タグアーカイブ: ラ・トラヴィアータ

『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』無事公演を終える!

多くのお客様をお迎えし、宮本亜門×アッレマンディによるオペラ『ラ・トラヴィアータ』が閉幕いたしました。
動かないエスカレーター、繊細にまたダイナミックに変化し、歪んでいく市松模様、真っ黒な衣裳に顔まで墨を塗った不気味な群集。21世紀日本のオペラにかけた宮本亜門の謎を皆様はどのようにご覧になったでしょうか。
アントネッロ・アッレマンディの指揮、東フィルの統制のとれた見事な演奏が、難役ヴィオレッタ(澤畑恵美、安藤赴美子)をはじめ、歌手陣を力強くサポート。明るい音色のヴェルディを聴かせました。
舞台写真:[12]=12・14日組(撮影:鍔山英次)、[13]=13・15日組(撮影:三枝近志)
第1幕
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ドゥフォール男爵(佐野正一)は、ヴィオレッタ(安藤赴美子)のパトロンです。
ガストン子爵(高田正人)が、ヴィオレッタに、アルフレード(井ノ上了吏)を紹介します。
アルフレードとヴィオレッタの恋の行方を見守り、ドゥフォール男爵をさりげなく遠ざけ、時には二人をかばいます。争いを好まないガストン子爵の存在が、このオペラに一瞬の爽やかな風を感じさせました。
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華やかな宴会。有名な『乾杯の歌』。鮮やかな赤いドレスが映えるヴィオレッタ(澤畑恵美)
訪れる客は噂好き、真っ黒で顔がありません。(二期会合唱団)
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遠くから呼びかけるアルフレード(井ノ上)の声に、おののきながらも恋に落ちるヴィオレッタ(安藤)。
第2幕
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パリ郊外の田舎の穏やかな生活で、健康を取り戻したかに見えたヴィオレッタ(澤畑)。アルフレード(樋口達哉)の愛に包まれて、朗らかで可憐な表情を見せるヴィオレッタ。
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アルフレードと別れるように迫る父ジェルモン(青戸知)。若者は恋するもの、と知りつつ、我が事となると盲目的になる親心でもあり、愚かさでもあり、揺れ動く父親像を見事に演じ、舞台に深みを与えました。
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2幕2場。アルフレードとの別れを決意し、社交界に戻るヴィオレッタ(澤畑)。アルフレードが追ってきたことを知り、激しい動揺を見せます。
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ついに怒りを爆発させ、群集の面前で、ヴィオレッタ(安藤)を侮辱してしまうアルフレード(井ノ上)。「死ぬまであなたを愛し続けます」と歌うヴィオレッタの姿に、胸を衝かれます。
第3幕
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真実を知ったアルフレード(樋口)が戻り、生きたいと願うヴィオレッタ(澤畑)。ジェルモン(小森輝彦)も駆けつけて許しを乞う。しかし、ヴィオレッタは親しい人々に見守られ息を引き取る。
12日のカーテンコールから(撮影:堀 衛)
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13日のカーテンコールから(撮影:堀 衛)
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ご来場、ありがとうございました。(AM)

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宮本亜門演出『ラ・トラヴィアータ』の全容が明らかに

遂に宮本亜門演出『ラ・トラヴィアータ』の全容が明らかになった。
12日と13日に澤畑組と安藤組それぞれの1回目の公演が行われた。ヴェルディとデュマ・フィスが同時代人であった19世紀半ば、この『ラ・トラヴィアータ』はまさしく当時の現代劇として、日陰者の人々に目を向けさせた画期的舞台作品であった。宮本亜門演出も現代に生きる同時代人への、メッセージである。
登場人物全てに魂が吹き込まれ、特にかつては、宴会の添え物かアンサンブル上の必要性での色付けに留まりがちであった、ガストン、ドゥフォール、ドビニーたちにキャラクターが正確に与えられている。つまり生きたオペラ芸術は歌唱力については当然のことながら舞台役者以上の演技力と表現力を要求しているのだ。
イタリアオペラはタイトルロールの出来不出来がオペラ全体の水準に直結する。澤畑恵美は過去の豊富な舞台経験を経た今最も充実したヴィオレッタであるが、自己新記録を打ち立てたアスリートのように今回の舞台で更に芸術的完成度を高めた。また、事実上のタイトルロールデビューとなった安藤赴美子を特筆することをお許し願いたい。彼女がこのヴィオレッタ役のためい長い自己研鑽を行ったことは、知る者のみが知る。その努力の成果が見事に花開いた。オペラ歌手とは思えない美しいプロポーションはヴィオレッタの悲劇に切迫感をもたらす。新しきスターの誕生だ。(NY)
公演は14日(土)、15日(日)いずれも14時から。当日券がございますのでお見逃しなく。

