2013年05月 アーカイブ

奏楽堂日本歌曲コンクール 本選結果

去る5月26日(日)、台東区生涯学習センターミレニアムホールにおいて「平成25年度 奏楽堂日本歌曲コンクール」本選が行われ、二期会会員のソプラノ山本有希子(写真)が第24回歌唱部門第3位に選ばれました。
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歌唱部門には20代から70代の217人が参加。本選には一次と二次を通過した10人で競い合われ、山本は課題曲で「秋風の歌」(山田耕筰作曲)、自由曲では歌曲集「魚とオレンジ」(中田喜直作曲)を披露、明瞭な歌唱とひたむきに生きる女性の心情を情感豊かに歌い、高い評価を得ました。
7月には入賞者記念コンサートが行われる予定。
また、奨励賞にはソプラノ松岡多恵(二期会オペラ研修所 第58期本科在籍中)、入選にソプラノ吉村華織(二期会会員)、ソプラノ佐藤貴子(二期会会員)らが選ばれました。
▼山本の受賞を伝える新聞社サイトの記事
日本歌曲コンクール 高岡出身のソプラノ歌手 山本さん3位「感無量」 - 中日新聞・富山(2013年5月28日)
▼コンクールについて(結果など)
日本歌曲コンクール - 台東区芸術文化財団
入賞者記念コンサート - 台東区芸術文化財団
※「奏楽堂日本歌曲コンクール」は、東京音楽学校の設立100周年を記念して、日本歌曲の普及と創造的発展を目指し台東区芸術文化財団が開催している歴史と伝統あるコンクール。歌唱部門と作曲部門があり、歌唱部門は、日本語の詩による独唱歌曲を対象としています。
近年では、第18回歌唱部門にバリトン会員の与那城 敬が第1位並びに中田喜直賞に輝いています。
会場は東京藝術大学音楽学部の前身である東京音楽学校の施設だった奏楽堂で、昭和62年に台東区の手で現在地に移築保存されました。老朽化に伴う建物保全により平成25年4月より休館している為、今年度は台東区生涯学習センターミレニアムホールにて開催されました。

diamond

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【レビュー】魔女に翻弄されたマクベス

5月初旬、爽やかなGWの陽気で賑わった上野の東京文化会館で、ヴェルディ作曲のオペラ『マクベス』が上演されました。
シェイクスピアの名作が、コンヴィチュニーの演出を通して現代に問いかけるもの。
タイトルロールの小森輝彦、今井俊輔をはじめ、強烈なキャラクターを要求されるマクベス夫人の板波利加、石上朋美、バンコー役のバス、ジョン ハオ、斉木健詞、マクダフの井ノ上了吏、松村英行と、歌手陣も揃い、ヴェルディ初期のオペラをお楽しみいただけたのではないでしょうか。
舞台写真とともに公演を振り返ります。
写真撮影:三枝近志(☆…5月1日・3日組、◆…5月2日・4日組)
<舞台写真はクリックで拡大表示します>


魔女たちが、戦場から帰還したマクベス(今井俊輔)に呼びかけます。
「グラミスの領主殿!」
「コーダの領主殿!」
「やがては王になるお方!」
魔女たちは、煙突から、窓から、自在に姿を現し、またどこへともなく消えます。
《私の演出では、魔女は非常にポジティブな存在です(演出ノートより)》


マクベスから届いた手紙を読むマクベス夫人(石上朋美)。堂々とした演技、卓越した歌唱力で、聴衆を惹き付けました。


マクベス夫妻の陰謀にかかって暗殺されたダンカン王。赤い花びらが血潮のように吹きあがる演出。


《マクベス夫人を、悪意のある邪悪な存在として描くことは間違っていると思います(演出ノートより)》
コンヴィチュニーが意図した、マクベス夫人を、愛情豊かに演じた板波利加。最後が悲劇であったとしても、“レディ・マクベス”は、マクベスの確信に満ちた伴侶であったことは間違いないのです。


魔女たちの供宴。狂喜乱舞とはこのことか!?


