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11月公演オペレッタ『天国と地獄』~【神々のご紹介シリーズ3】オペレッタを彩る女神たち

オッフェンバック生誕200周年記念に贈る、東京二期会オペラ劇場11月公演 オペレッタ『天国と地獄』。そのカラフルな登場人物を自己紹介していく配役紹介シリーズ第3弾は、神話の世界を彩る女神たちです。

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《ヴィーナス》
山本美樹(11/21・23出演)
――ヴィーナスは何の神?
愛と美の女神として、古今東西、老若男女、知らぬ人はいない麗しのヴィーナス♡
人々に愛を与え、人々の愛を一身に受ける・・・・・・愛の無限ループの中心にいらっしゃる女神様です。
――ヴィーナスの性格は?
このオペレッタにおけるヴィーナスは、愛と美の女神という立場を大いに使って、自由奔放に“愛”に生きており、喧嘩もするし、嫉妬もする、人間味のある女神となっています。
――公演に向けて意気込みを!
どこか憎めない魅力溢れるヴィーナスに、私自身、溢れんばかりの“愛”を注ぎながら演じたいと思っています。
ヴィーナス様、どうか私に、貴女の爪の垢ほどの色香を与え給え!!
中野瑠璃子(11/22・24出演)
――ヴィーナスは何の神?
ヴィーナスは愛と美の神様です。ヴァルカンの妻でありながら、軍神マルスをはじめ、複数の神様を愛したそうです。
――ヴィーナスの特徴は?
ザ・お色気担当!でしょうか…?
頭のてっぺんから足の先まで、文字通り神々しい色気を放っているキャラクターだと思っております。今回のお話の中でも、マルスとイイ仲のようで…彼女に見つめられたら、人妻だろうが関係ない?なんて思っちゃうような…いや、人間界ではダメですよ!!でも、そんな魔性の女、ヴィーナスです。
――本公演が二期会デビュー!その意気込みを!
この作品にはたくさんの役が登場します。これほど様々な魅力と個性に溢れた役どころを一度に聴ける舞台って中々ありません。ヴィーナスも皆さまのお目に留めていただけるように、色気全開で臨みます!
ジワジワと笑いが込み上げてきてしまうセリフも、超有名な「あの曲」も、最初から最後まで、一秒も見逃せない作品です。
劇場の歌手もお客様も、全てが一体となって楽しめるのがオペレッタの魅力。要はお笑いですから、ぜひとも声を大にして笑っていただきたいです。
そして、劇場からの帰り道にスキップしたくなるような、そんな舞台をお届けできたら…と思っております!

《キューピッド》~愛の女神ヴィーナスと戦いの神マルスの間に生まれた子が、キューピッド
吉田桃子(11/21・23出演)
――キューピッドは何の神?
恋の神様(キューピッド)です。ヘラヘラしていますが、この物語では、ジュピターの誘惑を手助けします。
――キューピッドはどんな性格?
一言で言うと天真爛漫!学校のクラスに絶対1人はいるであろう生意気だけど、どこか憎めないみんなから愛される、そんな感じではないかなーと思っております。ぴったりな役だね!と言って頂けることが多いので、普段の私と似ているんだと勝手に親近感です。特にいつもヘラヘラしているところは全く一緒です。
――二期会公演デビューとなります。その魅力と意気込みを!
とにかくどの場面を観ても楽しいと思います!そんな中、キューピッドの〈キッスのアリア〉も是非お見逃しなく!私にとってソリストデビューの作品となります。皆様の記憶に残るよう私自身も思いっきり楽しみますので、面白いところは周り気にせず大声で笑ってください。そしてお帰りの際は、「運動会の曲」が頭から離れないと思いますので、是非口ずさみながらお帰りくださいませ。
熊田アルベルト彩乃(11/22・24出演)
――キューピッドは何の神?
弓をもった子どもの姿で描かれることの多い、あの恋の助太刀役の神様です。キューピッドの放つ矢に当たった者は、たちまち恋に落ちてしまうのです。
――オペレッタではどんなイメージ?
天界の生活に退屈していて、いつも面白いことを探して、キラキラした大きな目で回りを観察しているいたずらっ子でしょうか。カラヴァッジョのアモールの絵そのままのようなイメージです。
――公演に向けて期待と意気込みを!
第一回の読み合わせ稽古を終えたばかりですが、素晴らしい声と演技力を兼ね備えた歌手の皆さんが揃っていて、すでに楽しい舞台が見えるようでした。私も相乗効果をもたらすことができるようにスパークリングしたいと思います。キューピッドは後半に可愛いアリアがあるのでお楽しみに!

