2009年08月31日のエントリー

サントリー音楽財団創設40周年記念
細川俊夫作曲『班女』日本初演

サントリー音楽財団創設40周年記念サマーフェスティバル2009<MUSIC TODAY 21>のプログラムで、昨年第39回サントリー音楽賞を受賞した作曲家細川俊夫氏の代表作のオペラ『班女(はんじょ)』が日本初演され、ソプラノ半田美和子と、バリトン小森輝彦がこれに出演いたしました。
(8月21,23,26日、於:サントリーホール ブルーローズ)
美しい遊女が男の帰りを待ちわびて狂ってしまう、世阿弥作と言われる「班女」を、三島由紀夫が新しく書き直し、さらにドナルド・キーンが英訳したテキストをベースに作曲されています。美しい女のそれが狂気なのか、深い夢なのか、この世とあの世の境を漂うような、不思議な深い響きを聴かせました。
hanjo_118H_117.JPG作曲した細川氏は、半田美和子の演じる花子が、自身がイメージした花子に最も近いと紹介。
狂った花子は時として幻想的。

hanjo_118G_188.JPG花子が待ちわびていた恋人・吉雄を演じる小森輝彦。
花子は吉雄の顔を見て、髑髏(どくろ)のようだと・・・。

hanjo_118G_195.JPG小森は透視的な女性二人に対して、自我が崩れていくような内的な線を声と息の濃淡で表現。

hanjo_118G_237.JPG演出・ステージデザイン・衣装はルカ・ヴェジェッティさん。細川俊夫の作品を基に舞踊を制作し、クセナキスのオペラでも注目されており、日本の伝統文化にも深い関心を持つ。
サントリーホール ブルーローズには能舞台を出現させました。
背景のオリジナル・アートワークはイタリアで制作活動を行う吉田もえさんによるもの。
(写真提供:サントリー音楽財団)
▼サントリーホールの公演詳細はこちらをご覧ください
サマーフェスティバル - サントリー音楽財団

9月14日(トリノ)、15日(ミラノ)でも今回と同じ出演者での上演が予定されています。
▼ミラノ音楽祭
14/09/2009 21:00--Teatro Astra | Torino Milano - Festival internazionale della Musica(トリノ公演詳細/イタリア語サイト)
15/09/2009 21:00--Piccolo Teatro Studio | Torino Milano - Festival internazionale della Musica(ミラノ公演詳細/イタリア語サイト)

▼半田美和子、小森輝彦のオフィシャルサイトはこちらから
ソプラノ歌手半田美和子 オフィシャルサイト
オペラ歌手小森輝彦の公式サイト「テューリンゲンの森から」

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