにその後、3年にわたるイタリアでの研修を経て、今回のベルモンテは、いわば日本再デビューです!

《ベルモンテ役について》
山本: 人間関係が変化していく中で一貫した立場を取り続ける軸のような役割を持っている役だと思います。人物としては、慎重が求められる救出作戦中でも、自分の召使が悪く言われているのを聞いて
「いいや、あいつは良いやつだ」とかばってひと悶着起こしてしまうあたり、とてもいい人なのではないかと感じています。
コンスタンツェには尻に敷かれるタイプでしょう。

《見どころ、聴きどころ》
山本: 聴きごたえのある難易度の高いアリアが各役に割り当てられています。
ソプラノとテノールが2組という面白い編成でいつの世も変わらない男女のやりとりが面白おかしく描き出されている4重唱や、当時の聴衆にとってエキゾチックに響いただろうモーツァルトによるトルコのエッセンスなど、聴きどころは枚挙に暇がありません。

《このオペラのテーマ、メッセージ》
山本: 拒絶ではなく対話、報復ではなく許しを選ぶことが出来れば人は分かり合える、という大きなメッセージの後ろに、
「わからないものや、自分と違うものは怖いけれど、だからこそちょっと魅力的に映るよね!」
というモーツァルトの軽やかな遊び心が聴こえるように感じます。
人との違いをどう愛し楽しむかは自分次第だよ、ということかもしれません。


東京二期会2014年2月公演『ドン・カルロ』より(撮影:三枝近志)
ドン・カルロ 山本耕平(中央)
 
 
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2018年11月公演 W.A.モーツァルト『後宮からの逃走』 - 東京二期会オペラ劇場

 2018年11月22日(木)18:30、23日(金・祝)14:00、24日(土)14:00、25日(日)14:00 日生劇場
 指揮:下野竜也、演出:ギー・ヨーステン、管弦楽:東京交響楽団、合唱:二期会合唱団
 〈主催〉公益財団法人東京二期会
 〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
 二期会チケットセンター 03-3796-1831
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Hakuju Hall主催「二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ」 2018/2019シーズンがいよいよスタート!

今春、二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了した、若き歌手の声を聴くシリーズ、Hakuju Hall「二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ」。今シーズンの第一弾は、9月27日(木)に開催されます。
このたびのコンサートに向けて、出演のソプラノ牧野元美とテノール根津久俊の二人よりメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。


写真左から、テノール根津久俊、ソプラノ牧野元美、ピアノ河野紘子

■牧野元美(まきの もとみ)
この度は二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォに出演させていただけますこと、大変幸せに思っております。このコンサートでは、モーツァルトとリヒャルト・シュトラウスを演奏させていただく予定です。私はモーツァルトの作品から、オペラの素晴らしさや面白さを学び、またリヒャルト・シュトラウスの作品を勉強して、歌い手としての表現の幅を広げることができたように感じています。これまでの成果が出せるよう、精一杯歌わせていただきます!テノールの根津くんとは、研修所のマスタークラスで一緒だったのですが、共演の機会が少なかったので、今回がとても楽しみです。二重唱ではお互いの想いをぶつけ合って、それぞれの魅力が伝わる演奏にしたいですね!皆様と会場でお会いできるのを楽しみにしています。

■根津久俊(ねづ ひさとし)
今年で6年目になる二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ、出演させていただける事になり大変光栄に思います。ソプラノとテノールのデュオという事で、選択肢には困りませんでした。それはもう…「綿密」な打ち合わせを経て、数ある曲目の中から各々が良い意味で没頭し、我々はもちろん皆様にも楽しんでいただけるプログラムになっているかと思います。ただランチタイムコンサートですので開演時間が11時とお早めです。どこかの朝の弱いぽっちゃり系テノールのように、お寝坊には十分ご注意して起こし下さい。

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期待のソプラノとテノールの共演をぜひお楽しみください!



■■■ 公演情報 ■■■
二期会モーニング ディーヴァ, ディーヴォ <第16回>
二期会新星トップ7名による、ときめきのデビューコンサート!

日時:2018年 9月27日(木) 11:00開演(10:30開場) ※休憩なし約1時間
会場:Hakuju Hall (ハクジュホール)
料金:全席自由 500円(税込)
出演:牧野元美(ソプラノ)、根津久俊(テノール)、河野紘子(ピアノ)
予定プログラム:
・チマーラ:海の詩 〔根津〕
・ピツェッティ:牧人たち 〔根津〕
・R.シュトラウス:献呈 〔牧野〕
・R.シュトラウス:万霊節 〔牧野〕
・R.シュトラウス:ツェツィーリエ 〔牧野〕
・R.シュトラウス:夜に 〔牧野〕
・ドニゼッティ:歌劇『愛の妙薬』より “人知れぬ涙” 〔根津〕
・R.シュトラウス:歌劇『アラベラ』より “私のエレメール!” 〔牧野〕
・チレア:歌劇「アルルの女」より “フェデリコの嘆き” 〔根津〕
・モーツァルト:歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』より “夫の腕の中に” 〔牧野&根津〕

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第16回 二期会モーニング ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
 10:00~18:00(火~土/祝日・休館日を除く)
 
 

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11月公演『後宮からの逃走』コンスタンツェ役キャスト・メッセージ
~フランス、ドイツで活躍する新星ソプラノが主演デビュー!

2018/19のオペラ・シーズンの先陣を切った東京二期会オペラ劇場プッチーニ〈三部作〉が、9月9日(日)に新国立劇場での4日間の公演を終えました。みなさまご来場ありがとうございました。

さて次の東京二期会オペラ劇場公演は、11月22日(木)から日生劇場でのモーツァルト『後宮からの逃走』です!

<『後宮からの逃走』ものがたり>
18世紀のトルコ。スペインの貴族ベルモンテの恋人コンスタンツェは、女中のブロンデとともに海賊に襲われ、トルコ人の太守セリムによって、後宮(ハーレム)に囚われている。ベルモンテは、彼の後宮に乗り込み、召使のペドリッロ(ブロンデと恋仲)とともに2人を救うために奮闘する。
コンスタンツェは、セリムからの執拗な求愛にも応じず、ベルモンテへの愛を貫いていた。後宮の番人オスミンもブロンデに言い寄るが、こちらも相手にされない。
ペドリッロが案じた一計が見事に成功し、4人は再会し喜び合う。いよいよ脱出を試みるのだが、再びオスミンに捕えられ、セリムの部屋に連行される…

 
すでに音楽稽古を中心にキャスト陣のリハーサルが進められている中、二期会blogでは公演の紹介やインタビューなど『後宮からの逃走』の魅力の数々を、公演に向けて皆様にお伝えしてまいります。
まずは出演者から、自分自身が演じる役の紹介と聴きどころを紹介していきましょう。同じ役でも人によって役柄の捉え方は違いますし、キャスト各々が、現代人の一人として、この時代にオペラに取り組むためのテーマを持って臨んでいます!
 
 
<コンスタンツェ>
海賊にさらわれトルコの後宮に幽閉されてしまったコンスタンツェ。しかし、恋人ベルモンテへの愛の忠誠は揺らぐことはなく、太守セリムからの求愛にも毅然とした態度をとります。
今回の公演の最大の注目のひとつ。ヨーロッパで活躍する実力派の新星ソプラノふたりがコンスタンツェ役にて揃って二期会オペラ主演デビューを果たします!
 

松永知史 (まつなが ちふみ)
11月22日(木)・24日(土)出演

すでにドイツ・ミュンヘンで『ラ・ボエーム』のミミを50回以上も演じた実績を誇る松永。2015年には東京二期会『ダナエの愛』ダナエ役のカヴァー・キャストを務めて、いよいよ今回が本役デビューとなります!

《役柄について》
松永: 私の思うコンスタンツェは、とても正直な女性です。恋人ベルモンテへの一途な愛を貫くだけでなく、セリムの自分への愛に対しても、ごまかすことなく、正直に向き合います。自分の葛藤や感情を隠そうともしないし、隠せない。へりくだりもしないし、屈しない。どの人間に対しても真っすぐ向き合う彼女に、真の強さと高貴さ、そして人としての純粋さを感じます。

《コンスタンツェの見どころ・聴きどころ》
松永: コンスタンツェは、自分の愛の在り方を貫くために苦しみながら闘う。一方で、ブロンデは起きたことを受け入れ、その中から楽しみや良いこと探しをしてポジティブに生きる女性です。
その各々の異なる生き方への哲学や、敵から受けた憎しみに対し、同じ憎しみではなく許しと無償の愛という選択で、このオペラをハッピーエンドにしたモーツァルトのねらいや時代背景に思いを馳せながら、彼の音楽に隠れ潜んでいるたくさんのメッセージを探していただくと、よりオペラならではの楽しみを味わっていただけるのではと思います。

《『後宮からの逃走』テーマ、メッセージ》
松永: かたちの違うたくさんの愛と、生き方のスタイルがあります。どれが正しく、間違っているわけではない。その中で、憎しみを受けたとき、同じ憎しみで返すのではなく、どう返すことが愛で、私たち皆の幸せにつながるのかというテーマを、時が経っても、モーツアルトが今の時代を生きる私たちに、改めて強く問いているような気がします。
 

安田麻佑子 (やすだ まゆこ)
11月23日(金・祝)・25日(日)出演

パリを拠点に活躍する安田。フランスでの十分な実績をもって、今年3月、国内での本格的なオペラデビューとなった神奈川県民ホール・オペラ・シリーズにて宮本亜門演出『魔笛』夜の女王を好演したばかり。新たなモーツァルト歌手、コロラトゥーラの新星として、満を持してのコンスタンツェのお披露目となります。

《役柄について》
安田: コンスタンツェは、スペイン貴族ベルモンテの婚約者です。
質の良い教育を受けて、大事に育てられた箱入り娘なのでしょう、思慮深く真面目で誠実な若い娘ですが、少し悲劇的でネガティブ思考な所があり、頑固な性格です。
イギリス人の召使いブロンデには、いつもあきれ顔をしつつ、内心彼女のように楽天的で明るく生きて行けたらどんなに良いだろうと羨ましく思っています。

《コンスタンツェの聴きどころ/観どころ》
安田: 突然捕らえられ、遠い異国の宮殿へ売り飛ばされてしまった自分の運命を半ば絶望しながら、それでも太公セリムに対して臆する事なく強気に振る舞っているコンスタンツェは、アリアの中でそんな自分の感情を抑えきれなくなったのか、一瞬発狂してしまったのかと思うほどのコロラトゥーラ技法を使ってその心情を歌います。声楽的にもドラマ的にもとても難しい役です。
性格の明るいおきゃんなブロンデとは、同じ境遇に置かれても受け止め方が全く違うのです。この2人の性格対比も観どころの1つだと思います。
ベルモンテとコンスタンツェ、ペドリロとブロンデが再会する喜びの4重唱や、後宮からの逃走を試みるもセリムに捕まってしまった時、死を覚悟する若い2人の2重唱など、はっとするほど美しい音楽はお客様にたっぷり聴いていただきたい所だと思いますし、私自身もそれが楽しみです。

《このオペラのテーマ、メッセージ》
安田: 突然自分が異国の太公へ売り飛ばされるというとんでもない非日常。婚約者の迎えは来るのか、来ないのか。無事に後宮から逃げられるのか、一生ここで過ごすのか。
海賊に捕らえられたのち異教の国に売り飛ばされるという物語の始めの部分は、そら恐ろしさを思い浮かべてしまいますが、売り飛ばされて着いた先は豪華絢爛な宮殿で、太公セリムはコンスタンツェに愛を打ち明ける……
どんな状況下でも逞しく順応する力のある女性がいる一方で、コンスタンツェは、生き別れた婚約者ベルモンテとはまた会えるのかすら分からないにもかかわらず、頑なに彼に忠実でいようとするのです。
果たして自分だったらコンスタンツェの様に絶望するのか、それともブロンデの様に楽観するのか。それを考えながらこのオペラを観るのもまた楽しいかもしれません。
 
 
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2018年11月公演 W.A.モーツァルト『後宮からの逃走』 - 東京二期会オペラ劇場

 2018年11月22日(木)18:30、23日(金・祝)14:00、24日(土)14:00、25日(日)14:00 日生劇場
 指揮:下野竜也、演出:ギー・ヨーステン、管弦楽:東京交響楽団、合唱:二期会合唱団
 〈主催〉公益財団法人東京二期会
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9月プッチーニ〈三部作〉:キャストから登場人物紹介『ジャンニ・スキッキ』編~ドナーティ家の遺族たちを「攻略」すると、面白さは100倍に!

プッチーニが生涯最後に書き下ろしたオペラが、中世のフィレンツェを舞台にした喜劇『ジャンニ・スキッキ』です(『トゥーランドット』は絶筆作)。大富豪ドナーティ一族によるドタバタの遺産相続紛争を、成金ジャンニ・スキッキが狡猾な知恵で蹴散らし、家柄をこえて愛しあった若いラウレッタとリヌッチョが結ばれます。
1幕もののわりに登場人物の多いオペラですが、それぞれの思惑を持ち合わせた遺族たちの個性が見えてくると、面白さは倍増どころか100倍に!
それでは各キャストからのメッセージをどうぞ。

<ジャンニ・スキッキ>
今井俊輔(7日・9日)「ジャンニ・スキッキは、フィレンツェの知恵者で、ラウレッタの父親です。頭の回転が早く、カリスマ性もあります。また、成り上がり者でもあるので、大富豪のブオーゾ・ドナーティ一族からは嫌われています。娘のラウレッタを溺愛していて、娘のためならどんなことでもしてしまうのではないか、という子煩悩の親父です」
上江隼人(6日・8日)「イタリアのお父さんのイメージと重なりますね(笑) ジャンニ・スキッキのキャラクターは、ダンテの「神曲」地獄編に出てきます。他人の遺言書を書き換えて財産を自分のものにしたことで地獄に落ちた、と書かれています。
この地獄落ちのキャラクターをプッチーニは最後の天国の音楽の中に登場させます。プッチーニの集大成、〈三部作〉、是非、聴きに来て下さい」
<ラウレッタ>
新垣有希子(6日・8日)「ラウレッタはジャンニ・スキッキの愛娘。とても大切に育てられましたことはオペラの中でもよくわかります。敵対しているドナーティ家との確執も、娘の幸せ(ドナーティ家の若者リヌッチョとの結婚を認める)のために覆してしまうのですから。
有名なアリア「私のお父さん」の他、親戚たちの人間的なやりとりや駆け引きが音楽でうまく描かれている所がものすごく好きです。お稽古場でもいつも笑わせてもらっています!お楽しみに!」
舟橋千尋(7日・9日)「ラウレッタを演じます。父譲りなのか、周りの状況をみて瞬時に対応出来る、賢い女性です。今回の演出では、ラウレッタの置かれている状況が、一風変わったものになっていますので、そこにもご注目ください」
<リヌッチョ>
前川健生(7日・9日)「リヌッチョはフィレンツェの大富豪ブオーゾの甥っ子で、またジャンニ・スキッキの娘ラウレッタと恋仲でもあります。リヌッチョ自身もブオーゾの遺産は必要としているのですが、彼の場合、ラウレッタと結婚するためにお金がほしいのです」
新海康仁(6日・8日)「彼も他の親戚と同じくブオーゾ・ドナーティの血筋を引く人。したたかな面も持ち合わせていると思っています。彼のアリアは、歌詞のなかにフィレンツェの有名な場所、人が出てきて、音楽も耳に残る、まるで町のPRソングです。そして、ジャンニ・スキッキとラウレッタが登場して若い二人が引き裂かれそうになるアンサンブルも聴きどころです」
前川 「ドナーティ家が全員歌っているときにリヌッチョだけが歌ってないことが多く、足並みが揃っていないことが多いです。このオペラは全編を通してコミカルなものですが、リヌッチョが歌うと突然メロドラマっぽくなるシーンがいくつかあり、彼だけちょっと空気が読めていない(?)ところがあり、まさに私にピッタリの役です(笑)
また、思ったことはバシッという正義感に溢れている人物で、快活としたところがとても魅力的です」
<ツィータ>
与田朝子(7日・9日)「大金持ちブオーゾのいとこの役です。ブオーゾの遺産をめぐって親戚たちが欲望をぶつけあいます」
中島郁子(6日・8日)「ツィータは、亡くなったブオーゾ・ドナーティの従妹で、リヌッチョの伯母。60歳の独身女性。彼女は、とにかくジャンニ・スキッキの事が大嫌い!リヌッチョとラウレッタの結婚には大反対です。そんな彼女ですが、ブオーゾの遺言書の書き換えをうまくやってくれそうなスキッキに、親族達と共に全てを託すことを決めます。
ジャンニ・スキッキが現れた場面でのツィータの怒る様(四重唱)、その後、スキッキに遺産をたくさん分けてもらえるようにと彼に取り入り、彼を褒め称える様(三重唱)など、音楽の聴きどころ、観どころもたくさんあります」
<ゲラルド>
児玉和弘(6日・8日)「ドナーティ家の一人で他の親族同様に自分のことばかりを考えています。ゲラルドは親戚一同によるアンサンブルとしてドナーティ家のバラバラさであったり纏まりであったりが多く、聴きどころのひとつになっています」
新津耕平(7日・9日)「大富豪ブオーゾの甥です。妻がネッラ、息子がゲラルディーノです。他の親族と同じく遺産を狙っています。妻の尻に敷かれています。素直で秘密は隠せません」
<ネッラ>
小松崎 綾(6日・8日)「ネッラは、ゲラルドの妻です。7歳になる息子ゲラルディーノがいますが、欲深く、息子の動向よりもブオーゾの遺産が気になって仕方がありません。一番聴いて頂きたいのは、物語後半に女性3人でジャンニ・スキッキをブオーゾに変装させるシーンで歌われる三重唱です。
“少しでも多く遺産を手に入れよう”という皆の下衆な思惑と、プッチーニらしい美しいメロディーとのギャップが面白いです」
鈴木麻里子(7日・9日)「最初は、他の親族に圧倒され気遅れしていますが、次第により多くの遺産を手にするために大胆になっていきます。ブオーゾの遺産を賭けて、ジャンニ・スキッキに対抗する親族一同のチームワークが見どころです!」
<ベット>
大川 博(6日・8日)「ベットはブオーゾの義兄弟で、貧しく、汚い格好、年齢不詳となっています。何とも怪しさが漂う役だと思います。多額の遺産が修道院に寄付されるという噂を聞きつけ、遺産を巡るドタバタ劇に発展させる、ちょっとしたキーマンでもあります」
原田 圭(7日・9日)「謎多きベットですが、僕はどこか憎めない、面白い人物だと思っています。亡くなったブオーゾの義理の弟ということになっていますが、この人、実は何者かわかりません。もっと言えば親族であるかどうかも疑わしいし、年齢も不詳、まさに謎だらけの人物です」
<シモーネ>亡くなったブオーゾの従兄弟。
清水那由太(6日・8日)「強欲な一族の最年長で、今回は体にもガタがきています。
そう目立つ類の役ではないのですが、要所要所の一族を代表した主張などが皆様の印象残ればと思います」
北川辰彦(7日・9日)「シモーネはおじいちゃん。13世紀末(日本だと鎌倉時代)に70歳まで生きるというのはなかなかの長寿ですね。フィレンツェの郊外の小さな市の市長までしたけど、今は皆に敬われてるのか、厭われてるのか・・・・・・長生きするしぶとさも、市長になる知恵も、力もあったのに、老いたということがどれだけ影響を及ぼすか」
<マルコ>
小林啓倫(7日・9日)「マルコは、シモーネの息子、45歳、バリトン、となっています。親族は皆お金に汚く、貪欲で、見栄っ張りで、互いにいがみ合っていますが、マルコは何かあればすぐに年老いた父であるシモーネに助けを求めたり、妻のチェスカが金と色気でスキッキを籠絡する時も任せっきりにしています。何でも人任せにして人のせいにするマルコ。
人間の嫌な部分を一身に背負う親戚一同、その中でもマルコは「他力本願、無責任、漠然とした不平不満を持つ人」の象徴として、精一杯嫌な人間を演じさせて頂きたいと思います」
小林大祐(6日・8日)「マルコの音楽を見てみると、親族の中で一人だけ違う音を歌ったり違う歌詞を歌ったりしていて、そういう所をうまくキャラクターにも活かしたいと思います。愛すべきマルコ、お楽しみに!」
<チェスカ>
塩崎めぐみ(6日・8日)「チェスカは、マルコの妻です。シモーネは義理の父になります。今回の演出では、チェスカはとにかく「見栄っ張り」と事あるごとに言われています。ドナーティ家の親戚一同は、皆、決して良い人間とは言い難いのですが、なぜか憎めないキャラクターばかりです。そんなチェスカを演じるのは、本当に楽しいです。皆様にも楽しんで頂けると嬉しいです!」
小林紗季子(7日・9日)「義父シモーネと夫マルコに遺産を少しでも多くもらってもらうために奮闘します。シモーネが沢山もらえたらいつかはマルコとチェスカのものになるわけですし(笑)。とても有名なこのオペラですが悲劇の2作品を観ていただいた後に笑っていただけるように頑張りたいと思います。私はフィレンツェに留学をしていたので所々にフィレンツェらしい言い回しもあるのでクスッと笑えて楽しいです。今回私は3作すべてで歌わせていただき、メゾはどうしても年上の役が多いのでチェスカは若い女性なので楽しみたいと思います」
<スピネロッチョ>
倉本晋児(6日・8日)「お医者さんの役です。プライドが高いが、間抜けで、(亡くなったはずの)ブオーゾが元気だと勘違いして、自分の腕とボローニャ大学の偉大さを誇って帰っていきます」
後藤春馬(7日・9日)「スピネロッチョはおそらく腕のない医者ですが、自信は誰よりもあります。今回はいわゆる“いつもの”とは違うスピネロッチョを楽しんでいただけると思います」
<公証人アマンティオ>
香月 健(6日・8日)「大富豪ブォーゾの遺言作成のために呼ばれた公証人。ジャンニの大ドンデン返しに、知ってか知らずか、ひと役買うことになります。
親族たちの楽しそうな(大変そうな!)アンサンブルには参加できませんが、作品の終盤に、グッチョ、ピネッリーノ等とともに新鮮な風を吹かせられたらと思っています」
岩田健志(7日・9日)「公証人アマンティオは、物語の終盤でブオーゾになりすましたジャンニ・スキッキによって嘘の遺言状を書く(本人は嘘とは気づいていない)という役割ですが、今回の演出ではちょっとなにかを察している節を感じさせるところがちらほらあります。そのほかの見所は、今回僕のかぶるカツラが妙にフィットしているので是非そちらにも注目して欲しいです(笑)」
<ピネッリーノ>
湯澤直幹(6日・8日)「終盤に登場する、ブオーゾのお抱え靴屋さんの役です。今回の演出では、喜劇を最後に盛り上げる重要なキーマンとなっています。劇中では、その昔、葬式で悲劇的要素を際立たせるために雇われていた泣きのプロ“泣き屋”的な要素を持つ人物となっています。
今回のピネリーノは、「ブオーゾさん、生前はよく靴を仕立てて差し上げましたね...」と、ブオーゾの死をとても悲劇的な”泣き”で悲しみます」
高田智士(7日・9日)「今回の“偽の”遺書作成にあたり、証人として登場します。
ピネッリーノは死んだブオーゾさんの数十年来のお抱え靴屋さんだと思っていましたが、今回少し違うようです。それに、どうやらピネッリーノもお金が大好きなようです...歌いづらい格好で登場するのですが、それは何故なのか・・・」 
<グッチョ>
寺西一真(6日・8日)「染め物屋さんのグッチョです。公証人、ピネッリーノと共に登場し物語の展開を見守る役割になります。が...」
岸本 大(7日・9日)「正直、ブオーゾとは顔馴染み程度。証人をするとお礼をもらえるので、それが目的です。ただの証人のはずが、予想外の出で立ちで現れます。一瞬しか現れませんのでお見逃しなく」

 
東京二期会オペラ劇場プッチーニ〈三部作〉は、いよいよ9月6日(木)プレミエ。
みなさまのご来場をお待ちしております!
 
 
▼プッチーニ〈三部作〉公演情報ページはこちら
2018年9月公演 G.プッチーニ〈三部作〉 外套/修道女アンジェリカ/ジャンニ・スキッキ - 東京二期会オペラ劇場

 2018年9月6日(木)18:30、7日(金)14:00、8日(土)14:00、9日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
 指揮:ベルトラン・ド・ビリー、演出:ダミアーノ・ミキエレット、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
 合唱:二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部
 〈主催〉公益財団法人東京二期会
 〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

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 二期会チケットセンター 03-3796-1831
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11月公演『後宮からの逃走』コンステンツェ役で主演デビュー!ソプラノ松永知史が9/17(月)アルテリーベ東京月曜フレッシュでソロ・ディナー

ミュンヘン市立リヒャルト・シュトラウス音楽院修後、ドイツを中心に欧州で活躍してきたソプラノ松永知史。11月公演『後宮からの逃走』コンスタンツェ役にて二期会オペラ主演デビューを果たします。その松永の歌声の前披露の場として、9月17日(月)、新橋の音楽レストラン「アルテリーベ東京」にてソロ・ディナー・コンサートが開催されます。



以前、当ブログでご紹介していましたように、ドイツではすでに『ラ・ボエーム』ミミ役だけで50回以上の舞台に立っている松永。二期会オペラでは、2015年のR.シュトラウス『ダナエの愛』でダナエ役のカヴァー・キャストを務めました。待望となる本公演のデビュー役は、モーツァルト・オペラの中でも、超絶的な技巧とリリカルな歌唱力、そして台詞回しの演技力も問われる、難役中の難役コンスタンツェとなりました。

▼4年前、松永の海外消息を伝えるブログ記事
ソプラノ松永知史、ミュンヘン・パーシングで『ラ・ボエーム』ミミを歌う|2014年07月30日 - オペラの散歩道(二期会blog)

デビューにむけて、松永は、
「続けていると、こういうご褒美を頂けることもあるのかと思いました。
そして、故・伊藤 叔先生が、『続けられるということも才能の一つなのよ』と、闘病中にくれた言葉が頭をよぎりました。『好きだけじゃだめなのよねぇ・・、どうしたものか・・』というニュアンスの会話が前後にあったことは都合よく割愛し、その言葉だけがいつも私の心の中にありました。
私は本当に人との出会いに恵まれていて、いつでもどこに行っても、音楽への情熱がいっぱいの方たちに囲まれた環境に身を置くことができましたし、いつも応援してくれるお客様たちがいてくれたことが励みとなって続けてこられました。その方たち一人ひとりに感謝の思いを込めて、このオペラを全うしたいと思います。そして、最後は、ただモーツアルトの音楽に身も心も声もすべて委ねて、舞台に立ちたいと思います」
と意気込みを語りました。

コンスタンツェ役と向き合う松永。彼女は、「とても正直な女性」。その魅力は、
「一途で無私の愛を貫く強さを持った女性ですが、セリムから受け取る愛に対しても真っすぐ向き合うところ、時には感情的になる人間臭いヒロインであるところを魅力に感じます。歌い手としての視点では、テクニックも表現もごまかしのきかないところに、魅力?恐怖?を感じます」
松永は11月22日(木)ワールド・プレミエ公演と24日(土)に出演。ぜひそのデビューにぜひお立会いください!

さて、9月17日(月)のアルテリーベ東京では、前半のステージで、本公演にちなんでモーツァルトのアリアにオペレッタを加えて。後半では、日本歌曲をお贈りする予定。お食事を召し上がりながら、リラックスした気持ちで、松永の歌をご堪能いただけます(フリードリンク、ビュッフェ形式)。

「モーツァルトから日本歌曲まで、様々な歌の魅力をお楽しみ頂き、お聴き頂いたお客様に、11月公演のモーツァルトのオペラ『後宮の逃走』も見てみたい!と、思って頂きたいという、熱ーい思いのこもったコンサートです!お越し頂けましたら、とても嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします」

さあ、月曜は新橋でオペラ!


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■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第211回【二期会New Face】ソプラノ松永知史リサイタル

日時:2018年9月17日(月・祝) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:松永知史(ソプラノ)、池浦七菜子(ピアノ)
予定プログラム:
<第1ステージ>19:00~ モーツァルトとオペレッタ
 ・レハール 『メリー・ウィドー』より 「ヴィリアの歌」
 ・レハール 『ジュディッタ』より 「熱い唇づけを」
 ・モーツァルト 『コジ・ファン・トゥッテ』より
         「岩のように動かず」
         「女も15になれば」
<第2ステージ>20:00 日本歌曲
 ・なかにしあかね 「よろこびが集まったよりも」「今日もひとつ」
 ・小林秀雄 「落葉松」
 ・山田耕筰 「赤とんぼ」
                   ほか

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007

     *     *     *

▼コンスタンツェ松永知史は11月22日(木)と24日(土)!『後宮からの逃走』公演情報ページはこちら
2018年11月公演 W.A.モーツァルト『後宮からの逃走』 - 東京二期会オペラ劇場
 2018年11月22日(木)18:30、23日(金・祝)14:00、24日(土)14:00、25日(日)14:00 日生劇場
 指揮:下野竜也、演出:ギー・ヨーステン、管弦楽:東京交響楽団
 〈主催〉公益財団法人東京二期会
 〈共催〉公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●『後宮からの逃走』のお問合せ・ご予約は《チケット絶賛発売中!》
 二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~9/3(月)は【二期会NewFace】田中優里&児玉興隆 Pasión 〜スペインの風〜

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Face登場回は9月3日(月)。共に国立音大卒、東京音大大学院修了、二期会オペラ研修所でも同期という、ソプラノ田中優里とバリトン児玉興隆の二人によるスペイン音楽を中心としたプログラムをお楽しみください。

コンサートに向けて、出演の二人から抱負とメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

   *   *   *


ソプラノ 田中優里
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

はじめまして。ソプラノの田中優里(たなか ゆり)です。
私は子供の頃はエレクトーンやピアノを習い、音楽が大好きな子供でした。そんな中、小学生の頃にミュージカルを見たことがきっかけで歌が大好きになりました。
高校生の時、自分の進路を考える時期になり、「音楽が大好きだから音楽大学に行きたい!」という漠然とした考えで進路を決めました。さてどの楽器で音楽大学に入ろうかと考えた時に「綺麗な歌声が出せるようになりたい」というさらに漠然とした考えで声楽科を目指すことになりました。(笑)
無事に国立音楽大学に入ることができ、大学二年生の時に見た二期会の「蝶々夫人」でその美しい舞台、所作、何よりも素晴らしい声に感動し、そこからオペラが大好きになりました。そのまま大学を卒業してもオペラ研修所へ通い、沢山のオペラについて勉強ができたのは自分の財産となりました。

――声種やレパートリー、目指している役や舞台、ステージについて教えて下さい。

私の声種はソプラノ・リリコ・レッジェーロと認識しています。
研修所では、グノー作曲の「ロメオとジュリエット」のジュリエットや、「椿姫」のヴィオレッタを勉強させていただきました。一本通してやってみたい役は、やはりジュリエット、ヴィオレッタ、そして「夕鶴」のつうです。

――今回のコンサートのテーマ、選曲のポイントについて。

今回、アルテリーベへの出演が決まり、児玉さんと一緒にできる演目はスペインものしかないと思っていました!
スペインの歌曲やサルスエラ(スペイン風のオペレッタ)、そしてスペインのポップスなども取り上げたいと思っております。

――共演者をご紹介下さい。

児玉さんとは二期会のスペイン音楽研究会で出会いました。共に国立音楽大学卒業で、東京音楽大学の大学院修了なので共通点も多いです。もちろん二期会の研修所では同期ではあったのですが、同じクラスになったことはなかったので今回共演することができて嬉しいです!

新橋にスペインの風を吹かせられるよう頑張ります♪

   *   *   *


バリトン 児玉興隆
――自己紹介をお願いします。声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?

はじめまして。バリトンの児玉興隆(こだま こうりゅう)です。
僕は、家が寺院で、両親は二人とも僧侶という環境に生まれました。ただ、小さいときにピアノや習い事をいくつか習わせてくれて、その時は何が好きかまだ良く分かりませんでしたが、成長していくなかで小学2年生の時にある出来事がありました。
クラシックが好きだった母に連れられて、家族でウィーン少年合唱団の日本公演を観に行ったことです。その後から、ボーイソプラノの声を真似してずっと歌っていたそうで、これでは喉を壊すのでないかと心配した両親が声楽の先生の教室に連れて行ってくれて、声楽とピアノだけは決してやめませんでした。大学受験の時に、やりたいことは音楽しかないと断言し、小さいときから目指していた国立音大に合格出来ました。そして、井ノ上了吏先生と出会い、東京音大大学院、二期会オペラ研修所を修了(2年間研修所を休学、修行し、僧侶資格を取得しました)し、現在に至ります。

――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?

声種はバリトン(ハイ・バリトン)です。
レパートリーは、ドニゼッティ「愛の妙薬」ベルコーレ、「ドン・パスクアーレ」マラテスタ、ロッシーニ・モーツァルトのフィガロ役、プッチーニ「ラ・ボエーム」マルチェッロ役など明るく若いバリトンの役。今年4~7月に渡伊し、師匠マウロ・アウグスティーニ氏(バリトン)より、今一番合うのは上記などだが、テクニックを正しく習得したら、ヴェルディ「椿姫」ジェルモン、「イル・トロヴァトーレ」ルーナ伯爵、「リゴレット」タイトルロールなど、何でも歌えると言って頂いたので、このまま研鑽を積み、二期会の大舞台でこのような役を演じることを目指します。

――今回のコンサートのテーマ、選曲のポイントについてお教え下さい。

今回、アルテリーベ出演のお話を頂き、あまり人が取り上げていないことをしたいと思いました。そこで、大学の時に師匠の導きにより始めたスペイン音楽を誰かと出来ないかと思い、唯一研修所同期でスペイン音楽を勉強している田中さんを誘い、このテーマにしました。
スペイン音楽は、イタリア・ドイツ・フランス音楽などに比べたらまだまだ浸透が薄いように感じますが、いい曲がたくさんあります。歌曲、サルスエラ(スペイン風オペレッタ)、ポピュラー音楽、スペインが舞台になったオペラなど幅広く取り上げ、ご紹介できればと思います。

――共演者をご紹介下さい。

田中さんとは大学から二期会オペラ研修所までの経歴が全て一緒で、驚くほどの共通点ですが、大学院を修了してから知り合ったり、研修所も同期であるがクラスが違ったり、一緒に演奏する機会は全くありませんでした。オペラ研修所が足掛け5年で修了というところまで一緒です。(笑)

   *   *   *

アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」は、ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともにお楽しみいただいております。
是非ご予約はお早めに!一同、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第209回【二期会New Face】Pasión 〜スペインの風〜

日時:2018年9月3日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:田中優里(ソプラノ)、児玉興隆(バリトン)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 ホセ・ラカジェ作曲 アマポーラ
 チャピ作曲 サルスエラ『人騒がせな女』より 二重唱
 ロッシーニ作曲 オペラ『セビリアの理髪師』より 私は街の何でも屋さん
                    ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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9月公演プッチーニ〈三部作〉:キャストから登場人物紹介『修道女アンジェリカ』編~重い罪を背負わされた女性たちに、プッチーニは天国のような音楽を残した

1858年、イタリア・トスカーナ州のルッカで、ジャコモ・プッチーニは教会音楽家の家系に生まれました。〈三部作〉の2作目『修道女アンジェリカ』は、作曲家幼少期の原体験、原音楽を髣髴とさせるような美しい神秘的な響きに満ち溢れています。
舞台は17世紀末の修道院。そこには様々な事情で「罪を背負わされた」女性たちが寄せられていました。今回の演出では、彼女たちの抑圧と屈折がきわめて痛切に描かれます。そのことで、プッチーニの天国からのような音楽はよりいっそう胸に迫るのです。登場する女性たちは名前すら与えられていない者もいます。しかし、その素性をつぶさにお聴きいただければ、さらにこのオペラのドラマに深く感じ入っていただけることでしょう。舞台をご覧になる前に、まずは各キャストからメッセージをどうぞ。

<アンジェリカ>
北原瑠美(6日・8日)「アンジェリカは貴族の家に生まれながら、不義の子供を産んだことから修道院に入れられ、7年もの間厳しい戒律の中で暮らしています。産んですぐに引き離された息子のことを忘れられず、いつか会うことを夢見ています」
文屋小百合(7日・9日)「抑圧された生活の中で、生き別れた息子に早く会いたいという一心で、一生懸命生きています。しかし我が子の死を知らされ、その希望は天国へと向けられていきます。慎ましやかな生活を送る繊細な歌声と、この世の希望を失ってからの激しい表現を要する難しい役に挑戦します!」
北原 「初めは自分を押し殺しているアンジェリカが息子への想いを爆発させるシーン、そして息子を亡くした悲しみを切々と歌う有名なアリア「母もなく」、修道女でありながら自死を選んでしまったことから激しい後悔に襲われるシーンなど、演劇的にも声楽的にもかなり濃密で、ソプラノとしてはやりがいを感じます」
<公爵夫人>
与田朝子(7日・9日)「今回はアンジェリカの伯母である公爵夫人の役です」
中島郁子(6日・8日)「20年前にアンジェリカの両親が他界してから彼女の後見人となり、尊貴な家柄にふさわしく彼女を厳格に育ててきました。しかし7年前、アンジェリカの犯した罪によって家名を汚されることになります」
与田 「家名を守る立場の公爵夫人がアンジェリカの妹の結婚に際して、修道院を訪れます。そこで二人の積年の思いが火花をちらす場面がみどころです」
中島 「修道院に入ってから7年、これまで誰一人としてアンジェリカに面会は訪れなかったのです。しかし、この日、アンジェリカは、伯母にわずかな愛情と期待を抱きます。伯母は、しかし、とても冷酷にあしらいます。少なからず公爵夫人自身も、自責の念にかられているのではないでしょうか。その冷酷な表情の中には、常に苦悩が垣間見えるようです」
<修道院長>
塩崎めぐみ(6日・8日)「修道院長のバデッサを演じます」
小林紗季子(7日・9日)「修道院長は唯一アンジェリカの過去を知っている人物です。アンジェリカと公爵夫人との面会を許す大事な架け橋です。今回はとても厳しい人格で作り上げているので、頑張りたいと思います」
塩崎 「歌うところは多くないのですが、修道院の長として威厳や強さを表現しなければならないので、とても難しい役です。バデッサが取り仕切っている修道院はどのようなものか、ご覧頂ければと思います」
<修道女長>
西舘 望(6日・8日)「修道女長は、修道院の中の規律を守り、ルールを破った者を厳しく罰する役目があります。神に使える厳格な人ですが、自分を厳しく律するあまりに、修道女達に対しても狭量になってしまう一面があります」
石井 藍(7日・9日)「冷徹な人柄です。舞台上では優しさや情の部分は一切でてきません。人間の持つ闇の部分をそれぞれがどのように表現するか見てほしいです。対照的に音楽はとても美しいのです!」
<修練女長>
郷家暁子(7日・9日)「いたぶる側の修道院長と修道女長、そしていたぶられる側の修道女たちの間の立場の、正に中間管理職といった感じの役所です。上の顔色を伺いつつも、自分は良い人でありたいという葛藤の垣間見える、なかなか人間味あふれる、そして現代にも「いるいる!」という感じの人物だと思って演じています」
谷口睦美(6日・8日)「今回の演出設定では、修練女長は、恐怖を用いて管理する側にいるけど、つい「いい人」が出てしまうという、しかしそのことで余計に自分自身が孤独になってしまいます。演じるという意味では、完全に悪役な方が楽ですよ。ほぼ黙役ですが、頑張ります」
<ジェノヴィエッファ>
新垣有希子(6日・8日)「なんらかの罪を背負って修道院に収容されたほかの女性たちと違い、ジェノヴィエッファはもともと子沢山の貧しい羊飼いに生まれで、立派に子供を成長させるために親が修道院に娘をあずけたのでしょう。影がなく天真爛漫。陽の光の美しさに感動してしまうとても純粋な修道女です。どんよりとした、修道院のオペラの中で唯一明るいキャラクターです」
舟橋千尋(7日・9日)「前のシーンの空気をガラリと変えるように歌い始める事が多いので、そこにご注目ください。明るく人想いの優しい子で、神への信仰心も人一倍強く持っています。ですが、今回の演出では、本来のジェノヴィエッファ像を全く違った形で表現しています」
新垣 「今回の演出では、修道院が女性刑務所、もしくは隔離病棟のような設定です。そのなかジェノヴィエッファは苛酷な環境に耐えられず精神を病み、それゆえの明るさを表現するように、と指示されています。なかなか難しい演技を要求されていますが、彼女の持つほんらいの明るさを表現できれば本望です」
<修練女オスミーナ>
高品綾野(7日・9日)「修練女であるオスミーナは、まだ修道院という場所に来て日も浅い新人という役柄ではあるものの、気の強い性格のため、修道女たちの中で唯一、反抗心をむき出しにしています。周りの状況を把握しながら、勇気を持って行動を取ろうとする人物のように思います」
全 詠玉(6日・8日)「オスミーナは日々起こる理不尽な暴力や恫喝に怯えながら過ごしている女性たちの中で唯一、葛藤し怒り、反発する正義感の強いキャラクターです。劇中では、自殺や暴力など痛々しいシーンが繰り広げられていますが、音楽がそこに救いの手を差し伸べてくれる瞬間が幾度もあり、行き場のない苦しみから解放されるような気持ちになります」
<労働修道女I/ドルチーナ>
栄 千賀(6日・8日)「本来は別の役ですが、今回の演出では同一人物として演じます。ドルチーナは、オペラの冒頭、ミサに遅刻をしたことを厳しく罰せられます」
高橋希絵(7日・9日)「修道院という過酷な環境に身を置く彼女は次第に精神的、肉体的に病んでいき、食べ物に異常なまでの執着心を抱くようになります」
「彼女は常に口の中に食べ物を入れています。食べ物がない時には指を口に入れたりして、精神を安定させています。ですが、ドルチーナが歌うところで音楽がガラッと変わります。悲劇的なオペラの中で楽しい一瞬です」
<労働修道女II>
成田伊美(6日・8日)「今回の演出の中で、「泣く女」という名前をもらいました。普通の女性が何か追い詰められ、彼女は泣くことに逃れることで生きていられるというのです」
中川香里(7日・9日)「ミサに遅れてしまう修道女の一人で、テキスト上、“祈り”以外はほとんど言葉を発しません。自らの心を閉ざし自分を守っているようにも思えます」
<看護係修道女>
池端 歩(6日・8日)「看護係修道女は、仲間が蜂に刺されてしまった!とアンジェリカに助けを求めに来ます。出番は短いですが、アンジェリカが薬草の知識に通じていて、他の修道女からも頼りにされていることがわかる、重要なシーンです」
福間章子(7日・9日)「日々繰り返しの院内生活の中にも、アンジェリカの閉ざされた心を震わせる「きっかけ」がたくさん散らばっています。その中でも看護係修道女のシーンは、アンジェリカの悲しみと優しさを感じていただける場面かと思います。怪我人に対して親身で、身振り手振りで状況を報せるあたり情に熱い人物なのかなぁと思い演じています」
<托鉢係修道女I>
小松崎 綾(6日・8日)「托鉢係修道女は、その名の通り托鉢をして日々の恵みを受ける役割の修道女です」
鈴木麻里子(7日・9日)「食べ物を集めてきてご飯を皆に提供する役。オペラの中で唯一明るいモチーフを運んで来る役です。私(托鉢修道女)の何気ない一言からアンジェリカが興奮し、話が急転回します!」
小松崎 「托鉢から戻った際に豪華な馬車が停まっているのを修道院の前で見かけます。それを“私、さっき見かけたんだけどさ!”と、すぐに皆に話す彼女は、少し野次馬的なところがあるように感じます。修道女であると同時に、一人の“ウワサ好き女子”としての人間味を出したいと思っています。そして、この場面、アンジェリカに訪れる悲しい運命を予感させるかのように、この作品に於いてとても重要なメロディーが初めて登場します。アンジェリカのアリアや、間奏曲(何度聴いても毎回涙が溢れます…)にも主題として登場するメロディーなので、大切に演奏するように心がけています」
<托鉢係修道女II>
梶田真未(6日・8日)「修道女たちに食べ物を供給する係の托鉢修道女を演じます。よく見る演出では、コミカルで、その場に新しく風を吹き込むように登場することが多いと思いますが、今回の演出では感情や個々の自由がかなり抑制されています。そのため、殺伐とした、感情を持たないような印象を受けるかもしれません。心の奥では個々に気を遣える、優しい心を持った人物であると考えておりますので、それが少しでも伝わるように演じられたらと思っております」
小出理恵(7日・9日)「托鉢修道女は、決して配膳係だけではなく、本来の修道院の機能を体現する特徴を持っています。原点での役目は説法や慈善活動をして回り、布教とお布施を尼僧院に持ち帰る「食」に関する労働を担っています。逆に院内での階層はそこまで高くなく、本来托鉢は聖フランチェスコ以来の亜流(個人説法の禁止)であり、階層外として扱われることもあります。(貴族出身の人はまず配属されないでしょう)。その様な他の修道女全員の日常の「食」は、寄付や信仰、見えない人達の善意によって支えられ、その生命線全てを支えるためには、現実的にかなりの量を持ち帰る責任があります。それ故、修道院外の人とも普段から多く接し、人間味の温かさやありがたさを体で理解している分、人の基本の生命力と生きることに対しての 感謝があり、ポジティブで逞しい部分があります。日々の労働の中で小さく喜ぶ配膳時の皆の反応が、自分も何らかの罪を持つ托鉢修道女の希望となっています(だからつい目こぼしてしまい更に小さな罪を重ねる、人間的な甘さと矛盾があります)。「食べる事:飲む事」は〈三部作〉全篇通じて今回の演出の大きな位置を占め、感謝、医療、救いや希望、罪、忘却、逃げ場を表してします。贅沢ではなくても、食への感謝がある『修道女アンジェリカ』のこの場面は、同時に喜劇『ジャンニ・スキッキ』にも向かう、どんな悲劇にも負けない、つかの間の明るさや笑いを担っていて、肯定的で逞しく、その反応には今のそれぞれの人間の個性が現れます。そして、見ている方にも身近の五感の記憶で安堵を思い出させます。〈三部作〉のちょうど真ん中あたりに位置し、アンジェリカ本人の更なる悲劇への転換点も重ねて示し、その闇色への落差を際立たせます。しかし、明るさを消さない人間の強さが最後まで奇跡を呼ぶ導線になるのです」

 
―― 最後に、共演者の誰しもが口を揃えて「涙が出る」という、主人公アンジェリカのアリア「母もなしに」について。

文屋 「母を知らない息子と、息子を抱いてやれなかった母の悲劇のメロディは、切ない和音で始まります。息子の死という最大の悲しみを乗り越えた母の愛は、アリア後半で天国にいる息子に向けて輝きを持って放たれます。悲しみだけではない、母の深い愛が音楽の中に溶け込んでいます」
 
 
▼プッチーニ〈三部作〉公演情報ページはこちら
2018年9月公演 G.プッチーニ〈三部作〉 外套/修道女アンジェリカ/ジャンニ・スキッキ - 東京二期会オペラ劇場

 2018年9月6日(木)18:30、7日(金)14:00、8日(土)14:00、9日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
 指揮:ベルトラン・ド・ビリー、演出:ダミアーノ・ミキエレット、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
 合唱:二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部
 〈主催〉公益財団法人東京二期会
 〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

●お問合せ・チケットのご予約は
 二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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9月公演プッチーニ〈三部作〉:キャストから登場人物紹介『外套』編~20世紀初頭パリに生きた貧しくもバイタリティ溢れる人々

1910年、舞台はパリのセーヌ川の倉庫が立ち並ぶ船着場。登場人物たちはそこで働く市井の人々。〈三部作〉の最初に幕を開ける『外套』では、そうした貧しいながらもバイタリティ溢れる人物たちが登場します。幼児の死、妻の不貞、愛人の殺害といった非常に重苦しいドラマの展開の中で描こうとしているものは、人間の強烈な個性と、生きていくことの意味と力なのかもしれません。それぞれの登場人物と見どころをキャスト自らがご紹介いたします。

<ミケーレ>
今井俊輔(7日・9日)「貨物船の船長でミケーレという役を演じさせていただきます。年老いていて妻のジョルジェッタとは25歳の年齢差があります(ミケーレの年齢設定は50歳)」
上江隼人(6日・8日)「ミケーレはバリトンにとって発声的にも、芝居的にもとても難易度の高い役です。譜面を通して感じたことは、『外套』は他の作品に比べてぎこちない世界観が見事に音楽になっているように感じます」
今井 「ミケーレはジョルジェッタとの子を無くし、打ちひしがれ、時も過ぎ髪の毛も灰色になってしまった。その過程で、貝のように自分を守るかのように「外套」を身にまとい、殻に閉じこもってしまった。無口ながらも、それでもなんとか妻と幸せだった頃に戻りたいと切実に願っている。また、とても父性に溢れる人物だと感じます」
上江 「子供の事を今でも背負いながら生きている彼はいつしか、妻に対しても自分を閉ざし、屈折してしまったのかもしれません。ぎこちなさ、もどかしさをどう表現するかがネックになってくると思います」
<ジョルジェッタ>
北原瑠美(6日・8日)「ジョルジェッタはミケーレの妻です。幼い息子を亡くしてしまったことから夫婦の間は冷め、ジョルジェッタは年若いルイージとの不倫に走ります。」
文屋小百合(7日・9日)「ジョルジェッタは、夫と仕事の話もでき、部下の世話もこなすしっかりした女性です。子どもを亡くしたことをきっかけに夫婦の関係も冷めてしまっています。悲しみを引きずっている夫にはうんざり…私だって悲しいのに!子どもがいたらきっとよい夫婦でいられたかもしれない…」
北原 「彼女自身は決して特別なヒロインでも、悪女でもありません。ごく平凡な女性なのだと思います。しかし、そんな等身大の彼女の渇望する姿に共感し、魅力を感じます。ジョルジェッタのアリアには陸上の生活に焦がれる若い女性らしいエネルギーが満ち溢れており、ルイージとの二重唱における切羽詰まった熱情、ミケーレとの苦悩をぶつけ合うシーンなども見ごたえ、聴き応えがあると思います」
<ルイージ>
芹澤佳通(7日・9日)「ルイージは20才の青年で、ミケーレ船長のもとで積み荷の荷降ろしをしています。彼はミケーレの妻、ジョルジェッタと不倫関係にあり、ミケーレの目を盗んでは逢い引きを重ねています」
樋口達哉(6日・8日)「感情を直線的に表してしまう若い船乗り。
いつまで経っても、どこまで行っても何一つ変わらない現実、今の暮らしには絶望しかなく、早くこの生活から抜け出したいという思い。心の中でも「負のスパイラル」が続くというやるせなさ。もう、どうしようもないというツラさ。――俺はこのままでいいのか?―― 過ぎてゆく青春をアリアで嘆きます」
芹澤 「ルイージには2曲のアリアがあり、2曲目のアリア「お前の唇が欲しい」は、感情のたがが外れ、ジョルジェッタへの溢れ出る思いが狂気へと変貌していくほど激しい曲。命がけで歌います…」
樋口 「2つのジョルジェッタとの二重唱も聴かせます!辛いながらも暗い情熱に溢れたジョルジェッタ。同じ旋律を追いかけながらの甘美で優美な旋律。しかしながら、お互いの気持ちには微妙なズレが……後半の二重唱も、ダメだとわかっちゃいるけど、盛り上がったら止まらない想いが溢れてきます!」
<ティンカ>
児玉和弘(6日・8日)「私が演じるティンカは、港で働く中年(設定では35歳)で、肉体労働者。アル中です」
新津耕平(7日・9日)「『外套』に出演する男性はそれぞれ共通する点、重なる点があると思っています。ルイージが仕事に邁進すればミケーレになり、家庭の幸福を選べばタルパになり、どちらも選ばず、逃げ出すこともしないと、酒に溺れるティンカになる。だからなのか、自分にない「若さ」と「女」を持つルイージには嫉妬しています」
<タルパ>
北川辰彦(7日・9日)「タルパは人生に大きな欲もなく、ただ毎日同じ日々を過ごしてきたのではないでしょうか。毎日同じように起きて、仕事して、帰って妻と飼い猫と一杯のワインを愛でる。そしてまた明日のために寝る。唯一夢見るは、小さな家を買うこと。何もないことが幸せ(設定では55歳)」
清水那由太(6日・8日)「日常に閉塞感を覚えつつもそれをどうすることもできない、どうにかする術を知らないひとりの人間として、本番当日の舞台にいられたらと思います」
<フルーゴラ>
塩崎めぐみ(6日・8日)「私が演じるフルーゴラは、「ゴミ拾い」を生業にしていながら、他の登場人物とは違い、人生を前向きに捉えています。「個々の価値観で、状況は色々な風に捉える事が出来る」と言うメッセージが、この役を通して訴えられているように感じつつ、役作りに取り組んでおります」
小林紗季子(7日・9日)「イタリア語のfrugolare(くまなく探す)からフルーゴラとあだ名がつけられました。他の人にはゴミであっても彼女にとっては宝物であり、毎日色々なものを探しだし、旦那のタルパに見せています。また、フルーゴラが拾い集めてきたものをジョルジェッタに見せるアリアがあります!オペラの内容はドロドロな人間模様ですが音楽はとても美しく素晴らしいです」
<流しの唄うたい>
高田正人(6日・8日)「流しの歌うたいです。一見物語に関係の無い、気楽なキャラクターに見えますが、「恋に生きたものは、恋に死んで行く」という歌詞は、ある意味この「外套」という物語の本質を突いているのかもしれません」
西岡慎介(7日・9日)「ヨーロッパを旅したり、生活をすれば、今でもレストランや、街の通りなどで良く見ることができる、街から街へと渡り歩く歌い手です。それが流しの唄うたいの姿です」
<若い恋人たち>を代表して
新海康仁(6日・8日)「ストーリーの中心にあるドロドロした恋愛模様とは真逆で、幸せいっぱいのカップルで、突然現れます。陰湿な物語の中にあって爽やかな印象を与え、それによってより暗さが強調されるのです」
新垣有希子(6日・8日)
「今回の演出では、『ジャンニ・スキッキ』の娘ラウレッタと、リヌッチョが一瞬だけここに登場します。本当に一瞬ですので、皆様、お見逃がしなく!!」

 
▼プッチーニ〈三部作〉公演情報ページはこちら
2018年9月公演 G.プッチーニ〈三部作〉 外套/修道女アンジェリカ/ジャンニ・スキッキ - 東京二期会オペラ劇場

 2018年9月6日(木)18:30、7日(金)14:00、8日(土)14:00、9日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
 指揮:ベルトラン・ド・ビリー、演出:ダミアーノ・ミキエレット、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
 合唱:二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部
 〈主催〉公益財団法人東京二期会
 〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

▼プッチーニ〈三部作〉プレ講座&ミニ・ライブ(入場無料)開催迫る!ご予約はお早めに
プッチーニの魅力を語りつくし、歌いつくす!8/16(木)は、すみだパークギャラリーで〈三部作〉プレイベント開催! - オペラの散歩道(二期会blog)

●プレ・イベントおよび〈三部作〉のお問合せ・ご予約は
 二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~8/6(月)は【二期会NewFace】小藤恵理子&志賀早紀子 華やかな夏の調べ

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Face登場回は8月6日(月)。共に国立音大出身、二期会オペラ研修所でも2年間同じクラスで研鑽を積んだ小藤恵理子と志賀早紀子、二人のソプラノによる美しい夏メドレーなどもまじえての充実のプログラムをお楽しみください。ピアノは歌手たちの信望も厚い髙田恵子です。

コンサートに向けて、出演の二人から抱負とメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

   *   *   *


ソプラノ 小藤恵理子
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

はじめまして。ソプラノの小藤恵理子(ことう えりこ)と申します。
小さい頃からリトミック、ピアノ、マリンバ、吹奏楽など様々な音楽に親しみました。高校生の頃、音楽大学の教育科を受験しようと声楽のレッスンに通っていたのですが、そのうちに歌うことが楽しくなり、声楽をもっと学びたいと思うようになりました。
大学卒業後すぐに入った研修所では、信頼できる先生方や仲間たちから、たくさんの学びをいただきました。

――声種やレパートリーなどについて教えて下さい。

声種はソプラノ・レッジェーロです。まあるい音色を目指し、日々練習を重ねています。
研修所では、スザンナ、ノリーナ、ジルダなどを勉強させていただきました。

――今回のコンサートと共演者について。

志賀さんとは研修所で二年間同じクラスで学びました。同じ曲に取り組んだこともありますが、それぞれ雰囲気が違い、周りはみていて面白かったそうです。そんな私たちのキャラクターの違いにも注目していただきたいです。

   *   *   *


ソプラノ 志賀早紀子
――自己紹介と、声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?

ソプラノの志賀早紀子(しが さきこ)です。宜しくお願いします。
幼い頃からとにかく歌うことが好きで、よく幼稚園の帰りの会で自作の歌を披露していました(笑)
漠然と音楽の道に進みたいという思いはあったものの明確な目標は無かったのですが、高校生のときたまたまテレビでオペラアリアのコンサートを見て、とても感動して…。そのときはコロラトゥーラソプラノの人の演奏を聴いたんですけど、物凄い技術と声の美しさに圧倒されて、そこからオペラの世界にのめり込んでいきました。私もあんな風に歌ってみたい!と思ったのがきっかけで、勉強を始めました。
音大を卒業して、研修所を修了した現在でも、毎日が勉強の連続ですが、とても充実しています。

――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?

声種はソプラノ・リリコ・レッジェーロです。
「フィガロの結婚」スザンナ、「ドン・パスクワーレ」ノリーナ、「カルメン」ミカエラなどを研修所では歌わせていただきました。いつか「椿姫」のヴィオレッタを歌いこなせるようになりたいです。

――今回のテーマ、選曲のポイントと共演者について。

とにかく聴きに来てくださった皆様に音楽に親しんでいただけるよう、様々なジャンルの曲を選びました。耳でも目でも楽しめる“華やか”なステージになるよう準備を進めています!
共演の小藤さんとは学年は違いますが出身大学が同じで、また研修所でのクラスが2年間一緒だったので、プライベートでも仲良しです。研修所の時から「いつか一緒にコンサートをやりたいね」と話していたので、このような機会をいただけて本当に幸せです!
二重唱の曲も沢山盛り込んだので、二人で素敵なハーモニーを奏でられるように頑張ります!

   *   *   *

アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」は、ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともにお楽しみいただいております。
尚、今回の公演はお蔭様をもちまして、ご予約のお客様にて《満席》となりました。誠にありがとうございます。(8月3日追記)

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第205回【二期会New Face】華やかな夏の調べ

日時:2018年8月6日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)《満席》
出演:小藤恵理子(ソプラノ)、志賀早紀子(ソプラノ)、髙田恵子(ピアノ)
予定プログラム:
<第1ステージ>19:00~
 1. 山口景子編曲 「夏メドレー」 (小藤&志賀)
 2. 成田為三作曲 「浜辺の歌」 (小藤&志賀)
 3. 弘田龍太郎作曲 「浜千鳥」 (小藤)
 4. 木下牧子作曲 「ある日のたび」 (志賀)
 5. 古謝美佐子作曲 「童神」 (小藤&志賀)
 6. BEGIN作曲 「涙そうそう」 (小藤&志賀)
 7. 寺島尚彦作曲 「さとうきび畑」 (小藤&志賀)
<第2ステージ>20:00~
 1. アルディーティ作曲 「口づけ」(小藤)
 2. ヴォルフ=フェラーリ作曲 「4つのリスペット」Op.12 (志賀)
  I あなたがあの角に現れるのを見た時
  II ああ、あの高貴な鳥をご覧なさい
  III 元気で美しく繊細な天使よ
  IV この世を作られた方に祝福あれ
 3. モーツァルト作曲 オペラ『後宮からの誘拐』より
   “私は恋をして幸せでした” (小藤)
 4. メサジェ作曲 オペラ『お菊さん』より
   “恵みの太陽のもとで~聞け蝉の声を” (志賀)
 5. ロイド=ウェッバー作曲 「レクイエム」より
   ピエ・イエズ (小藤&志賀)

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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ブログで繋ぐ!「第13回 二期会研究会駅伝コンサート【7/29(日)公演】」
出演研究会紹介[10] 英語の歌研究会

連日続く猛暑!こんな暑い夏の一日を涼しいホールで楽しみながらゆっくり過ごせると言えばもちろん、二期会研究会による夏の風物詩、「二期会研究会駅伝コンサート」。
13回目となる今年も満を持して出演する10の研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎます。16:00開演から20:10の終演予定まで実に4時間10分(休憩含む)のロングラン!もちろん、途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみいただけます。

さて出演研究会紹介もいよいよ最終走者!先週の「オペラワークショップ研究会」から「英語の歌研究会」へ“たすき”を繋ぎます。

     *     *     *

<19:50~>【英語の歌研究会】 ~L.バーンスタイン生誕100年~
[アドヴァイザー]藤井多恵子、竹村靖子
[出演]佐橋美起、臼井まゆみ、川口美和、川畑順子、小針絢子、柴田智子、関口志津子、高居洋子、西野伸子、野澤知佳、藤原映子/[ピアノ]原島慈子

 今年は、Leonard Bernstein生誕100周年の年にあたり、英語の歌研究会は、Bernsteinの作品をお届けいたします。
 20世紀を代表する世界的な指揮者の一人であり、熱心に若手音楽家を指導する教育者であり、且つ作曲家としても、多くの有名な作品を残しました。「ウェスト・サイド・ストーリー」「キャンディード」「オン・ザ・タウン」「ピーター・パン」など、多くのミュージカルを作曲した一方、クラシック音楽では、ジャズやロックの要素を加え、一つの作品の中に複数のジャンルの要素が融合されているのが特徴の一つです。
 今回は、Bernsteinを作曲家として世に知らしめた「ウェスト・サイド・ストーリー」から“I Feel Pretty”,“Somewhere”、歌手、演奏者、踊り手のための舞台作品「ミサ曲」から“Simple Song”、歌曲“Two Love Songs”,“Four Recipes”をお聴きいただきます。
 多くの方が耳にしたことのある馴染み深い曲も、あまり演奏される機会の少ない曲とともに、Bernsteinの世界をお楽しみください。


第12回二期会研究会駅伝コンサートにて
(2017年7月23日 東京文化会館小ホール)

     *     *     *

さて、これで研究会紹介は出演全研究会のたすきが繋がり、無事ゴールとなりました。次はいよいよ今週末7月29日(日)の「駅伝コンサート」本番です!
公演当日、東京文化会館小ホールのロビーにおいては、各研究会がブースを出展し様々なご案内やCD販売なども行うなど、演奏を聴くほかにもお楽しみがございます。
多くの皆様のご来場、お待ちしております!
 