《ダイアナ》
小村朋代(11/21・23出演)
――ダイアナは何の神?
処女神にして産婦の守護神、また弓を得意とする狩猟の神でもある神様です。ギリシャの神々の王であるジュピターの娘であり、このオペレッタには登場しませんが、同じくギリシャの神様の中でもよく知られている太陽神アポロンとは双子関係にある月の女神です。
――ダイアナの人物(?)像は?
彼女は、自分がギリシャの他の神々の中でも並外れて偉大な神であることを自覚していて、またそれをすごく意識しています。我儘な性格ではあるけれど、恋愛をしたことがない少女が持つある種の潔癖さや真っ直ぐさが魅力的な、永遠の少女キャラだと考えています。
――ダイアナ役の聴きどころと、二期会デビューの意気込みを!
登場シーンからして、お嬢様をこじらせている様子が窺われるダイアナちゃんですが、その際に歌う曲はまるで自己紹介アリアのように、躍動感溢れる彼女の姿やその性格をよく表しています。このアリアはダイアナの聴かせどころ&演じどころの一つですので、どうぞお聴き逃しなく。また、いつもは「私はジュピターの娘、ここにいる他の神様とは格が違うんだから!」と肩肘を張っていながらも、時には集団に馴染もうとしてみたり…そんな彼女のいじらしく可愛らしい一面も含め、ダイアナという役を大切に演じたいです。
この度の公演が私にとって二期会オペラデビューとなります。歌えや踊れのお祭りを最後までお楽しみいただければと思っておりますので、是非ご注目ください。
廣森 彩(11/22・24出演)
――ダイアナは何の神?
月と純潔の女神であり、狩猟の女神でもあります。
――ダイアナの性格は?
曲がったことが大嫌いなマジメな女神です。まだ若いので感情のままを口にし、お行儀の良くない言葉もしばしば…
――公演の魅力、期待と意気込みを!
音楽はもちろんですが、演出家の鵜山さんから頂いたセリフがどこのシーンをとっても笑いの宝庫です!
歌手のダンスも披露する予定ですので、全ての神経をフルに使い舞台に挑みます。是非笑いにいらしてください!

《ミネルヴァ》
髙品綾野(11/21・23出演)
――ミネルヴァは何の神?
“知恵の女神”です。
――どんな人物・・・神様でしょう?
天国のジュピター率いる神々の中でも、知恵の神としてどこか冷静に物事をみていますが、実は楽しむ事も大好きな人物だと感じています。
ミネルヴァもこのオペレッタの舞台に欠かせない役どころです。ジュピターの変身癖の悪事を責め立てるシーンでは張り切って先頭を切ります。
――公演に向けて、意気込みを!
今回多くのキャストの皆様と関われる喜びを感じながら、沢山の引き出しをつくって楽しんでミネルヴァを演じます。
吉田愼知子(11/22・24出演)
――ミネルヴァは何の神?
今回演じさせていただきますミネルヴァは、ジュピターの子供である女神の内の一人です。劇中では父ジュピターの悪行を先頭をきって攻め立てるように、女神達の中でも強気なキャラクターと言えると思います。
――ミネルヴァの性格は?
ミネルヴァは知恵と戦略の女神と言われております。そのため強気な中にも冷静で抜け目ない所を兼ね備えた人物(神様)だと感じています。普段マイペースな私にはない要素を持っているため、さらにこれからミネルヴァのキャラクター向き合っていきたいです。
――二期会公演デビューに向けて意気込みを!
私にとって今作は二期会本公演デビューとなります。私自身も楽しみながら、『天国と地獄』というオペレッタの軽快な音楽とストーリーをお客様にお届けできるのが今から待ち遠しいです!

