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【『魔弾の射手』キャスト・インタビュー】 カスパール清水宏樹「悪役にワクワク」&加藤宏隆「ディスカッションを重ねて役作り」

二期会blogではキャスト・インタビューを通じて『魔弾の射手』の主要登場人物を紹介してきました。
射撃の名手でありながらもスランプに苦悩する猟師マックス、森村の娘として家柄としきたりと運命に従うヒロインのアガーテ。誰よりも自由な感情を発露させアガーテを励ますエンヒェン。
そして、今回はマックスの猟師仲間カスパールを演じる、清水宏樹と加藤宏隆に話を聞きました。悪魔ザミエルに魂を売ってしまい、明日までの命となったカスパール。自分の身代わりを探しているところに、不安な表情のマックスを見つけます。

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清水宏樹

Q.『魔弾の射手』カスパールは、どのような役でしょうか?

加藤: カスパールは悪魔に魂を売っている若い猟師です。同僚のマックスをそそのかし、マックスを悪魔ザミエルへの生け贄にしようと画策する、いわばこのオペラの一番の核となるキャラクターです。

清水: いわゆる「悪役」でしょうか。
人がつい足を踏み入れてしまう禁断の世界にどっぷりはまってしまっています。
根っからの悪人というより、自分が生き延びるために必死に生きている気がします。
ある意味、魅力的な人物と言えます。

加藤: カスパールがなぜ悪魔に魂を売るに至ったのかということを想像するところから役作りが始まるような気がします。カスパールのようなキャラクターは我々にとっても非常に身近であると思います。何かのきっかけで開き直り、破滅的な人生に自ら傾いていってしまった人間が誰の周りにも1人や2人居るはずです。カスパールの死は自業自得と言えなくもないのですが、同時に不条理なものとして捉えたい気もします。カスパールが改心する機会がこのオペラの中で与えられていないことで、何となく私の心がすっきりしないのは、私のカスパールへの思い入れが強くなってきているからでしょうか。このあたりのことをコンヴィチュニーさんと共にディスカッションして作り上げることが楽しみで仕方がありません。
 
 
Q.カスパールは、各幕それぞれに登場シーンがありますが、その見どころ、聴きどころを。

清水: 音楽的には1幕のアリアと軽いリートが中心でしょうが、物語の中では マックスを魔弾の世界に引き込むためのやり取りが肝だと思います。
狼谷での魔弾鋳造の場面やザミエルを呼び出す場面などは、緊張感があって楽しめると思います。

加藤: カスパールがらみの最大の見どころは、やはり「狼谷」のシーンだと思います。ここは本当に私の好きな場面です。実はこの場面、カスパールはザミエルに懇願する最初の部分以外は歌わず、言葉と演技だけで舞台に居るのですが、それ故か不気味な雰囲気と独特な緊張感が高まり、息をのむたまらない場面だと思います。
1幕のアリアは、カスパールのニヒルな喜びを伴ったスピード感が好きなのですが、カスパールの下卑た笑いを描写するメリスマなど、技巧的に難しい箇所も多く、歌い甲斐のあるアリアです。


加藤宏隆

Q.『魔弾の射手』本番に向けて、意気込みを。

加藤: カスパールを歌うことは長年の夢でありました。日本はもとより、私が留学していたアメリカでも、この『魔弾の射手』はなかなか上演されることの少ない作品ですので、今回歌う機会を頂けたことで、とても気合いが入っています。疑問に思う箇所や技術的に弱いところは、全て腑に落ちるまで練り込み、解釈に一点の曇りもないように歌いたいと思っています。多くの方にご来場いただきたいと思います。よろしくお願いします!

清水: 個人的に、正義の味方やヒーローより、悪役を演じるほうがワクワクします。
今回の舞台では、嫌われて蔑まれることが目標です。そうすれば、他の登場人物がより幸せに見えるはず。お楽しみいただければ幸いです。
 
 
Q.ありがとうございました。
コンヴィチュニーも来日して、連日緊張感のある稽古が重ねられていますが、リハーサルや本番の合間の気晴らし、趣味がありましたら教えてください。

加藤: 私の家族は浜松に住んでおり、私はいわば単身赴任生活を送っているので、たまに会う家族との時間が一番の気晴らしです。
あとは繁華街の立ち飲み屋のハシゴと、休日のB級グルメの料理の勉強。方々散歩しながらの散策も好きです。散策の途中で住宅の外観を眺めたり、良さそうなカフェがあれば入って本を読んだりします。また毎朝自分で豆を挽いてコーヒーを飲んでいますので、美味しい豆屋さんを発掘するのも好きです。あと古着屋巡り。学生の頃より長年通っていますので、ある程度の目利きができます。笑 値段の割にクオリティの高い古着を見つけた際には、すかさず購入しています。

清水: そうですね…公言できることでと言えば、撮りためたTV番組を観るとか、スマホでゲーム、くらいでしょうか…(笑)

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『魔弾の射手』の登場人物の中でもひときわ演劇性が高く、演じがいのある役といわれているカスパール。それだけに清水と加藤それぞれが作り上げている悪役像は、すでに別々の個性が光っているようです。両キャラクターの違いを見るのも、今回の見どころのひとつになるでしょう。どうぞご期待下さい!