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公演チラシ(PDF)
■■■ 公演情報 ■■■
第13回 二期会研究会駅伝コンサート
日時:2018年7月29日(日) 16:00開演(15:30開場)
会場:東京文化会館 小ホール
   (JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
   (学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会

予定時刻と出演研究会:
・16:00~ オペレッタ研究会 ~エメリッヒ・カールマンの世界~
・16:20~ フランス歌曲研究会 ~ドビュッシー没後100年を記念して~
・16:40~ イタリア歌曲研究会 ~没後150年ロッシーニのヴェネツィア~
   <休憩15分>
・17:15~ ロシア東欧オペラ研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
・17:35~ イタリアオペラ研究会 ~ヴェルディ不朽の名作たち~
・17:55~ <特別コーナー>ヴェルディ『ナブッコ』より 合唱“行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って”
   <休憩15分>
・18:15~ ドイツ歌曲研究会 ~ドイツ歌曲への誘い~
・18:35~ 日本歌曲研究会 ~日本の歌の情景~
・18:55~ ロシア歌曲研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
   <休憩15分>
・19:30~ オペラ・ワークショップ研究会 ~その恋果たしてハッピーエンド?~女はみんな、恋をする。~
19:50~ 英語の歌研究会 ~L.バーンスタイン生誕100年~
   <終演予定 20:10>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼出演者・演奏予定曲等 公演詳細はこちらから
第13回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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ブログで繋ぐ!「第13回 二期会研究会駅伝コンサート【7/29(日)公演】」
出演研究会紹介[9] オペラワークショップ研究会

暑さ本番!暑い夏の日は涼しいホールで良い音楽と過ごしませんか!夏といえばもちろん、二期会研究会による夏の風物詩、「二期会研究会駅伝コンサート」。
13回目となる今年も満を持して出演する10の研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎます。16:00開演から20:10の終演予定まで実に4時間10分(休憩含む)のロングラン!もちろん、途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみいただけます。

さて出演研究会紹介第9回は、先週の「日本歌曲研究会」から「オペラワークショップ研究会」へ。ラストスパートへと“たすき”を繋ぎます。

     *     *     *

<19:30~>【オペラワークショップ研究会】 ~その恋果たしてハッピーエンド?~女はみんな、恋をする。~
[出演]板橋晶子(会友)、郡 由美、髙藤真理子、平野真理子、宮﨑恵美子(会友)、髙村清子(会友)/[ピアノ]服部尚子

 「その恋、果たしてハッピーエンド? ~女はみんな、恋をする~」と題して、オペラアリア2曲と、二重唱2曲で世界各地を案内します。
 まずはパリ。プッチーニ『ラ・ボエーム』からは、有名なムゼッタのワルツ「私が街の中をひとりで歩く時には」。世の中の全ての男性に注目され、愛されていたい、ワガママでコケティッシュな魅力たっぷりのパリ娘・ムゼッタを板橋晶子が演じます。
 次にインド。ドリーブ『ラクメ』からは、「花の二重唱」と呼ばれるシーン「おいで、マリカ」。朝靄の漂う小川のほとりで、ジャスミンやバラや睡蓮を摘みながら歌われる、絵のように美しい場面です。高僧の娘・ラクメを髙藤真理子、その忠実な侍女・マリカを髙村清子が務めます。
 そしてシチリア。ヴェルディ『シチリア島の夕べの祈り』から、「ありがとう、愛する友よ」。フランスの占領下にあるシチリアの公女・エレナを郡 由美が演じます。民衆の蜂起前夜の不穏な空気の中、束の間の平和をもたらす筈の結婚式は…。ボレロ風のリズムに乗せて歌われる喜びのアリアです。
 最後は古代バビロニア。ロッシーニ『セミラーミデ』より、二重唱「よろしい、さあ手を下しなさい」。美しく妖艶なセミラーミデは、王である夫の殺害に加担し、幼い息子は行方知れずに。それから15年。女王となったセミラーミデは若き武将・アルサーチェに恋をします。彼こそが生き別れの息子であることも知らずに。やがて事実を知った二人の懊悩を、セミラーミデ平野真理子、アルサーチェ宮﨑恵美子が歌います。
(二期会オペラワークショップ研究会)

     *     *     *

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公演チラシ(PDF)
■■■ 公演情報 ■■■
第13回 二期会研究会駅伝コンサート
日時:2018年7月29日(日) 16:00開演(15:30開場)
会場:東京文化会館 小ホール
   (JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
   (学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会

予定時刻と出演研究会:
・16:00~ オペレッタ研究会 ~エメリッヒ・カールマンの世界~
・16:20~ フランス歌曲研究会 ~ドビュッシー没後100年を記念して~
・16:40~ イタリア歌曲研究会 ~没後150年ロッシーニのヴェネツィア~
   <休憩15分>
・17:15~ ロシア東欧オペラ研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
・17:35~ イタリアオペラ研究会 ~ヴェルディ不朽の名作たち~
・17:55~ <特別コーナー>ヴェルディ『ナブッコ』より 合唱“行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って”
   <休憩15分>
・18:15~ ドイツ歌曲研究会 ~ドイツ歌曲への誘い~
・18:35~ 日本歌曲研究会 ~日本の歌の情景~
・18:55~ ロシア歌曲研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
   <休憩15分>
19:30~ オペラ・ワークショップ研究会 ~その恋果たしてハッピーエンド?~女はみんな、恋をする。~
・19:50~ 英語の歌研究会 ~L.バーンスタイン生誕100年~
   <終演予定 20:10>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼出演者・演奏予定曲等 公演詳細はこちらから
第13回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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【『魔弾の射手』キャスト・インタビュー】 カスパール清水宏樹「悪役にワクワク」&加藤宏隆「ディスカッションを重ねて役作り」

二期会blogではキャスト・インタビューを通じて『魔弾の射手』の主要登場人物を紹介してきました。
射撃の名手でありながらもスランプに苦悩する猟師マックス、森村の娘として家柄としきたりと運命に従うヒロインのアガーテ。誰よりも自由な感情を発露させアガーテを励ますエンヒェン。
そして、今回はマックスの猟師仲間カスパールを演じる、清水宏樹と加藤宏隆に話を聞きました。悪魔ザミエルに魂を売ってしまい、明日までの命となったカスパール。自分の身代わりを探しているところに、不安な表情のマックスを見つけます。

     *     *     *


清水宏樹

Q.『魔弾の射手』カスパールは、どのような役でしょうか?

加藤: カスパールは悪魔に魂を売っている若い猟師です。同僚のマックスをそそのかし、マックスを悪魔ザミエルへの生け贄にしようと画策する、いわばこのオペラの一番の核となるキャラクターです。

清水: いわゆる「悪役」でしょうか。
人がつい足を踏み入れてしまう禁断の世界にどっぷりはまってしまっています。
根っからの悪人というより、自分が生き延びるために必死に生きている気がします。
ある意味、魅力的な人物と言えます。

加藤: カスパールがなぜ悪魔に魂を売るに至ったのかということを想像するところから役作りが始まるような気がします。カスパールのようなキャラクターは我々にとっても非常に身近であると思います。何かのきっかけで開き直り、破滅的な人生に自ら傾いていってしまった人間が誰の周りにも1人や2人居るはずです。カスパールの死は自業自得と言えなくもないのですが、同時に不条理なものとして捉えたい気もします。カスパールが改心する機会がこのオペラの中で与えられていないことで、何となく私の心がすっきりしないのは、私のカスパールへの思い入れが強くなってきているからでしょうか。このあたりのことをコンヴィチュニーさんと共にディスカッションして作り上げることが楽しみで仕方がありません。
 
 
Q.カスパールは、各幕それぞれに登場シーンがありますが、その見どころ、聴きどころを。

清水: 音楽的には1幕のアリアと軽いリートが中心でしょうが、物語の中では マックスを魔弾の世界に引き込むためのやり取りが肝だと思います。
狼谷での魔弾鋳造の場面やザミエルを呼び出す場面などは、緊張感があって楽しめると思います。

加藤: カスパールがらみの最大の見どころは、やはり「狼谷」のシーンだと思います。ここは本当に私の好きな場面です。実はこの場面、カスパールはザミエルに懇願する最初の部分以外は歌わず、言葉と演技だけで舞台に居るのですが、それ故か不気味な雰囲気と独特な緊張感が高まり、息をのむたまらない場面だと思います。
1幕のアリアは、カスパールのニヒルな喜びを伴ったスピード感が好きなのですが、カスパールの下卑た笑いを描写するメリスマなど、技巧的に難しい箇所も多く、歌い甲斐のあるアリアです。


加藤宏隆

Q.『魔弾の射手』本番に向けて、意気込みを。

加藤: カスパールを歌うことは長年の夢でありました。日本はもとより、私が留学していたアメリカでも、この『魔弾の射手』はなかなか上演されることの少ない作品ですので、今回歌う機会を頂けたことで、とても気合いが入っています。疑問に思う箇所や技術的に弱いところは、全て腑に落ちるまで練り込み、解釈に一点の曇りもないように歌いたいと思っています。多くの方にご来場いただきたいと思います。よろしくお願いします!

清水: 個人的に、正義の味方やヒーローより、悪役を演じるほうがワクワクします。
今回の舞台では、嫌われて蔑まれることが目標です。そうすれば、他の登場人物がより幸せに見えるはず。お楽しみいただければ幸いです。
 
 
Q.ありがとうございました。
コンヴィチュニーも来日して、連日緊張感のある稽古が重ねられていますが、リハーサルや本番の合間の気晴らし、趣味がありましたら教えてください。

加藤: 私の家族は浜松に住んでおり、私はいわば単身赴任生活を送っているので、たまに会う家族との時間が一番の気晴らしです。
あとは繁華街の立ち飲み屋のハシゴと、休日のB級グルメの料理の勉強。方々散歩しながらの散策も好きです。散策の途中で住宅の外観を眺めたり、良さそうなカフェがあれば入って本を読んだりします。また毎朝自分で豆を挽いてコーヒーを飲んでいますので、美味しい豆屋さんを発掘するのも好きです。あと古着屋巡り。学生の頃より長年通っていますので、ある程度の目利きができます。笑 値段の割にクオリティの高い古着を見つけた際には、すかさず購入しています。

清水: そうですね…公言できることでと言えば、撮りためたTV番組を観るとか、スマホでゲーム、くらいでしょうか…(笑)

     *     *     *

『魔弾の射手』の登場人物の中でもひときわ演劇性が高く、演じがいのある役といわれているカスパール。それだけに清水と加藤それぞれが作り上げている悪役像は、すでに別々の個性が光っているようです。両キャラクターの違いを見るのも、今回の見どころのひとつになるでしょう。どうぞご期待下さい!

▼『魔弾の射手』公演情報ページはこちら
《ハンブルグ州立歌劇場との共同制作》 C.M.v.ウェーバー『魔弾の射手』 - 東京二期会オペラ劇場

 指揮:アレホ・ペレス、演出:ペーター・コンヴィチュニー、管弦楽:読売日本交響楽団
 2018年7月18日(水)18:30清水、19日(木)14:00加藤、21日(土)14:00清水、22日(日)14:00加藤
 東京文化会館大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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ブログで繋ぐ!「第13回 二期会研究会駅伝コンサート【7/29(日)公演】」
出演研究会紹介[8] 日本歌曲研究会

関東地方は梅雨も明けて、いよいよ暑い夏がやってまいりました!夏といえば、二期会研究会による夏の風物詩、「二期会研究会駅伝コンサート」。
13回目となる今年も満を持して出演する10の研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎます。16:00開演から20:10の終演予定まで実に4時間10分(休憩含む)のロングラン!もちろん、途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみいただけます。

さて出演研究会紹介は残すところあと3つ。第8回は先週の「ロシア歌曲研究会」から、「日本歌曲研究会」に“たすき”を繋ぎます。

     *     *     *

<18:35~>【日本歌曲研究会】 ~日本の歌の情景<日本の歌に見る個性>~
[出演]斉藤京子、前田地香子、吉田伸昭、馬場眞二/[ピアノ]朴 令鈴
[構成]宮本哲朗

新旧5人の作曲家の作品を取り上げ、その作風と個性を探ります。

最初に平井康三郎の代表作「九十九里浜」と歌曲集「日本の笛」より“山は雪かよ”。
次に橋本國彦の、義太夫節を取り入れて作曲された日本的かつユーモラスな作品「お六娘」。
そして團 伊玖磨が北原白秋の短歌集「桐の花」より4篇を選び歌曲とした「雨」です。
今回の目玉として唯一現役の作曲家である加藤昌則の「こもりうた」を取り上げます。この曲は男の目線から見た男性が歌う子守唄があっても良いのでは…という発想から生まれた作品だということです。
最後に出演者全員での四重唱「夏の思い出」をお送りします。この季節になると誰もが口ずさむ江間章子の詩に中田喜直が作曲した国民的な歌です。ソリスト4人による絶妙なアンサンブルでお楽しみください。


平井康三郎

橋本國彦

團 伊玖磨

加藤昌則

中田喜直

それぞれの作曲家の個性と、それを歌う日本歌曲研究会の4人の歌い手の個性が絡み合って描く「日本の歌の情景」に乞うご期待!

     *     *     *

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公演チラシ(PDF)
■■■ 公演情報 ■■■
第13回 二期会研究会駅伝コンサート
日時:2018年7月29日(日) 16:00開演(15:30開場)
会場:東京文化会館 小ホール
   (JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
   (学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会

予定時刻と出演研究会:
・16:00~ オペレッタ研究会 ~エメリッヒ・カールマンの世界~
・16:20~ フランス歌曲研究会 ~ドビュッシー没後100年を記念して~
・16:40~ イタリア歌曲研究会 ~没後150年ロッシーニのヴェネツィア~
   <休憩15分>
・17:15~ ロシア東欧オペラ研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
・17:35~ イタリアオペラ研究会 ~ヴェルディ不朽の名作たち~
・17:55~ <特別コーナー>ヴェルディ『ナブッコ』より 合唱“行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って”
   <休憩15分>
・18:15~ ドイツ歌曲研究会 ~ドイツ歌曲への誘い~
18:35~ 日本歌曲研究会 ~日本の歌の情景~
・18:55~ ロシア歌曲研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
   <休憩15分>
・19:30~ オペラ・ワークショップ研究会 ~その恋果たしてハッピーエンド?~女はみんな、恋をする。~
・19:50~ 英語の歌研究会 ~L.バーンスタイン生誕100年~
   <終演予定 20:10>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼出演者・演奏予定曲等 公演詳細はこちらから
第13回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~7/16(月・祝)は【二期会NewFace】丹羽景子&加藤麻子 Beau Duo ~二重唱フルコース!モーツァルトに寄せて~

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Face登場回は7月16日(月・祝)。緑濃き夏の訪れとともに、ソプラノ丹羽景子とメゾソプラノ加藤麻子が、ドリーブ『ラクメ』の花の二重唱やモーツァルトの名曲の数々など、麗しい歌声でお出迎え致します。ピアノは歌手たちからの信望も厚い相田久美子です。どうぞご期待ください。

今回のコンサートに向けて、出演の二人からメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

   *   *   *


ソプラノ 丹羽景子
――声楽の道に進むと決めたときのことを教えて下さい。

東京都出身の丹羽景子(にわ けいこ)と申します。宜しくお願い致します。
母が音楽好きで、小さい頃からいつも家の中には様々なジャンルの音楽がかかっていて、私も音楽が大好きでした。
ピアノは5歳位から習わせてもらっていたのですが、何しろ練習嫌いで(笑)。でも歌は好きで、ずっと歌っていました。
元々ミュージカルが好きだったのですが、高校生の頃、たまたまクラシックの歌を聴く機会があり、それは衝撃的でした!どうやってマイクなしで、あんなに通る声、あんなに高い声を出しているのだろう!と、とても不思議で。
すぐネットで調べて声楽の先生を探し、勝手にレッスンを申し込んで、親にはほとんど相談せずにレッスンにいっていました(笑)。高校は音楽科ではなかったので、進学の際音大に行こうかとても迷っていたのですが、やりたいならやりなさい。と親が言ってくれ、音大に進学しました。勝手な娘でしたが、何も言わずにここまで応援してくれる親には本当に感謝です。

――声種やレパートリー、目指している役などについて教えて下さい。

声種はソプラノ・レッジェーロです。軽い声が特徴です。
研修所では、スザンナやジルダ、ラクメ、ズデンカを歌わせて頂きました。
憧れの役は、R.シュトラウス作曲の「薔薇の騎士」のゾフィーです。いつか、歌いたいと心から思っています。

――今回のコンサートのテーマやポイントをお願いします。

今回のコンサートは、大きく2つにテーマを分けています。1部は、フランス音楽、2部はモーツァルト作品です。
研修所予科で学んだモーツァルト作品は、以心伝心で決めており(笑)、あとはお互いレパートリーにしたいと思っているフランス音楽を選びました。二人の息のあった歌声を聞いて頂きたいです!

――共演者をご紹介下さい。

共演者の加藤さんとは、研修所の予科本科宮本益光先生クラスから2年間、マスター大野徹也先生クラスで1年間、同じクラスでした。先生方のおかげて、相当濃ゆく勉強になる3年間を、加藤さんと過ごしました。
加藤さんはいつも全体を広く見れる目線を持っていて、助言をくれたり、憧れと尊敬の気持ちを持ってお話しさせて頂いています。あと、私は加藤さんの声が大好きで!暖かくてとても良い声だなぁ。といつも聴くたびに思っています。
今回、一緒に歌わせて頂く機会を頂けて、本当に幸せに思います。

   *   *   *


メゾソプラノ 加藤麻子
――自己紹介と、声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?

こんにちは。メゾソプラノの加藤麻子(かとう あさこ)です。
小学生のころから、合唱に親しんでいました。高校のとき、合唱部の顧問の先生に、そんなに歌うことが好きなら、音大の声楽科に進んだら、とアドバイスをいただき、武蔵野音楽大学の声楽学科に進学しました。
大学卒業後は、音楽科の教員として都内の小学校に勤め、オペラやレッスンといったことから、すっかり遠ざかっていました。
しかし、歌うこと、自ら表現することが、どうしてもあきらめきれず、一念発起して研修所を受験しました。
研修所では、すばらしい先生方にご指導いただき、仲間たちと切磋琢磨して、かけがえのない3年間を過ごすことができました。

――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?

声種はメゾソプラノです。現在は、フランスオペラやフランス歌曲を中心に勉強しています。
メゾといえば、オペラの中では主役だけでなく、脇役として出演することも多く、また、少年だったり人妻だったりと、さまざまな役柄があります。それらの役柄を幅広く演じることのできる歌手になりたいです。
合唱にもながく親しんでいましたので、宗教曲のソロにも挑戦していきたいです。

――今回のプログラムと共演者について。

共演者の丹羽さんは、研修所で3年間同じクラスでした。楽しいときも苦しいときも、励ましあってきました。
しかし、同じ演目を勉強したのは1回だけでしたので、今回、たくさんの二重唱を選曲しました。息の合ったところをおきかせできるよう、がんばります!

   *   *   *

アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」は、ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともにお楽しみいただいております。
是非ご予約はお早めに!一同、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第202回【二期会New Face】Beau Duo ~二重唱フルコース!モーツァルトに寄せて~

日時:2018年7月16日(月・祝) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:丹羽景子(ソプラノ)、加藤麻子(メゾソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 ドリーブ 『ラクメ』より 「花の二重唱」
 モーツァルト 『コジ・ファン・トゥッテ』より “ねえ、ちょっと見てちょうだいな”
 モーツァルト 『皇帝ティトの慈悲』より “ああ、昔の愛情に免じて”
                     ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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ブログで繋ぐ!「第13回 二期会研究会駅伝コンサート【7/29(日)公演】」
出演研究会紹介[7] ロシア歌曲研究会

今年もやってまいりました!二期会研究会による夏の風物詩、「第13回二期会研究会駅伝コンサート」。
今回も満を持して出演する10の研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎます。16:00開演から20:10の終演予定まで実に4時間10分(休憩含む)のロングラン!もちろん、途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみいただけます。

さて出演研究会紹介は後半のふたつ目、第7回。先週の「ドイツ歌曲研究会」から、「ロシア歌曲研究会」に“たすき”を繋ぎます。

     *     *     *

<18:55~>【ロシア歌曲研究会】 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念い~
[出演]金原聡子、河野真剛、新井美絵、渡部智也/[ピアノ]山岸茂人

ロシア五人組におけるリムスキー=コルサコフ(1844~1908・没後110周年記念)のロマンス
「ロシア五人組」は、ロシア語では「力強い一団」とも呼ばれました。彼ら(ボロディン、キュイ、バラキレフ、ムソルグスキー、リムスキー=コルサコフ)が、ロシア音楽界に登場したのは、勇ましく1853年~56年のクリミア戦争の敗戦の頃でした。当時、まだ貴族だけのロシア音楽を、一般市民へと導こうとしたのです。彼らは、ロシア音楽の父と称せられたグリンカの創作原則を守り、ロシア民謡を取り入れ、このグループの指導的立場であったバラキレフは、ペテルブルグに無料の音楽学校も創設しました。

リムスキー=コルサコフは、ロシア五人組の中では最年少でした。ペテルブルグ音楽院の教授になり、79曲の歌曲を残しています。彼は海軍士官としての経験から、海に関する雄大なイメージの作品が多い。彼のロマンス(歌曲)の作曲は三つの時期に分けられ、初期(1868~70)の22曲(作品2~8)で、シューマンの歌曲の影響を受け、絵画的な情景描写やオリエンタリズムの時期の作品。中期(1877~83)の10曲(作品25~27)で、詩の味わいに重点が置かれ、節度と均整を持った作品。後期(1897~99)の47曲(作品39~55)で、彼の歌の年(1897)と言われ、叙情を漂わせたエレジー風の曲、得意とする海の表現の曲、愛のドラマチックの曲、圧政に対する批判的な曲など、彼の集大成の作品があります。
(二期会ロシア歌曲研究会代表 岸本 力)

     *     *     *

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公演チラシ(PDF)
■■■ 公演情報 ■■■
第13回 二期会研究会駅伝コンサート
日時:2018年7月29日(日) 16:00開演(15:30開場)
会場:東京文化会館 小ホール
   (JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
   (学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会

予定時刻と出演研究会:
・16:00~ オペレッタ研究会 ~エメリッヒ・カールマンの世界~
・16:20~ フランス歌曲研究会 ~ドビュッシー没後100年を記念して~
・16:40~ イタリア歌曲研究会 ~没後150年ロッシーニのヴェネツィア~
   <休憩15分>
・17:15~ ロシア東欧オペラ研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
・17:35~ イタリアオペラ研究会 ~ヴェルディ不朽の名作たち~
・17:55~ <特別コーナー>ヴェルディ『ナブッコ』より 合唱“行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って”
   <休憩15分>
・18:15~ ドイツ歌曲研究会 ~ドイツ歌曲への誘い~
・18:35~ 日本歌曲研究会 ~日本の歌の情景~
18:55~ ロシア歌曲研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
   <休憩15分>
・19:30~ オペラ・ワークショップ研究会 ~その恋果たしてハッピーエンド?~女はみんな、恋をする。~
・19:50~ 英語の歌研究会 ~L.バーンスタイン生誕100年~
   <終演予定 20:10>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼出演者・演奏予定曲等 公演詳細はこちらから
第13回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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【『魔弾の射手』キャスト・インタビュー】 アガーテ役 北村さおり「アガーテの汚れなき美しさと、運命に身を委ねる力強さを」
~WEBぶらあぼには嘉目真木子インタビューが掲載!

7月公演『魔弾の射手』は、ついに演出のペーター・コンヴィチュニーが来日。およそ1ヶ月にわたり、ますます濃密な稽古が積み重ねられていきます。

コンヴィチュニーの合流を伝えるツイート

さて、今回初めてコンヴィチュニー演出の舞台に立つのは、ヒロインのアガーテを演じるソプラノ嘉目真木子と北村さおり。
嘉目は、すでに「二期会通信」2017年12月発行号でインタビューに答え、さらには6月18日に発行された音楽情報誌「ぶらあぼ」にて、さらに歌手として生きることへの想いを語っています。

▼嘉目真木子のインタビュー記事はこちらからご覧ください
嘉目真木子「前へ進むための一歩「今日」の歌に全力投球」|オペラを楽しむ - 東京二期会
若きディーヴァが《金閣寺》と《魔弾の射手》でみせる新境地|東京二期会特設サイト - WEBぶらあぼANNEX
 
 
本日、二期会blogでは北村さおりに話を聞きました。ドイツオペラとリートの両輪で活躍する北村の、ドイツ音楽にかける想いとは。


北村さおり

     *     *     *

――『魔弾の射手』アガーテはどのような役ですか?

北村: アガーテは結婚式前日だというのに、良からぬことが起きやしないか、無事に結婚できるだろうかと不安を感じています。現代的で自発的な女性と違い、狭いコミュニティの中で家柄としきたり、そして運命に従おうとするアガーテですが、しかし、それは弱い女性ということではないのです。愛する人への思いが運命をも動かすと信じて祈る、静かだけれども強い力を持っているのです。

――アガーテには2幕の「アガーテの祈り」と呼ばれるアリアと、3幕のカヴァティーナの2曲のソロがあります。彼女の歌の聴きどころを。

北村: アガーテは森で暮らし、大自然の星空や森のざわめきに心を寄せて暮らしています。その汚れなき美しさと、運命に身を委ねる力強さ、そして、都会的で活発なエンヒェンとの性格の対比を、アリアの中に感じていただきたいと思っています。

――オペラと歌曲の両輪で活躍中。今取り組んでいる歌曲について。

北村: 4人の歌手(そのうちのひとりはキリアン役の石崎さんです)とピアニストで、ドラマ性を持った歌曲コンサートに取り組んでいます。前回はH.ヴォルフ『スペイン歌曲』オリジナル曲順の全曲演奏に挑みました。次回は8月に東京オペラシティのリサイタルホールで、シューベルトのゲーテ『ヴィルヘルム・マイスター』『ファウスト』による作品をまとめて演奏する他、「結婚式の焼肉」という楽しい重唱作品に取り組みます。
来年1月には地元八王子いちょうホールで、シューマンの『ヴィルヘルム・マイスター』による歌曲集から歌う予定です。
近年、オペラの経験を積むようになり、歌曲への取り組みも変わってきました。オペラにも詩的な感性が必要であり、歌曲にもオペラ的な声の可能性と技術、そして、ドラマを描くエネルギーが必要であると感じています。

――ところで FIFAワールドカップが始まりました。サッカーも、やっぱりドイツを応援・・・!?

北村: ドイツでワールドカップが開催されました2006年は、ちょうどベルリンに留学しているときでした。開催中はお祭り騒ぎ、3位決定戦の後には、ドイツ選手も登場するイベントが開催され、娘たち日本人学校の生徒たちも歌で参加し、その模様はテレビ中継されました。付き添いだった私は、ドイツ選手もテレビも見られませんでしたが・・・・・・そんな思い出もあり、ドイツに注目はしていますが、やっぱり、日本を応援したいです!!

――最後に、本公演にむけて。

北村: 正直に申し上げますと、今はまだ、本番のことを考えると緊張と不安でいっぱいですが、コンヴィチュニー氏、また、欧米で大活躍中のアレホ・ペレスさんのエネルギーを精一杯受け止めて、充実した稽古期間を過ごしたいと思っています。
「典型的ドイツ」を描いていると言われるこのオペラが、このお二人のエネルギーで、どのような『魔弾の射手』に仕上がっていくのか、それを想像するとワクワクしてきます。きっと7月にみなさんとお会いする時には、緊張も不安も乗り越えて、自信を持って、私たちの『魔弾の射手』をお届けできることと思います。どうぞ、ご期待ください!

     *     *     *

オペラの劇的感性とリートの詩的感性を大切に磨きつづけてきた北村さおりの歌が『魔弾の射手』の舞台でどのように開花するでしょうか。東京文化会館にどうぞお越し下さい。

▼『魔弾の射手』公演情報ページはこちら
《ハンブルグ州立歌劇場との共同制作》 C.M.v.ウェーバー『魔弾の射手』 - 東京二期会オペラ劇場

 指揮:アレホ・ペレス、演出:ペーター・コンヴィチュニー、管弦楽:読売日本交響楽団
 2018年7月18日(水)18:30嘉目、19日(木)14:00北村、21日(土)14:00嘉目、22日(日)14:00北村
 東京文化会館大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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ブログで繋ぐ!「第13回 二期会研究会駅伝コンサート【7/29(日)公演】」
出演研究会紹介[6] ドイツ歌曲研究会

今年もやってまいりました!二期会研究会による夏の風物詩、「第13回二期会研究会駅伝コンサート」。
今回も満を持して出演する10の研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎます。16:00開演から20:10の終演予定まで実に4時間10分(休憩含む)のロングラン!もちろん、途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみいただけます。

さて出演研究会紹介は後半に突入! 第6回は先週の「イタリアオペラ研究会」から、「ドイツ歌曲研究会」に“たすき”を繋ぎます。

     *     *     *

<18:15~>【ドイツ歌曲研究会】 ~ドイツ歌曲への誘い~
[出演]沖野孝頼、刀根敬子、河村真理子、岩渕嘉瑩/[ピアノ]赤塚太郎

今年のドイツ歌曲研究会における駅伝コンサートのテーマ「ドイツ歌曲への誘い」にちなみ、シューベルト、ブラームス、マーラー、R.シュトラウスの名曲を4人の歌手でお届けいたします。
言葉と声と身体の調和を大切に、作品を通じて思いの丈をピアニストと共に表現出来ればと願っています。
お楽しみいただけると幸いです。
(代表:岩渕嘉瑩)


第11回二期会研究会駅伝コンサートにて
(2016年7月31日 東京文化会館小ホール)

     *     *     *

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公演チラシ(PDF)
■■■ 公演情報 ■■■
第13回 二期会研究会駅伝コンサート
日時:2018年7月29日(日) 16:00開演(15:30開場)
会場:東京文化会館 小ホール
   (JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
   (学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会

予定時刻と出演研究会:
・16:00~ オペレッタ研究会 ~エメリッヒ・カールマンの世界~
・16:20~ フランス歌曲研究会 ~ドビュッシー没後100年を記念して~
・16:40~ イタリア歌曲研究会 ~没後150年ロッシーニのヴェネツィア~
   <休憩15分>
・17:15~ ロシア東欧オペラ研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
・17:35~ イタリアオペラ研究会 ~ヴェルディ不朽の名作たち~
・17:55~ <特別コーナー>ヴェルディ『ナブッコ』より 合唱“行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って”
   <休憩15分>
18:15~ ドイツ歌曲研究会 ~ドイツ歌曲への誘い~
・18:35~ 日本歌曲研究会 ~日本の歌の情景~
・18:55~ ロシア歌曲研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
   <休憩15分>
・19:30~ オペラ・ワークショップ研究会 ~その恋果たしてハッピーエンド?~女はみんな、恋をする。~
・19:50~ 英語の歌研究会 ~L.バーンスタイン生誕100年~
   <終演予定 20:10>

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6月23日(土)~愛好会先行予約開始!11月公演『後宮からの逃走』ベルモンテ役の金山京介、山本耕平からのメッセージ

この秋、“日生劇場開館55周年記念モーツァルト・シリーズ”の最後を飾るのは、東京二期会オペラ劇場『後宮からの逃走』。いよいよ、6月23日(土)から、二期会オペラ愛好会の会員様先行予約の開始です!

自信と意欲満々の若きモーツァルトの溌剌とした音楽が、全篇にわたって満ち溢れているこのオペラ。二期会キャストには、そんなモーツァルトに応え得る、今まさに旬の歌手を揃えました!そして、太守セリム役として、名優・大和田伸也が出演決定。どのようなドラマが日生劇場の舞台に立ち上がるのか。11月22日(水)のワールド・プレミエに向けて、ベルモンテ役でダブル主演するテノール金山京介(11/22・24)と山本耕平(11/23・25)のメッセージをどうぞご覧ください!

テノール金山京介

「3年前に、宮本亜門演出の『魔笛』(タミーノ役)でデビューしました。あれからより成長した姿をお見せすることができたら。僕自身、ひじょうに楽しみにしております」

テノール山本耕平

「(僕が演じる)ベルモンテは(恋人の)コンスタンツェを無事に逃走させることができるのか、そこにはどんな〈ハッピー・エンド〉が待っているのか…?二期会が総力を挙げてお贈りします『後宮からの逃走』ご来場お待ちしています!」

大好評の“日生劇場モーツァルト・シリーズ”は、第1弾となった日生劇場主催『魔笛』(6月16,17日公演)が早々に完売。第2弾の藤原歌劇団『ドン・ジョヴァンニ』は、今月末から7月3日まで開催(ただいま二期会チケットセンターでもチケットを取扱中!)。続く第3弾、11月10,11日の日生劇場主催『コジ・ファン・トゥッテ』は6月28日(火)からチケット一般発売。
そして、シリーズ最後を締めくくる東京二期会『後宮からの逃走』。名優・大和田伸也と旬の歌手たちが贈るワールド・プレミエにどうぞご期待ください!
 
 
▼『後宮からの逃走』公演情報ページはこちら
NISSAY OPERA 2018提携 W.A.モーツァルト『後宮からの逃走』 - 東京二期会オペラ劇場
 指揮:下野竜也、演出:ギー・ヨーステン、管弦楽:東京交響楽団
 2018年11月22日(木)18:30、23日(金・祝)14:00、24日(土)14:00、25日(日)14:00 日生劇場

・二期会オペラ愛好会先行予約:2018年6月23日(土)より
・一般発売:2018年7月7日(土)より


●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
※お電話ではチケットお申込みと同時に二期会オペラ愛好会へのご入会も承ります!

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メゾソプラノ清水華澄、6/26(火)開催リサイタル迫る!&10月は共同制作『アイーダ』アムネリスで出演

本年2月の東京二期会『ローエングリン』ではオルトルートを演じ、観た人々に強くその印象を残すなど、確かな存在感で多くのファンを魅了しているメゾソプラノ清水華澄が、紀尾井ホールにて「未来の自分へ」と題したリサイタルを6月26日(火)に開催いたします。

マーラー「さすらう若人の歌」、谷川俊太郎詩、根本卓也作曲「臨死船」などをプログラムし、人生に、そして未来へと繋ぐ音楽と向き合いたいという清水に、リサイタルへ向けての想いを聞きました。

     *     *     *


メゾソプラノ 清水華澄
私が出来ることは、歌うこと。この道は果てしなく続き、終わりはありません。歌えば歌うほど恐ろしさを知り、恐怖心は増すばかり。
一人楽譜と向き合う時間はとても静かで何よりの喜びですが、道が消え、崖になり、思わず立ち止まってしまいそうになったこともありました。そんな中で私が生きる目標として見つけたのがこのリサイタル「未来の自分へ」です。

信頼するピアニスト越知晴子さん、そして、長野県松本市で開催されてきた「サイトウ・キネン・フェスティバル松本(現セイジ・オザワ松本フェスティバル OMF)」の公演プロデューサーとして長年活躍なさってきた森安 淳さんが、リサイタルの制作を引き受けてくださいました。
演奏プログラムは、歌える作品は全て歌いたいと思っているマーラー。歌手人生に大きな影響を与えたストラヴィンスキー。朗読と歌唱を交えて演奏する日本語の作品では、根本卓也作曲、谷川俊太郎詩による「臨死船」をこれからの私へのメッセージを込めてプログラムを組みました。

私の大挑戦は2018年6月26日19時 紀尾井ホール。皆様、何卒よろしくお願いいたします!

     *     *     *

また本年10月には、共同制作オペラ ヴェルディ『アイーダ』(A.バッティストーニ指揮)のアムネリス役で札幌・神奈川・兵庫公演に出演。こちらもどうぞお楽しみに。
今もっとも活躍著しい、旬のメゾソプラノをぜひ聴きにいらしてください!


6月8日に行われた「臨死船」のリハーサルにて
左から 鈴木広志さん(サックス)、越知晴子さん(ピアノ)、根本卓也さん(作曲家)と清水華澄

■■■ 公演情報[1] ■■■

清水華澄リサイタル 未来の自分へ
日時:2018年6月26日(火) 19:00開演(18:30開場)
会場:紀尾井ホール
  (JR・地下鉄「四ツ谷駅」麹町口より徒歩6分)
料金:全指定席 S席¥4,500、A席¥4,000、学生¥2,500
出演:清水華澄(メゾソプラノ)、越知晴子(ピアノ)、鈴木広志(サックス)

▼リサイタル公演情報ページはこちら
清水華澄リサイタル 未来の自分へ - 東京二期会

■■■ 公演情報[2] ■■■

グランドオペラ共同制作
G.ヴェルディ『アイーダ』オペラ全4幕

(日本語字幕付き原語(イタリア語)上演)
<ローマ歌劇場との提携公演>
指揮:アンドレア・バッティストーニ
演出:ジュリオ・チャバッティ(現演出:マウリツィオ・ディ・マッティ)
アムネリス役 清水華澄が出演する公演と日時:
<札幌公演>2018年10月7日(日)14:00 札幌文化芸術劇場hitaru
<神奈川公演>2018年10月20日(土)14:00 神奈川県民ホール 大ホール
<兵庫公演>2018年10月24日(水)18:30 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール

▼公演概要ページはこちらから
グランドオペラ共同制作 G.ヴェルディ『アイーダ』|オペラ公演ラインアップ - 東京二期会
 
 

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ブログで繋ぐ!「第13回 二期会研究会駅伝コンサート【7/29(日)公演】」
出演研究会紹介[5] イタリアオペラ研究会

今年もやってまいりました!二期会研究会による夏の風物詩、「第13回二期会研究会駅伝コンサート」。
今回も満を持して出演する10の研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎます。16:00開演から20:10の終演予定まで実に4時間10分(休憩含む)のロングラン!もちろん、途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみいただけます。

さて出演研究会紹介は第5回。先週の「ロシア東欧オペラ研究会」に続き、「イタリアオペラ研究会」に“たすき”を繋ぎます。

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<17:35~>【イタリアオペラ研究会】 ~ヴェルディ不朽の名作たち~
[出演]小松崎 綾、根岸奏好、石橋佳子、伊藤 潤、新海康仁(助演)、山口邦明(助演) /[ピアノ]早川揺理

私たちは、今回の駅伝コンサートでは、ヴェルディ不朽の名作をお届けします。

☆ジルダ役 根岸奏好より(『リゴレット』より 二重唱“ジョヴァンナ、私後悔しているの…”)
ジルダとマントヴァ公爵が初めて出会い、お互いに惹かれ合う愛の重唱です。居るはずのない公爵が目の前に突然現れ、驚きを隠せないジルダに公爵が愛を語り、恋に落ちていく心の変化を上手く表現できたら良いなと思っています。

☆エボリ役 石橋佳子より(『ドン・カルロ』より “ヴェールの歌”)
エボリが初めて登場する印象的な場面で歌うアリアです。歌で「物語」を語っていくひとり芝居のアリアで情景をきちんとエレガントに表現するのが難しい・・・のです。優雅に、華やかにお届けできるようがんばります!

☆レオノーラ役 小松崎 綾より(『イル・トロヴァトーレ』より 三重唱“静かな夜だ!”)
この三重唱は第一幕、暗闇の中で女官のレオノーラが人違いをすることから、男同士の闘いへと発展してしまう場面です。ご一緒させて頂くのは伊藤 潤さんと山口邦明さん、こんなに素敵な二人の男性に取り合われることなんてめったにないので、楽しんで演奏したいと思います。

イタリアオペラの面白さはドラマの中で、技術と直感がバランス良く音に現れることです。イタリア語がわからなくても、何となく雰囲気で伝わってくるそんなエネルギーのある演奏を目指しています。イタリアの巨匠、ヴェルディの名作を通して、そのエネルギーをお楽しみください。(総監督 上江隼人)


イタリアオペラ研究会 稽古風景より

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公演チラシ(PDF)
■■■ 公演情報 ■■■
第13回 二期会研究会駅伝コンサート
日時:2018年7月29日(日) 16:00開演(15:30開場)
会場:東京文化会館 小ホール
   (JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
   (学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会

予定時刻と出演研究会:
・16:00~ オペレッタ研究会 ~エメリッヒ・カールマンの世界~
・16:20~ フランス歌曲研究会 ~ドビュッシー没後100年を記念して~
・16:40~ イタリア歌曲研究会 ~没後150年ロッシーニのヴェネツィア~
   <休憩15分>
・17:15~ ロシア東欧オペラ研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
17:35~ イタリアオペラ研究会 ~ヴェルディ不朽の名作たち~
・17:55~ <特別コーナー>ヴェルディ『ナブッコ』より 合唱“行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って”
   <休憩15分>
・18:15~ ドイツ歌曲研究会 ~ドイツ歌曲への誘い~
・18:35~ 日本歌曲研究会 ~日本の歌の情景~
・18:55~ ロシア歌曲研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
   <休憩15分>
・19:30~ オペラ・ワークショップ研究会 ~その恋果たしてハッピーエンド?~女はみんな、恋をする。~
・19:50~ 英語の歌研究会 ~L.バーンスタイン生誕100年~
   <終演予定 20:10>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼出演者・演奏予定曲等 公演詳細はこちらから
第13回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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【『魔弾の射手』キャスト・インタビュー】 マックス役 テノール片寄純也~「マックスの心の苦悩をうまく表現できたら」
(二期会オペラ名場面集付)

類まれなる雄雄しい声をもって、2002年『ニュルンベルクのマイスタージンガー』での二期会デビュー以来、数々の舞台に出演してきたテノール片寄純也。特に2010年代以降の二期会公演での活躍が目覚しく、2011年『サロメ』ヘロデ、12年『パリアッチ(道化師)』カニオ、同年『パルジファル』題名役、16年『ナクソス島のアリアドネ』バッカスと、いずれもその持ち味が存分に活かされた役を歌ってきました。
同時に、『サロメ』のペーター・コンヴィチュニー、『パルジファル』のクラウス・グート、『ナクソス島』のカロリーネ・グルーバーら世界的演出家との協働も成功させてきました。
本年7月の『魔弾の射手』マックス役に向けて、話を聞きました。


片寄純也

     *     *     *

――『魔弾の射手』のマックスはどのような役ですか?

片寄: マックスは若い射撃の名手ですが、最近、調子を崩し深刻なスランプに悩んでいます。愛するアガーテと結婚するためには射撃大会で優勝することが条件でした。不安な気持ちでいっぱいのマックスに悪魔に魂を売った同僚の猟師カスパールが魔弾を使えと誘惑し、その誘惑に負け魔弾を手に入れてしまいます。
 
 
――ワーグナーやR.シュトラウス作品の役とくらべて、マックスはどのような印象がありますか?

片寄: 私はウェーバーという作曲家はモーツァルトからのドイツオペラの伝統を引き継ぎ『魔弾の射手』を作曲しドイツ・ロマン派オペラを確立、後のドイツ・ロマン派オペラの頂点と位置付けられているワーグナーに多大な影響を与えた人物として認識していました。
今回、『魔弾の射手』の譜読みを進めていくと、確かにマックスの歌うアリアの中にもモーツァルトが作曲した『魔笛』やワーグナーが作曲した『さまよえるオランダ人』に似たところがあり、とても興味深かったです。
お客様にもお聴きいただければ、きっと私と同じように感じてもらえると思います。
 
 
――では、『魔弾の射手』の見どころ、聴きどころを。

片寄: マックス、アガーテ、カスパールにも素晴らしいアリアがありますが、やはり3幕で男声合唱が歌う『狩人の合唱』でしょう。一度耳にすれば、すぐに口ずさむことができるくらい親しみやすい明るい曲で一番の聴きどころではないでしょうか。
 
 
――コンヴィチュニー演出の魅力は?

片寄: コンヴィチュニーさんとは2011年『サロメ』でご一緒させていただきました。ふつう、テノール歌手というのは、演じながらも声の出方がすごく気になるものなのですが、『サロメ』の時は与えられた演技をこなしていたらいつの間にかオペラが終わっていた記憶があります。それだけ演じることに集中させてもらえたので、今回も楽しみにしています。
 
 
――最後に、お客様にむけて。

片寄: 不安、絶望、嘲笑、拷問など、マックスの心の中に次々と浮かんでくる「苦悩」がうまく表現できるよう稽古に励みます。ご来場お待ちしております!

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ワーグナー作品を中心にヒロイックな声が求められる役を、著名演出家の舞台で重ねてきた片寄。そうした意味で、今回の『魔弾の射手』マックスは、最新の片寄純也を体感する絶好の機会となるでしょう!

片寄の出演日は、7月18日(水)と21日(土)。良いお席はどうぞお早目に。

▼『魔弾の射手』公演情報ページはこちら
《ハンブルグ州立歌劇場との共同制作》 C.M.v.ウェーバー『魔弾の射手』 - 東京二期会オペラ劇場

 指揮:アレホ・ペレス、演出:ペーター・コンヴィチュニー、管弦楽:読売日本交響楽団
 2018年7月18日(水)18:30、19日(木)14:00、21日(土)14:00、22日(日)14:00 東京文化会館大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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【テノール片寄純也 東京二期会オペラ 名場面集】


 2011年2月 R.シュトラウス『サロメ』ヘロデ役(後列中央)〔撮影:鍔山英次〕


 2012年7月 レオンカヴァッロ『パリアッチ(道化師)』カニオ役(左から2人目)〔撮影:三枝近志〕


 2012年9月 ワーグナー『パルジファル』パルジファル役(中央)〔撮影:三枝近志〕


 2016年11月 R.シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』バッカス役(中央後)〔撮影:三枝近志〕
 
 

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ブログで繋ぐ!「第13回 二期会研究会駅伝コンサート【7/29(日)公演】」
出演研究会紹介[4] ロシア東欧オペラ研究会

今年もやってまいりました!二期会研究会による夏の風物詩、「第13回二期会研究会駅伝コンサート」。
今回も満を持して出演する10の研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎます。16:00開演から20:10の終演予定まで実に4時間10分(休憩含む)のロングラン!もちろん、途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみいただけます。

さて出演研究会紹介第4回は、先週の「イタリア歌曲研究会」に続き、「ロシア東欧オペラ研究会」に“たすき”を繋ぎます。

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<17:15~>【ロシア東欧オペラ研究会】 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
[出演]石井真弓、牧野舞子、野上結美、金子みどり、岸本 力/[ピアノ]小笠原貞宗

今回は没後110年記念、リムスキー=コルサコフ(1844~1908)のオペラ・アリアの数々を。
リムスキー=コルサコフは、生涯に15のオペラを完成している。
[1]最初のオペラ「プスコフの娘」(1872年完成)は、歴史オペラ。
[2]オペラ「五月の夜」(1879年完成)は、民話オペラ。
[3]オペラ「雪娘」(1881年完成)は、おとぎ話しオペラ。
[4]オペラ「クリスマス・イブ」(1895年完成)は、民話オペラ。
[5]オペラ「サトコ」(1896年完成)は、歴史オペラ。
[6]オペラ「モーツァルトとサリエリ」(1897年完成)は、プーシキンの劇詩オペラ。
[7]オペラ「皇帝の花嫁」(1899年完成)は、民話オペラ。
[8]オペラ「サルタン王の物語」(1900年完成)は、プーシキンの詩による、おとぎ話しオペラ。
[9]オペラ「不死身のカシチェイ」(1902年完成)は、民話オペラ。
[10]オペラ「金鶏」(1907年完成)は、プーシキンのおとぎ話しオペラ。
リムスキー=コルサコフのオペラは、民話を題材にした「おとぎ話しオペラ」を好んで作曲した。また彼の弟子ストラヴィンスキーにも影響を与え、バレエ曲「火の鳥」が作曲された。晩年の1905年の革命「血の日曜日」により、帝政ロシアの圧制に対して抵抗した作品オペラ「金鶏」へと繋がったのである。
(二期会ロシア東欧オペラ研究会代表 岸本 力)


第12回定期演奏会 より
(2015年5月25日 渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール)

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公演チラシ(PDF)
■■■ 公演情報 ■■■
第13回 二期会研究会駅伝コンサート
日時:2018年7月29日(日) 16:00開演(15:30開場)
会場:東京文化会館 小ホール
   (JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
   (学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会

予定時刻と出演研究会:
・16:00~ オペレッタ研究会 ~エメリッヒ・カールマンの世界~
・16:20~ フランス歌曲研究会 ~ドビュッシー没後100年を記念して~
・16:40~ イタリア歌曲研究会 ~没後150年ロッシーニのヴェネツィア~
   <休憩15分>
17:15~ ロシア東欧オペラ研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
・17:35~ イタリアオペラ研究会 ~ヴェルディ不朽の名作たち~
・17:55~ <特別コーナー>ヴェルディ『ナブッコ』より 合唱“行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って”
   <休憩15分>
・18:15~ ドイツ歌曲研究会 ~ドイツ歌曲への誘い~
・18:35~ 日本歌曲研究会 ~日本の歌の情景~
・18:55~ ロシア歌曲研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
   <休憩15分>
・19:30~ オペラ・ワークショップ研究会 ~その恋果たしてハッピーエンド?~女はみんな、恋をする。~
・19:50~ 英語の歌研究会 ~L.バーンスタイン生誕100年~
   <終演予定 20:10>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼出演者・演奏予定曲等 公演詳細はこちらから
第13回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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【『魔弾の射手』キャスト・インタビュー】 エンヒェン役でデビューするソプラノ熊田アルベルト彩乃「夢のようで、本当に幸せ」

また新しい才能が東京二期会オペラの舞台に――
現在ウィーンで活動中のソプラノ熊田アルベルト彩乃が、来る東京二期会オペラ劇場7月公演『魔弾の射手』エンヒェン役でデビューを飾ります!


熊田アルベルト彩乃

ウィーン国立音楽大学修士課程オペラ科第1期生として最高成績で修了し、ヘンデルからモーツァルト、プッチーニを経てシェーンベルクまで、幅広い時代の音楽と向かい合っています。
ペーター・コンヴィチュニーとの出会いが「オペラ歌手」を目指す大きな契機となったという熊田。今回の舞台にかける想いを、聞きました。

     *     *     *

――『魔弾の射手』のエンヒェンはどのような役ですか?

熊田: エンヒェンは、このオペラの中で「喜び」の役割を担っていると思います。陽気で、無邪気で、友達思いです。不吉な思いに囚われているアガーテを常に励まし、勇気づけ、笑わせることに一生懸命で、使命さえ感じているようです。
ただし、このオペラの中ではエンヒェンに恋模様が用意されていないので、アガーテに対して羨ましさも少なからずあると思います。
一途なあまりに、時々間違いを犯したり(精神的に追い込まれているアガーテに怪談話のようなジョークを話して気まずくさせてしまったり…)、うまく行かないと爆発してしまうこともありますが、そういうところが人間的で、共感していただけるのではないかと思っています。
これから稽古が始まって、この役が更にどのように深まっていくのか、楽しみです。
 
 
――エンヒェンのシーンでなくてもよいのですが、熊田さんの思う『魔弾の射手』の見どころ、聴きどころを。

熊田: 序曲から聴き逃すところのないオペラですので、一つに決めるのは難しいです。ですからあえて自分のシーンを推しますが(笑)、特に注目していただきたいのは3幕の頭です。
アガーテの美しいアリアから始まり、エンヒェンとアガーテの真剣な対話、そしてエンヒェンの歌いごたえのあるアリアから、ブライズメイトたちと花嫁衣裳の準備をするシーン。エンヒェンの内面が一番伝わる場面だと思うので、演じていてとてもスリリングだし、歯ごたえのあるところです。
特にこのエンヒェンの2曲目のアリアでは、コンヴィチュニー氏独自の特別な趣向も凝らされています。初めてこの演出を観た時はびっくりすると同時に、その説得力には目からウロコでした。これを一度見てしまった方は、他の演出では物足りなくなってしまうかもしれません。
 
 
――その演出家ペーター・コンヴィチュニーですが、特別な思い出があると聞きました。

熊田: はい、2009年に、東京藝術大学でコンヴィチュニー氏が特別講座を開いた際、実はこのエンヒェンの役で参加しました。
私はエンヒェンの2曲目のアリアを歌いましたが、なんとこの6分ほどアリアのために、マンツーマンで延べ4時間(!)かけて本格的にシーンを作って行きました。体力と集中力との闘いでしたが、こんなにチャレンジングな経験は新鮮で、本当に楽しかったのを覚えています。
当時私は独唱科の大学院生で、オペラで演じることの楽しさがまだよく分かっていなかったのですが、今思えばこのワークショップで演じることのコツを掴んだというか、オペラ歌手を目指すことに何か確信をもらったような気がします。
これがきっかけで、ウィーンで本格的にオペラの勉強をし、今ではオペラが演じたくて仕方ない体になってしまいました。
 
 
――最後に、本番への意気込みをお願いします。

熊田: 二期会オペラは、歌を始めてから何度も聴きに行き、憧れていた舞台です。今回、私がずっと演じてみたかったエンヒェンの役でデビューさせていただけることは、私にとって夢のようで、本当に幸せです。しかも、コンヴィチュニー氏の演出ということで、巡り合わせというのはあるものなのだな、と感じています。
公演が近づいて来るにつれて、これが現実で、どんなに責任のあることかを実感していますが、不思議と恐れは無く、良い緊張感の中で楽しみな気持ちがどんどん膨らんでいます。
私にしか歌えないエンヒェンを精一杯演じますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします!

     *     *     *

熊田アルベルト彩乃の出演日は、7月19日(木)と22日(日)。
特に、19日(木)は平日マチネ・スペシャル料金のうえに、コンヴィチュニーのアフター・トークも開催されるため人気の高い日程になっています。良いお席はどうぞお早目に。

▼『魔弾の射手』公演情報ページはこちら
《ハンブルグ州立歌劇場との共同制作》 C.M.v.ウェーバー『魔弾の射手』 - 東京二期会オペラ劇場

 指揮:アレホ・ペレス、演出:ペーター・コンヴィチュニー、管弦楽:読売日本交響楽団
 2018年7月18日(水)18:30、19日(木)14:00、21日(土)14:00、22日(日)14:00 東京文化会館大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~6/11(月)は【二期会NewFace】島内菜々子&吉田桃子 雨やどりのひととき~あなたに贈る夢の世界~

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Face登場回は6月11日(月)。島内菜々子と吉田桃子、二人のソプラノがフレッシュな歌声を披露します!

今回出演の二人からメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

   *   *   *


ソプラノ 島内菜々子
――声楽の道に進むと決めたときのことを教えて下さい。

小さい頃は集中的にピアノのレッスンを受けていましたが、だんだんと歌うことに興味が湧くようになり、高校に入ってから声楽の先生の元へと通い始めました。実は、昔からピアノを人前で弾く時に、お客様の様子が見られず、横から見られているという感覚に私の中でひっかかるものがあったので、初めての発表会で正面を向いて歌った時は、その気持ちが急に解決して、すっきりした気分になったことを、今でもよく覚えています。当時は普通高校に通っていたので、進路にとても迷った時期もありました。しかし、迷っているならやってみたらいいのでは、と最後は両親が後押しをしてくれました。

――声種やレパートリーについて教えて下さい。

声種は、ソプラノのリリコ・レッジェーロです。
ロシア作品は、ここ数年取り組み続けているレパートリーのひとつです。私は現在大学院に在籍中なのですが、昨年はラフマニノフ、リムスキー=コルサコフ、チャイコフスキーや、なかなか日本では演奏されないタネーエフなど、オペラ・歌曲共に、多くのロシア作曲家の作品に取り組みました。歌えば歌うほど、濃厚なロシアの香りの虜になります。
また、大学3年の時からフランス語の響きにとりつかれ、今年は遂にフランスに行く機会もありそうなので、最近再びフランス作品を集中して勉強しています。フランスオペラは大好きな作品ばかりです!特に、グノーの『ロミオとジュリエット』はそのひとつで、チャレンジしてみたい役でもあります。今回のコンサートでは、グノーの作品『ファウスト』より、「宝石の歌」を歌わせていただきます。

――今回のコンサートのテーマやポイントをお願いします。

私たちのコンサートのテーマは「夢の世界」です。今回は共演の吉田さんとたくさん話し合い、私たちが普段歌っているオペラ作品に留まらず、キラキラした「夢」を運ぶ作品を色々なジャンルから連ねて、お客様にアルテリーベで楽しい夢を見ていただきたい!と企画いたしました。テーマに沿って曲を選び、とても彩り豊かな作品が並んだと思います。ちょうど演奏会が開催される6月11日はまさに梅雨の季節ですが、そんな季節にぴったりの日本歌曲から始まり、そこから少しずつ夢の世界へと、みなさんをご案内いたします。

――共演者をご紹介下さい。

吉田桃子さんは、二期会研修所の本科からマスタークラスまでずっと一緒でした。時には同じオペラのワンシーンに取り組み、共に泣いたり笑ったりした仲で、思い出がつきません。桃子さんは可愛いものが大好きで、楽しいアイディアをたくさん持っている、とても面白い子なんです。今回は企画に、そんな桃子さんのアイディアを思う存分生かしてほしい!と思いながら構成を考えました。
ジャンルを超えた、新しい形の演奏会になりそうで、私も今からとても楽しみです。皆様のお越しをお待ちしております!

   *   *   *


ソプラノ 吉田桃子
――自己紹介と、声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?

母が音楽教室をしていたこともあり、小さい頃から音楽に触れる機会がたくさんありました。もちろん、歌う事も大好きでした。が、小学4年から陸上をやっていて、体育の成績は毎回1番良かったくらいでした。将来は体育の先生になりたいと思ってました。しかし、中学2年の時に母を亡くしました。末っ子という事もあり、かなり甘えん坊であった私は母が大好きでした。その頃から、母がやっていた事を私がやりたい。母と同じようにステージに立ちたい。と思うようになり音楽科のある高校へ進学を決めました。私の姉も声楽をやっていたため、姉に教えてもらったりもしてました。少しでも母のようになりたい。と、私の心の中にはいつも母がいました。

――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?

いつか演じたい役は、『リゴレット』のジルダと『コジ・ファン・トゥッテ』のデスピーナです。ジルダは、二期会研修所マスタークラスでの修了試演会で演じた事がきっかけです。デスピーナは、大学の時に当時の仲間たちとオペラ団体を作り、全幕やりきりました。当時は初めて全幕やることでいっぱいいっぱいで、とにかく付いて行くのに必死でした。が、ほんとに心から楽しかったです。もう1度デスピーナを演じたいです。そして、その時、オペラの楽しさを教えてくださった経種廉彦先生にも届くよう大きな舞台に立ちたいです。

――今回のプログラムについて。

6月→梅雨→雨上がり→雨やどり。と、6月で連想される事を出し合いました。雨が降ると、寂しい気持ち、暗い気持ち、嫌な気持ちなど、どんよりしてしまう方が多いのではないでしょうか。私は、かなりどんよりして、お外に出たくありません。そんな梅雨の季節を私達の音楽で少しでも明るい気持ちになっていただきたいなーという想いが込められています。選曲は、とにかく自分たちの歌いたい曲を集めました。せっかく、2人でやらせて頂くので2人で歌う曲を多めにして、クラシックだけでなく、ポピュラー・ソングも何曲か入れてみました。 優しい気持ちになれる曲。楽しい気分になれる曲。夢を感じる曲。思わず微笑んでしまう曲。などなど!!盛りだくさんだと思います!ぜひ、私達と一緒に雨やどりをしませんか?

――共演者のご紹介をお願いします。

なーちゃん。もーちゃん。と、呼び合う仲です(笑)
二期会の本科からマスタークラスまで同じクラスでした。とにかく目が特徴的な美人なお姉さんです。実際、私より歳上なので、かなり頼りになるお姉さんです。音楽に対してもまっすぐで、私も頑張らなきゃな。と、刺激を受けます。自由すぎる私をいつも大きな心で受け入れてくれ、きらきらの笑顔を私に向けてくれます。私の遠い実家にも遊びに来てくれたりと、とても仲良しだと勝手に思っております。なーちゃんの優しい歌声が大好きです。もちろん、なーちゃんの事はもっと大好きです。一緒に歌える事が嬉しくてたまりません。この場をお借りして。。。ありがとう!よろしくね!

   *   *   *

アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」は、ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともにお楽しみいただいております。
是非ご予約はお早めに!一同、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第197回【二期会New Face】雨やどりのひととき ~あなたに贈る夢の世界~

日時:2018年6月11日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:島内菜々子(ソプラノ)、吉田桃子(ソプラノ)、髙田恵子(ピアノ)
演奏予定曲:
 木下牧子 「夢みたものは」
 木下牧子 「竹とんぼに」
 高田三郎 「くちなし」
 ロッシーニ 「猫の二重唱」
            ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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ブログで繋ぐ!「第13回 二期会研究会駅伝コンサート【7/29(日)公演】」
出演研究会紹介[3] イタリア歌曲研究会

今年もやってまいりました!二期会研究会による夏の風物詩、「第13回二期会研究会駅伝コンサート」。
今回も満を持して出演する10の研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎます。16:00開演から20:10の終演予定まで実に4時間10分(休憩含む)のロングラン!もちろん、途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみいただけます。

さて出演研究会紹介は、先週の「フランス歌曲研究会」に続いての第3回。「イタリア歌曲研究会」に“たすき”を繋ぎます。

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<16:40~>【イタリア歌曲研究会】~没後150年ロッシーニのヴェネツィア~
[ナビゲーター]鴨川太郎/[演出補]丹藤麻砂美/[出演]飯塚千尋、石原友利子、里村照子、丹藤麻砂美、村田由紀子、村上洋子、村松織部、脇田登喜子(会友)、渡邉公実子、園山正孝、鴨川太郎 /[ピアノ]山岸茂人

今年はロッシーニの没後150周年。世界中にロッシーニがお出ましの模様。本家本元のイタリアでは「特別法」まで定めて、お祝いするのだとか。
それじゃあ、イタ研も何かしなければ……ということで、今夏の駅伝は「オール・ロッシーニ・プログラム」であります。
天才ロッシーニの歌曲は山のようにありますが、今回は「水の都ヴェネツィア」にちなんだものを特集します。「謝肉祭」「ゴンドラ」「競艇」「魚釣り(?)」……
鴨川太郎のナビと斯界のスペシャリスト山岸茂人のピアノに乗って、イタ研のスター歌手たちが料理する「ヴェネツィア・アッラ・ロッシーニ」、乞うご期待!