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▼オペレッタ『天国と地獄』公演情報ページはこちら
2019年11月公演 J.オッフェンバック オペレッタ『天国と地獄』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年11月21日(木)18:30、22日(金)14:00、23日(土・祝)14:00、24日(日)14:00 日生劇場
指揮:大植英次/演出:鵜山 仁/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!!


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11月公演オペレッタ『天国と地獄』~【神々のご紹介シリーズ1】世界を牛耳る兄弟神プルート&ジュピター

東京二期会オペラ劇場、次の公演は11月21日(木)より日比谷の日生劇場にて上演致します、オペレッタ『天国と地獄』です。

二期会blogでは公演に向けて、登場人物のご紹介をしてまいりたいと思います。(11/21,23出演/11/22,24出演)
が、人物といってもご存知のとおり、パロディにされるギリシアの神々ばかり・・・


オペレッタ『天国と地獄』人物(神)相関図


まずは、ギリシアの神々の主神であり天空神である「ジュピター」(大川 博/三戸大久)。冥界の神「プルート」(上原正敏/渡邉公威)とは兄弟です。
ジュピターの妻が「ジュノー」(醍醐園佳/三本久美子)。母の神、結婚の神です。二人の間の息子が、戦いの神「マルス」(野村光洋/的場正剛)。
そして、次にご紹介する神様は、ジュピターの子供たちにあたりますが、すべてジュノーとは人間的にいうところの“腹違い”にあたります。伝令の神、俊足の「マーキュリー」(升島唯博、児玉和弘)、酒と豊穣の神「バッカス」(峰 茂樹/志村文彦)、狩猟と純潔の女神「ダイアナ」(小村朋代/廣森 彩)、美の女神「ヴィーナス」(山本美樹/中野瑠璃子)、知恵の女神「ミネルヴァ」(髙品綾野/吉田愼知子)。
一方、「キューピッド」(吉田桃子/熊田アルベルト彩乃)は世界の始まりをつかさどった神様の一人のようなのですが、ここでは、マルスとヴィーナスの愛人関係の間に生まれた愛の神とする説をとりましょう。
そして、この物語の中心にいるのが「オルフェ」(又吉秀樹/山本耕平)と「ユリディス」(愛 もも胡、高橋 維)夫婦。世界文学史上屈指の深い愛で結ばれた夫婦でありながら、オペレッタ『天国と地獄』では、ご存知のとおり、すでに“倦怠期”を迎えています。
ユリディスが堕ちていった冥界には「ジョン・スティクス」(吉田 連/相山潤平)が。かつてボイオーティアの王でありましたが、今やプルートの召使に。
そして、「世論」(押見朋子/塩崎めぐみ)。人々だけでなく神々をも司る強大な存在です。世論の言葉が道徳とされていますが、果たしてそれは真なのか否か・・・

*     *     *


それでは、キャスト自ら演じる役をご紹介します。まず第1回は、主神ジュピター(ゼウス)と、その兄弟で冥界を司るプルート(ハデス)です!