▼『魔弾の射手』公演情報ページはこちら
《ハンブルグ州立歌劇場との共同制作》 C.M.v.ウェーバー『魔弾の射手』 - 東京二期会オペラ劇場

 指揮:アレホ・ペレス、演出:ペーター・コンヴィチュニー、管弦楽:読売日本交響楽団
 2018年7月18日(水)18:30清水、19日(木)14:00加藤、21日(土)14:00清水、22日(日)14:00加藤
 東京文化会館大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

 
 

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NISSAY OPERA 2017 ドヴォルザーク『ルサルカ』、静岡公演迫る!

昨年11月、日生劇場で上演されたオペラ『ルサルカ』。チェコの作曲家ドヴォルザークによる、人間の王子と水の妖精の悲恋を描いた作品。
ヒロインから王子の愛を奪う外国の公女の美しくも激しいアリア、森の魔法使いイェジババの謎、森番と料理人の少年の軽妙な歌。3人の森の精たちの弾むような音楽。声を失い、体温を失い、それでもなお王子を愛するルサルカの沈黙の深さ。そして水の精の長、ヴォドニクの眼差し。今を生きる私たちに、やさしく、愛とは何か、人間とは何か、語りかけます。

「第29回文化庁芸術祭賞優秀賞」を受賞し、昨年末の話題となった本舞台。来る1月27日(土)には静岡市民文化会館においても上演されます。
この静岡公演に、二期会から気鋭のソプラノ竹多倫子が〔ルサルカ〕を、〔王子〕をテノール大槻孝志、〔森の精〕を松原典子、梶田真未、池端 歩、〔狩人〕を松原 友、〔森番〕を加藤宏隆、〔料理人の少年〕を守谷由香、そして、魔法使い〔イェジババ〕をメゾソプラノ与田朝子、水の精〔ヴォドニク〕をバス妻屋秀和が歌います。
豪華なキャストが、一路、静岡へ。どうぞお楽しみに!


2幕。王子の城で開かれた豪華な宴。
人間の姿になることと引き換えに声を失ったルサルカは、着飾った賓客の中にあって孤独です。


2幕。王子の愛を失い悲嘆にくれるルサルカとヴォドニク。


終幕。ルサルカは王子に永遠を与え、湖に身を沈めます。
(写真いずれも 撮影:三枝近志/提供:日生劇場)

■■■ 公演情報 ■■■
静岡市民文化会館 開館40周年記念公演
NISSAY OPERA 2017
ドヴォルザーク作曲オペラ『ルサルカ』(静岡公演)

(全3幕 日本語字幕付き原語(チェコ語)公演)
日時:2018年1月27日(土) 14:00開演(※開場は開演の30分前)
会場:静岡市民文化会館 大ホール(アクセス
料金:全席指定(税込)
   S席9,000円/A席7,000円/B席5,000円/車いす席7,000円(介助者1名無料)
お問合せ:静岡市民文化会館 054-251-3751
     9:00~21:30 月曜休館(祝日の場合は翌日)

<スタッフ・キャスト>
 指揮:山田和樹
 演出:宮城 聰(SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督)
 管弦楽:読売日本交響楽団
 合唱:東京混声合唱団

 ルサルカ:竹多倫子
 王子:大槻孝志
 ヴォドニク(水の精):妻屋秀和
 イェジババ(魔法使い):与田朝子
 外国の公女:秋本悠希
 料理人の少年:守谷由香
 森番:加藤宏隆
 森の精1:松原典子
 森の精2:梶田真未
 森の精3:池端 歩
 狩人:松原 友

▼公演詳細はこちらから
オペラ「ルサルカ」|主催事業 - 静岡市民文化会館
オペラ『ルサルカ』第72回文化庁芸術祭賞優秀賞受賞 - 日生劇場
 
 
昨年の日生劇場公演で与田と別組でイェジババを演じたメゾソプラノ清水華澄は、実は静岡出身。現在、東京二期会2月公演『ローエングリン』オルトルート役に出演のため稽古期間に入っていますが、今回の静岡公演に向け、自身が描いた可愛らしいイラスト相関図を使いオペラ『ルサルカ』を分かりやすく解説。動画がYouTube日生劇場公式チャンネルで公開されています。ぜひご覧ください。


▼そのほかのYouTube日生劇場公式チャンネル関連動画




 
 