【この舞台は、来たる9月20日(木)東京文化会館小ホールでの定演「~没後150周年記念~ロッシーニ歌曲の世界」への前奏曲ともなります。】


定期演奏会LII〈嶺 貞子先生 80年の軌跡を讃えて「イタリア 歌の国 恋の国」〉より
(2016年9月16日 東京文化会館小ホール)

     *     *     *

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公演チラシ(PDF)
■■■ 公演情報 ■■■
第13回 二期会研究会駅伝コンサート
日時:2018年7月29日(日) 16:00開演(15:30開場)
会場:東京文化会館 小ホール
   (JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
   (学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会

予定時刻と出演研究会:
・16:00~ オペレッタ研究会 ~エメリッヒ・カールマンの世界~
・16:20~ フランス歌曲研究会 ~ドビュッシー没後100年を記念して~
16:40~ イタリア歌曲研究会 ~没後150年ロッシーニのヴェネツィア~
   <休憩15分>
・17:15~ ロシア東欧オペラ研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
・17:35~ イタリアオペラ研究会 ~ヴェルディ不朽の名作たち~
・17:55~ <特別コーナー>ヴェルディ『ナブッコ』より 合唱“行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って”
   <休憩15分>
・18:15~ ドイツ歌曲研究会 ~ドイツ歌曲への誘い~
・18:35~ 日本歌曲研究会 ~日本の歌の情景~
・18:55~ ロシア歌曲研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
   <休憩15分>
・19:30~ オペラ・ワークショップ研究会 ~その恋果たしてハッピーエンド?~女はみんな、恋をする。~
・19:50~ 英語の歌研究会 ~L.バーンスタイン生誕100年~
   <終演予定 20:10>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼出演者・演奏予定曲等 公演詳細はこちらから
第13回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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NIKIKAI Days @ Blue Rose 2018 公演紹介(5)
~7/1(日)は「The いぶし銀」:池田直樹からのメッセージ

NIKIKAI Days @ Blue Rose2018 最終日の7月1日(日)は「The いぶし銀」と題し、ベテランの二人のバリトン、池田直樹と直野 資が出演します。
1950年生まれの池田と、1945年生まれの直野。様々なメディアの発達で現在では手軽に入手が出来るようになった海外の劇場の情報も、当時は苦労して調べなければならなかった…そんな時代に、東京藝術大学卒業後、池田はドイツのミュンヘンで、直野はイタリア・パロマで、本場のオペラを学びました。そして帰国後は、わが国のオペラを牽引してきた二人。今や重鎮といわれる存在ながら、軽妙な語り口に、オペラへの情熱がやむことはありません。

     *     *     *

<池田直樹よりお客様へメッセージ>
落語好きの私は、歌曲集「冬の旅」から5曲(菩提樹、あふれる涙 他)を落語風に喋ったあと、冬の旅を辿る青年として語り、歌い始めます。後半は、器楽名曲に私が歌詞を付けた3曲を。
「爺、線上のありゃ!? G線上のアリア」は、80才の誕生日を前に、若い日、綱渡りのスターだった爺さんの、再挑戦の様子を歌ったもの。その他、ワーグナーのオペラ・アリアもお届けします。
直野さんは、イタリア一色の世界を披露されます。
ご期待ください。

     *     *     *


東京二期会2011年4月公演 『フィガロの結婚』(宮本亜門演出)より
バルトロ役の池田(左)とマルチェリーナ役の清水華澄

池田からのメッセージにもあるように、直野が歌うイタリアオペラも魅力。
これまで演じてきたリゴレット(『リゴレット』)、スカルピア(『トスカ』)、ロドリーゴ(『ドン・カルロ』)、ジェルモン(『椿姫』)... etc.。長い友情で結ばれたイタリアの往年の歌手たちとの思い出。
そんな直野にしか語れないイタリアオペラの濃い世界を、司会の佐々木典子と語ります。
ピアノはこれまで多くの歌手たちと名演を重ねてきた、森島英子がつとめます。


東京二期会2005年6月公演 『椿姫』(栗山昌良演出)より
ジェルモン役の直野(左)とヴィオレッタ役の佐々木典子

同じ世代の方にも、ぐっと若い世代の方々にも、そのエネルギーを感じていただきたい、NIKIKAI Days2018最終日の「The いぶし銀」。夢のステージをお届けします。ぜひお運びください!

=◆FMラジオ出演情報◆=
コンサートを前に、池田直樹がFMサルース「Afternoon SALUS」に出演します。
2018年6月14日(木) 13:15頃から約20分間。
イッツコムスタジオ・たまプラーザ(横浜市青葉区)からの生放送です。周辺の方はFM84.1MHzでお聴き頂けるほか、FMサルースのウェブサイトよりライブカメラでの視聴も可能です。こちらもお楽しみに。
 
▼ネットでの視聴はこちらから
横浜市青葉区のコミュニティFM - FMサルース 84.1MHz

 


チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
NIKIKAI Days@Blue Rose 2018
第3日 The いぶし銀

日時:2018年7月1日(日) 14:00開演(13:30開場)
会場:サントリーホール ブルーローズ
料金:全指定席 一般¥4,500(税込)
出演:池田直樹(バリトン)、直野 資(バリトン)、森島英子(ピアノ)
    佐々木典子(司会)

予定プログラム:
・シューベルト 歌曲集「冬の旅」より (池田)
・デ・クルティス 「君を求めて」 (直野)
・モーツァルト 歌劇『フィガロの結婚』より 「もう飛ぶまいぞこの蝶々」 (池田)
・ジョルダーノ 歌劇『アンドレア・シェニエ』より 「祖国を裏切る者」 (直野)
                      ほか

▼NIKIKAI Days 2018 の公演概要ページはこちら
NIKIKAI Days @ Blue Rose 2018 - 二期会21

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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ブログで繋ぐ!「第13回 二期会研究会駅伝コンサート【7/29(日)公演】」
出演研究会紹介[2] フランス歌曲研究会

今年もやってまいりました!二期会研究会による夏の風物詩、「第13回二期会研究会駅伝コンサート」。
今回も満を持して出演する10の研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎます。16:00開演から20:10の終演予定まで実に4時間10分(休憩含む)のロングラン!もちろん、途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみいただけます。

出演研究会紹介第2回は、先週の「オペレッタ研究会」から「フランス歌曲研究会」に“たすき”を繋ぎます。

     *     *     *

<16:20~>【フランス歌曲研究会】~ドビュッシー没後100年を記念して~
■ドビュッシー作曲:カンタータ「選ばれし乙女」
[監修・構成]鎌田直純/[指揮]末吉保雄/[語り]栗林朋子/[選ばれし乙女]駒井ゆり子/[合唱]安岐美香、浅木百合子、荒木聡子、稲葉美和子、江澤知香、岡部ゆかり、岡村彬子、鈴木東華、田口久仁子、中沢章子、福田美樹子、堀内晃子、三上道子、宮地里実/[ピアノ]鈴木靖子、成井木綿子

当研究会では昨年10月より、作曲家の末吉保雄先生をお招きして、「ドビュッシー没後100年記念 連続レクチャー」を計4回、例会として行いました。今回はその中で取り上げたカンタータ「選ばれし乙女」を演奏致します。
この作品は、19世紀イギリスの画家であり、詩人としても知られているロセッティの原詩をもとにサラザンが作詩、1887~88年に若き日のドビュッシーによって作曲されました。《語り》役と、《選ばれし乙女》役の独唱、そして女声合唱によって綴られます。天国の入口で、後から来るであろう恋人を待ち続ける乙女のモノローグは、いかにもドビュッシーらしい、言葉と音楽が響きあう美しい世界を描きます。
本来は管弦楽伴奏ですが、今回は末吉保雄先生による編曲のピアノ伴奏版を、先生ご自身の指揮でお聴きいただきます。詩と織りなすドビュッシーの神秘的な音楽の美しさをお楽しみください。

     *     *     *

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公演チラシ(PDF)
■■■ 公演情報 ■■■
第13回 二期会研究会駅伝コンサート
日時:2018年7月29日(日) 16:00開演(15:30開場)
会場:東京文化会館 小ホール
   (JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
   (学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会

予定時刻と出演研究会:
・16:00~ オペレッタ研究会 ~エメリッヒ・カールマンの世界~
16:20~ フランス歌曲研究会 ~ドビュッシー没後100年を記念して~
・16:40~ イタリア歌曲研究会 ~没後150年ロッシーニのヴェネツィア~
   <休憩15分>
・17:15~ ロシア東欧オペラ研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
・17:35~ イタリアオペラ研究会 ~ヴェルディ不朽の名作たち~
・17:55~ <特別コーナー>ヴェルディ『ナブッコ』より 合唱“行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って”
   <休憩15分>
・18:15~ ドイツ歌曲研究会 ~ドイツ歌曲への誘い~
・18:35~ 日本歌曲研究会 ~日本の歌の情景~
・18:55~ ロシア歌曲研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
   <休憩15分>
・19:30~ オペラ・ワークショップ研究会 ~その恋果たしてハッピーエンド?~女はみんな、恋をする。~
・19:50~ 英語の歌研究会 ~L.バーンスタイン生誕100年~
   <終演予定 20:10>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼出演者・演奏予定曲等 公演詳細はこちらから
第13回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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NIKIKAI Days @ Blue Rose 2018 公演紹介(4)
~6/29(金)「テノールの競演 '84」その3:山本耕平メッセージ&予定プログラムも決まる!

Nikikai Days 2018 オープニングの6月29日(金)「テノールの競演 '84」。城 宏憲、又吉秀樹、山本耕平という、今、注目されるテノール3人による公演紹介の3回目。出演者メッセージの最後は山本耕平から。

     *     *     *

「又吉と僕はバリトンとして東京芸大に入学し大学院オペラ科まで同じ学年で過ごしました。学籍番号も隣(つまり試験順も隣)で同じ時期にテノールに転向し大学院からは毎日一緒とあって小競り合いも絶えませんでしたが、そんな二人のやりとりやテノールとしての成長を見て楽しそうにしていた一学年上の城君は、僕たちの健全な向上心にとって大切な存在でした。2007年4月にたった一度同い年の三人が揃って共演して以来、それぞれが一つまた一つとコンクールや留学・大舞台の経験を重ね、11年ぶりの共演が二期会DAYSで実現します。近年は各々自分の適性やレパートリーをより意識して活動するようになり三人の色の違いが出てきましたので、プログラムも多彩なものになりそうで楽しみです。とは言え、テノール三人寄ればかしましい(色んな意味で)…。どんなことになるのやら!この機会、どうぞお見逃し無く!」山本耕平

     *     *     *


作戦会議をする三人…


シャンパンで互いの結束を高めます!

そして、演奏予定プログラムが決まりましたので、こちらに発表致します!

<第1部>
・ロッシーニ/約束(城)
・トスティ/最後の歌(城)
・トスティ/魅惑(山本)
・トスティ/暁は光りから(山本)
・トスティ/夕べに(又吉)
・シューベルト/魔王(又吉)
・マイヤベーア/歌劇『ユグノー教徒』白貂よりなお白く(城)
・ヴェルディ/歌劇『シモン・ボッカネグラ』我が心に炎が燃える(又吉)
・ロッシーニ/歌劇『シンデレラ』そう、誓って彼女を見つけ出す(山本)
・ベッリーニ/歌劇『カプレーティとモンテッキ』愚かな!私がひと声上げれば(ロメオ:城&テバルド:又吉)
<第2部>
・ドニゼッティ/歌劇『連隊の娘』ああ、友よ、今日は何て楽しい日(山本)
・ドニゼッティ/歌劇『ポリウート』私が吸うこの空気は毒だ(城)
・ヴェルディ/歌劇『海賊』初恋の頃には(又吉)
・ロッシーニ/歌劇『オテッロ』さあ、来るがいい(オテッロ:城&ロデリーゴ:山本)
「これより本当の3人の競演」
・ウィーン我が夢の街
・サンタ・ルチア
・帰れソレントへ
・マレキアーレ
・グラナダ      ほか

三者三様、旬のテノールを存分に楽しめる、盛りだくさんなプログラム。皆様どうぞお楽しみに!

※当日の演奏順は記載の通りではありません。
※やむをえない事情により、演奏内容を一部変更することがあります。あらかじめご了承ください。

 
 


チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
NIKIKAI Days@Blue Rose 2018
第1日 テノールの競演'84

日時:2018年6月29日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場:サントリーホール ブルーローズ
料金:全指定席 一般¥4,500(税込)
出演:城 宏憲(テノール)、又吉秀樹(テノール)、山本耕平(テノール)
    村上尊志(ピアノ)、福井 敬(司会)

▼NIKIKAI Days 2018 の公演概要ページはこちら
NIKIKAI Days @ Blue Rose 2018 - 二期会21

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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ブログで繋ぐ!「第13回 二期会研究会駅伝コンサート【7/29(日)公演】」
出演研究会紹介[1] オペレッタ研究会

今年もやってまいりました!二期会研究会による夏の風物詩、「第13回二期会研究会駅伝コンサート」。
今回も満を持して出演する10の研究会が、駅伝のように歌の“たすき”を繋ぎます。16:00開演から20:10の終演予定まで実に4時間10分(休憩含む)のロングラン!もちろん、途中曲間での出入りはご自由ですので、お客様の“ペース”でお楽しみいただけます。

今年も二期会blogでは、公演に向けて出演研究会紹介の“たすき”を繋いでまいります。
まずはトップバッターの「オペレッタ研究会」をご紹介致します。

     *     *     *

<16:00~>【オペレッタ研究会】~エメリッヒ・カールマンの世界~
[構成]黒田晋也/[振付]川西清彦/[出演]赤澤 舞、栗本詠津子、小林晴美、近藤幸江、宗田舞子、珍田さほり、松本順子、松本麻希子、茂木真由美、森山由美子、黒田晋也/[ピアノ]山中聡子

<才能豊かな作曲家 カールマン?>
エメリッヒ・カールマンの『チャルダッシュの女王』をご覧になった事はありますか?ほとんどの方は、えっ?何?それ誰?分からない?だと思います。それが当たり前!オペレッタと言えば『こうもり』『メリー・ウィドウ』それだけ知っていれば十分です。しかし、オペレッタの本当の魅力はこのカールマンにあるのだと私は思っています。ハンガリー人のカールマンは、ブダペスト音楽院で音楽を学び、コダーイ、バルトークと机を並べていたそうです。西洋で唯一東洋の血を受け継ぐマジャール民族で私達日本人と同じ東洋民族なのです。ハンガリーの民族音楽は日本人に馴染み深い演歌と通じる所があり、何とも懐かしい、心にスーッと入って来る音楽なのです。カールマンは、ハンガリー音楽とヨハン・シュトラウスのワルツとその当時ヨーロッパで流行し始めたポピュラー音楽(ジャズ・タンゴ・シャンソン等)のリズム・和音等を匠に使いオペレッタを書き、歌い踊り演ずる事の面白さを、十二分に供えた作品を作りました。どうぞカールマンの音楽をお楽しみ下さい。オペレッタ研究会の思いと共にお客様に届けたいと思います。
(記:オペレッタ研究会代表 黒田晋也)


オペレッタ研究会 レッスン風景より

     *     *     *

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公演チラシ(PDF)
■■■ 公演情報 ■■■
第13回 二期会研究会駅伝コンサート
日時:2018年7月29日(日) 16:00開演(15:30開場)
会場:東京文化会館 小ホール
   (JR「上野駅」公園口より徒歩1分)
料金:一般¥4,000、学生¥2,000 全席自由・出入り自由
   (学生券は二期会チケットセンターのみ発売)
企画・構成:二期会研究会駅伝コンサート実行委員会

予定時刻と出演研究会:
16:00~ オペレッタ研究会 ~エメリッヒ・カールマンの世界~
・16:20~ フランス歌曲研究会 ~ドビュッシー没後100年を記念して~
・16:40~ イタリア歌曲研究会 ~没後150年ロッシーニのヴェネツィア~
   <休憩15分>
・17:15~ ロシア東欧オペラ研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
・17:35~ イタリアオペラ研究会 ~ヴェルディ不朽の名作たち~
・17:55~ <特別コーナー>ヴェルディ『ナブッコ』より 合唱“行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って”
   <休憩15分>
・18:15~ ドイツ歌曲研究会 ~ドイツ歌曲への誘い~
・18:35~ 日本歌曲研究会 ~日本の歌の情景~
・18:55~ ロシア歌曲研究会 ~リムスキー=コルサコフ没後110年記念~
   <休憩15分>
・19:30~ オペラ・ワークショップ研究会 ~その恋果たしてハッピーエンド?~女はみんな、恋をする。~
・19:50~ 英語の歌研究会 ~L.バーンスタイン生誕100年~
   <終演予定 20:10>

*やむを得ぬ事情により出演者・演奏内容が一部変更になる場合がございますので予めご了承下さい
*記載の時刻はあくまでも予定ですので、お早めのご来場をおすすめします
*未就学児のご入場はお断り申し上げます


▼出演者・演奏予定曲等 公演詳細はこちらから
第13回 二期会研究会駅伝コンサート - 東京二期会

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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開幕迫る 5月ヘンデル『アルチーナ』公演~ニューウェーブ・キャスト・インタビュー[7]
~メリッソ役 金子慧一、的場正剛

いよいよ開幕まであと4日!二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』キャスト・インタビューの最後を締めくくるのは、メリッソ役の金子慧一(19日)と的場正剛(20日)です。

2018年2月『ローエングリン』でアンサンブル役ながらすでに二期会オペラ・デビューを果たした金子。次代の本格的バスとしての期待がかかります。的場は今回がデビューとなりますが、これまで「びわ湖ホール声楽アンサンブル」のメンバーとして多くのステージに立ってきた実績の持ち主。低声歌手ゆえの性質なのか(?)、ニューウェーブのチームの中にあってひときわ落ち着いた雰囲気を漂わせている二人ですが、果たして実際は!?

     *     *     *

――メリッソという役はどのような役でしょうか?

的場: メリッソという役は少々複雑です。『アルチーナ』の原作にあたる「狂えるオルランド」では魔女メリッサという女性です。そこにルッジェーロの師匠である妖術師アトランテのキャラクターが足されて生まれたのがメリッソです。

金子: その原作では、魔女のメリッサがルッジェーロを救出します。実は、ブラダマンテはアルチーナの島に訪れず、魔法の指輪をメリッサに託してルッジェーロの救出を依頼するのです。メリッサは万能の魔法使いで、違う人物に変身し敵を欺いたり、アルチーナによって獣や木に変えられた人々を元に戻したりと八面六臂の活躍をします。
オペラにおけるメリッソはそこまでの活躍はありません。ただ、要所要所に現れては意味深なことを喋って消えたり、全てを見通しているような発言が有ったり、ブラダマンテを守ったりと、元メリッサの片鱗が見え隠れするようなキャラクターとなっています。


金子慧一

的場: このオペラの為に生まれてきたキャラクターですので、原作があるにもかかわらずそこから役を読み取る事が難しいのですが、、、

金子: イメージとしては「指輪物語」のガンダルフのようなキャラクターでしょうか。

的場: 逆に言えば決まったキャラクターが無いので比較的自由に演じる事が出来る場面も多く、日々の稽古で演出家のエヴァ・ブッファマン先生と楽しく掘り下げています。
 
 
――メリッソのアリアについて。どのような内容ですか。

金子: メリッソはアリアが一つしかありません。このオペラを通して唯一魔法が出てくるシーンの後に歌われるアリアで、そのシーンとは、メリッソの持つ魔法の指輪をルッジェーロがはめると、彼にかかっていたアルチーナの魔法が解け、正気を取り戻すというシーンです。そしてその後に、今まで苦しめていた人(=婚約者であるブラダマンテ)のことを考えよ、と歌います。

――その曲の好きなところ、お客様に聴いてほしいところは?

金子: ヘンデルのオペラにおいてバスのアリアというのはそう多くはありません。そして『リナルド』や『オルランド』に出てくるような煌びやかなメリスマや装飾もメリッソのアリアにはないのですが、このオペラ全篇を通してかなり異質なアリアで、何と言っても他のアリアにはない通奏低音の迫力が聴きどころではないでしょうか。

的場: このオペラに限らず、アリアというものは大抵自分の気持ちの吐露となっています。しかしメリッソはブラダマンテ、そしてルッジェーロの為にこの一曲を歌います。厳しい口調の中に見える優しさ、誠実さを感じて頂けると嬉しいです。


的場正剛

――ずばり、今回の『アルチーナ』の魅力は?

的場: とにかく音楽が美しいです。そして純真、誘惑、心変わり、嫉妬、策略etc...アルチーナの島で繰り広げられる恋模様は必見!昼ドラも裸足で逃げ出す濃厚なものになっております。
そこにメリッソがどう関わるか……皆様にご覧になって頂きたいです。

金子: 2020年のバイロイトでの「リング」シリーズ全作品を全て異なる女性演出家が演出するとして話題になったように、今回の舞台も演出家、美術、衣裳と全て女性のチームによる舞台で、女性ならではの感性による舞台となっています。また、衣裳に関してはワンオフでの製作ということで、ビジュアル面でもお楽しみいただけるのではと思います。
 
 
――最後に、お客様にむけて。

金子: いい舞台になりますよう、演者一同精進して稽古に励んでおりますので、どうぞ楽しみにお待ちくださいませ!

的場: 二期会研修所に入所した時から一つの目標であったニューウェーブ・オペラで二期会デビューが出来る事は本当に嬉しいです。鈴木秀美先生をはじめ、バロックオペラのスペシャリストの方々に囲まれて毎日の稽古は刺激まみれです。
出演者一同全力を持って取り組んで参りますので5月19日、20日は是非、めぐろパーシモンホールへ御来場下さい!

     *     *     *

▼『アルチーナ』公演情報ページはこちら
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 G.F.ヘンデル『アルチーナ』 - 東京二期会

 指揮:鈴木秀美、演出:エヴァ・ブッフマン、管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ(NBO)
 2018年5月19日(土)17時、20日(日)14時 めぐろパーシモンホール大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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開幕迫る 5月ヘンデル『アルチーナ』公演~ニューウェーブ・キャスト・インタビュー[6]
~オベルト役 島内菜々子、齋藤由香利

開幕まであと5日!『アルチーナ』キャスト・インタビュー第6弾は、オベルト役のソプラノ島内菜々子(19日)と齋藤由香利(20日)。二人とも二期会オペラ・デビューを飾ります。
オベルトは島にやってきた独りの少年。実際にはボーイソプラノの役です。283年前(!!)のロンドン・コヴェントガーデンでの世界初演を務めたウィリアム少年は、成長後もオラトリオ《メサイア》でもソロを任さたり、ヘンデルのもとで歌っていました。
オベルトは一見、大筋には関係のない役のようですが、3曲のアリアはどれも充実しています。

     *     *     *

――オベルトは、どのような役ですか?

島内: 小さな男の子の役です。

齋藤: 船が難破し、アルチーナの統治する島へたどり着いた少年です。島でお父さんが行方不明となり探しています。

島内: 実はオベルトは、原作では登場していないキャラクターなのですが、ヘンデルが当時彼のお気に入りのボーイソプラノに役を与えるために加えられました。


島内菜々子

――オベルトのアリアの中から1曲選ぶとすれば?

島内: オベルトには3曲アリアが与えられていますが、どれも全く違う雰囲気を持っていて、まだ大人になりきらない、素直なオベルトの性格が表れていると思います。特に、最初の登場と共に歌うアリアは、お父さんを見つけられないオベルトの悲しみが深く表現されています。音型が表すたどたどしさ、そして少しずつ音が上がってく様などは、オベルトが感じている切なさを見事に表現しています。
稽古でも歌うたびに、新たな発見がある曲です。
 
 
――少年らしさが音楽に書かれているのですね。

島内: オベルトがいかにお父さんを大切に思い、探し続けているか、というところが繊細に表現されています。
オペラが始まるのはブラダマンテ達が島に到着したところからですが、オベルトはその前から、ずっとひとりきりで必死にお父さんを探していました。アルチーナの島では、これまで味方はひとりもおらず、頼れる人はいなかったのです。それでも、オベルトは最後まで決して諦めません。その孤独や、苦しみ、そして強さも表現したいです。
また、この曲がオベルトの他のアリアと、いかに雰囲気が違うか、というところにも注目していただきたいです。2曲目はもうすぐ父に会えると言われて胸のときめく様子を、3曲目はアルチーナへの激しい怒りを表しています。それぞれの全く違う曲の雰囲気を感じていただきたいです。
 
 
――好きな曲ならではの難しさもありますか?

島内: ダ・カーポ・アリアならではの、2回目冒頭に戻ってきた時のアレンジです。
ヘンデルが作ったオリジナルの曲を、いかにそのまま生かし、更にアレンジを加えたらいいのか、考え続けています。特にこの曲ははっきりとした特徴を持っているということで、特徴をそのままに残しながらアレンジをするということに難しさを感じますし、同時に、そこに私自身の考えをどう取り入れるか、試行錯誤できる魅力も感じます。
繰り返された時こそより強く、曲の素晴らしさを伝えたいです。

齋藤: 私は最後のアリアです。
探していた父がアルチーナの魔法によって獣に変えられていたとわかり、怒りを爆発させます。
 
 
――オベルトのアリアは3曲あるということですが?

齋藤: オベルトは1幕毎に1曲アリアがありますが、その度に真実に気づき成長していくように思います。この最後のアリアは守られる側から守る側への転換点、強くなったオベルトを聴いていただきたいです。


齋藤由香利

――『アルチーナ』を初めてご覧になるお客様に、ズバリこの作品の見どころ、聴きどころを。

齋藤: 10年程前に初めて『アルチーナ』をDVDで観たのですが、どのアリアも魅力的で終始引き込まれたことを覚えています。今稽古をしていてもアリア毎に感情移入させられて、ブラダマンテに同情したり、アルチーナの方に同情したり、ルッジェーロにいらついたり(笑)正義や悪があるのかないのか…誰に味方したら良いのかわからなくなります。でもそれだけ7人全員が魅力的だということで、それが見どころなのかもしれません。

島内: ずばり!レチタティーヴォです。
このオペラは人間関係が複雑だと思いますが、アルチーナの島が変化していく様子は、人間関係の変化に表れます。レチタティーヴォはそれぞれの人間性が率直に表現されていますし、物語が進むにつれてどんどん面白くなっていきます。そして、演じている歌い手がそのキャラクターの何を見せたいと思っているか、それもレチタティーヴォの呼吸ひとつに表れていると感じます。
1日目と2日目では違うキャラクターの見せ方を、どちらもご覧いただくと分かっていただけるかと思います。
 
 
――お客様にむけて、本番への意気込みをお願いします。

島内: キャスト・スタッフの方々に恵まれ、素晴らしい公演になると感じております!
オベルトは幼い部分も残りますが、賢く、まっすぐな少年です。私は、彼がこのオペラの中で物語の過程と共に成長していくように感じます。最初は悩みながらも、最後は自分の意志を貫く強さを持って、アルチーナから父を取り戻す。そんなオベルトの成長を、全体通じて表現したいです。お客様にも、ひとつひとつの場面を一緒に見守っていただけたら嬉しいです。
みなさまのご来場をお待ちしております!

齋藤: 昔の、異国の、魔法のある世界の物語ですが、人として感じることは現代の日本人でも同じ、ヘンデルの音楽にのって、その心の物語をお届けしたいと思います。お楽しみいただけましたら幸いです。

     *     *     *

▼『アルチーナ』公演情報ページはこちら
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 G.F.ヘンデル『アルチーナ』 - 東京二期会

 指揮:鈴木秀美、演出:エヴァ・ブッフマン、管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ(NBO)
 2018年5月19日(土)17時、20日(日)14時 めぐろパーシモンホール大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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開幕迫る 5月ヘンデル『アルチーナ』公演~ニューウェーブ・キャスト・インタビュー[5]
~ブラダマンテ役 郷家暁子、和田朝妃

開幕迫る二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』キャスト・インタビュー第5弾は、ブラダマンテ役のメゾソプラノ郷家暁子(19日)と和田朝妃(20日)が登場です。
魔女アルチーナに婚約者を奪われてしまったため、島に救出にやってきた女性ブラダマンテ。上陸にあたり魔女たちに怪しまれないよう「リッチャルド」という婚約者の兄弟に変装しています。このことが、思わぬ事件をもたらすことに…
郷家暁子は、これが二期会オペラ・デビュー。一方、和田朝妃は、昨年『こうもり』オルロフスキー役に抜擢され、演出アンドレアス・ホモキからも高い評価を受けた逸材。二人が向き合うブラマンテ役、その魅力を聞きました。

     *     *     *

――ブラダマンテという役は?

郷家: 魔女アルチーナの魔法でアルチーナに恋してしまった恋人ルッジェーロを救いにアルチーナの島に男装して上陸する女性…複雑ですね(笑)
とても強く、愛情深い女性です。

和田: はい、芯が強く、情に熱く、曲がった事が嫌いで、周りに目もくれずに正しいと思ったことに向かって真っ直ぐ突き進み、心身ともにとても強いけれど、少し不器用、そんな女性です。


郷家暁子

――ご自身が歌われる歌(アリアが中心になると思いますが)の中で、これは、と思う1曲についてお話しいただきます。
まず、どのような内容の歌でしょうか。

郷家: 今回は残念ながら本来3曲あるうちの1曲、そして2曲目のBパートがカットになってしまい、フルで歌うのは第1幕の“E Gelosia, forza d’amore(それは嫉妬、愛の力)”です。
この曲は、元々恋人同士のオロンテとモルガーナ(彼女は男装したブラダマンテに一目惚れしています)の喧嘩を仲裁しようとしながらも、オロンテの嫉妬は自分もルッジェーロに対して同じように感じている事に気付き苦悩する曲です。

和田: 後半のアリア“Vorrei vendicarmi(復讐してやりたい)”もすてきです。
危険も顧みず助けに来たのに、いつまでたっても正気に戻らず、挙句の果てにアルチーナが作り出した魔法だと言い放ってきた夫ルッジェーロに対して、「あなたに復讐してやりたい!」と言い放ちます。

――それぞれの聴きどころは?

郷家: ブラダマンテの力強さと、アジリタ(細かく速い音形)で彼女の繊細さを出しているところでしょうか。

和田: 後半がカットされてしまいましたので、少し短いので寂しいですが、どんなに酷い事を言われても、引き下がらず、泣きつかず、自らを奮い立たせ、むしろ食ってかかる。女性としてのブラダマンテの強さが滲み出ていて、お気に入りです。

――その曲の難しいところは?

郷家: 基本的にブラダマンテの曲は速度が速く、歌い始めてしまうと、修正のきかない難しさがあります。
そして、オロンテとモルガーナに対して交互に一言ずつ言葉をかけるので、その度に「色」を変えないといけないという難しさ…まぁ難しさについては語ると一晩かかりますが(笑)それを感じさせずに彼女の気持ちを音楽にするという事は、とてつもなくやり甲斐を感じます。

和田: 実は当初、技術的に私には難しく、全然上手く歌えませんでした。ワンフレーズがとても長く、そのために息が続かず、声としてしっかり鳴ってくれない。だから、嫌いだったんです(笑)
ですが、演出がつくにつれて、その動きと気持ちが繋がって、少しずつ曲として完成していくことを最近やっと実感できました。


和田朝妃

――『アルチーナ』の見どころ、聴きどころを。

郷家: 初めてご覧になるお客様にも集中力が切れる事なく楽しんで頂ける舞台になると思います。ぜひニューウェーブ版『アルチーナ』をお楽しみ頂けたらと思います!

和田: アルチーナはもちろんのこと、周りのキャラクターにもそれぞれに合った曲がしっかり与えられていて、とても個性が強く描かれています。そして、その役を個性が強い歌手達が歌っているということが、楽しく見て、聴くことができる何よりの見どころ、聴きどころです!
 
 
――最後に、お客様にむけて。

郷家: ニューウェーブ公演は3年に一度です。これを見逃したらあと2年ありません!
我々、58期、59期、60期の精鋭による勢いのある舞台をぜひ生で観にいらしてください!!

和田: ブラダマンテをどのような女性として作り上げるか...皆様の心の片隅にふと残るような、私らしいブラダマンテのために、本番ギリギリまで彼女と向き合っていきますので、ぜひそんな彼女の勇姿を見に来て頂けたら、嬉しいです!

     *     *     *

▼『アルチーナ』公演情報ページはこちら
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 G.F.ヘンデル『アルチーナ』 - 東京二期会

 指揮:鈴木秀美、演出:エヴァ・ブッフマン、管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ(NBO)
 2018年5月19日(土)17時、20日(日)14時 めぐろパーシモンホール大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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開幕迫る 5月ヘンデル『アルチーナ』公演~ニューウェーブ・キャスト・インタビュー[4]
~オロンテ役 市川浩平、前川健生

アルチーナの島を守る武将オロンテ。アルチーナの妹モルガーナの恋人です。しかし、モルガーナは島にやってきたリッチャルドという青年(実はルッジェーロを探すために男装したブラダマンテ)に心を奪われます。
魔女アルチーナと騎士ルッジェーロ、婚約者ブラダマンテの三角関係がこのオペラのメイン・ストーリーとすれば、モルガーナとオロンテのカップルはサブ・ストーリーとして展開し、物語や人物相関を豊かなものにしています。「ちょうどモーツァルト『魔笛』でいうところのパパゲーノとパパゲーナのような存在ですね」と、演出のエヴァ・ブッフマン。

本公演のオロンテ役には、2016年イタリア声楽コンコルソでテノール大賞を受賞し、『ダナエの愛』『トロヴァトーレ』『ノルマ』等ですでに多くの舞台を踏んできている前川健生(20日)と、イタリア・ミラノで学んだ後、二期会オペラ研修所を首席修了、今回がデビュー公演となる市川浩平(19日)の二人の気鋭のテノールが登場します!

     *     *     *

――オロンテ役はどんな役ですか?

市川: 肩書きは武将で強そうですが、中身は女々しくて未練がましい・・・でも実際の男ってそういうものですよね(笑)腕力だけはありますがプライドが高くウジウジしていてデリケートなのが男です!
このオペラにおいてオロンテに求められているのは、理想の「漢」ではなく、現実に存在する「男」かな、と考えています。


市川浩平

――オロンテのアリアは3曲ありますが、あえて1曲あげるとすれば?

前川: 第2幕の“È un folle, un vile affetto(私の心を打ち負かすものは)”です。
オロンテは恋人のモルガーナに裏切られ、その腹いせに様々な嘘や卑怯な行動を取り、物語をかき乱すといった人物です。モルガーナからは貴方への気持ちはとうになくなったと言われ、彼女はオロンテの前を一度去ります。
このアリアは、モルガーナへの気持ちを払拭するかのように、「私の心を傲慢にも打ち負かすものは、彼女の美しさではなく、狂気と卑怯な執着なのだ!」と自分に言い聞かせるように歌う曲です。
 
 
―― どのような表現を心がけていますか?

前川: オロンテは非常にいびつで不器用で、何よりも繊細な心の持ち主です。
物語の中心ではありませんが、ストーリーをかき乱す重要な人物であります。しかし彼自身の行動が常に裏目裏目にでていき、彼も苦しむことになります。このアリアの前のシーンでモルガーナへの感情が爆発し、いわば躁状態ような状態で歌い上げる曲です。ですが、オロンテ自身徐々に心に限界を迎えそうになってもいます。一見キレてしまっているようで、どこかカワイソウな一面が見せられるようなバリエーションや音色を出していきたいと思います。


前川健生

――市川さんは?

市川: 3曲とも全く異なるタイプのアリアで、技術的にも感情表現的にも難しく、どれも「これはっ!」と思いますが、正直私はレチタティーヴォの方に思い入れがあります!
第2幕のアリア前にも、自身の名前を呼び、初めて自分の感情が溢れだすところ、彼女に言われたフラれ文句をそのまま言い返すところなどは、レチタティーヴォにもご注目ください!
めぐろパーシモンホールは広くてよく響くので、語りで進んでいく部分の歌詞をハッキリ聴かせるにはどうすればいいか、を考えております。声が小さすぎると遠くまで聞こえないし大き過ぎると今度は残響でやられちゃうのかなぁと。舞台稽古になったらうまいバランスをみつけたいです。
 
 
――二期会ニューウェーブ・オペラ劇場公演にご来場されるお客様にむけて。

前川: 『アルチーナ』はベルカントオペラの王道的な台本で、また魅力的な人物がたくさん登場してきます。一人一人の人物を各出演者が演出家のエヴァとディスカッションをしながら作り上げており、さらにそんな人物たちが化学反応を起こしながら物語が進んでいくさまをお楽しみいただければ幸いです。

市川: オペラはエンターテイメントですので、難しいことは抜きに純粋にライブでの音楽、テキスト、演技を楽しんでほしいです。
同時に、オペラには様々な時代背景、作曲家からのメッセージがあると思います。私がこのオペラを詳しく勉強する前、時代背景など気にせず純粋に先入観なしで感じたのは魔女狩りとニュートンでした。
終盤の合唱部分で「私は昔、石でした」というテキストからふと万有引力を連想し、魔女狩りの衰退時期とニュートンなどの科学者の出現に繋がりました。ラストのコーラスパートは、知性ある人達の考えが広まり、魔女狩りのような人間の闇が消えることで、全ての人が人間らしく生きられる、と言っているように感じました。
芸術作品も舞台も、発表してしまえば創り手にどんな考えがあっても、それをどう受け取るかはお客様に委ねられ、そこで感じたことは全て正解だと思います。今回の演出は、ヘンデルの『アルチーナ』という作品を通して皆様の自由な発想力を駆り立てる余地のある舞台になっていると思います。押し付けがましくなく寄り添ってくれる演出です。この舞台で皆様の感性を刺激するきっかけになれたら幸いです。
ベストを尽くします!!

     *     *     *

▼『アルチーナ』公演情報ページはこちら
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 G.F.ヘンデル『アルチーナ』 - 東京二期会

 指揮:鈴木秀美、演出:エヴァ・ブッフマン、管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ(NBO)
 2018年5月19日(土)17時、20日(日)14時 めぐろパーシモンホール大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~5/21(月)は【二期会NewFace】髙品綾野&高橋広奈 やさしいうた~癒しの調べをあなたに~

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Face登場回は5月21日(月)。髙品綾野と高橋広奈、二人のソプラノがフレッシュな歌声を披露します!

今回出演の二人からメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

   *   *   *


ソプラノ 髙品綾野
――声楽の道に進むと決めたときのことを教えて下さい。

私の母も声楽科出身でしたので、幼少期からクラシック音楽を聴くことやオペラを観に行くこともあり、口だけは私も音大へ行くなんて言っていたんです。ピアノは習っていましたが、いざ音大受験を考えた時にピアノ科では…となり、中学3年生頃から声楽も習いはじめ、そこで歌うことの楽しさを感じました。昔から人見知りが激しいところがあったので、人一倍緊張しますが、それを上回る歌う喜びを知れたことが本格的に声楽を始めるきっかけになりました。

――声種やレパートリーについて教えて下さい。

私はリリコ・ソプラノで『フィガロの結婚』伯爵夫人、『椿姫』ヴィオレッタをレパートリーとしています。今後さまざまな役に挑戦してみたいと思いますが、『ラ・ボエーム』ミミを演じたいと思っています。2017年東京二期会公演のオペレッタ『こうもり』ではロザリンデ役(アンダースタディ)を勉強する機会をいただき、ロザリンデも演じたい役の一つとなりました。

――今回のコンサートのテーマやポイントをお願いします。

“やさしいうた”というテーマなのですが、月曜の夜から癒されるそんな音楽をお届けしたいという気持ちからこのような題にしました。週明けの月曜日は一番疲れが出やすいそうです…そんな日にこそ、癒しの音色をお届けしたい!と思い日本の歌、耳なじみのあるクラシック等の名曲をご用意しております。

――共演者をご紹介下さい。

今回共演させていただく高橋広奈さんは表現力豊かな歌声で、私は研修所時代から引き込まれていましたので、今回ご一緒させていただける事になりとても嬉しいです。高橋さんは明るく優しい雰囲気をお持ちの方なので“やさしいうた”にぴったりで、二人で奏でる音楽を楽しみながら、癒しの音色を皆さまにお届けしたいと思います。

   *   *   *


ソプラノ 高橋広奈
――自己紹介と、声楽の道に決めたきっかけはどんなものでしょうか?

岩手県出身のソプラノです。高校生になって「ピアノをずっと習ってきたし、将来は音楽の先生かなぁ」とぼんやり考えていた時に、その為にも声楽の試験があると知って歌を習い始めました。そしたら、自分でも驚く程に楽しくて!その後、人生で初めてオペラを見る機会に恵まれたのですが、そこで受けた衝撃は物凄かったです。直感的に、私は将来この舞台に立っているだろうと感じ、この世界に飛び込みました。

――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?

声種としては、ソプラノ・リリコ・レジェーロと判断しています。生涯で取り組みたい役は、グノー作曲『ロミオとジュリエット』のジュリエット役です。大学院時代、自分の修士演奏にこの役を選んだのですが、美しい音楽に何度も心を溶かされました。全幕演奏される機会は少ないですが、必ず歌いたい役です。

――今回のプログラムについて。

今回は、“あたたかくやさしい”ソプラノの響きを楽しんで頂こうと思い、髙品さんの歌う「風を見た人」の詩が収録されている詩集『やさしいうた』からタイトルを頂きました。私は、このような雰囲気をもった曲が大好きです。幼い頃に感じた、おかあさんのあたたかさ。結婚の喜びや祝福を包み込むやさしさ。など、幸せな曲を詰め込みました。

――共演者のご紹介をお願いします。

髙品さんは研修所マスタークラスの同級生です。音楽に真摯に向き合う姿と、ちょっぴり天然なギャップを持った優しい彼女のことがみんな大好きでした♪今回のテーマも、彼女の持つあたたかい音色にぴったりだと思います。今からご一緒するのが本当に楽しみです。

   *   *   *

アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」は、ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともにお楽しみいただいております。
是非ご予約はお早めに!一同、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第194回【二期会New Face】やさしいうた ~癒しの調べをあなたに~

日時:2018年5月21日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:髙品綾野(ソプラノ)、高橋広奈(ソプラノ)、髙田恵子(ピアノ)
演奏予定曲:
 木下牧子 「風をみたひと」
 木下牧子 「おんがく」
 ベッリーニ 歌劇『夢遊病の娘』より 「私にとって晴れやかな日」
 モーツァルト 歌劇『フィガロの結婚』より 「そよ風に寄せるうた」
                       ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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開幕迫る 5月ヘンデル『アルチーナ』公演~ニューウェーブ・キャスト・インタビュー[3]
新しいヒーロー(ヒロイン?)が誕生!~ルッジェーロ役 花房英里子、杉山由紀

これまでにも、嘉目真木子、山下牧子、望月哲也、大沼 徹など、日本のオペラ界の第一線で活躍する歌手のデビューの場となってきた二期会ニューウェーブ・オペラ劇場。
前回公演2015年『ジューリオ・チェーザレ』でタイトルロールを飾り、翌年東京二期会オペラ劇場『ナクソス島のアリアドネ』作曲家役を好演したメゾソプラノ杉山由紀は、今回も男性役のルッジェーロで主演(20日)します。同役には、まさにこの舞台がデビューとなる花房英里子(19日)。また新しいヒロイン(男性役だからヒーロー?)が誕生するでしょうか。

     *     *     *

――花房さん、二期会デビューおめでとうございます。

花房: ありがとうございます!
 

花房英里子
 
――(二人に)ルッジェーロはブラダマンテという婚約者がいながら、魔女アルチーナの誘惑に囚われてしまった青年騎士ですが、演じてきてどのような役でしょうか。

花房: 彼は戦士なのですが、生まれてすぐに『戦いの中で死ぬ』という予言を受け、その運命から逃れるために、島にやってきて……アルチーナに出会うのです。

杉山: アルチーナに魔法をかけられ、アルチーナを愛し、官能的で堕落した日々を送っています。アルチーナが数々の男を好きになり、飽きると魔法を使って動物や岩に変えていく姿を見ているルッジェーロは、自分がアルチーナに一番愛されている、と自信を持っているのです。
しかし、そこにリッチャルド(実は恋人ブラダマンテが男装)が現れ、状況が一変します。彼に嫉妬心を強く感じ、自分も獣に変えられるのではないかと恐れ、苦悩していくことに。

花房: 彼は、戦士としての強さも持ち合わせていますが、同時に快楽への純粋な渇望も抱いていて、色んな意味で男らしい人間だと思います。魔法が解け、愛しいブラダマンテを思い出してからも、どこかでアルチーナを追い求めてしまう、人間らしさを備えています。
 

杉山由紀
 
――ルッジェーロのアリアでそれぞれのおすすめを教えてください。

杉山: 第2幕3景の“Mi lusinga il dolce affetto(優しい愛情が私の心を和ませる)”が一番好きです!
魔法によってアルチーナを愛していた時の想いと、本来の恋人ブラダマンテとの想いに悩み歌います。演出家のエヴァさんは、「アルチーナとブラダマンテ、二人の女性を天秤にかけていると思ってもいいのでは?」とおっしゃっていました!
 
 
――その曲の好きなところ、お客様に聴いてほしいところは?

杉山: 歌詞の内容は上記の通り、全国の女性を敵に回すような内容ですが、マイナスイオンが出ているんじゃないかと思うほど美しい音楽です。
余すことなく聴いていただきたいです。
 
 
――花房さんはいかがでしょうか

花房: 良い曲ばかりで、選ぶのが難しいのですが…私はその後の“Mio bel tesoro(僕の愛しい人よ)”をあげたいと思います。
 
 
――どのような内容の歌でしょうか。

花房: アルチーナの魔法が解け、愛するブラダマンテを思い出します。島から逃げるために、 魔法が解けたことを隠しながらアルチーナと再び対峙し、疑われないように愛を語るのです。「僕の愛しい人、僕は愛する人に対して忠実だ」そこに続けてこう呟きます「(だがそれはお前ではない。)」
 
 
――その曲の好きなところ、お客様に聴いてほしいところは?

花房: 曲自体は大変シンプルな言葉と音楽で綴られていますが、その影には愛や、疑いや、緊張といった、複雑な感情が渦巻いています。アリア冒頭、ルッジェーロの歌に応えて、オーケストラが同じテーマを奏でる、その優しいが故の切なさを感じていただけると幸いです。
魔法にかかっていたとは言え、深く情を通わせあった相手に偽りの愛を語る。けれどそれは、婚約者に対する愛の現れでもあります。これらの愛は果たして真実の愛なのか、それとも義務なのか?このオペラ全体のテーマに繋がる、人間の心情の複雑さを表現するのが、大変難しいです。
 
 
――『アルチーナ』を初めて鑑賞される方にむけて

杉山: 魔女・魔法といったキーワードが出てくるので、ファンタジーの世界が広がるのかと思いきや、様々な感情が渦巻く、非常に人間くさいオペラとなっております。 
それぞれキャラクターの心境が複雑に要り組む作品ですが、自分が好きなキャラクターを見つけて、心の動きを一緒に追って行くのも面白いと思います!
そして、ちょっとドSな色気が漂う、渡邊・アルチーナ・仁美が見どころです!ルッジェーロ杉山との濃厚なシーンもございますので、お見逃しなく!(笑)
 
 
――本番への意気込みを。

花房: 人間とは、強く、そして弱い存在です。欲望、愛、情、義務、理性など、複雑な想いを抱えながらも、人と関わり合い、生きています。『アルチーナ』に登場する人物達は皆、何を思い、そしてどの様に変わっていくのか?そんな人間模様の移り変わりを楽しんでいただけるようにがんばります。
ご来場をお待ちしております!

杉山: ルッジェーロは、私がズボン役に憧れるきっかけとなった役で、この役を演じることを一番の目標にしてきました。あまり上演されることがないこのオペラで、しかも憧れていた役で出演させていただけることが本当に嬉しいです。
鈴木秀美マエストロとニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウの皆さんとキャストで創り上げるバロック音楽をお楽しみいただければ幸いです。
個性がぶつかり合う、とても刺激的なオペラとなると確信しております!ご期待ください!

     *     *     *

▼『アルチーナ』公演情報ページはこちら
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 G.F.ヘンデル『アルチーナ』 - 東京二期会

 指揮:鈴木秀美、演出:エヴァ・ブッフマン、管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ(NBO)
 2018年5月19日(土)17時、20日(日)14時 めぐろパーシモンホール大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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開幕迫る 5月ヘンデル『アルチーナ』公演~ニューウェーブ・キャスト・インタビュー[2]
モルガーナ役 宮地江奈、今井実希

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』キャスト・インタビュー第2弾は、モルガーナ役の宮地江奈(19日)と今井実希(20日)の登場です。宮地、今井とも二期会デビュー・ロールとなるモルガーナ。魔女アルチーナの妹で、自らの欲望のままに生きる姉アルチーナに対してモルガーナはどのような「魔女」なのでしょうか。聴きどころは?
実際に演じるふたりに聞いてみました。

     *     *     *

――モルガーナは、どのような役ですか?

宮地: アルチーナと姉妹の魔女モルガーナは、喜怒哀楽が激しく、感情の赴くままに生きる自由な女性です。

今井: この女性は何事にも縛られることなく、自分にただただ正直に、この物語を駆け抜けます。彼女の自由な生き様はこのオペラの嵐となり、周りを巻き込んでいきます。

宮地: 今回のオペラでは、取っ組み合いの喧嘩をしたり、意中の男性を押し倒したり、常に全力投球なところが魅力です。


宮地江奈

今井: 無邪気な少女のようでありながら、官能的な妖女。彼女の玉虫色に輝く魅力に私も取り込まれています。
 
 
――モルガーナ役のアリアから聴きどころを1曲ずつ紹介してください。

今井: 第1幕の最後の“Tornami a vagheggiar(また私を喜ばせに来て)”、非常に有名なアリアです。恋が叶った(と勘違いしてしまった)彼女の喜びが、キラキラのコロラトゥーラによって歌い上げられます。
 
 
――その曲の好きなところは?

今井: ずばり、その機械的ともいえる複雑なメロディラインです。繰り返しの装飾部は、歌い手それぞれの個性が発揮される部分ですので、そこにも是非耳を傾けていただきたいです。
演出としても、とても動きのある面白い場面です。演出と歌唱、どちらも印象的でなければ意味がないと思っています。なかなかに作り甲斐のある一曲です。


今井実希

宮地: モルガーナのアリアは全部で4曲ありますが、中でも3幕で歌う“Credete al mio dolore(私の後悔を信じて)”が印象深い一曲です。
 
 
――どのような内容の歌でしょうか。

宮地: 恋人のオロンテに向かって、「自分の犯した過ちを後悔している」と許しを請う歌です。
 
 
――「ここを聴いてほしい」と思うところは?

宮地: バロック・チェロと歌のみによって作り出される静かで、物憂げな世界観が初めて聴いたときから大好きです。皆様にも是非その独特な世界観を感じて頂けたら嬉しいです。
 
 
――オペラ『アルチーナ』の魅力は?

宮地: 非常に高度な技術を要する演奏に、果敢に挑む出演者全員が見どころであり聴きどころです。感情と技術の狭間で、超絶技巧的なパッセージを懸命に歌う歌い手の姿が、とてもかっこよく見えます。
今回は演出のエヴァさんの求める、それぞれの心から湧き出る感情に基づいたリアリティのある表現と相まって、さらに見応えがあると思います。一体どんな表情で歌っているのか、どんな身体の動きなのか、大変そうなのか、それとも簡単そうなのか、色々な視点で、観察するようにまじまじと見て頂きたいです!

今井: この作品は、その殆どがアリアで構成されています。ここまでの数のアリアを一本のオペラの中で聴いていただける機会は少ないのではないでしょうか。アリアはその役の真意が歌われます。アリアの中に登場人物それぞれの人物像を見出していただけたら嬉しいです。
 
 
――では、最後に、本番への意気込みを。

今井: 二期会での初舞台、これはオペラ歌手を目指し始めた頃からの大きな夢でした。持てる全てのエネルギーを、モルガーナに落とし込みます。是非、お楽しみください!!!

宮地: エヴァさんの演出のもと、日々モルガーナの思いを深く深く探りながら、稽古に取り組んでいます。ときには汗だくになるほど激しくリアルな表現を求められ、毎日筋肉痛ですが、自分の中の表現の幅が少しずつ広がっていることを感じ、新しいことを吸収していく喜びを感じています。
このオペラの面白さを伝えられるよう、自分自身も楽しんで、最後まで全力で走りきります!

     *     *     *

▼『アルチーナ』公演情報ページはこちら
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 G.F.ヘンデル『アルチーナ』 - 東京二期会

 指揮:鈴木秀美、演出:エヴァ・ブッフマン、管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ(NBO)
 2018年5月19日(土)17時、20日(日)14時 めぐろパーシモンホール大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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演出 エヴァ・ブッフマンより皆様へ ~公演迫る!『アルチーナ』動画メッセージ~

いよいよ公演まで約2週間となった『アルチーナ』。
名作オペラとして、ヨーロッパでは上演頻度が高い演目ながら、日本ではこれまで中々にご覧いただけなかった完全舞台(フル・ステージ)形式での上演を、彼女がいかに描き出すのか。ビデオ・メッセージにてどうぞご覧ください!


エヴァ・ブッフマン Eva Buchmann

▼メッセージ動画はこちら

「これは島に棲む魔女アルチーナについてのオペラです。彼女はひとたび夢中になった男性を、飽きては魔法の力で野生動物に変えてしまいます。『アルチーナ』はおとぎ話で、「魔法オペラ」ですが、同時に心理劇でもあり、今回の演出ではそれも示したいと思っています。
今まさに歌手たちと稽古の最中ですが、彼らはとても積極的で、集中して取り組んでいますので、稽古は本当に充実しています。」

いよいよ良いお席の残りが少なくなってまいりました。どうかご予約はお早目に!

▼『アルチーナ』公演情報ページはこちら
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 G.F.ヘンデル『アルチーナ』 - 東京二期会

 指揮:鈴木秀美、演出:エヴァ・ブッフマン、管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ(NBO)
 2018年5月19日(土)17時、20日(日)14時 めぐろパーシモンホール大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
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NIKIKAI Days @ Blue Rose 2018 公演紹介(2)
~6/29(金)「テノールの競演 '84」その2:城 宏憲メッセージ

Nikikai Days 2018 オープニングの6月29日(金)「テノールの競演 '84」。城 宏憲、又吉秀樹、山本耕平という、今、注目されるテノール3人による公演紹介の2回目。今回は城 宏憲からのメッセージ、そして3人が東京二期会オペラ劇場で主演したときの写真をご覧ください。

     *     *     *
「東京藝術大学というところは本当に不思議なところで、何年かに一度、もの凄く才能豊かな学年が現れるんです。そんな粒ぞろいの平成16年度入学生を、先頭を切って牽引していたのが山本くん、一番目立っていたのが又吉くんでした。僕は1つ上の学年でしたが、学年の垣根を取りはらって何回も彼らの企画に混ぜてもらいました。それは、一緒に演奏するのが本当に楽しかったから。僕たちは学生の時から、互いに刺激を求め合う仲だったんです。それぞれに二期会という新たな学び舎でオペラデビューを終え、これからの将来を互いに見据えている今、果たしてどんな興奮する舞台が作り上げられるか、本当に楽しみにしています。学生時代に思い描いた僕たち『三人のテノール』のコンサート。決して忘れる事のない『新たな青春の1ページ=僕らの夢』を、二期会とサントリーホールと共にお送りします!どうぞご期待ください!」 城 宏憲
     *     *     *


東京二期会オペラ劇場2017年2月公演 G.プッチーニ『トスカ』
カヴァラドッシ役の城 宏憲(左)


東京二期会オペラ劇場2017年11月公演 J.シュトラウスII世『こうもり』
アイゼンシュタイン役の又吉秀樹(手前左)


東京二期会オペラ劇場2015年2月公演 G.ヴェルディ『リゴレット』
マントヴァ公爵役の山本耕平(手前中央)
 
 


チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
NIKIKAI Days@Blue Rose 2018
第1日 テノールの競演'84

日時:2018年6月29日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場:サントリーホール ブルーローズ
料金:全指定席 一般¥4,500(税込)
出演:城 宏憲(テノール)、又吉秀樹(テノール)、山本耕平(テノール)
    村上尊志(ピアノ)、福井 敬(司会)

演奏予定曲:(プログラムも近日発表いたします!)
【城】
ヴェルディ:オペラ『ルイザ・ミラー』より 「穏やかな夜には」
マイヤベーヤ:オペラ『ユグノー教徒』より 「白甜よりなお白く」
ドニゼッティ:オペラ『ポリウート』より 「私が吸うこの空気は毒だ! 汚された我が名誉よ」  ほか
【又吉】
ヴェルディ:オペラ『シモン・ボッカネグラ』より 「何てこと!慈悲深い天よ」
ヴェルディ:オペラ『海賊』より 「初恋の頃はすべて微笑んでいるようだった」
シューベルト:「魔王」  ほか
【山本】
ロッシーニ:オペラ『チェネレントラ』より 「そうだ、もう一度彼女を見つけ出すことを誓う」
ドニゼッティ:オペラ『アルヴァ公爵』より「清らかで美しい天使」
モーツァルト:オペラ『後宮からの逃走』より「愛こそが私のたより」  ほか

▼詳細は公演ページをご覧ください
NIKIKAI Days @ Blue Rose 2018 - 二期会21

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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開幕迫る 5月ヘンデル『アルチーナ』公演~ニューウェーブ・キャスト・インタビュー[1]
アルチーナ役 梶田真未、渡邊仁美

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』もいよいよ開幕間近!
ここからは出演者と聴きどころをご紹介するキャスト・インタビュー・シリーズをお楽しみください。

まずは、タイトルロールのアルチーナ役を務めるソプラノ梶田真未(19日)と渡邊仁美(20日)から!
オペラの舞台となる魔法の島に棲む魔女アルチーナ。高潔さと高慢さ、強さと弱さ、魔術的な妖艶さと人間的な素直な感情を併せ持つこの役をどのように表現しようとしているのでしょうか。梶田も渡邊も、この舞台が二期会オペラ・デビューとなります。

     *     *     *

――『アルチーナ』タイトルロールご出演決定おめでとうございます。
   アルチーナはどんな役ですか?

渡邊: ありがとうございます。

梶田: アルチーナは全ての元凶であり、この話の軸であると思います。女王としてこの物語の舞台となる島を統べており、男を唆し、飽きたら石や獣に変えてしまう、恐ろしい女性です。いつも自身に満ち溢れ、愛を自由自在に操り、自分の思う通りに物事を動かしています。


梶田真未

渡邊: そんな悪役ですが、生身の女性と同じように、もしかしたらそれ以上に人間的かつ非力で感情豊かな存在です。愛の悦びを語ったり、愛しい人を想って涙したり、思いのままに怒ったり、子どものように号泣したり…私の中の"女"のすべてを出し切って、またさらに新しい自分を発見しながら演じたいと思います。
 
 
――アルチーナの聴きどころのアリアを1曲挙げるとすれば?

渡邊: 歌わせていただくアリア全てに思い入れがあり、1つだけに絞ってご紹介するというのは本当に難しいのですが…もっとも大きな存在だと感じる曲はやはり、第2幕の”Ah, mio cor(ああ、私の心よ)”でしょうか。作中6曲あるアルチーナのアリアのうち3曲目にあたるのですが、歌詞も音楽も愛憎が入りまじり、アルチーナが崩壊に向かっていくことを予感させるような、ドラマチックな曲です。


渡邊仁美

梶田: 私も同じ曲を挙げました。恋人に裏切られたとわかり、悲しみに打ちひしがれる曲です。この国の女王として、そしてアルチーナ自身のプライドを保とうとする心と、女として裏切られた悲しみ、苦しみがせめぎ合い、初めて大きく彼女の心が揺れ、共感できるような心情が見えてきます。その繊細な、けれど重大な変化の部分を聴いていただきたいです。
 
 
――その曲の難しいところはありますか?

梶田: 精神的にも音楽的にもとても緊張感の溢れる場面で、物語の折り返し地点であるようにも思います。アルチーナに初めて降りかかる脅威への驚きと、裏切られた悲しみと静かな怒りが入り混じった複雑な感情をどのように表現するか、難しく悩んでいます。私はこの曲をどのような表現方法で音楽を紡ぐか、まだ答えは出ていません。

渡邊: アルチーナのアリアは、どの曲も感情が細やかに描かれていて、よろこび、悲しみ、怒り、恐れ…どれをとっても全てがキラキラ輝いています。300年も前に作曲された音楽がこれほどまで心に訴えかけてくるということに、私自身日々新鮮な驚きと魅力を感じながら歌っています。
 
 
――では『アルチーナ』全篇で、聴きどころは?

梶田・渡邊: 全部です!
 
 
――本番への意気込みを

梶田: 勉強を初めてアルチーナに近づいてみると、とても個性的で目が離せないキャラクターばかりで、ストーリーもめまぐるしく動き、どんどん魅力に引き込まれていきました。そんなアルチーナの世界をより魅力的にお伝えできるよう頑張ります!

渡邊: 3年前の二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『ジューリオ・チェーザレ』を観て、自分もいつかバロックオペラに挑戦したいと強く願っていました。それがこんなに早く叶い、またそのとき主演されていた憧れの杉山由紀さん(『ジューリオ・チェーザレ』題名役にて出演)と今回共演させていただけることにも、大きな喜びを感じています。
稽古場で涙が出そうになるほど感情の動くこの音楽を、一人でも多くのお客様にお伝えしたいです。
是非劇場にお越しください。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

     *     *     *

▼『アルチーナ』公演情報ページはこちら
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 G.F.ヘンデル『アルチーナ』 - 東京二期会

 指揮:鈴木秀美、演出:エヴァ・ブッフマン、管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ(NBO)
 2018年5月19日(土)17時、20日(日)14時 めぐろパーシモンホール大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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指揮 鈴木秀美より皆様へ ~『アルチーナ』の魅力とは?~

2015年『ジューリオ・チェーザレ』での瑞々しい演奏も記憶に新しい、指揮の鈴木秀美。
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 ヘンデル『アルチーナ』公演まで約1か月となり、連日の稽古が続くなか、皆様へメッセージが届きました!


鈴木秀美

▼メッセージ動画はこちら

「アルチーナはオペラの中では魔女とされていますが、作中では魔法は一度も使われません。女性が男性をどんどん捕まえて、飽きてしまうと石や木などに変えてしまう。(アルチーナは)怖い魔女ということになっていますが、現実の世界でもこのようなことはたくさん起きているのではないでしょうか(笑)。
また、アルチーナが本当の愛に目覚めて、ルッジェーロに恋をしてしまった時には、魔力が一切失われてしまうところも涙を誘いますし、色々と現実の生活に反映されるようなところがあります。
作曲家のヘンデルが生きており、『アルチーナ』が演奏されていた時代のロンドンの聴衆も、また現代の聴衆も同じように感情移入をすることができる。それが、何百年経ってもヘンデルのオペラを魅力的にしている理由の一つだと思います。」

この機会に是非、バロック・オペラをご体感ください!良いお席のご予約はどうぞお早目に。

▼『アルチーナ』公演情報ページはこちら
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 G.F.ヘンデル『アルチーナ』 - 東京二期会

 指揮:鈴木秀美、演出:エヴァ・ブッフマン、管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ(NBO)
 2018年5月19日(土)17時、20日(日)14時 めぐろパーシモンホール大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~3/26(月)は【二期会NewFace】飯嶋幸子&的場正剛 オペラーゴ!~Opera singers from the "Lago"~

新橋にある音楽レストラン、アルテリーベ東京では、「月曜日は新橋でオペラ!」を合言葉に、将来有望な若手歌手によるディナー企画「月曜フレッシュコンサート」シリーズを開催しています。
こんどの二期会New Faceの出演は3月26日(月)。緑鮮やかに萌え出る春の訪れとともに、麗しい歌声で彩るのは、ソプラノ飯嶋幸子(いいじま ゆきこ)とバリトン的場正剛(まとば まさたか)。
第一部はオペラ、オペレッタの名曲から楽しいステージを。そして、第二部ではメノッティのオペラ『電話』をお届けします。ピアノは相田久美子です。どうぞご期待ください。

では、今回のコンサートに向けて、出演の二人からメッセージが届いておりますので、ご紹介いたします。

   *   *   *


ソプラノ
飯嶋幸子
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

はじめまして、ソプラノの飯嶋幸子です!
幼少期からピアノ、バレエを習っており、将来は何か自分を表現できる職業に就きたいと漠然と考えていました。しかし、成長するにつれてピアニストやバレリーナになるのは自分には難しそうだと悩んでいる中、師事していた先生に声楽での音大受験を勧められました。身体を動かし、音楽で表現する、まさに自分にぴったりの分野であると分かった時から声楽、オペラへのめり込んで行きました。
もっと様々な舞台に乗れる様にと二期会研修所で勉強させて頂き、現在は滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホールの専属歌手として活動しています。

 
――自身の声種、レパートリーを教えて下さい。目指している役は?

軽い声質ですので主にレッジェーロのオペラを勉強しています。
バレエで鍛えた身体でのダンスや動きが多い演技が大好きなのでスザンナやアディーナなどのスーブレット役が得意です。今回のプログラムにも入れさせて頂いています!
目指している役はベルカントオペラ、とくにルチアを一本歌う事が現在の夢です。

――今回のコンサートのテーマやポイントは?

