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5月18日(土)に海老名で、一足早くの『蝶々夫人』を、ハイライトで!

2019年10月、アンドレア・バッティストーニ指揮、宮本亜門演出、髙田賢三衣裳デザインでおくるワールド・プレミエ・プロダクション『蝶々夫人』。 それに先立つ5月18日(土)、一足早くの『蝶々夫人』関連コンサートが神奈川県の海老名市文化会館にて開催されます。

出演は、蝶々夫人役に梶田真未、スズキ役に花房英里子、ピンカートン役に前川健生、シャープレス役に今井俊輔。ピアノは朴 令鈴。

蝶々夫人
ソプラノ 梶田真未

スズキ
メゾソプラノ 花房英里子

ピンカートン
テノール 前川健生

シャープレス
バリトン 今井俊輔
中でも、昨年5月二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』ルッジェーロ役でデビューを果たしたメゾソプラノ花房英里子は、二期会オペラ公演出演2役目にしてスズキ役を獲得。記念すべき本公演の舞台に立ちます!
花房と同じく『アルチーナ』の題名役でデビューしたソプラノ梶田真未は、澄んだリリック・ソプラノの期待の逸材。そして2015年『ダナエの愛』から本年4月『エロディアード』まで、すでに7公演の二期会オペラに出演している前川健生は、朗々とした声で歌い上げるテノール。ふたりは10月『蝶々夫人』本公演ではカヴァー・キャストとしてプロダクションに参加しています。
そしてもうひとり、本年度のグランドオペラ共同制作公演『カルメン』にエスカミーリョ役で出演予定の、人気バリトン今井俊輔。今井のシャープレスといえば、『椿姫』ジェルモンと並んで当たり役、もとい、ハマリ役のひとつ。彼の暖かくも威厳のあるバリトンにご期待ください。

プログラムは、前半にイタリア・オペラの名アリアで自己紹介。後半に『蝶々夫人』のハイライトをお贈りします。本公演の前にお届けする名作の生演奏。すでに残席少なくなっているそうですのでチケットはどうぞお早目に!

■■■ 公演情報 ■■■
えびかんクラシカルコンサート#38
東京二期会 プッチーニ歌劇「蝶々夫人」ハイライト&イタリアオペラ名唱集

日時:2019年5月18日(土) 14:00開演(13:30開場)
会場:海老名市文化会館 小ホール
(小田急線・相鉄本線「海老名駅」西口または、JR相模線「海老名駅」東口より徒歩5分)
出演:ソプラノ梶田真未、メゾソプラノ花房英里子、テノール前川健生、
    バリトン今井俊輔、ピアノ朴 令鈴
料金:(全席指定・税込)一般4,000円、学生(25歳以下対象の当日券)1,000円

▼公演詳細ページはこちら
「えびかんクラシカルコンサート♯38 東京二期会プッチーニ歌劇「蝶々夫人」ハイライト&イタリアオペラ名唱集」|最新イベント情報 - 海老名市文化会館

●チケットお取扱 <発売中>
・海老名市文化会館 046-232-3231 (10:00~17:00)

※本記事掲載当初、公演日程を5月13日(土)と誤って記載した箇所がございました。正しい公演日程は、「5月18日(土)(14:00開演)」となります。お客様、主催者様、ならびに関係各位にお詫びの上、訂正いたします。

      *      *      *

▼2019年10月上演!ザクセン州立歌劇場(ゼンパーオーパー・ドレスデン)、デンマーク王立歌劇場との共同制作 東京二期会オペラ劇場『蝶々夫人』ワールドプレミエの本公演情報はこちらから
G.プッチーニ『蝶々夫人』|オペラ公演ラインアップ - 東京二期会オペラ劇場
2019年10月3日(木)18:30、4日(金)14:00、5日(土)14:00、6日(日)14:00 東京文化会館 大ホール <発売中>
2019年10月13日(日)15:00 よこすか芸術劇場 <5/10(金)~発売>
指揮:アンドレア・バッティストーニ/演出:宮本亜門
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団/合唱:二期会合唱団
〈主催〉文化庁、公益財団法人東京二期会

●『蝶々夫人』本公演のお問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!

