5月『ジューリオ・チェーザレ』~“通奏低音”とは?

バロック音楽に触れる際に必ずといっていいほど見られる単語「通奏低音」。
ただ、言葉は知っているけれど、どのようなことを表しているのかご存じでしょうか?
通常、私たちが音楽を聴くときには「旋律」と「伴奏」を意識すると思います。非常に簡単に説明するならば、通奏低音は主に17~18世紀における「伴奏」を担当するパートで、楽譜はこのような記譜になっています。
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上記のように段の下に数字が書き込まれていますね。これは作曲者がその音にどの和音を想定したかを表しており、通奏低音奏者はその音と旋律を見ながら即興(!)で演奏することが求められます。
ちなみに矢印の1小節目は、バス音E(ミ)に6と書き込まれていますので、Eから6度上のC(ド)が存在する第1転回で、下からE(ミ)-G(ソ)-C(ド)の和音になります。続く2小節目はD(レ)-F(ファ)-A(ラ)、3小節目はC(ド)-E(ミ)-G(ソ)。コードネームで書くならば、Em6~Dm~Cというところでしょうか。これを基に即興で伴奏の音を足すのです。
通奏低音は一般に、チェンバロやオルガン等の鍵盤楽器、テオルボ等の撥弦楽器、それにチェロやファゴット等を組み合わせて編成されます。ですので、通奏低音にどの楽器を使うかというのも、指揮者、奏者、曲目により異なります。
今回の『ジューリオ・チェーザレ』の稽古ではチェンバロ、テオルボ、チェロを使用しています!
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音楽稽古で使用中のチェンバロ
『ジューリオ・チェーザレ』では、演奏を支える通奏低音パートにもご注目!

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2015年5月公演 二期会ニューウェブオペラ劇場 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』 - 東京二期会
●お問合せ・ご予約
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝・休)
※両日のA席と、5/24公演の学生席は予定販売数を終了しました。良い席お早目に!

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