共演する的場さんと選曲を相談している時、何か一貫性のあるプログラムにしたいね、という話になり、「フィガロ スーパーハイライト」「1時間オールデュエット モーツァルト&ヴェルディ」なんて企画もあったのですが(笑)
そんな中、メノッティの『電話』が登場人物も2人、演奏時間も30分以内という事でまさにこの企画にピッタリのオペラだ!という事で『電話』を中心に、前半はガラコンサートというプログラムにさせて頂きました。
第1部「フィガロの結婚」「魔笛」「天国と地獄」「こうもり」など有名どころから名曲の数々を!
第2部は『電話』ハイライトを日本語で上演します!

――共演者をご紹介下さい。

びわ湖ホール声楽アンサンブルから的場さんが退団されてから約二年ぶりの共演!
『天国と地獄』で私がユリディス役をした時のジュピター役が的場さんだったのでお互いどんな進化をしているかとても楽しみです(笑)
相田先生と3人でお客様に楽しんで頂ける舞台を作り上げたいと思います。

   *   *   *


バリトン
的場正剛
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

兵庫県出身のバリトン、的場正剛です。
この度は歴史あるアルテリーベフレッシュコンサートに出演させて頂き、大変光栄です。
母がピアノ教師でしたので幼い頃からピアノ、クラシック音楽が側にありましたが、ピアノは5歳で挫折し逃げ出しました。そこからは合気道やパソコンの資格を取ったりなど、音楽とは離れた生活をしていましたが、、、、
折角音楽が出来る環境が有るのに勿体ない、挫折はしたものの趣味でなら、と高校生の時に声楽を習い始めました。
そんな時、METの来日公演でルネ・パーペが演じたスタイリッシュでコミカル、圧倒的な歌唱力のレポレッロに感動し、あんな風に演技して歌って表現したい!と大分遠回りしましたが音楽への道へ戻ってきました。

 

――自身の声種、レパートリー、目指している役は?

2年前にバスからバリトンへ転向しました。
バス時代には父親役や立場がある役など比較的落ち着いた役が多かったので、スカルピアやイャーゴなどの悪役に憧れています。死ぬまでにはやりたいです(笑)

――今回のプログラムについて、そして共演者をご紹介下さい。

第1部は有名なオペラ、オペレッタからお酒やお料理と一緒に楽しんで頂けるような名曲を、第2部はメノッティのオペラ『電話』を日本語ハイライトでお届けします!『電話』は女性の長電話を題材という一風変わったオペラですが音楽は非常に楽しく、またラストは感動のフィナーレも??演出、仕掛けも絶賛準備中!お楽しみに!

共演者の飯嶋幸子さんは二期会研修所の先輩ですが、出会いは滋賀県にあるびわ湖ホールの声楽アンサンブルという団体です。そこで二年間様々なオペラや演奏会で共演させて頂きましたので息が合った舞台をお届け出来ると思います!
ピアニストの相田先生とは今回初めて共演させて頂きます。どんなアンサンブルになるか僕自身も非常に楽しみです。
月曜の夜、アルテリーベでお待ちしております!

   *   *   *

アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサートは、ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともにお楽しみいただいております。
是非ご予約はお早めに!一同、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第185回【二期会New Face】オペラーゴ!~Opera singers from the "Lago"~

日時:2018年3月26日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:飯嶋幸子(ソプラノ)、的場正剛(バリトン)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
<第一部>
モーツァルト オペラ『魔笛』より 「パパパの二重唱」
モーツァルト オペラ『フィガロの結婚』より 「勝訴しただと?」
ヨハン・シュトラウスII世 オペレッタ『こうもり』より 「公爵様あなたのようなお方は」
オッフェンバック オペレッタ『天国と地獄』より 「ハエの二重唱」
                       ほか
<第二部>
メノッティ オペラ『電話』~ルーシー:飯嶋幸子、カズ(ベン):的場正剛

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ3月公演 ベッリーニ『ノルマ』~3/18ポリオーネ役、テノール樋口達哉からのメッセージ!

公演まであと半月ほどとなりました、東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ V.ベッリーニ作曲オペラ『ノルマ』。
本日は、3月18日(日)のポリオーネ役で主演、二期会が誇るプリモ・テノールとして、活躍を続けている樋口達哉からメッセージが到着しましたので、皆様にご紹介いたします。


 樋口達哉

     *     *     *

■ベルカント・オペラの最高傑作と言われている『ノルマ』の上演!

このオペラは、偉大なソプラノ【マリア・カラス】が歌ったことで復活上演をされたような作品ですが、中でも「Casta Diva(清らかな女神よ)」は、あまりにも有名です。
テノールにとってもこのオペラは憧れの作品であり、今、この時期に【ポリオーネ役】を歌わせて頂くことは最高の幸せです。
自分の声が「テノール・リリコ」から「テノール・スピント」に変わりつつある、まさに変遷の時。この役にもドラマチックな声とベル・カントのテクニックが求められます。
登場のアリア「ヴィーナスの祭壇の下に」は超難易度が高く、まさにフィギュアスケートの4回転ジャンプのよう。金メダルを目指します!ポリオーネ役の最大の見せ場ですので、冒頭から目と耳を離せません。
そして、個人的にはイタリアオペラのテノールの二大悪役とも思えるポリオーネ(もうひと役は『蝶々夫人』のピンカートン)。しかしながら、与えられている旋律は優雅で美しく上品。英雄であるがゆえの、ノルマとアダルジーザとの三角関係のはざまで繰り広げられる人間模様。
今回はセミ・ステージ形式上演ということで、視覚的以上に素晴らしい音楽を堪能していただけるはずです。
皆さまのご来場をお待ちしております。

樋口達哉

     *     *     *
 
 
▼チケット絶賛発売中~『ノルマ』の公演情報はこちら!
《東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ》V.ベッリーニ『ノルマ』(セミ・ステージ形式) - 東京二期会

 2018年3月17日(土)17:00/18日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
 (※樋口の出演日は18日)

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 
【テノール樋口達哉 東京二期会オペラ 名場面集】(撮影:三枝近志)


 2013年 オッフェンバック『ホフマン物語』(ホフマン役)


 2014年 プッチーニ『蝶々夫人』(ピンカートン役)


 2017年 プッチーニ『トスカ』(カヴァラドッシ役)
 
 

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公演迫る!『ローエングリン』 プレミエ・キャンペーン第3弾&稽古場レポート各メディア掲載情報!

マエストロ準・メルクル×演出 深作健太による東京二期会オペラ劇場『ローエングリン』のプレミエまであと4日となりました!



東京都交響楽団とのリハーサルも順調です!

2月21日(水)のワールド・プレミエにむけて、稽古場での取材記事がこれまでに各メディアから続々と紹介されています。

映画監督・深作健太がワーグナーのオペラ演出|ビジュアル音楽堂 - 日経電子版 NIKKEI STYLE
演出 深作健太、ローエングリン役 福井 敬のインタビュー動画、必見です!
深作「『ローエングリン』は不思議な作品。一方にはメルヘンとしての部分、白鳥の騎士がお姫様を助けに来るというおとぎ話の面がある。その一方でドイツを一つにまとめる過程で連合を訴える10世紀の政情が描かれる。これは実は19世紀のワーグナーが生きた時代のドイツの状況とも重なる」

【稽古場レポート】深作健太演出《ローエングリン》|東京二期会特設サイト - WEBぶらあぼANNEX
物語のクライマックス第3幕の詳細な稽古場の様子が多くの写真とともにレポートされています!
深作「舞台は1884年。いまだ建設中のノイシュバンシュタイン城(ルートヴィッヒの晩年)。ルートヴィッヒは、現実と虚構の区別がつかず狂王と呼ばれていた。ルートヴィッヒが《ローエングリン》の譜面をくりながら自分の人生を振り返ると、次第にローエングリンの物語へと重なっていき、ローエングリンとルートヴィッヒの物語が同時進行する」

美に生きた王が夢見た英雄 東京二期会「ローエングリン」 21日から - 産経ニュース
「ローエングリンは気高い騎士ですが、自らは争うことを望んでいません。彼は戦わない英雄として登場し、去っていきます。それはワーグナーがしたためた美しい音楽にも表れています。勇壮なファンファーレに耳を奪われがちですが、優美な旋律は平和の祈りに満ちています」と深作は作品の魅力を語る。

悲劇の王、ルートヴィヒが憧れた白鳥の騎士『ローエングリン』、深作健太がワーグナーのオペラを東京二期会で演出! - エンタメ特化型情報メディア SPICE
深作「人々はお金が無くなると戦争を求めます。僕は、芸術を志す人間としては戦争など冗談じゃありませんし、お金よりも愛、と思いたい」

このほかにも多くのメディアから発信されたニュース、レポートを一挙に!

映画監督、深作健太によるオペラ演出作第2弾『ローエングリン』が2月に開催 - CDJournal ニュース
準・メルクル×深作健太のタッグ再び、二期会オペラ「ローエングリン」 - ステージナタリー
ワーグナー協会 第395回 例会 「ローエングリン」特集1「深作 健太、《ローエングリン》演出を語る」より(前編) - オペラ・エクスプレス
 
 
そしてこの度、ワールド・プレミエ・キャンペーン第3弾として、「プレミエ当日学生券」の発売を決定しました!
通常、東京二期会のオペラ公演では、「学生券」は一般発売初日から発売しており、前営業日までにご予約・ご決済をいただいておりますが、2月21日(水)のプレミエ公演に限り、当日でもご購入いただける「当日学生券」を販売いたします。金額は通常前売学生券と同額の2,000円。28歳未満の学生の方なら絶対お得なチケットです(※学生券をお買い求めいただける方の条件について詳しくはこちら⇒ 学生席について)。ぜひ記念のプレミエ公演にお越しください!

東京二期会オペラ劇場
◇◆◇ ワーグナー『ローエングリン』ワールド・プレミエ・キャンペーン第3弾 NEW!! ◆◇◆
◆プレミエ公演限定「当日学生券」販売◆
2月21日(水)初日公演に限り《当日学生券2,000円》を販売!
 【受付】2月21日(水)16:30より 東京文化会館大ホール「当日券カウンター」にて販売
 ※必ずご本人の学生証をご提示ください(ご購入時とご入場時いずれもご提示いただいております)
 ※お一人様1枚とし、代理でのお求めは承れません
 ※今回実施の学生券当日販売は初日公演限定です。
   2日目[2月22日(木)]以降の公演は事前に二期会チケットセンター03-3796-1831にてご予約をいただきます

 
 
▼『ローエングリン』公演詳細はこちら 《チケット絶賛発売中!》
2018年2月公演 R.ワーグナー『ローエングリン』 - 東京二期会オペラ劇場

2月21日(水)18:00(プレミエ・キャンペーン開催)/22日(木)14:00(平日マチネ・スペシャル:深作健太アフタートーク開催)/24日(土)14:00/25日(日)14:00

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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2月公演『ローエングリン』~タイトルロール・小原啓楼&エルザ・木下美穂子 動画メッセージ!

東京二期会2月公演『ローエングリン』の稽古場から、ローエングリン役とエルザ役で共演するテノール小原啓楼とソプラノ木下美穂子の動画メッセージが届きました。短い中にも日々充実した稽古を重ねて、オペラ『ローエングリン』が築かれてきていることが伝わってきます。ぜひご覧ください!

ローエングリン 小原啓楼

「今回の舞台は、ローエングリンと(ワーグナーの庇護者でもあったバイエルン王)ルートヴィヒ2世の物語が同時進行していきます。ステレオタイプのいわゆる〈英雄〉ではない人物像を表現していけたら、と思っています」(2月1日収録)

エルザ 木下美穂子

「私にとって初めてのワーグナー作品。またすばらしい作品にであることができて、とても嬉しく思っています。演出の深作さんはとても斬新で、日々新しい『ローエングリン』が生まれています」(1月31日収録)

二人の出演日は2月22日(木)と25日(日)。特に、22日(木)は「平日マチネ・スペシャル公演」として、特別料金の設定に加えて、終演後には演出・深作健太によるアフタートークも開催を予定しています。ご来場お待ちしております!
 
 
▼『ローエングリン』公演詳細はこちら 《チケット絶賛発売中!》
2018年2月公演 R.ワーグナー『ローエングリン』 - 東京二期会オペラ劇場

2月21日(水)18:00(プレミエ・キャンペーン開催)/22日(木)14:00(平日マチネ・スペシャル:深作健太アフタートーク開催)/24日(土)14:00/25日(日)14:00

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~2/26(月)は【二期会NewFace】石原 優&高津亜美 春の訪れを歌に乗せて~心温まる音楽の夜~

新橋にある音楽レストラン「アルテリーベ東京」では、今後の活躍が期待される若手歌手による「月曜フレッシュ・コンサート」を開催し、好評を博しております。
2月の二期会New Faceの出演日は、立春も過ぎ春の足音が聞こえる26日(月)。石原 優(いしはら ゆう)と高津亜美(たかつ あみ)、二人の期待のソプラノが〈心温まる音楽の夜〉をお届けします。ピアノは、アーティストたちからの信頼も厚い相田久美子です。

今回のコンサートに向けて、出演の二人からメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。

   *   *   *


ソプラノ
石原 優
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

はじめまして。ソプラノの石原 優と申します。
私は幼い頃から音に興味津々、きこえてきた音や声の高さをピアノで探す遊びをよくしていました(笑)
そんなわたしが声楽の道を志したきっかけは、中学で合唱部に入ったことです。歌うことにすっかり魅了され、音楽コースのある高校へ、そして国立音楽大学へと進学しました。大学ではオペラ研究会に入り、お芝居をしながら歌うことの喜びと楽しさ、何より難しさを知り、「もっと出来るようになりたい」という思いから、二期会オペラ研修所で学びました。どうぞよろしくお願いいたします!

 
――自身の声種を教えて下さい。また挑戦したい役は?

私の声種は、レッジェーロソプラノです。軽やかなフレーズや転がるようなパッセージを得意としていますが、幅広く勉強しています。今回選曲した『ホフマン物語』オランピアのアリアは大好きな曲であり、役としても憧れています。

――コンサートのテーマやポイント、そして共演者をご紹介下さい。

今回は2月のコンサートなので、寒さの中にも春がすぐそばに来ている、ということから、このタイトルを付けさせていただきました。
高津さんはマスタークラスで共に学んだ仲間であり、学年は違うものの大学も同じという共通点もあるため、今回初共演させていただけることをとても嬉しく思っています。素晴らしい美声はもちろん、おちゃめで可愛らしい素顔も彼女の魅力です♪
それぞれの声の特性を活かせる曲、春らしい曲、、、と選曲するうち、大好きな曲ばかりのプログラムになりました。
当日はそれぞれのソロはもちろんですが、皆様が一度は聴いたことのある曲も二人のハーモニーでお楽しみいただけるかとおもいます!

   *   *   *


ソプラノ
高津亜美
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

小さい頃から歌うことがとにかく大好きで、中学二年生の合唱コンクールでのソロをキッカケに音楽の先生の勧めで声楽を習い始めました。
そしてさらに歌うことの楽しさを知り、その瞬間からずっと死ぬまで歌って生きたいと強く思うようになりました。両親にその道に進む相談をした際、予想外に喜んでくれて、背中を押してくれたのを覚えています。

――自身の声種、レパートリー、目指している事と挑戦したい役は?

私はソプラノドラマティコで、今までプッチーニやベルディを多く歌って来ました。目指しているのは、力強く、心に直接語りかけられるような歌を歌うことです。挑戦したい役はトスカとヴィオレッタです。

 

――今回のプログラムについて、そして共演者をご紹介下さい。

3月が目前ということで少し春の訪れを感じさせるような、誰もが一度は聴いたことのある有名な曲もおりまぜ、楽しく聞き応えもしっかりあるプログラムになっています。オペラが好きな方もあまり知らない方も楽しんでいただけると思います。
石原さんは研修所マスタークラス時代同じクラスで1年間学んだ同期です。歳下の私にいつも同じ目線でとても優しく接してくれました。今回、透き通るような綺麗な歌声の石原さんとデュエットできて本当に嬉しいです!

   *   *   *

ビュッフェスタイルのお料理&フリードリンクとともにコンサートをお楽しみください。
是非ご予約はお早めに!一同、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第182回【二期会New Face】春の訪れを歌に乗せて~心温まる音楽の夜~

日時:2018年2月26日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:石原 優(ソプラノ)、高津亜美(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 プッチーニ 『ラ・ボエーム』より 「私の名前はミミ」
 オッフェンバック 『ホフマン物語』より 「生け垣に小鳥たちが」
 モーツァルト 『皇帝ティートの慈悲』より 「昔の愛情に免じて」
                       ほか

さあ、「月曜日は、新橋で、オペラ」!

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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「黙っていてもオーラを放てる人」演出・深作健太が太鼓判を押す
~『ローエングリン』に出演する俳優・丸山敦史さんに聞く

2月21日にワールド・プレミエ(新制作初演)を迎える東京二期会オペラ劇場『ローエングリン』に出演する俳優の丸山敦史。二期会公演初登場となる彼の横顔をご紹介するべく、音楽評論家・室田尚子さんがインタビューしました!


丸山敦史

     *     *     *

 『ローエングリン』で、「もうひとりのローエングリン」ともいうべき黙役の騎士を演じる丸山敦史さん。182センチの長身に、切れ長で涼しげな目が印象的だ。個人的には2013年のスーパー戦隊シリーズ「獣電戦隊キョウリュウジャー」(テレビ朝日系)の6人目の戦士・キョウリュウゴールドに変身する空蝉丸が忘れられない。戦国時代からタイムスリップしてきたという設定の空蝉丸は、現代社会の中で色々苦労しながらも、仲間への思いを常に抱き続ける「気配りの人」だった。その後、映画に舞台にと活躍の場を広げてきた丸山さんだが、『ローエングリン』演出の深作健太さんとは、舞台〈闇狩人〉〈里見八犬伝〉などで共演している。


舞台〈里見八犬伝〉より

 深作さんによると、丸山さんは「アクションではなく佇まいで存在感を放てる人」。一流の歌手揃いのオペラの舞台で、セリフという俳優にとって最大の武器を奪われた状態で戦うという挑戦も、彼なら大丈夫と太鼓判を押す。

 「〈闇狩人〉のときは敵方のラスボスで、一人高いところに立っている絶対的な存在という点では今回の騎士役と似ているところがあるかもしれません。今回はセリフなしでそうした圧倒的な存在感を表現しなければならないので、とにかく必死に食らいついていくしかないなと思っています。」

 深作演出のプランは、1月21日に行われた「二期会プレ・マチネ」でも大枠が披露されたのでご存知の方もいらっしゃると思うが【イベントのレポートはこちら⇒ 二期会プレ・マチネ「映画監督 深作健太と『ローエングリン』~今、僕が考えていること」 - オペラの散歩道(二期会blog)】、ローエングリンをバイエルン国王・ルートヴィヒ2世に重ね合わせるという斬新なもの。その中で丸山さんが演じるのは、ルートヴィヒの脳内だけに存在している「理想の騎士」という設定だ。他の登場人物とは違う次元にいる、特別な存在。「キョウリュウジャー」の空蝉丸とも重なる。


『ローエングリン』稽古場にて

 「僕が想像していた『白鳥の騎士』とは違いましたが、さすが深作さんが考えることは一歩先をいっていると思いました。そういう作品に呼んでいただけたのはとても嬉しいですし、同時に責任感も感じます。」

 二期会の稽古に入るまでに、すでに『ローエングリン』について資料にあたり勉強もしてきていたようだ。とても勉強熱心な面ものぞかせる。「器用な方ではないので、納得できるまでよく考えたいタイプなんです」という丸山さんだが、深作さんも「音楽だけでなく、ローエングリン=ルートヴィヒという一つの役を補完していく役。丸さんなら必ずできるはず」と期待を語ってくれた。


『ローエングリン』稽古場にて 写真右は演出の深作健太

最後に丸山さんから、ファンの皆さんへメッセージを。

 「オペラはすごいですね。セリフがないのに歌手の皆さんの表現だけでドラマがちゃんとわかるようになっている。僕のファンで、まだオペラを観たことがないという方にもぜひ観にきてください、とオススメしたいです。」

 私たちオペラ・ファンの方も、丸山敦史という俳優が舞台でどんな化学変化を起こしてくれるのか、これまでにない経験ができるにちがいないと今からワクワクしている。

     *     *     *

深作『ローエングリン』の大きなカギをにぎる、騎士役の丸山敦史は全日出演。
どうぞお楽しみに!


ローエングリン・福井 敬との2ショット
 
 
▼2月21日(水)ワールド・プレミエ!『ローエングリン』公演詳細はこちら 《チケット絶賛発売中!》
2018年2月公演 R.ワーグナー『ローエングリン』 - 東京二期会オペラ劇場

2月21日(水)18:00(プレミエ・キャンペーン開催)/22日(木)14:00(平日マチネ・スペシャル:深作健太アフタートーク開催)/24日(土)14:00/25日(日)14:00

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
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【お詫びと訂正】本記事掲載当初、丸山敦史氏出演の深作健太氏演出作品として、堤 幸彦氏の演出作品である舞台〈真田十勇士〉を誤って記載しておりました。堤氏、深作氏、丸山氏はじめ関係各位にお詫びの上、訂正させていただきます。
 
 

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フィンランド国立歌劇場から、ソプラノ大村博美『ノルマ』にむけてのメッセージ!~「嫉妬や激怒や絶望の嵐を経験しながらノルマが辿り着いたのは、本当に正しいと信じることをやりとげる勇気と高貴な魂でした」

現地時間の今日、1月31日にフィンランド国立歌劇場『蝶々夫人』のプレミエを迎えるソプラノ大村博美から、3月〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉公演V.ベッリーニ『ノルマ』にむけてのメッセージが届きました!

思えば、昨年2017年の大村は、NHKニューイヤーオペラ・コンサートでの『ノルマ』の名アリア「清らかな女神よ(Casta Diva)」に始まりました。2月東京二期会『トスカ』主演、そして10月には日本で100公演目の蝶々夫人を迎え、その後も、カナダ、ラトヴィアで同役の舞台をさらに重ね、今年最初のオペラをフィンランドで迎えています。
蝶々夫人と並んで大村の真骨頂といえるノルマ。これまで彼女の本拠地であるフランスで舞台を踏んできたこの役が、ついに日本で、オーチャードホールで聴ける日が近づいてきました。

 大村博美

     *     *     *

「時代を超えて感動を与えてくれるオペラは必ず、いつの時代にも共通の人間の深い苦悩や喜びを鋭く真摯に描いています。『ノルマ』というオペラも人間のドラマが本当に素晴らしく描かれていて、演じ歌っているうちに最終幕など涙がこみ上げてきます。

ヨーロッパでこの役を、ローザンヌ歌劇場でロベルト・リッツィ・ブリニョーリ氏の指揮、トゥーロン歌劇場でジュリアーノ・カレッラ氏の指揮、マッシモ・ガスパロン氏の演出で歌いました。今回日本でまた大好きなこの役を歌うことができて本当に嬉しいです。

以下写真3点=ローザンヌ歌劇場『ノルマ』公演より(撮影:Marc Vanappelghem)


ノルマという女性は、神からのメッセージを同胞に伝えることができる能力の為に、一族の頭ともいうべき責任ある立場にいる女性です。"ノルマ" というのはイタリア語で "きまり"とか"ルール"という意味ですが、彼女は自分の一族の中でまさに 掟やきまりに忠実に、ルールを守って生きるお手本のような立場にいます。そして、ローマ軍と戦うことを望む同胞をなだめながら、何よりも平和を求めて真摯に祈る 美しい心を持っている人でもあります。
そんな彼女、"ルール"のお手本であるべき彼女が、こともあろうに 敵のローマ軍の将軍を愛して子供までもうけてしまった。誰にも言えない重大な秘密です。しかも望みの綱の彼は自分より若い巫女のアダルジーザに心を移して自分から去っていこうとしている。ノルマの絶望感は計り知れないほど深く切実です。
嫉妬や激怒や絶望の嵐を経験しながらノルマが苦しみながら最後に辿り着いたのは、自らの激情に打ち勝って 本当に正しいと信じることをつらくてもやりとげる勇気と高貴な魂でした。



最後にノルマはみんなの前で真実を明かして子供を父に託し、自らは潔く死ぬことで全ての責任をとります。その大詰めのシーンでノルマは、"ああ、もう思い残す事はない。お父さんが涙を浮かべて私を許してくれた。私は幸せだ" と歌いますが、ここを歌っているとノルマの心のいじらしさに感動していつも涙がでてきてしまいます。

昨年末から『蝶々夫人』の公演のためフィンランド国立歌劇場で歌っていますが、自由な時間には歌劇場でノルマの練習をしている今日この頃です。3月に日本で歌わせていただくのを楽しみにしています」



     *     *     *

歴史的なディーヴァ(歌姫)が歌い継ぎ、人間の深い想いが宿ったオペラ史上屈指のヒロインのひとり、ノルマ。オーチャードホールでの大村博美の出演日は3月17日(土)です!

▼大村博美、ファン待望のノルマ!
《東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ》V.ベッリーニ『ノルマ』(セミ・ステージ形式) - 東京二期会

 2018年3月17日(土)17:00/18日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
 (※大村の出演日は17日)

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
 
 

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~1/29(月)は【二期会NewFace】岡田麻里&相山潤平 ニューイヤーコンサート~寒さ忘れる甘く熱き愛の調べ~

新橋にある音楽レストラン、アルテリーベ東京では、「月曜日は新橋でオペラ!」を合言葉に、今後の活躍が期待される若手歌手によるディナー企画「月曜フレッシュコンサート」シリーズを開催しています。
新春を彩る、本年の二期会New Face登場初回は1月29日(月)。ソプラノ岡田麻里(おかだ まり)とテノール相山潤平(あいやま じゅんぺい)、二人の期待の新鋭が、晴れやかな歌声をお届けします。

コンサートに向けて出演の二人に話を聞きましたので、ご紹介いたします。

   *   *   *


ソプラノ
岡田麻里
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

はじめまして、ソプラノの岡田麻里と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
ミュージカルの舞台を観たことがきっかけで声楽を始めました。声楽を極めていくうちにすっかりオペラに魅了され この道で生きていく事を決めました。

 
――声種やレパートリーについて教えて下さい。

私の声種はリリックソプラノです。叙情的な表現を得意としています。

――コンサートのテーマやポイント、そして共演者をご紹介下さい。

今回は、1月にコンサートをさせていただけるということで『ニューイヤー』の言葉を入れることを相山さんと一致して決めました。新年にふさわしく華やかなコンサートしたいです。
相山さんは、イタリア人のような明るさでレパートリー等で相談にのってくださり、いいプログラムに仕上がりました。今回初めてコンサートでご一緒させていただきますが とても楽しみにしています。

   *   *   *


テノール
相山潤平
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

私は、宇都宮大学農学部で林業の勉強をしておりました。18歳の時に「三大テノール」の公演を観て、激しく感動し、一念発起で進路変更。国立音楽大学と同大学院を修了後、イタリアに留学致しました。

 
――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?

当初から声種はテノールリリコとは言われておりましたが、イタリアの作品を中心に軽快なものから重厚なものまで柔軟性をもって取り組んでおります。声に合っていると思うのは『ランメルモールのルチア』エドガルド役と『ラ・ボエーム』ロドルフォ役かと思いますが、どんな作品でも自分の声とキャラクターの可能性を探しながら表現することが課題だと思っております。日本でもまたイタリア滞在中も幸いなことに人の縁で助けられて今日もこうして歌わせて頂いております。今後は言語や時代にとらわれずいろんな作品に挑戦し、一人でも多くのお客様にお楽しみ頂けるよう精進したく思っております。

――今回のプログラムについて、そして共演者をご紹介下さい。

共演者のソプラノ岡田麻里さんとは研修でご一緒させて頂きました。モデルさんのような長身に加えてこの美貌、立派な美声と3拍子揃った逸材です。そんな彼女と共演でき、誰よりも間近で岡田さんの美声に酔えるこの機会に感謝しております。
今回のテーマは大分迷いましたが、「新」「初」というキーワードで、二人で構成を考えました(本当は美女と野獣にしたかったのですが)。私の選曲は、岡田さんからのリクエストを伺いつつ選びました。オペラが初めましてのお客様に、テノールの面白さを感じて頂けるような有名アリアと、岡田さんのソプラノの魅力が更に映えるソロ、重唱をご用意致しました。

寒さが一番厳しい季節ですが、ピアノ相田久美子さんを交えての若々しい演奏とともに温もりひとときをお過ごし頂けましたら幸いです。

   *   *   *

是非ご予約はお早めに!皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第178回【二期会New Face】ソプラノ&テノール ニューイヤーコンサート
~寒さ忘れる甘く熱き愛の調べ~

日時:2018年1月29日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:岡田麻里(ソプラノ)、相山潤平(テノール)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 モーツァルト 『アルバのアスカニオ』より 「そうです、でも別の恋の炎を」
 ドニゼッティ 『愛の妙薬』より 「人知れぬ涙」
 モーツァルト 『コシ・ファン・トゥッテ』より 「もうすぐ腕に抱かれて」
                       ほか

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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Hakuju Hall「二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ」~今シーズンのラストは1月25日(木)開催!

今春、二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了した、若き歌手の声を聴くシリーズ Hakuju Hall「二期会モーニング ディーヴァ, ディーヴォ」。
今年度シリーズのラストがまもなく1月25日(木)に開催されます。そのラストを飾りますのは、ソプラノ髙品綾野とメゾソプラノ中川香里の二人。ピアノは木下志寿子がつとめます。
このたび髙品、中川よりコンサートに向けてメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。
 

■髙品綾野(たかしな あやの)
新春を迎え、この度のDiva Divoへ出演させていただけますこと大変嬉しく思います。
研修所を修了し、オペラ歌手としてのスタートラインにやっと立つことが出来ました。人の生き死にを描くオペラだからこそ困難がたくさんあるものだと再確認し、底知れない魅力を体感しながら、私らしい音楽をお届けできるよう精一杯演奏いたします。
ソプラノとメゾ、それぞれの音楽を楽しんでいただくために、聴きごたえたっぷりのプログラムとなっています。
ぜひ!私たちの歌声を会場に聴きにいらしてください。
 
■中川香里(なかがわ かおり)
メゾソプラノの中川香里です。毎年ハクジュホールで行われ、今年で5年目となるDIVADIVOモーニングコンサート。このような素晴らしい場で演奏出来る機会を頂く事が出来、大変光栄に思います。また、ソプラノの髙品綾野さんとは昨年11月の二期会本公演『こうもり』にて、役は違えどアンダースタディとして稽古場を共にしておりました。舞台上で共演するのは今回が初めてになります!女性同士の二重唱はあまり数は多くないのですが、色々案を出し合い、私達二人が背伸びをせず魅力を伝えられるであろう曲を選びました。
11:00開演と少し早いコンサートになりますが、皆様のランチの会話に少しでも花を添えられるよう(笑)精一杯歌わせて頂きます!

      *     *     *

昨年11月の東京二期会オペラ劇場『こうもり』ではそれぞれロザリンデ役・オルロフスキー役のアンダースタディとして、稽古から本番までの長い時間を共にし、研鑽を積んで参りました。
フランス語・日本語・ドイツ語・イタリア語とバラエティに富んだプログラムをぜひお楽しみ下さい。


左から木下、中川、髙品

■■■ 公演情報 ■■■
二期会モーニング ディーヴァ, ディーヴォ <第15回>
二期会新星トップ6名による、ときめきのデビューコンサート!

日時:2018年1月25日(木) 11:00開演(10:30開場) ※休憩なし約1時間
会場:Hakuju Hall (ハクジュホール)
料金:全席自由 500円(税込)
出演:髙品綾野(ソプラノ)、中川香里(メゾソプラノ)、木下志寿子(ピアノ)
予定プログラム:
・ドリーブ:歌劇『ラクメ』より “マリカよ、いらっしゃい~ジャスミンが咲くドームへ”(花の二重唱)〔髙品&中川〕
・朝岡真木子:花のなみだ(西岡光秋 詩)〔髙品〕
・マーラー:ハンスとグレーテ /ぼくの歌を覗きこまないで〔中川〕
・プッチーニ:歌劇『ラ・ボエーム』より “私の名はミミ”〔髙品〕
・ロッシーニ:歌劇『チェネレントラ』より “悲しみと涙のうちに生まれて”〔中川〕
・J.シュトラウス:喜歌劇『こうもり』より “故郷の歌を聴けば”〔髙品〕
・R.シュトラウス:歌劇『ばらの騎士』より “光栄にも気高く美しき花嫁に”〔髙品&中川〕
※曲順不同 
※曲目は変更になる場合がございます。予めご了承くださいませ。

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協賛:株式会社ドラジェ
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第15回 二期会モーニング ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
 10:00~18:00(火~土/祝日・休館日を除く)
 
 

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「エルザは非常に人間的な役だと思います」~東京二期会オペラ劇場2月公演『ローエングリン』エルザ役、林 正子インタビュー

2018年2月公演『ローエングリン』エルザ役に出演するソプラノ林 正子。
近年の東京二期会オペラ劇場公演では、『サロメ』『ダナエの愛』『ナクソス島のアリアドネ』とR.シュトラウス作品の公演で常にタイトルロールを飾っています。
オペラ歌手としてのキャリアのスタートから、『リエンツィ』イレーネ、『タンホイザー』ヴェーヌスとワーグナー・オペラに出演。二期会オペラ主役デビューは、創立50周年記念の金字塔『ニュルンベルクのマイスタージンガー』エーファと、そのスケールの大きな歌唱に高い評価と更なる期待が寄せられていた林。今回、待望のエルザで登場します。
まるで実在の人物と向かい合うように、これから演じるヒロインと向かい合い、融合していく林 正子。今回のエルザに向けての話を聞きました。
1月21日開催の〈二期会プレ・マチネ〉にも登場する予定ですので、より詳しい話が聴けるかも!あわせて御期待ください。



Q. 林さんにとって、今回のエルザはどんな人物ですか?
――悲劇のヒロインとして描かれるけれど、もっと深い何かがある感じ。歌詞を見てもわかる通り、自分の信念を高貴に持っている人だと思います。ここから先は演出家とのお話し合いになりますが、私としては、エルザがどのあたりからその信念をぐらつかせることになるのかが非常に楽しみです。
人間は弱い生き物ですね、オルフェウス然り、浦島太郎然り。駄目だと言われると、やりたくなってしまうのです、残念ながら。エルザは非常に人間的な役だと思います。

Q. オペラ『ローエングリン』の魅力を。
――男のロマンでしょうか(笑)?
どのテノールに聞いても、一度はやりたいオペラとして名前が上がります。〈結婚行進曲〉など、耳馴染みのある曲も多く散りばめられていますから、とても楽しめる作品だと思います。演出の深作さんも、最愛の作品とされていますので、日本人の繊細さを活かした舞台となるのではないでしょうか。

Q. では、林さん自身の公演への意気込みを
――前回のローエングリン公演は1979年。その時の公演での先達の活躍に恥じないように、エルザを演じたいと思います。劇場でお会いすることを楽しみにしております。

▼林 正子も出演~1月21日(日)はドイツ文化センターへ!『ローエングリン』プレトークのご案内はこちら
1月21日(日)開催!開局20周年クラシカ・ジャパンpresents〈二期会プレ・マチネ〉映画監督 深作健太と『ローエングリン』~今、僕が考えていること - オペラの散歩道(二期会blog)

▼2月21日(水)プレミエ!『ローエングリン』公演詳細はこちら 《チケット絶賛発売中!》
2018年2月公演 R.ワーグナー『ローエングリン』 - 東京二期会オペラ劇場

 2月21日(水)18:00/22日(木)14:00/24日(土)14:00/25日(日)14:00

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【ソプラノ林 正子 東京二期会オペラ劇場 名シーン集】(撮影:三枝近志)

 2010年 ベルリオーズ『ファウストの劫罰』

 2011年 R.シュトラウス『サロメ』

 2013年 ライマン『リア』

 2015年 R.シュトラウス『ダナエの愛』(深作健太演出・舞台上演日本初演)

 2015年 R.シュトラウス『ダナエの愛』(深作健太演出・舞台上演日本初演)
 
 

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東京二期会オペラ劇場2月公演『ローエングリン』テルラムント役・大沼徹 動画メッセージ「悪役にも‘華’がある」

2010年ヴェルディ『オテロ』イアーゴ役で衝撃的な東京二期会オペラ劇場デビューを飾ったバリトン大沼 徹。その後も、『サロメ』ヨカナーン、『パルジファル』アムフォルタス、『こうもり』ファルケ、『ホフマン物語』リンドルフ他4役、『ダナエの愛』ユピテル、『トリスタンとイゾルデ』クルヴェナールと、二期会の舞台だけでも毎年のように大役を任され、深い印象を与える演唱を重ねてきました。
今回の『ローエングリン』では、フリードリヒ・フォン・テルラムント伯爵。妻オルトルートの言うがまま、ゴットフリード公とその姉エルザを陥れ、ブラバント公国の最高実権を握る男です。しかし、夢の中に救いを求めるエルザの前に現れたひとりの騎士ローエングリンとの対決に破れ、身を滅ぼします。
2015年『ダナエの愛』で、演出 深作健太、指揮 準・メルクルとの協働も経験しています。今回の役作りと深作、メルクル両氏の魅力について話を聞きました。
動画メッセージでどうぞ!



【バリトン大沼 徹 東京二期会オペラ劇場名シーン集】


2010年2月『オテロ』イアーゴ


2011年2月『サロメ』ヨカナーン


2012年9月『パルジファル』アムフォルタス


2015年10月『ダナエの愛』(舞台上演日本初演)ユピテル


2016年9月『トリスタンとイゾルデ』クルヴェナール
 
 
▼2月21日(水)プレミエ!『ローエングリン』公演詳細はこちら 《チケット絶賛発売中!》
2018年2月公演 R.ワーグナー『ローエングリン』 - 東京二期会オペラ劇場

 2月21日(水)18:00/22日(木)14:00/24日(土)14:00/25日(日)14:00

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2018年2月『ローエングリン』オルトルート役で二期会デビュー!
ソプラノ中村真紀にインタビュー

2月公演『ローエングリン』にオルトルート役で二期会デビューを決めるソプラノ中村真紀。
デビュー公演に先駆けて、今月21日には『ローエングリン』プレ・コンサートともなる、浜離宮朝日ホールのランチタイムコンサートに、同ローエングリン役 小原啓楼(テノール)、エルザ役 林 正子(ソプラノ)、テルラムント役 大沼 徹(バリトン)とともに出演します。

これまでにハンガリーのリスト音楽院、また時を経てイタリアのボローニャで研鑽を
積んできました。デビューに向けて、「中村真紀の今」を聞きました。

【Q1】
2月公演『ローエングリン』オルトルート役で出演するソプラノ中村真紀さん。まずは、ブダペスト、ボローニャでの研修時代のことを。


ソプラノ 中村真紀
【A1】
リスト音楽院には、今から10年以上前に留学しておりました。私の場合ですが、一番最初に歌を学ぶ場として、イタリアでもドイツでもなくハンガリーだったことはとても幸せな事でした。時代も良かったのだと思います。まだEUに加盟する少し前で、物価は日本のほぼ半分。学生達の多くはコンピュータや携帯を今のように持ててはおらず、楽譜すら、全て図書館でコピーをして勉強している状態でした。音源もほとんどなく、彼等の奏でる音は、楽譜から感じるものをそのままあらわしているという印象でした。なんとなくどこかで聴いたことがある、と思いながら勉強する、ということがないのです。彼等一人一人が楽譜と対話し生み出す音楽です。とんでもない解釈のものも多く聴きましたが、時々出会える、宝石の塊のような音楽には感銘を受けました。何の、誰の真似でもない唯一無二の音楽を聴いたのは、後にも先にも、リスト音楽院で学んでいる時だけだったような気がします。本物の音楽とはどういう事かを、理屈ではなく学びました。そして、同じヨーロッパの国でありながら、ハンガリー人はイタリア、ドイツ、フランスなどのオペラ曲を歌うとき、外国人として歌います。留学当初、言語能力も容姿も劣る日本人の自分に、自信なく失望していましたが、ヨーロッパの中で外国人として歌を学んでいる彼等と過ごすうち、オペラ歌手を志す日本人の自分の可能性を感じることができるようになりました。その後、帰国して新国立劇場で研修し、2010年からのイタリア留学の折には、あるがままでいられたような気がいたします。楽譜から離れてなおその言語を使って生活が出来ることは、その都度未熟さを感じつつも嬉しい日々でした。


【
Q2】
オルトルートは、ブラバント候の摂政テルラムントの妻でありながら、異教徒で魔術使い。エルザ姉弟を貶めようとします。中村さんは、どのような役と考えていますか?

【A2】
オペラに登場する女性の中で、これほどの悪役は中々見つからないかと。本当に難しく、挑戦の役だと思っています。物言いも行動力も男勝りですが、女性特有のいやらしさを細胞のあちこちに散りばめているような人間です。ふだんならば、1つの役を勉強していくうちに、なんとなく、この人はこんな見た目かしら、とか、こんな事が好きかしら、などと自然に考えているのですが、このオルトルートに関しては、どうも浮かんでこないんです。曖昧な輪郭がぼやっと目の前にあるだけというか…これから少しずつ形や色が見えてくるのを楽しみにしたいと思います。
オルトルートにとっては、物語の中で起こす行動の全てが正義です。彼女が何故この様な人間にならなければいけなかったのか、異教徒として、筆舌尽くしがたい苦しみを味わってきたであろう彼女の辿ってきた道を想像し、彼女の悪を堂々と正義として表現できればと思います。

【
Q3】
12月21日には、浜離宮朝日ホールで、リヒャルト・シュトラウスの歌曲も披露します。シュトラウス歌曲の魅力はなんでしょうか?

【A3】
私にとっての魅力は、詩の一言一言がそのまま音になっている事です。言葉通りに音が流れていて、あぁ、この言葉だからこの音なんだな、と自然に思う事ができます。そして、大げさでない美しさが素敵だなぁと思います。可笑しいけれどあっさりしていたり、悲しいけれど潔かったりします。

【Q4】
東京二期会の本公演に向けて意気込みを!

【A4】
私は、深作健太さんの演出された『ダナエの愛』を観て以来、いつか必ず深作さん演出の舞台に立ちたい!と思ってきました。ですから今はただ、稽古がはじまるのを心待ちにしています。
今回、はじめての二期会公演、はじめてのオルトルート、はじめて尽くしですが、気負わずに、今の自分のオルトルートができればと思います。
皆さま、ワーグナーを愛する方も、そうでない方も、是非劇場に足をお運びくだされば幸いです。必ずや面白いものになると確信しています!

■■■ 公演情報 ■■■
【浜離宮ランチタイムコンサートvol.167】
東京二期会オペラ劇場「ドイツ・ロマン派の森」

ドイツ詩情の世界へいざなうロマンティック・コンサート
日時:2017年12月21日(木) 11:30開演(11:00開場)
会場:浜離宮朝日ホール
   (都営大江戸線「築地市場駅」A2出口すぐ)
料金:全席指定 2,900円
出演:林 正子(ソプラノ)、中村真紀(ソプラノ)、
    小原啓楼(テノール)、大沼 徹(バリトン)、
    大藤玲子(ピアノ)
予定曲:ワーグナー『ローエングリン』ハイライト
     〈エルザの夢〉
     〈オルトルートの復讐の誓い〉
     〈婚礼の二重唱〉
               ほか
お問合せ・ご予約:
  朝日ホール・チケットセンター 03-3267-9990
  (日・祝除く10:00~18:00)

▼ランチタイムコンサートの詳細はこちら
【浜離宮ランチタイムコンサートvol.167】東京二期会オペラ劇場「ドイツ・ロマン派の森」|コンサート情報 - 浜離宮朝日ホール
 
 
▼2月21日(水)プレミエ!『ローエングリン』公演詳細はこちら 《チケット絶賛発売中!》
2018年2月公演 R.ワーグナー『ローエングリン』 - 東京二期会オペラ劇場

 2月21日(水)18:00/22日(木)14:00/24日(土)14:00/25日(日)14:00
●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
 
 

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Hakuju Hall「二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ」~次回開催は11月16日(木)

今春、二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了した、若き歌手の声を聴くシリーズ、Hakuju Hall「二期会モーニング ディーヴァ,ディーヴォ」。
今シーズンの第二弾は、11月16日(木)に開催されます。このたびのコンサートに向けて出演の二人よりメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。
 

■郷家暁子(ごうけ あきこ)
メゾソプラノの郷家暁子と申します!
メゾという声種は、オペラの中で主役を演じる事よりも、少年やオバさんなどの名脇役として出演する事が多く、折角オペラに出演してもアリアを歌わないで終わってしまう事も多々あります。
主役だとしても、妖艶な女性や人妻、少年など少しクセのある役が多いので、声だけでなく、演技力、その他様々な要素が求められる声種です。
今回は歌曲はもちろん、メゾの持ち味をたっぷりお聴かせできるアリアも入れてみましたので、お楽しみ頂けたらと思います。
そして、また劇場でお会い出来る事を楽しみにしております!
 
■的場正剛(まとば まさたか)
この様な素晴らしい舞台に出演させて頂けますこと、非常に光栄に思っております。
普段、舞台上でもあまりお近付きになる事のないメゾソプラノとバリトン。どんなプログラムになるのかと思っておりましたが…案の定、タールの様に濃い(笑)プログラムが出来上がりました。オペラ、フランス、ロシア、日本歌曲と盛りだくさんの内容になっております。
共演させて頂きます郷家さんとはクラスが違い、今回初共演。どんな舞台になるか私も楽しみです。低声ならではの哀愁が渦巻く予感・・・!! 初冬の寒さを濃く、そして熱い歌声で吹っ飛ばして頂けるよう全力で歌わせて頂きます。ご来場、お待ちしております!

      *     *     *

繊細な音楽性と多彩な演技力を持つ期待のメゾソプラノ郷家暁子と、端整で深みのあるバリトン的場正剛の歌声をぜひお聴きください!


ピアノ荻原萌子(写真左)と郷家、的場 3人揃って、ハイっ!

■■■ 公演情報 ■■■
二期会モーニング ディーヴァ, ディーヴォ <第14回>
二期会新星トップ6名による、ときめきのデビューコンサート!

日時:2017年11月16日(木) 11:00開演(10:30開場) ※休憩なし約1時間
会場:Hakuju Hall (ハクジュホール)
料金:全席自由 500円(税込)
出演:郷家暁子(メゾソプラノ)、的場正剛(バリトン)、荻原萌子(ピアノ)
予定プログラム:
・山田耕筰:この道(北原白秋 詩)〔郷家〕
・信時 潔:丹沢(清水重道 詩)〔的場〕
・山田耕筰:鐘がなります(北原白秋 詩)〔郷家〕
・中田喜直:木兎(三好達治 詩)〔的場〕
・アーン:クロリスに〔郷家〕
・チャイコフスキー:ただあこがれを知る者だけが〔的場〕
・デュパルク:旅への誘い〔郷家〕
・ロッシーニ:歌劇『セヴィリアの理髪師』より二重唱 “それじゃ私だわ”〔郷家&的場〕
・ビゼー:歌劇『カルメン』より “諸君の乾杯を喜んで受けよう”(闘牛士の歌)〔的場〕
・ビゼー:歌劇『カルメン』より “ハバネラ”〔郷家〕
・ベッリーニ:歌劇『清教徒』より “ああ!永遠に私は貴方を失った”〔的場〕
・マスネ:歌劇『ウェルテル』より “ウェルテルよ、だれが言えましょうか”(手紙の歌)〔郷家〕

主催:Hakuju Hall/株式会社白寿生科学研究所
協賛:株式会社ドラジェ
協力:二期会オペラ研修所
後援:公益財団法人東京二期会

▼コンサート詳細ページはこちらをご覧ください
第14回 二期会モーニング ディーヴァ, ディーヴォ - Hakuju Hall

▼ご予約・お問合せは
Hakuju Hall チケットセンター 03-5478-8700
 10:00~18:00(火~土/祝日・休館日を除く)
 
 

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東京二期会11月公演『こうもり』でオペラ初舞台!フロッシュ役イッセー尾形インタビュー!

11月22日(水)から日生劇場で開幕する東京二期会オペラ劇場『こうもり』。本公演で看守フロッシュ役にてオペラ初舞台を踏む俳優イッセー尾形にインタビューいたしました!聞き手・音楽評論家の室田尚子さんによる、当ブログオリジナル原稿を、ぜひご一読ください!

    *     *     *

「断る理由が見つかりませんでした」
『こうもり』でフロッシュに挑戦する俳優のイッセー尾形さんに聞く

[聞き手・室田尚子](写真はイッセー尾形最近の公演から「妄ソーセキ劇場」)

 アンドレアス・ホモキ演出、ベルリン・コーミッシェ・オーパーとの提携公演によるオペレッタ『こうもり』にフロッシュ役で登場するのが、俳優のイッセー尾形さんだ。1980年代から舞台、テレビ、映画などで幅広く活躍。特に一人芝居の舞台は世界中で公演を重ね大絶賛を浴びた。一度見たら目に焼き付いて離れないその独特の存在感に魅了された人も多いのではないか。そんなイッセー尾形さんがどんなフロッシュを演じるのか興味津々だが、イッセーさんご自身にとってもオペラの世界には初めて足を踏み入れることになる。


「抗夫」釧路公演(撮影:江森康之)

 「先日、二期会の『蝶々夫人』の舞台を拝見したのですが、歌声が体の表面を突き抜けて奥底まで迫ってくる、そのすごさに驚きました。芝居は感情がとてもダイレクトに伝わりますが、オペラは違う。リアルなものをいったん“歌唱”という抽象的なものに変換してから届ける。いってみれば矛盾していて芝居よりずっと間接的なのに、それがあれほどの力を持って届いてくる。そのことにたいへん衝撃を受けました。」

 「音楽によってドラマを描く」というオペラの特質をいっぺんに把握してしまったイッセーさん。さすがである。ではそんなオペラの舞台に自身が立つきっかけは何だったのだろうか。

 「去年、『DNA-SHARAKU』というミュージカルに出演して、音楽のあるものっていいなあ、と思っていたら今回のオファーが来たというタイミングで、僕にとっては断る理由が見つからなかった(笑)。僕自身は庶民レベルの人物をずっと演じているので、オペラという大きな世界との対比をお客様に見せられたら面白いと思っています。」

 今回のフロッシュという役柄は、『こうもり』の中で唯一歌わない役だ。伝統的にウィーンの舞台でも俳優が演じ、観客の笑いを一手に引き受けるような存在である。イッセーさん、すでにフロッシュについて様々な考えをめぐらせているようだ。


「草枕」練馬公演(撮影:佐野 桃)


「明暗」練馬公演(撮影:佐野 桃)

 「フロッシュは第3幕になって登場する人物で、それまでに起こったドラマの内容を何も知りません。さらに刑務所の看守という世の中から隔離された場所で生きている。そして歌わない。つまり彼はこの作品の中で唯一、すべてのことから“外されている男”なんです。そんな“外されている男”が『陽気だ!』と叫んでいるという大いなる逆説をどう演じるかが、いちばんのテーマだと思います。」

 この見方は慧眼だ。従来、『こうもり』の中でフロッシュが登場する第3幕冒頭は、ある種の「息抜き」というか、「ストーリーとは関係ないお笑いのシーン」という位置付けだったが、彼の存在をどう描くかによっては、ドラマ全体の意味が大きく転換する可能性すら秘めていることになる。


「門」釧路公演(撮影:江森康之)

 「さらにもう少し推し進めて考えてみると、この『こうもり』のドラマの後で、オーストリアを長年支配して来たハプスブルク家は凋落し、変わってヒトラーという男が登場する。上流社会が没落して平民出身の男による全体主義の時代がやってくるという予感が、まさに上流社会から軽視されているフロッシュという男に投影されている気もするんです。そのあたりがニョロっと出せたらいいなあ、と。」

 フロッシュにヒトラーの影を読み取るとは!しかも「安易な時事ネタにはしない」という心配りも忘れない。
 何しろ「イッセー尾形」といえば「アドリブの名手」だ。これは従来にはない新しいフロッシュが観られるに違いない。お話を伺いながら、もう今すぐにでも舞台が観たくてたまらなくなってきてしまった。初日の幕は11/22、日生劇場で開く。


「道草」練馬公演(撮影:佐野桃)

    *     *     *

プレミエ(公演初日)まであと19日となった11月3日、いよいよ稽古に合流!

左から[フランク]杉浦隆大と山下浩司、[フロッシュ]イッセー尾形、[アデーレ]清野友香莉、[イダ]秋津 緑と辰巳真理恵







▼『こうもり』公演詳細ページはこちら
2017年11月<ベルリン・コーミッシェ・オーパーとの提携公演>J.シュトラウスII世『こうもり』 - 東京二期会オペラ劇場
11月22日(水)18:30/23日(木・祝)14:00/24日(金)17:00※/25日(土)14:00/26日(日)14:00 @日生劇場
※11/24(金)公演はプレミアムフライデー・スペシャル。S席15,000円→13,000円ほか 特別価格でご提供します!

▼チケットのお求め、お問合せは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約手数料0円、セブン-イレブン店頭決済&お受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~11/13(月)は菊地琴絵&吉田愼知子 ソプラノと巡る歌の旅

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Faceの登場は11月13日(月)。二人のソプラノ、菊地琴絵(きくち ことえ)&吉田愼知子(よしだ まちこ)がフレッシュな歌声を披露します!

今回も出演の二人にコンサートに向けて話を聞きましたので、ご紹介いたします。

   *   *   *


ソプラノ
菊地琴絵
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

はじめまして、ソプラノの菊地琴絵です。この度は歴史あるアルテリーベ東京のフレッシュコンサートに出演が叶いましたこと、心から嬉しく、また光栄に存じます。さて、多くの方がわたくしの名を初めて目になさったことと思いますので、自己紹介をさせていただきたいと思います。少し長くなりますが、お付き合いいただければ幸いです。
北海道は札幌で生を受け、大学卒業までを北の大地で過ごしました。目立ちたがり屋だった小さい頃の夢は「アイドル」。テレビの中で歌って踊って、ちやほやされる…きらびやかな世界に憧れを持っていました。しかし、歳を重ねれば厳しい現実も見えてくるというもの。心も身体も(思ったより)成長し、叶わない夢もあることを知りました。そんな高校二年生の春、クラシックの声楽家という新しい夢に出逢ったのです。テレビの世界に負けないほどの華やかさ、拍手喝采を一身に浴びるプリマドンナたち。わたしもそんな人間に…最初は些細なことがきっかけでした。今ではクラシックの歴史と伝統、技術追求の奥深さ、そしてほかの誰でもない自分の声で人に感動してもらえることなど、たくさんの魅力を感じています。

 
――声種やレパートリーについて教えて下さい。

私の声種はリリコ・ソプラノです。レパートリーには『コジ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージ、『椿姫』ヴィオレッタ、『ラ・ボエーム』ミミなどがあります。年齢とともに歌える役も変わっていきますから、世界は広がるばかりです。いずれにせよ、オペラ一本演じきる体力と技術の向上は欠かせません。

――コンサートのテーマやポイント、そして共演者をご紹介下さい。

今回のコンサートは「ソプラノと巡る世界の名曲たち」と銘打ち、主にヨーロッパ圏の言語となりますが、どこかで聴いたことがあるというような曲を多く演奏します。
一つのコンサートの中に複数の言語を演奏するという、なかなか面白いプログラムに仕上がりました。また二人のリリコ・ソプラノを聴き比べるという楽しみも味わっていただけることと思います。
共演者の吉田愼知子さんは研修所の同じクラスで、1年間共に切磋琢磨した間柄です。同じ声種ということで、勉強する役が一緒だったりと、吉田さんの歌を聴いて学ぶことも多くありました。お互いの良さを引き出し合うことのできる素敵なコンサートにするべく、練習を重ねています。秋の夜長、美味しいお料理と優雅な演奏のひとときをご用意して、皆様のお越しを心よりお待ちしております!

   *   *   *


ソプラノ
吉田愼知子
――自己紹介をお願いします。

ソプラノの吉田愼知子と申します。私は幼い頃から歌う事が大好きで、今は行かなくなったものの昔はよく一人カラオケに行っていたほどでした。高校一年生から本格的に声楽をはじめ、大学に入学し、初めて見た大学院オペラでとてつもなく感動したことを昨日の事のように覚えています。

 
――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?

私の声はリリック・ソプラノと呼ばれる声種です。将来的には大学院の修了試験でも歌わせていただいた『ラ・ボエーム』のミミなどを歌えたらと思いますが、どんな役でも自分の声で歌える芯のある歌手を目指しております。

――今回のプログラムについてお聞かせ下さい。

今回のテーマ「ソプラノと巡る~世界の名曲たち~」は、共演させていただく菊地さんと共に悩みに悩んで決めたテーマです。実は私たちは二人ともリリック系ソプラノで、レパートリーも若干被っております。そんな二人の歌いたい曲、是非皆様に聴いていただきたい曲を集めたところ名曲揃いのプログラムとなりました。なかなか盛り沢山なプログラムで今からドキドキワクワクです!是非お越しくださいませ!

――共演者をご紹介下さい。

共演させていただく菊地琴絵さんは、二期会研修所の同期でとても気心の知れた仲です。研修所の時からしっかり者で愉快な菊地さんと、ご縁を頂き二人でコンサートが出来ることをとても嬉しく思います。

   *   *   *

是非ご予約はお早めに!皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第170回【二期会New Face】ソプラノと巡る歌の旅 ~世界の名曲たち~

日時:2017年11月13日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:菊地琴絵(ソプラノ)、吉田愼知子(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 山田耕筰 「この道」
 プッチーニ 『ラ・ボエーム』より 「私の名前はミミ」
 グノー 『ファウスト』より 「宝石の歌」
 ドリーブ 『ラクメ』より 「花の二重唱」
                       ほか

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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「二期会サロンコンサート」2017シーズン:11/2(木)<Vol.193 As WE Like It~お気に召すまま~>出演者メッセージ

カワイ表参道コンサートサロンパウゼにて開催している「二期会サロンコンサート」シリーズは毎回大好評をいただいております。
秋を彩る11月2日(木)の公演は、「As WE Like It~お気に召すまま~」と題して、アメリカ歌曲、日本歌曲、ゴスペルとミュージカルメドレーをお楽しみください。
公演を前に出演者からメッセージが届きました。ぜひ皆様でお誘いあわせの上ご来場くださいませ。
 


ソプラノ
岩下晶子

ソプラノ
武井涼子

ピアノ
立神粧子

     *    *    *

ソプラノの武井涼子と岩下晶子です。
ピアニストの立神粧子先生とともに、11月2日のサロンコンサートを務めさせていただきます。
私たちが歌っていて心から楽しいと思える曲は、きっと聴いているお客様も楽しいと思う曲のはず!
こんな思い込みで、"As You Like It(お気に召すまま)"どころか、”As WE Like It"に、アメリカにゆかりのある日本の3人で音楽をお届けいたします。
アメリカ歌曲、日本歌曲、そしてゴスペルとミュージカルメドレー!
ゴスペルとミュージカルメドレーは今回私たちのために次郎丸智希さんが編曲くださいました。
皆様と共に、前半格調高く、後半ワクワクな二時間を創り上げられたらとても幸せです!
場所も表参道駅近く。週の後半、木曜日の夜を、是非私たちと共に満喫して下さいませ。

     *    *    *
 

salon193_thumb.jpg
チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会サロンコンサート 2017-2018シーズン
Vol.193 As WE Like It ~お気に召すまま~

日時:2017年11月2日(木) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン パウゼ
料金:全席自由 3,500円(税込・1ドリンク付き)
◆ドリンクチケットをご入場時にお渡しします。開演前と休憩時にソフトドリンクまたは赤白ワインでお寛ぎいただけます。
出演:岩下晶子(ソプラノ)、武井涼子(ソプラノ)、立神粧子(ピアノ)
演奏予定曲目:
  H.パーセル(B.ブリテン補)「Sound the Trumpet」
  R.クィルター「Weep you no more sad fountain」
  A.コープランド「Going to Heaven!」
  S.バーバー「Solitary Hotel」
  C.T.グリフィス「The Lament of Ian the Proud」
  N.ロアム「Alleluia」
  團 伊玖磨「舟唄(片戀)」(北原白秋 詩)
  平井康三郎「平城山」(北見志保子 詩)
  武満 徹「死んだ男の残したものは」(谷川俊太郎 詩)
  中田喜直「サルビア」(堀内幸枝 詩)
  次郎丸智希・編「ミュージカル・メドレー」  ほか

 
▼公演ページはこちら
二期会サロンコンサートVol.193 As WE Like It ~お気に召すまま~|コンサートラインアップ - 東京二期会

▼お問合せ・ご予約は
二期会チケットセンター TEL 03-3796-1831
 
 

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~10/30(月)は内田稚菜&中野瑠璃子 ~女心と秋の夜~

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Faceの登場は10月30日(月)。二人のソプラノ、内田稚菜(うちだ わかな)&中野瑠璃子(なかの るりこ)がフレッシュな歌声を披露します!

今回も出演の二人にコンサートに向けて話を聞きましたので、ご紹介いたします。

   *   *   *


ソプラノ
内田稚菜
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

初めまして。愛知県犬山市出身、ソプラノの内田稚菜と申します。
幼い頃からピアノを習っており、いつも音楽が側にいる環境で育ちました。中学生の頃に出会ったピアノの先生に声楽を勧められ、元々歌うことが大好きだったことから声楽の道へ飛び込みました。

 
――声種やレパートリー、目指している役や舞台等を教えて下さい。

私の声種はソプラノの中でもリリコです。様々な役柄に挑戦したいと思っておりますが、一番の目標は「蝶々夫人」です。日本人ならではの蝶々さんを目指していきたいです。

――コンサートのテーマや選曲のポイントをお願いします。

コンサートのタイトルにもあるように、女心と秋をテーマにした曲を選曲しました。
大好きな日本歌曲から、それぞれの得意とするオペラアリアまで、幅広くなっております。

――共演者をご紹介下さい。

中野さんは研修所の同期でした。しかし、同じクラスではなかったので、今回ご一緒できるのがとても楽しみです。ソプラノ同士の美しいハーモニーを楽しんでいただけると思います。

   *   *   *


ソプラノ
中野瑠璃子
――声楽の道に進むと決めたときのことを教えて下さい。

大学4年生になるまで、ミュージカルとオペラの道を迷っていました。もともとはミュージカル俳優に憧れて歌をはじめたので…ですが、大学4年次、オペラの授業で先生方からご指導いただき、グッとオペラの魅力に引き込まれたこと、また、歴史とともにあり、今も昔も、そしてこれからも愛されるであろうオペラの世界で生きていきたいと強く思ったことにより、この道を進もうと決意しました。

 
――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?

今の私の声種はソプラノ・リリコ・レッジェーロと判断しています。大学時代、そして研修所ではソプラノ・リリコのレパートリーを中心に勉強して参りましたが、最近になって、リリコ・レッジェーロのレパートリーを歌わせていただいています。研修所を修了した後にウィーンで受けたレッスンが大きな転機となりました。ゆくゆくは椿姫のヴィオレッタやトスカなど、リリコのレパートリーを歌いたいと憧れていますが、今は夜の女王など、高音やアジリタを使うレパートリーに力を注いでいます!また、小学生の頃からストリートダンスやバレエ、ジャズダンスなど、様々なダンスを勉強してきましたので、歌って踊れるオペレッタの舞台でも歌わせていただけたら嬉しいです。

――今回のプログラムについてお聞かせ下さい。

秋真っ盛りの夜、しかもソプラノ2名のコンサートということで、「女心と秋の夜」と題し、秋や女心をテーマにした曲を中心に選曲しました。
正直、ソプラノが2人というのはちょっと選曲に困るのです。特に私たちはレパートリーも若干被るかも…と思い、悩みに悩みました。
しかし今回は遠慮なく、ソプラノらしい、熱く激しい女心が表現された名曲の数々を、時間が許す限りお届け致します。
これでもかっ!というほどのエネルギッシュなソプラノ2人による、これぞまさしく競演。お楽しみいただけましたら幸いです!

