2016年10月17日のエントリー

月曜は新橋でオペラ!~「アルテリーベ月曜フレッシュコンサート」~10/24(月)はテノール前川健生のソロコンサート

新橋の音楽レストランで毎週月曜に開催している若手声楽家のステージ「アルテリーベ月曜フレッシュコンサート」。第120回を迎える10月24日(月)は、テノール前川健生のソロコンサートです!
「大テノール ユッシ・ビョルリングに捧げて」と題したこの度のステージ。また、来る2017年2月二期会『トスカ』ではテノールの主役カヴァラドッシのカヴァーキャストを務めています。
自己紹介とステージの聴きどころをあわせて話を聞きました。
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――オペラ歌手をめざすことになったきっかけを教えてください
前川: 私の実家は愛知県の山奥の寺で、父のお経を唱える声を毎日聴いて育ちました。声を出すということが元来好きで、お経を読むだけでなく、
放送部や応援団、合唱団にも入り、文化祭で漫才をしてみたこともありました。声を出して人に何か伝えることに喜びを感じていたように思います。
高校生の時ですが、家にあった一枚のオペラのCDで、ルチアーノ・パヴァロッティの声を聴き、直感で「これだ!」と思いました。当時勉強についていけなくて、半分勉強から逃避するようにはじめた声楽の道でしたが、一度はまると飽きないたちだったようです、今日にまで至りました。
――今回のテーマ「大テノール ユッシ・ビョルリングに捧げて」にこめた想いを教えてください
前川: 国立音楽大学時代に師事した音楽学者の故・中村初穂先生から「古い時代の良い録音をいっぱい聴きなさい」との教えがありました。先生のご自宅でのレッスンの度に大量のCDを貸していただき、毎日深夜までCDを聴く生活。薦めてくださったCDの中にラインスドルフ指揮「トスカ」の全曲録音があり、カヴァラドッシはスウェーデンの大テナーユッシ・ビョルリングでした。もともとビョルリングは知っていましたが、彼の歌う2幕の「勝利だ!」の下りで衝撃を受け、後日先生に感動を伝えました。決して器用ではありませんが、品格あるスタイルと輝きある声をもつビョルリングのようなテノールになりたいとの目標を抱いています。今回のアルテリーベはビョルリングの得意としたオペラや歌曲、カンツォーネを取りそろえましたが、実は私がたくさん歌ってきた曲ばかりでした。学芸大学大学院時代からの伴奏者、清水麻理恵さんと息の合った演奏をお届けしたいです。
――2015年シーズンは『ダナエの愛』と『イル・トロヴァトーレ』で、二期会デビューの年となりました。来年2月『トスカ』ではカヴァラドッシのカヴァーを務めます。オペラ歌手としての夢はありますか。
前川: 私の声はもともとモーツァルトやドニゼッティを歌うレッジェーロの声質ですが、研修所に入所してから多くの演目に触れる機会をいただきました。先生方からのご指摘、同期たちのアドバイスをいただきなから自分の声の可能性について見つめてまいりました。レッジェーロだけでなく、ドラマティックな表現が可能な声をもっているだろう、と考えています。やはり挑戦したいのはヴェルディ、プッチーニのオペラです。もちろんレパートリーを拡大することが声への大きなリスクにつながりやすいことも重々承知しております。ビョルリングはモーツァルト、ロッシーニのような軽やかな作品からドイツリート、フランスオペラ、ヴェリズモオペラまでを得意にしていました。声の変化とともに、自分の声で歌い演じれる作品に一つでも多く出会うことができますよう、精進を重ねたいです。
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テノール
前川健生
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ピアノ
清水麻理恵

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
大テノール ユッシ・ビョルリングに捧げて

日時:2016年10月24日(月) 18:00開店
    第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,141円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:前川健生(テノール)、清水麻理恵(ピアノ)
演奏予定曲:
 シュトラウス 「セレナーデ」
 レオンカヴァッロ 「朝の唄」
 モーツァルト 『ドン・ジョヴァンニ』より 「イル・ミオ・テゾーロ」
 ドニゼッティ 『愛の妙薬』より 「人知れぬ涙」
 プッチーニ 『トスカ』より 「星は光りぬ」
                     ほか
▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007

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