2009年2月12日(木)〜15日(日)東京文化会館大ホール
東京二期会オペラ劇場2009年2月公演『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』公演詳細 - 東京二期会
写真入りの記事
【オペラ劇場】12日初日の舞台を特別公開! 宮本亜門演出「ラ・トラヴィアータ」 - MSN産経ニュース
宮本亜門演出「ラ・トラヴィアータ」細やかな人間感情の表出! - classic news:メロディが聴こえるwebサイト

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21世紀に問いかけるオペラの至芸─宮本亜門×アッレマンディ『ラ・トラヴィアータ』

2005年6月東京二期会オペラ劇場『椿姫』に続く2度目の登場となった指揮者アントネッロ・アッレマンディ。モーツァルト3部作を経て、現代の日本にふさわしいオペラのあり方を探り続けた宮本亜門が、ついにヴェルディの傑作『ラ・トラヴィアータ』を取り上げ、1カ月に及ぶ念入りな稽古の末、ついにプレミエを迎えました。
登場人物をダイナミックに動かしつつ、感情の震えを繊細に視覚化。
アッレマンディはどちらかといえば速いテンポを好むようです。ウィーン国立歌劇場をはじめ、欧州各地で『ラ・トラヴィータ』を振ってきたアッレマンディは、今回が15プロダクション目とか。熟知した『ラ・トラヴィータ』を完璧にコントロール、シーンの鮮やかな転換が、観る人を退屈させない演出です。
女性たちの生き方は、昔よりずっと自由になった、と思われていますが
本当にそうなのでしょうか。
私の愛を、神さまが許してくれても、世間は許してくれなかった・・・
2幕ヴィオレッタの嘆きが、現代の私たちの胸を打ちます。

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恋に生きることも許されなかったヴィオレッタ(澤畑恵美)、対するアルフレードの父ジェルモン(小森輝彦)。このシーンは、何度見ても、なんともいえない感情が沸いてきて心の奥底を揺さぶります。
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恋人アルフレード(樋口達哉)の胸の中で息絶えるヴィオレッタの最期。
写真:鍔山英次

2009年2月12日(木)〜15日(日)東京文化会館大ホール
東京二期会オペラ劇場2009年2月公演『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』公演詳細 - 東京二期会
写真入りの記事
【オペラ劇場】12日初日の舞台を特別公開! 宮本亜門演出「ラ・トラヴィアータ」 - MSN産経ニュース
宮本亜門演出「ラ・トラヴィアータ」細やかな人間感情の表出! - classic news:メロディが聴こえるwebサイト

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WEB版「R25」にオペラ入門記事が掲載されています

人気のフリーマガジン「R25」のWEB版である、「R25.jp(アールニジュウゴドットジェイピー)」のカルチャー不思議レポートに、
“男を磨くカルチャー入門「第3回ドレスがなくてもオペラに行けるの?」ドレスも語学力も知識もない状態で、いかに“オペラ”を楽しむか? 初心者でも堂々と観劇する方法、お教えします!”と題して、オペラ入門記事が掲載されています。
記事は、東京二期会オペラ劇場2月公演『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』の演出家・宮本亜門氏のインタビューや、記者の稽古場での体験談などR25世代に向けて、楽しく、わかりやすく書かれています。
是非ご一読ください。
第3回ドレスがなくてもオペラに行けるの? - R25.jp

尚、東京二期会オペラ劇場『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』は、本日いよいよ初日です!!
東京二期会オペラ劇場2009年2月公演『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』公演詳細 - 東京二期会

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『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』初通し稽古が行われる