――共演者をご紹介下さい。

内田稚菜さんとは今回はじめてご一緒させていただきます。コンサートの選曲に関して、内田さんが沢山アイデアをお持ちだったのでとても助かりました。10月『蝶々夫人』で、題名役のアンダースタディも努められたということで、今回の『蝶々夫人』のアリアは大注目ですね。私も楽しみにしています。

   *   *   *

是非ご予約はお早めに!皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第168回【二期会New Face】女心と秋の夜

日時:2017年10月30日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:内田稚菜(ソプラノ)、中野瑠璃子(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 ドビュッシー 「スペインの歌」
 フォーレ 「この世ではいかなる魂でも」
 プッチーニ 『蝶々夫人』より 「ある晴れた日に」
 カールマン 『チャールダーシュの女王』より「ハイヤー、山こそ我が故郷」
                       ほか

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
※…都合により当公演のピアニストが当初発表の 髙田恵子 より 相田久美子 に変更となりました。何卒ご了承くださいませ。
 
 

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開幕目前!『蝶々夫人』~蝶々夫人のメモリアル公演を迎えるソプラノ大村博美からのメッセージ「日本人であることに誇りをもって歌っていこう」

世界中の歌劇場で蝶々夫人を演じ、多くの人々を魅了してきたソプラノ大村博美。
10月6日(金)、栗山昌良演出の東京二期会の舞台に初めて立ちます。いよいよあと数日となりました!

去る9月16日に大村は日本の稽古場をいったん離れ、バルト三国のラトヴィア国立歌劇場にて『蝶々夫人』の舞台に立ちました。




ラトヴィア国立歌劇場の公演より

▼ラトヴィア国立歌劇場のウェブサイトの『蝶々夫人』公演ページ
Production / Madama Butterfly - Latvian National Opera

今後も、11月にカナダのマニトバ・オペラ、12月にはふたたびラトヴィアを訪れて蝶々夫人を演じます。これまでに、大村は祖国を含め12カ国で同役を歌ってきました。

▼2014年シドニーハーバーオペラ『蝶々夫人(バタフライ)』公開映像
ムービー|ピックアップ・アーティスト Vol.35 大村博美 - 二期会21

そして、今年、日本で大きな金字塔を打ち立てます。
来る10月15日(日)、東京での2度の舞台に立った後の佐賀県鳥栖市での公演で、ちょうど100公演目の蝶々夫人を迎えます。

◆大村博美からのメッセージ◆
「100回目の公演を蝶々夫人の舞台の長崎のある九州の佐賀県で迎える、という事がなんだかとても嬉しく、日本人である自分、という事に誇りを持ってこれからも歌っていこう、という決意を新たにしています。
これまでに色々な国々で現代風演出も 伝統的演出も、色々な演出家、指揮者の方々と歌ってきましたが、毎回、"蝶々さんの心がお客様に伝わりますように", "プッチーニが喜んでくれる舞台ができますように" と願いながら歌ってきました。毎回、初めて蝶々夫人を歌うように新鮮な気持ちでやっています。
今回の蝶々夫人の日本での舞台は、蝶々夫人をこよなく愛されている栗山昌良先生の、日本人の魂に迫る、蝶々夫人の魂の美しさを描く素晴らしい演出です。
100回目の公演をこの素晴らしい演出でさせていただけることに、感謝と喜びを感じながらつとめさせていただきたいと思います。」


東京交響楽団とのオーケストラ・リハーサルを終えて(大村博美出演組のキャストたちと)

▼大村博美の出演日は〔東京〕10月6日(金)・8日(日)&〔鳥栖〕15日(日)!
〈二期会名作オペラ祭〉G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場
 2017年10月6日(金)・7日(土)・8日(日)・9日(月・祝) 東京文化会館大ホール
〈二期会オペラ〉G.プッチーニ『蝶々夫人』<鳥栖公演> - 東京二期会
 2017年10月15日(日) 鳥栖市民文化会館大ホール(佐賀県)

▼9月30日(土)~チケット一般発売!大村博美の『ノルマ』は3月17日(土)出演!
〈東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ〉V.ベッリーニ『ノルマ』 - 東京二期会
 2018年3月17日(土)・18日(日) Bunkamuraオーチャードホール

▼東京二期会オペラ劇場公演 ご予約・お問合せは
二期会チケットセンター  オンラインで座席予約可・登録不要
 TEL03-3796-1831(月〜金10:00〜18:00、土10:00〜15:00、日祝休)
 
 

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『蝶々夫人』の稽古場から~シャープレス今井俊輔からのメッセージ「シャープレスの葛藤を表現」

東京二期会オペラ劇場〈二期会名作オペラ祭〉『蝶々夫人』初日まで残り1週間を切りました。
本日は、劇場入りを間近に控えるシャープレス役の今井俊輔(10/7・9出演)に、作品の魅力を聞きました。


写真中央が今井俊輔

――『蝶々夫人』の魅力はどのように感じていますか?

今井: 演出の栗山先生もおっしゃっているように、この作品はプリマ・ドンナ・オペラです。主役である蝶々さんが中心にいて、その周りの人物がさまざまな関係を表現することで、蝶々さんの性格描写やその背景にあるもの、または内面にあるものが描かれていくのです。
最終的に蝶々さん自身がどのように振舞うことになるのかというのが、とても楽しみなオペラです。

――今井さんにとっては、シャープレスは当たり役のひとつと思います。どんな人物でしょうか。

今井: 私の演じるシャープレスは、もう何年も日本に滞在している領事官の役で、社会的地位の高い役です。立場上は、ピンカートンと蝶々さんの現地結婚を認めるのですが・・・・・・いっぽうで人間シャープレスとしてはこの結婚に一抹の不安を抱いている。領事として、いわゆる「見て見ぬふり」をすることになります。

――シャープレスの見どころを教えてください。

今井: 見どころ聴きどころは、やはり2幕の、蝶々さんに手紙を届けるシーンですね。
ここは、シャープレスがピンカートンから受け取った手紙を、「どのように言えば蝶々さんに理解してもらえるだろうか」、「どうすれば蝶々さんの心があまり傷つかないで済むか」、という葛藤に悩みながら、蝶々さんの家に入っていきます。
笑顔と優しさだけは失わず、淡々と手紙の内容を伝えていく、シャープレスとしては2幕が見どころかな、と思います。

皆様のご来場お待ちしております!

 
▼今井俊輔の出演日は、10/7(土)と9(日) 《7日のS席、9日のD席売切れ!お急ぎください!》
〈二期会名作オペラ祭〉G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場
 2017年10月6日(金)・7日(土)・8日(日)・9日(月・祝) 東京文化会館大ホール

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『蝶々夫人』の稽古場から〜シャープレス与那城 敬からのメッセージ「日本人にしかできない『蝶々夫人』を」

東京二期会オペラ劇場〈二期会名作オペラ祭〉『蝶々夫人』初日まで残り10日となりました!
いよいよ迫る開幕に向けて、稽古場からできるかぎりキャスト・メッセージをお伝えしていこうと思います。
本日は、シャープレス役のバリトン与那城 敬がインタビューに答えてくれました。



——『蝶々夫人』のどこに魅力を感じていますか?

与那城: やはり我々日本人にとっては、日本の長崎を舞台にしたオペラであるということが一番魅力を感じる部分かと思います。
また、〈さくらさくら〉〈お江戸日本橋〉〈君が代〉等、日本の音楽がプッチーニによって採り入れられているのも興味深いですね。

——今回の二期会『蝶々夫人』のシャープレスを稽古してみて感じることは?

与那城: シャープレスは常に思慮深く、人間愛に溢れた人物として描かれています。客観と主観の狭間で悩みつつ、アメリカ大使という立場で行動する姿は人間的な懐の深さも感じられます。
特にスズキに対して「ケイトに子供を託して欲しい」と頼むシーン(3幕3重唱導入部)は、蝶々さんの苦悩を理解しながらも言わなければならないのですが、音楽的には大変美しいメロディーが与えられています。
またピンカートンに「行きたまえ、真実は彼女ひとりで知るのが良い」と語るシーンもシャープレスの寛容さが表れていて、非常に深い言葉です。
どちらも難所ですが重要な聴かせどころなので大切に表現したいと思います。

——お客様に向けてメッセージを。

与那城: 今回の舞台では、日本人にしかできない『蝶々夫人』の魅力がたくさん詰まった公演だと思っています。
海外では見ることのできない、日本の美が集結された舞台をぜひお楽しみいただければと思います。ご来場お待ちしております。

 
▼与那城敬の出演日は、10/6(金)と8(日) 《チケット絶賛発売中!》
〈二期会名作オペラ祭〉G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場
 2017年10月6日(金)・7日(土)・8日(日)・9日(月・祝) 東京文化会館大ホール

▼6日(金)公演は、プレミエキャンペーン!「蝶々」を身に着けてお越し下さい
『蝶々夫人』プレミエ・キャンペーン!〜10/6(金)公演に“蝶々”を身につけた先着100名のお客様に、オリジナル和手ぬぐいをプレゼント! − オペラの散歩道(二期会blog)

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~8/28(月)は高山美帆&寺西一真 笑う歌には福来たる!

今後の活躍が期待される若手歌手の演奏と、美味しいお料理のおもてなしでご好評いただいている、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Faceの登場は8月28日(月)。ソプラノ高山美帆(たかやま みほ)とバリトン寺西一真(てらにし かずま)がフレッシュな歌声を披露します!

今回も出演の二人にコンサートに向けての話を聞きましたので、ご紹介いたします。

          *     *     *


ソプラノ
高山美帆
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

東京都出身、ソプラノの高山美帆と申します。今回、アルテリーベ月曜フレッシュコンサートに出演させていただけること、とても嬉しく思っております。
私は小学一年生の時から、母校である武蔵野音楽大学の附属音楽教室に通っていました。この音楽教室では故大谷冽子先生の演出で、子どものみで行うオペラを二年に一度公演しており、初めて出演したのは小学四年生の時、『魔笛』の合唱としてでした。本番の最後、カーテンコールで浴びたお客様からの拍手に感動したことが今でも忘れられず、目の前で演じるソリストのみなさんがキラキラしている姿をみて、私もいつかはと憧れました。
その後、『魔笛』のパパゲーノ(男の子が少なかったので女の子がやっていました笑)、『ヘンゼルとグレーテル』のお母さんをさせていただくうちに、歌うことの喜び、演じることの面白さが増していき、自然と声楽の道を志すようになり、オペラの舞台に出演することが大きな夢となりました。


――声種やレパートリー、目指す役や舞台等を教えて下さい。

声種はリリコ・レッジェーロです。
二期会オペラ研修所では『フィガロの結婚』のスザンナ、『コジ・ファン・トゥッテ』のデスピーナ、『こうもり』のアデーレを勉強させていただき、スーブレット役は歌うことも、そして演じることも楽しいレパートリーとなっています。モーツァルトは一番好きな作曲家で、特に『フィガロの結婚』が大好きなので、スザンナ役はいつか演じたい役の一つです。
今までも、『ドン・パスクワーレ』のノリーナ、『ラ・ボエーム』のムゼッタ、『愛の妙薬』のアディーナなど明るく魅力的な役柄を勉強させていただいたので、今後も歌の技術とともに、お客様の心を掴むような女性を演じることのできるよう、追求していけたらと思っております。

――コンサートのテーマやポイントをお願いします。

今回のコンサートのテーマは「笑顔」です。笑うって良いですよね。私自身、常に楽しく笑って過ごせるように、自然と心がけている気がしております。特に美味しいお食事をいただく時間は私にとって至福の時です。だからこそ、お食事とお酒を飲んでいただきながら、お客様の笑顔を歌の力で倍増させることのできるような曲を選ばせていただきました。思わず笑ってしまうような曲も入れ込んだプログラムとなっており、皆様に楽しんでいただけるよう寺西さんと当日まで練りこんでいきたいと思います。

――共演者をご紹介下さい。

寺西一真さんは二期会オペラ研修所の同期で、マスタークラスでは同じクラスでした。寺西さんは真面目で、努力家で、いつも音楽に誠実に向き合うような方ですが、特に人を喜ばせることが好きなようで、喜劇的な役を演じる時にはユーモアがあります。授業中では彼の素敵な声に感動するだけでなく、思わず笑わせてもらうことも多くありました。
そんな彼と今回、「笑う歌には福来たる!」と題したこのコンサートで共演できることが嬉しく、楽しみでなりません!

          *     *     *


バリトン
寺西一真
――声楽の道に進むと決めたときのことを教えて下さい。

今考えると青臭くて文章に起こすのは恥ずかしい話なのですが、小さい頃から私は「誰かの役に立ちたい、笑顔にしたい」と考えていました。
小学生の頃からオーケストラでトランペットを吹いていたのですが、高校生になり真剣に進路を考え始めた時に丁度ウィーンの楽友協会大ホールで演奏する機会に恵まれまして…… その晴れ舞台を最後に音楽は高校まででスッパリと辞め、自分の初心を貫くため高齢化社会の進む日本が必要としている介護職の勉強をしようと決心しました。しかし「音楽で誰かを幸せにする道もあるよ」と高校の担任教諭と音楽教諭に諭され、勧められるままに歌を歌い気が付けば声楽の世界にどっぷり浸かり込んで今に至ります(笑)


――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?

バリトンですね。バリトンといってもハイバリトンやバスバリトンなど細かく分類されますが、自分はそのどちらでもない、真ん中らへんのバリトンです。
大学生になってからオペラに触れ始めたのですが、先輩が公開レッスンで歌っていた『ドン・ジョヴァンニ』のレポレッロや、2010年の二期会『魔笛』を観てパパゲーノに憧れました。彼らのような人間味のあるキャラクターには何とも言えない魅力を感じますし、アンサンブルになった時の低声部はとてもやりがいのあるもので、生涯をかけて追い求めていくものだと勉強するたび痛感させられます。
また、大学の講義でリゲティの『アバンチュール』を学び演奏する機会があり、それがきっかけで現代音楽あるいは今この時代に生きている作曲家の新作初演をさせていただくことが多くなりました。
音楽については雑食性で何でも楽しくやれてしまう気質なので、これからも物怖じせず様々な作品に挑戦していければ良いな、と思っています。

――コンサートのテーマやポイントについて。

「笑顔」です。音楽体験は幸せでなければならない、が個人的なポリシーですのでお客様が笑顔になれることを最優先に考えています。正統派のものから変化球まで、手を変え品を変え様々な方向から楽しんでいただけるよう用意しました。

――共演者をご紹介下さい。

高山さんは二期会研修所の同期でマスタークラスでご一緒しました。とても明るく元気な方で、今回の選曲やテーマ決めの打ち合わせをした時もお互いに似たような発想だったようでトントン拍子で話が進みました。この人となら愉快痛快なひと時を皆様に楽しんでいただけると確信しています。

          *     *     *

ピアノは武蔵野音楽大学(フルート専攻)を卒業し、歌曲やオペラにも造詣の深い齋藤誠二さんです。楽しいコンサートにどうぞご期待ください。
是非ご予約はお早めに!皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
【二期会New Face】笑う歌には福来たる!

日時:2017年8月28日(月) 18:00開店
    第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,141円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:高山美帆(ソプラノ)、寺西一真(バリトン)、齋藤誠二(ピアノ)
演奏予定曲:
 伊藤康英 「あんこまパン」
 プッチーニ 『ラ・ボエーム』より “私が街を歩けば”
 ドニゼッティ 『愛の妙薬』より “なんという愛情でしょう!”
                      ほか

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007

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6/22(木)丸の内トラストシティ・ランチタイム・コンサートに、10月公演『蝶々夫人』キャストの和泉万里子、杉浦隆大が登場します!

オフィスビルのランチタイムに生のクラシック音楽をお届けしている丸の内トラストシティ・ランチタイム・コンサート(主催:森トラスト株式会社 制作:株式会社東音企画)。
来る6月22日(木)は、東京二期会オペラ劇場10月公演『蝶々夫人』に関連してケート役のソプラノ和泉万里子と神官役のバリトン杉浦隆大がデュオで出演します!ピアノは荻原萌子です。
昨日行われたリハーサルの終わりに、ふたりに話を聞きました。
――まずは、ふたりが考えるオペラ『蝶々夫人』の魅力を
和泉: 蝶々さんは、私にとって憧れの役です。私は以前びわ湖ホールでの「P.コンヴィチュニー オペラ・ワークショップ」に蝶々さん役で参加させていただきました。そのとき感じたことは、たとえ舞台が日本で蝶々さんが日本人であっても、作品の根底に流れている感情や表現はイタリア人のものだというものでした。ヨーロッパから見た日本というものをあらためて感じました。この作品を日本人が書いたなら本当に悲惨な話になったかもしれませんが、イタリア人のプッチーニの音楽によって、悲しみが美しく感動的な姿に昇華されていると思います。
杉浦: 私は、二期会オペラ研修所時代に、今回も歌います蝶々さんとシャープレスの「手紙の二重唱」を勉強しました。この場面で初めて蝶々さんとピンカートンとの間の子どもが登場するのですが、この瞬間のプッチーニの音楽には、結末を知っているのに、毎回初めてのような衝撃を受けています。
和泉: そうですね。私自身今3才の息子を持つ母となって、蝶々さんの心情をいろいろ想像できるようになりました。
杉浦: このオペラには随所に日本の音楽がちりばめられていますね。日本にゆかりのあるメロディなので、表現されている感情や情景が、私たちにとっては、自然でストレートに伝わってくるように思います。

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和泉万里子
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杉浦隆大

――6/22(木)のランチタイム・コンサートでは、ふたりの得意なレパートリーに加えて、日本の歌と『蝶々夫人』の演奏もお楽しみいただけます。聴きどころは?
和泉: キングズシンガーズのメンバーでもあったボブ・チルコットさん編曲の「FURUSATO」を歌います。日本人ならよく聴きなじみのある歌ばかりですが、思わぬところで思わぬ音が書かれていて、とても新鮮です。こちらでも『蝶々夫人』と同じように、海外から見た日本の情景を感じていただけるのではないかと。どうぞお楽しみに!
――それでは、10月『蝶々夫人』にむけて、意気込みを
杉浦: 二期会の伝統の舞台に立つことに、心から幸せを感じています。いろいろな意味でこの舞台を楽しみたいと思います。
和泉: 私が務めるケートという役はピンカートンの本妻なのですが、最後に蝶々夫人の運命を決定づけてしまいます。その意味で演じるのがとても辛い役なのですが、蝶々夫人に対しては同じ女性として、誠心誠意をもって演じたいと思います。
和泉・杉浦: ご来場お待ちしております。

■■■ 公演情報 ■■■
森トラスト ランチタイムコンサート 丸の内トラストシティ
第296回 二期会セレクション ~ ある晴れた日に

日時:2017年6月22日(木) 12:10開演
会場:丸の内トラストタワーN館 1Fエントランスロビー
    ・アクセス
料金:無料
出演:和泉万里子(ソプラノ)、杉浦隆大(バリトン)、荻原萌子(ピアノ)
演奏予定曲:
  中山晋平 「鞠と殿様」
  ボブ・チルコット(編曲) 『ふるさと』
  プッチーニ 『ジャンニ・スキッキ』より 「私の大好きなお父さん」
  ロッシーニ 『セヴィリアの理髪師』より  「私は街の何でも屋」
  プッチーニ 『蝶々夫人』より  「ある晴れた日に」 「手紙の二重唱」
▼森トラスト ランチタイムコンサート 丸の内トラストシティの情報ページはこちら
丸の内トラストシティ|コンサートスケジュール|ランチタイムコンサート - 森トラスト株式会社

▼神官:杉浦隆大(10/6・8)、ケート:和泉万里子(10/7・9)出演!
2017年10月公演〈二期会名作オペラ祭〉G.プッチーニ『蝶々夫人』 - 東京二期会オペラ劇場
 名作オペラ祭特別料金!S席が1万円

和泉万里子 (いずみ まりこ) ソプラノ
大阪音楽大学卒業、同大学院修了を経てウィーンに留学し、宮廷歌手O.ミリャコヴィッチ女史の元で研鑽を積む。同地にてプライナー音楽院オペラクラス主席修了。二期会オペラ研修所マスタークラス修了(優秀賞受賞)。これまでに『アドリアーナ・ルクヴルール』タイトルロール、『ラ・ボエーム』ミミ、『ドン・ジョヴァンニ』ドンナ・エルヴィラ、『ポッペアの戴冠』ポッペア等を演じ、各地で好評を得ている。第四回いかるが音楽コンクール第一位及びハンナ賞、第五回神戸新人音楽賞コンクール優秀賞他多数受賞。2017年10月東京二期会『蝶々夫人』ケート役にて出演予定。二期会会員
杉浦隆大 (すぎうら たかひろ) バリトン
東京都出身。東京藝術大学卒業、同大学院修了。二期会オペラ研修所マスタークラス修了(最優秀賞及び川崎靜子賞)。2015年2月東京二期会『リゴレット』題名役のアンダースタディを務め、同年5月二期会ニューウェーブ『ジューリオ・チェーザレ』クーリオ役にて本出演を果たす。続く10月東京二期会『ダナエの愛』にも出演。2017年は10月『蝶々夫人』神官役、11月『こうもり』フランク役にて続けて二期会公演に出演を予定している。二期会会員

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~6/26(月)は青柳玲子&小仁所良一 夏の音、響く雨音、歌声と

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会アーティスト登場回は6月26日(月)。ソプラノ青柳玲子(あおやぎ れいこ)とバリトン小仁所良一(こにしょ りょういち)がフレッシュな歌声を披露します!
今回も出演の二人にコンサートに向けて話を聞きましたので、ご紹介いたします。
          *     *     *

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ソプラノ
青柳玲子
――声楽の道に決めたのはどのような経緯ですか?
元々ピアノを習っていましたが中学で入った合唱部をきっかけに声楽を習い始めました。幼い頃から音楽家を意識していたせいか、大学の進学を考えた時には自分の中で音大へ行こうと決まっていました。大事な事を決める時はいつも直感派です。

――声種やレパートリー、目指す役や舞台等を教えて下さい。
軽い声ながらパワフルで高音が得意なソプラノなので夜の女王役が大好きでしたが、ここ最近はカルメン役に挑戦したり、しっとり歌う曲も勉強しています。大好きなオペレッタを沢山の方へ知って頂ける活動ができるよう、幅広い役を歌って演じられるようなる事が目標です。
――コンサートのテーマやポイントをお願いします。
日本人らしく季節を感じられるテーマにと思いましたが、選曲をしているうちに自分の好きな歌ばかりになってしまいました。私が楽しく歌う事で皆さまにも楽しい時間をお届けできればと思います。
――共演者をご紹介下さい。
二期会オペラ研修所の同期で同い年の小仁所さんと久しぶりに一緒に歌える事が楽しみです。絶妙なコンビネーションでお客さまと梅雨を吹き飛ばすような時間を過ごせればと思います。
          *     *     *

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バリトン
小仁所良一
――声楽の道に進むと決めたときのことを教えて下さい。
歌うことは好きだったのですが、学生時代、学校に合唱部がなかったりと中々縁がありませんでした。あるとき音楽の授業で「三大テノール」の映像を観て格好いいなと思い、当時習い事の一つとして通っていたピアノの先生に「声楽をやってみたいな」と何とはなしに話してみたら次の週に見つけてきて下さって、よしやってやろうと思いました。

――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?
バリトンです。『コジ・ファン・トゥッテ』のグリエルモ、『ラ・ボエーム』のマルチェッロ、など比較的若めの役柄をやります。『フィガロの結婚』の伯爵はまだ一本やったことがないのでやってみたいですね。それからドイツリートも歌うことがあり、シューベルト、シューマン、最近はヴォルフにも手を出しております。
――今回のプログラムについて。
多分、梅雨に入っているのではなかろうかと思い、リートにオペラに日本歌曲とじめじめした空気を一掃するような晴れやかなラインナップにしてみました。もちろんテーマは「夏」です。
――共演者をご紹介下さい。
青柳さんは二期会研修所の予科でご一緒しました。当時、残念ながら同じ演目になったことがなかったので、今回初めて共演させて頂くことになります。同い年ということもあり、気兼ねなく楽しく演奏ができること間違いないしょう。
          *     *     *
フレッシュな歌声と冷たいビールで、この季節の夜を爽快に愉しみましょう!
是非ご予約はお早めに!皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。
■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
夏の音、響く雨音、歌声と

日時:2017年6月26日(月) 18:00開店
    第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,141円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:青柳玲子(ソプラノ)、小仁所良一(バリトン)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 ヴォルフ 「鼠取り男」
 プッチーニ 『つばめ』より 「ドレッタの夢」
 モーツァルト 『魔笛』より 「パ・パ・パの二重唱」
 ドニゼッティ 『ドン・パスクァーレ』より 「準備はできた」
                      ほか
▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007

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7月公演『ばらの騎士』デビュー・キャストにインタビュー!~動物売り役・芹澤佳通「旋律はオーケストラが奏で、歌手は言葉で演じる」

恵まれた体躯を活かし豊かな声を響かせて、ベルカントオペラからプッチーニの作品までイタリアものを中心にレパートリーを築いてきたテノール芹澤佳通。二期会オペラには、今回、7月『ばらの騎士』動物売り役でデビューを飾ります。
「動物売り」は、第1幕、元帥夫人の朝の接見の場で、三人の孤児や帽子屋とともに登場します。
動物といっても家畜や猟犬ではなく、インドやアフリカから連れてきたサルやオウムや小犬など愛玩対象の動物です。18世紀半ばには、シェーンブルン宮殿内に今でいうところの動物園が出来、マリア・テレジアはそこでの朝食を楽しみ、また市民にも開放されていたそうです。動物売りからは、当時の王政や貴族社会を支える貿易・商業活動の盛んな様子がうかがえます。
本公演の舞台では、テノール芹澤が、きっとかわいいお犬様を連れて舞台にのぼることでしょう!
公演にむけて意気込みをききました。

201706_serizawa_yoshimichi.jpg ■動物売り(7/26・29出演)
芹澤佳通(せりざわ よしみち)
*出身地: 静岡県榛原郡
*声種: テノール(リリコ・レッジェーロ)
*主なレパートリー: 【オペラ】ドニゼッティ『リタ』、ベッリーニ『清教徒』、ヴェルディ『椿姫』『リゴレット』、プッチーニ『『ラ・ボエーム』『ジャンニ・スキッキ』/【オーケストラ曲】ベートーヴェン〈交響曲第九番(合唱付き)〉、モーツァルト〈レクイエム〉、ロッシーニ〈小荘厳ミサ〉、フランク〈十字架上のキリストの最後の7つの言葉〉
*趣味: 植物を育てること。
*好きな○○言葉: 好きな「言葉」→「やればできる。やらなきゃ、できない。続けさえすれば成功。やめたときが失敗だ」(遠山正瑛)

<インタビュー>
――オペラ歌手を目指すようになったきっかけは?
芹澤: 声楽を始めたきっかけは母の助言でした。
それは決して「あなたの声は良い声だから歌を歌いなさい」といった素敵なエピソードではなく、もともとピアニストを夢見て音楽科のある高校を受験し、ピアノ専攻に落ちて音楽教育専攻に入学したことに端を発します。音楽教育専攻ではピアノともう一つ楽器を学ばねばならず、何の楽器にしようかな?と考えていたところ、母から「歌はタダよ」と言われたため、頭が上がらず始めたのが「声楽」でした。
その後、マイクもスピーカーも使わず己の身一つで会場に声を轟かせることに魅せられ、自分の「声」の可能性を突き詰めようと、現在の道に進みました。
――R.シュトラウス『ばらの騎士』の魅力についてきかせてください。
芹澤: 多くのオペラでは歌手が旋律を歌い、オーケストラは伴奏という形式を取っていますが、「ばらの騎士」では音楽的な旋律はオーケストラが奏で、歌手は言葉で演じる、というところが魅力です。シュトラウスの革新的な手法を味わえる作品であると思います。
――本公演にむけての意気込みを。
芹澤: 初の二期会の舞台を、役名付きで踏めることは大変名誉なことです。感謝の気持ちと、これまで自分が培った技術を舞台に貢献出来ればと思います。もちろん主要キャストを務められる方々が素晴らしいのは言うまでもありません。一つの作品に掛ける思い、その思いをシュトラウスの音楽に乗せて皆様に伝えられればと思います。
当日は出演者一同、全力でおもてなしさせていただきますので、ご来場頂ければ幸いです。

■■■ 公演情報 ■■■
二期会創立65周年・財団設立40周年記念公演シリーズ
《グラインドボーン音楽祭との提携公演》
東京二期会、愛知県芸術劇場、東京文化会館、iichiko総合文化センター、
読売日本交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団 共同制作

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PDFちらし
R.シュトラウス『ばらの騎士』 東京公演
オペラ全3幕・日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演
日時:2017年7月
    26日(水) 18:00開演★(D席 売切)
    27日(木) 14:00開演(D席 売切)
    29日(土) 14:00開演(S席 残少/C席、D席 売切)
    30日(日) 14:00開演(C席、D席 売切)
    (各日とも開場は開演の60分前)
 <★26日公演ではプレミエ・キャンペーンを開催>
会場:東京文化会館 大ホール
料金:S席17,000円~D席5,000円、学生席2,000円
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
演出:リチャード・ジョーンズ
管弦楽:読売日本交響楽団

▼公演情報ページはこちら
2017年7月公演 R.シュトラウス『ばらの騎士』<東京公演> - 東京二期会オペラ劇場
▼チケットのお求め、お問合せは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

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7月公演『ばらの騎士』デビュー・キャストにインタビュー!~三人の孤児役・田崎美香「聴いているだけなのにまるで薔薇の香りを嗅いだような気持ち」

2015年二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『ジューリオ・チェーザレ』クレオパトラ役で主演デビューを果たし、7月『ばらの騎士』では「三人の孤児」役で出演が決まっているソプラノ田崎美香。
姉は、二期会オペラ『パルジファル』クンドリー、『イドメネオ』エレットラ、『ナクソス島のアリアドネ』題名役等に出演してきたソプラノ田崎尚美で、姉妹コンサートも度々開催しています。
今回の『ばらの騎士』では、東京・愛知・大分3都市で出演を予定しています。クレオパトラの思い出とともに、本公演にむけての意気込みを聞きました。

201705_tasaki_mika.jpg ■三人の孤児
 (東京:7/27・30、愛知:10/28・29、大分:11/5出演)
田崎美香(たさき みか)
*声種: ソプラノ
*出身地: 福島県会津若松市
*主なレパートリー: 『エジプトのジューリオ・チェーザレ』クレオパトラ、『ランメルモールのルチア』ルチア
*趣味: 温泉巡り、折り紙
*好きな○○: 好きな「漫画」=ドラゴンボール

<インタビュー>
――同世代のアーティストどうしで濃密な稽古を重ねて作った二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『ジューリオ・チェーザレ』クレオパトラ。当時の思い出や学ばれたことは?
田崎: なかなか勉強する機会が無いバロックオペラに出演できてとても幸せでした。特に印象に残っていることは、ダ・カーポ部分の装飾についてです。バロックオペラでは、繰り返し同じメロディーが出てくる時に変奏するのが通例ですが、毎回の稽古で違う装飾を自分たちで作って来るよう宿題をだしていただき、家に帰っては頭を悩ませていたことが強く印象に残っています。その経験が功を奏して、今ではバロック音楽や歌手による変奏を必要とする曲に取り組む時に、自分で考えることが楽しくなりました。
――今回は規模も大きく変わって、キャストもベテランからフレッシュなアーティストまで、様々な方が集結する中、田崎さんは東京、愛知、大分公演まで出演する予定です。まずは、R.シュトラウス『ばらの騎士』の魅力について。
 
田崎: 『ばらの騎士』はR.シュトラウスのオペラの中でも大好きな作品です。特にオクタヴィアンとゾフィーが出会う二重唱では、聴いているだけなのにまるで薔薇の香りを嗅いだような気持ちになります。視覚、聴覚に加え嗅覚までも刺激してくれるところが、このオペラの魅力の一つでもあると思います。
――本公演にむけての意気込みをお願いいたします。
田崎: この度は本公演に関わることが出来てとても嬉しいです。二期会本公演としては今回デビューですのでとても緊張しておりますが、素晴らしいキャストの方々と一緒に舞台を作っていくことを楽しみながら、頑張っていきたいと思います。皆様のご来場心よりお待ちしております。

■■■ 公演情報 ■■■
二期会創立65周年・財団設立40周年記念公演シリーズ
《グラインドボーン音楽祭との提携公演》
東京二期会、愛知県芸術劇場、東京文化会館、iichiko総合文化センター、
読売日本交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団 共同制作

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PDFちらし
R.シュトラウス『ばらの騎士』 東京公演
オペラ全3幕・日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演
日時:2017年7月
    26日(水) 18:00開演★(D席 売切)
    27日(木) 14:00開演(D席 売切)
    29日(土) 14:00開演(S席 残少/C席、D席 売切)
    30日(日) 14:00開演(D席 売切)
    (各日とも開場は開演の60分前)
 <★26日公演ではプレミエ・キャンペーンを開催>
会場:東京文化会館 大ホール
料金:S席17,000円~D席5,000円、学生席2,000円
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
演出:リチャード・ジョーンズ
管弦楽:読売日本交響楽団

▼東京公演の情報ページはこちら
2017年7月公演 R.シュトラウス『ばらの騎士』<東京公演> - 東京二期会オペラ劇場
▼チケットのお求め、お問合せは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

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▼10/28・29愛知公演、11/5大分公演の情報・チケットのお求めについてはこちら
グラインドボーン音楽祭との提携公演 R.シュトラウス『ばらの騎士』<愛知・大分公演> - 東京二期会

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7月公演『ばらの騎士』デビュー・キャストにインタビュー!~三人の孤児役・大網かおり「天上の音楽のような美しさに憧れ、いつかこのオペラを」

ソリストだけでもダブルキャストで総勢38名が出演する、7月二期会創立65周年財団設立40周年記念公演『ばらの騎士』。本公演でデビューを果たす二期会アーティストを紹介しています。本日は、三人の孤児役のひとり、ソプラノ大網かおりです。
「三人の孤児」は父親を戦争で亡くした貴族の娘たちの役です。第1幕の半ば、元帥夫人の朝の接見にやってきます。ちょっとしたシーンですが、「元帥」は陸軍の最高司令官で、その留守中に貴族の戦争孤児が来るわけですから、時代の斜陽感や戦争の影といえるものが喜劇的な優雅さの背景に描かれているように感じられます。

201705_ooami_kaori.jpg ■三人の孤児(7/26・29出演)
大網かおり(おおあみ かおり)
*声種: ソプラノ
*主なレパートリー: 『ラ・ボエーム』ムゼッタ、『ランメルモールのルチア』ルチア、『ジャンニ・スキッキ』ラウレッタ、ジョン・ラター《レクイエム》、フォーレ《レクイエム》
*趣味: ドラマ鑑賞、お茶
*好きな○○: 好きな「動物」→ 犬

<インタビュー>
――まずは『ばらの騎士』本公演にむけての今の気持ちを。
大網: 学生の頃、女声同士の重唱を探していたときに、このオペラの有名な"ばらの献呈のシーン"に出会いました。天上の音楽のような美しさに憧れ、いつかこのオペラを歌える歌手になりたいと思っておりました。研修所で初めて挑戦した時には、あまりの難易度の高さに苦戦したことをよく覚えています。
憧れの演目で二期会オペラにデビューさせていただけることをとても嬉しく思うとともに、緊張感で身の引き締まる思いです。この素晴らしい機会を与えて頂いたことに感謝し、全力でこの公演に臨みたいと思います!
――オクタヴィアンがゾフィーに銀のばらを渡すシーンの音楽は、ほんとうに美しいですね。大網さんが惹かれるR.シュトラウス『ばらの騎士』の魅力はどこにありますか?
大網: 何と言っても、甘美な旋律と壮大なオーケストラとが絡み合う、官能的なロココの世界観を堪能できるところではないでしょうか。
元帥夫人は原作では私と同い年だそうです。この歳で、この世を憂い、諦念し、若い恋人同士のために自分の気持ちを断ち切り、自分の居場所へ戻っていく。その決断は正しいことのように思えますが、自分を納得させることはとても辛く難しかったと思います。
若い2人が結ばれ、いわゆるハッピーエンドであるとともに、時の流れの残酷さを感じさせる内容になっているところも、普通の恋愛ドラマとは違う面白みのある作品であると思います。
――あらためて、お客様へむけて、意気込みを。
大網: 『ばらの騎士』は、本当に魅力的な作品です。
私自身も出演者でありながら、素晴らしい共演者の皆様に囲まれ、オペラファンのひとりとしても間近でこの作品に触れられることをとても楽しみにしております。
また、私にとっては二期会オペラデビューの作品になります。皆様にお楽しみいただけるよう、気を引き締めて頑張りたいと思います。
是非、オペラファンの方も、まだオペラをご鑑賞されたことのない方も、皆様東京文化会館へお越しいただき、えもいわれぬ美しい響きを生で体験していただきたいです。多くの方のご来場を心よりお待ち申し上げております!

■■■ 公演情報 ■■■
二期会創立65周年・財団設立40周年記念公演シリーズ
《グラインドボーン音楽祭との提携公演》
東京二期会、愛知県芸術劇場、東京文化会館、iichiko総合文化センター、
読売日本交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団 共同制作

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R.シュトラウス『ばらの騎士』 東京公演
オペラ全3幕・日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演
日時:2017年7月
    26日(水) 18:00開演★(D席 売切)
    27日(木) 14:00開演(D席 僅少)
    29日(土) 14:00開演(C席、D席 売切)
    30日(日) 14:00開演(D席 売切)
    (各日とも開場は開演の60分前)
 <★26日公演ではプレミエ・キャンペーンを開催>
会場:東京文化会館 大ホール
料金:S席17,000円~D席5,000円、学生席2,000円
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
演出:リチャード・ジョーンズ
管弦楽:読売日本交響楽団

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2017年7月公演 R.シュトラウス『ばらの騎士』<東京公演> - 東京二期会オペラ劇場
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二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

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7月公演『ばらの騎士』デビュー・キャストにインタビュー!~マリアンネ役・栄 千賀「一度しかないデビュー公演を大切に歌い切りたい」

二期会創立65周年・財団設立40周年記念にお贈りする『ばらの騎士』。
グラインドボーン音楽祭でも設立80周年記念として新制作された舞台との提携公演です。今回、ヴァイグレが指揮をしたメトロポリタン歌劇場のプロダクションも、リンカーンセンター移設50周年を迎えて40年ぶりの新制作でした。『ばらの騎士』が、オペラファンの方々と共有する祝祭の時にふさわしい作品であることは間違いありません。
また、今回は東京公演で多くの歌手が二期会オペラデビューを果たすことも、皆様に楽しみにしていただきたいことのひとつです。
すでにいくつかのプレコンサートに登場したデビュー・キャストを紹介してきました。
本日は、マリアンネ役で26日・29日に出演するソプラノ栄 千賀(さかえ ちか)をご紹介します。

201705_sakae_chika.jpg ■マリアンネ(7/26・29出演)
栄 千賀(さかえ ちか)
*声種: ソプラノ・リリコ
*出身地: 千葉県
*主なレパートリー:
『ラ・ボエーム』ミミ、『トゥーランドット』リュー、『蝶々夫人』蝶々夫人、『カルメン』ミカエラ、『愛の妙薬』アディーナ、『こうもり』ロザリンデ
*趣味: 海外旅行
*好きな○○: 好きな「お寿司のネタ」→甘エビ

<インタビュー>
――マリアンネは、ゾフィーの養育係の女性。第2幕ファーニナル家のシーンで登場して、「ばらの騎士」オクタヴィアンとゾフィーのフィアンセ、オックス男爵の来訪に立ち会います。粗野で下品なふるまいのオックスに憤慨して失望するゾフィーを、マリアンネは一生懸命に励まします。
栄さん自身はこの役をどのように捉えていますか?
栄: 色々な捉え方が出来る役だと思いますが、私はマリアンネを、ゾフィーを愛しているのはもちろんのこと、ファーニナル家に仕えていることに大変誇りを持ち、家の繁栄を願っているキャラクターだと思います。
ゾフィーが嫌がっているのにも関わらず、オックス男爵を薦めている様子は、とんでもない養育係だと思われてしまうかもしれません。
しかしそれは、大事なお嬢様に少しでも良い家に嫁いで欲しいという母心で、それこそがゾフィーの幸せだと信じているからなのだと思います。
ですので、一途にゾフィーの幸せとファーニナル家の繁栄を願うあまり、ちょっと的外れで浮き足立った言動をしてしまうマリアンネですが、どうぞ温かいお気持ちで応援していただければ幸いです!
――音楽的にはどのような特徴がありますか?マリアンネの「聴かせどころ」を教えてください。
栄: マリアンネは2幕冒頭から登場します。人の話をほとんど聞かず、屋敷の窓から見える街の様子をかなり興奮気味に実況しています。
マリアンネが浮き足立っている様子は、歌う旋律からも分かります。音の跳躍の幅が大きく、ゾフィーの歌う旋律に唐突にカットインし、街の賑やかな様子を興奮して早口に伝えます。
「ロフラーノ!ロフラーノ!」と歌う男声合唱が聴こえてきましたら、いよいよマリアンネの一番の聴かせどころです。ばらの騎士がファーニナル家に近づいてくる様子を、先ほどまでの細切れの音楽とは打って変わって、朗々と歌います。ここからオペラ史上でも有数の、ばらの騎士が登場するあの神々しい音楽へとつながっていきます。
この後のシーンで登場するオクタヴィアンへの期待を、より一層高められる様に歌いたいと思います!!
――デビューにむけて、その意気込みをお願いいたします。
栄: オーディションの結果を頂いた時はただただ嬉しかったのですが、今はとてもワクワクした気持ちと、緊張と、色んな気持ちが入り交じっております。
一度しかないデビュー公演を大切に歌い切りたいと思います。
皆様のご来場をお待ちしております!

■■■ 公演情報 ■■■
二期会創立65周年・財団設立40周年記念公演シリーズ
《グラインドボーン音楽祭との提携公演》
東京二期会、愛知県芸術劇場、東京文化会館、iichiko総合文化センター、
読売日本交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団 共同制作

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R.シュトラウス『ばらの騎士』 東京公演
オペラ全3幕・日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演
日時:2017年7月
    26日(水) 18:00開演★(D席 売切)
    27日(木) 14:00開演(D席 僅少)
    29日(土) 14:00開演(C席、D席 売切)
    30日(日) 14:00開演(D席 売切)
    (各日とも開場は開演の60分前)
 <★26日公演ではプレミエ・キャンペーンを開催>
会場:東京文化会館 大ホール
料金:S席17,000円~D席5,000円、学生席2,000円
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
演出:リチャード・ジョーンズ
管弦楽:読売日本交響楽団

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2017年7月公演 R.シュトラウス『ばらの騎士』<東京公演> - 東京二期会オペラ劇場
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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~5/22(月)は新福美咲&豊島由佳 初夏の散歩道~フランスのそよ風にのせて~

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会アーティスト登場回は5月22日(月)。ソプラノ新福美咲(しんぷく みさき)とメゾソプラノ豊島由佳(とよしま ゆか)がフレッシュな歌声を披露します!
今回も出演の二人にコンサートに向けての話を聞きましたので、ご紹介いたします。
          *     *     *

201705_shinpuku_misaki.jpg
ソプラノ
新福美咲
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。
はじめまして。鹿児島出身、ソプラノの新福美咲です。
音楽教師の母の影響で、物心ついた時にはオペラや歌曲の演奏会に行っていました。初めて観たオペラはカルメンで、迫力のある声と妖艶な姿にあんな女の人になりたい!と思ったのを覚えています。ちょっとおませな子どもでした(笑)
小学生の頃、地元鹿児島の少年合唱隊に入って初めてたくさんの人の前で歌ったとき、歌を通じて会場と一体になったのを感じました。この感覚はなんて素敵なんだろう。ずっとこの中にいたい。と感動しました。
それ以来すっかり歌に夢中になり、音楽科のある高校を経て、国立音楽大学に進学しました。大学卒業後はオペラについてもっと学びたいと、二期会の研修所に入りました。そして現在も大学院でさらに学びを深めています。学べば学ぶほど、歌えば歌うほど、声楽の世界は奥深く、楽しさは増すばかり
です。

――声種やレパートリー、目指す役や舞台等を教えて下さい。
声種はリリコ・レッジェーロです。ベルカント・オペラと呼ばれる、ベッリーニやドニゼッティの作品をレパートリーとして勉強していましたが、2年ほど前からフランスの作曲家の作品に夢中になりました。あまり日本で演奏されていないフランス人の作曲家の作品などを研究しております。
フランス作品の素晴らしさをたくさんの方にお届け出来たらと思っております。
――コンサートのテーマやポイントをお願いします。
今回「初夏の散歩道~フランスのそよ風にのせて~」というテーマで歌わせていただきます。フランス人作曲家の作品や、フランスの初夏を歌うプログラムです。
初夏というとどのようなイメージでしょうか?夏ほど暑くはなく、春ほど寒暖差はなく、心地よく過ごしやすい時期ですね。バラやシャクヤクなど大輪の花が咲き、新緑が芽吹き、夏をむかえようとする日射しにワクワクを感じる時期でもあります。そんな初夏の情景や花の香りを感じられる選曲にしました。
――共演者をご紹介下さい。
豊島由佳さんとは、今回初めての共演です。研修所では同期でしたが、クラスが別々でお名前を拝見したことがある程度でした。しかしお話ししてみると、お互いフランス作品をレパートリーとしていたこともあり、すぐに意気投合しました。
豊島さんは、深みのある温かなメゾの声で、大人な雰囲気です。一緒に歌う際もやさしくハーモニーを支えて下さいます。本番がとても楽しみです!
          *     *     *

201705_toyoshima_yuka.jpg
メゾソプラノ
豊島由佳
――声楽の道に進むと決めたときのことを教えて下さい。
小学4年生から中学3年生まで児童合唱団に入っていました。歌う事が本当に楽しく、歌以上に夢中になれる物はありませんでした。
「専門的に勉強したい。歌や音楽にずっと携わっていきたい。」
と思い、迷う事なく声楽科を目指しました。

――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?
メゾ・ソプラノです。フランス歌曲やフランスオペラをレパートリーとしています。
フランス音楽の世界や美しさをお伝えするコンサートは勿論、宗教曲や日本歌曲など幅広く歌える歌手になりたいです。又、現在勉強中のロッシーニのオペラ『チェネレントラ』をいつか歌う事も目標です。
――今回のプログラムと共演者について。
共演者の新福さんもフランス歌曲がご専門なので、フランス歌曲とフランスオペラの曲で構成しました。「初夏の散歩道」をテーマに、花や道に因んだ曲を多く選びました。皆様がご存知の曲や、初めてでも親しみやすい綺麗な曲ばかりです。
共演は、オペラ研修所で同期だったリリコ・レッジェーロソプラノの新福美咲さん。現在大学院でフランス歌曲を勉強なさっています。研修所ではクラスが違ったので、今回初めてご一緒させて頂けて嬉しく思っています。
新福さんのソプラノの明るい響きと、私のメゾソプラノの響きの違いをお楽しみ頂ければ・・・と思います。
          *     *     *
今回のコンサートのサブタイトル「初夏の散歩道 ~フランスのそよ風にのせて~」とあるように、夜のお出かけにも気持ちの良い季節となりました。
是非ご予約はお早めに!皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。
■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
初夏の散歩道 ~フランスのそよ風にのせて~

日時:2017年5月22日(月) 18:00開店
    第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,141円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:新福美咲(ソプラノ)、豊島由佳(メゾソプラノ)、高田恵子(ピアノ)
演奏予定曲:
 ドリーブ 『ラクメ』より “花の二重唱”
 サティ 「ジュ・ドゥ・ヴ」
 山田耕筰 「この道」(ワッセルマン仏訳)
                      ほか
 ※ピアノは当初出演を予定しておりました松原裕子から変更となりました。
▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~4/24(月)は又吉佑美&吉田明未 ソプラノ女子力バトル!

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会アーティスト登場回は4月24日(月)。又吉佑美と吉田明未、二人のソプラノがフレッシュな歌声を披露します!
今回も出演の二人にコンサートに向けての話を聞きましたので、ご紹介いたします。

201704_matayoshi_yumi.jpg
ソプラノ
又吉佑美
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。
元々5歳のときからピアノやソルフェージュを習っており、それからずっとピアノ一筋で過ごしていました。ピアノは勿論、とにかく音楽そのものが大好きで、小学校の休み時間には友達と「モー娘。」の曲を歌い踊っているような子どもでした(笑)。
歌を始めたきっかけは、あるミュージカルの舞台を観たことです。それまでもしょっちゅうミュージカルは観に行っていたのですが、あるとき「…これだ…!!! わたしも歌いたい…!!!」と身体中に衝撃が走り、まさに青天の霹靂でした(笑)。
そして高校入学後に地元で声楽を習い始め、大学は様々な観点から音楽を捉えられる総合大学へ進み、音楽科で4年間学びました。お恥ずかしいことに大学に入るまではオペラについて何も知識がなかったのですが、素晴らしい作品や皆で舞台を作り上げる悦びを知り、一気に虜になってしまいました。
歌を始めて10年になりますが、まだまだ「日々勉強」です。

――声種やレパートリー、目指す役や舞台等を教えて下さい。
わたしはレッジェーロという軽めのソプラノです。それにより、純粋無垢な少女だったり機転の利く女中だったり、あとは派手好きな美人など…(笑)そのような役どころが多いように思います。「わたし」ではなくその役として舞台上で生きられる歌い手を目指して、精進していきたいです。
歌を始めたきっかけがミュージカルだったこともあり、大学時代はミュージカル活動も少ししていましたし、今でもミュージカル曲を歌うことは大好きです。
ジャンルに捉われず、歌や舞台の楽しさをもっと多くの方々に伝えていく活動を続けていきたいと思っています。
――コンサートのテーマや、共演者についてコメントをお願いします。
巷で流行っている「女子力」という単語を聞いてどのようなものを思い浮かべるでしょうか?
どうやら様々な定義があるようですが、今回わたしは「女性としての魅力」「輝いた生き方をしている女性の力」という意味合いで考えています。プログラムはオペラアリアを中心に選曲しましたが、オペラに登場する女性というのはどれも魅力的で、自分の生き様をこれでもかと発揮しているように思えて、愛すべきキャラクターばかりです。キャラクターの違いからその音楽を楽しんでいただけたら、と思っております。
今回共演する吉田さんは、研修所で2年間共に学んだ仲間ですが、しなやかで豊かで温かい声の持ち主です。わたしとは声の種類が異なるので、我々ふたりの声の違いにもご注目ください。
年齢が同じなので、いつもは「はるちゃん」と呼んで慕っています(笑)。今回もプログラムや演出を考えるにあたり、経験豊富なはるちゃんにたくさん助けてもらい、本当に頼りにしています!

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ソプラノ
吉田明未
――自己紹介をお願いします。
福岡県出身、リリック・ソプラノの吉田明未(よしだ はるみ)です。
小学生の頃からジャズダンスを習っており、ミュージカルが大好きでした。博多座や劇団四季によく連れて行ってもらい、家では夢中で繰り返しミュージカル映画を観ていました。高校ではバンドを組んだりゴスペルを習ったりと、いろんなジャンルの音楽を楽しんでいました。音楽の基礎を学ぼうと大学へ入学し、勉強しているうちにオペラの魅力にとりつかれて研修所へ入りました。
リリック・ソプラノとして、ヴェルディやプッチーニのヒロインを演じることが目標です。また、踊ることが得意なのでそれを生かしてオペレッタにも挑戦していきたいです。

――今回のプログラムとご共演者についてお聞かせ下さい。
オペラのヒロインと言っても、様々なキャラクターがあります。共演させていただく又吉さんは同じソプラノでも全くレパートリーが違うので、声やテクニック、女性としてのキャラクターの違いを楽しんでいただきたいと思いました。
共演の又吉さんは、研修所の本科、マスターと同じクラスの仲間として心から尊敬しています。真面目で誠実に音楽と向き合う姿にいつも刺激をもらっています。お互い女子大出身やミュージカル好き等の共通点もあり、打ち合わせのつもりがついついおしゃべりに夢中になってしまうことも…!又吉さんのソロをたっぷり聞くことができるのが私自身とても楽しみですし、ソプラノ同士ならではの華やかな二重唱をお届けできるのではないかと思います。
          *     *     *
今回のコンサートのサブタイトルは「ソプラノ女子力バトル!」。様々なオペラの中からソプラノ役が持つ女子力の見・聴き比べが大変楽しみです。
是非ご予約はお早めに!皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。
■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
ソプラノ女子力バトル!

日時:2017年4月24日(月) 18:00開店
    第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,141円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:又吉佑美(ソプラノ)、吉田明未(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 ロッシーニ 歌曲集「音楽の夜会」より 「ヴェネツィアの競艇」
 オッフェンバック 『ホフマン物語』より “生垣には小鳥たちが”
 プッチーニ 『マノン・レスコー』より “この柔らかなレースの中で”
                      ほか
▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007

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『魔笛』から7月『ばらの騎士』へ<2> ――オックス男爵 大塚博章にインタビュー

新しい年度がスタートしました!
2016年度を締めくくった共同制作公演『魔笛』でザラストロを演じ、次回7月公演『ばらの騎士』では難役オックス男爵で出演する、バス大塚博章。5月には、新国立劇場オペラパレスでのハイライトコンサートにも登場予定。ドイツオペラの大役が続く大塚に、公演の振り返りと、これからのステージについての意気込みを聞きました。
          *     *     *
――3月の川瀬×勅使川原プロダクションでの大分と神奈川での『魔笛』公演はいかがでしたか?

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大塚博章
大塚: 勅使川原さんと過ごした時間は何か狐につままれた様な感じでした(笑)
多かれ少なかれ私の中にある、「オペラって普通ならこうする」「『魔笛』ではこれがお約束だよね」的なことは排除されて、何故そうするのか?それほど理由がないのならやめましょう、というスタンスで始まりました。
これまで当たり前だと思っていた事が当たり前でなくなり、先入観を捨ててニュートラルな状態で稽古場に立つ時、心の拠り所はモーツァルトの存在以外にはありませんでした。
今まで一番数多く演じている役はザラストロですが、初めてやった時の新鮮な心理状態でこの役をとらえ、『魔笛』を考え、モーツァルトを感じる事ができたのは本当に勅使川原さんのお陰だったと思います。

ご来場頂いたお客様には色々な演出の『魔笛』をご覧になった方もいらっしゃると思いますし、初めて『魔笛』を、また初めてオペラをご覧になった方もいらっしゃると思いますが、今回のこの『魔笛』は皆様に観て頂いた時に初めて結実したと思います。無の状態にリセットしてから作り上げた「勅使川原魔笛」の時間空間を共有できましたことを心より感謝致します。

――大塚さん自身が熱心なワグネリアンのおひとり。5月には新国立劇場で『ジークフリート』ハイライトコンサートに出演します。楽しみにしていることは?
大塚: 確かに三度の飯よりワーグナーが好きかもしれません。聞くことも演奏することも。
ワーグナーの面白さは、人間の――たまに人間でないときもありますが(笑)――感情の揺れ動き、悩んで決心するまでの過程、愛情から憎しみに変わる経過が音楽に描かれているところだと思います。
ハイライトコンサートではオーケストラ部分を2台のエレクトーンが演奏します。エレクトーンでオペラのオーケストラ部を演奏するのは珍しい事ではないのですが、ワーグナー作品は中々やらないので、エレクトーンの表現力の幅広さを楽しんで頂けると思います。
『ジークフリート』は「ニーベルングの指輪」4部作の3作目、言わば起承転結の転に当たる面白い作品です。
ジークフリートなる主人公は二作目の『ワルキューレ』の主人公ジークムントの息子で父の成し遂げられなかったことに挑みます。
4つの中では上演機会は少ない方なので、この機会に新国立劇場の本公演と合わせて是非ご覧頂きたいと思います。

――そして、7月からはいよいよ『ばらの騎士』東京・愛知そして再び大分公演が待っています。大塚さんが演じるオックス男爵の魅力、聴きどころ、そして本公演への意気込みをお願いします。
大塚: 『ばらの騎士』という作品には今まで他の役で関わったことがありましたが、その時、このオックスはバスの役の中で、世界一難しい役だと思いました。
ドイツ語の言葉は多いし音符も多い。そして早いし歌いっぱなし。音域も3オクターブ近く使う。そしてキャラクターとしてはブサイクなドン・ジョヴァンニとでもいいましょうか、憎まれ役だけど観客からは愛されるファルスタッフのような部分もあります。
これまでにオックス役を演じてこられた先輩方に取り組み方や秘訣などを教えて頂いてやっと勇気が出てきたところです。
この役に選ばれた当初、喜びを両親に伝えたら、早速DVDで『ばらの騎士』を見たそうで、「博章にこんな演技が出来るのか!?」と真剣に心配して電話してきました。「今はそれどころじゃなくて音取り、歌えるようになるまでが大変なんだよ!」という段階が長かったです。
この作品の主役は元帥夫人、オクタヴィアン、ゾフィーもいますが、しっかりお三方から嫌われるオックスを作り上げていきたいと思います。
今までの大塚博章をご存じの方が驚くような(色んな意味で)パフォーマンスをお見せしますとお約束しますので是非劇場にお運び下さい!
          *     *     *
様々な役を自分のものにしてきた大塚にとっても、オックス男爵は大いなる挑戦である、とのこと。『ばらの騎士』では、オオツカ男爵にどうぞご期待ください!
■■■ 公演情報 ■■■
二期会創立65周年・財団設立40周年記念公演
《グラインドボーン音楽祭との提携公演》
東京二期会、愛知県芸術劇場、東京文化会館、iichiko総合文化センター、
読売日本交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団 共同制作

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PDFちらし
R.シュトラウス『ばらの騎士』
オペラ全3幕・日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演
日時:2017年7月
    26日(水) 18:00開演★
    27日(木) 14:00開演
    29日(土) 14:00開演(D席 売切)
    30日(日) 14:00開演
    (各日とも開場は開演の60分前)
 <★26日公演ではプレミエ・キャンペーンを開催予定(詳細近日発表)>
会場:東京文化会館 大ホール
料金:S席17,000円~D席5,000円、学生席2,000円
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
演出:リチャード・ジョーンズ
管弦楽:読売日本交響楽団

▼公演情報ページはこちら
2017年7月公演 R.シュトラウス『ばらの騎士』 - 東京二期会オペラ劇場
※大塚博章の出演日は7月27日(木)と30日(日)です
▼チケットのお求め、お問合せは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約手数料0円、セブン-イレブン店頭決済&お受取の
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『魔笛』から7月『ばらの騎士』へ ――アンニーナ石井 藍とヴァルツァッキ升島唯博にインタビュー

3月共同制作『魔笛』大分・神奈川公演が終演いたしました。ご来場、誠にありがとうございました!
今回の『魔笛』キャストの中で、7月からの『ばらの騎士』に出演する歌手が4人います。両組ザラストロの大塚博章、清水那由太と侍女IIIの石井 藍、そして神官IIの升島唯博です。『魔笛』の振り返りとともに、次なるステージへの意気込みを聞きました。
まずは、石井と升島。
『ばらの騎士』では、出演日は異なりますが、諜報屋コンビのアンニーナとヴァルツァッキを演じます。オペラではコメディの役割を受け持っていて、全幕を通じて顔を出し、オックス男爵についたり、オクタヴィアン側に寝返ったり、と物語を掻き動かします。
          *     *     *
――『魔笛』大分・神奈川公演お疲れさまでした。今回の川瀬賢太郎×勅使河原三郎プロダクションはいかがでしたか?

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升島唯博
升島: 今最も活躍していると言っても過言ではない若手指揮者の川瀬賢太郎マエストロとは今回で3回目の共演となりました。彼の音楽に対する情熱はすさまじく、毎回彼の棒から刺激を受けています。今回の『魔笛』でも彼の作り出す新たな音楽にとても感銘を受けました。
勅使川原さんは現代を代表するダンサーですが、その感性をもって作り上げられた舞台は衝撃的でした。『魔笛』は本場ドイツでも舞台で歌ったこともあり、日本でも様々なところで演じてきましたが、300年前から演じられてきたこの作品の全く知られていなかった部分を発見したような気分です。観方によってはとても難解で理解しがたかったかもしれませんが、今回の舞台で私は魔笛の新たな可能性を見いだせたような気がします。大分や神奈川でご覧になった方々には「うん、よかったね」では終わらず、話のタネになるような公演になったのではないかと思います。ご来場、まことにありがとうございました。
石井: 川瀬さんの緻密かつエネルギッシュな音楽と、勅使川原さんのダンスとオペラを融合させた舞台に圧倒されました。舞台の基本構成は白と黒、その中に唯一色彩である青と赤を纏うタミーノとパミーナ。そこに浮かぶ何本ものリング。想像を掻き立てる舞台でした。
私が演じた侍女はアンサンブルが主ですが、侍女Iの北原瑠美さんと侍女IIの磯地美樹さんととてもいいアンサンブルができたのではないかと思っています。
ご来場いただきましたお客様には厚く御礼申し上げます。

――7月には『ばらの騎士』が待っています。ヴァルツァッキとアンニーナは全3幕とも登場して、『ばらの騎士』の物語を掻き回すキーパーソンではないかと思います。役の魅力、聴きどころ、そして本公演の意気込みをお願いします。

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石井 藍

石井: そうなんです!歌う場面はそんなに多くはないのですが、常にスキャンダルを探しては金儲けを企んでいるので、舞台には登場しています(笑)。機転が利き、ユーモアある役どころなので、お客様が笑って一息つけるようなアンニーナを演じられたらなと思っています。
升島: ヴァルツァッキはウィーンにいるイタリア人の役なのです。イタリア訛りのドイツ語を喋り、面白いことに楽譜に「私は」という1人称単数の「ich(イッヒ)」が「ikk(イック)」と書いてあります。他にも「h」を発音しないので、「haben(ハーベン)」が「aben(アーベン)」と書いてあったり、文法もたくさん間違っています。
しかし、物事を狡猾に観察し、自分の利益になることを嗅ぎ分ける鋭い嗅覚を持っています。今現在はこれから勉強してどんどん役を深めていく段階ですが、このイタリア語訛りのドイツ語を物凄い速さで喋らなくてはいけないところが難しくもあり、とても挑戦しがいのある役だと思っています。物語の美しい部分や表に出ている部分は主役にやらせておいて(笑)、その隙間を埋め、または引っ掻き回し、オペラに色と味をつけていければと思います。是非この素敵で美しいオペラと、奇妙なドイツ語を喋るインテリイタリア人の働きを観に、劇場へお越しください!
石井: 声楽を勉強し、初めて見たオペラが『ばらの騎士』でした。以来、ずっと憧れていたこのオペラに出演が決まり、ワクワクが止まりません。
いい公演になるようしっかり準備して稽古に臨みたいと思います!
          *     *     *
ともにドイツ語圏での生活を経験している二人。石井は7月26日(水)・29日(土)、升島は27日(木)・30日(日)の東京公演に出演します!
■■■ 公演情報 ■■■
二期会創立65周年・財団設立40周年記念公演
《グラインドボーン音楽祭との提携公演》
東京二期会、愛知県芸術劇場、東京文化会館、iichiko総合文化センター、
読売日本交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団 共同制作

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R.シュトラウス『ばらの騎士』
オペラ全3幕・日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演
日時:2017年7月
    26日(水) 18:00開演★
    27日(木) 14:00開演
    29日(土) 14:00開演(D席 売切)
    30日(日) 14:00開演
    (各日とも開場は開演の60分前)
 <★26日公演ではプレミエ・キャンペーンを開催予定(詳細近日発表)>
会場:東京文化会館 大ホール
料金:S席17,000円~D席5,000円、学生席2,000円
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
演出:リチャード・ジョーンズ
管弦楽:読売日本交響楽団

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2017年7月公演 R.シュトラウス『ばらの騎士』 - 東京二期会オペラ劇場
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(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

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3/28(火)「ラリアンス・オペラ・コレクション」に登場!7月『ばらの騎士』キャスト・インタビュー[1]
ファーニナル役 バリトン清水勇磨

フランス料理と二期会オペラの人気コラボ企画、「ラリアンス・オペラ・コレクション with
二期会」。次回開催の3月28日(火)は、7月公演『ばらの騎士』で二期会オペラ・デビューとなる二人の実力派歌手が登場します!
このたび出演者のご紹介を兼ねて、それぞれにインタビューを行いました。
まずはバリトン清水勇磨。
『ばらの騎士』ではゾフィーの父、ファーニナル役を演じます。先日当ブログでもご紹介したとおり、第28回五島記念文化賞オペラ新人賞を受賞し、新進気鋭のバリトンとして大きな注目を集めている存在です。
          *     *     *

201703_shimizu_yuuma.jpg ――五島記念オペラ新人賞受賞おめでとうございます。またヨーロッパで研修されることとと思いますが、どちらで、何を学ばれる予定でしょうか。
清水: ありがとうございます。光栄な事と同時にしっかり勉強しなさいという意味も込められていると思いますので計画的に学んできたいですね。
研修先はイタリアのパルマです。主にイタリアオペラ、特にヴェルディの作品を研究する予定です。
――清水さんといえば、イタリアオペラを中心にレパートリーを作られているという印象があったのですが、今回は『ばらの騎士』のファーニナル役で、新しい一面が開かれるようでとても楽しみにしています。今回の役を受けられることを決めた理由はありますか? 実際に歌い始められて、印象はいかがでしょうか?