魔女たちが釜に投げ入れるのは、パソコンや放射能マークの核廃棄物。コンヴィチュニーらしい風刺です。釜には火薬が仕掛けてあり、絶妙なタイミングで遠隔操作しています。熟練した舞台スタッフたちも緊張の一瞬。


マクベスは、亡霊となったバンコー(斉木健詞)を見て錯乱状態に陥り、宴会は滅茶苦茶になります。


魔女たちがマクベス(小森輝彦)に見せる影絵の悪夢。次から次へと王が現れては滅亡していきます。


ドイツ・アルテンブルク・ゲラ市立劇場専属第一バリトンとして12年間活躍し、昨秋帰国した小森輝彦。劇場経験豊かな小森が演じるマクベスには、権力者の孤独と寂寥感を漂わせ、その存在感を示しました。


二期会デビューとなった、今井俊輔は今もっとも注目されるバリトンの一人。運命に翻弄される男の悲劇を演じきりました。


カーテンコール
(撮影:堀 衛)

悲劇にも関わらず、時に陽気な音楽となるこの『マクベス』という作品を、コンヴィチュニー演出のよき理解者であるヴェデルニコフの指揮、東京交響楽団が、手堅くサポートしてくれました。
ご来場、ありがとうございました。

帆かけ舟

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「これがオペラだVIII」第1回 ガラ・コンサート~公演日迫る!

一年の時を経て復活した大人気オペラ入門シリーズ「これがオペラだVIII」。
5月25・26日に華やかな「ガラ・コンサート」で幕を開け、6月に『カルメン』そして7月には『ラ・ボエーム』をお届けいたします。
第1回ガラ・コンサート公演日も間近に迫り、稽古は順調に進んでいます。
先日は本番と同じめぐろパーシモンホール小ホールでリハーサルが行われました。

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 高田正人(テノール)と高橋絵理(ソプラノ)
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 楽譜に取り組む稽古中の歌手たち

ヴェルディ『椿姫』より「乾杯の歌」から始まり、重唱、それぞれが得意とするアリアと、稽古が進むにつれ、お互いに触発され、リハーサルはますます熱を帯びていきました。
25・26日はその熱さそのままに二期会の第一線で活躍する歌手たちが、アリア、アンサンブル取り交ぜて全21曲という豪華なプログラムをお届けします。
二期会の次代を担う歌手たちの華やかなガラ・コンサートにご期待ください!
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 素顔の3人のディーヴァたち 左から三宅理恵、高橋絵理、喜田美紀
■■■公演情報■■■
これがオペラだVIII (全3演目各2回公演)
◆第1回 ガラ・コンサート
 日時:2013年5月25日(土)・26日(日) 両日15:00開演
◆第2回 ビゼー『カルメン』
 日時:2013年6月29日(土)・30日(日) 両日15:00開演
◆第3回 プッチーニ『ラ・ボエーム』
 日時:2013年7月27日(土)・28日(日) 両日15:00開演
会場:めぐろパーシモンホール 小ホール
料金:全自由席 各1回券3,500円、3演目セット券9,000円
※「第1回ガラ・コンサート」の両日および「第2回『カルメン』」の6月29日(土)公演のチケットは残りごく僅かとなりました。お求めはお急ぎください。
▼公演詳細・チケットご予約はこちら
これがオペラだVIII - 主催・制作コンサート|二期会21

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幸田浩子、テレビ出演情報

4月にリリースした、6thCD「ふるさと~日本のうた~」も好評なソプラノの幸田浩子が、フジテレビのミニ番組「Asian Muse ~世界を魅了する日本の美神たち~」に出演致します。
≪活躍する日本人女性の魅力≫とテーマとして、世界を舞台にさまざまなジャンルで活躍する“Asian beauty”が登場する本番組。
オペラ歌手として大切にしていること、日々の活動を支えているパワーの源など、輝きの秘訣についてをご紹介致します。
是非ご覧ください。
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◆◆◆放送情報◆◆◆
「Asian Muse ~世界を魅了する日本の美神たち~」
放送局と放映日:
■フジテレビ(関東地区) 5月16日(木) 22:54~23:00
■BSフジ(衛星放送) 5月21日(火) 22:55~23:00
■東海テレビ(中京地区) 5月23日(木) 21:54~22:00
■関西テレビ(関西地区) 5月25日(土) 23:55~24:00
▼番組基本情報ページはこちら
Asian Muse ~世界を魅了する日本の美神たち~ - フジテレビ

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