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秘蔵音源がついにCD化!「中山悌一メモリアル」のご紹介

昨秋、リリースされたCD「中山悌一メモリアル」。戦後の日本を代表するバリトンの中山悌一が2009年に、その妻でピアニストの靖子が2015に逝去して後、残された膨大なCD、LPを整理するうちに見つかったオープンリールテープがきっかけとなり、CD化されたものです。

テープの箱の裏面に「Kernerlieder57/12」とだけ鉛筆で記されていて、そのほかは手がかりがありませんでした。
以前「中山悌一の芸術」(6枚組CD)の制作でお世話になった、藤本 草氏(現在、日本伝統文化振興財団理事長)に依頼し音源をCDに移したところ、非常によい状態で保存されていたことに驚いた関係者が、ぜひ、多くの方に聴いていただきたいと思ったものの、ピアニストの特定に難航。靖子夫人が存命であれば、悌一の演奏活動について、詳細に記憶していましたが、その夫人も旅立ってしまった今、悌一と数多く共演しているピアニストの小林道夫氏にと、この音源を聴いていただきました。すると、「このピアノは私です」とご回答くださったのです。
小林氏は芸大卒業以降、スケジュール手帳を残されていて、この録音は1957年12月7日午後3時から6時まで青山のドイツ文化研究所の側にあった国際ラジオセンターKRCのスタジオでNHKが録音したもの、とわかりました。
Kernerliederとは、シューマンの「ケルナーの詩による12の歌曲」のことで、シューマンの歌曲の名作群と称される「詩人の恋」「女の愛と生涯」「リーダークライス」などが作曲されたのと同じ1840年に書かれました。全12曲のうち、録音されていたのが9曲という理由は、「NHKの番組の30分の放送枠を想定して選曲されたからでは。」と小林氏。ところがどういうわけか、「収録はしたものの放送はされなかった。」とのことです。



録音された1957年は、悌一がドイツ留学から帰国して1年余が経った頃。戦後の日本でひたむきにドイツ歌曲を学び、現代のように気軽に海外と行き来できない時代で、インターネットはおろか、録音すらも少ない時代に、留学を果たした悌一のひたむきな研鑽の成果ともいえる演奏です。
今回のCD化にあたり、ケルナーのほかに、テープの後半に収められていた「NHK希望音楽会」の放送からシューマン2曲、ブラームス2曲(ピアノ水谷達夫)を収録。
類まれな悌一の美声と、端正な中に情熱を秘めた陰影に富む歌曲の世界を、ぜひお聴きいただきたいと思います。

●●● CD情報 ●●●
平成29年度(第72回)文化庁芸術祭参加作品
「中山悌一メモリアル」
VZCC-1047 定価3,000円+税
販売元:公益財団法人日本伝統文化振興財団

▼収録曲情報等、CDの詳しい情報はこちらから
じゃぽ音っと作品情報:中山悌一メモリアル - 公益財団法人日本伝統文化振興財団

中山悌一(なかやま ていいち 1920年2月6日-2009年9月29日)
大分県出身。ドイツ歌曲を研究し1941年東京音楽学校卒業。木下保に師事。1952年に柴田睦陸らと二期会を結成し、理事長を務める(1952-1998)。弟子には大賀典雄、宮原卓也、伊藤京子等がいる。ミュンヘン高等音楽学校に留学してゲルハルト・ヒュッシュに師事。1956年帰国し演奏活動再開。以降放送などへの出演は800回を超える。 東京芸術大学教授、武庫川女子大学教授、洗足学園大学客員教授を歴任。
1950年および1957年毎日音楽賞受賞、1983年紫綬褒章受章、1991年勲三等瑞宝章受章。
2009年89歳で死去。
 
 

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2016年9月公演『トリスタンとイゾルデ』公演監督・大野徹也インタビュー <1>
「ワーグナーと向き合うことで、二期会は音楽的基盤を築いてきました」