《プルート》
上原正敏(11/21・23出演)
――プルートは何の神?
私プルートは、かの夢の国の喋るネズミの愛犬ではありませんし、手塚治虫先生の鉄腕アトムにも出演していません。ましてや浦沢直樹さんの漫画にも登場しておりません。ただそれらの作品で名前を使っていただいたので、日本の昔の少年たちには一番名前の知られたローマ神話の神様です。担当は冥府(地獄)です。別府(地獄)ではありません。
――プルートの人物(?)像は?
ジュピターと兄弟でありながら、くじ引きで地獄担当になったかわいそうな私。しかし、天国のやつらが恋愛や悪いことをするときのように、体裁を保ったりしなくても良い立場な私の行動と、住処の地獄に、どうも彼らは興味がありそう。では見せてあげよう私のホームグラウンド!Go to hell!
――公演にむけて意気込みを!
SNSの炎上など、正しいことの押し付けと、悪事への異常なほどの追及…現代の社会の風潮は昔からあったようですね。世間の目を気にしている神様(人間)に対し自由なプルート。悪い役は本当に楽しい!正しいとは何?悪いって?おかしな中にちょっとだけ考えさせられるこのオペレッタ!科学は進歩しても人間ってあんまり変わっていないのかも……
渡邉公威(11/22・24出演)
――プルートは何の神?
英語で冥王星のことをPlutoと言いますが、読んで字の如し、冥府(地獄)を司る王です。 天上を司る兄(神話では兄と弟が逆ですが)ジュピターとは対極をなす関係です。
――プルートの人物(?)像は?
地獄の王という黒い威厳を持ちつつも、なんとも人間味溢れる憎まれないキャラクターだと思います。威厳、人間味と言う点で言えば、対極にあるはずのジュピターとは、やはり兄弟だけあり、一心同体の役なのかなあとも思います。
――プルートの観どころ、聴きどころは?
一幕は、オルフェの妻ユリディスに近づくためにアリステという羊飼いとして登場し、ユリディスの死に際して地獄の王プルートに変身するのですが、まずはここがプルートの一つの見所です。またプルートはこの作品でストーリーをどんどん回していく役ですが、最後の地獄のパーティーまで観客の皆様を一人残らずお連れしたいと思っております。お楽しみ下さい!

《ジュピター》
大川 博(11/21・23出演)
――ジュピターは何の神?
ギリシア神話でいう「ゼウス」です。巨神族との戦いで勝利をおさめ、最高神として讃えられますが、無類の女好きで、妻の目を盗んでは数々の女性と関係を持ち、子供が沢山いるという神様です。
――ジュピターの人物(?)像は?
このオペレッタでは神話がパロディとして面白可笑しく書かれています。自分の欲望は抑えられないのに、他の神様達には「素行が悪い!神としての自覚を!」と厳しくあたり、権力を振りかざしてやりたい放題、しまいには神々から革命を起こされますが、それにも懲りずにまた女性のもとへ(笑)ひどい神様ですが、なんともおかしくて憎めない。そんな役だと思っています。
――公演に向けて意気込みを!
今回、二期会オペラで初めての主役を歌わせていただくことになりました!これまで勉強してきたことを発揮して、心から楽しんでいただけるように頑張ります!ぜひ劇場にお越し下さい!!
三戸大久(11/22・24出演)
――ジュピターは何の神?
自分に甘く人に厳しく、自己中で尊敬されたいという願望が強く、世間体を気にして、傲慢で怒りっぽく、わがままで心が屈折していて、猜疑心があり、パワハラモラハラ当たり前、そして女性が大好きで色んな所に子供がいるという・・・・・・人間の欲を全て網羅している、かなり俗っぽい、まあ終わっている神様です。
――ジュピターの人物(?)像は?
ただ、1つだけ良いところをあげるとしたら、一貫して恐妻家。そして「最後は奥さん」という愛妻家なところです。そこがチャーミングでもあり、最後まで憎めない人物(神様)なのかなと思います。
――公演に向けて意気込みを!
二期会で『天国と地獄』のジュピターといえば、立川清登さん、平野忠彦さんと、往年のスター歌手が歌われている役です。光栄な反面、とても身の引き締まる思いです。
ただ、今回は自分と同世代が多いカンパニーなので、とにかく楽しく、ウキウキするような音楽をみんなで創っていきたいと思っております!

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2019年11月公演 J.オッフェンバック オペレッタ『天国と地獄』 - 東京二期会オペラ劇場

2019年11月21日(木)18:30、22日(金)14:00、23日(土・祝)14:00、24日(日)14:00 日生劇場
指揮:大植英次/演出:鵜山 仁/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
〈主催〉公益財団法人東京二期会
〈共催〉公益財団法人公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】

●お問合せ・チケットのご予約は
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
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「二期会サマーコンサート2018」豪華キャストによる2夜連続公演 公演迫る!