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9月公演プッチーニ〈三部作〉:キャストから登場人物紹介『修道女アンジェリカ』編~重い罪を背負わされた女性たちに、プッチーニは天国のような音楽を残した

1858年、イタリア・トスカーナ州のルッカで、ジャコモ・プッチーニは教会音楽家の家系に生まれました。〈三部作〉の2作目『修道女アンジェリカ』は、作曲家幼少期の原体験、原音楽を髣髴とさせるような美しい神秘的な響きに満ち溢れています。
舞台は17世紀末の修道院。そこには様々な事情で「罪を背負わされた」女性たちが寄せられていました。今回の演出では、彼女たちの抑圧と屈折がきわめて痛切に描かれます。そのことで、プッチーニの天国からのような音楽はよりいっそう胸に迫るのです。登場する女性たちは名前すら与えられていない者もいます。しかし、その素性をつぶさにお聴きいただければ、さらにこのオペラのドラマに深く感じ入っていただけることでしょう。舞台をご覧になる前に、まずは各キャストからメッセージをどうぞ。

<アンジェリカ>
北原瑠美(6日・8日)「アンジェリカは貴族の家に生まれながら、不義の子供を産んだことから修道院に入れられ、7年もの間厳しい戒律の中で暮らしています。産んですぐに引き離された息子のことを忘れられず、いつか会うことを夢見ています」
文屋小百合(7日・9日)「抑圧された生活の中で、生き別れた息子に早く会いたいという一心で、一生懸命生きています。しかし我が子の死を知らされ、その希望は天国へと向けられていきます。慎ましやかな生活を送る繊細な歌声と、この世の希望を失ってからの激しい表現を要する難しい役に挑戦します!」
北原 「初めは自分を押し殺しているアンジェリカが息子への想いを爆発させるシーン、そして息子を亡くした悲しみを切々と歌う有名なアリア「母もなく」、修道女でありながら自死を選んでしまったことから激しい後悔に襲われるシーンなど、演劇的にも声楽的にもかなり濃密で、ソプラノとしてはやりがいを感じます」
<公爵夫人>
与田朝子(7日・9日)「今回はアンジェリカの伯母である公爵夫人の役です」
中島郁子(6日・8日)「20年前にアンジェリカの両親が他界してから彼女の後見人となり、尊貴な家柄にふさわしく彼女を厳格に育ててきました。しかし7年前、アンジェリカの犯した罪によって家名を汚されることになります」
与田 「家名を守る立場の公爵夫人がアンジェリカの妹の結婚に際して、修道院を訪れます。そこで二人の積年の思いが火花をちらす場面がみどころです」
中島 「修道院に入ってから7年、これまで誰一人としてアンジェリカに面会は訪れなかったのです。しかし、この日、アンジェリカは、伯母にわずかな愛情と期待を抱きます。伯母は、しかし、とても冷酷にあしらいます。少なからず公爵夫人自身も、自責の念にかられているのではないでしょうか。その冷酷な表情の中には、常に苦悩が垣間見えるようです」
<修道院長>
塩崎めぐみ(6日・8日)「修道院長のバデッサを演じます」
小林紗季子(7日・9日)「修道院長は唯一アンジェリカの過去を知っている人物です。アンジェリカと公爵夫人との面会を許す大事な架け橋です。今回はとても厳しい人格で作り上げているので、頑張りたいと思います」
塩崎 「歌うところは多くないのですが、修道院の長として威厳や強さを表現しなければならないので、とても難しい役です。バデッサが取り仕切っている修道院はどのようなものか、ご覧頂ければと思います」
<修道女長>
西舘 望(6日・8日)「修道女長は、修道院の中の規律を守り、ルールを破った者を厳しく罰する役目があります。神に使える厳格な人ですが、自分を厳しく律するあまりに、修道女達に対しても狭量になってしまう一面があります」