二期会とワーグナー
今回の『トリスタンとイゾルデ』公演にあたり、私も二期会公演の記録を遡ってみました。
「ドイツオペラの二期会」と言われてきましたが、これまでの上演演目を見ていくと、モーツァルトはもちろんのこと、ヴェルディ、プッチーニ、そしてワーグナー、それからフランスオペラにオペレッタと、バランスよく様々な作品を上演しながらレパートリーを積み重ねてきた、というのが実際です。
その中でのワーグナーですが、二期会の創立が1952年で、初めて本公演でワーグナー作品を取り上げたのは1966年の『タンホイザー』。「機が熟した」ということでしょうか、創立から実に14年の時間を重ねて、ワーグナーに到達したという想いが、中山悌一総監督はじめにあったと思います。


二期会50年史に掲載された、1966年『タンホイザー』と1967年『パルジファル』のキャスト一覧(クリックで拡大)
その後、平均すると2年半に1本くらいの割合で、二期会はワーグナー作品を取り上げてきました。
二期会は、ワーグナーと向かい合うことで、自分たちの音楽的基盤を築き上げてこれました。何しろ大作ばかり。声楽的な技術や体力、資質も含めて、歌手が全てを注いで、巨大な建造物の細部を作るように、綿密な稽古を積み上げていきますと、やがてワーグナーの大きな響きが築かれている。そこは、ワーグナーの音楽の魅力と繋がっています。

ワーグナーの大きな魅力
練習を積み重ねた成果が正直に見える、とワーグナーのときは特に思います。オーケストラは大音響で、最初に歌ったときは声が伝わるのか心配でした。が、その楽譜を体現していくうちに、その大きな響きの中に身を委ねるような感覚が得られるようになるのです。響きの中に浮遊している感覚と言ってもいいかもしれない。
やはりやり遂げたという達成感は格別のものがあります。最終幕の最後の場面にたどり着いたときの感動というか感慨は、ぜひとも劇場でお客様とも共有したいと思います。

『トリスタンとイゾルデ』二期会初演にむけて
『トリスタンとイゾルデ』の初演が実現すれば、『さまよえるオランダ人』以後ワーグナーの主要10作を二期会は全て上演したことになります。『トリスタンとイゾルデ』は名作であると同時に上演の困難さにおいても最高峰の作品です。それは主役二人によるところが大きいですね。テノール視点でみれば、トリスタンは同じワーグナーのジークフリートと並ぶ難役中の難役。素晴らしい声を持ち合わせていても若い声では難しいですし、ベテランが歌い切るには体力な問題が出てくる。ワーグナーを歌い切る声の資質に加え、音楽性、経験、表現力、体力…それらが揃ったときに初めて上演が可能になりますだからこそ、まさに今「機は熟した」といえます。トリスタンの福井 敬さん、そしてイゾルデの横山恵子さ、池田香織さんという二期会きってのワーグナー歌手が機を揃えてきた、と申し上げたいと思います。
(第2回につづく)

■■■ 公演情報 ■■■
ライプツィヒ歌劇場との提携公演
《東京二期会オペラ劇場》
R.ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』(オペラ全3幕)
日時:2016年9月
    10日(土) 14:00開演
    11日(日) 14:00開演
    17日(土) 14:00開演
    18日(日) 14:00開演
    (各日とも開場は開演の60分前)
会場:東京文化会館 大ホール
料金:S席15,000円~D席6,000円、学生席2,000円
指揮:ヘスス・ロペス=コボス
演出:ヴィリー・デッカー
管弦楽:読売日本交響楽団
▼キャスト一覧等、公演詳細はこちらをご覧ください
2016年9月公演 R.ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』 - 東京二期会オペラ劇場
▼チケットのお求め、お問合せは
二期会チケットセンター TEL03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日・祝 休)

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二期会新制作『こうもり』、開幕しました!