長年に亘り、好評を頂いている「二期会サマーコンサート」。
今年はヴァージョンアップして、二期会ならではの豪華キャストが勢ぞろい。わが国オペラ界を牽引してきた著名な歌手から次代を担う新星まで、2夜連続で公演します。

8月23日(木)第一夜は、イタリアオペラからアリアと重唱、8月24日(金)第二夜は、ドイツ・オペラとフランスオペラのプログラム。福井 敬が歌う「誰も寝てはならぬ」(オペラ『トゥーランドット』より)さながらに、重鎮たちの名演奏や重唱に酔いしれ、選ばれし旬の若手たちと出会える歌合戦の会場は、まるで歌の殿堂のよう。

今回の出演者の中から、三人のフレッシュなアーティストに、自身の演奏曲について解説していただきました。

【8月23日出演】 テノール 市川浩平
「ドニゼッティ『愛の妙薬』より “人知れぬ涙”」
ドニゼッティのオペラの中で、特に有名な『L'elisir d'amore(愛の妙薬)』。主人公のネモリーノが恋するアディーナの涙をみて歌う愛のアリア、「Una furtiva lagrima(人知れぬ涙)」は、珠玉のオペラアリアとして有名です。『愛の妙薬』という題名ですが、ネモリーノが、恋がかなう愛の妙薬(惚れ薬)と信じて、アディーナを射止めようと、高値で買った秘薬で、実は安ワイン。それでも結末はハッピーエンド!
そして、私はワインが大好き。中でも畑の個性、作り手の哲学を感じるワインは格別!最近醸造技術の進歩で最近は、味わいが均一化されつつあるようですが、昔の歌手は一声聴くだけで「この声はっ!」とわかる歌手も多かったですね。私も、この声・音楽は「市川浩平だ!」とわかっていただけるような演奏が出来るよう日々精進を重ねて参ります。
 
【8月24日出演】 ソプラノ 朝倉春菜
「J.シュトラウスII世『こうもり』より “田舎娘の姿で”」
オペレッタ『こうもり』の中で女優志望の女中アデーレによって歌われるアリアです。前日の舞踏会で、自分のパトロンになってくれると言った刑務所長のフランクの元へ、本当にパトロンになってくれるようフランクの仕事場まで押しかけます。「私にはこんなに女優の才能があるの!」と、アデーレは色々な役を演じてみせます。ある時は純朴な田舎娘、ある時は偉大な女王様、そしてある時はパリのマダムが若い男と浮気してるところへ突然ダンナが帰って来て見つかってしまう、でも最後には許してもらうの!という一場面まで。「私の才能を見たら女優にするしかないでしょう!?」と、フランクを口説きます。
アデーレはとても愛すべきキャラクター。そのちゃっかりさにいつも楽しまされる、私の大好きな役です。
 
【8月24日出演】 テノール 隠岐速人
「マスネ『ウェルテル』より 春風よ、なぜ私を目覚めさせるのか」
マスネが2年の歳月をかけて制作したものの、ヒットまで時間のかかった名作オペラ《ウェルテル》は、ゲーテの実体験を基にした小説『若きウェルテルの悩み』が原作となっています。この小説は当時の若者たちを虜にし、主人公ウェルテルの生き様を模倣して失恋して自殺する若者が出るほど人気を博しました。
第3幕で歌われるこのアリア「春風よ、なぜ私を目覚めさせるのか?」は、若く純粋な青年ウェルテルの悲痛な叫びです。ウェルテルはシャルロッテに一目惚れしたのですが彼女にはすでに婚約者がいました。その後結婚したシャルロッテと再会したウェルテルは再び思いを告げますが、断られてしまいます。ウェルテルはそれでも諦めきれずその思いをオシアンの詩に託します。

出演者一同、ご来場をお待ち申し上げております。
両日とも良いお席が少なくなっておりますので、ご予約はお急ぎください。

■■■ 公演情報 ■■■
二期会サマーコンサート2018 ☆2夜連続公演☆

<第一夜>イタオペ三昧パートII ~イタリアオペラよりアリア重唱~
日時:8月23日(木) 18:30開演(18:00開場)
出演:【ソプラノ】大倉由紀枝、大山亜紀子、清野友香莉、谷原めぐみ、中村真紀、山口清子、横山恵子、吉田愼知子/【メゾソプラノ】森永朝子/【テノール】市川浩平、城 宏憲、福井 敬、星 洋二、吉田 連/【バリトン/バス】大井哲也、佐藤泰弘、友清 崇、成田博之、増原英也/【ピアノ】鳥井俊之