2月8日(日)17:35から東京文化会館での初通し稽古が行われた。
アッレマンティのきびきびした音楽と宮本亜門の舞台はベクトルが完全に一致している。
舞台の奥には市松模様がデザインされているが、状況により変化する。宮本亜門演出の特色でもあるが、旧態然の玄人喉自慢的なつったったままの歌唱場面は一瞬だにない。ドラマと動き、人間の心理と葛藤は見事に視覚化されている。
もう1つの見所は2幕1場と2場の転換場面だ。この転換は舞台監督の腕の見せ所でもある。緞帳は下りずに、また、音楽も途切れず、フローラの宴会場面に一瞬の間に変化する。
我が国のイタリアオペラ上演史に残る名舞台が最終的な完成段階に入った。(N.Y)

『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』公演詳細ページ −東京二期会

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『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』公演迫る!
公演タイムテーブルと当日券発売予定のごあんない

東京二期会オペラ劇場2009年2月公演 G.ヴェルディ『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』の公演が迫りました。
当日の公演タイムテーブルと当日券販売予定を次の通りご案内いたします。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。

2月12日(木)
2月13日(金)
2月14日(土)
2月15日(日)
当日券販売開始
17:00~
17:00~
12:30~
12:30~
販売予定券種
S,A,B,C,D
S,A,B,C,D
S,A,B,C
S,A,B,C,D
開場
17:30
17:30
13:00
13:00
開演
18:30
18:30
14:00
14:00
第1幕
約35分
休憩予定時刻
19:05~19:25
19:05~19:25
14:35~14:55
14:35~14:55
第2幕
約60分
休憩予定時刻
20:25~20:45
20:25~20:45
15:55~16:15
15:55~16:15
第3幕
約30分
終演予定
21:15
21:15
16:45
16:45

※販売状況により券種によっては販売終了となる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
※公演タイムテーブルは、当日の進行によりずれる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』公演詳細ページ −東京二期会

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ママもオペラに!

20代の頃はオペラにも行ったけど・・・
お友達がとても面白いって聞かせてくれたけど・・・
小さいこどもがいるから・・・
とあきらめていませんか。
会場で子どもを見てくれる人がいたら・・・
安心して預けられる人がいれば・・・
というママの願いを、イベント託児マザーズがかなえてくれます。
劇場までのお出かけは、ママやパパと一緒。
入口に設けられた受付で、大事なお子さんを、経験豊かなシッターさんが、お出迎え。
劇場の中にある託児ルームで、お子様同士仲良く一緒に遊べます。
その間に、ママ、パパはゆっくりオペラの世界へ、ときめく時間をお過ごしいただけます。
終演後は、たくさん遊んでもらってご機嫌のお子様をお迎えに来ていただき、一緒にご帰宅。
毎日、お子様と向き合っているママだって、自分だけの時間も大切。時には、ちょっぴり贅沢なママの時間。
いつの日か、大きくなってママと一緒にオペラを楽しめる日が来るまで、ママも感性を磨いて楽しみましょう。
東京二期会オペラ劇場2009年2月公演『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』では、バレンタインデーの2月14日(土)14時開演の公演に、託児サービスがあります。
この機会に是非、ご利用をお待ちしています。
<ご予約>
イベント託児 マザーズ フリーダイヤル0120−788−222
土・日・祭日を除く10:00〜12:00および13:00〜17:00
※保護者の方から直接お話を聞くため、お電話以外では受け付けませんのでご注意下さい。
託児料金:0歳児4,000円、1歳児以上3,500円
↓託児についての詳細はこちらをご覧ください
イベント託児 マザーズ
東京二期会オペラ劇場『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』公演詳細−東京二期会

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すべての登場人物を浮き彫りに
宮本亜門×アッレマンディ『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』ついに始動

『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』は人気オペラですから、映画などで観たことがある人も多いかも知れません。でも、あえて、この「宮本亜門×アッレマンディ」によるヴィオレッタの誕生を見届けることができる人は好運であると言えるでしょう。
総仕上げに入った稽古場から、最新ニュースをお伝えします。

018X1102.jpg宮本亜門演出では、周囲の人物を丁寧に描くことによって、中心人物がおかれた状況や、心の動きまでを、観客に納得させる強力な魔法がかかります。だからこそ、これまで多くは、まるで背景の一部であったかようなドゥフォール男爵(鹿又透、佐野正一)、それにガストン子爵(小原啓楼、高田正人)、ドビニー侯爵(村林徹也、福山出)、医師グランヴィル(鹿野由之、三戸大久)等の重要性が増すのです。彼らの一挙手一投足が、文字通り、パズルのように組みあがり、速いテンポのきっかけで次々と展開してゆく様に、きっと目を丸くすることでしょう。ここまで仕上げるのに、どれだけの稽古が行われたのか知る由もないですが、それこそ水面下の白鳥の足のような努力に違いないのです。