石井 藍(7日・9日)「冷徹な人柄です。舞台上では優しさや情の部分は一切でてきません。人間の持つ闇の部分をそれぞれがどのように表現するか見てほしいです。対照的に音楽はとても美しいのです!」
<修練女長>
郷家暁子(7日・9日)「いたぶる側の修道院長と修道女長、そしていたぶられる側の修道女たちの間の立場の、正に中間管理職といった感じの役所です。上の顔色を伺いつつも、自分は良い人でありたいという葛藤の垣間見える、なかなか人間味あふれる、そして現代にも「いるいる!」という感じの人物だと思って演じています」
谷口睦美(6日・8日)「今回の演出設定では、修練女長は、恐怖を用いて管理する側にいるけど、つい「いい人」が出てしまうという、しかしそのことで余計に自分自身が孤独になってしまいます。演じるという意味では、完全に悪役な方が楽ですよ。ほぼ黙役ですが、頑張ります」
<ジェノヴィエッファ>
新垣有希子(6日・8日)「なんらかの罪を背負って修道院に収容されたほかの女性たちと違い、ジェノヴィエッファはもともと子沢山の貧しい羊飼いに生まれで、立派に子供を成長させるために親が修道院に娘をあずけたのでしょう。影がなく天真爛漫。陽の光の美しさに感動してしまうとても純粋な修道女です。どんよりとした、修道院のオペラの中で唯一明るいキャラクターです」
舟橋千尋(7日・9日)「前のシーンの空気をガラリと変えるように歌い始める事が多いので、そこにご注目ください。明るく人想いの優しい子で、神への信仰心も人一倍強く持っています。ですが、今回の演出では、本来のジェノヴィエッファ像を全く違った形で表現しています」
新垣 「今回の演出では、修道院が女性刑務所、もしくは隔離病棟のような設定です。そのなかジェノヴィエッファは苛酷な環境に耐えられず精神を病み、それゆえの明るさを表現するように、と指示されています。なかなか難しい演技を要求されていますが、彼女の持つほんらいの明るさを表現できれば本望です」
<修練女オスミーナ>
高品綾野(7日・9日)「修練女であるオスミーナは、まだ修道院という場所に来て日も浅い新人という役柄ではあるものの、気の強い性格のため、修道女たちの中で唯一、反抗心をむき出しにしています。周りの状況を把握しながら、勇気を持って行動を取ろうとする人物のように思います」
全 詠玉(6日・8日)「オスミーナは日々起こる理不尽な暴力や恫喝に怯えながら過ごしている女性たちの中で唯一、葛藤し怒り、反発する正義感の強いキャラクターです。劇中では、自殺や暴力など痛々しいシーンが繰り広げられていますが、音楽がそこに救いの手を差し伸べてくれる瞬間が幾度もあり、行き場のない苦しみから解放されるような気持ちになります」
<労働修道女I/ドルチーナ>
栄 千賀(6日・8日)「本来は別の役ですが、今回の演出では同一人物として演じます。ドルチーナは、オペラの冒頭、ミサに遅刻をしたことを厳しく罰せられます」
高橋希絵(7日・9日)「修道院という過酷な環境に身を置く彼女は次第に精神的、肉体的に病んでいき、食べ物に異常なまでの執着心を抱くようになります」
「彼女は常に口の中に食べ物を入れています。食べ物がない時には指を口に入れたりして、精神を安定させています。ですが、ドルチーナが歌うところで音楽がガラッと変わります。悲劇的なオペラの中で楽しい一瞬です」
<労働修道女II>
成田伊美(6日・8日)「今回の演出の中で、「泣く女」という名前をもらいました。普通の女性が何か追い詰められ、彼女は泣くことに逃れることで生きていられるというのです」
中川香里(7日・9日)「ミサに遅れてしまう修道女の一人で、テキスト上、“祈り”以外はほとんど言葉を発しません。自らの心を閉ざし自分を守っているようにも思えます」
<看護係修道女>
池端 歩(6日・8日)「看護係修道女は、仲間が蜂に刺されてしまった!とアンジェリカに助けを求めに来ます。出番は短いですが、アンジェリカが薬草の知識に通じていて、他の修道女からも頼りにされていることがわかる、重要なシーンです」