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11月21日(木)「二期会クリスタルコンサート」~出演者メッセージ

毎年恒例の「二期会クリスタルコンサート」。
入会オーディション合格、幹事会推薦、そして全国の二期会から移籍の歌手が、二期会会員としての“お披露目の場”ともなる一夜限りのコンサートです!
二期会オペラ研修所修了成績優秀者による「新進声楽家の夕べ」と共に、このコンサートを毎年楽しみにしてくださる方々も多くいらっしゃると思います。
公演まであと10日ほどに迫る中、出演者代表としてテノールの木下紀章、バスバリトンの加藤宏隆にコンサートに懸ける意気込みを伺う事ができました。
この両名は2014年2月の二期会オペラ『ドン・カルロ』にも出演が決まっており、今後ますます活躍が期待される歌手でもあります。
クリスタルコンサートではいち早く彼らの歌声を皆様にお届けします!
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木下紀章(きのした のりあき・テノール)
二期会のクリスタルコンサート出演にあたり、出演者代表として書かせていただきます、二期会テノール会員の木下紀章です。
今回のクリスタルコンサートはご存知の方もいらっしゃると思いますが、新しく二期会に入会した選抜メンバーで構成されています。
私はレハール作曲の「君はわが心のすべて」、そしてロッシーニ作曲の「踊り」の2曲をを歌わせていただきます。どちらも名曲中の名曲で、テクニック的にも難しく試行錯誤を繰り返しながら毎日練習に励んでいます。
他にも国内外で活躍中のフレッシュな二期会メンバーでコンサートを盛り上げていきたいと思います。
僕たちを知っている方も、そうでない方も11月21日はすみだトリフォニーホールへ是非!!
                           
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加藤宏隆(かとう ひろたか・バスバリトン)
オーディションを経て二期会の会員とさせて頂き、一年ほどがたちました。
この度は、11月21日のクリスタルコンサートで演奏させて頂けることとなりまして、大変楽しみにしております。クリスタルコンサートの事は、過去に知人が何人か出演していることもあり、前より存じ上げ興味を持っておりましたので、とても嬉しく思っております。
私は、二期会のオーディションでも歌わせて頂いた、ラフマニノフのオペラ「アレコ」から「星は高く輝き」、そして、シューマンの有名な歌曲、「二人の擲弾兵」を歌わせて頂きます。他の皆様もたいへん魅力的なレパートリーを演奏されますので、ぜひ多くの皆様にお越し頂きたいと思います。
出演者の皆様はどなたも素晴らしい経歴をお持ちの実力派揃いで、私もご一緒させて頂くのがとても楽しみです。
この様な素晴らしい機会を頂けたことに感謝し、精一杯演奏させて頂きたいと思います。
 
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チラシ(PDFファイル)
■■■公演情報■■■
二期会実力派のニューフェイスたちが歌う
「二期会クリスタルコンサート」

日時:2013年11月21日(木)19:00開演(18:30開場)
会場:すみだトリフォニーホール 小ホール
料金:全自由席 3,000円(税込)

出演者と予定プログラム:(11月20日更新掲載)
◆山下尚子(やました しょうこ・ソプラノ)
 中田喜直:「おやすみ」
 ベッリーニ:『夢遊病の娘』より「ようこそ皆さん…わたしにとって今日という日は」
◆木下紀章(きのした のりあき・テノール)
 ロッシーニ:「踊り」
 レハール:『ほほえみの国』より「君はわが心のすべて」
◆岩下晶子(いわした しょうこ・ソプラノ)
 カーライル・フロイド:『スザンナ』より「山の樹々は」
 リー・ホイビー:ジャバウォック譚
     〜 休 憩 〜
◆加藤宏隆(かとう ひろたか・バスバリトン)
 シューマン:「二人の擲弾兵」
 ラフマニノフ:『アレコ』より「月は高く輝く」
◆中島佳代子(なかじま かよこ・ソプラノ)
 ビゼー:「てんとう虫」
 ウェーバー:『魔弾の射手』より「まどろみが近寄るように~深々と静かに」
◆武井涼子(たけい りょうこ・ソプラノ)
 T.C.グリフィス:「誇り高きイアンの嘆き」
 マスネ:『ル・シッド』より「泣け、泣け、わが目」
◆古橋郷平(こはし ごうへい・テノール)
 ビゼー:『カルメン』より「花の歌」
 トスティ:「アブルッツォ風ギターの調べ」
<ピアノ:多田聡子>
●ご予約・お問合せ
二期会チケットセンター TEL:03-3796-1831 《チケット絶賛発売中!!》

主催:公益財団法人東京二期会
既に国内外で活躍をみせる、期待の大型新人7名の想いをのせた歌声を、皆様どうぞお楽しみください。

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