IMG_8930.jpgフローラからヴィオレッタに宛てた手紙
ヴィオレッタと同じ、夜の社交界の女友だち、フローラ・ベルヴォワ(小林由佳、渡邊史)。ドミ・モンドのイメージが沸かない・・・と、若い歌手たちは、本を読んだり、映画を見たり。「日本語で言う“娼婦”のイメージしかなかったけれど、大統領とか、外国の大使とか、と会話ができ、楽しませ、政治の場にも居合わせる高い教養がある人なのですね」と語ってくれましたが、知れば知るほど奥深い世界です。

Antonello_Allemandi.jpg指揮は、今回がウィーン国立歌劇場はじめ15プロダクション目の『ラ・トラヴィアータ』と語る、アントネッロ・アッレマンディ。背が高く、ダンディな指揮者です。
インタビューで、「難役ヴィオレッタを支えるのが私の仕事」(昨年12月ぶらあぼ)と語ったマエストロ・アッレマンディの指先と、舞台の上にいるヴィオレッタとは糸で結ばれているかのような絆を感じます。『ラ・トラヴィアータ』は名アリアが散りばめられている作品ですが、アッレマンディはアンサンブルの細かな調整にも余念がありません。アッレマンディの手になる『ラ・トラヴィアータ』は、ヨーロッパでも高い人気があり、今回東京でアッレマンディがこの作品を振るのはファンにとってはこの上もない幸せです。

ヴィオレッタは、二期会の名花・澤畑恵美、オーディションで抜擢された期待のソプラノ安藤赴美子。アルフレード(樋口達哉、井ノ上了吏)との出会いも別れも、すべて宿命だったかと思われるような、美しさです。愛を貫いた強さは、短い人生を慈しむかのようであり、また時代を問わず女性の強さかも知れません。もっともお側に仕えるアンニーナ(与田朝子、磯地美樹)は、「泣いてばかりでつらい」とも・・・。

IMG_8963.jpgヴィオレッタの手に咲く白い椿の花、シャンパンのグラス
ステージ脇に待機する舞台スタッフが、ヴィオレッタ役の歌の呼吸を読んで、一瞬の持ち替えを助けます。

多くのお客様のご来場をお待ち申し上げます。
2009年2月12日(木)〜15日(日)東京文化会館 大ホール
2009年2月公演『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』公演情報−オペラ公演ラインアップ|東京二期会
スペシャルコンテンツ『ラ・トラヴィアータ(椿姫)』を楽しむ−オペラを楽しむ|東京二期会

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日本橋三越 ニューイヤーコンサート!

1月9日〜11日の三日間、日本橋三越本館1階ロビーで、華やかな新春のコンサートが催されました。
2月の東京二期会公演「ラ・トラヴィアータ(椿姫)」に先立ち、この美しいオペラのハイライトを一日一幕ずつ演奏しました。
プロデュース、お話、出演は、二期会バリトン会員の成田博之。
写真は10日(土)14:30の公演から。
この日は第2幕のハイライト演奏。ヴィオレッタ(嘉目真木子)=写真右=、アルフレード(羽山晃生)、ジェルモン(成田博之)=写真左=、エレクトーン演奏は西岡奈津子。
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そして10日のもう一つのプログラムとして、京都・宇治出身の京女ふたり…ソプラノ菅純子=写真左=、ハープ内田奈織=写真右=による「アヴェ・マリア」コンサート。
新春に優しく、やわらかな祈りの調べが届けられました。
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今年も開催!バリトン成田博之プロデュース
日本橋三越本店ニューイヤーコンサート