福間章子(7日・9日)「日々繰り返しの院内生活の中にも、アンジェリカの閉ざされた心を震わせる「きっかけ」がたくさん散らばっています。その中でも看護係修道女のシーンは、アンジェリカの悲しみと優しさを感じていただける場面かと思います。怪我人に対して親身で、身振り手振りで状況を報せるあたり情に熱い人物なのかなぁと思い演じています」
<托鉢係修道女I>
小松崎 綾(6日・8日)「托鉢係修道女は、その名の通り托鉢をして日々の恵みを受ける役割の修道女です」
鈴木麻里子(7日・9日)「食べ物を集めてきてご飯を皆に提供する役。オペラの中で唯一明るいモチーフを運んで来る役です。私(托鉢修道女)の何気ない一言からアンジェリカが興奮し、話が急転回します!」
小松崎 「托鉢から戻った際に豪華な馬車が停まっているのを修道院の前で見かけます。それを“私、さっき見かけたんだけどさ!”と、すぐに皆に話す彼女は、少し野次馬的なところがあるように感じます。修道女であると同時に、一人の“ウワサ好き女子”としての人間味を出したいと思っています。そして、この場面、アンジェリカに訪れる悲しい運命を予感させるかのように、この作品に於いてとても重要なメロディーが初めて登場します。アンジェリカのアリアや、間奏曲(何度聴いても毎回涙が溢れます…)にも主題として登場するメロディーなので、大切に演奏するように心がけています」
<托鉢係修道女II>
梶田真未(6日・8日)「修道女たちに食べ物を供給する係の托鉢修道女を演じます。よく見る演出では、コミカルで、その場に新しく風を吹き込むように登場することが多いと思いますが、今回の演出では感情や個々の自由がかなり抑制されています。そのため、殺伐とした、感情を持たないような印象を受けるかもしれません。心の奥では個々に気を遣える、優しい心を持った人物であると考えておりますので、それが少しでも伝わるように演じられたらと思っております」
小出理恵(7日・9日)「托鉢修道女は、決して配膳係だけではなく、本来の修道院の機能を体現する特徴を持っています。原点での役目は説法や慈善活動をして回り、布教とお布施を尼僧院に持ち帰る「食」に関する労働を担っています。逆に院内での階層はそこまで高くなく、本来托鉢は聖フランチェスコ以来の亜流(個人説法の禁止)であり、階層外として扱われることもあります。(貴族出身の人はまず配属されないでしょう)。その様な他の修道女全員の日常の「食」は、寄付や信仰、見えない人達の善意によって支えられ、その生命線全てを支えるためには、現実的にかなりの量を持ち帰る責任があります。それ故、修道院外の人とも普段から多く接し、人間味の温かさやありがたさを体で理解している分、人の基本の生命力と生きることに対しての 感謝があり、ポジティブで逞しい部分があります。日々の労働の中で小さく喜ぶ配膳時の皆の反応が、自分も何らかの罪を持つ托鉢修道女の希望となっています(だからつい目こぼしてしまい更に小さな罪を重ねる、人間的な甘さと矛盾があります)。「食べる事:飲む事」は〈三部作〉全篇通じて今回の演出の大きな位置を占め、感謝、医療、救いや希望、罪、忘却、逃げ場を表してします。贅沢ではなくても、食への感謝がある『修道女アンジェリカ』のこの場面は、同時に喜劇『ジャンニ・スキッキ』にも向かう、どんな悲劇にも負けない、つかの間の明るさや笑いを担っていて、肯定的で逞しく、その反応には今のそれぞれの人間の個性が現れます。そして、見ている方にも身近の五感の記憶で安堵を思い出させます。〈三部作〉のちょうど真ん中あたりに位置し、アンジェリカ本人の更なる悲劇への転換点も重ねて示し、その闇色への落差を際立たせます。しかし、明るさを消さない人間の強さが最後まで奇跡を呼ぶ導線になるのです」