清水: おっしゃる通りです!割と皆さんに同じ趣旨の質問をされたのですが、私の中では「しっくり」きているんです。
実は3月上旬まで短い期間ですがドイツで『ばらの騎士』の稽古をしてきました。そこで先生から「本当にお前はドイツオペラ一本目なのか?」と仰って頂きました。(良い意味だと信じます、、)またイタリアものと一緒の歌い方をするべきだという言葉にも、私もそう思っていましたから共感しました。
実はこの役からワーグナーを歌い始めたり、ヴェルディ歌いになったりする事は良くあることです。それくらい難しいと感じている訳ですが、私はとても興味深い役だと思います。
歌の方は、ファーニナルが出てくる箇所は金管が鳴っていたり、騒然となっている場面で出てくる事が多いですから、それなりに馬力と潔さが必要になると思います。しかし、決して力で押し切るのではなく父親としての落ち着きも失わないある意味で余裕を残した歌唱を求めていきたいと探っております。しかしながら本当に良い役だと思います。
――今回のラリアンスでのプログラムで、特に思い入れのある曲があれば、エピソードや理由をあわせて教えていただけますでしょうか。
清水: 一曲という事になりますと、プロヴァンスの海と陸でしょうか。この曲は本当に名曲だと思います。
どなただったか、この曲は歌ではなくセリフであるとは、なるほど良くおっしゃったなと思います。リサイタルやコンサートでは何回もプログラムさせて頂いていますが、良い意味で毎回勉強し直すと変わってくるんです。昨年ヴェルディ協会でも歌わせて頂いたのですが、熱心なお客様方の会場の雰囲気もあり、歌い終わったあと一瞬静まりかえった後に納得したように拍手を頂いた事を大変嬉しく思いました。ヴェルディの専門家の方々ですからね。ホッとしました。
――『ばらの騎士』にむけて、お客様への一言メッセージをお願いいたします。
清水: 『ばらの騎士』が二期会デビューということもありいつも以上に気合が入っております!
また『ばらの騎士』は二期会にとっても記念碑的な演目でもあり、素晴らしいプロダクションになると今からとても楽しみにしております。出演者、関係者一同、東京文化会館にて皆々様のお越しを心よりお待ち申し上げております!
          *     *     *
やはりバリトンは、イタリアオペラでもドイツオペラでも、父親役がハマりますね(ジェルモンとファーニナルでは性格が違うようですが)。清水の豊かな歌声をどうぞご堪能ください!

■■■ イベント情報 ■■■
《ラリアンス オペラ・コレクション with 二期会》
オペラの町を歩けば

日時:2017年3月28日(火) 18:00開店
    第1ステージ 19:30~/第2ステージ 20:30~
    ※ご予約はお好きな時間で承ります
会場:神楽坂「ラリアンス」
    東京都新宿区神楽坂2-11 TEL03-3269-0007
    (「飯田橋駅」JR西口より徒歩2分・地下鉄B3出口より徒歩1分)
コースと料金:(ステージ・サービス料・税込)
    ・ムニュ"神楽"コース 8,500円~
    ・シェフ"大堀"コース 13,500円~
    ※ミュージックチャージ等の特別料金は一切かかりません
出演:岩下晶子(ソプラノ)、清水勇磨(バリトン)、髙田恵子(ピアノ)
予定プログラム:
    <第1ステージ>
    ・瀧廉太郎 「花」
    ・R.シュトラウス 「献呈」「ツェツィーリエ」
    ・コルンゴルド 『死の都』より 「わが憧れ、わが幻想」
    <第2ステージ>
    ・プッチーニ 『ラ・ボエーム』より 「私が街を歩けば」
    ・ヴェルディ 『椿姫』より 「プロヴァンスの海と陸」
    ・ウェーバー 『摩弾の射手』より 「すらりとした若者がやってきたら」
    ・ジョルダーノ 『アンドレア・シェニエ』より 「祖国の敵」
▼イベント詳細・ご予約・お問合せはこちらから
ラリアンスオペラコレクションwith二期会 オペラの町を歩けば|イベント - 神楽坂ラリアンス

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▼2017年7月東京二期会『ばらの騎士』情報はこちら
グラインドボーン音楽祭との提携公演
 R.シュトラウス『ばらの騎士』

 日時:2017年7月26日(水)・27日(木)・29日(土)・30日(日)
 会場:東京文化会館大ホール
▼絶賛発売中!『ばらの騎士』チケットのお求め・お問合わせは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
 (月~金10:00~18:00、土10:00~15:00、日祝休)

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」〜3/13(月)は齋藤由香利&高橋希絵 ドイツ音楽の夕べ〜春風にのせて〜

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会アーティスト登場回は3月13日(月)、齋藤由香利と高橋希絵による「ドイツ音楽の夕べ ~春風にのせて~」。フレッシュな二人のソプラノが、キラキラと光り輝く若々しい歌声をご披露します!
今回も出演の二人からメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。

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ソプラノ
齋藤由香利
――まずは自己紹介をお願いします。
福岡県久留米市出身、ソプラノの齋藤由香利です。
合唱好きが転じて声楽を始め、国立音楽大学に進学しました。大学では主にドイツリートを勉強していましたが、二期会研修所にてオペラを学び、どちらも大好きになりました。リートの繊細な表現を持ってオペラも歌えるような歌手になりたいと思い、現在大学院にて勉強を続けています。
華やかなイタリア音楽、お洒落なフランス音楽も素敵で大好きなのですが、自分の性に一番合っているのは内省的で少し土っぽい匂いのする(?)ドイツ音楽だなと感じています。

――今回のコンサートについて、お客様に一言メッセージをお願いします
共演する高橋さんは研修所で一年間同じクラスで、授業の度に情熱的でエネルギー溢れる歌と演技(と身長にも、笑)圧倒されていました。
今回のプログラムはドイツ語の作品に絞ろうとすぐに話が纏まり、前半は歌曲、後半はオペラ・オペレッタより、それぞれ独唱と重唱を選びました。
また会場のアルテリーベさんはドイツのお家のような建物なので、ちょうど今回演奏する曲の舞台にいるように感じていただけるのではないかと思っています。
当日は春を感じられる暖かさになるように期待しつつ、お越しいただいた皆様と私たちなりのプログラム・演奏を共有できる時間を、心より楽しみにしております。

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ソプラノ
高橋希絵
――では高橋さん、自己紹介をお願いします。
はじめまして、ソプラノの高橋希絵と申します。新潟県のとある長身の家系に生まれ、身長が170センチもあります。
元々教師という職業にとても憧れていたので、音楽の基本である歌を学んだのちは大好きな吹奏楽や合唱を中高で教えたいと思っていました。しかし音大に入学し、師である澤畑恵美先生が出演される舞台を観劇するたびに、オペラの魅力にとりつかれました。しかし実際自分で歌いながら演技をしてみるととても難しく、最初のうちはどう動いたらよいか分からず舞台上を右往左往(笑)。大学院や研修所のマスタークラスで演技の基本を徹底的に学びました。
今はオペラの登場人物として、歌い演じることがなにより幸せです。聴き手の皆様と心を通い合わせ、歌が持つ意味や思いを伝えられる、そんな歌手になりたいと思っております。

――今回のコンサートについて、お客様に一言メッセージをお願いします
今回共演させて頂く齋藤さんはオペラ研修所の同期であり、同じく国立音楽大学出身です。多彩な引き出しを持つアイディアマンであり、毎回楽しく練習を重ねております。二人とも在学中よりドイツ系作品に積極的に取り組んできました。好きが高じて今は二人ともドイツ語を勉強中です。
今回はそんなドイツ語圈の作曲家の作品に絞り、お互いのレパートリーである歌曲、アリアはもちろんのこと、メンデルスゾーンの二重唱歌曲やオペラ『魔弾の射手』のデュエットなども演奏いたします。
ドイツからの爽やかな春風をお届けできたらと思います。会場で皆様にお会いできますことを、心より楽しみにしております。
          *     *     *
今回はドイツ語での作品に絞り、お互いのレパートリーの中から厳選した歌曲と、オペラアリア、二重唱をお届け致します。
是非ご予約はお早めに!皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。
■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
ドイツ音楽の夕べ ~春風にのせて~

日時:2017年3月13日(月) 18:00開店
    第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,141円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:齋藤由香利(ソプラノ)、高橋希絵(ソプラノ)、髙田恵子(ピアノ)
演奏予定曲:
 ウェーバー 『魔弾の射手』より
         「いたずら坊主、しっかりするのよ!」
         「すらりとした若者がやってきたら」
 コルンゴルト 『死の都』より 「私に残された幸せ(マリエッタの歌)」
                     ほか
*今回出演のピアニストにつきまして、当初予定の松原裕子から髙田恵子に変更となりました。
 何卒ご了承いただきますよう、お願い致します。
▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007

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ソプラノ嘉目真木子「愛があれば強く居られる。パミーナから教えてもらっているような気がします」~大分・神奈川『魔笛』にむけて

川瀬賢太郎指揮×勅使河原三郎演出の共同制作公演『魔笛』は、3月11日(土)の大分公演から開幕します。
今回は、大分県出身であるパミーナ役の嘉目真木子に、公演にむけての話を聞きました。二期会本公演デビューも2010年の実相寺昭雄演出『魔笛』のパミーナ。同役は、2015年の宮本亜門演出版でも歌っています。そして今回の勅使河原三郎演出も、独創的な『魔笛』になりそうです。

201702_yoshime_makiko.jpg ――『魔笛』のパミーナは、どのような存在ですか
嘉目: パミーナは私にとって縁の深い役であることは間違いないと思います。様々な演出で1つの役を演じられるのはとても楽しいです。
パミーナはただの“綺麗で可哀想なお姫様”ではなく、強さも持っている女性です。そして何より、愛に飢えています。父親を亡くし、母親からも隔離され、恋も知らない。そんな中で苛酷な運命に翻弄されていきます。
物語が進むにつれて、パミーナは人間としても女性としてもどんどん成長していきます。
純粋なゆえに思い込みも激しいし、傷つけられやすいからとことん落ち込んでしまうけれど、最終的に彼女が笑えるのは、彼女が"愛"に貪欲だからだと思っています。「愛したい、愛されたい」という、本能的な欲求。それはとても強い力を発揮します。
パミーナを初めて歌ったのは6年前ですが、歌うたびにそんな彼女の“人間らしさ”に気付かされます。人は一人では生きられず、人との関わりの中では楽しいことばかりではないけれど、それでも愛があれば強く居られる。パミーナから教えてもらっているような気がします。

――出身地の大分での公演です。想いを聞かせてください。
嘉目: 故郷でパミーナを歌えるのは本当に嬉しいです。
ジュニアコーラス時代、初めて舞台に立ったのが『魔笛』だったんです。県民オペラの公演があり、タミーノが笛を吹いてパミーナを探すシーンで、森の動物(うさぎ)役で出演しました。歌はありませんでしたが、この公演がきっかけでオペラに憧れを持つようになったので、私にとって『魔笛』は特別な作品です。
地元での公演では、実家のご近所さんや、中高の同級生、先生など、昔から私を知っている方々が来てくださいます。都内だと普段は遠くてなかなか機会がありませんが、成長した姿を見ていただけるのはとても嬉しいです。その分、身の引き締まる思いもします。
――大分の魅力を教えてください
嘉目: 大分は「おんせん県 味力も満載」というキャッチフレーズで、温泉の他に地元の料理にも自信を持っています。関アジ関サバやフグなどの海鮮物に加えて、豊後牛もオススメです。とり天も外せません!大分は鶏肉消費量全国一らしく、新しくなった大分駅には鳥の銅像まであります。
さらに大分は西洋音楽発祥の地と言われており、瀧廉太郎はじめ著名な音楽家、声楽家もたくさん輩出されています。
食にも音楽文化にも温泉にも恵まれた大分県に、是非一度足を運んでみていただきたいです!
――そして、横浜の魅力も
嘉目:私にとって横浜といえばなんといっても中華街です。お気に入りのお店で食べる中華料理は格別です。フカヒレまんを買って山下公園のベンチで食べるのも好きです。神奈川県民ホールの楽屋口から近いところにあるお蕎麦屋さんもお気に入り。今回の公演でも必ず行くつもりです。
それと横浜駅で買える「くるみっ子」というお菓子が好きです。どうしても食べ物についてばっかりになってしまいますね・・・。
――いくつかの『魔笛』のプロダクションに関わってこられてきた中で、「モーツァルトは今も生きている」と感じられた瞬間はありますか?
嘉目: モーツァルトの音楽は本当に美しいです。
負の感情を歌っている時でさえ、むしろその方が、より心に響いたりします。そういう音楽に触れるとき、「人間は昔も今も変わらないんだな」と感じます。
モーツァルトの時代から現代に至るまで、そのまた未来も、"愛"が私たちから失われることはなく、常に人生と共にある。そのことを強く感じさせてくれるという意味で、モーツァルトは今でもその作品の中で大いに主張し、生き続けていると思います。
▼嘉目真木子の出演日は、〔大分〕3月11日(土)、〔神奈川〕3月18日(土)
2017年3月 共同制作公演 W.A.モーツァルト『魔笛』 - 東京二期会
 (こちらのページより、大分、神奈川それぞれの特設ページへリンクしています)

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バリトン宮本益光「皆様に愛されるようなパパゲーノを演じ、生きる喜びに涙したい」~大分・神奈川『魔笛』にむけて

3月11日(土)大分iichiko総合文化センター、18日(土)、19日(日)神奈川県民ホールにて開催する、芸術4団体による共同制作公演『魔笛』。オール東京二期会キャストでお贈りします!
天真爛漫なキャラクターで人気のパパゲーノを演じるのは、バリトン宮本益光。『ドン・ジョヴァンニ』のタイトルロールと並び、自身の当たり役として、これまで何度も歌い、演じられてきました。しかも、今回、宮本は3日間すべてに出演します!本番にむけて話を聞きました。

201702_miyamoto_masumitsu.jpg ――あらためて、宮本さんにとって、『魔笛』のパパゲーノはどのような存在でしょうか。
宮本: 「生きる」ということに関して、誰よりも純粋で、懸命だと思います。人として必要最低限のこと「食べる、眠る、子をのこす」、これだけに忠実に生きようとする姿勢は、私の不要な飾りだらけの生き方に疑問を投げかけます。
――たくさんの不思議な力をもった楽器が登場するこのオペラでは、タミーノが奏でる笛と同じくらい、もしかしたらそれ以上に、パパゲーノが奏でる「パンフルート」や「鈴」も魅力的です。これらパパゲーノの楽器の魅力について教えていただけますか。
宮本: パンフルートを鳴らせば鳥が集い、鈴を響かせれば人の心が変化する――これはきっとMozartにとって、感動的なモティーフだったと思います。音の力を、音楽の力を肯定するそれらのアイテム(魔笛もそう)は、つまり私たち音楽家のあるべき姿であり、音楽の持つ可能性を示しているのだと考えています。

――お客様にむけて本公演への意気込みを。
宮本: 『魔笛』は1791年の9月28日に完成したと言われています。その約200年後、1972年9月28日に私は生まれました。同じ誕生日ですもの、運命を感じたってお許し頂けると信じています。
皆様に愛されるようなPapagenoを演じ、生きる喜びに涙したいと思っています。

▼WEB「ぶらあぼ」にも、宮本益光のインタビュー記事が掲載されています!
宮本益光(バリトン)「『魔笛』ではすべての人物が“愛”と“死”を語るのです」 - WEBぶらあぼ(2016/12/18)
▼『魔笛』公演概要はこちら
2017年3月 共同制作公演 W.A.モーツァルト『魔笛』 - 東京二期会
 (こちらのページより、大分、神奈川それぞれの特設ページへリンクしています)

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「オペラ人生の中でいちばんの嬉しい瞬間」ソプラノ木下美穂子、『トスカ』愛を語る~2月公演『トスカ』キャスト・メッセージ<6>

二期会のみならず日本を代表するソプラノ・リリコのひとり木下美穂子が、2014年『蝶々夫人』以来3年ぶりに二期会オペラのために帰国、ファン待望のトスカを歌います。
木下は、一昨年に自身初のCDアルバム《イル・クオーレ》をリリース。アルバムの最初のトラックに収められたのが、トスカのアリア「歌に生き、愛に生き」でした。この名曲が、いわば木下の芸術的な「クレドCredo-信条」となって、アルバムは次第に深い祈りの歌に進んでいきます。木下にとってのトスカという存在の大きさを知ることができる一枚です。
この度、ローマ歌劇場との提携公演により、伝統的なローマの地を描いた今回の舞台の上で、木下演じる歌姫トスカが最期の日を生きます。プレミエにむけてメッセージを受け取りました。

「私のキャリアにとっていちばんよい時期にこのトスカ役をいただけたということは、私のオペラ歌手人生の中で、いちばん嬉しい瞬間だな、と思っております。
プッチーニのオペラは私もいろいろ歌ってきたのですけれども、その中でも最高峰というものは、私の中ではトスカなのです。なぜかというと、そのドラマティックなストーリー、そしてなんといっても音楽なのですよね。トスカの場面だけでなく、もうすべての場面で、音楽が重厚で、情熱的で、そして甘美で。もう、すべてトータル的にすばらしい音楽とドラマが一致したオペラ、というものが私の中にありまして…私のいちばん大好きなオペラです。(続きは映像でご覧ください)」
▼木下の出演日は15日(水)と18日(土)! 公演詳細はこちら
ローマ歌劇場との提携公演 G.プッチーニ『トスカ』 - 東京二期会オペラ劇場
 2017年2月15日(水)・16日(木)・18日(土)・19日(日) 東京文化会館大ホール
【残席状況】(1/24・14時現在)
2/15(水) 18:30 … S・A・B席 あり/C席 残少/D・E席 完売
2/16(木) 14:00 … S・A・B席 あり/C席 残少/D・E席 完売
2/18(土) 14:00 … S・A・B・C席 残少/D・E席 完売
2/19(日) 14:00 … S・B席 あり/A・C席 残少/D・E席 完売
▼2月15日(水)の公演ではプレミエ・キャンペーンを開催いたします
2/15(水)『トスカ』プレミエ・キャンペーン!~ペア先着150組のお客様に、黄色いバラの花をプレゼント! - オペラの散歩道(二期会blog)
▼チケットのお求め・お問合わせは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
 (月~金10:00~18:00、土10:00~15:00、日祝休)

201511_kinoshita_mihoko_cd.jpg ▼▲▼ CD情報 ▼▲▼
イル・クオーレ -IL CUORE- 木下美穂子
オクタヴィア・レコード 2015年11月20日発売
HQ Hybrid/OVCL-571/3,200円(税別)
木下美穂子(ソプラノ)、平塚洋子(ピアノ)/2015年5月録音
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ソプラノ木下美穂子~1stアルバム「イル・クオーレ」11/20リリース!(2015/11/17掲載) - オペラの散歩道(二期会blog)

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「一回一回が新しい境地」バリトン直野資スカルピア役にむけて
~2月公演『トスカ』キャスト・メッセージ<4>

『椿姫』ジェルモン、『蝶々夫人』シャープレス、そして『リゴレット』タイトルロールなど、イタリア・オペラのバリトンとして傑出した実績を誇る名歌手、直野 資(なおの たすく)が、2009年『蝶々夫人』以来8年ぶりに東京二期会オペラ劇場の舞台に立ちます。演じるのは、ファン待望の『トスカ』スカルピアです。
前回、二期会が『トスカ』を上演した1991年に同役で出演。トスカ役 佐藤しのぶ、カヴァラドッシ役 田口興輔 等とともに名舞台を築きあげました。そのときの好演が高じ当時の指揮者トゥリオ・コラチョッポの招きによりサンパウロ市立歌劇場でも同役を歌いました。
▼詳しくは、こちらの記事をどうぞ
希代のバリトン直野 資~自然体こそ心地よく歌い続けるための秘訣|オペラを楽しむ - 東京二期会
当時から数えると実に26年ぶり。その変わらないオペラへの尊敬の念と共演者とともにあることの喜びを語ったインタビュー映像をどうぞ!

      *     *     *
「『トスカ』のスカルピア役です。直野と申します。
バリトンでスカルピア役というと「悪役だ」なんて簡単におっしゃいますけど、悪役っていうのも大変なものでしてね。私は十回近くやらせていただきましたかね。「悪くやる」というのはあんまりよくなくて、一応、ローマの警視総監か何かのえらい人なので。まあ、そのえらい人がどうするかを見ていただくというよりは、プッチーニの書いてくださった素敵な音楽を、みなさまに浴びていただきたいと思います。
(今回の出演が)自分の生涯最後のオペラになると思いますけれども、オペラというものは、一回一回が新しい境地だというふうに、僕は接してきたつもりです。
この前、僕が公演監督をやったときに、(指揮者の)アンドレア・バッティストーニが稽古の最後に、「今度『トスカ』やるんだってな」という話があって。でも、僕は声がリリックなので、なかなか(スカルピアの)役としてはまらないので、できればスペイン語に近い、強い発音というのですかね、そういうことをやってみようと思うんだと言ったら、「いいな、そういう考え方いいんじゃないか」と…」(続きは映像でご覧下さい)。
▼直野の出演日は16日(木)・19日(日)!公演詳細はこちら
ローマ歌劇場との提携公演 G.プッチーニ『トスカ』 - 東京二期会オペラ劇場
 2017年2月15日(水)・16日(木)・18日(土)・19日(日) 東京文化会館大ホール
▼チケットのお求め・お問合わせは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
 (月~金10:00~18:00、土10:00~15:00、日祝休)

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「一生懸命生きていらっしゃる方々の想いを感じながら」 ソプラノ大村博美、待望のトスカ役にむけて
~2月公演『トスカ』キャスト・メッセージ<3>

東京二期会オペラ劇場2月公演『トスカ』キャストインタビュー。いよいよタイトルロールの登場です。フランスを拠点に欧州で活躍するソプラノ大村博美が、ファン待望のトスカを演じ歌います。トスカへの想いも格別のものがあり、稽古場に向かう電車の中で、トスカの音楽を考えているうち涙があふれそうになった、と話していました。
トスカの内面に寄り添いつつ見えてきたものは、現代に生きる人々の思いでした。大村からのメッセージをどうぞ!

      *     *     *
「私にとってトスカという人は、ローマの人で、オペラのプリマドンナですから、もちろん華麗な人なのですけれども、同時に内面的には、神様にむかって、「困っている、苦しんでいる人のために自分は何ができるか」という、自分のためではなく誰か人のために歌を歌う、そういう歌姫なのだと思います。1幕でマリア像に跪いてお祈りをするシーンに、プッチーニが本当にきれいな音楽をつけてくれていて、トスカの人柄というか、どういう人なのかがすごくよくわかるのだと思います。今回、私は、そうしたトスカの内面を感じながら、歌わせていただきたいと思っています。
今、世の中には、天変地異やテロの犠牲になって…考えると本当に涙が出てくるようなことがたくさんあります。一生懸命、誠意をもって生きている人が、「こんなに愛をもって生きていたのに、こんなに神様を信じていたのに、どうして自分に今こんなことが降りかかるのだろう」と思われる。そうした方の思いも感じながら…」(続きは映像でご覧下さい)。
▼大村の出演日は16日(木)・19日(日)!公演詳細はこちら
ローマ歌劇場との提携公演 G.プッチーニ『トスカ』 - 東京二期会オペラ劇場
 2017年2月15日(水)・16日(木)・18日(土)・19日(日) 東京文化会館大ホール
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二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
 (月~金10:00~18:00、土10:00~15:00、日祝休)

また、この年末年始にも、大村博美の歌が聴ける機会があります。12月28日(水)・29日(木)には、東京交響楽団「第九と四季」のソリストとして出演を予定。そして、年明け1月3日(火)には、「第60回NHKニューイヤー オペラコンサート」に出演し、日本最高峰ソリストの先頭を切ってベッリーニ『ノルマ』の名曲「清らかな女神よ」を歌います。こちらもぜひお楽しみに。
▼各公演の詳細はこちらから
「第九と四季」2016 - 東京交響楽団
 2016年12月28日(水)18:30・29日(木)14:00 サントリーホール
第60回 NHK ニューイヤー オペラコンサート - NHKプロモーション
 2017年1月3日(火)19:00 NHKホール (※EテレおよびFMで生放送あり)

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「自分の出せる限りの〈悪〉を出して」 バリトン今井俊輔がスカルピアを歌う!
~2月公演『トスカ』キャスト・メッセージ<2>

実力、人気ともに今大きな注目を集めているバリトン今井俊輔が、スカルピアを歌う!東京二期会オペラ劇場2月公演『トスカ』の注目ポイントのひとつです。
BS日テレ「こころの歌」にコーラスグループ“フォレスタ”メンバーとしてレギュラー出演、いつも笑顔を絶やさない温和な人柄でコンサートでも人気の今井ですが、オペラの舞台上ではキャラクタが一変します。2013年東京二期会オペラデビューとなったのは、ヴェルディ『マクベス』のタイトルロール。そして今回、イタリアオペラ随一の「悪役」といわれるスカルピアを演じます。
本公演にむけた意気込みとスカルピア役の魅力について、今井からのメッセージをどうぞ!

      *     *     *
スカルピアを演じられるというのは、バリトンにとって、とても光栄なことです。この悪役のために、自分に出せるかぎりの「悪」を出していけるか。また、(スカルピアは)すごい頭がいいのですね。そして、紳士的。それがまた、その「悪役」の加減をどんどんあげていく要因になっていると思います。
作品中、彼が舞台に出ていなくても、スカルピアの音楽が全体を支配しています。そして、(1幕の最後)、合唱とともに歌う〈テ・デウム〉は、スカルピアの見どころのひとつでしょう。ミサが始まり、歌が流れている中、スカルピアは、神に自分の考え、欲望、エゴをさらけ出していきます。
トスカが、最期に身を投げ自殺するシーンでも、実はスカルピアが世界を支配しています。…(続きは動画でご覧ください)

▼今井の出演日は15日(水)と18日(土)!公演詳細はこちら
ローマ歌劇場との提携公演 G.プッチーニ『トスカ』 - 東京二期会オペラ劇場
 2017年2月15日(水)・16日(木)・18日(土)・19日(日) 東京文化会館大ホール
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カヴァラドッシよ、星になれ!~テノール城 宏憲、主演の2月公演『トスカ』の魅力を語る

東京二期会オペラ劇場2月公演プッチーニ『トスカ』にカヴァラドッシで主演するテノール城 宏憲に、本公演の魅力についてメッセージを受け取りました!
2012年第42回イタリア声楽コンコルソにてシエナ大賞、15年第84回日本音楽コンクール声楽部門(オペラ・アリア)第1位・岩谷賞(聴衆賞)受賞、そして今年2月の二期会『イル・トロヴァトーレ』では、急遽代役で主人公のマンリーコを演じ切り、一躍時のテノールとなった城ですが、『トスカ』ではオーディションで本役を勝ち取りました。
この日は稽古前にメッセージを収録。このときはまだコレペティトゥアとの個人稽古の段階で、楽譜を丹念に歌い込み、プッチーニの描いたカヴァラドッシ像に自分自身を向かい合わせていく作業を重ねていました。

      *     *     *
東京二期会オペラ劇場、歌劇『トスカ』カヴァラドッシ役の城 宏憲(じょう・ひろのり)です。
マリオ・カヴァラドッシは、イタリアの画家であり、歌姫トスカの恋人でもあります。つまり、カヴァラドッシは、自分でも絵を描くし、歌も愛することができる人なのです。
そして、フランス革命の時代の革命家という、もうひとつの顔を持っています。このもうひとつの顔が、僕にとってはものすごく魅力です。彼は二幕で拷問にかけられ、そして、三幕では処刑されてします。
歌や絵を愛し、美しさを愛する、やさしいカヴァラドッシと、フランス革命の時代の中でナポレオンを応援する改革派、革命派としての情熱的なカヴァラドッシ。このふたつの面を、僕はうまく演じたいと思っております。
『トスカ』の魅力は、やはり「見せ場」が多いことだと思います…(続きは、ぜひ動画でご覧ください)。

▼城の出演日は16日(木)と19日(日)!公演詳細はこちら
ローマ歌劇場との提携公演 G.プッチーニ『トスカ』 - 東京二期会オペラ劇場
 2017年2月15日(水)・16日(木)・18日(土)・19日(日) 東京文化会館大ホール
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序幕だけの作曲家も〈オペラ〉に登場!サプライズが待っている『ナクソス島のアリアドネ』へ!
~メゾソプラノ白土`理香 インタビュー

2002年東京二期会/新国立劇場『ナクソス島のアリアドネ』公演にて作曲家役を演じ、14年ぶりの二期会公演に同役で登場となるメゾソプラノ白土理香(しらつち りか)。長年ウィーンで活動中の白土が、今回は作曲家役のために一時帰国しました。それほどまでに想い入れの深いこの作品の魅力について、自身の言葉でお伝えいたします。
(※白土の「土」の字は、正しくは「土」の右上に「`」)
      *     *     *

201611_shiratsuchi_rika_01.jpg 白土: R.シュトラウスのオペラはウィーンでとても人気があります。中でも『ばらの騎士』『サロメ』そして『ナクソス島のアリアドネ』はウィーン国立オペラ劇場のレパートリーにも入っており、シーズン中には何度も上演されます。ウィーン気質を色濃く登場人物に盛り込んだホフマンスタールの言葉の芸術と、ウィットに富んだシュトラウスの音楽、そして官能的なメロディーはウィーンの人々に大変愛されています。私にとっても作曲家の役は特別な意味を持っています。それはウィーンに来て初めてこの役に出会った事です。その後ミュンヘン国際音楽コンクールで賞をいただいたのも作曲家のアリアでした。

Q2. 作曲家役はどのような役ですか?
白土: 若く才能溢れる若者、作曲家。喜怒哀楽を激しく表し、感情の起伏に大きく揺れ動かされながら、理想像が現実によって壊されていく中、恋に落ちるも序幕の最後では絶望の底へとつき落とされて行きます。彼の芸術の理想を歌う時、心から共感でき役と一体になれる幸福感を感じることができます。

Q3. 指揮シモーネ・ヤングと演出カロリーネ・グルーバーについて
白土: 世界で活躍される女性指揮者ヤングさんと同じく女性演出家グルーバーさん同じ女性としてお二人のご活躍をとても誇りに思い、また今回ご一緒させていただける幸せに感謝しております。お会いするまでとても緊張しておりましたが、お二人ともフレンドリーに私たちに接してくださり、気さくなお人柄をお持ちになった方々です。お二人共、稽古場では妥協されずに我慢強く、私たちをご指導くださっています。

Q4. 稽古場の雰囲気はいかがでしょう?
白土: 英語ドイツ語日本語が飛び交うインターナショナルな雰囲気の中、ベテランの方々そして若く才能にあふれる二期会の方々に囲まれ、エネルギッシュな稽古場の雰囲気に触発されております。

Q5. 今回のプロダクションの魅力はどこにあるでしょうか?
白土: 何といってもヤングさん率いるシュトラウスの素晴らしい音楽、それに応える素晴らしい歌手たち。
また今回の演出では様々なサプライズが皆さんに用意されています。シュトラウスの楽譜上では序幕で去ってしまう作曲家も今回は劇中劇オペラに参加し、実際に自分の作った作品の中に登場します。芸術と愛を純粋に求める、その願いは叶えられるのでしょうか?どうぞその答えを探しにぜひ劇場に足を運んでみて下さい。
201611_shiratsuchi_rika_02.jpg
(2002年の舞台から:中央右が白土)

▼公演詳細はこちらから
ライプツィヒ歌劇場との提携公演 R.シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』 - 東京二期会オペラ劇場
11/23(水・祝)17:00、24(木)14:00、26(土)14:00、27(日)14:00 日生劇場
(白土の出演日は、23日と26日です)
▼チケットのお求め、お問合せは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)
S席 15,000円、A席 13,000円、B席 9,000円、学生席 2,000円(税込)
※11/18現在、23(祝)、26(土)、27(日)公演のB席が予定数終了となりました。

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◎二期会チケットセンターのオペラ公演インターネット予約【Gettii(ゲッティ)】なら、24時間いつでもどこでもご予約可能!
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(※…Gettii予約券は公演会場、二期会チケットセンターでの支払・受取は出来ません)

※※学生席も販売中!※※
二期会オペラ公演は28歳未満の学生さんなら2,000円でご鑑賞頂けます!
・受付は、公演の前日まで二期会チケットセンター電話(03-3796-1831)のみ。
・事前の決裁が必要です。
▼学生席のお求め方法等、詳しいご案内はこちらをご覧ください。
学生席について - 二期会チケットセンター

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11月公演『ナクソス島のアリアドネ』~執事長役・多田羅迪夫インタビュー
才能豊かな新しい世代の歌手たちとともに

今月23日から開幕する、『ナクソス島のアリアドネ』。
稽古が佳境を迎える中、執事長役で全日出演するバス・バリトン多田羅迪夫に話を聞きました。
多田羅迪夫は、1975年から81年にかけてドイツ・ハイデルベルク、ならびにゲルゼンキルヒェン市立歌劇場の専属歌手としてドイツでキャリアを積み、帰国後早くからモーツァルト、ワーグナー、そしてリヒャルト・シュトラウスの作品をレパートリーとして、東京二期会の伝統の支柱ともいえるドイツ・オペラの上演を舞台の第一線で支えてきました。
今回は、演出カロリーネ・グルーバーの希望により執事長役を務めることとなりました。多田羅とグルーバーとの初邂逅は2004年。グルーバー初来日のプロダクションに多田羅が主演し、強い信頼関係を築いてきました。
      *     *     *

201611_tatara_michio_02.jpg 「私が演じる執事長は、作品の舞台となるウィーンにおいて、エスタブリッシュメントの頂点にいるようなお金持ちの伯爵家に仕えています。あるお祝いの席で、食事の終わった後、9時に花火を打ち上げるまでの間に、オペラ『ナクソス島のアリアドネ』と道化芝居『浮気なツェルビネッタと4人の恋人たち』を上演することとなっていましたが、時間が足りない。そこで一計、この2つの物語を同時に上演するように、これは伯爵の命であるから、と作曲家たちに伝えます。
ですが、今回の演出で、私の役で特に重要な点は、伯爵そのものが執事長に扮して、彼らに無理難題を押し付けていく、という設定にあります。
通常なら、執事長は、伯爵の権威を背景にして、いわば「虎の威を借る狐」のようにして、慇懃無礼に振る舞うものです。が、今回のカロリーネ・グルーバーの演出では、執事長が伯爵という権威そのものである、ということになる。そうなれば、通常、他者の権威を借りることででてくるある種の「いやらしさ」は、多少薄まってくるでしょう。そのかわり、伯爵本人が周りの者を直接振りまわし、それを面白がる、という面がでてくる。ここが今回の演出で私の役において重要な点だと思います。ですから、あまり、こう卑屈でないように演じることを心がけたいですね。
『ナクソス島のアリアドネ』は、1971年に二期会が日本初演をし、今回が4回目の上演となります。前回からは8年ぶりです。加賀清孝公演監督も述懐していましたが、8年前とは全く新しいキャストになりました。このリヒャルト・シュトラウスのスコアはひじょうに難しいドイツ語と音楽の連続なのですが、ほとんどが初役の若手歌手中心でキャスティングされているにもかかわらず、非常に高い水準で演奏ができています。これだけの登場人物で、しかもダブルキャストで高いレベルを保てることができるようになった(キャストは全33名)というのは、若手が順調に成長してきた証であると言えます。今回の公演は、そのことをプレゼンテーションすることのできる、日本のオペラ界のエポックメイキング的な上演という意味合いがあると思います。
もちろん、若手だけではありません。私も含めてですが、小森輝彦さんのようにドイツの歌劇場で専属歌手として長年活躍されてきた歌手も出演しますし、私たちの経験が、現場を通じて、若い歌手にも役に立つという思いはあります。重要なことですが、二期会の公演というのは、いろいろな世代が集まりひとつの作品を作り上げています。また文化はそうであらなければならないと思います。
それにつけても、若い歌手の成長というのは、嬉しいものです。今回の公演は、二期会で初めての女性指揮者と女性演出家のプロダクションとなりましたが、お二人ともドイツ語圏で活動されていることで、稽古はほとんどドイツ語、時々英語で進行しています。こうしたヨーロッパの劇場とまったく同じような状況にも、もちろん日本語通訳の方はいらっしゃるけれども、若い人たちが元の言語に反応し、笑ったり、対応しているのを見ると、30年も前のことと思い比べると、もう隔世の感がありますね。」
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オペラの代表的な語り役のひとつでもある『ナクソス島のアリアドネ』の執事長は、多田羅自身のブログで紹介されているように、ルネ・コロなど往年の名歌手がこの役を演じることで舞台に味わいと深みを醸しだしてきました。
ウィーン初演から100年、そして日本初演(二期会初演)から45年のメモリアルイヤーに、東京二期会の各世代のエキスパートが集結して贈る『ナクソス島のアリアドネ』にどうぞご期待ください。
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ライプツィヒ歌劇場との提携公演 R.シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』 - 東京二期会オペラ劇場
11/23(水・祝)17:00、24(木)14:00、26(土)14:00、27(日)14:00 日生劇場
(多田羅迪夫は全日程出演します!)
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※11/15現在、23(祝)、26(土)、27(日)公演のB席が予定数終了となりました。

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11/23(水・祝)公演初日『ナクソス島のアリアドネ』~指揮シモーネ・ヤングからのメッセージ!

「再びの日本で、リヒャルト・シュトラウスを愛する友人と新たに出会えることを楽しみにしています」
11月公演『ナクソス島のアリアドネ』公演の開幕が近付いてきました!
すでにB席が23日(水・祝)、26日(土)、27日(日)公演で予定販売数が終了。S、A席もよいお席はどうぞお早めにお申し込みください。
さて、先日行われた 指揮シモーネ・ヤングと演出カロリーネ・グルーバー来日記者会見 の様子は、様々なメディアで取り上げていただいています。
同日にシモーネ・ヤングのメッセージも収録しましたので、今日はこちらを公開いたします!

      *     *     *
おはようございます!
この美しいオペラ、『ナクソス島のアリアドネ』を指揮するために、再び日本に来ることができ、とても幸せです。
『ナクソス島のアリアドネ』はたいへん素晴らしい作品です。なぜなら、このオペラはたいへんぐれたコメディでもあり、しかし同時にシリアスなテーマもあります。資金の援助に左右される芸術家の世界が描かれています。これは100年前の主題ですが、現代にも通じています。リヒャルト・シュトラウスの、直截的で、美しく、おかしみがあり、感情に訴える音楽が、作品を身近に感じさせます。そして、指揮者、演出家、出演者たちが一丸となって、この小さな宝石のような作品を作り上げるために協働しています。
今回、私は東京二期会とご一緒し、若い歌手たちによるすばらしいチームとの仕事をとても楽しんでいます。まだ稽古を始めてまもない時期ですが、すばらしい才能と大きなエネルギー、そして細部にまでわたる注意深さもあり、とてもクリエイティブな仕事ができています。そういうところが、私は大好きなのです!
また、もちろん欧州ではよく知られていることですが、これまで、私は『ばらの騎士』や『エレクトラ』など、ほとんどのリヒャルト・シュトラウスのオペラを指揮してきました。そうした私のこれまでの経験をもって、日本の歌手のみなさんに、そして聴衆の皆様にお届けできるかと思うととても光栄です。私たちの演奏により、聴衆の皆様が、わくわくして、感動してくださることを切に願っています。
そして、日本で、リヒャルト・シュトラウスの作品への愛と尊敬の念をもった新しい友人と出会えることを楽しみにしています。ありがとうございました。
      *     *     *

公演をより楽しむためのおすすめポイント特集(PDFファイル)
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ライプツィヒ歌劇場で絶賛
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秋の日比谷で楽しむオペラ
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世界最高峰の女性指揮者

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ライプツィヒ歌劇場との提携公演 R.シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』 - 東京二期会オペラ劇場
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今をときめくオペラ歌手が集結!11月公演『ナクソス島のアリアドネ』 タイトルロールのソプラノ田崎尚美メッセージ

東京二期会オペラ劇場11月公演『ナクソス島のアリアドネ』、11月23日のプレミエまであと1か月を切りました。いよいよ演出のカロリーネ・グルーバーも来日し、本舞台を想定した立ち稽古が始まっています。
今回、プリマ・ドンナ/アリアドネ役を演じるソプラノ田崎尚美(11月24日・27日出演)。
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二期会では、2011年R.シュトラウス『サロメ』(コンヴィチュニー演出)タイトルロールのカヴァーを務めた後、2012年ワーグナー『パルジファル』(グート演出)のクンドリ役でデビュー。その後2014年モーツァルト『イドメネオ』(ミキエレット演出)のエレットラ役で出演したときは、最後の壮絶なアリアで大きな賞賛を浴びました。今年9月のワーグナー『トリスタンとイゾルデ』(デッカー演出)ではイゾルデのカヴァーキャストを務めました。いずれもソプラノの大役にして、欧州歌劇場との共同制作/提携の舞台で、その国際的スケール感をいかんなく発揮しています。
今回の舞台にかける想いを、稽古場で収録しました。

映像には入っていませんが、「今回の舞台は、同世代の歌手のみなさんがたくさん集まりました。今までと違った稽古場の雰囲気というか、自分の考えや思ったことを出し合って、切磋琢磨して作り上げています」と語っていた田崎。
アーティストたちが想いを寄せ合うことで構築されていく稽古場。1か月後の完成した舞台をどうぞお楽しみに!
▼公演詳細はこちらから
ライプツィヒ歌劇場との提携公演 R.シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』 - 東京二期会オペラ劇場
 田崎尚美 出演日:11月24日(木)、27日(日)
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今をときめくオペラ歌手が集結!11月『ナクソス島のアリアドネ』公演から ハルレキン:加耒 徹&近藤 圭 インタビュー

11月23日から日生劇場で開幕する『ナクソス島のアリアドネ』公演。今回の公演にも、ベテランから若手まで実力派の歌手が集結しています。
先日、『ナクソス島のアリアドネ』の音楽稽古(演技なしの音楽のみの稽古)でスタジオを訪れたハルレキン役の二人のバリトン、加耒 徹と近藤 圭にインタビューを行いました。

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加耒 徹
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近藤 圭

ハルレキンというよりも、イタリア語の「アルレッキーノ」と言われたほうがピンとくる方も、多いのではないでしょうか。『ナクソス島のアリアドネ』は、いろいろな意味でオペラの歴史が詰まった作品ですが、ハルレキンたちの登場でおわかりのように、イタリア伝統の仮面劇コメディア・デラルテの要素も取り入れられています。本来は幕間劇として演じられるコメディア・デラルテですが、オペラのパトロンの気まぐれな命令のせいで、真面目なオペラの本篇にそのキャラクターたちが登場することになった、というのが、『ナクソス島のアリアドネ』です。譬えとしては間違っていますが、「つるの恩返し」や「もも太郎」のような民話の世界にドラえもんやのび太君が入りこんで行ったりするのと、アイデアは近いような気がします。
さて、その喜劇チームのリーダー的存在が、ハルレキンです。加耒と近藤に、舞台にむけての意気込みを聞きました。

      *     *     *
加耒: 東京二期会オペラ劇場『ナクソス島のアリアドネ』ハルレキン役の加耒 徹です。
近藤: 同じくハルレキン役の近藤 圭です。
<ハルレキン役とは?>
加耒: オペラに出てくる4人の道化師がおりまして、中でも(ハルレキンは)お調子者というか、ひじょうに頭が良くて…
近藤: 『魔笛』のパパゲーノと、『フィガロの結婚』のフィガロを混ぜたような、楽しくて、陽気で、頭のいい…そういう役ですね。
加耒: フットワークが軽い感じですね。
近藤: ムードメーカーです。
加耒: (オペラの幕の)最初、孤独の島で、アリアドネが嘆いているのですけれども、(そこにハルレキンたちが)突然入ってくるのですね。みんなで慰めようよ、と。
オペラ・セリアの中から、ぽんと、喜劇の音楽と演技が出てくる。(そこが)私たちの役割かなあと思います。
<演出:カロリーネ・グルーバーについて>
近藤: カロリーネ・グルーバーさんは、実は2011年の、あれも日生劇場でしたけど、オペラ『ドン・ジョヴァンニ』のマゼット役で、彼女の演出でやらせていただいたのですけれど。彼女は、演出で「こうしろ、ああしろ」と動きのことは言わないのですけれど、何かそういうシチュエーションを作って、演じる者を本気にさせるといいますか、自動的に動いちゃう。そういう魔法のような演出をする、もう、僕の大、大尊敬する演出家です!
加耒: 楽しみですね。
近藤: 楽しみです。どういう演出になるか。
加耒: やっぱり、このオペラ自体が、演出によってガラッと色も変わるという作品なので。
もともと(ハルレキンは)道化師の陽気な音楽で書かれているので、どういう動きになるのかなあ、というのが楽しみですね。
<指揮:シモーネ・ヤングについて>
近藤: 実は、昨年まで、ドイツのハンブルクのほうで勉強していたのですけれど、そこのハンブルク州立歌劇場の音楽総監督がシモーネ・ヤングさんで。もういろいろオペラやコンサートを聴かせていただいたのですけれども、本当に魅力的、といいますか、指揮も踊るような感じで。
加耒: (大きくうなずく)
近藤: それでリハーサルとかも、すごい何回も見せていただいたりもしたのですけど…
(つづきは、動画でご覧ください)
▼<11/23公演プレミエ・キャンペーン開催決定!>公演詳細はこちらから
ライプツィヒ歌劇場との提携公演 R.シュトラウス『ナクソス島のアリアドネ』 - 東京二期会オペラ劇場
 加耒 出演日:11月23日(水・祝)、26日(土)
 近藤 出演日:11月24日(木)、27日(日)
▼チケットのお求め、お問合せは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

Gettii 《便利!》
◎二期会チケットセンターのオペラ公演インターネット予約【Gettii(ゲッティ)】なら、24時間いつでもどこでもご予約可能!
座席もご指定いただけます
チケットはお近くのセブン-イレブンでお支払&お受取(※)
予約手数料0円。左の「Gettii」ボタンからお進みください。
(※…Gettii予約券は公演会場、二期会チケットセンターでの支払・受取は出来ません)

※※学生席も販売中!※※
二期会オペラ公演は28歳未満の学生さんなら2,000円でご鑑賞頂けます!
・受付は、公演の前日まで二期会チケットセンター電話(03-3796-1831)のみ。
・事前の決裁が必要です。
▼学生席のお求め方法等、詳しいご案内はこちらをご覧ください。
学生席について - 二期会チケットセンター

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月曜は新橋でオペラ!~「アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート」6/6(月)ソプラノ西山友里恵&メゾソプラノ達本友李

「月曜は新橋でオペラ!」を合言葉に、フレッシュなオペラ歌手の歌とブッフェスタイルのお食事で、月曜の夜から思い存分にお楽しみいただける「アルテリーベ東京・月曜フレッシュコンサート」。
6月6日(月)は、二期会所属のソプラノ西山友里恵(にしやま ゆりえ)とメゾソプラノ達本友李(たつもと ゆり)が出演します。ピアノは相田久美子。

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ソプラノ
西山友里恵
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メゾソプラノ
達本友李
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ピアノ
相田久美子

二期会オペラ研修所では同期の二人。コンサートを前に話を聞きました。

――オペラ歌手の道を歩んで、よかったと思ったこと、幸せに感じることは何ですか。
西山: 思い描いた理想に少しでも近づけた時です。
歌うことも演じることも大好きなので、どちらもできるオペラ歌手はとても幸せです。
達本: 音楽は人の心を浄化する力を持っています。それが喜怒哀楽どの感情であってもです。
演奏することによって、聴いて下さる方のたったひとりだけでも慰め、背中を一押しできることの喜びを幸せに感じております。

――今一番の目標は?
西山: 今はアルテリーベで歌うことで頭がいっぱいです!
達本: 新人コンクール入賞を目指し、今は地道に稽古を重ねております。そのためにも隅々にまで神経を使い、丁寧にかつ豊かな演奏がいつもできるようテクニックとセンスを磨きたいと心掛けております。

――今回のアルテリーベのプログラムについて
西山: 二人が今まで大切に歌ってきた曲にくわえて、今回新たに取り組んだ曲をとりいれました。すべて大好きな曲です。おなじみのオペラアリア、日本歌曲、フランス歌曲を演奏させていただきます。そして、「二人のヒロイン」というタイトルをつけさせていただきました。
達本: ソプラノの可憐な歌声とメゾソプラノのドラマティックな歌声の、メリハリのあるプログラムを揃えました。それぞれの特徴を生かしたプログラムとなっておりますので、そこに注目してほしいですね。声種も声質も異なる二人のヒロインが織り成すひと時をどうぞお楽しみに!

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
 二人のヒロイン~梅雨のひと時の贈り物

日時:2016年6月6日(月) 18:00開店
    第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,141円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:西山友里恵(ソプラノ)、達本友李(メゾソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
予定プログラム:
  グノー 『ファウスト』より “宝石の歌”
  モーツァルト 『コジ・ファン・トゥッテ』より “あっちに行って頂戴”
  信時 潔 「丹沢」
  山田耕筰 「あわて床屋」
  木下牧子 「竹とんぼに」「ある日のたび」
  チレア 『アドリアーナ・ルクヴルール』より “苦い喜び、甘い責め苦”
  ドリーブ 「カディスの娘たち」
  オッフェンバック 『ホフマン物語』より “舟歌”
  アーン 「クローリスに」
  フォーレ 「ネル」
  サン=サーンス 『サムソンとデリラ』より “私の心はあなたの声で花開く”
  J.シュトラウスII世 『こうもり』より “侯爵様、あなたのようなお方は”
▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007

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2016年9月公演『トリスタンとイゾルデ』公演監督・大野徹也インタビュー<2>
「ワーグナーにどっぷりと浸る一日を」

(インタビュー第1回からのつづき)
【ワーグナーにとっては劇場全体がひとつの楽器】
『トリスタンとイゾルデ』の魅力は、やはりオーケストラにあるでしょう。後に「トリスタン和声」とよばれることになる、調性のあいまいな和音進行、うねるような、どこまでも解決していかない、きわめて独特の音の響きこそは、まさしく二人の愛の関係のように甘美であるし、「官能的」ともいわれますね。ワーグナーの音楽は、劇場全体がひとつの楽器のような響きで、私たちはその音響の中に身を置いているという感覚があります。
聴きどころは、皆様もご存じの第1幕の前奏曲と、最後の〈愛と死〉のテーマ。恍惚とした旋律に、私はいつも鳥肌が立ちます。
歌のことも話さないと。第2幕のイゾルデとトリスタンの愛の二重唱は聴きどころでしょう。長大な重唱で、たんにパワフルなだけではなく、官能性を持続し高めていかねばなりません。それは自らの身体を楽器として研鑽を重ねてこられた、限られた人だけが可能となる表現です。
そして、第3幕は、やはりまたトリスタンですが、トリスタンのモノローグ。2幕まで歌いきった後に、さらに重厚な音楽がやってきます!これをどう表現しきれるか。今回は、トリスタン役に東京二期会を代表する福井 敬さんとともに、ドラマティック・テノールとして近年欧米でワーグナー歌いの評価が高いブライアン・レジスターさんを招聘しました。
【両キャストとも聴いてほしい!】
もちろん、共演するイゾルデ横山恵子さんもヨーロッパで15年にわたり歌ってきた日本を代表するワーグナー歌手。そして池田香織さんは、メゾソプラノでありながらもともとソプラノであるだけに、中間音の響きから高音にいたるまで豊かに響き、イゾルデ役にあった表現が聴かれることでしょう。マルケ王には、ベテランの小鉄和広さんと若いながら堂々たる貫録の声を持つ清水那由太さん。クルヴェナールの大沼 徹さんと友清 崇さんの実力を誇るバリトン陣に、ブランゲーネには、ドイツの歌劇場の長いキャリアを誇る加納悦子さんと、イゾルデをやさしく支える音楽にふさわしい表現者の山下牧子さんほか、ベテランから若手まで、現在望みうる最高峰のキャストが揃ったと申し上げたいと思います。できましたら、両キャストともお楽しみいただきたいです。
繰り返すようですが、『トリスタンとイゾルデ』は難曲中の難曲で、上演される機会もそう多くはありません。その意味で、今回は皆様に貴重な体験をご提供できるのではないかと思っております。どうぞ一日、ワーグナーの世界に、どっぷりと浸かりにいらしてください。ご来場お待ちいたしております。
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ライプツィヒ歌劇場の夕景
■■■ 公演情報 ■■■
ライプツィヒ歌劇場との提携公演
《東京二期会オペラ劇場》
R.ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』(オペラ全3幕)
日時:2016年9月
    10日(土) 14:00開演
    11日(日) 14:00開演
    17日(土) 14:00開演
    18日(日) 14:00開演
    (各日とも開場は開演の60分前)
会場:東京文化会館 大ホール
料金:S席15,000円~D席6,000円、学生席2,000円
指揮:ヘスス・ロペス=コボス
演出:ヴィリー・デッカー
管弦楽:読売日本交響楽団
▼キャスト一覧等、公演詳細はこちらをご覧ください
2016年9月公演 R.ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』 - 東京二期会オペラ劇場
▼チケット絶賛発売中!ご予約、お問合せは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

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花娘・宍戸茉莉衣と藤原 唯が贈る、ひな祭りの日コンサート

7月公演『フィガロの結婚』に花娘役で二期会オペラデビューを果たす二人のソプラノが、3月3日(木)のひな祭りの日に、丸の内トラストシティ・ランチタイムコンサートに出演します!
二人はソプラノ宍戸茉莉衣(ししど まりえ)と藤原唯(ふじわら ゆい)。ともに昨年二期会オペラ研修所マスタークラスを修了し、今回デビューの舞台を勝ち取りました。
――『フィガロの結婚』にむけて今の心境は?
宍戸: フィガロの結婚は私が学生時代に、初めてフルスコアを手に勉強したオペラでした。今回の二期会デビューが決まった時、必死にモーツァルトの音楽に食らいついていた学生時代を思い出して懐かしくなり、またこのオペラに深い縁を感じました。
藤原: 私も、実は私が初めてオペラの舞台に立ったのが、大学院生のときにこの“花娘”役でした。その時の喜びが、現在に繋がっていると思います。縁のある思い出深い役、大切に演じたいと思います。
宍戸: 花娘は初めて勉強する役ですが、フィガロの世界で生きる一人の人間として精一杯演じられたらと思っています。
――「ひな祭りの日」のコンサートについて
藤原: 2人ともフィガロの結婚“花娘”役で二期会本公演デビューということで、モーツァルトの楽曲と、春を感じていただけるナンバーを詰め込みました。
宍戸: 春らしい日本歌曲に始まり、この度の「フィガロの結婚」より伯爵夫人のアリアや手紙の二重唱、そして私たちが普段レパートリーとしているオペラアリアなど、盛りだくさんのプログラムでお届けいたします。
―――お客様にメッセージを
宍戸: いつも温かい応援をありがとうございます。今回のお話をいただいたのが昨年の9月、そしていつの間にか本番まで後4か月半となりました。皆様の笑顔を舞台で拝見出来るよう、限られた時間の中で精一杯勉強し、公演の日を迎えるつもりです。どうぞ楽しみになさっていてください!
藤原: 二期会オペラ研修所同期の2人の、息のあった音楽を、ゆったりとお聴きください♪

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ソプラノ
宍戸茉莉衣
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ソプラノ
藤原 唯
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ピアノ
梅田麻衣子

■■■ 公演情報 ■■■
森トラスト ランチタイムコンサート 丸の内トラストシティ
第237回 ≪花娘 春の節句に 夢歌う≫

日時:2016年3月3日(木) 12:10開演
会場:丸の内トラストタワーN館 1Fエントランスロビー
    ・アクセス
料金:無料
出演:宍戸茉莉衣(ソプラノ)、藤原 唯(ソプラノ)、梅田麻衣子(ピアノ)
演奏予定曲:
  瀧 廉太郎 「花」
  團 伊玖磨 「花の街」「花季」
  中田喜直 「さくら横ちょう」
  別宮貞雄 「さくら横ちょう」
  モーツァルト  『フィガロの結婚』より “愛の神よ”
  モーツァルト  『ドン・ジョヴァンニ』より “ぶってよマゼット”
  ドニゼッティ  『リタ』より “家も宿屋もうまくいき”
  プッチーニ  『ラ・ボエーム』より “私が街を歩けば”
▼森トラスト ランチタイムコンサート 丸の内トラストシティの情報ページはこちら
丸の内トラストシティ|コンサートスケジュール|ランチタイムコンサート - 森トラスト株式会社
▼宍戸、藤原の二期会オペラデビューは7月15日と17日!
すべての人に名作を!二期会名作オペラ祭 W.A.モーツァルト『フィガロの結婚』 - 東京二期会オペラ劇場

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開演迫る!~帰国記念コンサート~
三戸大久 バス・バリトン リサイタル

平成25年度文化庁新進芸術家海外研修員としてオーストリア(ウィーン)に留学し、舞台映えする恵まれた体格と歌声で将来嘱望されている、バス・バリトンの三戸大久(さんのへ ひろひさ)が2016年3月4日に初のソロリサイタルを開き、研鑽の成果を披露します。
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三戸は武蔵野音楽大学を卒業後、二期会オペラ研修所第48期マスタークラスを修了。
第40回イタリア声楽コンコルソ・シエナ部門金賞、第46回日伊声楽コンコルソ第3位、第9回藤沢オペラコンクール奨励賞を受賞しています。
ウィーン滞在中はウィーン・カールス教会でのシューベルト『ミサ曲』、シェーンブルン宮殿宮廷劇場でのコンサート等の演奏で好評を得ました。帰国後も立て続けに、2015年12月の神奈川県民ホール『金閣寺』や、先日の東京二期会オペラ劇場『イル・トロヴァトーレ』などいずれも好評を博し、舞台にはなくてはならない存在になっています。
今回のソロリサイタルを前にして、三戸よりメッセージが届いております。
    *    *    *
今回はウィーン研修を終えてのリサイタルということもあり、1部ではシュトラウスの歌曲、モーツァルトのアリア、そしてワーグナーを選曲しました。2部はこれまで自分が歌ってきたオペラアリア、おなじみの日本歌曲からバス・バリトンの少し珍しい曲まで。全ての曲が自分にとって思い入れのある大好きな曲ばかりです。
私にとって大きな挑戦でもある初のリサイタルですが、当日はお話や解説を含めながら、王子ホールに足を運んで下さる全ての方が楽しんでいただけるリサイタルに出来たらと思っております。
また今回は大学の先輩でもあり、そして心から信頼している瀧田亮子さんにピアノをお願いしました。
瀧田さんの情熱的で、そして包み込んでくれる音楽に助けられながら演奏出来ることにも大きな幸せを感じています。〈三戸大久〉
    *    *    *
これからの活躍にますます目が離せない三戸大久のソロリサイタル。
皆様、是非このウィーンでの研鑽の成果をお楽しみください。
▼産経ニュースにリサイタルへ向けてのインタビューが掲載されました(2/23)
バス・バリトンの三戸大久が3月に帰国記念コンサート - 産経ニュース

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ちらし(PDF)ダウンロード
■■■ 公演情報 ■■■
三戸大久 バス・バリトン リサイタル
~帰国記念コンサート~

日時:2016年3月4日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場:銀座・王子ホール
料金:(全席自由)¥4,500
出演:三戸大久(バス・バリトン)、瀧田亮子(ピアノ)
予定演奏曲目:
  R.シュトラウス 「献身」「チェチーリエ」
  山田耕筰 「まちぼうけ」
  大中 恩 「男の唄」
                     ほか

▼コンサート詳細・ご予約はこちらから
三戸大久 バス・バリトン リサイタル|コンサートラインアップ - 東京二期会

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共同制作公演『さまよえるオランダ人』タイトルロール青山 貴
「神奈川芸術プレス」と月刊「ぶらあぼ」に大きく登場中!