昨年に引き続き、バリトン成田博之の総合プロディースによるニューイヤーコンサートが1月9日(金)より11日(日)の3日間にわたって開催されます。日本橋三越本店(本館1階中央ホール)を会場に、3日間合計12回のステージです。
各日とも2つのプログラムを各2回ずつ上演(1ステージは30分間)。
Aプログラムはヴェルディ『椿姫』のハイライト演奏、Bプログラムはオペラを軸としたユニークな企画です。
各日の内容と出演者ほか概要は以下のとおりです。
第1日 1月9日(金)
■Aプログラム
オペラ『椿姫』 第1幕ハイライト   12時30分〜/14時30分〜
出演:吉原圭子(ヴィオレッタ)、猪村浩之(アルフレード)、成田博之(ジェルモン)、
   エレクトーン西岡奈津子
■Bプログラム
オペラ「愛の重唱」名場面      13時30分〜/15時30分〜
出演:佐藤奈加子(ソプラノ)、金子美香(メゾ・ソプラノ)、成田博之(バリトン)、梅田麻衣子(ピアノ)
第2日 1月10日(土)
■Aプログラム
オペラ『椿姫』 第2幕ハイライト   12時30分〜/14時30分〜
出演:嘉目真木子(ヴィオレッタ)、羽山晃生(アルフレード)、成田博之(ジェルモン)、
   エレクトーン西岡奈津子
■Bプログラム
CD「アヴェ・マリア」リリース記念 13時30分〜/15時30分〜
出演:菅 純子(ソプラノ)、内田奈織(ハープ)
第3日 1月11日(日)
■Aプログラム
オペラ『椿姫』 第3幕ハイライト  12時30分〜/14時30分〜
出演:嘉目真木子(ヴィオレッタ)、羽山晃生(アルフレード)、成田博之(ジェルモン)
   金子美香(アンニーナ)、森下公博(グランヴィル)、エレクトーン西岡奈津子
■Bプログラム
ヴァイオリンとバリトンのコラボレーション 13時30分〜/15時30分〜
森下幸路(ヴァイオリン)、成田博之(バリトン) ほか

これらのステージは、すべて無料でご覧いただけます。
みなさま是非お誘い合わせの上、日本橋三越本店にご来店ください!!
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写真は昨年のイベントの様子
三越ホームページのイベント情報もあわせてごらんください。
年始イベントのご案内−日本橋三越本店
*上記時間・出演者・演奏予定曲等は都合により変更になる場合がございます。

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「原語上演」  オペラの制作現場からーその11

 オペラを作ると言っても大変な時間と手数がかかります。今回はその歌詞についてお話ししましょう。歌手達は出演が決まればそのプロダクションで指定されている楽譜の譜読みから始め、やがてコレペティトゥアによる音楽稽古に続いて、複数の出演者達によるアンサンブル音楽稽古まで済ませた時点で立ち稽古に移ります。この段階で音楽と歌詞が頭に入っていることが要求されます。
 昔の二期会公演だと日本語訳詞上演が普通でしたから、自分の歌う歌詞も、相手役の歌っている内容も分かりましたが、1986年頃から字幕付き原語上演が増えて行くにつれて、原語指導が必要となってきました。オペラ歌手を目指す人たちにとっては、イタリア語、ドイツ語は上演頻度が高いためにある程度基礎的な素養が付いてきますし、特定の国のオペラを歌うために平素からその国の言葉を勉強している歌手もいます。しかし、それ以外は公演の都度覚えて歌わなければなりません。オペラがドラマである以上相手役の歌っている内容を理解しなければ、その歌に対する自分の反応を返すことはできませんから、何語で歌うにせよドラマの内容理解を深めることは演技を深めていく前提となるわけです。
 今年度に予定している二期会オペラをみると、『ナクソス島のアリアドネ』はドイツ語、『エフゲニー・オネーギン』はロシヤ語、日生劇場共催公演『マクロプロスの事』はチェコ語、『ラ・トラヴィアータ』はイタリア語と4本全て使用言語が異なるという大変なことになっています。勿論専門家による原語指導をつけますが、単なる会話と歌う場合のイントネーションや発音の強調などは異なるので、人選は誰でもネイティブであれば良いとは言えないのが苦労するところです。譜読みの前に歌詞の発音とその意味の理解をコーチについて行い、音楽稽古の段階で歌い回し(ディクション)を修正して、初めて立ち稽古に臨みます。
 一人で演奏するのと違い、大勢の出演者達のレベルを合わせ有機的な結びつきを強めることで、初めて素晴らしい舞台が出来上がることを思えば、この「仕込み」ともいえる事前の準備が、公演の質を高めるために不可欠のステップだとお分かり頂けると思います。(常務理事 中山欽吾)

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