プッチーニ作品でも『蝶々夫人』『トスカ』『ラ・ボエーム』等は多くの皆さんがお聴きになったり、ご覧になっているかと思いますが、『エドガール』を観劇されたことがある方は、それほどいらっしゃらないのではないでしょうか。(演奏資料を見るに、今回が日本では2回目の上演のようです)
『エドガール』はプッチーニ2作目のオペラ。その知られざる名曲の中から、聴きどころを皆様にお届けします。
初回の今回は、まずタイトルロールのエドガールと、彼に思いを寄せるフィデーリアから。
まず、エドガールの聴きどころは、第2幕冒頭のアリア「快楽の宴よ」をご紹介。
故郷を追われるように去ったエドガールは、ティグラーナとの愛欲の日々を後悔しながらも、彼女の魅力を拒めずにいることを嘆きます。思い出されるのは、彼を一途に思ってくれた天使のようなフィデーリアの面影。前半の激しい感情の吐露と、後半のフィデーリアへの思い出と望郷の念の対比が鮮やかなアリアです。
また、エドガールの最大の聴かせどころは、第3幕の終結部「エドガールは生きている!」。全編のラストにどんでん返しが起こるこの場面は、是非劇場で聴いてみてください。
|  エドガール 福井 敬(4/23) |  エドガール 樋口達哉(4/24) | 
フィデーリアは聴きどころを2つ。
第1幕冒頭の小アリア「昼の花よ」は、フィデーリアの登場の場面で、4月の花咲く丘を軽やかに下りながら、エドガールを見つけます。彼女はエドガールにアーモンドの花がついた枝を渡します。明るい平和な曲想で彼女の人柄を表す1曲です。アーモンドの花の花言葉は「希望」ですね。
もう1つは第3幕のアリア「あらゆる苦しみよりも」を挙げます。戦死したとされるエドガールを庇い、彼の罪は祖国のために戦ったことで償われたはずと訴えます。彼と共に故郷に戻って天国での平安を願うと歌う、まさに彼女の名前の語源《Fidele 貞節な》を示す感動的なシーン。
オペラを通じて、このフィデーリアのキャラクターに、恋人を思い待ち続ける蝶々夫人や、『トゥーランドット』のリューのような性格の萌芽を感じて頂けるかと思います。
|  フィデーリア 髙橋絵理(4/23) |  フィデーリア 大山亜紀子(4/24) | 
次回は、プッチーニがほとんど書くことが無かったメゾソプラノの主要役、ティグラーナにスポットを当てます。
隠れた主役の聴きどころとは?
* * *
▼『エドガール』公演情報ページはこちら
・2022年4月公演 G.プッチーニ『エドガール』<セミ・ステージ形式上演> - 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ

2022年4月23日(土)17:00、24日(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ/管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
●公演のご予約・お問合せは《発売中》
二期会チケットセンター 03-3796-1831
(月~金 10:00~18:00/土 10:00~15:00/日祝 休)
|  | ←24時間受付、予約&発券手数料0円、セブン-イレブン店頭でお受取の インターネット予約「Gettii(ゲッティ)」も是非ご利用ください!! | 











 撮影:池上直哉
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 『オテロ』ご来場のお客様対象“メールマガジン登録キャンペーン”では、多くの方からご応募をいただきありがとうございました。
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 演出・栗山昌良氏からの『蝶々夫人』に対する熱のこもった指導。
演出・栗山昌良氏からの『蝶々夫人』に対する熱のこもった指導。 06年に引き続き、今回2度目の蝶々さんを歌う大山亜紀子。
06年に引き続き、今回2度目の蝶々さんを歌う大山亜紀子。
 本格的な舞台復帰となる文屋小百合。
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 プリモテノールとして大活躍中の樋口達哉。
プリモテノールとして大活躍中の樋口達哉。 もうひとりのピンカートン、小原啓楼。
もうひとりのピンカートン、小原啓楼。 山下牧子
山下牧子 小林由佳
小林由佳