<第二夜>重厚華麗な独仏オペラ ~ドイツ、フランスオペラよりアリア重唱~
日時:8月24日(金) 18:30開演(18:00開場)
出演:【ソプラノ】朝倉春菜、熊谷美奈子、品田昭子、田崎美香、橋爪ゆか、藤井玲南、増田のり子、松田昌恵/【メゾソプラノ】磯地美樹、押見朋子、杉山由紀/【テノール】隠岐速人、金山京介、菅野 敦、成田勝美/【バリトン/バス】青戸 知、石崎秀和、大塚博章、小森輝彦、鹿野由之/【ピアノ】山田武彦

司会:大野徹也(両日)
会場:渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
   (「渋谷駅」JR西口より徒歩5分)
料金:全席指定・各夜 A席4,500円、B席4,000円(税込)
   ※二期会オペラ愛好会会員割引あり

▼両日の演奏曲や順序はホームページでご確認いただけます
二期会サマーコンサート2018【2夜連続公演】 - 東京二期会

●ご予約・お問合せ
 二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)

Gettii ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の
インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」でもお求めいただけます!!

 
(8月22日:隠岐速人の演奏曲解説を追記しました)
 
 

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期待の若手歌手による「アルテリーベ・フレッシュコンサート」~11/13(月)は菊地琴絵&吉田愼知子 ソプラノと巡る歌の旅

期待の若手歌手の演奏と、美味しいお料理でおもてなしする、新橋の音楽レストラン・アルテリーベ東京の「月曜フレッシュコンサート」。
次の二期会New Faceの登場は11月13日(月)。二人のソプラノ、菊地琴絵(きくち ことえ)&吉田愼知子(よしだ まちこ)がフレッシュな歌声を披露します!

今回も出演の二人にコンサートに向けて話を聞きましたので、ご紹介いたします。

   *   *   *


ソプラノ
菊地琴絵
――声楽の道を志すきっかけ等、自己紹介をお願いします。

はじめまして、ソプラノの菊地琴絵です。この度は歴史あるアルテリーベ東京のフレッシュコンサートに出演が叶いましたこと、心から嬉しく、また光栄に存じます。さて、多くの方がわたくしの名を初めて目になさったことと思いますので、自己紹介をさせていただきたいと思います。少し長くなりますが、お付き合いいただければ幸いです。
北海道は札幌で生を受け、大学卒業までを北の大地で過ごしました。目立ちたがり屋だった小さい頃の夢は「アイドル」。テレビの中で歌って踊って、ちやほやされる…きらびやかな世界に憧れを持っていました。しかし、歳を重ねれば厳しい現実も見えてくるというもの。心も身体も(思ったより)成長し、叶わない夢もあることを知りました。そんな高校二年生の春、クラシックの声楽家という新しい夢に出逢ったのです。テレビの世界に負けないほどの華やかさ、拍手喝采を一身に浴びるプリマドンナたち。わたしもそんな人間に…最初は些細なことがきっかけでした。今ではクラシックの歴史と伝統、技術追求の奥深さ、そしてほかの誰でもない自分の声で人に感動してもらえることなど、たくさんの魅力を感じています。

 
――声種やレパートリーについて教えて下さい。

私の声種はリリコ・ソプラノです。レパートリーには『コジ・ファン・トゥッテ』フィオルディリージ、『椿姫』ヴィオレッタ、『ラ・ボエーム』ミミなどがあります。年齢とともに歌える役も変わっていきますから、世界は広がるばかりです。いずれにせよ、オペラ一本演じきる体力と技術の向上は欠かせません。