二期会創立60周年記念公演オペレッタ『こうもり』の幕が上がりました!中山悌一による伝統の訳詞に、今回の演出・白井 晃による新しい台本での新制作。20日(水)、21日(木)両キャストの初日にはたくさんのお客様にご来場いただきました!
diefledermaus1.jpg
『こうもり』公演の様子を伝えるWebサイトをご紹介いたします。
音楽ライター小田島久恵さんが連載されているファッションサイト「.fatele」のブログに、今回の二期会『こうもり』の公演評を掲載されました!
シャンパンの泡の笑い 二期会「こうもり」 - .fatele
また、メロディが聴こえるウェブサイト「クラシックニュース」に、開幕直前のゲネプロ時の舞台写真が多数紹介されています。
東京二期会オペラ劇場『こうもり』ゲネラルプローベ舞台写真をご覧下さい - classic news
明日23日(土)は、残席がついにS席のみとなりました!24日(日)の残席は、S~B席です。当日券の発売は、両日とも東京文化会館大ホール前で12時30分から開始いたします。
ご来場を心からお待ちしております!

《便利!》
◎二期会チケットセンターのオペラ公演インターネット予約【Gettii(ゲッティ)】では、前売券が公演当日の開場時刻までご予約が可能です!!
チケットはご来場の途中にお近くのセブン-イレブンでお支払&お受取いただけますので、余裕をもってお越しいただけます!どうぞご利用ください!!(※PCのみの対応となります)
▼公演案内ページにある【ゲッティへGO!】ボタンをクリックしてお申込ください!!
 ↓↓↓こちら↓↓↓
2013年2月公演 『こうもり』- 東京二期会オペラ劇場

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二期会ゴールデンコンサート、中山悌一 一周忌特別演奏会 曲目決まる

 


チラシ(PDFダウンロード)
二期会ゴールデンコンサート in 津田ホールVol.30 中山悌一 一周忌特別演奏会」(10月2日〔土〕)の曲目がいよいよ決定いたしました。
昨年9月に逝去した二期会創立メンバーのひとり中山悌一は、我が国のオペラ界における功労者であり、ドイツ歌曲の演奏家としても傑出したバリトンでした。
二期会は、その芸術的業績を継承するため、その一周忌にあたり二期会ゴールデンコンサート・シリーズにおいて故人の名を冠したドイツ歌曲演奏会を開催いたします。
出演者は、日本を代表するリートの名手たち。
皆様のご来場を心よりお待ちいたしております。

【出演者と予定演奏曲目】
釜洞祐子:ブラームス〈あの娘のもとに〉、マーラー〈夏の歌い手交代〉〈別れ遠ざかるのは〉
曽我榮子:シューベルト〈戸外にて〉〈ます〉〈水の上に歌う〉
伊原直子:ブラームス〈永遠の愛〉〈ナイチンゲールに寄せて〉
永井和子:コルンゴルト〈幸せを願う〉シューベルト〈糸を紡ぐグレートヒェン〉
林 美智子:R.シュトラウス〈ダリア〉〈万霊節〉
大槻孝志:ヴォルフ〈シュレッケンベルガー〉〈さようなら〉〈尽きぬ愛〉
近藤政伸:シューマン〈きみの顔〉〈護符〉〈献呈〉
中村 健:R.シュトラウス〈朝に〉〈献呈〉
池田直樹:ヴォルフ〈コフタの歌1〉、〈コフタの歌2〉
多田羅迪夫:ブラームス〈人間の成り行きは〉〈エーオルスのハープに寄せて〉
平野忠彦:ヴォルフ〈ねずみ獲りの歌〉、グリーグ〈君を愛す〉
ピアノ:花岡千春、森島英子
ゲスト(お話):蔵田裕行(関西二期会理事長)
*上記は変更になる場合がございますので予めご了承ください。

◆◆公演概要◆◆
二期会ゴールデンコンサート in 津田ホール Vol.30
〜中山悌一 一周忌特別演奏会〜

公演日時:2010年10月2日(土) 16:00開演(15:30開場)
会場:津田ホール(JR千駄ヶ谷駅前/都営大江戸線国立競技場駅A4出口前)
料金:全自由席 4,000円
▼公演詳細・チケットのご予約・お問合せはこちらをご覧ください
二期会ゴールデンコンサート in 津田ホール - 主催コンサート|株式会社二期会21

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