バリトン宮本益光「皆様に愛されるようなパパゲーノを演じ、生きる喜びに涙したい」~大分・神奈川『魔笛』にむけて

3月11日(土)大分iichiko総合文化センター、18日(土)、19日(日)神奈川県民ホールにて開催する、芸術4団体による共同制作公演『魔笛』。オール東京二期会キャストでお贈りします!
天真爛漫なキャラクターで人気のパパゲーノを演じるのは、バリトン宮本益光。『ドン・ジョヴァンニ』のタイトルロールと並び、自身の当たり役として、これまで何度も歌い、演じられてきました。しかも、今回、宮本は3日間すべてに出演します!本番にむけて話を聞きました。

201702_miyamoto_masumitsu.jpg ――あらためて、宮本さんにとって、『魔笛』のパパゲーノはどのような存在でしょうか。
宮本: 「生きる」ということに関して、誰よりも純粋で、懸命だと思います。人として必要最低限のこと「食べる、眠る、子をのこす」、これだけに忠実に生きようとする姿勢は、私の不要な飾りだらけの生き方に疑問を投げかけます。
――たくさんの不思議な力をもった楽器が登場するこのオペラでは、タミーノが奏でる笛と同じくらい、もしかしたらそれ以上に、パパゲーノが奏でる「パンフルート」や「鈴」も魅力的です。これらパパゲーノの楽器の魅力について教えていただけますか。
宮本: パンフルートを鳴らせば鳥が集い、鈴を響かせれば人の心が変化する――これはきっとMozartにとって、感動的なモティーフだったと思います。音の力を、音楽の力を肯定するそれらのアイテム(魔笛もそう)は、つまり私たち音楽家のあるべき姿であり、音楽の持つ可能性を示しているのだと考えています。

――お客様にむけて本公演への意気込みを。
宮本: 『魔笛』は1791年の9月28日に完成したと言われています。その約200年後、1972年9月28日に私は生まれました。同じ誕生日ですもの、運命を感じたってお許し頂けると信じています。
皆様に愛されるようなPapagenoを演じ、生きる喜びに涙したいと思っています。

▼WEB「ぶらあぼ」にも、宮本益光のインタビュー記事が掲載されています!
宮本益光(バリトン)「『魔笛』ではすべての人物が“愛”と“死”を語るのです」 - WEBぶらあぼ(2016/12/18)
▼『魔笛』公演概要はこちら
2017年3月 共同制作公演 W.A.モーツァルト『魔笛』 - 東京二期会
 (こちらのページより、大分、神奈川それぞれの特設ページへリンクしています)

Page Top