3月にびわ湖ホール、神奈川県民、大分iichikoグランシアタの3拠点で共同開催されるワーグナー『さまよえるオランダ人』にて、タイトルロールを務めるバリトン青山 貴が、「神奈川芸術プレス」と月刊「ぶらあぼ」の最新号に、どーんと大きく登場しています!
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「神奈川芸術プレス」2016年1月15日号より  ・・・げ、原寸大!?
― 大役を全編歌い終えた後の感動、達成感。それをお客様と共有できるのが、ワーグナーを歌う喜びです。
▼「神奈川芸術プレス」最新号(PDF形式)はこちらよりダウンロードができます
神奈川芸術プレス - 公益財団法人 神奈川芸術文化財団
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「ぶらあぼ」2016年2月号より
― ワーグナーの音楽の感動を皆様と分かち合えるよう全力を尽くします。
▼「ぶらあぼ」のインタービューはネット上でもお読みいただけます
青山 貴(バリトン) - WEBぶらあぼ
青山の出演は、びわ湖3月5日(土)と、神奈川20日(日)の2日間。
舞台の上でもその存在感を示してくれることでしょう。どうぞご期待ください!
■■■ 公演情報 ■■■
《共同制作公演》
R.ワーグナー『さまよえるオランダ人』
オペラ全3幕・日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演
日時・会場:2016年3月
 びわ湖公演=5日(土)★、6日(日) びわ湖ホール 大ホール
 神奈川公演=19日(土)、20日(日)★ 神奈川県民ホール 大ホール
 大分公演=26日(土) iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ
  (各日とも13:15開場・14:00開演)
  ★…青山 貴 出演日
指揮:沼尻竜典(びわ湖ホール芸術監督) <びわ湖公演・神奈川公演>
    大勝秀也<大分公演>
演出:ミヒャエル・ハンペ
管弦楽:京都市交響楽団<びわ湖公演>
     神奈川フィルハーモニー管弦楽団<神奈川公演>
     九州交響楽団<大分公演>
▼公演詳細はこちらをご覧ください
2016年3月国内共同制作公演 R.ワーグナー『さまよえるオランダ人』 - 東京二期会
▼神奈川県民ホールWEBサイトでは特設ページを開設中!
ワーグナー作曲 歌劇さまよえるオランダ人 - 神奈川県民ホール
▼チケットのお求め、お問合せは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

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2016年2月公演『イル・トロヴァトーレ』~ルーナ伯爵役:上江隼人インタビュー

2015年東京二期会『リゴレット』でタイトルロールを務め、指揮者のアンドレア・バッティストーニの日本でのオペラ公演で必ず共演を続けているバリトン上江隼人。
日本のみならずイタリアでも活躍を続ける上江に、このオペラの魅力をインタビュー致しました。

― 自身の演じるルーナ伯爵について
ルーナ伯爵は第2幕のアリアが特に有名で、バリトンの中では珍しい「愛のアリア」で、レオノーラへの恋心が歌われています。
普通バリトンのアリアですと「復讐するぞ!」のような愛の歌とはかけ離れたものが多いですが(笑)、その意味で珍しい役柄ですね。
― 指揮のバッティストーニについて
彼の指揮で特筆するべきことは歌手やオーケストラに対する”バランス感覚”だと思います。
普通、指揮者と歌手の間にはテンポ感覚等の面で、お互いに見合ってしまうようなことがままありますが、バッティストーニと共演する時はそれが全くありません。
本当に自分の役や歌う事に集中ができる、とても素晴らしい指揮者だと思います。
先日第1回目のマエストロによる音楽稽古が行われ、そこで彼は、今までお客さまが聞いたことがない『イル・トロヴァトーレ』にしたいと話していました。
その力になれるように、出演者皆で精一杯頑張っていきたいと思います。
― 『イル・トロヴァトーレ』の魅力とは?
このオペラはヴェルディ中期の作品ですが、当時の通常である劇場からの依頼による作曲ではなく、ヴェルディ自身が描きたい内容を詰め込んだオペラです。
様式としては『リゴレット』で形式的なナンバーオペラからの脱却がなされたのに、『イル・トロヴァトーレ』ではナンバー形式が復活しています。
ただ、私としてはその形式的な形をとることで、ヴェルディ自身が以降のオペラへ向けての懸け橋とした重要な作品だと思います。
ベルカントの最終地点であり、ベルカント・オペラから新しいジャンルとなるヴェリズモ・オペラへの経過となった作品ではないかと思います。
日本国内ではなかなか演奏機会のないこのオペラですが、海外では同じヴェルディの『椿姫』にも並ぶ人気演目です。
今回は国内でご覧頂ける貴重な機会だと思います是非会場でご覧いただければ。
スタッフ一丸となって良い舞台としたいと思います。
歌声に溢れる『イル・トロヴァトーレ』公演に是非ご期待ください。

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PDFちらし
■■■ 公演情報 ■■■
パルマ王立歌劇場とヴェネツィア・フェニーチェ劇場との提携公演
《東京二期会オペラ劇場》
G.ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』
オペラ全4部・日本語字幕付き原語(イタリア語)上演
日時:2016年2月 (★…上江隼人の出演日)
     17日(水) 18:30開演★
     18日(木) 14:00開演
     20日(土) 14:00開演★
     21日(日) 14:00開演
会場:東京文化会館 大ホール
料金:S席13,500円~C席8,000円
指揮:アンドレア・バッティストーニ
演出:ロレンツォ・マリアーニ
管弦楽:東京都交響楽団

▼キャスト一覧、チケット情報等、公演詳細はこちらをご覧ください
2016年2月公演 G.ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』 - 東京二期会オペラ劇場

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【インタビュー】11月20日(金) 静岡音楽館AOI 「望月哲也 テノール・リサイタル ~オペラ・アリアの夕べ~」

オペラの主要役やコンサートのソリストをはじめ、大人気の男性ユニットIL DEVU(イル・デーブ)と多彩な活躍をみせる、テノール望月哲也。
今月は、日生劇場のNISSAY OPERA 2015『ドン・ジョヴァンニ』ドン・オッターヴィオでオペラに出演、その5日後となる11月20日(金)には、静岡音楽館AOIにおいてソロ・リサイタルに出演致します。
静岡で開催されるリサイタルでは、モーツァルトからヴァーグナーまでオペラ・アリアを中心とした意欲的なプログラムをお届け致します。
今回のソロ・リサイタルに向けて、望月は静岡音楽館AOIよりインタビューを受け、同館の機関誌「AOI通信」最新79号に掲載されました。
今回は、こちらにもその内容をご紹介させていただきます!
        *        *       *

201511_mochizuki_tetsuya.jpg ――今回のコンサートの聴きどころについておはなしいただけますか?
オペラ・アリアを中心にした、かなり自分としてもチャレンジな選曲です。前後半とも、最初にモーツァルトを歌います。これは「モーツァルトから全てが始まった」という僕のモットーというか、考えに基づいています。モーツァルトを歌えるようにならなければ、他の作品には辿り着けない、という考えからです。そして前半はベルカントの時代の作曲家の作品と、私が最も愛するイタリア・オペラの作曲家、プッチーニの作品を選びました。後半はフランスとドイツのオペラ・アリアを。近年取り組んでいるヴァーグナーの作品では2013年に歌った《ヴァルキューレ》のジークムントと、来年新国立劇場でカヴァーとして取り組む《ローエングリン》の題名役のアリアを歌います。
――プログラムノートの対訳についても、お願いをいたしましたが、歌詞を訳すときに意識されていることはありますか?
普段、リート(歌曲)の演奏会では対訳を自らやるようにしています。これはやはり自分の理解を高めるため。そして自分の歌っている内容を、自分の言葉として聴衆に伝えるために、言葉をかなり選んでいます。自分が読んで分からない言葉は使わないようにしています。

――文化庁派遣芸術家在外研修員としてウィーンに留学されていましたが、ウィーンでの生活で特に印象に残っていることを教えてください。
やはり「音楽の都」ということで、街中に音楽が溢れている。劇場に行けば毎晩世界レヴェルの歌手を聴ける。そして教会ではモーツァルトやハイドンのミサ曲を聴く事が出来る。本当に幸せになれる街だと思います。また個人的にはビールが美味しい街でもあるので、何軒かお気に入りの店に通って飲んだりするのも楽しかった思い出です。
――2007年に87歳で亡くなった国際的なテノール歌手、エルンスト・ヘフリガー氏の最晩年の愛弟子だとのことで、ヘフリガー氏との思い出を教えてください。
先生には発声云々ではなく、声楽家としての精神を学んだように思います。音楽を伝える、言葉を伝えるということを本当に大事にしておられ、「綺麗な声を出すだけが表現ではない」と仰っていました。1回レッスンに行くと、大体2時間半くらいは歌いました。先生のもとでシューベルトのリートやバッハのエヴァンゲリスト(福音史家)を学びたかったのですが、「君はオペラをしっかりやりなさい」と言われました(笑)。でもそのお蔭でそれまでに取り組まなかったドイツ・オペラやフランス・オペラの勉強を沢山させていただきました。
――これまでに転機となった作品やコンサートはございますか?
近年では前出しました2013年のびわ湖ホール・神奈川県民ホール共催のヴァーグナー《ヴァルキューレ》。初めてヴァーグナーの主役級の役柄に取り組む事になり、周りからはかなり心配されたのですが、自分は全く心配がなかった。そしてヴァーグナーのドラマ表現に取り組むにつれて、今まで感じた事のないような高揚感を覚えて。「あーこういうのがヴァーグナーにハマってしまうことなのかな?」って思いました。ヴァルキューレの第1幕が終わった瞬間、舞台で叫んだ気がします(笑)。
――今後、取り組んでいきたいと思われていることがあれば教えてください。
この先のプロジェクトはあまり多くは語れませんが、今後はより一層歌曲のジャンルをやってみたいな、と考えています。
シューベルトの3大歌曲集のうち、まだ《美しき水車小屋の娘》しか取り組んでいないので、残りの《冬の旅》《白鳥の歌》も是非やってみたい。
オペラでは、若いころは《魔笛》のタミーノを筆頭に王子様とか、割と性格的に薄い役柄を歌う事が多かったので、ちょっと癖のあるような役に取り組んでみたいな、って思っています。今年の6月にハイライトでしたが《カルメン》のホセ役に初めて取り組みましたが、ボロ雑巾のように扱われる男を演じたのはちょっと快感でした(笑)。
――学生の頃は野球少年だったとお伺いいたしましたが、いつから声楽を始められたのでしょうか。また、声楽を始めたきっかけについても教えてください。
音楽に興味をもったのは、中学生のときに助っ人として参加したNHKの合唱コンクール。思春期に歌うのが恥ずかしい、って思う事があると思うのですが私はそういうのがなかったです。上手くはなかったと思いますが。で、地元の合唱祭みたいなものに参加した時に同じステージに上がっていたのが、都立府中西高校の合唱部。全国レヴェルの合唱を生で聴いて、「これをやりたい!」って思ったのがきっかけです。高校の合唱部に入って、合唱部の伝統行事である「独唱会」でソロの発表会があり、何にもわからず先輩がこれを歌え!と渡された曲が《ドン・ジョヴァンニ》のオッターヴィオのアリア。今や私のレパートリーであるこの曲に15歳で取り組んでいたんですね。勿論、イタリア語なんて分かりませんから、カナをふって。その時にいろんなオペラのCDを聴いて、衝撃を受けたのがオペラへの興味の始まりだと思います。
――ソロだけでなく、IL DEVU(イル・デーヴ)のメンバーとしてもご活躍をされておりますが、ユニット結成の秘話などを教えていただけないでしょうか?
私は「合唱オタク」だったのです。で、藝大に入ってからもしばらくアマチュアの男声合唱団に入って歌っていました。混声合唱よりも男声合唱が好きで、ずーっと今でも歌いたいと思っています。
そんな時に同級生である大槻くんが声をかけてくれました。メンバーは高校の後輩である青山くん、そしてオペラやコンサートで何度も共演の経験のある山下さん。このメンバーならいいものが生み出せるのではないか、と確信しました。
都市伝説的にいろいろ伝わっていますが、90キロを割ったら強制脱退!というのは、誰もその見込みがありません。
いつの日か、IL DEVUでAOIに来れたらいいですね!!よろしくお願い致します。
――最後にコンサートに向けて一言お願いします。
この素晴らしいホールでオペラを中心としたコンサートを行えること、本当に幸せです。
皆さんにお会いできるのを楽しみにしております。
どうぞご期待ください!!
▼こちらのインタビューが掲載された「AOI通信」最新号のPDFはこちら
AOI通信 - 静岡音楽館AOI
(ページ内のNo.79 10月発行「インタビュー:望月哲也」をクリックしてください)

■■■ 公演情報 ■■■
望月哲也 テノール・リサイタル
~オペラ・アリアの夕べ~

日時:2015年11月20日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場:静岡音楽館AOI
料金:全指定¥3,000
   (静岡音楽館倶楽部会員¥2,700、22歳以下¥1,000)
出演:望月哲也(テノール)、多田聡子(ピアノ)
予定プログラム:
 W.A.モーツァルト:歌劇≪コシ・ファン・トゥッテ≫K.588 より 〈恋の息吹は〉
 V.ベッリーニ:〈マリンコニーア〉〈お行き、幸せなバラよ〉〈喜ばせてあげて〉(6つのアリエッタより)
 G.ロッシーニ:〈バッカス祭り〉〈亡命者〉〈踊り〉(《音楽の夜会》より)
 G.ドニゼッティ:歌劇《愛の妙薬》より〈なんと君は美しいんだ〉
 G.プッチーニ:歌劇《トスカ》より〈妙なる調和〉〈星はきらめき〉
 G.プッチーニ:歌劇《マノン・レスコー》より〈第3幕への間奏曲〉(ピアノ・ソロ)
 W.A.モーツァルト:歌劇《宮殿からの逃走》K.384 より 〈コンスタンツェよ!また君に逢えるとは!〉
 C.グノー:歌劇《ロメオとジュリエット》より〈太陽よ、昇れ!〉
 C.ビゼー:歌劇《カルメン》より〈あなたが投げたこの花は〉(花の歌)
 C.ビゼー:歌劇《カルメン》より〈第3幕への前奏曲〉(ピアノ・ソロ)
 R.ヴァーグナー:楽劇《ヴァルキューレ》より〈冬の嵐は遠く過ぎ去り〉
 R.ヴァーグナー:楽劇《ローエングリン》より〈はるかな国に〉(名乗りの歌)
▼公演詳細・チケット情報はこちらより
望月哲也 テノール・リサイタル ~オペラ・アリアの夕べ~ - 静岡音楽館AOI

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いよいよ明日に迫る!『ダナエの愛』舞台上演日本初演
タイトルロール佐々木典子からのメッセージ

『ダナエの愛』舞台上演日本初演はついに明日10月2日(金)となりました!
タイトルロールを務めるソプラノ佐々木典子より皆さまへメッセージです。

佐々木: 「『ダナエの愛』が戦後70年を迎えるこの時期に、演奏される、舞台上演されることはとても意味があることだと思います。
(リヒャルト・シュトラウスにより)戦争の時代に作曲されましたが、作曲者の存命時にはゲネプロまで行われたにも関わらず上演されなかった。
この作品自体も素晴らしいものですが、この作品に関わった人々の思いが込められているオペラなのだということを強く感じています。
その方々の思いも含めてお伝えできればと思っています。」

▼公演詳細ページはこちら。佐々木の出演日は10月3日(土)です!
東京二期会オペラ劇場2015年10月公演 R.シュトラウス『ダナエの愛』 - 東京二期会
 (2015年10月2・3・4日/東京文化会館大ホール)
▼10月2日と3日の公演ではプレミエ・キャンペーンを開催します!
2015年10月公演『ダナエの愛』~プレミエ・キャンペーン発表! - 二期会blog

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『ダナエの愛』ユピテル役、バリトン大沼 徹からのメッセージ

『ダナエの愛』舞台上演日本初演まで、あと7日!ついにあと1週間となりました。
本日は、ギリシア神話の主神ユピテルを演じるバリトン大沼 徹からのメッセージです。

大沼: 「ユピテルに書かれた音楽というのは、とても雄弁で、雄大で、まさに英雄といった感じなのですけれども、第3幕の最後になると……、どこか、黄昏れているのですよね。日本語でいうと、渋いというか、枯淡というか、うまく言えないのですけれども。
このオペラは、リヒャルト・シュトラウス晩年の作品です。最後のユピテルに自分を重ねているのだとしたら、どこか老いていく自分、この世から消えていく自分というものを、投影させていたのではないか、と思います。」
▼公演詳細ページはこちら。大沼は10月3日(土)に出演致します!
東京二期会オペラ劇場2015年10月公演 R.シュトラウス『ダナエの愛』 - 東京二期会
 (2015年10月2・3・4日/東京文化会館大ホール)
▼10月2日と3日の公演ではプレミエ・キャンペーンを開催します!
2015年10月公演『ダナエの愛』~プレミエ・キャンペーン発表! - 二期会blog

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マエストロ 阪 哲朗、オペレッタ『ウィーン気質』の魅力を語る!

東京二期会オペラ劇場2015年11月公演は、ヨハン・シュトラウスII世作曲オペレッタ『ウィーン気質』。その魅力について、今回の指揮者、阪 哲朗に語ってもらいました!

現在は、ドイツ・レーゲンスブルク歌劇場の音楽総監督を務めている阪。2008/09年末年始には、ウィーン・フォルクスオーパーの『こうもり』を指揮して、大変な話題となりました。
本場のウィンナ・オペレッタの粋を知りつくしている阪が、2007年『天国と地獄』以来、二期会公演に帰ってきました!
▼〈人生は、こんなにも愉快ー〉『ウィーン気質』公演情報はこちら
東京二期会オペラ劇場2015年11月公演 J.シュトラウスII世 オペレッタ『ウィーン気質』 - 東京二期会

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バリトン大沼 徹 『ダナエの愛』インタビュー!

先日、二期会ブログでもご紹介したとおり、8月23日(日)サントリー芸術財団・サマーフェスティバル2015ツィンマーマン「ある若き詩人のためのレクイエム」(日本初演)に出演するバリトン大沼 徹。10月にはリヒャルト・シュトラウス『ダナエの愛』のユピテル役が待っています。
サントリー芸術財団サマーフェスティバル2015 B.A.ツィンマーマン 「ある若き詩人のためのレクイエム」(日本初演)に大沼 徹が登場! - 二期会blog(2015/8/3)
リハーサルのためにスタジオにあらわれるときも、どこか超然としたオーラを放っている大沼ですが、20世紀最難関とも思えるドイツ音楽に立て続けに挑むにあたって、現在の心境を聞きました。
201508_oonuma_toru.jpg 大沼 徹
――「ある若き詩人のためのレクイエム」は、実際に歌ってどのような作品だと感じていますか?
大沼: 恐ろしく難しい曲です(笑)。もちろん調性はありませんし、音を取るのも大変です。たとえば、自分が「ド」の歌を歌っているときに他の楽器の人が「ド#」を吹いたりして。ただ、歌えば歌うほど、自分がツィンマーマンの書いた音楽の歯車の一部になってくというような、快感に似たものを覚えます。作曲家はこの曲を書いて割とすぐに拳銃自殺を遂げていますから、この人は自分のためにレクイエムを書いたのかなあ、とも思えなくもないですね。
――二期会オペラでのR.シュトラウスは2011年『サロメ』以来ですが、そのときも、大沼さんはヨカナーン役で出演しました。
大沼: 『サロメ』の音楽には、よく切れる冷たい刃物のような鋭利さがありました。『ダナエの愛』では、むしろ人の営みを遠くから見守るような温かさがあるように思います。もちろん、『ばらの騎士』や『ナクソス島のアリアドネ』などの音楽を彷彿させるシーンもあります。シュトラウス音楽の総集編、といったところでしょうか。
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東京二期会オペラ劇場2011年2月公演 『サロメ』より
――『ダナエの愛』の物語は、ギリシア神話のパロディみたいなところがあると思います。大沼さんが演じるユピテルは全知全能の神ですが、どのような役でしょうか?
大沼: 全知全能の割には浮気がすぐ奥さんのユーノーにばれますね。多神教の神話って、わりと神様達も人間臭いところがあるように思うのですが、ユピテルもどこか憎めない、なんでも欲しがるガキ大将のようなところがありますね。
――ユピテルの聴きどころのシーンはどこでしょうか?
大沼: そんなジャイアンみたいなユピテルが、人間同士の恋にはかなわないことを悟り、意中の人ダナエのもとを去る、このオペラの最後のシーンが一番好きです。
生演奏に接することが極めて難しいこの『ダナエの愛』。皆様どうぞ劇場へ足をお運びください!
▼大沼 徹は注目の『ダナエの愛』10/3(土)公演にユピテル役で出演します
2015年10月公演 R.シュトラウス『ダナエの愛』<舞台上演日本初演> - 東京二期会オペラ劇場

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東京二期会2015年10月公演R.シュトラウス『ダナエの愛』
演出・深作健太のビデオ・メッセージ!

はじめまして、映画監督の深作健太です。この度、東京二期会オペラ劇場『ダナエの愛』を演出させていただくことになりました。

――初オペラ演出にあたって
もう本当にドキドキしています!学生のころから、僕はオペラが大好きで、劇場に通っていたもので、まさか自分自身がオペラを、しかも日本初演のオペラを演出するなるなんて!もう精一杯、僕の「オペラ愛」を総動員して、『ダナエの愛』に向かおうと思います!(照)。
――映画の撮影とオペラ(舞台)の演出の違いとは?
映画というのは、映像を作っていくものですので、毎回NGやOKをだして、瞬間、瞬間を切り取っていくものなのですね。オペラは、まずは何より楽譜(スコア)をどう再現するか。映画では映像ですから「見せる」ことを心がけているのですけれども、オペラの場合は、やはり「聴かせる」こと。この音楽のすばらしさをどうお客様にお届けするのかを第一にしたいです。
僕自身、今回が初めてのオペラ演出ですから、現場のルールやいろいろなことを、自分が一番学ばなければいけない立場にいるのです!そこで大切にしたいことは、1回のOKで決まっていく瞬間的な技術の映画とはちがって、オペラの現場では日々生み出される歌、表現を積み重ねていくことで、歌手の皆様とともに、スコア(音楽)の高みを目指していく、ということで、今回、僕が一番挑戦したいことです。
――『ダナエの愛』の魅力について
『ダナエの愛』は、シュトラウスさんの生涯の最後から2番目の作品なのですが、すごく美しい音楽!そこに僕は、滅びの美学、あるいは失なわれゆくものへのレクイエムを感じます。シュトラウスさんは、20世紀初頭から二つの大きな戦争を経験し、ご自身の作風も大きく変わっていきました。『ダナエの愛』は、その生涯のオペラ全てを集約させたような作品だと思います。
「神にとってこわいものは、人間の愛である」という素敵な言葉がこのオペラに出てきます。最後のほうで、全能の神ユピテルが去っていくのですが、シュトラウスはその姿に自分自身を重ねているのではないでしょうか。それは時代の移り変わり、音楽が「クラシック」とくくられてしまうようになっていった時代を、シュトラウスは、哀悼の意をもってみていたのかもしれません。そして、戦争がありました。70年前、世界がどこも瓦礫となってしまった時代を、現代の日本をつなげることで、今の日本でこのオペラを上演する意味というのを突き詰めたいと思います。

――指揮の準・メルクルについて
メルクルさんの指揮は、新国立劇場でのワーグナー『リング』をはじめ、何度も何度もその演奏に接して、僕自身すごくファンでした。(昨年9月の記者会見のときに)最初お会いする前はとても緊張していたのですが、お会いしてみると、あの…実はそのとき、僕財布を忘れてしまって、メルクルさんに新国立劇場の楽屋の食堂で500円のランチをおごってもらってしまいました(笑)とても気さくで、優しい方でした(笑)。
オペラの演出というものは、まずスコアがあってそこに指揮者がいて、そこにまた加わっていくものだ、という三角関係だと思っています。マエストロの豊かなタクトと、どのような共犯関係が結べるか、今から本当に楽しみです。
――お客様にメッセージを
はい、『ダナエの愛』は、次いつ観ることができる作品かわかりません!ぜひこの機会を逃されず、お越しいただきたいと思います。そして、僕自身も皆様とご一緒にこのオペラを聴くことをとても楽しみにしています。劇場でお会いしましょう!

深作健太(ふかさく・けんた)映画監督 脚本家 演出家
2000年、映画監督の父・深作欣二とともに映画〈バトル・ロワイヤル〉の脚本を務め第24回日本アカデミー賞優秀脚本賞、第20回藤本義一賞新人賞受賞。03年〈バトル・ロワイヤルII【鎮魂歌】〉では、脚本とともに撮影中に逝去した父を継ぎ監督デビュー。第58回毎日映画コンクール脚本賞を受賞。10年『罠』で初の舞台演出を果たし、14年『里見八犬伝』、15年『TABU』などを多数の舞台を手がけている。15年10月東京二期会オペラ劇場『ダナエの愛』がオペラ初演出となる。

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ニューウェーブ・キャスト・インタビュー(8)
ニレーノ役 西谷衣代、濱野奈津美

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』キャスト・インタビュー。
本文中で紹介しているアリアや重唱曲を、こちらのナクソス・ミュージック・ライブラリの東京二期会公演楽曲試聴コーナー(無料で最大15分間連続でお聴き頂けます)とあわせてお楽しみください。
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↑こちらのリンクボタンをクリックで別ウィンドウ(または別タブ)が開きます。

ついにシリーズ最終回となりました。最後は、エジプト王家に仕える召使のニレーノ役、ソプラノ西谷衣代(にしたに いよ・23日出演)と濱野奈津美(はまの なつみ・24日出演)です。

――まずは、ニレーノはどんな役柄でしょうか?
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西谷: ニレーノという役にはぴんと来ない方も多いかと思います。
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濱野: 実は、この物語の中で唯一実在しない人物です。ニレーノにはアリアがなく、役作りには苦労しましたが、所々にあらわれては皆を助け、導いていく、重要な役になっています。
西谷: ニレーノは何かと頭を働かせ、活躍します。細かな設定もありますので、お楽しみ頂けたら!!…と思います。

――ニレーノは特にクレオパトラの腹心として活躍しますね。クレオパトラとのシーンで二人の関係がよくわかるところはどこでしょうか?
濱野: 2幕はじめはいかがでしょうか。クレオパトラのアリア“V'adoro, pupille(焦がれておりますの、優しい眼差しよ)”の準備をニレーノが命じられています(※ここではまだクレオパトラはリディアと名乗り、素性を明かしていない。チェーザレの心を奪うため、さまざまな装飾を施して歌う)。
私はこの曲が大好きなので、いつも聴き入っています。
西谷: 準備が整い、チェーザレを招きいれ、いざクレオパトラの歌が始まろうとする前に、ニレーノが、「この歌を聴いて心が動かされないのなら、その人の心は石でしょうね」というセリフを言います。これは、この曲の美しさと、クレオパトラの魅力をいちばんよくわかっている腹心だからこそのセリフかな…と思います。
◆naxos試聴トラック [II-9]:(プレーヤー楽曲番号 31.)
 第2幕 2場: Aria: V'adoro, pupille (Cleopatra)

――いよいよ、本番ですね。お客様へメッセージをお願いします。
濱野: 稽古場は、何にでも挑戦するエネルギーが溢れていました。一瞬も目が離せない素敵な舞台になっています!ちょこちょこ動き回るニレーノにも注目してみてください!
西谷: 舞台を観終わった方々に、 印象に残った役は「ニレーノ!」と言っていただけるように、インパクトをしっかり出していきたいと思います!
西谷・濱野: ご来場お待ちしております!

▼公演詳細ページはこちら
2015年5月公演 二期会ニューウェブオペラ劇場 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』 - 東京二期会
●お問合せ
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝・休)
※当公演は、5/23(土)17時・24(日)14時の両公演ともに予定販売数を終了致しました。誠にありがとうございました。尚、当日券のご用意もございませんので、あらかじめご了承くださいませ。(5/13(水)16:00)

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ニューウェーブ・キャスト・インタビュー(7)
アキッラ役 勝村大城、加耒 徹

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』キャスト・インタビュー。
本文中で紹介しているアリアや重唱曲を、こちらのナクソス・ミュージック・ライブラリの東京二期会公演楽曲試聴コーナー(無料で最大15分間連続でお聴き頂けます)とあわせてお楽しみください。
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第7回は、エジプトの将軍アキッラ役のバリトン勝村大城(かつむら だいき・23日出演)、加耒 徹(かく とおる・24日出演)です。お待たせしました。
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勝村: お待ちしていました(笑) アキッラ役の勝村大樹です。
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加耒: 加耒 徹です。よろしくお願いいたします。

アキッラはエジプト王トロメーオの部下でエジプト軍のトップ。ローマから逃れてきたポンペーオを策略で殺害、その妻コルネリアを得ようとし、そして、チェーザレの暗殺を計略、挙句は……と、ドラマのカギを握りつづけるアキッラは、かなりの策士家のようです。
――今回はどのように演じられるのでしょうか?
加耒: 少しネタバレになってしまうかも知れませんが…本格的な三枚目のキャラクターです。音楽的にも、ヘンデルのオペラですから作品全体を通してソロのアリアが大半を占めるのですが、それぞれのキャラクターに合った雰囲気のアリアがある中で、私が演じるアキッラのそれは、何ともガサツなキャラクターが存分に描き出された音の進行になっています。
勝村: アキッラは悪人です。ですが、不器用な男なんです(笑)
アキッラはアリアでコルネリアに向けて“Tu sei il cor di questo core(君は我が心の心)”と歌います。(※第1幕第11場 アキッラがコルネリアに迫る。が、コルネリアは夫ポンペーオをアキッラに殺されているので、想いは伝わるどころか、恨まれるばかり。)
バリトンの歌う愛は愛情表現に問題こそあれ、常に本物です。テノールにばかり良い顔はさせたくありません(笑)
◆naxos試聴トラック [II-3]:(プレーヤー楽曲番号 25.)
 第1幕 11場: Aria: Tu sei il cor di questo core (Achilla)

――アキッラ以外で『ジューリオ・チェーザレ』から、おすすめの歌はありますか?
加耒: 数々のアリア、その一曲一曲が素晴らしい作品です。
中でも最も好きな曲はクレオパトラの2幕ラストのアリア、第28曲“Se pieta di me non senti(情けがなければ、天よ、私は死を選ぶ)”です。(※第2幕第8場 アキッラの軍に追われたチェーザレを逃れさせたクレオパトラが、彼の身を案じて歌う)
ヘンデルのオペラには必ず一曲はある10分近い大曲ですが、全く飽きる事の無い重厚な曲になっています。
◆naxos試聴トラック [II-19]:(プレーヤー楽曲番号 41.)
 第2幕 8場: Aria: Se pieta di me non senti (Cleopatra)
勝村: 私も、クレオパトラから、“Non disperar chi sa?(気を落とすことなどないのよ)” です(※第1幕第5場 クレオパトラが、政敵でもある弟のトロメーオにむかって小馬鹿にしたように歌う1曲)。なんか聴いているだけで楽しくなります。
◆naxos試聴トラック [I-11]:(プレーヤー楽曲番号 11.)
 第1幕 5場: Non disperar, chi sa? (Cleopatra)

――お客様にご期待いただきたいところはどこですか?
加耒: 今回の演出では、一切舞台上で時間が止まる事は無く、全てが動き回ります。
きっと目を離す隙も無い展開になると思いますので、それぞれの役になりきった若手ならではの運動量もお楽しみいただけたらと思います。
勝村: (アキッラの)不器用な男の、精一杯の愛の表現?ですかね(笑)

――最後に、お客様にむけて、意気込みを。
加耒: 今まで演じてきたことのない役ですので、その凄いキャラクターを印象付けたいですし、それが出来なければいけないと思います。毎日自分自身の新たな一面を解放していくのが楽しみでもあります。
これからオペラ歌手としてキャリアを積み重ねていく上で、この貴重な経験を存分に生かしていきたいと思いますので、皆様あたたかい応援をよろしくお願い致します。
勝村: 素晴らしい音楽・演出スタッフと共に今回のジューリオ・チェーザレに関われる事に大きな喜びと興奮、そして一抹の不安を抱えながら稽古をしています。楽しい事も、苦しい事も、一ヶ月以上の長い稽古の中ではあります。そしてその先にあるのはたった一度きりの舞台です。でもたった一度しかないからこそ、それぞれが持つ最大限を凝縮した表現で魅せる事が出来ると信じています。
勝村・加耒: ご来場お待ちしております!

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2015年5月公演 二期会ニューウェブオペラ劇場 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』 - 東京二期会
●お問合せ
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝・休)
※当公演は、5/23(土)17時・24(日)14時の両公演ともに予定販売数を終了致しました。誠にありがとうございました。尚、当日券のご用意もございませんので、あらかじめご了承くださいませ。(5/13(水)16:00)

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ニューウェーブ・キャスト・インタビュー(6)
トロメーオ役 福間章子、小林紗季子

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』キャスト・インタビュー・シリーズ。
第6弾は、いよいよエジプトのファラオ(王)、トロメーオ様の登場です。

本文中で紹介しているアリアや重唱曲を、こちらのナクソス・ミュージック・ライブラリの東京二期会公演楽曲試聴コーナー(無料で最大15分間連続でお聴き頂けます)とあわせてお楽しみください。
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201505_fukuma_akiko.jpg (c)Yoshinobu Fukaya
福間: ごきげんよう、トロメーオ役のメゾソプラノ福間章子(ふくま あきこ・23日出演)です。
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小林: 同じくトロメーオ役のメゾソプラノ小林紗季子(こばやし さきこ・24日出演)です。

――トロメーオはどんな役でしょうか?役作り、音楽作りで、心がけていることはありますか?
小林: トロメーオは、チェーザレ、セスト、コルネリア、最終的には臣下のアキッラにまで憎まれる役です。なので、登場人物だけでなく、お客様からも「あいつ最悪だなぁー」と思われるように、役作りを頑張っています。
福間: 1幕ラストのコルネリアとセストの二重唱(トロメーオに引き離された母子が、別れの悲しみを重ねて歌う)や、3幕のクレオパトラのアリア(クレオパトラが、トロメーオの軍に追われるチェーザレの身を案じて歌う)など、どちらも悲しみのうちに歌われる曲ですが、その悲しみにはわたくしトロメーオがものすごく関係しています。
これらの曲がより一層美しく聴こえるよう、がんばって親子を引き離したり、一生懸命姉を幽閉したりしようと思います。
小林: 私も2幕のクレオパトラは好きですね。可愛らしいクレオパトラから女性らしさをすごく感じます。
いっぽう、トロメーオにも各幕1曲ずつのアリアがありますが、3幕のアリア“Domerò la tua fierezza(私の王座を嫌い、侮蔑した)”が「何拍子なんだろう?」って思うくらい変な感じがトロメーオの心境をよく表していて、一番好きです。
福間: 本当に『ジューリオ・チェーザレ』は、どの曲も美しすぎますね!
◆naxos試聴トラック [III-3]:(プレーヤー楽曲番号 47.)
 第3幕 2場: Aria: Domero la tua fierezza (Tolomeo)
 (※クレオパトラとの戦いに勝ったトロメーオは、クレオパトラを平伏させ侮蔑する)

――お客様にむけて、今回の舞台にかける意気込みをお願いします。
福間: 演出の菅尾 友さんの「出来ることならやってみたい!」が、思いっきり詰め込まれた舞台です。どの音も、どの動きも、全てを余さずお届け出来るよう、毎日尋常じゃない量の汗をかきながら稽古しております!
ダンサーさん含め、キャストは年齢も近いので打ち解けるまでが早かったように思います。
どうぞご期待ください!!!
小林: 年代も近い仲間と1ヶ月以上ほぼ毎日、一緒に稽古をして作り上げていくオペラは研修所以来だったので、本当に濃密な時間で楽しかったです。衣裳も素敵ですし、若さ溢れる舞台になっているので、細部までお見逃しなく!ぜひぜひお楽しみください!

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2015年5月公演 二期会ニューウェブオペラ劇場 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』 - 東京二期会
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二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝・休)
※当公演は、5/23(土)17時・24(日)14時の両公演ともに予定販売数を終了致しました。誠にありがとうございました。尚、当日券のご用意もございませんので、あらかじめご了承くださいませ。(5/13(水)16:00)

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ニューウェーブ・キャスト・インタビュー(5)
クーリオ役 杉浦隆大、白岩 洵

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『ジューリオ・チェーザレ』キャスト・インタビュー・シリーズ。
第5回はクーリオ役のバリトン杉浦隆大(23日出演)と白岩洵(24日出演)がお話しします。

本文中で紹介しているアリアや重唱曲を、こちらのナクソス・ミュージック・ライブラリの東京二期会公演楽曲試聴コーナー(無料で最大15分間連続でお聴き頂けます)とあわせてお楽しみください。
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――クーリオという役は、ジューリオ・チェーザレの部下、という立ち位置ですが、今回の舞台ではどんな人物に?
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杉浦: クーリオは、ローマの「護民官」という地位の割に威厳さがまったくなく、冒頭の場面でチェーザレへの挨拶もそこそこに、すぐに女性についての話題に変えてしまうほど、女性のことが大好きな人物です。
空気を読まずにコルネリアに告白しフラレ、すぐに別のリディア(クレオパトラが扮している)に一目ぼれするも勝手に玉砕…これでもかと「残念な男」っぷりが描かれています。それが、思わず笑ってしまうようなコミカルさにつながっています。私は、残念さが強調されるように心掛けて演じています。どれほど残念なのか、どうぞ劇場にてお確かめください(笑)
白岩: 決して出番の多い役ではないのに、節操なく女性に惚れてしまう描写がところどころに入ってきて、「こいつは変なやつだな」というのが、クーリオに抱いた第一印象でした。そんな「変な」クーリオですが、一回一回の恋は軽い気持ちではなく、本気だと思うんです。本気で好きになって、ふられたらとことん傷つく、そんなまっすぐなキャラクターを目指しています。

――クーリオはコミカルな役回りを担っているのですね。具体的に音楽や演技の見どころは?
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白岩: クーリオには特別アリアが書かれていません。ですが、今回の舞台では、他の人物のアリアで登場しています。中でも一番好きな曲というか、見どころと言えば…
白岩・杉浦: チェーザレの“Va tacito e nascosto(抜け目のない狩人は)”ですね。
(※第1幕エジプト王トロメーオの宮殿に通されたチェーザレが王たち表面的な歓待の背後に策略を察しつつ歌う)
◆naxos試聴トラック [I-22]:(プレーヤー楽曲番号 22.)
 第1幕 9場: Aria: Va tacito e nascosto (Cesare)
杉浦: バレバレな策略を企てるトロメーオを、チェーザレが皮肉っているアリアで、音楽はホルンが加わった狩りの音楽です。
白岩: 宿敵を目の前にして激昂するのではなく、虎視眈々と知略を巡らせるチェーザレの様子が伝わってきますよ。
杉浦: チェーザレがトロメーオの策略を次々と見抜き越えていく演出となっており、こう言ってしまっていいのか分かりませんが、まるで遊園地のアトラクションのようです。一瞬たりとも見逃せません。
白岩: そこに僕たちも登場しているので、注目していただけると嬉しいです!

――「クーリオ、ローマの護民官」にむけて、意気込みを。
杉浦: クーリオは、さほど目立たず、公演によっては出番が大幅カットされる役で、正直私自身あまり重要な役ではないと思っておりました。ですが今回、菅尾さんの演出でその感覚がくつがえされ、クーリオは登場シーンにおいてスパイス的な存在となり場を盛り上げます。最初から最後まで何が起こるか分からない今回の舞台ですが、その中で「クーリオ」という役名もお客様に覚えて帰っていただけるよう舞台に立ちたいと思います。
白岩:悪い意味での大人しい舞台にならないよう、今できるかぎりの挑戦をしていきたいです!

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2015年5月公演 二期会ニューウェブオペラ劇場 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』 - 東京二期会
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二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝・休)
※当公演は、5/23(土)17時・24(日)14時の両公演ともに予定販売数を終了致しました。誠にありがとうございました。尚、当日券のご用意もございませんので、あらかじめご了承くださいませ。(5/13(水)16:00)

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ニューウェーブ・オペラ・インタビュー(4)
セスト役 今野絵理香、田川聡美

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』キャスト・インタビュー・シリーズ。
本文中で紹介しているアリアや重唱曲を、こちらのナクソス・ミュージック・ライブラリの東京二期会公演楽曲試聴コーナー(無料で最大15分間連続でお聴き頂けます)とあわせてお楽しみください。
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本日は、セスト役のソプラノ今野絵理香(こんの えりか・23日出演)と、田川聡美(たがわ さとみ・24日出演)に聞きました。

――セストは、コルネリアの息子(史実では実の息子ではありません)で、殺された父親ポンペーオの仇を討とうとする役ですね。歌い演じていてどのように感じますか?
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今野: セストには3曲のアリアがあるのですが、どれも凄くカッコいいので大好きです。
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田川: どれも復讐の怒りに満ちた非常に激しい音楽で、歌っているとどんどん興奮が高まります。
セストの台詞にはvendettaやvendicar(復讐、仇討ち)という言葉がとても多いのですが、口に出して自分を鼓舞しなければそれに向かうことのできない、セストの幼さ、気弱な心がよく現されているように感じます。
今野: それだけに精神的にとても苦しい役ですが、稽古場がとても楽しくて今のところ心を保っていられます(笑)
一人じゃ何も出来ない弱虫でお母さんに縋っていた男の子が、どんどん逞しく青年になっていく成長過程を見て頂けたら嬉しいですね。
田川: そこを観て頂けたら、役者冥利に尽きます。
今野: 剣さばきも特訓しております!!
◆naxos試聴トラック [I-9]:(プレーヤー楽曲番号 9.)
 第1幕 4場: Aria: Svegliatevi nel core (Sesto)
  “我が心に”
(※父の死と悲しみに沈む母コルネリアを前にして、セストは復讐を誓う)
◆naxos試聴トラック [II-22]:(プレーヤー楽曲番号 44.)
 第2幕 11場: Aria: L'aura che spira (Sesto)
 “漂う大気は”
(※チェーザレの死の報せ聞いたセストは、一度は絶望して命を断とうとするが、コルネリアに制され再び勇気を奮い立たせる)
(※本公演ではもう1曲、第2幕 6場の“L'angue offeso mai riposa(怒りの舵は休みを知らぬ)”が演奏されます。トロメーオ王の後宮に連れ去られることになった母コルネリアに従い、セストは復讐の機にむかいます)

――今「稽古場が楽しくて」という話がありましたが、皆そう言っていますね。楽しいエピソードがあれば。
田川: ヘンデルのアリアはダ・カーポ・アリアといって、ABAの形式で、二回目のAパートは各々が考えた華やかな装飾音を付けて歌います。その装飾に応えて、オーケストラも装飾音を加えて演奏されるのです。練習の過程で、たまに歌手が突拍子もない装飾音をつけて歌うことがあります。そんなとき、チェンバロの上尾直毅さんや、鈴木秀美マエストロが時々チェロを弾きながら指揮して下さるのですが、〈それカッコいいね!〉とか〈その音は変だよ(笑)〉といった意味を込めた装飾で返してくださり、皆の笑いを誘っています。音楽で伝えあえる環境、音楽の冗談が飛び交う稽古場は楽しく、私にとって幸せを感じる瞬間です。

――二期会デビューにむけての意気込みをどうぞ。
今野: 支えてくださっている皆様に感謝し、最高の舞台を作り上げていきたいと思います!
田川: 『ジューリオ・チェーザレ』は私にとって特別に思い入れのあるオペラで、しかも長年の憧れだったズボン役でそれを飾ることができ、本当に嬉しく、幸せな気持ちでいっぱいです。この興奮と喜びと緊張を、力に変えて、歌い演じたいと思います!
今野・田川: ぜひお楽しみに!!

▼公演詳細ページはこちら
2015年5月公演 二期会ニューウェブオペラ劇場 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』 - 東京二期会
●お問合せ
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝・休)
※当公演は、5/23(土)17時・24(日)14時の両公演ともに予定販売数を終了致しました。誠にありがとうございました。尚、当日券のご用意もございませんので、あらかじめご了承くださいませ。(5/13(水)16:00)

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ニューウェーブ・キャスト・インタビュー(3)
クレオパトラ役 田崎美香、髙橋 維

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ(エジプトのジュリアス・シーザー)』キャスト・インタビュー・シリーズ。
本文中で紹介しているアリアや重唱曲を、こちらのナクソス・ミュージック・ライブラリの東京二期会公演楽曲試聴コーナー(無料で最大15分間連続でお聴き頂けます)とあわせてお楽しみください。
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第3弾は、プトレマイオス朝エジプト最後の女王、クレオパトラ役のソプラノ田崎美香(たさき みか・23日出演)と髙橋 維(たかはし ゆい・24日出演)です!

――今回の『ジューリオ・チェーザレ』の舞台では、チェーザレもクレオパトラもとても若々しく描かれていますね。
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田崎:はい、チェーザレとクレオパトラふたりの成長の物語でもあります。
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髙橋:クレオパトラに、「わたし、クレオパトラなの!もうリーディアじゃないわ!」という台詞があります。彼女は最初侍女のリーディアと称して、チェーザレに近づくのですが。そんな彼女が、チェーザレへの愛に目覚めて、チェーザレを守るため思わず正体を明かしてしまうのです。彼女が一歩大人になった瞬間だと思います。
田崎:私も、なんとも思っていなかったはずのチェーザレに対し、思わずドキッ♡となり好きになっていく所の演技を頑張りたいです!
髙橋:徐々に大人の階段をのぼるチェーザレとクレオパトラにご注目ください!

――クレオパトラにはたくさんのアリアがありますが、このオペラ全篇で、おすすめの曲はどれですが?
田崎:序曲から終曲まで全て大好きですが、クレオパトラのアリアから個人的に好きな曲を挙げるとしたら、“V'adoro pupille (焦がれております、優しいまなざし)”です。
(※第2幕第2場、リーディアことクレオパトラが、チェーザレを、その魅力でもって全力で誘惑をする)
詩と音楽が見事に融け合っていて、詩の持つリズムの美しさとそれを際立たせる音楽の美しさの両方を感じることができる一曲だと思います。
◆naxos試聴トラック [II-9]:(プレーヤー楽曲番号 31.)
 第2幕 2場: Aria: V'adoro, pupille (Cleopatra)
髙橋:1曲に絞るのは難しいのですが…やっぱりクレオパトラの曲の中で“Se pieta di me non senti(情けなければ、天よ、私は死を選ぶ)”でしょうか!
(※第2幕 自分がクレオパトラであることを告白した彼女が、エジプト軍に追われるチェーザレの運命を祈る)
◆naxos試聴トラック [II-19]:(プレーヤー楽曲番号 41.)
 第2幕 8場: Aria: Se pieta di me non senti (Cleopatra)

――お客様にむけて、舞台にかける意気込みをお願いします!
田崎:ご来場くださった全ての方に『ジューリオ・チェーザレ』の魅力が伝わりますように、全身全霊をかけて頑張ります。
歴史物で難しそうといった概念を覆す、とても楽しい演出ですので1人でも多くの方にご来場頂けたら嬉しいです!
髙橋:映画やアニメを観ているような、現実と妄想が行ったり来たりする舞台、オペラを観たことがない方から、『ジューリオ・チェーザレ』大好き!という方まで楽しんでいただける舞台になっています。
笑いあり、涙あり!登場人物全員を好きになってもらえると思います。
田崎・髙橋:ご来場お待ちしております!

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2015年5月公演 二期会ニューウェブオペラ劇場 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』 - 東京二期会
●お問合せ
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝・休)
※当公演は、5/23(土)17時・24(日)14時の両公演ともに予定販売数を終了致しました。誠にありがとうございました。尚、当日券のご用意もございませんので、あらかじめご了承くださいませ。(5/13(水)16:00)

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ニューウェーブ・キャスト・インタビュー(2)
コルネリア役 池端 歩、土屋優子

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2015年5月公演 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ(エジプトのジュリアス・シーザー)』キャスト・インタビュー・シリーズ。
本文中で紹介しているアリアや重唱曲を、こちらのナクソス・ミュージック・ライブラリの東京二期会公演楽曲試聴コーナー(無料で最大15分間連続でお聴き頂けます)とあわせてお楽しみください。
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第2弾はコルネリアを演じる池端 歩(いけはた あゆみ・23日出演)と土屋優子(つちや ゆうこ・24日出演)です。
コルネリアは、チェーザレとともにかつてローマの三頭政治の一角を担っていたポンペーオの妻。エジプトでポンペーオが殺され、コルネリア自身もエジプト王トロメーオの宮殿に幽閉され、しかもその身を王とその部下アキッラに狙われている、という役。

――まずは、そのコルネリア像について
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土屋: コルネリアは登場してすぐに未亡人となる美しい母の役です。
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池端: 稽古の最初の頃、鈴木秀美マエストロが「コルネリアは“泣き女”だから」とおっしゃったのがとても印象的です。確かに、次々と辛い状況におちいり、泣いたり悔しがったり絶望したり…
土屋: でも、ただ悲しみに打ちひしがれるだけではないんですよね。息子を焚き付けて復讐を成し遂げる、したたかな母の姿もあったり。
池端: 息子を想う母の優しさ、ポンペーオの妻であるという気高さ、そしてローマ人女性の芯の強さも、表現したいと思っています!
土屋: それから…オペラの中では絶世の美女クレオパトラよりモテています(笑)そのモテモテっぷりもお楽しみいただけたら(笑)。

――たくさんの曲がある『ジューリオ・チェーザレ』。おすすめは?
土屋: どの音楽も素晴らしいですが、中でも私が特に好きなのはセストとコルネリアが1幕終りで歌う二重唱“Son nata a lagrimar – sospirar (涙するため/溜息するため、生まれ)”と、クレオパトラが2幕で歌うアリア“Se pieta di me non senti (情けなければ、天よ、私は死を選ぶ)”です(※アキッラの軍に追われたチェーザレを逃れさせたクレオパトラが、彼の身を案じて歌う)。
母と子が引き裂かれる深い悲しみ、そしてチェーザレの無事を祈る不安なクレオパトラの心、どちらも大変美しい旋律で表現されていて大好きです。
◆naxos試聴トラック [II-5]:(プレーヤー楽曲番号 27.)
 第1幕 11場: Duet: Son nata - o a lagrimar - sospirar (Cornelia, Sesto)
◆naxos試聴トラック [II-19]:(プレーヤー楽曲番号 41.)
 第2幕 8場: Aria: Se pieta di me non senti (Cleopatra)
池端: コルネリアがゆったりした曲が多いので、私はむしろチェーザレの激しい“Empio, dirò, tu sei (酷い奴だと言おう)(※第1幕ポンペイウスの亡骸を見てチェーザレがエジプト人に激昂して歌う)”や、クレオパトラの楽しい“Da tempeste il legno infranto(遭難した船が嵐から)(※海に逃れたチェーザレが再び戻ってきたことの喜びを歌う)”アリアをおすすめしたいです!
◆naxos試聴トラック [I-5]:(プレーヤー楽曲番号 5.)
 第1幕 3場: Aria: Empio, diro tu sei (Cesare)
◆naxos試聴トラック [III-13]:(プレーヤー楽曲番号 57.)
 第3幕 7場: Aria: Da tempeste il legno infranto (Cleopatra)

――このオペラが、二期会デビューですね。その意気込みをお聞かせください。
池端: 二期会デビューがこのプロダクションで本当に幸せです。
同年代の出演者たちと、動きや台詞の解釈などを話し合いながら、試行錯誤を繰り返してシーンを作りあげていくのが、すごく有意義でエキサイティングな経験でした。
「あれ、もう終わり?」「もっとずっと観ていたい!」と思っていただけるような舞台にできるよう、本番まで全力で頑張ります!
土屋: もうとにかく全てが刺激的です。自分の歌わないシーンも観ていて本当に面白くて、初めてオペラをご鑑賞されるお客様でも、まったく飽きない舞台になると思います。
このような舞台でデビューできるのは、両親、そして、いつも支え励まし応援してくださるお客様、皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
感謝の気持ちをずっと持って、本番まで全力で歌い演じます!

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2015年5月公演 二期会ニューウェブオペラ劇場 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』 - 東京二期会
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(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝・休)
※当公演は、5/23(土)17時・24(日)14時の両公演ともに予定販売数を終了致しました。誠にありがとうございました。尚、当日券のご用意もございませんので、あらかじめご了承くださいませ。(5/13(水)16:00)

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ニューウェーブ・キャスト・インタビュー(1)
ジューリオ・チェーザレ役 杉山由紀、成田伊美

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場2015年5月公演 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ(エジプトのジュリアス・シーザー)』キャスト・インタビュー・シリーズ。
本文中で紹介しているアリアやレチタティーヴォを、こちらのナクソス・ミュージック・ライブラリの東京二期会公演楽曲試聴コーナー(無料で最大15分間連続でお聴き頂けます)とあわせてお楽しみください。
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まずは、タイトルロールのジューリオ・チェーザレ役であるメゾソプラノ杉山由紀(23日)と成田伊美(24日)から!
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杉山: 皆様こんにちは、ジューリオ・チェーザレの杉山由紀(すぎやま ゆき)です。
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成田: 同じく、チェーザレ役の、成田伊美(なりた よしみ)です。
――稽古場の雰囲気はいかがですか?
成田: 稽古場は毎回たくさん話し合いをして進んでいます。私も、疑問は徹底的に解決したいと思い質問していますが、鈴木マエストロ、演出の菅尾さんはじめ皆様が丁寧に答えてくださいます。感謝しております!
杉山: 厳しくもアットホームな雰囲気です。稽古場に向かうのが毎日楽しみです!
――ご自身のチェーザレ像が出来上がっていくという感覚はありますか?
杉山: 今回の演出では、チェーザレの年齢がかなり若く設定されているのが特徴です。まだこれからという感覚ですが、個人的には、表情がコロコロ変わる新しいチェーザレ像を目指しています。
成田: 幕が開いてすぐのレチタティーヴォで「チェーザレは来た、見た、勝った」と言います。彼の有名な言葉ですよね。これを自分の口から放つ度に、毎回自分がチェーザレに近づいていく、という感動があります。
◆naxos試聴トラック [I-4]:(プレーヤー楽曲番号 4.)
 第1幕 2場 Recitative: Questa e Cornelia (Cesare, Curio, Cornelia)
杉山: それとやっぱり英雄なので、体を張ってやっています!剣を携えて激しく動きまわるので、稽古中は夢中で分からないのですが、家に帰って痣に気がつくという……

――チェーザレの見どころ、聴きどころ、ご自身の好き音楽は?
杉山: 第1幕の’Va tacito e nascosto(抜け目のない狩人は)’が一番好きです。(※第1幕エジプト王トロメーオの宮殿に通されたチェーザレが王たち表面的な歓待の背後に策略を察しつつ歌う)。今回の演出では、トロメーオとアキッラが張り巡らせる罠(!?)に立ち向かっていきますので、お楽しみに!
◆naxos試聴トラック [I-22]:(プレーヤー楽曲番号 22.)
 第1幕 9場: Aria: Va tacito e nascosto (Cesare)
成田: お客様の反応をとても楽しみにしているアリアがあるのですが……ネタばれになると思うので、今は言えません(笑) (編集注…どのアリアなのかnaxos試聴トラックからお探しになってみてください!)
杉山: チェーザレではないですが、コルネリアとセストの母子が離れ離れにされるところの二重唱’Son nata a lagrimar – sospirar(涙するため/溜息するため、生まれ)’(※第1幕のラストシーン)は悲しく美しくて、涙が出ます。ぜひ聴いていただきです。
◆naxos試聴トラック [II-5]:(プレーヤー楽曲番号 27.)
 第1幕 11場: Duet: Son nata - o a lagrimar - sospirar (Cornelia, Sesto)

――最後に、お客様にむけてメッセージを。
杉山: オペラの最初から最後まで、音楽だけでなく、舞台装置、小道具、キャスト、ダンサーの動きひとつひとつに意味があります。全役、全部のシーンを隅々までご覧いただきたいです。
成田: ニューウェーブという今の私たちだからこそできる舞台になる予感がしています。新しいジューリオ・チェーザレにご期待ください。
杉山・成田: ご来場お待ちしております!

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2015年5月公演 二期会ニューウェブオペラ劇場 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』 - 東京二期会
●お問合せ・ご予約
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝・休)
※5月12日午後12時現在、24日(日)公演分は予定販売数を終了致しております。また、23日(土)公演分は残席僅少(S席のみ)となっておりますので、お求めはお急ぎ上記までお電話にてお申込みください。

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演出・宮本亜門からメッセージ! 東京二期会オペラ劇場モーツァルト『魔笛』


みなさん、こんにちは!宮本亜門です。
今年7月、東京文化会館で、東京二期会オペラ劇場モーツァルト『魔笛』を上演いたします!
――今回の『魔笛』は、オーストリア・リンツ州立劇場との共同制作公演。宮本さん自身初めてヨーロッパでのオペラ演出となりました。
オーストリアで(『魔笛』の)演出をしないかというお話が来たときは、正直1年間おことわりしつづけておりました。「日本人の僕が?西洋の歴史がわかってないじゃない!?」という思いで自分を責めていたのです。でも、それ以上に僕にはモーツァルトへの想いがありました。僕はモーツァルトが大好きなのです。
モーツァルトは、人間を善と悪でみていません。人間の中にはいろいろな矛盾があって、だからこそ、人間というものはいとおしくもすばらしい。この『魔笛』がよく荒唐無稽だと言われてしまうのは、そうした矛盾が描かれているからです。でも、それは単なる荒唐無稽なのではなく、人間はいろんな矛盾を抱えて人とともに生きている、ということが
『魔笛』のテーマのひとつなのだと僕は理解しています。
オーストリアでの初演にむけての稽古では、最初はもうドキドキして、「こんな、かつてモーツァルトがいた場所で、僕はオペラなんかできないよ」と思っていたのですが……歌手のみなさん、指揮者のみなさん、そしてオーケストラのみなさんと一緒に仕事をしていたら、まあ楽しくて……。すごく嬉しいことを言っていただきました。「一番初め、モーツァルトが『魔笛』を作ったときってこんな感じだったかもね」「今は理屈っぽいモーツァルトが多いけれども、本当はこうやってみんなに語りかけたかったのかもね」と。僕は本当に仕事してよかったと思います。ぜひ劇場に足を運んでいただいて、このあたたかい感覚を味わっていただければなあと思っています。
二期会さんと仕事させていただいて、何作目?かになるんですけれども(※実際は5作目になります)、毎回楽しい思いをさせていただいております。歌手のみなさんとの仕事では僕はいつも元気づけられます。若い人たちは「オペラってこんなに面白いんだよ!」ともっと伝えたい、という気持ちがたくさんあるみたいですね。稽古場で意見を出し合って、ほんとうに細かい心情や歌い方をていねいにお互い話し合作って本番にむかっていくという経験をしてきました。今回も素晴らしいキャストが選ばれました。日本人ならではの、ていねいな、心のこもった舞台をみなさまにお見せできると思います。楽しみにしていてください!

▼公演情報ページはこちら
2015年7月公演 W.A.モーツァルト『魔笛』 - 東京二期会
●『魔笛』チケットのお申込は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金:10:00~18:00/土:10:00~15:00/日祝:休)
 ~良い席お早めに!

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いよいよ4/18(土)からチケット一般発売!『ダナエの愛』指揮、準・メルクルからメッセージ

いよいよ今週末、4月18日(土)から、10月公演R.シュトラウス作曲オペラ『ダナエの愛』のチケットが一般発売になります!
発売にむけて、指揮者の準・メルクル氏のメッセージ動画を公開します。
どうぞご覧ください!

----------準・メルクルからのメッセージ-------
皆様こんにちは、準・メルクルです。『ダナエの愛』の指揮者です。
シュトラウスのオペラ『ダナエの愛』は、非常に上演頻度の少ない作品です。その理由の一つは、完成したのがまさに第二次世界大戦の最中、1940年で、人々はオペラ上演どころではなく、この作品のプレミエが実現しなかったところにあります。また、戦争が終わっても、しばらくは、“オペラのプレミエをする”という伝統がなかなか再開しなかったため、今日まで作品はあまり知られずにきました。
しかし、私たちは、日本で最初の舞台版を上演いたします。音楽が大変美しいので、この舞台は素晴らしいものになると確信しています。聴く価値がありますよ!
私にとっては、リヒャルト・シュトラウスは特別な作曲家です。たくさんの作品を書き、その作品はいつも私のそばにありました。実は、私は彼が住んでいた所の近くに住んでいました。彼は、ガルミッシュ・パルケンキルヒェンに住まい、私はミュンヘンに住んでいます。彼の音楽はとてもパワフルで、そして、歌手達のために大変美しく書かれています。また、歌手達の声に対する心遣いが感じられ、精緻化されている一方、大変強力な物語でもあります。僕は、彼の音楽の大ファンです。
――2006年に演奏会形式の日本初演を指揮した故若杉弘氏について
マエストロ若杉弘は、私が学んだ偉大な師のひとりです。先生はいつも、この『ダナエの愛』を日本で上演することを望んでいました。10年程前に、先生はコンサート形式で公演を成功させましたが、舞台版はまだ誰も日本では上演できていません。それを私たちが実現します。若杉先生を思いながら、日本で最初の舞台版を上演します。
そして、何年も前になりますが、『ラインの黄金』や『ワルキューレ』で良い思い出を分かち合った東京フィルハーモニー交響楽団と再び共演できることを、とても楽しみにしています。
さあ、皆さん、これは絶対に観るべきですよ!皆さんに劇場でお会いできることを楽しみにしています。ありがとうございました。
----------------------------------------
▼『ダナエの愛』公演詳細ページはこちら
東京二期会オペラ劇場2015年10月公演 R.シュトラウス『ダナエの愛』 - 東京二期会
 日時:2015年10月2日(金)18:30開演/3日(土)14:00開演/4日(日)14:00開演
 会場:東京文化会館 大ホール
 指揮:準・メルクル/演出:深作健太
▼チケットのお求めはこちらから
二期会チケットセンター
 TEL 03-3796-1831 (FAX 03-3796-4710)
 受付時間:平日10:00~18:00/土曜10:00~15:00/日・祝休業
★発売日はネット予約が便利!★
二期会チケットセンターのオペラ公演インターネット予約「Gettii」では発売開始日の《午前0時》からお申込いただけます!
▼こちらのボタンを押して「Gettii」の東京二期会オペラ劇場チケット申込ページへ
 チケット購入サイト ゲッティへGO!
<座席位置がお選びいただけます!ユーザー登録不要!しかも手数料ご負担0円>
※インターネット予約「Gettii」では学生席および、愛好会のご入会はお申込いただけません。二期会チケットセンターまでお電話にてお申し込みください。

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2月公演G.ヴェルディ『リゴレット』
~「公爵に聞く」:山本耕平

東京二期会オペラ劇場2015年2月公演 G.ヴェルディ『リゴレット』公演初日まで、あと10日を切りました!
公演に向け稽古場では総仕上げの段階に入る中、マントヴァ公爵役の山本耕平に今回の『リゴレット』公演についてお話を伺いました。
201502_yamamoto_kouhei.jpg 山本耕平
― まずはこのオペラの聴きどころ、見どころ。
何といっても『リゴレット』はヴェルディオペラの中心となる作品で、声の限界、声にできる最も高いパフォーマンスが求められています。この作品を日本人キャストで、どこまで音楽を高められるか、どこまで体現できるかが大きな鍵になりますが、そのことが声の饗宴という意味でまず楽しんで頂けると思います。また、この大歌手たちが関わってきたパルマ王立歌劇場の舞台に立てることは個人として嬉しく光栄ですし、華やかな「ザ・オペラ」というべき公演をご覧いただけると思います。

― 今回演じるマントヴァ公爵役については。
「呪い」という題名で作曲しようという時期もあるくらい、そこにテーマが置かれていますが、その呪いが唯一効かない人物がこのマントヴァ公爵。権力がありサディスティックな一面もあり、そして若さに溢れている。書かれている音もエネルギッシュでキラキラしているので、それを自分自身がどれだけ輝かしく演じられるか、物語の暗い部分とのコントラストをつけるという意味でも自分の役割を果たしていきたいですね。
― 今回の演出面、また初共演となるアンドレア・バッティストーニについて
衣裳も舞台装置も本当に美しい。特に第3幕のスパラフチーレの住みか周辺の薄暗い夜が体現されるシーン。今僕はマントヴァに暮らしているのですが、そこでは霧が出る時は遠くから来る人が誰なのかもわからず、シルエットがゆっくりと見えてきます。今回の演出では殺人を犯そうとするリゴレットの「何て不気味な夜だ」という言葉が写実的、幻想的に表現されていて特に美しい。
指揮のバッティストーニさんについては、彼の交響詩のコンサートも観にいっていますが、本当に生き生きした音楽の持ち主。彼と稽古を重ねることで今までできなかったフレージングや、音楽的にさらに高いものが引き出されるのではないかと期待しています。今回の共演によって生まれる化学反応が非常に楽しみです。
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東京二期会オペラ劇場
2014年2月『ドン・カルロ』より
― 昨年のドン・カルロ、公爵と高い身分の役での出演が続いています。
いずれも高貴な身分の人物なので、振る舞いの中心に教育を受けたノーブルさを持っていることが共通していますが、性格は全く違います。
最高音は両者とも一緒で、最低音も大きな差はないのですが、嘆きを込めたドン・カルロと、絶対的な自信をもつマントヴァ公爵ではヴェルディの音楽の書かれ方が全く異なります。ただ、マントヴァ公爵の方がより全体的に高い音域での表現をより多く求められていますね。ドン・カルロはピッタリの役と多くの方におっしゃって頂けましたが、今回のマントヴァ役も同じように感じて頂けるようにすることが内なる強い願いです。
― お客様にメッセージを。
二期会の総力を挙げた、歴史に残る公演になると感じています。毎日の稽古で楽譜の1ページ毎、言葉の1つ毎に込められた意味を演出家と一緒に創りあげていますので、是非劇場に足を運んで頂けたらと思っています。ご来場お待ちしております。

▼山本耕平の出演日は、東京公演2月20日(金)・22日(日)!そして2月25日(水)の大分公演にも!
東京二期会オペラ劇場2015年2月公演G.ヴェルディ『リゴレット』 - 東京二期会
▼お問合せ・チケットご予約はこちら
二期会チケットセンター Tel. 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00)

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バリトン成田博之、雑誌『エクラ』で『リゴレット』の魅力を語る!