 
―― 最後に、共演者の誰しもが口を揃えて「涙が出る」という、主人公アンジェリカのアリア「母もなしに」について。

文屋 「母を知らない息子と、息子を抱いてやれなかった母の悲劇のメロディは、切ない和音で始まります。息子の死という最大の悲しみを乗り越えた母の愛は、アリア後半で天国にいる息子に向けて輝きを持って放たれます。悲しみだけではない、母の深い愛が音楽の中に溶け込んでいます」
 
 
▼プッチーニ〈三部作〉公演情報ページはこちら
2018年9月公演 G.プッチーニ〈三部作〉 外套/修道女アンジェリカ/ジャンニ・スキッキ - 東京二期会オペラ劇場

 2018年9月6日(木)18:30、7日(金)14:00、8日(土)14:00、9日(日)14:00 新国立劇場オペラパレス
 指揮:ベルトラン・ド・ビリー、演出:ダミアーノ・ミキエレット、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
 合唱:二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部
 〈主催〉公益財団法人東京二期会
 〈共催〉公益財団法人新国立劇場運営財団、公益財団法人日本オペラ振興会

●お問合せ・チケットのご予約は
 二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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開幕迫る 5月ヘンデル『アルチーナ』公演~ニューウェーブ・キャスト・インタビュー[1]
アルチーナ役 梶田真未、渡邊仁美

二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『アルチーナ』もいよいよ開幕間近!
ここからは出演者と聴きどころをご紹介するキャスト・インタビュー・シリーズをお楽しみください。

まずは、タイトルロールのアルチーナ役を務めるソプラノ梶田真未(19日)と渡邊仁美(20日)から!
オペラの舞台となる魔法の島に棲む魔女アルチーナ。高潔さと高慢さ、強さと弱さ、魔術的な妖艶さと人間的な素直な感情を併せ持つこの役をどのように表現しようとしているのでしょうか。梶田も渡邊も、この舞台が二期会オペラ・デビューとなります。

     *     *     *

――『アルチーナ』タイトルロールご出演決定おめでとうございます。
   アルチーナはどんな役ですか?

渡邊: ありがとうございます。

梶田: アルチーナは全ての元凶であり、この話の軸であると思います。女王としてこの物語の舞台となる島を統べており、男を唆し、飽きたら石や獣に変えてしまう、恐ろしい女性です。いつも自身に満ち溢れ、愛を自由自在に操り、自分の思う通りに物事を動かしています。


梶田真未

渡邊: そんな悪役ですが、生身の女性と同じように、もしかしたらそれ以上に人間的かつ非力で感情豊かな存在です。愛の悦びを語ったり、愛しい人を想って涙したり、思いのままに怒ったり、子どものように号泣したり…私の中の"女"のすべてを出し切って、またさらに新しい自分を発見しながら演じたいと思います。
 
 
――アルチーナの聴きどころのアリアを1曲挙げるとすれば?

渡邊: 歌わせていただくアリア全てに思い入れがあり、1つだけに絞ってご紹介するというのは本当に難しいのですが…もっとも大きな存在だと感じる曲はやはり、第2幕の”Ah, mio cor(ああ、私の心よ)”でしょうか。作中6曲あるアルチーナのアリアのうち3曲目にあたるのですが、歌詞も音楽も愛憎が入りまじり、アルチーナが崩壊に向かっていくことを予感させるような、ドラマチックな曲です。


渡邊仁美

梶田: 私も同じ曲を挙げました。恋人に裏切られたとわかり、悲しみに打ちひしがれる曲です。この国の女王として、そしてアルチーナ自身のプライドを保とうとする心と、女として裏切られた悲しみ、苦しみがせめぎ合い、初めて大きく彼女の心が揺れ、共感できるような心情が見えてきます。その繊細な、けれど重大な変化の部分を聴いていただきたいです。
 
 
――その曲の難しいところはありますか?

梶田: 精神的にも音楽的にもとても緊張感の溢れる場面で、物語の折り返し地点であるようにも思います。アルチーナに初めて降りかかる脅威への驚きと、裏切られた悲しみと静かな怒りが入り混じった複雑な感情をどのように表現するか、難しく悩んでいます。私はこの曲をどのような表現方法で音楽を紡ぐか、まだ答えは出ていません。

渡邊: アルチーナのアリアは、どの曲も感情が細やかに描かれていて、よろこび、悲しみ、怒り、恐れ…どれをとっても全てがキラキラ輝いています。300年も前に作曲された音楽がこれほどまで心に訴えかけてくるということに、私自身日々新鮮な驚きと魅力を感じながら歌っています。
 
 
――では『アルチーナ』全篇で、聴きどころは?