――コンサートのテーマやポイント、そして共演者をご紹介下さい。

今回のコンサートは「ソプラノと巡る世界の名曲たち」と銘打ち、主にヨーロッパ圏の言語となりますが、どこかで聴いたことがあるというような曲を多く演奏します。
一つのコンサートの中に複数の言語を演奏するという、なかなか面白いプログラムに仕上がりました。また二人のリリコ・ソプラノを聴き比べるという楽しみも味わっていただけることと思います。
共演者の吉田愼知子さんは研修所の同じクラスで、1年間共に切磋琢磨した間柄です。同じ声種ということで、勉強する役が一緒だったりと、吉田さんの歌を聴いて学ぶことも多くありました。お互いの良さを引き出し合うことのできる素敵なコンサートにするべく、練習を重ねています。秋の夜長、美味しいお料理と優雅な演奏のひとときをご用意して、皆様のお越しを心よりお待ちしております!

   *   *   *


ソプラノ
吉田愼知子
――自己紹介をお願いします。

ソプラノの吉田愼知子と申します。私は幼い頃から歌う事が大好きで、今は行かなくなったものの昔はよく一人カラオケに行っていたほどでした。高校一年生から本格的に声楽をはじめ、大学に入学し、初めて見た大学院オペラでとてつもなく感動したことを昨日の事のように覚えています。

 
――自身の声種、レパートリー、目指している役や舞台、ステージは?

私の声はリリック・ソプラノと呼ばれる声種です。将来的には大学院の修了試験でも歌わせていただいた『ラ・ボエーム』のミミなどを歌えたらと思いますが、どんな役でも自分の声で歌える芯のある歌手を目指しております。

――今回のプログラムについてお聞かせ下さい。

今回のテーマ「ソプラノと巡る~世界の名曲たち~」は、共演させていただく菊地さんと共に悩みに悩んで決めたテーマです。実は私たちは二人ともリリック系ソプラノで、レパートリーも若干被っております。そんな二人の歌いたい曲、是非皆様に聴いていただきたい曲を集めたところ名曲揃いのプログラムとなりました。なかなか盛り沢山なプログラムで今からドキドキワクワクです!是非お越しくださいませ!

――共演者をご紹介下さい。

共演させていただく菊地琴絵さんは、二期会研修所の同期でとても気心の知れた仲です。研修所の時からしっかり者で愉快な菊地さんと、ご縁を頂き二人でコンサートが出来ることをとても嬉しく思います。

   *   *   *

是非ご予約はお早めに!皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

■■■ 公演情報 ■■■
アルテリーベ東京 月曜フレッシュコンサート
第170回【二期会New Face】ソプラノと巡る歌の旅 ~世界の名曲たち~

日時:2017年11月13日(月) 18:00開店
   第1ステージ 19:00頃/第2ステージ 20:00頃
会場:アルテリーベ東京(JR「新橋駅」日比谷口より徒歩5分)
料金:5,500円(ビュッフェ形式・飲み放題・音楽料込)
出演:菊地琴絵(ソプラノ)、吉田愼知子(ソプラノ)、相田久美子(ピアノ)
演奏予定曲:
 山田耕筰 「この道」
 プッチーニ 『ラ・ボエーム』より 「私の名前はミミ」
 グノー 『ファウスト』より 「宝石の歌」
 ドリーブ 『ラクメ』より 「花の二重唱」
                       ほか

▼ご予約・アクセスはこちら
アルテリーベ東京 TEL 03-3519-7007
 
 

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新人歌手が一堂に!9/7(木)「二期会新進声楽家の夕べ」演奏曲発表

明日のスター、ここに羽ばたく「二期会新進声楽家の夕べ」。
今春、二期会オペラ研修所を優秀な成績で修了した期待の新入会員20名が一堂に会し、二期会入会後お披露目となるデビューコンサート。
出演者達の最終のピアノ合わせが日々行われています。

☆出演者メッセージ より

市川浩平 (いちかわ こうへい) テノール

今後巡り合う役は真摯に積極的かつ慎重に取り組んでいきたいです。『ドン・ジョヴァンニ』のオッターヴィオ、『愛の妙薬』のネモリーノは私の声と性格にドンピシャで、いつかアタリ役と言われるようになりたいですね。『愛の妙薬』の重唱を歌えるのは本当に幸せです。
郷家暁子 (ごうけ あきこ) メゾソプラノ

