2015年04月10日のエントリー

リヒャルト・シュトラウス最後の至宝!4月18日(土)から10月公演『ダナエの愛』チケット一般発売開始!

2015年10月、東京二期会はリヒャルト・シュトラウス最後から2番目のオペラ『ダナエの愛』を舞台上演日本初演、4月18日(土)よりチケットの一般発売を開始します!

「戦時中ながら指揮者クレメンス・クラウスの奔走もあり、初演は1944年のザルツブルク音楽祭で予定されたが、第二次世界大戦の悪化により音楽祭が中止になり、クラウスの指揮の下、ルドルフ・ハルトマンの演出で8月16日に公開ゲネプロのみが行われた。ザルツブルクでの舞台稽古の際、全曲の最後の音が消えたあと、会場は深い沈黙が続いた。シュトラウスは涙に声を詰まらせてこう言った「もっといい世界で再会しましょう」。戦後1952年8月14日、同じクラウスの指揮とハルトマンの演出で公式に初演されたが、シュトラウスは既にこの世にいなかった」
(石川 創:2006年1月22日新宿文化センターでの『ダナエの愛』演奏会形式日本初演プログラムノートより)
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手に触れるものを全て黄金に変えてしまう能力を持つミダスの神話と、眠っているダナエの床にユピテル(ジュピター)が黄金の雨に姿を変えて降り注ぎ、ペルセウスを孕ませたという神話――ふたつのギリシア神話が融合して、現代的なテーマをはらんだドラマとなっています。
日本リヒャルト・シュトラウス協会の広瀬大介さんに、解説をしていただいています。
「初めの二つの幕では、ダナエを巡るユピテルとミダスの駆け引きがコミカルに描かれ、まるでオッフェンバックのオペレッタを目にしているかのような愉しさに満ちているのに対し、最後の第三幕はユピテルが切々とダナエに愛を訴えるも拒絶される、という、ワーグナーの楽劇に出てくる神々の苦悩もかくや、といった、重々しい雰囲気に彩られています。いわば、ひとつの作品の中に、ふたつのジャンルが共存しているような、独自の構造を持つオペラなのです」
▼広瀬さんの入門解説、詳細はこちら
シュトラウスが傾倒したギリシアを舞台にした最後のオペラ『ダナエの愛』への誘い - 東京二期会
また、より詳しくお知りになりたい方は、現在発売中の音友ムック『名作オペラに酔う!』をご覧ください!
新プロダクション紹介として『ダナエの愛』が、指揮の準・メルクルのインタビュー記事とともに掲載されています。
201504_danae_02.jpg 表紙
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▼音友ムック『名作オペラに酔う!』の情報はこちらから
〔ONTOMO MOOK〕Grand Opera 名作オペラに酔う! 名作オペラ50選~この1冊でオペラがわかる - 音楽之友社
▼『ダナエの愛』公演詳細ページはこちら
東京二期会オペラ劇場2015年10月公演 R.シュトラウス『ダナエの愛』 - 東京二期会
 日時:2015年10月2日(金)18:30開演/3日(土)14:00開演/4日(日)14:00開演
 会場:東京文化会館 大ホール
 指揮:準・メルクル/演出:深作健太
▼チケットのお求めはこちらから
二期会チケットセンター
 TEL 03-3796-1831 (FAX 03-3796-4710)
 受付時間:平日10:00~18:00/土曜10:00~15:00/日・祝休業

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5月『ジューリオ・チェーザレ』~“通奏低音”とは?

バロック音楽に触れる際に必ずといっていいほど見られる単語「通奏低音」。
ただ、言葉は知っているけれど、どのようなことを表しているのかご存じでしょうか?
通常、私たちが音楽を聴くときには「旋律」と「伴奏」を意識すると思います。非常に簡単に説明するならば、通奏低音は主に17~18世紀における「伴奏」を担当するパートで、楽譜はこのような記譜になっています。
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上記のように段の下に数字が書き込まれていますね。これは作曲者がその音にどの和音を想定したかを表しており、通奏低音奏者はその音と旋律を見ながら即興(!)で演奏することが求められます。
ちなみに矢印の1小節目は、バス音E(ミ)に6と書き込まれていますので、Eから6度上のC(ド)が存在する第1転回で、下からE(ミ)-G(ソ)-C(ド)の和音になります。続く2小節目はD(レ)-F(ファ)-A(ラ)、3小節目はC(ド)-E(ミ)-G(ソ)。コードネームで書くならば、Em6~Dm~Cというところでしょうか。これを基に即興で伴奏の音を足すのです。
通奏低音は一般に、チェンバロやオルガン等の鍵盤楽器、テオルボ等の撥弦楽器、それにチェロやファゴット等を組み合わせて編成されます。ですので、通奏低音にどの楽器を使うかというのも、指揮者、奏者、曲目により異なります。
今回の『ジューリオ・チェーザレ』の稽古ではチェンバロ、テオルボ、チェロを使用しています!
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音楽稽古で使用中のチェンバロ
『ジューリオ・チェーザレ』では、演奏を支える通奏低音パートにもご注目!

▼公演詳細ページはこちら
2015年5月公演 二期会ニューウェブオペラ劇場 G.F.ヘンデル『ジューリオ・チェーザレ』 - 東京二期会
●お問合せ・ご予約
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日祝・休)
※両日のA席と、5/24公演の学生席は予定販売数を終了しました。良い席お早目に!

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