梶田・渡邊: 全部です!
 
 
――本番への意気込みを

梶田: 勉強を初めてアルチーナに近づいてみると、とても個性的で目が離せないキャラクターばかりで、ストーリーもめまぐるしく動き、どんどん魅力に引き込まれていきました。そんなアルチーナの世界をより魅力的にお伝えできるよう頑張ります!

渡邊: 3年前の二期会ニューウェーブ・オペラ劇場『ジューリオ・チェーザレ』を観て、自分もいつかバロックオペラに挑戦したいと強く願っていました。それがこんなに早く叶い、またそのとき主演されていた憧れの杉山由紀さん(『ジューリオ・チェーザレ』題名役にて出演)と今回共演させていただけることにも、大きな喜びを感じています。
稽古場で涙が出そうになるほど感情の動くこの音楽を、一人でも多くのお客様にお伝えしたいです。
是非劇場にお越しください。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

     *     *     *

▼『アルチーナ』公演情報ページはこちら
二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 G.F.ヘンデル『アルチーナ』 - 東京二期会

 指揮:鈴木秀美、演出:エヴァ・ブッフマン、管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ(NBO)
 2018年5月19日(土)17時、20日(日)14時 めぐろパーシモンホール大ホール

●お問合せ・ご予約:二期会チケットセンター 03-3796-1831
   (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

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NISSAY OPERA 2017 ドヴォルザーク『ルサルカ』、静岡公演迫る!

昨年11月、日生劇場で上演されたオペラ『ルサルカ』。チェコの作曲家ドヴォルザークによる、人間の王子と水の妖精の悲恋を描いた作品。
ヒロインから王子の愛を奪う外国の公女の美しくも激しいアリア、森の魔法使いイェジババの謎、森番と料理人の少年の軽妙な歌。3人の森の精たちの弾むような音楽。声を失い、体温を失い、それでもなお王子を愛するルサルカの沈黙の深さ。そして水の精の長、ヴォドニクの眼差し。今を生きる私たちに、やさしく、愛とは何か、人間とは何か、語りかけます。

「第29回文化庁芸術祭賞優秀賞」を受賞し、昨年末の話題となった本舞台。来る1月27日(土)には静岡市民文化会館においても上演されます。
この静岡公演に、二期会から気鋭のソプラノ竹多倫子が〔ルサルカ〕を、〔王子〕をテノール大槻孝志、〔森の精〕を松原典子、梶田真未、池端 歩、〔狩人〕を松原 友、〔森番〕を加藤宏隆、〔料理人の少年〕を守谷由香、そして、魔法使い〔イェジババ〕をメゾソプラノ与田朝子、水の精〔ヴォドニク〕をバス妻屋秀和が歌います。
豪華なキャストが、一路、静岡へ。どうぞお楽しみに!


2幕。王子の城で開かれた豪華な宴。
人間の姿になることと引き換えに声を失ったルサルカは、着飾った賓客の中にあって孤独です。


2幕。王子の愛を失い悲嘆にくれるルサルカとヴォドニク。


終幕。ルサルカは王子に永遠を与え、湖に身を沈めます。
(写真いずれも 撮影:三枝近志/提供:日生劇場)

■■■ 公演情報 ■■■
静岡市民文化会館 開館40周年記念公演
NISSAY OPERA 2017
ドヴォルザーク作曲オペラ『ルサルカ』(静岡公演)

(全3幕 日本語字幕付き原語(チェコ語)公演)
日時:2018年1月27日(土) 14:00開演(※開場は開演の30分前)
会場:静岡市民文化会館 大ホール(アクセス
料金:全席指定(税込)
   S席9,000円/A席7,000円/B席5,000円/車いす席7,000円(介助者1名無料)
お問合せ:静岡市民文化会館 054-251-3751
     9:00~21:30 月曜休館(祝日の場合は翌日)