元々は、宝塚を目指していました。とにかく歌うこと、演じることが大好きです。地に近い(!?)妖艶な役から、妖精、男前まで何でも魅せます。オペラを身近に感じ、また観たい・聴きたいと思って頂けるような、観客を魅了するオペラ歌手になりたいと思っています。

      *     *     *

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チラシ(PDFファイル)
■■■ 公演情報 ■■■
二期会オペラ研修所 第60期修了生・成績優秀者による
二期会新進声楽家の夕べ

日時:2017年9月7日(木) 18:30開演(18:00開場)
会場:東京文化会館 小ホール(JR上野駅公園口より徒歩1分)
料金:全席自由 3,000円

出演者と予定プログラム:
<第1部>
村山 舞 ソプラノ    グノー 『ロメオとジュリエット』より “私は夢に生きたい”
菊地琴絵 ソプラノ    プッチーニ 『ラ・ボエーム』より “私の名はミミ”
髙橋広奈 ソプラノ    ドニゼッティ 『連隊の娘』より “フランスに栄光あれ”
島内菜々子 ソプラノ   ダルゴムイシスキー 『ルサルカ』より “私は水に身を投じたとき以来”
阿部祥子 ソプラノ    マスネ 『マノン』より “わたしはまだぼんやりとして”
中野瑠璃子 ソプラノ   モーツァルト 『魔笛』より “若者よ、恐れるな”
吉田桃子 ソプラノ    ヴェルディ 『リゴレット』より “慕わしい人の名は”
田浦彩夏 ソプラノ    グノー 『ロメオとジュリエット』より “愛よ、私の勇気を奮い立たせて”
相山潤平 テノール    ヴェルディ 『仮面舞踏会』より “永久に君を失えば”
寺西一真 バリトン    モーツァルト 『ドン・ジョヴァンニ』より “カタログの歌”
市川浩平 テノール・的場正剛 バリトン
       ドニゼッティ『愛の妙薬』より ネモリーノとベルコーレ“女って本当におかしな動物だ”
<第2部>
郷家暁子 メゾソプラノ・髙品綾野 ソプラノ
       R.シュトラウス 『ばらの騎士』より オクタヴィアンとゾフィー“ばらの献呈”
矢野敦子 ソプラノ    ワーグナー 『神々の黄昏』より “ブリュンヒルデの自己犠牲”
内田稚菜 ソプラノ    プッチーニ 『蝶々夫人』より “ある晴れた日に”
吉田愼知子 ソプラノ   ドニゼッティ 『ロベルト・デヴリュー』より
          “公爵夫人、熱心な嘆願を~彼の愛が私を幸せにした”
花房英里子 メゾソプラノ ビゼー 『カルメン』より “セギディーリャ”
中川香里 メゾソプラノ  チャイコフスキー 『オルレアンの少女』より “さあ、時はきた!”
髙品綾野 ソプラノ    マスネ 『マノン』より “わたしが女王のように街を歩くと”
斉藤真歩 ソプラノ    グノー 『ファウスト』より “宝石の歌”
的場正剛 バリトン    ドニゼッティ 『ラ・ファヴォリータ』より “来たれ、レオノーラ”
郷家暁子 メゾソプラノ  R.シュトラウス 『ナクソス島のアリアドネ』より “先生、お許しください”
市川浩平 テノール    ドニゼッティ 『ケニルワース城のエリザベッタ』より
          “なんという声…あぁ、私は純真な花嫁を見る”

▼ご予約・お問合せは
二期会チケットセンター 03-3796-1831
 (月~金10:00~18:00/土10:00~15:00/日・祝 休)

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二期会新進声楽家の夕べ|コンサートラインアップ - 東京二期会
 
 
◆新進声楽家のメディア掲載情報◆
▼「ハンナ」9月号“声楽家たちはいま”に市川浩平の記事が掲載されました
月刊 ハンナ - ハンナ 
 

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