先週末、1月31日に発売された、女性ファッション&ライフスタイル情報誌「eclat(エクラ)」2015年3月号(集英社)誌上で、バリトン成田博之がアナウンサーの松本志のぶさんと対談。
2月公演ヴェルディ『リゴレット』の魅力について、大いに語りあいました。
201502_narita_ecla_1.jpg 201502_narita_ecla_2.jpg
取材があったのは昨年末のこと。成田が着ているスーツは、今回『リゴレット』公演のスポンサー・ブランドD'URBANから提供。
撮影が終わって、予定時間いっぱいまで、松本さんと成田のトークはホットに盛り上がっていました。松本さんは、その明るいお話しぶりから、オペラ鑑賞が好きなこと、劇場におでかけするのを楽しみにしていらっしゃる気持があふれてくるようでした。

201502_narita_ecla_3.jpg  『エクラ』最新号、ぜひ全国書店でお買い求めください!
▼「エクラ」公式サイトから電子版もご購入いただけます。
eclat web salon(エクラウェブサロン) - HAPPY PLUS

成田博之のリゴレットが観られるのは2月20日(金)、22日(日)。そして、25日(水)の大分公演にも出演します。
先日のブログ・インタビューで「高校生のとき、『リゴレット』のレコードを毎日のように聴いていました」と語っていた成田。思い入れの深いこの役は、「挑戦」と言い切ります。
▼成田博之のブログ・インタビュー記事はこちら
2月公演G.ヴェルディ『リゴレット』~「リゴレットに聞く」その1:成田博之|2015/1/13 - 二期会blog[オペラの散歩道]
“ヴェルディの曲は、楽譜を見ていただくとよくわかると思うのですが、歌い手に挑戦してきます。自分がどのくらい戦えるか、という一面もあるのです。
そして、今回が初めてといえる「お父さん役」です。音楽が父親としての悲哀、悲しさを表現していますが、いかに今、自分が持っている声でそのリゴレットを表現できるか、ということも挑戦になってきます”
ぜひ、リゴレット成田博之を観に、聴きに、東京文化会館にお越しください!
▼成田博之は東京公演2月20日(金)・22日(日)、大分公演25日(水)に出演!
東京二期会オペラ劇場2015年2月公演G.ヴェルディ『リゴレット』 - 東京二期会
(2月19~22日:東京文化会館大ホール/2月25日:大分iichiko総合文化センター)
▼二期会『リゴレット』のチケットお申込み・お問合せは
二期会チケットセンター
TEL:03-3796-1831 FAX:03-3796-4710
メールフォームからのお問合せは→ こちら

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演出・田尾下哲の『チャールダーシュの女王』第1幕解説!

貴族とキャバレーの歌姫の恋を描いた物語『チャールダーシュの女王』は、1915年の初演当時、同時代を舞台にした〈現代劇〉でした。
演出の 田尾下 哲 みずからが『チャールダーシュの女王』の第1幕を解説しています!
「版によってキャラクター設定、曲順、さらには物語の意味や歌う人さえも違ってくる『チャールダーシュの女王』。音楽事典やインターネットで調べても情報の少ないこの作品の鑑賞の一助になれば、と二期会2014版のあらすじをお話しさせていただきます」
今回は、田尾下 哲 書き下ろしのオリジナル台本が特長。
台本にあたっては、
「ドイツ語による初演時のオリジナル台本はオーストリアやドイツの劇場関係者に聞いてもついに入手することが出来ませんでした。ですが、逆に言えばそれだけ上演する国や劇場によって独自の『チャールダーシュの女王』が愛されてきた、ということでもあります。今回の二期会2014版は、入手できた上演台本、つまり代表的なウイーン・フォルクスオパー版、英語版といくつかの映像・録音を参照しながらも、今回は楽譜に準じて書き上げていきました」
初演当時の姿を甦らせながらも、作品としての新しい発見に満ち、そしてもちろんオペレッタならではのエンターテインメントが全曲にわたって繰り広げられる2014年 田尾下 哲 演出『チャールダーシュの女王』。
   *   *   *
物語はオリジナル設定のまま第一次世界大戦前夜、1914年のハンガリーとウィーンです。ブダペストの歓楽街にあるキャバレー劇場「オルフェウム」の歌姫シルヴァ・ヴァレスクが二ヶ月に及ぶアメリカ公演に旅立つ前の「さよならコンサート」から舞台は始まります。20世紀初頭ですから飛行機ではなく船旅による大陸間の移動が主流の時代ですが、それでも船旅はもう命がけの時代ではありません。それに、たかだか二ヶ月の不在がこれほどまでに劇場の人々や聴衆を悲しませるのは何故でしょう…。
●前奏曲
観客の熱狂に何度も舞台へ呼び出されるシルヴァの姿を舞台裏からお見せします。疲労困憊のシルヴァですが、コーラスやダンサーが場を繋ぎながらも、何度も観客の声援に応えます。舞台裏には、劇場支配人、パトロン、衣裳さん、メイクさん、舞台監督やカーテンの開閉係、記者の姿も見えます。
●1番 「ハイア、ハイア!私の故郷は山の中!」
(シルヴァ、ボニ、フェリ、合唱、ダンサー)
シルヴァは8回目のアンコールに応えようと舞台へ出ていこうとしますが、めまいで倒れ、舞台監督が幕を閉じてしまいます。客席からは心配したフェリとボニが舞台裏にやって来て、シルヴァを気遣いながら客席に語りかけながら時間を繋ぎ、シルヴァの回復を待って8回目のアンコールとなります。ハンガリーの郷土愛に満ちたこの曲を、シルヴァは最初はしっとりと歌いながら、次第に熱狂し、ダンサーたち、コーラスも巻き込んで歌姫のさよならコンサートにふさわしい盛り上がりを見せます。
そして、シルヴァが別れの挨拶をします。
「これほど素敵なお客様に愛していただき、私は幸せ者です。そしてそのことが、皆様へ、さよならを言うことを辛くさせます。皆さまどうか、私のことを忘れないでください。二ヶ月してアメリカから帰国したら、真っ先にここに駆けつけます。我が愛するオルフェウムへ。」
…喝采する一同ですが、どこか寂しげなシルヴァがたくさんの花束を手に舞台を去ります。
 ・・・(続く)
▼続きはこちらのファイルをご覧ください!
田尾下 哲『チャールダーシュの女王』第1幕解説全文 (PDFファイル)
▼『チャールダーシュの女王』田尾下 哲インタビュー#1 ×指揮・三ツ橋敬子

▼『チャールダーシュの女王』田尾下 哲インタビュー#2 ×振付・キミホ・ハルバート

▼公演詳細ページはこちら
2014年11月公演E.カールマン『チャールダーシュの女王』 - 東京二期会
日程:11月22日(土)15:00/23日(日・祝)14:00/24日(月・休)14:00/26日(水)14:00
会場:日生劇場
【11/18・15:00現在の二期会チケットセンター残席状況】
・22土=Sあり/A,B少/C僅少/D終了
・23祝=Sあり/A僅少/B,C,D終了
・24休=Sあり/A少/B,C僅少/D終了
・26水=Sあり/A少/B,C僅少/D終了
※尚、「学生席」は全日程で若干の残席がございますが、公演当日は販売を致しません。
 二期会チケットセンター予約販売のみとなります。
▼ご予約・お問合せは
二期会チケットセンター TEL:03-3796-1831

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『イドメネオ』キャスト、稽古場からのメッセージ

東京二期会オペラ劇場『イドメネオ』初日まで、あと13日!
本番にむけて、稽古場はますますエキサイティングになっています!
モーツァルトの音楽と演出ミキエレットの世界観が折り重なった空間に、今、キャストがどのような想いを持って臨んでいるのか。イドメネオ、イリア、エレットラ、イダマンテ役の8人の歌手から、お客様へのメッセージを預かってきました!

201408_idomeneo_yogi_takumi.jpg
イドメネオ 与儀 巧
「イドメネオは、自分の息子であるイダマンテを殺さなければならない、という過酷な運命に晒されています。この役は9年前にも演じたことがあるのですが、自分も息子を授かる身となった今、よりリアルな心情をもって役にむかい、演じられるのではないかと思って、今から楽しみにしております」

201408_idomeneo_matayoshi_hideki.jpg
イドメネオ 又吉秀樹
「まだ若い自分が、イドメネオの王として威厳や年輪を、どう表現したらいいかと、いろいろ試行錯誤をしてきましたが、稽古場では、もう一度、頭の中を白紙の状態に戻して、新しい演出コンセプトや役作りを、どんどん吸収できるようにしていきたいです。音楽からも、若いモーツァルトの燃えたぎるような情熱を、毎日感じています!」

201408_idomeneo_aragaki_tsunezuka.jpg 左から新垣、経塚
イリア 新垣有希子
「父も兄も祖国も愛する国民も、戦争で喪ってしまった孤独なイリアの悲しみはあまりにも大きすぎて、私には想像がつかないくらいなのです。それでも、日常にある小さな葛藤を私なりに増幅させて、少しでも彼女の悲しみに近づけるように、日々、役作りに励んでおります。人間の本質というのは変わらず、今も戦争は絶え間なくありながら、愛もある。そのような人間の姿を、この舞台で、皆で表現できたら、と思います」
イリア 経塚果林
「憎しみを乗りこえて、勇気をもって、愛を与えるイリアは、まるで特別で理想上のような存在です。でも、稽古を重ねる中で、イリアを突き動かしているものは、人間誰しもが胸に持っているナチュラルな心なのだと、思うようになりました。今回の演出はそれをリアルにまっすぐに伝えるものになると、私は確信しています!」

201408_idomeneo_oosumi_chikao.jpg
エレットラ 大隅智佳子
「エレットラは、私の憧れていた役のひとつです。今回の舞台は、エレットラの持つ女の情念、情熱、恨みなど、胸に内に凝り固まっている感情が、強く表にでる舞台になると思います。一方で、彼女にはとてもかわいらしい部分もあり、女性のかわいさと激しさの両面をあわせて演じてみたいと思います。それと、今回のエレットラは、とてもカラフルです!」

201408_idomeneo_tasaki_naomi.jpg
エレットラ 田崎尚美
「私の中のエレットラは、気高い人。プライドが高く、自分が一番だと思っているから、嫉妬もすれば、復讐もする。素直に生きようとした結果そうなってしまう、と思っています。粗野な言動が表に立つときも、私の中では、美しくありたいと思う面を内に持ちつつ、演じたいと思っています」

201408_idomeneo_yamashita_makiko.jpg
イダマンテ 山下牧子
「イダマンテは、愛と希望を信じてまっすぐに生きていく!というところがとても素敵だなあと思い、苦しみつつも、幸せに稽古をしています。現実の世界でも紛争は絶えまなく続いています。それに対して、愛というものが絆をつむぐことができるではないか。私たちが、舞台をとおして、音楽をとおして伝えられるように、挑戦している姿をぜひご覧いただきたいです!」

201408_idomeneo_kobayashi_yuka.jpg
イダマンテ 小林由佳
「イダマンテは、自分の気持ちが大好きなイリアに伝わらないときは、第1幕のアリアのように自分の服を全部脱ぎすててでも伝えようとする、若くてまっすぐな人。オペラの最後に、彼がより成長する出来事があります。私は、それが、人が一生のなかで最も成長するきっかけとなる出来事なのではないかと思っています。イダマンテの成長する姿を、ぜひ見てください!」
   *  *  *
▼公演情報はこちら!
2014年9月公演『イドメネオ』 - 東京二期会オペラ劇場
▼オンラインでも予約可能!チケット情報・お申込みはこちら!
二期会チケットセンター TEL.03-3796-1831

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開幕直前!二期会『こうもり』演出・白井晃メッセージ&msn産経ニュースに公演ニュースが掲載!

いよいよ今週20日(水)から東京二期会オペラ劇場『こうもり』の幕が開きます。
スタッフ、ソリスト、合唱、そしてオーケストラが東京文化会館に集結し、最後の入念な準備を重ねています。
開幕直前の楽屋裏で、演出・白井 晃からお客様へむけてメッセージを受け取りました!

白井 晃「今回はファルケ博士の企みを全面に押し出して、オーケストラ、合唱、ソリストも総仕掛けで、アイゼンシュタインをだましていきます。オペレッタの楽しみを十二分に楽しんでいただけると思います。もうすぐ、幕が開きます!ぜひご期待ください」
そして、msn産経ニュースにも『こうもり』のニュースが掲載されました!
ワルツが奏でる大人のおとぎ話 東京二期会がオペレッタ『こうもり』-産経ニュース
ぜひご覧ください!

20日(水)、21日(木)の両日は、プレミエキャンペーンとして、
オーストリア政府観光局の協力により、1幕、2幕後に入る休憩時にそれぞれ、チター奏者 永谷義篤さんのミニコンサートを開催します。
ウィーン風の音楽やチロル地方の音楽などを披露する予定です。
幕間もどうぞお楽しみに!
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二期会創立60周年記念公演オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会
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2月公演オペレッタ『こうもり』 指揮:大植英次からメッセージ

早いもので、もう2月。今月は、東京二期会オペラ劇場公演J.シュトラウス作曲のオペレッタ『こうもり』の上演が控えています(2月20・21・23・24日 東京文化会館大ホール)。
連日稽古が続いている中、指揮の大植英次氏よりお客様へのメッセージを受け取りました!

大植英次:「オペレッタというのは、音楽だけでなくてお芝居も楽しめる喜劇。人間の生の力を合わせて作り上げる夢の世界!
 『こうもり』は僕にとっても大事な曲で、僕が人生で初めてウィーンのフォルクスオーパーで聴いたのが『こうもり』でした。そのときに何十回もしみつくほど聴いて、楽しくて楽しくてしょうがなかった。
今回、僕は指揮者という立場ですけれども、日本で、皆様とご一緒にこの『こうもり』を楽しみたいと思います。ぜひいらして、一緒に楽しみましょう!」
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二期会創立60周年記念公演オペレッタ『こうもり』 - 東京二期会
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いよいよ「二期会新進声楽家の夕べ」公演迫る!

毎年、公演を楽しみにしてくださっている方も多い「二期会新進声楽家の夕べ」。
今春、二期会オペラ研修所第55期マスタークラスを優秀な成績で修了した、期待の新人19名の二期会の歌手としてお披露目の場ともなる、一夜限りのコンサートです!
現在、出演者らは公演に向け、順調にピアノ合わせを重ねています。
今日はその出演者の中から、ソプラノ全 詠玉とバリトン加耒 徹の二人に、コンサート前の意気込みを聞きました!

◆ソプラノ 全 詠玉
今回演奏させて頂くジルダのアリア、ルチアとエンリーコの二重唱はどちらも、研修所本科の試験で歌った思い出の曲です。そして二重唱は、当時もバリトンの大川 博さんと歌い、二年越しの共演です。
本日もピアノの朴さんと三人、和気あいあいとした雰囲気の中、稽古をして参りました。
二期会会員になったばかりの同期の皆さんと一緒に舞台に立てること、また、東京文化会館という素敵なホールで歌えることを楽しみに、当日まで練習に励みます。きっと、残暑を吹き飛ばすフレッシュな一夜になることと思っています!ご来場を心よりお待ちしています。
◆バリトン 加耒 徹
昨年度、オペラ研修所でたくさんの事を学びました。
歌や演技についてはもちろん、新たな人との繋がりも得る事が出来ました。
今回のコンサートでは出演者全員がそれぞれ学んだ事を生かし、素晴らしいものになると思っております。
若さ溢れる音楽をどうぞお楽しみください!

未来への計りしれない可能性を感じる19名による夢の競演!どうぞお楽しみに!

120903shinshin_thumb.jpg チラシ(PDFファイル)
■「二期会新進声楽家の夕べ」
 ・日時:2012年9月3日(月)18:30開演
 ・会場:東京文化会館 小ホール(JR上野駅公園口)
 ・出演:二期会オペラ研修所第55期修了・成績優秀者
 ・料金:全席自由 ¥3,000
▼公演概要はこちら
二期会新進声楽家の夕べ - 東京二期会
▼チケットのお求め・お問い合わせ
二期会チケットセンター TEL.03-3796-1831 (平日10:00~18:00、土10:00~15:00、日祝休)

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8/22アグネスホテルのランチタイムコンサート

飯田橋から歩いて5分の客室数56室の小さくて贅沢なホテル、アグネスホテルで、毎月第3水曜日に開かれているランチタイムコンサートに、5月二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』でデビューしたばかりのソプラノ経塚果林と、テノール新海康仁が出演します。
経塚は、9月公演『パルジファル』でも花の乙女役で出演予定。
ランチタイムコンサートと『パルジファル』にむけてインタビューしました。
  *  *  *  *  *
Q1.今度のランチタイムコンサートはどんなプログラムですか?
カンツォーネにシャンソン、有名なオペラのアリア、そして二重唱と、盛りだくさんなプログラムです。
私はグノー作曲のジュリエットのワルツ「私は夢に生きたい」など、ランチタイムにふさわしい明るく華やかな曲を選ばせていただきました。

Q2.『パルジファル』に出演が決まったときのお気持ちをきかせてください。
去年7月の『トゥーランドット』には、リューのアンダースタディとして参加していました。
そのとき「いつか自分もあの舞台に立てたらなぁ」と憧れながら稽古を見学していましたので、今回、花の乙女役をいただいき本当に嬉しく思いました。
また同時に、公演の一部を担う者として、与えられた役割を確かにやりきらなくては、と背筋が伸びる気持がしました。

Q3.「花の乙女たち」はどんな役でしょうか。
魔法によって生み出された美しい妖精で、彼女たちの仕事は男を誘惑し快楽によって自らの物にしてしまうことです。
突然現れたパルジファルに対しても、これまでと同様に色仕掛けを繰り出しますが、彼が彼女たちの誘惑に応えることはありません。
怒った花の乙女たちは、パルジファルに罵りと嘲りの言葉を投げつけて消えていきます。
乙女というより「魔女」といった方がしっくりきますね(笑)
でも、見た目だけは限りなく儚くかわいらしい乙女なのです!
花の乙女たちの歌うシーンは全部合わせても15分程度と短いですが、音楽は大変メロディックで美しく、色とりどりの姿や動きが目にも楽しいシーンです。
チューリッヒからきた衣裳にもご注目ください!

Q4.最後に、ランチタイムコンサートにむけて一言お願いします。
残暑の厳しいこの時期ですから、ぜひ涼しいアグネスホテルへ足をお運びいただき、音楽に満ちた憩いのランチタイムをお過ごしください♪
暑さにも負けず、元気いっぱい準備万端で皆さまのお越しをお待ちしております!
agnes_lunch_reh_120820.jpg
左から経塚、新海、原田
◇アグネスホテル ランチタイムコンサート◇
 ■「華麗なるオペラの世界」
 ■日時:8月22日(水) 12:00~12:30(開場11:45)
 ■出演:ソプラノ経塚果林、テノール新海康仁、ピアノ原田絵里香
 ■料金:無料
アグネスホテルへのアクセスはこちら - アグネスホテル

▼『パルジファル』の公演詳細はこちら
飯守×読響×二期会がおくる渾身のワーグナー!『パルジファル』 - 東京二期会オペラ劇場
▼チケットのお申し込み・お問い合わせはこちら
二期会チケットセンター TEL.03-3796-1831 インターネット予約Gettiなら24時間受付!
 (平日:10:00~18:00/土:10:00~15:00/日祝休)

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月刊『ぶらあぼ』に演出・田尾下 哲インタビュー記事 &
『カヴァレリア・ルスティカーナ』『パリアッチ』稽古場レポート

東京二期会オペラ劇場7月公演『カヴァレリア・ルスティカーナ』『パリアッチ(道化師)』の演出、
田尾下 哲のインタビュー記事が、無料クラシック音楽情報誌『ぶらあぼ』7月号に掲載されました!
bravo7.jpg
▼『ぶらあぼ』は、インターネット上でもご覧いただけます!
「スコアを探偵のように読み解くことからはじめます」田尾下 哲 - WEB「ぶらあぼ」

そして、稽古場から田尾下のビデオ・メッセージが届きました!
▼田尾下のビデオ・メッセージはこちら
「マエストロ・カリニャーニと熱い舞台を作ります!」 - nikikai21 (YouTube)

稽古場も日々充実の度合いを高めています‼ 衣裳合わせも行われていました。
そして、28日にはインターネットラジオ 林田直樹さんの「カフェフィガロ」収録が稽古場で行われました。演出の田尾下が、演出コンセプトについて大いに語っていました。
探偵のように楽譜を読み解き、歌手たちを通して翻訳する田尾下演出。意外な経歴や演出家を志すまでの知られざる秘話なども聞けますよ。
シチリアのムラ社会を舞台にリアリティたっぷりの『カヴァレリア ルスティカーナ』と、1960年代に時代を移して芝居一座の長カニオの若い妻ネッダ、彼女に横恋慕する一座のトニオ、彼女と共に新天地での成功を夢見るネッダの恋人シルヴィオの心理にさらに深く踏み込む事で、作品のフレームをさらに越えたドラマの広がりへと誘ってゆきます。放送が楽しみです。
hayashida_taoshita_120629.jpg 林田直樹さんと田尾下 哲さん
▼「カフェ・フィガロ」放送サイトはこちら
林田直樹の「カフェ・フィガロ」 - Blue-radio.com

<稽古場にて…>
oono_yoshime_120629.jpg 大野徹也(カニオ)と嘉目真木子(ネッダ)
masu_ohara_120629.jpg 桝 貴志(トニオ)と小原啓楼(ペッペ)
(takahashi_yonashiro_120629.jpg 高橋絵理(ネッダ)と与那城 敬(シルヴィオ)

▼公演の詳細はこちら
2012年7月公演『カヴァレリア・ルスティカーナ/パリアッチ(道化師)』 - 東京二期会オペラ劇場

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二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 出演者からのメッセージ(3)

【子どもと魔法】 つづきです。
19日・お姫様役 湯浅桃子
男の子が持っている本に描かれているお姫様。ブロンドで青い目を持つ、男の子の憧れの存在です。
誰もが一度は憧れるプリンセス。その理想をどこまで具現化できるか日々奮闘中です。清く正しく美しく!? ご期待ください♪
20日・お姫様役 廣森 彩
子どもに破られた絵本の物語に出てくるお姫様です。 子どもの初恋の相手でもあるお姫様は、このオペラの中で最も彼の内面に呼びかける役です。 私達が幼い頃に大人の魅力に惹かれた心、 言葉を交すことが出来なくて遠くでじっと見つめていた相手。 記憶の奥にいる『あの人』です☆
この公演に全神経200%注いで本番に望みます! 若い歌手達が、大きなチャンスを頂いて、歌手人生の一歩を踏み出せる公演です。 二期会歌手の原点となるニューウェーブオペラ、私達のチャンス、是非見届けて下さい!

19日・小さな老人/雨蛙役 新津耕平
小さな老人は、算数の精です。子どもが投げ捨てた教科書から現れます。きっと子どもは算数が嫌いなんでしょうね。子どもに算数を理解してほしいという気持ちが強すぎて、空回りする感じで演じています。
ちなみにスコアの配役表には他の役は役ごとにソプラノ、アルトなど声種が書いてありますが、この役は「トライアル」と書いてあります。挑戦ということでしょうか?
蛙は…蛙です。(笑)
優しい気持ちになれるオペラを届けられるようがんばります!
20日・小さな老人/雨蛙役 園山正孝
小さな老人は、奇怪な衣裳を纏いとにかく高音で意味の分からない言葉や数字、子どもを追い込みます!
ニューウェーブの溢れんばかりのエネルギーが一丸となって取り組んでいます。
どうぞご期待下さい。

19日・牝猫役 志岐かさね
エロチックな大人の愛の世界…
音楽が絡み合い…声が絡み合い…身体も絡み合い……、ニャーニャーニャッ…。
西洋音楽史上最高峰のリアルなネコになります。ニャーーーーーーッッッ。
20日・牝猫役 金田久美子
男女の愛を表現する牝猫です。
このオペラに関係した全ての方々と作り上げた作品になっていると思います。出演者一人一人の個性をお客様に楽しんでいただけたら、と思います。

19日・夜鳴き鶯役 飯生優子
夜鳴き鶯の声で、いっそう夜の庭の幻想的な空気が深まり、また、夕暮れから明け方にかけて鳴くという、「子どもの世界」とは対照的な存在でもあります。
ラヴェルのオペラ『子どもと魔法』は、まるで仕掛け絵本を1ページずつ捲っていくように、最後までワクワク、そして色彩豊かなとても美しい作品です。
ラベル独特の薄いガラスに触れる時のような繊細な部分も大切にしながら、合唱も含め、会場が夢の世界に染まるように精一杯歌いたいです。
20日・夜鳴き鶯役 佐藤優子
舞台後半、庭のシーンで登場します。薄暗い庭で不安な子ども。それとは相反して、夜の帳が下りるのを歓喜しているかように、明るく美しく、そして時にけたたましく超絶技巧の歌を奏でます。
今回、大所帯の公演ならではの一体感をお客様にも体感して頂きたいと思います。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

19日・こうもり役 辻 由美子
子どもがずっと言えなかった「ごめんなさい」を、とんぼ・うぐいす・こうもりの出現によって、子どもに今までしてきたことの罪悪感や、反省を促すきっかけとなる存在だと解釈しています。
あまり上演されることがないオペラですが、今回すべての役にキャストがはいり、また合唱パートも歌います。
疑問や、納得いかないことは、皆で話合いを進めながら一生懸命このオペラに取り組んでいます!きっといい作品が出来上がると信じています!!是非、楽しみに観に来て下さい。
20日・こうもり役 田中紗綾子
妻を亡くし、たくさんの子どもを抱え途方に暮れるこうもり役です。
皆様がこのオペラを観ていらっしゃる時、子どもの頃の感情や、感覚、匂いをふと感じていただけるように、楽しかった事や嬉しかった事だけでなく、友達とけんかして母親に泣きついたことや、ベッドの中で死について考えて眠れなかった夜のことなど、様々な子どもの頃の感情が一瞬でもよみがえる45分間になるように、出演者一同、がんばってまいります。
きっと劇場でしか感じられない瞬間を、ぜひお楽しみください。

19日・りす役 清水多恵子
りす。子どもによってカゴに閉じ込められていましたが、なんとか自力でカゴから抜け出し庭に逃げました。
今回ご一緒するキャストの皆さんは本当に個性的で、またそれぞれの物や動物のキャラクターにピッタリで稽古を見ていてとっても面白いです。
私も皆さんに負けないように自分らしい可愛いりすを演じます♪
20日・りす役 香村寛子
籠から逃げ出したりすの役です。とっても可愛らしい衣裳を創ってくださいました!りすはりすらしく、俊敏に舞台を駆けたいと思います。
生きた舞台になるよう、全員でアイディアを出し合いながら稽古に励んでいます。
本番まであと少し、頑張ります!

19日・お母さん役 遠藤千寿子
お母さん役をやらせていただくにあたり、まず一番始めに思い浮かんだのは自分の母です。稽古していく中で、母の存在の大きさや懐の深さなどを役を通して改めて気づかされます。自分が子どもの頃の母との記憶をたどったり、自分だったらどうするかな、と妄想力を働かせながら、子どもとお母さんのリアルな関係を築きたいです。
20日・お母さん役 安本ゆか
子どもを取り巻く役の中で、お母さんだけが現実の世界を表しています。そういう意味でも大切な役だと思います。
どの役もキャラが強い役ばかりですが、それにも負けない個性溢れる歌手が織りなす笑いあり、感動ありのオペラになっています!
ラヴェルの世界を会場のお客様と一緒に楽しみたいです。

▼公演情報はこちらから!
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』『子どもと魔法』 - 東京二期会

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二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 出演者からのメッセージ(2)

【子どもと魔法】
19日・子ども役 澤村翔子
この役を頂くにあたって、姪っこの観察をしたり、自分自身の子ども時代を親に聞いてみたりしました。表現の仕方の参考として海外の子どもの映像なども沢山観てみました。
毎日稽古前後に、集まってミーティングを行いました。思ったこと、出来なかったことは、時間がかかっても話し合いで埋めてゆきました。お互いに言えることは指摘し合い、全てのシーンに全員が責任を持つ。
時を同じくして学んだ私達だからこそ、このような形でこの作品に取り組めたのだと思います。
一人一人の身体・歌・ココロをどうぞお楽しみください!
20日・子ども役 宮澤彩子
いたずらっ子でやんちゃな男の子の役です。
ラヴェルのキラキラした音楽とそこに作り出された子どもと魔法の世界にひたってみませんか?
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます!!

19日・肘掛椅子・木役 岩田健志
肘掛け椅子は安楽椅子と共に物語の中で最初に動く特攻隊長です。おそらく今までも何度となく子どもに踏みつけられたりしていたけれど、今回ばかりは我慢ならんと逆襲をします。木は、これまた庭のシーンで最初に喋り出します。その日の朝に子供にナイフで傷をつけられたためにまだ血(樹液)が止まらず苦しんでいます。
普段演じる事はあまりないキャラクター(笑)ですが、魅力的に演じて舞台を盛り上げていきたいと思っております!どうぞお楽しみにしていてください!
20日・肘掛椅子・木役 糀場芳嗣
「肘掛け椅子」と「木」は、子どもに乱暴に扱われつづけた結果、それなりの「年季」を経て、魔法によって意思を持った、哀れな存在です。
「椅子の気持ちになる」という、人生で中々得難い経験をさせていただきました。
公演で見事な「椅子っぷり」をお客様に披露できるよう頑張ります。

19日・安楽椅子・ふくろう役 伊藤 光
安楽椅子は、恐らく今まで、子どもに荒く跳び跳ねられたりしたのでしょう。子どもが慌てて驚く様子を喜んでいます。ふくろうは、知恵の象徴や、死の使い等と言われたりしますが、今回はきっと子どものイタズラを見てきたのだと思います。子どもに襲いかかる動物たちに、『やっちまえ~っっ』と号令をかけるように鳴きます。
終演後、『素敵な時間だった』と思っていただけるように、今最高の自分で舞台に立てるように、ラストスパート頑張りますっっ
20日・安楽椅子・ふくろう役 森 真奈美
安楽椅子は、私の初挑戦のマダム役です。人間じゃないけどw ふくろうは小さいけれどしっかり者の可愛いやつです。
他の出演者もきっと同じですが、普段やらない人間以外の役、楽しんでいただけるよう自分自身も楽しんで演じられるように頑張ります。

19日・雄猫・柱時計 野村光洋
僕の役は『柱時計』と『雄猫』です。『柱時計』は規則正しく時を刻むことへのプライドを持ち、子どもに壊されてうまく体を動かすことができないキャラクターです。その不自由さを表現したいと考えています。『雄猫』は『雌猫』とペアで行動し、子どもを部屋の外に誘う重要なシーンで登場します。非常にリアルな猫の鳴き声で鳴きながら人の様な姿で演じるのがとても難しく、猫っぽい動きをするのに苦戦中です。猫の身体は大変ですね。ふくらはぎがプルプルです。
念願だった二期会公演デビュー!研修所のときから一緒だった仲間たちと音楽を作り上げる喜びに日々興奮しています。公演までのこりわずか、全力で柱時計と雄猫を演じ切りたいと思います。ディン!ディン!ディン!ニャー!!
20日・雄猫・柱時計 吉田侍史
柱時計は、テンポが早く短い曲の中に怒りや悲しみや切なさなどが込められているので、そういう部分を凝縮して表現出来ればと思っています。猫は、音楽だけでなく、動きや息遣いも含めた表現を観て聴いて頂ければと思います。
楽しい時間を過ごして頂けるように、今日は来て良かったなと思って頂けるように出来る限りのことをしたいと思います。

19日・ティーポット役 木野千晶
ウェッジウッドのティーポットです。相方の中国茶碗が子どもに割られちゃったのでちょっと怒っています。舞台ではボクサーに変身して子どもに仕返しします!!
「子どもと魔法」の演奏機会は増えてきていますが,プロ歌手・プロオケ・プロダンサーで演奏されることは決して多くありません。ラベルの音楽の魅力を最大限に引き出した,多くのお客様の心に残る名演にしたいです。
20日・ティーポット役 加藤太朗
ティーポットは子どものお気に入りの中国茶碗とともに登場します。フランス語のオペラであるにも関わらず英語で登場します。「黒くて逞しくて、カッコいい俺はお前を殴ってやるぞ!」そうやってフランス語まじりの英語で子どもを脅す姿はどこかネジの外れたキャラクターで、とても滑稽。稽古を重ねるうちにどんどん愛着が湧いてきました。
スペインで生活していて改めて「自分には歌しか無いんだな。オペラが大好きなんだ」と実感しました。
これからも日々誠実に、自分の歌、身体、発声の技術、演技などと向き合い、世の中に求められる歌手になっていきたいです。皆様の厳しい目と温かい目、その両方で応援して頂ければ嬉しく思います。

19日・中国茶碗・とんぼ役 福間章子
『中国茶碗』は、キラキラして可愛い音楽。子どものお気に入りで、ずっと大事にされていたのに、ある日癇癪を起こした子どもに壊されてしまいます…
生き物ではないお茶碗の心情はなかなか難しいですが、壊されてもどこか楽観的で、子どもに仕返しをするというより(彼女にとっては)楽しく遊びたいだけのような…とってもチャーミングな役になっています。
対照的に『とんぼ』は愛する人を殺された悲しみから、子どもへの恨みに縛られています。子どもを強く非難しながらも、上空を飛び回り、彼の元へ降りてくることはありません。もしかしたらとんぼは子どもが造り出した幻覚なのか…それとももうこの世にいない存在なのか…などとミステリアスな解釈をしています。
出演者一同、日々あーでもないこーでもないと言いながら、汗だくで稽古しています。
稽古場の隅で円になってミーティングをしている姿は、さながら部活動のよう…こんなスポ根のような現場はニューウェーブならではだと思います。
おもちゃ箱をひっくり返したような、仕掛け絵本をめくったような、誰もにあった子どもの頃のあのドキドキする世界を是非観に来てください!!
20日・中国茶碗・とんぼ役 奥野恵子
子どもに蹴られてかけてしまった中国茶碗と、子どもに恋人を捕られたトンボの2役です。
これまで、同世代の仲間と共に練習に励んできました。
皆様と共にラヴェルの作り上げた、魔法のような音楽の世界を楽しむことができれば幸いです。

19日・火役 守谷由香
メラメラ熱く燃えさかる火です。『いい子は暖めてあげるけど、悪い子は焼き殺しちゃうよ!気をつけろ!!』と、子どもをこれでもかと脅し、恐がらせます。実は火も子どもと同じくらいイタズラ好きなのかも?!
念願の二期会デビューです。今こうして歌を歌うことが出来ること、そしてみなさまの前で演奏できることがどれだけ幸せなことか…
万葉の候、みなさまを奇妙キテレツな世界へと誘います。
20日・火役 熊坂真里
いたずらっ子の子どもに暖炉の中を引っ掻き回され、やかんをひっくり返され、マッチをまき散らされ…我慢の限界がきてしまった「火」の役です。
かっこよくて、おもしろくて、不思議で、感動的…このオペラでいろんな世界観をお楽しみ頂けると思います!
決して長くはないこのオペラにこれだけの世界を収めているラヴェルは本当に素晴らしいと思います。
ぜひ、二期会ニューウェーブメンバーの演奏でラヴェルの素敵な世界観を味わって下さい!

19日・羊飼いの少年役 久利生悦子
子ども部屋の壁紙に描かれている羊飼いの少年です。子どもに壁紙を破られて、仲間と離ればなれになってしまいました。
たくさんの個性的なキャラクターの歌と演技をお楽しみいただきたいと思います。私もその中で、キャラクターや個性を自分なりに表現できるように、がんばりたいと思います。
20日・羊飼いの少年役 赤井悦子
「羊飼いの少年」役の赤井悦子です。
今回の公演でオペラデビューを果たします。お客様に楽しんで戴ける様に精一杯のびのびと歌いたいと思います。頑張ります。

19日・羊飼いの娘役 金澤梨恵子
子どもの部屋の壁に描いてある、羊飼いの娘の役です。羊飼いの少年、羊、犬、山羊の動物たちと一緒に描かれていましたが、やんちゃな子どもによって破かれます。
登場人物全員が、それぞれ個性豊かで独自の世界を持っています。オペラとしてはたった45分間の短い一幕ですが、宝石箱のようにキラキラとしたものが沢山詰まった作品です。
ぜひ劇場でお楽しみ頂ければ幸いです。
20日・羊飼いの娘役 寺田千絵美
羊飼いの娘は、壁紙に描かれた絵の中の人物、お互い気にかけている少年と少女は、子どもが壁紙を破るといういたずらにより、離ればなれに。 純粋な心をもつ少女役です。
ラヴェルのまるで音遊びのようなカラフルな音楽と二期会のニューフェイスの弾ける演技と歌声を楽しみ下さいませ!

つづく

▼公演情報はこちらから!
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』『子どもと魔法』 - 東京二期会

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二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 出演者からのメッセージ(1)

フランスからマエストロ、ジェローム・カルタンバックも無事来日し、本番へむけ日々熱のこもった稽古を重ねている、二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』『子どもと魔法』
ますます気持ちを熱くしている出演者からのメッセージをご紹介いたします!

【スペイン時間】
19日・ラミーロ役 門間信樹
ラミーロは、お金持ちでもない、甘い言葉のひとつも言えない、女性とうまく会話も出来ない、不器用な男です。
上演時間の短い一幕のオペラですが、爽快感とワクワク感で劇場が満たされることは間違いありません!お客様がひとり残らず満足して頂けるように全てを出し切ります!
20日・ラミーロ役 佐藤 望
気が優しく、素朴で働き者、そんなロバ引きラミーロ役です。
仲間達と作り上げた舞台を、どうぞ最後までお楽しみ下さい!!

19日・トルケマダ役 吉田伸昭
年の離れた魅力的な妻に浮気される時計屋の主人です。妻のことはとっても愛しています。でも時計のことはもっと好きかも!
ラヴェルの素敵なオペラを、若さ弾ける歌い手たちの歌と演技でご堪能くださいませ!(私も負けずに頑張ります!) 
20日・トルケマダ役 大川信之
不思議な雰囲気の時計屋の主人です。自分より年下の若い妻に惚れているが、時計やお金に対する関心も強く、結果的には間男に。したたかでもあり、どこか抜けており、几帳面でもあり、いい加減風。ちょっと掴みどころのない初老の男性です。
ラヴェルの家族愛や、人間関係愛観・その理想像がよくでた作品だと。個人的に思います。彼のウィットの効いた繊細で心優しい世界を表現したいです。それを感じ取って頂けたなら幸せです。

19日・コンセプション役 経塚果林
夫の居ぬ間に浮気をもくろむ、時計屋の女房役です。逢瀬のチャンスは週に一度しかないので、けっこう必死です。
ラヴェルの音楽と小粋なフランス語のリズムが織り成す世界を楽しんでいただけるよう、誠心誠意努めてまいります。
どうぞ新国立劇場へお越しくださいませ!
20日・コンセプション役 中村洋美
コンセプションは、自分の感情や欲望に素直で色気があり、憎めない可愛らしい女性。明るい太陽の様な女性です。
どちらの作品も全く違う雰囲気の音楽やキャラクターが出てきますしとてもフランス独特の洒落た音楽やお話です。私なりのコンセプションをお見せ出来ますよう全力で頑張ります。ラヴェルの世界をどうぞ見に来て下さい!

19日・ゴンザルヴェ役 高柳 圭
ゴンザルヴェは、生まれながらのナルシスト、学生であり、詩人でもあり、見るもの聞くもの全てを詩で表現してしまいます。いつも肌身離さず持っている手帳の中には、彼の夢が詞の形をとってびっしりと書き連ねてあるのです。
本人は至って真面目に、本気でかっこいいと思って行動しているゴンザルヴェですが、それがかえってマヌケに見えるかもしれません。僕自信も至って真面目に、本気でかっこいいと思って演じることによって、愛すべきマヌケキャラを表現出来ればと思います。
20日・ゴンザルヴェ役 新海康仁
ロマンチストな詩人役です。詩を作ることが大好きで、いろんな物事から詩想がうまれ、今は不倫という関係を創作活動に生かしています。
フランスオペラの中でもなかなか上演される機会のない作品ですが、とても素晴らしい音楽、楽しいストーリーで誰でも楽しめると思います。その魅力を伝えられるようにがんばりたいと思います。

19日・ドン・イニーゴ・ゴメス役 狩野賢一
僕の演ずるドン・イニーゴ・ゴメスは銀行家で、お金も権力も持っている人です。お腹も出ています。
そして恐らくはかわいこちゃんを好むエロ親父です(笑)今回も自分の金と力に物を言わせて、人妻コンセプションを口説きに来ます。その作戦の用意周到ぶりは非常に狡猾で、さすがエロ親父といった感じですが、それは同時に、彼が大変世間体を気にしているという、ある種臆病な一面をも表していると思います。またコンセプションに強引に迫ったりしながらも、時折見せる弱気な面や茶目っ気は、ゴメスをどこか憎めないキャラクターにしていると思います。
ラヴェルのオペラはなかなか上演される機会はありませんが、どちらも彼の素晴らしい音楽によって彩られた本当に素敵な作品ですし、どちらも45分程と時間的にも非常に見やすいものです。
特に《スペイン時間》は痛快にして軽妙、舞台を眺めているだけでもわかりやすいストーリーだと思います。この作品がなかなか上演されないのが不思議に思えてならない程です。本番でお客様に心行くまで楽しんで頂けるよう、出演者、スタッフ一同、尚一層良いもの、楽しいものを追求して参りますので、是非ご期待下さいませ!
20日・ドン・イニーゴ・ゴメス役 佐原壮也
町の大金持ちの銀行家で自信家。そして、エロオヤジであり、お茶目な一面を持ち合わせています(←あくまで役の説明です)。
頑張ります!しか言えません(笑)。皆がそれぞれの役の個性を活かしてラヴェルの世界観を表現しようとしています。その一体感を劇場で味わって頂けたらと思います。

つづく

▼公演情報はこちらから!
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『スペイン時間』『子どもと魔法』 - 東京二期会

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『ドン・ジョヴァンニ』キャストのインタビュー映像!

今日は、ネットで観られる、東京二期会オペラ劇場『ドン・ジョヴァンニ』キャストの映像をピックアップしました。
最新映像はこちら。
▼24日(木)・27日(日)出演ドンナ・アンナ役・文屋小百合インタビュー
欧州の歌劇場を席巻する女流演出家グルーバー! 新しい『ドン・ジョヴァンニ』を描く! - クラシック情報サイト「classic NEWS」
▼黒田博と宮本益光による、(ややおふざけ気味の)『ドン・ジョヴァンニ』PR
黒田「ドン、ジョヴァンニ!!」 - e+(イー・プラス)
公演情報のページにも掲載していますが、黒田博と宮本益光のインタビュー映像はこちら。こちらはまじめです。

▼23日(水・祝)・26日(土)出演ドン・ジョヴァンニ役・黒田博インタビュー

▼24日(木)・27日(日)出演ドン・ジョヴァンニ役・宮本益光インタビュー

▼公演情報はこちら!
二期会創立60周年記念公演 2011年11月『ドン・ジョヴァン二』 - 東京二期会オペラ劇場

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リサイタル直前!加納悦子に聞く(3)

自分の人間の本当の喜怒哀楽の先へ。
シェーンベルクの歌曲作品の中に「架空庭園の書より」という連作歌曲があり、芸大の大学院を修了するときの演奏で取り上げました。無調音楽です。当たり前ですが、調性音楽も無論素晴らしい。
しかし一旦音楽が一般的な調性を離れて自由な音の飛行を始めると、そこに独特の緊張感が生まれます。
解決を呼ばない心の葛藤などはこんな音がするのではと感じます。
それにその中にふと訪れる「調和する」音たちの艶かしさ。
その音楽を自分の声でなぞっていく楽しみは、かつての「架空庭園」の頃から少しも変わらないのです。

*********
リサイタルはいよいよ明後日!
ご来場お待ちしております!!

二期会ゴールデンコンサートin津田ホール
Vol.33 加納悦子メゾソプラノ

2011年7月16日(土)16:00開演
津田ホール(全席自由)4,000円

 チラシダウンロード(PDFファイル)
▼加納悦子の今
ピックアップアーティストVol.22 加納悦子の今 - 株式会社二期会21
▼7/16のリサイタルの詳細はこちら
二期会ゴールデンコンサートin津田ホールVol.33 加納悦子メゾソプラノ - 株式会社二期会21
▼関連記事
ロマンティシズムの行き着く先・・・ファンが待ち望む加納悦子のリサイタル! - 二期会blog 2011/7/4
リサイタル直前!加納悦子に聞く(1) - 二期会bleg 2011/7/11
リサイタル直前!加納悦子に聞く(2) - 二期会blog 2011/7/12

帆かけ舟、ZEN

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リサイタル直前!加納悦子に聞く(2)

加納悦子は、日本に帰国以来、数々のオペラの舞台の一方、読売日本交響楽団、NHK交響楽団、東京交響楽団、東京フィルハーモニー、日本フィルハーモニー、新日フィル、神奈川フィル、群馬交響楽団、札幌交響楽団、九州交響楽団と、数多くの日本を代表するオーケストラと、ソリストとして共演しています。G.アルブレヒト氏、H.ブロムシュテット氏、秋山和慶氏、国内外の著名な指揮者からも信頼され、重ねて共演を望まれることもたびたびです。
オラトリオやレクイエム、ミサ曲といった宗教曲から、マーラーの交響曲、ベルリオーズの歌曲、etc. たくさんの曲を歌っています。最近のコンサートから印象に残っていることをうかがってみました。
****************

kanou_etsuko_MG_9605.jpg バッハの作品を歌うのも大好きです。
私も平均的な日本人で、特別に信心深いというわけではありません。
しかし、バッハの作品を演奏していると「何かが」起こる瞬間:それは演奏者全体が音楽そのものに奉仕するとき、まるで神託のように降り注ぐ奇蹟の音楽体験があるからです。
昨年秋、大阪フィルハーモニー交響楽団の「バッハ・ロ短調ミサ」演奏会はドイツのオーボエ奏者&指揮者の巨匠ヘルムート・ヴィンシャーマン氏の指揮で演奏され、私はアルトソロで共演いたしました。ヴィンシャーマン氏はその時、御歳91才、「指揮をする」というより身体、あるいは氏全体から滲み出る音楽のオーラによって素晴らしいロ短調ミサを体験しました。バッハの音楽を全霊で捧げた瞬間、しかもそれ全体を軽々と楽しんだ時間がそこにありました。

****************
居合わせた人々は、きっと夢の世界に遊ぶ思いだったことでしょう。
オーケストラとの共演では、今年8月に広島交響楽団「平和の夕べ」コンサートでデュリュフレ「レクイエム」が予定されています。
▼広島交響楽団「平和の夕べ」コンサートについてはこちらをごらんください
コンサート情報 2011年8月 - 広島交響楽団
そして、今週末7月16日(土)は1台のピアノと加納悦子の声が奏でる至福の音楽の世界。
暑さを忘れる、心の旅へ。
▼加納悦子の今
ピックアップアーティストVol.22 加納悦子の今 - 株式会社二期会21
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二期会ゴールデンコンサートin津田ホールVol.33 加納悦子メゾソプラノ - 株式会社二期会21

帆かけ舟、ZEN

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リサイタル直前!加納悦子に聞く(1)

今回は、帰国後、歌う機会が多くなったリヒャルト・シュトラウスについて、
先に話題を呼んだ新国立劇場『ばらの騎士』アンニーナを糸口に聞いてみました。

kanou_etsuko_MG_9605.jpg 数年前に同じオペラのオクタヴィアンを歌いました。この役は「タイトルロール」なので歌う分量や物語全体に占める役の重要度はアンニーナとは比較になりません。でも新国立劇場でアンニーナを歌わないかと言われた時は「面白いかもしれない」と本心から思いました。
加納がオクタヴィアンを演じた2008年『ばらの騎士』は、びわ湖ホールと神奈川県民ホールと東京二期会の共同制作というプロジェクトの第1弾で、びわ湖ホール芸術監督の沼尻竜典はじめ、プロダクションとしても力が入っていた。アンドレアス・ホモキを演出に迎え、出演者も元帥夫人マルシャリンに佐々木典子、ゾフィーに澤畑恵美、と二期会からも一流の歌手が出演している。
中でも、時が止まったかのようなオクタヴィアンとゾフィーの出会いのシーンは、今も鮮やかに目に浮かぶ。オクタヴィアンの「若さ」が精神的にもそして行動に現れるときにも、事象として若い、というだけではなく、若いからこそ感じた不安、怒り、怖れ、喜び、落胆等、一つ一つが類まれな集中力で客席に発信されていた。そして、その感情の動き自体がオペラ全体を引っ張っていき、深い共感を呼んだのだ。

その彼女が、今度はアンニーナを演じることを、「面白いかも知れない」と思ったのは、実際、自分がオクタヴィアンの役年齢:17歳3カ月!からは、遥かに?!離れてしまっただけでなく、傍目からもアンニーナは大変魅力的な役柄だったから、というのです。

R.シュトラウスはオペラ劇場を知り尽くしていた作曲家だと思いますが、彼がメゾソプラノという声種の歌手達のある意味、健全なキャリアの過程にアンニーナやカプリッチョのクレロン、サロメのヘロディアス、エレクトラのクリテムネストラなどの役をこの世に残してくれたことは本当に感謝するべき贈り物だと思う。これらの役は、幾つかの少年役を含むメゾソプラノの役を歌った経験から得た感性や技術を多くの場面で生かすことのできる要素に満ちています。アンニーナについて言えば、短いながらもドイツ語の早いしゃべりや音域の広さやオックスとの洒脱なやりとりとか、歌う方の挑戦意欲をかきたてるフレーズに彩られているのです。
『ばらの騎士』2幕最後、オックス男爵が有名なワルツを歌うが、アンニーナは、女中のマリアンデルからの恋文(実はオクタヴィアンの悪戯)を手に、男爵の自尊心をくすぐったり、からかったりする。加納が演じるアンニーナは、いわゆる身分社会の底辺から上は貴族まで、知り尽くしたしたたかさと、詮索好きという生来のもの、体裁ばかりの人間をからかう軽妙さと、気取りつつも実をとる女の知恵が見え隠れする。してやったり、と喝采し笑わされるが、何か苦みが残るという、本当に面白い人物になっていたのだ。
二期会ゴールデンコンサートin津田ホール
Vol.33 加納悦子メゾソプラノ

2011年7月16日(土)16:00開演
津田ホール(全席自由)4,000円

 チラシダウンロード(PDFファイル)

▼加納悦子の今
ピックアップアーティストVol.22 加納悦子の今 - 株式会社二期会21
▼7/16のリサイタルの詳細はこちら
二期会ゴールデンコンサートin津田ホールVol.33 加納悦子メゾソプラノ - 株式会社二期会21

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『トゥーランドット』キャストインタビュー・ムービー

二期会創立60周年記念公演・第2弾 東京二期会オペラ劇場2011年7月公演『トゥーランドット』の公演初日まであと少しとなりました。
制作現場では、稽古の合間を縫って出演者へインタビューをしました。
公演に向けての意気込みや、みなさまへのメッセージをムービーでお楽しみください。
・トゥーランドット姫<7月6日(水),9日(土)>:横山恵子 ~(6/23追加)

・トゥーランドット姫<7月7日(木),10日(日)>:丹藤亜希子 ~(6/30追加)

・カラフ<7月6日(水),9日(土)>:福井 敬

・リュウ<7月6日(水),9日(土)>:日比野 幸

・リュウ<7月7日(木),10日(日)>:新垣有希子

・三人の大臣<7月6日(水),9日(土)>:ピン萩原 潤、パン大川信之、ポン村上公太 ~(6/30追加)

Web担

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〈トゥーランドット〉丹藤亜希子、〈カラフ〉松村英行インタビュー
プッチーニの「愛」を伝える演出・粟國淳のメッセージ!

東京二期会オペラ劇場7月公演『トゥーランドット』で、
二期会オペラ“初主役”に抜擢された丹藤亜希子と松村英行の
インタビュー記事が、東京二期会HPにアップされています。
ぜひご一読ください!

turandottando.jpg turandotmatsumura.jpg
オペラを楽しむ~『トゥーランドット』キャストインタビュー - 東京二期会
イタリアの恩師から最初のレッスンのときにその貴重なドラマティコの声質を
見出された丹藤は、今回のタイトルロールを「使命感をもって演じます」
また、昨年の『オテロ』公演で福井敬と共演した松村は、今回は同じカラフを
ダブルで“競演"することになり、「二人は全く違うカラフになると思いますよ」

☆そして、今の日本オペラ界でもっとも熱い視線を集めている演出家のひとり、
粟國淳のインタビュー記事も同時掲載!プッチーニが最期に遺した「愛」の
メッセージを伝える舞台に、ますます期待が高まります。

turandotaguni.jpg
オペラを楽しむ~粟國淳インタビュー「『愛』を伝える」 - 東京二期会

5月の末から立ち稽古が始まりました。
今月下旬にはマエストロ、ジャンルイジ・ジェルメッティも来日。
梅雨を吹き飛ばす勢いで、稽古場の熱気が一気に高まってきました!
二期会が満を持して贈る創立60周年記念公演第2弾は、
プッチーニの最後で最高の大スペクタクル・オペラ!
ご期待下さい!
▼公演の詳細とチケットのお求めはこちらから
二期会創立60周年記念公演『トゥーランドット』 - 東京二期会オペラ劇場
二期会チケットセンター(03-3796-1831) - 東京二期会《二期会ならWebで買っても手数料0円!》

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コンヴィチュニーの演出では、すべてのことが音楽から生まれるのです
~ヨハネス・ライアカー(《サロメ》舞台美術)インタビュー

   聞き手:森岡実穂、山崎太郎  
   ドイツ語通訳:蔵原順子

leiacker.JPG
『サロメ』舞台美術
ヨハネス・ライアカー
――ライアカーさんは、ペーター・コンヴィチュニー(ウィーン《ドン・カルロス》、ミュンヘン《トリスタンとイゾルデ》)、ガイ・ヨーステン(アントワープ《スペードの女王》、ライプツィヒ《トロイアの人々》)、クリストフ・ロイ(ロンドン《トリスタンとイゾルデ》)フィリップ・ヒンメルマン(ブレゲンツ《トスカ》)など、たくさんの第一線の演出家の方々と、それぞれに非常に強烈な世界観をもった、オリジナルな舞台をつくっていらっしゃいますね。

ライアカー 私は常に、それぞれの演出家、チーム全員といっしょに、それぞれの作品にとって大切なことを舞台であらわそうとしています。ご覧いただいておわかりだと思いますが、どの作品も違うアプローチ、違う作品になっています。どの作品にも共通する私の様式、私のスタイルというものがあるわけではありません。むしろ作品ごとにまったく違う世界になっているのは、作品が何をあらわしたいのかを重要視しているからだと思っています。
それぞれの作品の内容も違うし、劇場環境も違います。自分が知っていることをやろうというのではなく、むしろ知らないことをやろうという気持ちでそれぞれの作品に臨んでいます。それには演出家との緊密な関係が不可欠だと思っています。全く新しい目でその作品を見ようということを心がけています。

――コンヴィチュニーさんと一緒にお仕事をされていることもひとつの理由だと思うのですが、あなたは劇場全体を観客に実感として把握させるような、スケールの大きい装置を作られますね?
ライアカー とくにコンヴィチュニーさんとの作品ではそういうことが多いのですが、常にバロック以来、観客と舞台の間に暗黙のうちに存在する「第四の壁」を取り払おうということ、その壁を突き破り、聴衆に自分の存在をちゃんと意識させるというということを心がけています。最初にそれをかたちにしたのはベルトルト・ブレヒトでした。見えない壁を突き破ることによって、聴衆はあたらしい体験をすることになります。劇場というところでは、おおいに、観客との直接的なインタラクションがあってしかるべきなのです。そうやって壁を突き破ることによって、たぶん、戸惑いが生まれると思います。でも戸惑いとともに、作品を見る目もかわる。新しい視点で作品を見るようになると思っています。

――今日もまた新しい形で、ひとつ壁が破られたような舞台でしたね。
ライアカー 今回の《サロメ》という作品においてとても大切なことは、そこに登場する人物を、それぞれにあらかじめ与えられた物語から解放してあげることです。運命とはもう決まっているもので、人はそれに従わざるを得ないように見えるのですけど、そうではなくて、その運命に従わなくてもいいんだ、それぞれの人生というのは自分でつかむものであり、自分で自分を解放し、自分の主人になることができるんだ、そういう可能性を示したかったのです。
salome1.jpg

――巨大で堅牢、そして舞台一杯につくられ外部のないシェルターの存在が、最後のカタルシスにとって非常に効果的でした。
ライアカー 完全に閉ざされた社会、まるで終末劇のように、そこから逃れるすべはない世界を描こうとしました。でも、強く望めば、自分の意思があれば、外に出る道はあるかもしれないのです。それは最終場面で現実となり、愛のほうが死よりも強いのだということがあらわされます。
ハイナー・ミュラーの作品『アルゴー船員たちのいる風景』の中に、「第三次世界大戦後のシェルター」というト書きのついたシーンがあるんですね。そういうシチュエーションをイメージして、外界はもう完全に崩壊しているけれど、そのシェルターの中で、外にあった昔の構造だけはまだ生き延びているという状況を想定しています。ちょっとベケット的な状況ですね。生き延びた最後の人間であるにもかかわらず、崩壊以前と同じように生きていてなんら変わっていない、もしかしたらもう地球最後の人かもしれないのに、やっていることは同じで、何も学んでいないということをあらわそうと思いました。
――この《サロメ》の舞台をつくるにあたり、演出家ほかのチームメンバーと舞台美術家との間ではどういう共同作業のプロセスがあったのでしょう?
ライアカー 私はいろいろな演出家と仕事をしており、その準備の仕方というのはそれぞれです。いろいろな方と仕事をすることで、新しいインスピレーションが得られます。自分自身の考えがあらたまることもあり、発想も豊かになるので、それはとてもいいことだと思っています。
とりわけコンヴィチュニーさんとの仕事というのはもう準備期間からして楽しくて、準備期間が全制作過程の中で一番楽しいと言っても過言ではありません。だいたい3、4日間、全員で一緒に音楽を聴くところからはじめて、歌詞を一緒に確認しながら、それぞれ自由に意見を述べます。本当にオープンに意見交換をして、その会話の中から徐々に「これはこういう風に舞台上で実現しよう」という方向性が固まってくる感じです。音楽や歌詞が何を言っているんだろうということを確認しながら進めて行き、そのうちその中から何かが生まれるという感じですね。
――今回、シェルターという装置は作品解釈の核となると思うのですが、それはどんな流れの中で出てきたのですか?
ライアカー この準備期間の会話の中では、皆がそれぞれ思いついたことをどんどん言ってもいいというのがすごく大事なんですね。時にはすごくばかなことも言うかもしれない、でもそこからなにかが生まれるかもしれない。どこかの時点で「なにかハイナー・ミュラーを思い出すよね」という話から始まったと思います。非常に音楽に力があるので、この音楽が醸しだす圧倒的なエネルギーを受け止められるもの、これに持ちこたえられる何かが必要だ、というところから、シェルターというアイディアが固まってきました。これほどの力を受け止めるには、ばらばらなものでは無理だと思うのです。点在している波止めブロックのようなものでは壊れてしまうでしょう。だから舞台全体を完全に覆い尽くすような形で、押し寄せてくる音楽の力にも十分持ちこたえられ、逆にそれを押し返すほどの強靭な何かが必要だ、というところから始まったと記憶しています。
salome3.jpg
――今回の照明はマンフレッド・フォスさんですが、今回、照明が素晴らしい効果を上げているところをご紹介いただけますか?
ライアカー 特に、いま私たちがいる部屋のような現実の照明を模しているところと、非常にイマジネーションにあふれた部分の対比が一番注目してほしいところです。照明によって、突然まったく別の雰囲気が生まれます。たとえば「七つのヴェールの踊り」では、単なる通常の舞台照明だけではなく、左右から強い照明を当てることによって、ダ=ヴィンチの『最後の晩餐』を思わせる、表現主義的な影をつくっています。このアイディアは、最初から意識していたわけではないのですが、結果として、まさにイエスの「この中に私を裏切るものがいる」という言葉を聞いたときの弟子たちの驚愕が、皆の手の動きであらわされて、すごくいい絵になったと思います。
影の効果をうまく使っているところは、必ず音楽と連動しているところでもあるんですね。実は最初の案としては、明かりも徹底してずっと同じにしようかという話もあったんです。けれどそれではつまらないし、内容的にみても、音楽だってずっと同じトーンで進んでいるわけではないので、それはやはり音楽にあわせて変化をつけなければならないと思ったわけです。特に「七つのヴェールの踊り」というのは、突然それまでとまったく違う音楽になりますよね。それならやはり、視覚的にもそう見せなくてはならない。それで照明を変えようということになったわけです。
――動きにしても照明にしても、常にとても演出が音楽的です。
ライアカー まさにそれがコンヴィチュニーの強みで、彼のすごさというのは、まるで指揮者が曲を指揮するように、オペラを演出しているところだと思います。すべてが音楽から生まれているんです。

(2011年2月18日、 東京文化会館)
構成:森岡実穂
*ライアカーさんの舞台美術家としてのキャリアやお仕事内容など、このインタビューの続きを、2012年発売(予定)の「クラシックジャーナル 特集:ペーター・コンヴィチュニー(仮題)」(アルファベータ)でぜひご覧ください。
▼公演詳細はこちら。
2011年2月公演 R.シュトラウス『サロメ』 - 東京二期会オペラ劇場

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