<スタッフ・キャスト>
 指揮:山田和樹
 演出:宮城 聰(SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督)
 管弦楽:読売日本交響楽団
 合唱:東京混声合唱団

 ルサルカ:竹多倫子
 王子:大槻孝志
 ヴォドニク(水の精):妻屋秀和
 イェジババ(魔法使い):与田朝子
 外国の公女:秋本悠希
 料理人の少年:守谷由香
 森番:加藤宏隆
 森の精1:松原典子
 森の精2:梶田真未
 森の精3:池端 歩
 狩人:松原 友

▼公演詳細はこちらから
オペラ「ルサルカ」|主催事業 - 静岡市民文化会館
オペラ『ルサルカ』第72回文化庁芸術祭賞優秀賞受賞 - 日生劇場
 
 
昨年の日生劇場公演で与田と別組でイェジババを演じたメゾソプラノ清水華澄は、実は静岡出身。現在、東京二期会2月公演『ローエングリン』オルトルート役に出演のため稽古期間に入っていますが、今回の静岡公演に向け、自身が描いた可愛らしいイラスト相関図を使いオペラ『ルサルカ』を分かりやすく解説。動画がYouTube日生劇場公式チャンネルで公開されています。ぜひご覧ください。


▼そのほかのYouTube日生劇場公式チャンネル関連動画




 
 

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「二期会新進声楽家の夕べ」(9/10)公演迫る!

毎年恒例「二期会新進声楽家の夕べ」。今年は、9月10日(木)に上野の東京文化会館小ホールで開催。
この春に二期会オペラ研修所を優秀な成績で修了した期待の新人20名が、二期会アーティストとして初めてのお披露目の場ともなる一夜限りのコンサートに出演致します。
若いアーティストたちの演奏を毎年楽しみにご来場くださっている方も多くいらっしゃる当コンサート、出演者達もピアノの最終合わせを前に、気合十分です!
そんな中、今回の出演者を代表して、ソプラノ別府美沙子とテノール前川健生にコンサート前の意気込みを伺うことができましたのでご紹介致します。この二人はソロだけではなくアンサンブルでも出演致します。

201508_beppu_misako.jpg 研修所の授業では歌や演技だけではなく、衣装・ヘアメイクのこと、曲に取り組む姿勢など数え切れないほど沢山のことを教えて頂きました。
今回演奏させていただくアリア・重唱共に大事にしている曲ですが、特にマノンの二重唱はマスタークラス試験時もテノール前川くんと歌った思い出の一曲です。
先生方から沢山の教えを頂き、二人で苦労して作り上げたことが昨日のことのように鮮明に蘇ります。
当日は切磋琢磨した同期の仲間と東京文化会館という素敵なホールで演奏できる喜びを感じながら歌いたいと思います!
ご来場お待ちしております。
  ― ソプラノ 別府美沙子 ―
 
201508_maekawa_kensho.jpg それぞれの思いを胸に門を叩いた二期会オペラ研修所。1年、2年、あるいは3年間研修所で学ぶ中で大変だったこともありましたが、情熱を持った仲間達とともに駆け抜けた研修所時代はかけがえのない経験でした。
ここで学び研鑽した成果を発揮するチャンスをいただくことができ、大変光栄です。
オペラ歌手として駆け出すフレッシュな私たちの渾身の1曲を皆様にお届けします。
  ― テノール 前川健生 ―

底知れぬ可能性を秘めた未来のプリマ、プリモ達20名の初々しくも華やかなデビュー姿をどうぞお楽しみください。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。


チラシ(PDFファイル)

■■■ 公演情報 ■■■
二期会オペラ研修所第58期修了・成績優秀者による
「二期会新進声楽家の夕べ」
日時:2015年9月10日(木) 18:30開演
会場:東京文化会館小ホール
料金:全席自由 3,000円
出演:
【ソプラノ】梶田真未、加藤早紀、宍戸茉莉衣、宅和里美、富田沙緒里、富永珠未、西尾友香理、平野柚香、福原悠理亜、藤野沙優、藤原 唯、古沢綾乃、別府美沙子、松岡多恵、宮地江奈、和田しほり
【メゾソプラノ】藤田彩歌
【テノール】中村祐哉、前川健生
【バリトン】水島正樹
【ピアノ】荻原萌子

▼公演のお問合せ・ご予約はこちら
二期会チケットセンター TEL:03-3796-1831
(月~金:10:00~18:00/土:10:00~15:00/日祝:休)

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今年も二期会オペラ研修所修了生・成績優秀者による「二期会新進声楽家の夕べ」を9月に開催します!

今春二期会オペラ研修所マスタークラスを優秀な成績で修了した若い歌手達が、新入会員としてのお披露目となる「二期会新進声楽家の夕べ」。
毎年楽しみにしてくださっている方も多く、自分のお気に入りの歌手を発掘するチャンスでもあるこのコンサートのチケットを、いよいよ6月10日(水)より二期会チケットセンターおよび、東京文化会館チケットサービスにて発売いたします!
このたび、各出演者の演奏予定曲が決まりましたので、一挙発表致します。

150910shinshin_thumb.jpg ■■■ 公演情報 ■■■
二期会オペラ研修所第58期修了生・成績優秀者による
「二期会新進声楽家の夕べ」

日時:2015年9月10日(木) 18:30開演(18:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール(JR上野駅 公園口前)
料金:全自由席 3,000円(税込)
●出演者と演奏予定曲目
 (出演者50音順~当日の演奏順とは異なりますのでご注意ください)
 (S)…ソプラノ、(Ms)…メゾソプラノ、(T)…テノール、(Br)…バリトン
梶田真未 (S)  ドヴォルザーク 『ルサルカ』より 「月に寄せる歌」
加藤早紀 (S)  モーツァルト 『後宮からの逃走』より “ああ、私は恋し、幸せでした”
宍戸茉莉衣 (S)  ベッリーニ 『カプレーティ家とモンテッキ家』より “ああ、いく度か”
宅和里美 (S)  マスネ 『マノン』より “彼等の声が甘い声に誘う時”
富田沙緒里 (S)  ドリーブ 『ラクメ』より “若いインド娘はどこへ”(鐘の歌)
富永珠未 (S)  グノー 『ロメオとジュリエット』より
      “神様!酷い悪寒が血管の中をかけ巡っています”
西尾友香理 (S)  コルンゴルド 『死の都』より “私に残された幸せ」(マリエッタの唄)”
平野柚香 (S)  プーランク 『ティレジアスの乳房』より “いいえ、旦那様!”
福原悠理亜 (S)  グノー 『ミレイユ』より “ここは広い荒野と灼熱の砂漠”
藤野沙優 (S)  ベッリーニ 『ノルマ』より “浄き女神”
藤原 唯 (S)  ドニゼッティ 『ドン・パスクァーレ』より “あの目に騎士は”
古沢綾乃 (S)  ロッシーニ 『セミラーミデ』より “麗しい光が”
別府美沙子 (S)  トマ 『ハムレット』より “遊びの仲間に入れてください”
松岡多恵 (S)  ドニゼッティ 『ロベルト・デヴリュー』より “生きるがいい、裏切り者よ”
宮地江奈 (S)  マイアベーア 『ディノラ-』より 「影の歌」
和田しほり (S)  J.シュトラウス 『こうもり』より “我が故郷の調べ”
藤田彩歌 (Ms)  モーツァルト 『皇帝ティトの慈悲』 より “行きます、でも愛しい人よ”
中村祐哉 (T)  ドニゼッティ 『愛の妙薬』より “人知れぬ涙”
前川健生 (T)  プッチーニ 『ラ・ボエーム』より “冷たき手を”
水島正樹 (Br)  モーツァルト 『フィガロの結婚』より “訴訟に勝っただと!”
 ピアノ:荻原萌子

二期会アーティストとしてのデビューにふさわしい、渾身の一曲をご披露します。
また、上記ソロ曲の他、アンサンブルも予定しております。
若さ溢れる瑞々しい歌声を、是非東京文化会館小ホールでお聴きください。
▼公演ページはこちら
二期会新進声楽家の夕べ - 東京二期会
●ご予約・お問合せは
二期会チケットセンター TEL. 03-3796-4711
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝休)

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